JP4357376B2 - 防音壁等の開閉扉 - Google Patents

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Description

本発明は、防音壁や防雪・防風柵等の開閉扉に関するものである。
防音壁や防雪・防風柵等には、その中に出入するための開閉扉が設けられている。例えば、高速用道路等に設置される防音壁には、一定間隔おきに人の出入りできる点検・退避用の開閉扉が設けられている。この扉は通常固定扉と扉が対をなしていて、該移動扉をレールに沿って引き戸式に移動させることで出入り口を開閉できるものである。
図13〜図16によって、高速用道路等に設置される防音壁の例で説明する。図13は高速道路1の両脇に設けられた防音壁2を示す。図の場合、H形鋼からなる支柱(以下縦枠という)4が所定の間隔で立設されていて、隣り合う縦枠4のフランジ内をガイドとして長方形の防音パネル10を複数枚落とし込むことで防音壁2を構成している。複数の縦枠4の上端にわたってH形鋼からなる横枠(以下上部梁という)5が架設されている。この防音壁2において高速道路内等へ点検等ための出入用の点検・退避用の開閉扉3が設けられている。
点検用の開閉扉3は、防音壁2において一定の間隔離れた場所に設けられるもで、図13のように、所定の場所における縦枠4と上部梁5と下部レール部材6とから構成された矩形枠内の右側に固定扉7aが配置され、左側に引戸式の移動扉8aを設けて構成される。開閉扉3の外形は図14に示されている。
固定扉7aと移動扉8aは図15、図16に示されるように、複数の切込みにより開口11が形成された前面側の有孔板12と、裏面側の遮音板12aと内部に充填されたグラスウールなどの吸音材14とから構成されて遮音性を有している。
固定扉7aおよび移動扉8aの縦枠4および上部梁5への取合い構造を順に説明する。図14に示すように固定扉7aの一側に角形の縦取付枠13aが設けられており、この縦取付枠13aをH形材からなる縦枠4の両フランジの内側に配置し、縦取付枠13aの一側辺に螺合した固定ボルト14aを捻り調整してその頭部を縦枠4の一方のフランジ内面押し当てることで、固定扉7aの一側を縦枠4に固定している。また、固定扉7aの他側の縦取付枠15aの上下端は、上部梁5と下部レール部材6に固定している。
図15、図16に示すように、固定扉7aと移動扉8aには、上部横桟16aと下部横桟17aと両側の縦枠18a、19aとが壁面を取囲んで設けられている。移動扉8aにあっては、取っ手20aの設けられた側の縦枠18aが当たる側において、縦ガイド枠21が設けられている。この縦ガイド枠21は、H形材からなる縦枠4の両フランジの内側に配置され、縦ガイド枠21の一側辺に螺合した固定ボルト14aを捻り調整して、その頭部を一方のフランジ内面押し当てることで縦枠4に固定している。縦ガイド枠21は、移動扉8aの開口を閉じたときの位置決め材としている。
移動扉8aの他方の縦枠19には弾性のダンパ22が取付けてあり、このダンパ22は、移動扉8aの開口移動時に縦取付枠13aに設けたダンパ受け23に当たるように設けてある。なお、ダンパ22とダンパ受け23に代えて、移動扉8aの側に楔を、縦枠19の側に楔受けを設けて、楔が楔受けに嵌入することにより、移動扉8aの開口状態を保持する構成とすることもある(但し、図示省略する)。
図16に示すように移動扉8aの上端は吊り戸車29を介して、開口部(すなわち移動扉8aによって開閉される部位)の上部に長手方向に沿って横設されたハンガーレール24に移動可能に吊り下げ支持される。移動扉8aの下部横桟17aにはコ字形のガイド部25が設けられ、ガイド部25の開口部が、その下部に長手方向に沿って横設された下部ガイドレール26に嵌挿されている。この下部ガイドレール26は下部レール部材6に設けられている。
ハンガーレール24及び下部ガイドレール26は、移動扉8aの開閉運動を支え案内するもので、移動扉8aはハンガーレール24に沿って開口正面の左右側に移動することにより開閉されると共に、下端のガイド部25が下部ガイドレール26に嵌挿されていることにより、前後の横揺れが防止されている。
ハンガーレール24と移動扉8aとの関係をさらに説明する。図15のようにハンガーレール24は、ほぼ箱形断面で下面の中間部に長手方向に伸びるガイド溝28を有し、固定扉7aの上部横取付枠27の内部に設けられている。一方、移動扉8aの上部横桟16aには、吊り戸車29の軸30を直角方向に貫通するハンガーボルト31が挿入され、ナット31aと調整部材31bにより、高さ調整自在に吊り戸車29が移動扉8aの上部に設けられている。
移動扉8aは前述のように、吊り戸車29を介してハンガーレール24に吊下げ支持されていて、開閉移動できるが、吊り戸車29やハンガーレール24に錆が発生し、或いは異物が詰まるなどして、移動扉8aをハンガーレール24から取り外して修理・点検する必要が生じることがある。
この場合、図15から分るように、吊り戸車29は、箱形断面のハンガーレール24内に上下左右の間隙が殆ど無い状態で納められていて、この内部で走行するので、前述のように修理・点検に際して吊り戸車29をハンガーレール24から取り外すには、ハンガーレール24を分解する必要があり、さらに周辺の部材も分解しなければならない。さらに、ナット31aや調整部材31bを回してハンガーボルト31を移動扉8aから取り外すにも構造上、現場作業が難しい構造である。
その他の従来技術としては、例えば、特開平10−219633号「雪害防止機構を有する開閉式の窓」(特許文献1参照)、特開平9−151426号「防音壁」(特許文献2参照)、特開平7−102535号「防音壁における管理窓」(特許文献3参照)がある。
特開平10−219633号に開示の技術は、積雪時において、窓の開閉ができなくなることを防止した雪害防止機構を有する開閉式の窓に関する技術である。特開平9−151426号に開示の技術は、引戸型の扉が取り付けられた防音壁において、扉を開くときの扉抵抗が少なく、また、はね返りがなく、さらに電気を使用することなく扉を自動的に閉じるようにするものである。特開平7−102535号に開示の技術は、製作が容易かつ耐食性や美観に優れた防音壁における管理窓を提供するものである。
特開平10−219633号公報 特開平9−151426号公報 特開平7−102535号公報
道路用の防音壁などでは、点検用開閉扉は日常的に風雨に曝され、また潮風を受けるなどにより、塗膜が剥がれ、腐食しやすくなり、そのため錆が発生して移動扉の開閉が不可能となることが問題となっている。錆の発生箇所は吊り戸車等の可動部とレール材等の固定部など金属部材の各所に亘り、これが移動扉が開閉不可能になる原因である。その他の原因として、吊り戸車移動時に異物がかみ込み戸車の走行抵抗となる、腐食減耗により剛性が低下する、たわみを生じるなどがある。
このように錆発生等で動かなくなった開閉扉の修理には、防音壁を分解して開閉扉を取り外す必要があり、多大の手間と時間がかかった。前述のように従来の移動扉は、レールに沿って横移動できる以外は動けない構造であり、またこの移動扉の簡易な取り外しを想定しない構造であり、移動扉を取り外すには、扉装置の周辺を分解する必要がある。このように扉の外枠を組んでしまうと、メンテナンス不可能な構造であった。
本発明は、前記の課題を解決した防音壁等の開閉扉を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は次のように構成する。
第1の発明は、防音壁等に設ける上部梁と下部レール部材に扉を横移動自在に取付け、前記上部梁に取り付けてあり、前記扉を移動自在に支持する上部レール部材におけるガイド溝の一側には、扉に着脱自在に取付ける戸車支持部材に設けた戸車を片持ちで吊り下げるハンガーレールを備え、前記戸車と前記上部レール部材の天板の間には、戸車をハンガーレールから取り外す際に該戸車の上動を許容する空間を形成し、前記戸車支持部材を扉から切離すことにより、扉を持上げて扉の下端部を下部ガイドレールから取り外し可能に設け、かつ、扉を斜めに傾斜して引き出し可能に構成したことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明における扉が透光板からなる扉であることを特徴とする。
第3の発明は、防音壁等に設ける上部梁と下部レール部材に透光板からなる扉を横移動自在に取付け、前記上部梁に取り付けてあり、前記透光板からなる扉を移動自在に支持する上部レール部材におけるガイド溝の一側には、透光板からなる扉に着脱自在に取付ける戸車支持部材に設けた戸車を片持ちで吊り下げるハンガーレールを備え、前記戸車と前記上部レール部材の天板の間には、戸車をハンガーレールから取り外す際に該戸車の上動を許容する空間を形成し、戸車支持部材には、戸車が前記ハンガーレールから外れるのを阻止する浮き上がり防止部材を着脱自在にかつ、ハンガーレールの下部に係合可能に設け、前記浮き上がり防止部材を戸車支持部材から取り外すと共に戸車支持部材を扉から切離すことにより、前記透光板からなる扉を持上げて扉の下端部を下部ガイドレールから取り外し可能に設け、かつ、扉を斜めに傾斜して引き出し可能に構成したことを特徴とする。
第4の発明は、第1〜第3の発明における前記扉は、開閉扉フレームとポリカーボネート板とからなり、該ポリカーボネート板の4辺の周縁部がパッキンを介して開閉扉フレームに挟持されていることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明の開閉扉において、前記ポリカーボネート板の下端面を除く他の3辺の端面と開閉扉フレームの間には、該ポリカーボネート板の熱膨張の逃げ用間隙が形成されていることを特徴とする。
第6の発明は、第3の発明における前記戸車支持部材は、扉の上部に着脱自在に取付ける水平板および、水平板と一体に設けられていて戸車を側面に支持する垂直板とからなり、前記浮き上がり防止部材は、前記垂直板にネジ込み可能な浮き上がり防止部ボルトから構成されていることを特徴とする。
第7の発明は、第1〜第6の発明における扉の上部には、ハンガーレールに係脱可能な扉傾斜支持フックを設けたことを特徴とする。
第8の発明は、第7の発明における前記扉傾斜支持フックは、扉の上部にアイボルトを介して鈎状部材を可動的に取り付けて構成され、または、鋼板により上方鈎状部と下方係止板とを有する単体部材として構成されていることを特徴とする。
本発明に係る防音壁等の開閉扉によると、扉の走行部材が錆付き、或いは異物がレールに挟まって動かなくなるなど、扉の修理・点検の必要が生じたときは、戸車支持部材などの関連部材のみをボルト等の着脱で簡単に取り外せる構造としたので、周辺部材を分解することなく開閉扉の修理・点検にかかる手間およびコストを大幅に低減することができる。さらに、開閉扉を透光板で構成することで採光性に優れると共に、高速道路の内外の視界が広がり道路事情の諸般の状況に迅速に対応する上で有利である。また、透光板を不燃性を有するポリカーボネート板構成することで安価かつ強度を有する扉を構成でき、さらにポリカーボネート板を扉枠で挟持すると共に、挟持部に熱膨張による逃げ用間隙が形成されているので、ポリカーボネート板の熱膨張を円滑に吸収できて、該熱膨張により開閉扉に不具合が生じない。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。なお、図13〜図16の従来例と同一要素には同一符号を付して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る開閉扉の正面図、図2は移動扉の斜視図、図3(a)、(b)、(c)は、移動扉の平面図、正面図、左側面図、図4、図5は、図3のC−C断面図、D−D断面図、図6(a)、(b)は、図1のG部詳細図である。図7は、図1のA−A断面図、図8は、移動扉を傾斜してハンガーレールから取り外す態様を示す図、図9(a)、(b)は、図8において、移動扉を傾斜してハンガーレールから取り外す工程図である。図10は、移動扉と吊り戸車とレール等の部材の分解斜視図、図11は、図1のB−B線の断面図である。
図1に示す本発明の開閉扉33が、従来例を示す図13のように高速道路1の両脇に設けられる防音壁2に適当間隔ごとに設けられること、この防音壁2が、所定の間隔で立設されたH形鋼からなる縦枠4のフランジ内をガイドとして長方形の防音パネル10を複数枚落とし込むことで構成され、縦枠4の上端にわたってH形鋼からなる上部梁5が架設されている点は従来と同じである。なお、図1のG部の詳細図として図6に示すように、縦枠4の一方のフランジに溶接した継手板9の他端を上部梁5の端部に伸ばしてそのフランジに重ねた上、その接合部に連結ボルト9aを通しナットを締結することで縦枠4と上部梁5との交差部を強固に結合している。
本発明の点検用の開閉扉33が、その設置場所において前記縦枠4と上部梁5と下部レール部材6とから構成された矩形枠内の右側に固定扉7が配置され、左側に取っ手20を有する引戸式の移動扉8を設けて構成される点では従来とほぼ同じである。なお、本発明は固定扉7の代わりに、通常の防音壁のパネルよりも薄い壁材(パネル)と移動扉を組合わせた開閉扉や、移動扉と移動扉の組合わせた開閉扉のいずれにも適用できる。
図2〜図4に示すように、本発明の移動扉8は、開閉扉フレームに透光板9を嵌め込み挟持して構成される。すなわち、開閉扉フレームは、該透光板9の4辺を取囲むように設けられる両側の縦枠18、19と、上部横桟16と下部横桟17から構成される。また縦枠18、19と上部横桟16と下部横桟17はサッシ状に構成され、透光板9の4辺の周縁部を挟む凹部60が設けられていている。透光板9は、ポリカーボネート等の合成樹脂製の遮音性と不燃性を有する板で構成される。また、透光板9の4辺の周縁部に沿って所定幅のパッキン61が配置されていて、透光板9の4辺の周縁部はこのパッキン61を介して凹部60に挟持されている。また、凹部60において、透光板9の下端面を除く他の3辺の端面と開閉扉フレームの間には、該透光板9の熱膨張の逃げ用間隙62が形成されている。固定扉7も移動扉8と略同じ支持構造で透光板9が開閉扉フレームの嵌め込み固定されている。
固定扉7および移動扉8の縦枠4および上部梁5への取合い構造は、図11に示すように固定扉7の一側に縦桟15bを介して角形の縦取付枠13が設けられており、この縦取付枠13をH形材からなる縦枠4の両フランジの内側に配置し、縦取付枠13の一側辺に螺合した固定ボルト14aを捻り調整してその頭部を縦枠4の一方のフランジ内面押し当てることで、固定扉7の一側を縦枠4に固定している。また、固定扉7の他側の縦取付枠15の上下端は、上部梁5と下部レール部材6に固定している。そして、取っ手20の設けられた縦枠18が当たる側に縦ガイド枠21が設けられている。この縦ガイド枠21は、H形材からなる縦枠4の両フランジの内側に配置され、縦ガイド枠21の一側辺に螺合した固定ボルト14aを捻り調整して、その頭部を一方のフランジ内面押し当てることで縦枠4に固定している。縦ガイド枠21は、移動扉8が開口部を閉じたときの位置決め材としている。
移動扉8の他方の縦枠19には弾性のダンパ22が取付けてあり、このダンパ22は、移動扉8の開口移動時に縦取付枠13に取付ボルト23aを介して設けたダンパ受け23に当たるように設けてある。
図7に示すように、移動扉8の上端は、開口部(すなわち移動扉8によって開閉される部位)の上部に長手方向に沿って横設されたハンガーレール34に戸車39を介して移動可能に吊り下げ支持される。移動扉8の下部横桟17にはコ字形のガイド部25が設けられ、ガイド部25の開口部が、その下部に長手方向に沿って横設された下部ガイドレール26に嵌挿されている。この下部ガイドレール26は下部レール部材6に設けられている。
ハンガーレール34及び下部ガイドレール26は、移動扉8の開閉運動を支え案内するもので、移動扉8はハンガーレール34に沿って開口正面の左右側に移動することにより開閉されると共に、下端のガイド部25が下部ガイドレール26に嵌挿されていることにより、前後の横揺れが防止されている。
本発明の主要素は、移動扉8の上部のハンガーレール34と周辺の戸車支持構造にあり、さらに説明する。図7のようにハンガーレール34は、上部梁5に設けられている上部レール部材32によって構成されている。すなわち、上部レール部材32の下面の中間部を切り欠くことにより、扉の移動方向に伸びるガイド溝38を形成し、その一側縁を垂直に立ち上げることによりレール本体34aを形成している。
一方、図10等に示すように、移動扉8の上部横桟16には、戸車支持部材35が着脱自在に設けられる。戸車支持部材35は水平板36と垂直板37とからなり、垂直板37の側面に戸車39を配置し、戸車軸40を戸車39の軸芯に挿通したうえ、垂直板37に開設のボルト孔40に通し、ナット42を締結することで、回転自在に支持している。
戸車39の下部において、戸車39(つまり戸車支持部材35)の浮き上がり防止用ボルト43が設けられ、この浮き上がり防止用ボルト43は、スペーサ44を介して、垂直板37に設けたネジ穴45に螺合している。この浮き上がり防止用ボルト43は、戸車39が吊下げられるレール本体34aの下側に位置しており(図7参照)、戸車39の走行時に、扉を介して戸車支持部材35に浮揚力が作用したとき、浮き上がり防止用ボルト43がレール本体34aの下面部に当たって、該戸車支持部材35がハンガーレール34に対して相対的に上動するのを阻止し、したがって、戸車39がレール本体34aから浮上して脱輪するのを防止している。
図10において、戸車支持部材35の水平板36には、その一側縁から所定深さの切り欠き溝46が形成してあり、この切り欠き溝46に横方向から固定ボルト47が着脱自在に設けられている。そして、切り欠き溝46に嵌合させた固定ボルト47を、移動扉8の上部横桟16に開設のネジ穴48に螺合することで戸車支持部材35を移動扉8の上部に着脱自在に固定できる。戸車支持部材35を移動扉8から離脱するには、固定ボルト47を緩めて分離できる。
また、図10において、移動扉8の上部には扉傾斜支持フック49が設けられる。この支持フック49はアイボルト50に係止されている。このアイボルト50は、移動扉8の上部横桟16に開設のネジ穴51に螺合することで該移動扉8に固定できる。図8、図9に示すように、戸車39をハンガーレール34から外して移動扉8を斜めに傾けたとき、扉傾斜支持フック49をハンガーレール34に引っ掛けることで、該移動扉8の傾斜状態を保持できる。さらに、支持フック49の先端をハンガーレール34の溝に設けた水抜き孔52に係合することでより確実にその傾斜状態を保持できる。
固定扉7の上部横桟16の上面は、箱形断面の上部レール部材32の下面一側に接して配置されており、上部横桟16の一側面は、上部レール部材32のガイド溝38の一側縁から垂下する垂直支持板53の側面に接して配置され、その当接部に結合ボルト54が螺合されて相互に固定されている。垂直支持板53の上端は上部レール部材32の天板27の下面に接しており、垂直支持板53は、上部レール部材32との前記当接部が溶接されて該上部レール部材32に固定されている。固定扉7の下部横桟17の下面は下部レール部材6の上面一側に接して配置されており、下部横桟17の一側面は、下部レール部材6の上面一側に設けられた支持板54の側面に当てがわれ当接部に結合ボルト55が螺合されて相互に固定されている。
本実施形態において、戸車39やハンガーレール34に錆が発生し、或いはハンガーレール34に小石などの異物が詰まるなどにより、移動扉8に移動支障を来たし、移動扉8をハンガーレール34から外して点検・修理するときは、図5、図6に示すように行う。
まず、図9(b)に示すように、ハンガーレール34の下面に位置している浮き上がり防止ボルト43をスペーサ44と共に戸車支持部材35の垂直板37のネジ穴45から外す。これにより戸車支持部材35を上動させることが可能になる。そこで上部レール部材32の天板27と戸車39との空間56(図9a参照)の分だけ上動させ、戸車支持部材35の水平板36と移動扉8の上部横桟16との間に若干の隙間57を形成する。つぎに、固定ボルト47を上部横桟16のネジ穴51から螺脱し、かつ上部横桟16の上面が当たらない位置まで、戸車支持部材35の水平板36の切り込み溝46内で上向きに引き上げる。
このようにして移動扉8と戸車支持部材35とが切り離され、かつ移動扉8の上部を側方に倒す際の障害物がなくなるので、この移動扉8を少し持上げて下部のガイド部25を下部ガイドレール26から外すと共に、図8、図9(a)のように移動扉8の上部を所定角度倒して、かつ、扉傾斜支持フック49をハンガーレール34のレール本体34aに引っ掛け、かつ水抜き孔52に係合して移動扉8の傾斜状態を保持する。その後、戸車39をレール本体34aから持上げて、戸車支持部材35を回転させながらハンガーレール34から取り外し、ガイド溝38を通して下方手前に引き出し、修理・点検を行うことができる。
修理・点検の後は前記と逆の工程をたどることにより、戸車支持部材35を該ハンガーレール34に戻し、さらに戸車支持部材35に移動扉8を吊下げ固定する。前記戸車支持部材35の取り外し、組立に際し、各部材間を着脱自在に結合しているボルトを脱着するだけで、手際よく迅速に作業でき、周辺部材を手間をかけて解体する作業は不要であり、現場での作業性が向上する。
図12は、他の例に係る扉傾斜支持フック59を示す。この扉傾斜支持フック59は、所定幅の鋼板を図示形状に曲げ形成することにより、上方鈎状部59aと下方係止板59bを構成してなり、移動扉8とは分離した単体部材として構成されている。したがって、移動扉8を点検・修理するに際しては、この扉傾斜支持フック支持59の上方鈎状部59aをハンガーレール34に内側から係合させ、下方係止板59bを移動扉8の上部横桟16の外側に係止させる。それにより、図示のように、扉傾斜支持フック支持59は傾斜し、かつ、上方鈎状部59aがハンガーレール34と接触点(イ)、(ロ)、(ハ)で係止し、下方係止板59bは図示の傾斜状態に保持され、戸車支持部材35から外した移動扉8は、下方係止板59bに図の傾斜状態に保持できる。したがって、この状態で戸車支持部材35をハンガーレール34から着脱できる。なお、扉傾斜支持フック支持59と戸車支持部材35の配置位置は、横方向にずれているので、両部材の脱着に不具合は生じない。
図12に示す扉傾斜支持フック59は、構成が簡易であると共に、単体部材として構成でき、必要時のみハンガーレール34に係止して使用できるから移動扉8への固定手段が不要であり、全体の構成を簡略化できる。
本発明は防音壁の開閉扉に限らず、他の用途における開閉扉に適用することができ、さらに、防音壁以外にも、防雪柵、防風柵にも同様に適用できる。また、開閉扉を透光板で構成することで採光性に優れると共に、高速道路の内外の視界が広がり道路事情の諸般の状況に迅速に対応する上で有利であり、透光板を不燃性を有するポリカーボネート板で構成することで安価かつ強度を有する扉を構成できる。さらにポリカーボネート板を扉枠で挟持すると共に、挟持部に熱膨張による逃げ用間隙が形成されているので、ポリカーボネート板の熱膨張を円滑に吸収できて、該熱膨張により開閉扉に不具合が生じない。なお、開閉扉を構成する透光板は、ポリカーボネート板に限らず、アクリル板や塩化ビニル板等の有機樹脂板やガラスにも適用することができる。また、透光板に限らず、防風防雪板や有機樹脂格子網、菱形金網にも適用することができる。
本発明は、支持実施形態で示した構成を適宜設計変更して実施することは構わない。例えば、扉傾斜支持フックは、ハンガーレール34への係合部と移動扉8の傾斜を保持する係止部を有する構造であれば任意の構造であって構わない。
[実施形態の作用]
本発明に係る防音壁等の開閉扉によると、扉の走行部材が錆付き、或いは異物がレールに挟まって動かなくなるなど、扉の修理・点検の必要が生じたときは、戸車支持部材などの関連部材のみをボルト等の着脱で簡単に取り外せる構造としたので、周辺部材を分解することなく開閉扉の修理・点検にかかる手間およびコストを大幅に低減することができる。
本発明の実施形態に係る開閉扉の正面図である。 移動扉の斜視図である。 (a)、(b)、(c)は、移動扉の平面図、正面図、左側面図である。 図3のC−C断面図である。 図3のD−D断面図である。 (a)、(b)は、図1のG部詳細図である。 図1のA−A断面図である。 図1のA−A断面線に沿い切断し、移動扉を傾斜してレールから取り外す態様を示す図である。 (a)、(b)は、図8において、移動扉を傾斜してレールから取り外す工程図である。 移動扉と吊り戸車とレール等の部材の分解斜視図である。 図1のB−B線の断面図である。 (a)は、扉傾斜支持フックの他例の使用態様を示す縦断面図、(b)は扉傾斜支持フックの斜視図である。 従来の高速道路脇に設置した開閉扉を有する防音壁の施工例の斜視図である。 (a)、(b)は、移動扉と固定扉の正面図である。 従来の移動扉の取付状態における縦断面図である。 従来の移動扉の取付状態における横断面図である。
符号の説明
1 高速道路
2 防音壁
3 開閉扉
4 支柱(縦枠)
5 上部梁(横枠)
6 下部レール部材
7 固定扉
7a 固定扉
8 移動扉
8a 移動扉
9 透光板
10 防音パネル
11 開口
12 有孔板
12a 遮音板
13 縦取付枠
13a 縦取付枠
14 吸音材
14a 固定用ボルト
15 縦取付枠
15a 縦取付枠
16 上部横桟
16a 上部横桟
17 下部横桟
17a 下部横桟
18 縦桟
18a 縦桟
19 縦桟
19a 縦桟
20 取っ手
20a 取っ手
21 縦ガイド枠
22 ダンパ
23 ダンパ受け
24 ハンガーレール
25 ガイド部
26 下部ガイドレール
27 天板
28 ガイド溝
29 吊り戸車
30 軸
31 ハンガーボルト
31a ナット
31b 調整部材
32 上部レール部材
33 開閉扉
34 ハンガーレール
35 戸車支持部材
36 水平部材
37 垂直部材
38 ガイド溝
39 戸車
40 戸車軸
41 ボルト孔
42 ナット
43 浮き上がり防止ボルト
44 スペーサ
45 ネジ穴
46 切り込み溝
47 固定ボルト
48 ネジ穴
49 扉傾斜支持フック
50 アイボルト
51 ネジ穴
52 水抜き孔
53 垂直板
54 支持板
55 結合ボルト
56 空間
57 隙間
59 扉傾斜支持フック
59a 上方鈎状部
59b 下方係止板
60 凹部
61 パッキン
62 逃げ用の間隙

Claims (8)

  1. 防音壁等に設ける上部梁と下部レール部材に扉を横移動自在に取付け、前記上部梁に取り付けてあり、前記扉を移動自在に支持する上部レール部材におけるガイド溝の一側には、扉に着脱自在に取付ける戸車支持部材に設けた戸車を片持ちで吊り下げるハンガーレールを備え、前記戸車と前記上部レール部材の天板の間には、戸車をハンガーレールから取り外す際に該戸車の上動を許容する空間を形成し、前記戸車支持部材を扉から切離すことにより、扉を持上げて扉の下端部を下部ガイドレールから取り外し可能に設け、かつ、扉を斜めに傾斜して引き出し可能に構成したことを特徴とする防音壁等の開閉扉。
  2. 前記扉が透光板からなる扉であることを特徴とする請求項1記載の防音壁等の開閉扉。
  3. 防音壁等に設ける上部梁と下部レール部材に透光板からなる扉を横移動自在に取付け、前記上部梁に取り付けてあり、前記透光板からなる扉を移動自在に支持する上部レール部材におけるガイド溝の一側には、透光板からなる扉に着脱自在に取付ける戸車支持部材に設けた戸車を片持ちで吊り下げるハンガーレールを備え、前記戸車と前記上部レール部材の天板の間には、戸車をハンガーレールから取り外す際に該戸車の上動を許容する空間を形成し、戸車支持部材には、戸車が前記ハンガーレールから外れるのを阻止する浮き上がり防止部材を着脱自在にかつ、ハンガーレールの下部に係合可能に設け、前記浮き上がり防止部材を戸車支持部材から取り外すと共に戸車支持部材を扉から切離すことにより、前記透光板からなる扉を持上げて扉の下端部を下部ガイドレールから取り外し可能に設け、かつ、扉を斜めに傾斜して引き出し可能に構成したことを特徴とする防音壁等の開閉扉。
  4. 前記扉は、開閉扉フレームと透光性を有するポリカーボネート板とからなり、該ポリカーボネート板の4辺の周縁部がパッキンを介して開閉扉フレームに挟持されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の防音壁等の開閉扉。
  5. 請求項4記載の開閉扉において、前記ポリカーボネート板の下端面を除く他の3辺の端面と開閉扉フレームの間には、該ポリカーボネート板の熱膨張の逃げ用間隙が形成されている防音壁等の開閉扉。
  6. 前記戸車支持部材は、扉の上部に着脱自在に取付ける水平板および、水平板と一体に設けられていて戸車を側面に支持する垂直板とからなり、前記浮き上がり防止部材は、前記垂直板にネジ込み可能な浮き上がり防止部ボルトから構成されていることを特徴とする請求項3記載の防音壁等の開閉扉。
  7. 扉の上部には、ハンガーレールに係脱可能な扉傾斜支持フックを設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の防音壁等の開閉扉。
  8. 前記扉傾斜支持フックは、扉の上部にアイボルトを介して鈎状部材を可動的に取り付けて構成され、または、鋼板により上方鈎状部と下方係止板とを有する単体部材として構成されていることを特徴とする請求項7記載の防音壁等の開閉扉。
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