JP4356439B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物および延伸フィルム - Google Patents
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例えば、特開平7−228733号公報には、透明性、滑り性及び耐ブロッキング性に優れたポリプロピレン組成物およびその延伸フィルムとして、重量平均粒子径、BET比表面積および細孔容積のそれぞれが特定の範囲にある部分シリカを表面処理剤で表面処理した微粉シリカを含有するポリプロピレン組成物およびその延伸フィルムが記載されている。
すなわち、本発明は、
ポリプロピレン系重合体(A)と、前記重合体(A)100重量部に対して、下記の要件(B−1)〜要件(B−3)を満足する微粉シリカを、表面処理剤で表面処理して得られる白色度が80以上である微粉シリカ(B)0.01〜1重量部と、下記の一般式(I)で示される亜リン酸エステル類(C)0.01〜0.5重量部と、ベンゾフラノン類(Q)0.001〜0.5重量部とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物を用いて得られる延伸フィルムに係るものである。
要件(B−1):レーザーカウンター法で測定される重量平均粒子径が2〜10μmである。
要件(B−2):BET比表面積が150〜800m2/gである。
要件(B−3):細孔容積が0.04〜3ml/gである。
(式中、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。Xは硫黄原子又は−CHR6−(R6は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す。)で示される基を表し、nは0または1である。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7)m−(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
公知の重合触媒としては、例えば、マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須とする固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物と、必要に応じて用いられる電子供与性化合物等の第3成分とからなる触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第IV族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、またはシクロペンタジエニル環を有する周期表第IV族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物からなる触媒系等が挙げられる。好ましくはマグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須とする固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物と、電子供与性化合物からなる触媒系であり、例えば、特開昭61−218606号公報、特開昭61−287904号公報、特開平1−319508号公報、特開平7−216017号公報等に記載されている触媒系である。
要件(B−1):レーザーカウンター法で測定される重量平均粒子径が2〜10μmである。
要件(B−2):BET比表面積が150〜800m2/gである。
要件(B−3):細孔容積が0.04〜3ml/gである。
表面処理剤で表面処理された微粉シリカを用いることによって、微粉シリカのポリプロピレン中への分散性を改良することができ、透明性および耐ブロッキング性が良好な延伸フィルムを得ることができる。
(1)重量平均粒子径:レーザーカウンター法によって求める。
(2)BET比表面積:液体N2の飽和温度下でのN2吸着によるBET法によって求める。
(3)細孔容積:液体N2の飽和温度下でのN2吸着法によって求める。
(4)白色度:JIS P 8123に従って求める。
(式中、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。Xは硫黄原子又は−CHR6−(R6は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す。)で示される基を表し、nは0または1である。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7)m−(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
化合物1:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン
また、上記の式(化14)の置換基R10として好ましくは、上記のR11で表される基または原子であり、より好ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、さらに好ましくはt−ブチル基である。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ジフェニレンジホスホナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フルオロホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスファイト、2−(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)−5−エチル−5−ブチル−1,3,2−オキサホスホリナン、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイトおよびそれらの混合物等が挙げられる。これらのリン系酸化防止剤は、単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
(1)ポリプロピレンと微粉シリカと亜リン酸エステル類とベンゾフラノン類をヘンシェルミキサー等の混合装置に直接配合し、加熱溶融混合する方法(必要に応じて、リン系酸化防止剤、その他の添加剤やその他の樹脂をヘンシェルミキサー等の混合装置に直接配合しても良い。)
(2)微粉シリカ、亜リン酸エステル類、ベンゾフラノン類、または、これらの少なくとも2種を高濃度で含有するポリプロピレンのマスターバッチを、ポリプロピレンに配合して、加熱溶融混合する方法(必要に応じて、リン系酸化防止剤、その他の添加剤やその他の樹脂をマスターバッチに含有させても良い。)
(3)溶融し得る添加剤を溶融させ、押出機等に添加剤を溶融した状態で配合して、溶融加熱混合する方法
ポリプロピレンを押出機にて溶融後、Tダイより押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートを一連の加熱ロールにて縦方向に予熱、延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
ポリプロピレンを押出機にて溶融後、Tダイより押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、上記2列のチャック間隔を広げることにより横方向に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
ポリプロピレンを押出機にて溶融後、Tダイより押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートを一連の加熱ロールにて縦方向に予熱、延伸する。続いて、得られた縦延伸シートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、上記2列のチャック間隔を広げることにより横方向に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
逐次二軸延伸方式におけるポリプロピレンの溶融温度は通常230〜290℃である。縦延伸温度は通常130〜150℃であり、縦延伸倍率は通常4〜6倍である。横延伸温度は通常150〜165℃であり、横延伸倍率は通常8〜10倍である。
ポリプロピレンを押出し機にて溶融後、Tダイより押し出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、上記2列のチャック間隔と列内の個々のチャック間隔を広げることにより、縦方向と横方向へ同時に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
ポリプロピレンを押出し機にて溶融後、環状ダイより押し出し、水槽にてチューブ状に冷却固化する。次いで得られたチューブを加熱炉あるいは一連の熱ロールにて予熱し、次いで低速ニップロールを通し、高速ニップロールで巻き取ることにより流れ方向に延伸する。この際、低速ニップロールと高速ニップロールの間に蓄えられた空気の内圧によってチューブを膨らませることにより、幅方向にも延伸する。高速ニップロールを通った延伸フィルムを加熱炉あるいは一連の熱ロールにて熱処理し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
積層フィルムに用いられるその他の層は特に制限されるものではない。積層フィルムの製造方法としては、通常の共押出法等が挙げられる。
なお、実施例および比較例に用いた延伸フィルムの加工方法および延伸加工性評価は以下の方法に従って行った。
ポリプロピレン系樹脂組成物をTダイシート加工機を用いて樹脂温度280℃で押し出し、15℃の冷却ロールで固化し、厚み300μmのシートを作成した。次に、このシートをテンター式逐次2軸延伸装置を用いて、下記に示した延伸条件で延伸し、厚み12μmの2軸延伸フィルムを得た。
延伸機:三菱重工製テンター式逐次2軸延伸機
縦延伸温度:120℃
縦延伸倍率:4倍
横予熱温度:130℃
横延伸温度:125℃
横延伸倍率:4倍
フィルム巻取り速度:14.5m/分
(1)極限粘度([η]、単位:dl/g)
ウベローデ型粘度計を用いて、テトラリンを溶媒として用いて温度135℃で測定した。
示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製DSC−7)を用い、あらかじめプロピレン系重合体またはポリプロピレン系樹脂組成物を熱プレス成形(230℃で5分間予熱後、3分間かけて50kgf/cm2の圧力まで昇圧し、2分間保圧する。その後、30℃で30kgf/cm2の圧力で5分間冷却して、そのシートから採取した試料10mgを窒素雰囲気下、220℃で5分間ポリマーを熱処理後、降温速度300℃/分で150℃まで冷却して150℃において1分間保温し、さらに降温速度5℃/分で50℃まで冷却して50℃において1分間保温し、さらに50℃から180℃まで昇温速度5℃/分で加熱した際の融解ピーク曲線において最高強度を示すピークの温度を融点(Tm(℃))として求めた。
10gのプロピレン系重合体を1000mlの沸騰キシレンに溶解した後、50℃まで徐冷し、次いで氷水に浸し攪拌しながら20℃まで冷却し、20℃で一晩放置した後、析出したポリマーを濾別し、濾液からキシレンを蒸発させ、60℃で減圧乾燥して20℃のキシレンに可溶なポリマーを回収し、回収されたポリマーの重量からCXSを算出した。
(4−1)エチレン含有量
高分子分析ハンドブック(1985年、朝倉書店発行)の第256頁“(i)ランダム共重合体”の項に記載の方法によってIRスペクトル法で決定した。
(4−2)1−ブテン含有量
IRスペクトル法により次式から決定した。
1−ブテン含有量(重量%)=1.208K’
K’:767cm-1の吸光度
JIS K7210の条件14(Condition Number 14)の方法に従って230℃で測定した。
フルフライト型40mmφ単軸スクリューを用いた押し出し機を使用し、リップ開度1mm、幅1cmのTダイからポリプロピレン樹脂組成物を樹脂温度280℃で10kg/Hrで押し出し、1時間30分経過後のダイリップへのメヤニの付着を目視で判定した。判定は、メヤニ付着が殆ど無い場合を○(良)、メヤニがダイリップの1/2未満の幅に渡って付着する場合を△(やや劣る)、メヤニがダイリップの1/2から全面の幅に渡って付着する場合を×(劣る)とした。
上述の記載(I)で得られたフィルムを厚み2cmになるように束ね、端面の色を目視で判定した。判定は、白色を○(良)、微黄色を△(やや劣る)、淡黄色を×(劣る)とした。
上述の記載(I)で得られたフィルムから幅25mmの試験片を縦方向(MD)から採取し、溶断シールバーを装着したTheller社製自動ホットタックテスターにて、230℃で溶断カット後、自動引張試験機により引張速度5mm/分で引張応力−ひずみ曲線をとり、破断強度を測定した。
上述の記載(I)で得られたフィルムを用いてASTM D1103に従って測定した。
上述の記載(I)で得られたフィルムから、30mm×150mmのフィルム試験片を採取し、長手方向に40mmが重なるようにフィルムをあわせたものをトレーシングペーパーにはさみ、0.5kgの荷重下、60℃で、3時間状態調整を行った。その後、23℃、湿度50%の雰囲気下に30分以上放置し、200mm/分の速度で剪断引っ張り試験を行った。同一フィルムの4切片について計4回測定し、データの平均を算出して、試料の剥離に要する強度とした。
上述の記載(I)で得られたフィルムを用いて相対湿度65%RHの恒温室において、フィルム温度55℃で、ASTM−D1894−63に従い測定し、動摩擦係数で示した。
平板に積層されたシリコンシートを測定台に設置し、該シリコンシート上に記載(I)で得た測定用フィルムを固定した。その後、固定された測定用フィルム上に、もう一枚の測定用フィルムを載置し、もう一枚の測定用フィルムに2kgの荷重をかけ、このフィルムを一方向に10回滑らせた。シリコンシート上に固定した側の測定用フィルムの傷つきを目視にて観察し、その結果を下記の基準で判定した。
○:傷がつかなかった。
×:筋状の傷が明らかに付いていた。
上述の記載(I)で30分間フィルムの製膜を続け、巻き取り機の直前のニップロールに付着する粉(アンチブロッキング剤の脱落)を黒布で拭き取り、粉の付着量を目視にて確認した。その結果を下記の基準で判定した。
○:粉が殆ど付着しておらず耐脱落性が良好であった。
△:粉が若干量付着しており耐脱落性が悪いものであった。
×:粉が大幅に付着しており耐脱落性が悪いものであった。
上述の記載(I)で得られたフィルムから幅20mmの試験片を縦方向(MD)および横方向(TD)より採取し、引張試験機によりチャック間隔60mm、引張速度5mm/分でS−S曲線をとり、初期弾性率を測定した。
上述の記載(I)で得られたフィルムからMD方向に30cm、TD方向に20cmのフィルム試験片を採取し、MD方向及びTD方向それぞれに間隔10cmの平行線を2本記入した。120℃のオーブン中に5分間静置した後取り出し、室温にて30分間冷却した後に、試験片の評線の長さを測定した。加熱収縮率を次の計算式で求めた。
加熱収縮率=100×{(10−加熱後の評線長さ(cm))/10}
プロピレン重合体A−1(プロピレン−エチレン−ブテン共重合体、エチレン含有量2.5重量%、ブテン含有量7.3重量%、極限粘度1.97dl/g、融点131℃、キシレン可溶成分量3.4重量%)100重量部に対し、ステアリン酸カルシウム 0.05重量部、下記の亜リン酸エステル化合物(1)0.15重量%、下記のベンゾフラノン類(1)0.02重量%、下記の表面処理シリカ(1)0.2重量%をヘンシェルミキサーで混合した後、65mmφ押出し機により220℃で造粒、ペレット化した。ペレットのMFRは2.9g/10分であった。得られた造粒ペレットを上記の記載Iに従って、フィルムを作成した。得られたフィルムの物性を表1および表2に示した。得られた造粒ペレットを用いて行なったメヤニ試験の結果を表1に示した。
実施例1において下記の亜リン酸エステル化合物(1)と下記のベンゾフラノン類(1)を用いず、代わりに下記のリン系酸化防止剤(1)0.1重量%および下記のフェノール系酸化防止剤(1)0.05重量%を添加した以外は実施例1と同様に行った。ペレットのMFRは2.9g/10分であった。得られたペレットを用い、実施例1と同様の方法でフィルムを作成し、フィルムの物性を評価した。また、得られた造粒ペレットを用いて、実施例1と同様の方法でメヤニ試験を行なった。結果を表1および表2に示した。
亜リン酸エステル化合物(1)
化合物名:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(CAS No.203255−81−6、商品名:スミライザーGP(住友化学工業(株)製))
化合物名:5,7−ジ−tert−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(商品名:HP136(チバ・スペシャリティ−ケミカルズ社製))
化合物名:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名:イルガホス168(チバ・スペシャリティ−ケミカルズ社製))
化合物名:ペンタエリスリトール テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:イルガノックス1010(チバ・スペシャリティ−ケミカルズ社製))
レーザーカウンターで測定した重量平均粒子径が3.0μmで、BET比表面積が321m2/gで、N2吸着法で測定した細孔容積が1.25ml/gである微分シリカ95重量部に対して、シリコンオイル5重量部を加えて均一に混合することによって、表面処理が施された微粉シリカを得た。得られた表面処理が施された微粉シリカの白色度は97であった。
Claims (3)
- ポリプロピレン系重合体(A)と、前記重合体(A)100重量部に対して、下記の要件(B−1)〜要件(B−3)を満足する微粉シリカを、表面処理剤で表面処理して得られる白色度が80以上である微粉シリカ(B)0.01〜1重量部と、下記の一般式(I)で示される亜リン酸エステル類(C)0.01〜0.5重量部と、ベンゾフラノン類(Q)0.001〜0.5重量部とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
要件(B−1):レーザーカウンター法で測定される重量平均粒子径が2〜10μmである。
要件(B−2):BET比表面積が150〜800m2/gである。
要件(B−3):細孔容積が0.04〜3ml/gである。
(式中、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。Xは硫黄原子又は−CHR6−(R6は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す。)で示される基を表し、nは0または1である。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7)m−(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。) - ベンゾフラノン類(Q)が、5,7−ジ−tert−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンである請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物からなる延伸フィルム。
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