JP4356411B2 - 格納式シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用の格納式シートに関し、詳しくは、シートクッションをリンク機構の作動によってフロア側に倒し込むことで、シートが格納される形式の格納式シートに関する。
この種のシートは、例えば特許文献1に開示されている技術が既に知られている。この技術では、シートがフロア側に対して前後のリンクによって昇降動作できるように支持されている。そして、後リンクのシート側支点に設けたヒンジ手段に、リンクの回動規制機能をもたせている。この回動規制機能により、シートをフロア側の格納凹部内に収めた格納状態、およびシートを格納凹部上方に位置させた使用状態に保持することができる。
特開2002−316567号公報
しかしながら、リンクで支持された格納式シートにおいては、ヒンジ手段におけるリンクの回動規制機能だけでは、使用状態での支持強度に不安がある。例えば車両の衝突時のように、シートに過大な荷重が加わったときの信頼性について課題が残る。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、格納式シートであっても、その使用状態における支持強度を高め、シートに過大な荷重が加わったときの信頼性を向上させることである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、シートクッションが、前側脚および後側脚で構成されたリンク機構によってフロア側に支持されているとともに、このリンク機構の作動によってシートを使用状態あるいは格納状態に切り換えることが可能な格納式シートであって、前記リンク機構は、シートの使用状態において後側脚を前記フロア側に支持するための支持部材を備えている。この支持部材後側脚とは、シートの使用状態において、前記シートクッション側を頂点とし、かつ、前記フロア側を底辺とするほぼ三角形状を呈するように設定されている。支持部材の一端部は前記フロア側に対して回動可能に連結され、他端部はシートの使用状態において後側脚にロック機構によって結合されるように構成されている。このロック機構による後側脚と支持部材との結合が解除された状態においては、シートを使用状態から格納状態に切り換えるときに、後側脚がフロアに対して後方へ回動するのに対し、支持部材は後側脚に対して相対的に移動しながらフロアに対して前方へ回動するように構成されている。
この構成により、シートの使用状態においては、前側脚および後側脚の一方がフロア側に対し、ほぼ三角形状を呈した状態で支持されて使用状態でのシートの支持強度が高められ、シートに過大な荷重が加わったときの信頼性が向上する。また、ロック機構による後側脚と支持部材との結合を解除することで、シートを使用状態から格納状態に作動させることができ、格納状態での支持部材をリンク機構と共にフロア側に倒し込むことができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載された格納式シートであって、前記支持部材は、使用状態におけるシートの後側に配置され、かつ、前記後側脚のシートクッション側およびフロア側に対する個々の連結部のほぼ中間部に対し、前記ロック機構によって結合されている。
この場合、シートが使用状態にあるときの支持部材は、車両の前面衝突時において、シートに加わる荷重の方向にほぼ沿った位置で後側脚を支持することとなり、シートに対する支持強度が、より高められる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載された格納式シートであって、前記ロック機構は、シートの幅方向に関して作動するロック部材により、前記後側脚に対する支持部材の結合、あるいは結合の解除が可能に設定されている。
これにより、ロック機構が、格納状態におけるシートの厚みに影響を及ぼすのを避けることができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載された格納式シートであって、シートの格納状態においては、シートバックを、その前倒し操作によってシートクッション上に重合させることができる。また、前記ロック機構のロック部材は、前記後側脚に対する前記支持部材の結合方向に付勢されており、かつ、前記シートバックの前倒し動作に連動して結合が解除されるように設定されている。
この構成により、シートの格納動作を電動式(パワータイプ)とした場合であっても、ロック機構のための専用駆動源は不要であり、またロック部材の作動タイミングも容易に設定可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項1,2,3又は4に記載された格納式シートであって、前記リンク機構を構成している前側脚が、駆動手段に連動するように構成されている。この駆動手段は、その駆動により前記リンク機構を作動させてシートを使用状態あるいは格納状態に切り換え、かつ、それぞれの状態に保持可能に設定されている。
これにより、駆動手段を駆動制御するだけで、リンク機構を作動させてシートを使用状態または格納状態へ自動的に切り換えて、その状態に保持することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1を、図1〜16を用いて説明する。
図1は、車両用の格納式シートを、一部が省略された状態で表した側面図である。図2は、格納式シートの骨格(フレーム)を表した斜視図である。図3は、同じくシートフレームを、一部が省略された状態で表した側面図である。これらの図面に示されている格納式シートは、シートクッション10に対するシートバック20の前後方向への傾倒角度を、リクライニング装置26によって調整することができる。このリクライニング装置26は、シートバック20を前方へ倒すことによってシートクッション10上に重合させ、その状態に保持することも可能である。シートクッション10は、車体のフロアF(図2,3)側に対して前側脚40および後側脚60によって支持されている。
なお、シートバック20はヘッドレスト21を備えている(図1)。このヘッドレスト21は、バックフレーム22に対して昇降できるように支持されている。そして、シート格納状態でのヘッドレスト21は、その一部がシートバック20前面に重なった状態まで下降するようになっている(例えば図20)。
図2,3で示すようにリクライニング装置26は、シートクッション10のクッションフレーム12と、シートバック20のバックフレーム22とを連結している。また、前側脚40および後側脚60は、クッションフレーム12をフロアF側に対して支持している。そして、前側脚40と後側脚60は、クッションフレーム12およびフロアFと共に四節の平行リンク機構を構成している。このリンク機構の作動により、クッションフレーム12(シートクッション10)をフロアF側に倒し込むことが可能である。
図4は、クッションフレーム12とバックフレーム22との関連部材を分解状態で表した斜視図である。この図面からも明らかなように、クッションフレーム12およびバックフレーム22は、それぞれU字状に形成されたパイプ材が主体となっている。そして、クッションフレーム12の両端部に固定されたロアアーム16と、バックフレーム22の両端部に固定されたアッパアーム24とがリクライニング装置26を介して連結されている。また、左右のロアアーム16は、これら相互の間に架け渡された補強ロッド14によって結合されている。
リクライニング装置26によるシートバック20の前後方向への傾倒動作は、左右個別のケーブル79を通じて、後で説明する二つのロック機構L1にそれぞれ伝えられる。そのために、左右のロアアーム16にはケーブルブラケット16aが、かつ、左右のアッパアーム24には結合ブラケット24aがそれぞれ固定されている。そして、個々のケーブル79の一端部は、そのアウターチューブ79aがケーブルブラケット16aによって位置決めされ、インナーケーブル79bが結合ブラケット24aに連結されている。
クッションフレーム12における片側のロアアーム16には、リクライニング装置26の駆動手段30が装着されている。この駆動手段30は、モーター32および差動装置34を備え、モーター32は正逆両方向の回転制御が可能である。このモーター32の回転は、差動装置34を通じて一方のリクライニング装置26の作動軸36に伝えられる。この作動軸36の回転は、コネクティングロッド37を通じて他方のリクライニング装置26のリクライニング軸38に伝達される。この結果、駆動手段30によって両リクライニング装置26が、相互に同期して作動する。
図5は、クッションフレーム12と前側脚40との関連部材を分解状態で表した斜視図である。この図面からも明らかなように、前側脚40は左右一対のパイプ部材からなり、これらの下端部は一本のロア軸支部42にそれぞれ固定されている。また、前側脚40の上端部は、アッパ軸支部46をそれぞれ備えている。ロア軸支部42の両端部は、フロアF上に固定された一対の軸受けブラケット44に対し、それぞれ回転可能に支持されている。両アッパ軸支部46は、クッションフレーム12の前側下面に設けられた左右のヒンジブラケット12aに対し、ヒンジピン47によってそれぞれ連結されている。これにより前側脚40は、クッションフレーム12前部とフロアFとに対して平行リンクの一部を構成する。
前側脚40の前方におけるフロアF上には、クッションフレーム12をフロアF側に倒し込んだり、元の状態に戻したりするための駆動手段50が設けられている。この駆動手段50は、モーター52および差動装置54を備え、これらがフロアF上に固定された取付けブラケット56に対し、ピン57によって上下方向へ回動可能に支持されている。モーター52は、正逆両方向の回転制御が可能であり、その回転が差動装置54における作動部材58(スクリューロッド)の往復移動に変換される。この作動部材58の先端部に結合されている連結部材58aは、前側脚40のロア軸支部42に固定された連結アーム42aに対し、連結ピン58bによって回動自在に連結されている。また、連結部材58a先端のフック58a-1は、前側脚40の下部寄りに固定された係合部材48に対し、係合あるいはその解除が可能に位置している。
図6,7は、クッションフレーム12の補強ロッド14と左右の後側脚60との関連部材を分解状態で表した斜視図である。これらの図面からも明らかなように、両後側脚60は、共に同じ構造のものが左右対称に配置されている。個々の後側脚60は、二枚のプレート部材61,62をワンセットに組み合わせた構造である。後側脚60を構成する両プレート部材61,62の下端部は、フロアF上に固定された軸受けブラケット64を両側から挟み付けるように位置し、軸受けブラケット64の長孔64aにヒンジピン66で連結されている。そして、フロアF上における軸受けブラケット64の前方位置には、ストッパー68が配置されている。後側脚60の下端部を支持している長孔64a、およびストッパー68の機能については後で説明する。
後側脚60を構成する両プレート部材61,62の上端部は、これらの相互間にスペーサー72を挟み込んだ状態で、クッションフレーム12の補強ロッド14に固定されたヒンジブラケット14aに対し、ヒンジピン70により連結されている。これにより左右の後側脚60は、クッションフレーム12後部とフロアFとに対して平行リンクの一部を構成する。なお、左右の後側脚60は、これらの間に架け渡された補強ロッド73によって相互に結合されている。
後側脚60を構成する両プレート部材61,62には、ロック機構L1を構成するロック孔61a,62aがそれぞれ形成されている。両後側脚60において、互いの外側に位置するプレート部材62には、同じくロック機構L1のためのロック孔63aを有する保持プレート63が、上下一対のガイドピン62bを介在させた状態で取り付けられている。つまり、プレート部材62と保持プレート63との間には、ガイドピン62bによって隙間が確保されている。このプレート部材62と保持プレート63との間に、後で説明する支持部材80がスライド可能に挿入される。
図8は、後側脚60と支持部材80との関連部位を拡大して表した側面図である。図9は図8のA-A矢視方向の断面図、図10は図8のB-B矢視方向の断面図である。これらの図面からも明らかなように、両後側脚60において、互いの内側に位置するプレート部材61には、軸受けブラケット61bおよびケーブルブラケット61cが設けられている。軸受けブラケット61bには、ロック機構L1を構成するロック部材74がスプリング76と共にヒンジピン78によって回動可能に支持されている。このロック部材74におけるテーパー形状の先端は、プレート部材61,62のロック孔61a,62aから保持プレート63のロック孔63aにまで進入可能となっている。スプリング76は、ロック部材74に対し、その先端を各ロック孔61a,62a,63aに進入させる回動方向に作用している。
先に説明したケーブル79の他端部は、そのアウターチューブ79aがケーブルブラケット61cによって位置決めされ、インナーケーブル79bがロック部材74に連結されている。したがって、このインナーケーブル79bが引っ張られると、ロック部材74がスプリング76の力に抗して各ロック孔61a,62a,63aから退行する方向に回動する。
左右の後側脚60は、支持部材80をそれぞれ備えている。この支持部材80は、後側脚60をその後方から支えるためのもので、そのフロアF側(下側)の端部には軸孔80aが形成されている。支持部材80は、フロアF上の軸受けブラケット82に対し、軸孔80aに挿通させたヒンジピン84によって支持されている。また、支持部材80における後側脚60側(上側)の端部には、ロック機構L1を構成するロック孔80bが形成されている。なお、既に説明したように支持部材80は、後側脚60のプレート部材62と保持プレート63との間にスライド可能に挿入される。そして、支持部材80のロック孔80bは、後側脚60側の各ロック孔61a,62a,63aと整合可能であり、かつロック部材74の先端が進入可能である。
さて、格納式シートは、先に述べたリンク機構の作動により、例えば図1〜3で示す使用状態からフロアF側に倒し込んだ格納状態(図16)に切り換えることが可能である。そして、ロック機構L1は、シートの使用状態における後側脚60を支持部材80によって支えた状態に保持するためのものである。そこで、このロック機構L1について、より詳細に説明する。
シートの使用状態においては、支持部材80の上端部が後側脚60のプレート部材62と保持プレート63との間の隙間内に位置している(図8,10)。しかも、この状態においては、支持部材80の上端部下面に形成されている係止部分80cが、下側のガイドピン62bに係合している(図8)。これにより、支持部材80のロック孔80bと、後側脚60側の各ロック孔61a,62a,63aとが整合するように位置決めしている。そして、これらのロック孔61a,62a,63a,80bに、ロック部材74の先端が進入している(図9)。つまり、後側脚60側の各ロック孔61a,62a,63aに対するロック孔80bの整合とは、ロック部材74の先端を図9のように挿通させることができる状態である。
ロック部材74は、前に述べたスプリング76の作用により、ヒンジピン78を支点として図9で反時計回り方向の力を受けている。このため、ロック部材74の先端は、プレート部材61,62のロック孔61a,62aから支持部材80のロック孔80bを貫通し、保持プレート63のロック孔63aから反対側に突き出ている。したがってロック機構L1により、支持部材80の上端部と後側脚60とが結合状態に保持されている。この状態での支持部材80は、後側脚60をフロアFに対して後側から支持している。そして、シートの使用状態における後側脚60と支持部材80とは、クッションフレーム12(シートクッション10)側を頂点とし、かつ、フロアF側を底辺とするほぼ三角形状(本例では直角三角形に近い形状)を呈している。なお、この支持部材80は、本発明の「支持手段」に相当する。
すでに説明したように、ケーブル79のインナーケーブル79bが引っ張られることにより、ロック部材74が図9において時計回り方向に回動操作される。これによってロック部材74の先端が、後側脚60の各ロック孔61a,62a,63aおよび支持部材80のロック孔80bから抜け出し、支持部材80の上端部と後側脚60との結合が解除される。
つづいて、シートが使用状態から格納状態に切り換えられるときの動きを、主として図11〜16にしたがって説明する。なお、図12〜16において、(A)はシート全体図であり、(B)は(A)における仮想円内の拡大図である。また、実施例1においては、シートクッション10およびシートバック20の動きを、クッションフレーム12およびバックフレーム22の動きとして説明する。
図11で示すシート使用状態において、格納操作のためのスイッチ(図示省略)が操作されると、最初に駆動手段30のモーター32が始動する。これに伴うリクライニング装置26の作動により、シートバック20が図12(A)で示すように前方向へ傾倒し始める。バックフレーム22の傾倒動作により、アッパアーム24の結合ブラケット24aがリクライニング装置26の軸芯回りに回動する。これに連動して、左右のインナーケーブル79bが引っ張られることとなり、図12の時点で左右のロック機構L1による支持部材80と後側脚60との結合(ロック)が解除される。
ロック機構L1による支持部材80と後側脚60との結合が解除された後、駆動手段50のモーター52が駆動を開始する。これに連動して作動部材58が差動装置54側から押し出され、連結部材58aおよび連結アーム42aを通じて前側脚40のロア軸支部42が、その軸線回りに回転する。これにより、前側脚40が図13(A)で示すように後方へ向けて傾き始める。なお、作動部材58が押し出され始めた後は、図13(B)からも明らかなように、連結部材58aのフック58a-1は前側脚40の係合部材48から外れ、前側脚40の傾倒が可能となっている。
前側脚40が後方へ傾倒することに伴い、この前側脚40を含めたリンク機構の作動により、クッションフレーム12がフロアF側へ下降するとともに、後側脚60も後方へ傾倒する。このときの支持部材80は、図13(A)で示すように後側脚60に対して相対的にスライドしながら、フロアF側へ倒れ込む。また、リンク機構および支持部材80の作動と並行して、バックフレーム22の傾倒動作も続けられている。
図14(A)で示す状態においては、後側脚60および支持部材80の傾倒動作は完了し、個々にフロアF上に倒れ込んでいる。また、バックフレーム22の傾倒動作も完了し、駆動手段30のモーター32が停止する。これに対し、前側脚40の傾倒動作は、まだ完了しておらず、シート(クッションフレーム12)においても、そのフロント側の倒れ込みは完了していない。なお、図14(B)からも明らかなように、後側脚60が傾倒し始めた時点(図13)から後の下側のヒンジピン66は、軸受けブラケット64の長孔64a内において最も前方寄りに位置している。
このように図14の状態では、リンク機構の一節をなす後側脚60の傾倒動作が完了している。このため、前側脚40をさらに倒し込むには、クッションフレーム12を後方へ変位させてやる必要がある。そこで、図15(A)で示すように前側脚40を傾倒させることに伴い、図15(B)で示すように後側脚60のヒンジピン66を長孔64a内において後方へ移動させる。
図16(A)で示すように前側脚40を完全に倒した時点で、駆動手段50のモーター52が停止する。このときの前側脚40におけるアッパ軸支部46(ヒンジピン47)の回転軌跡をみてみると、図15(A)の状態よりも前方へ変位している。これにより、図16(B)で示すように後側脚60のヒンジピン66は、長孔64a内において最も前方位置に引き戻される。図16で示す状態においては、クッションフレーム12がフロアF面とほぼ平行な状態に倒れ込み、シートは格納状態になる。なお、駆動手段30,50が停止状態にあることで、シートの格納状態が保持される。
シートを図16で示す格納状態から図11で示す使用状態に切り換えるには、スイッチ(図示省略)の操作により、駆動手段30,50のモーター32,52をそれぞれ格納操作時とは逆方向に回転駆動させる。そして、シートが図12の状態になったとき、支持部材80の係止部分80cがガイドピン62bに係合し、後側脚60側の各ロック孔61a,62a,63aと支持部材80のロック孔80bとが整合する。
この後、バックフレーム22が図11の状態まで回動することに伴い、左右のインナーケーブル79bに対する引っ張り力が解除される。このため、左右のロック機構L1によって支持部材80と後側脚60とが再び結合(ロック)され、シートは使用状態になる。なお、後側脚60がシート使用状態に戻ったとき、その下端部がストッパー68に接触して後方へ押される。この結果、ヒンジピン66が軸受けブラケット64における長孔64a内において最も後方寄りに位置し(図8)、後側脚60が再び後方へ傾倒し始めるまで、この状態に保たれる。
図11の状態において、駆動手段30,50のモーター32,52は、それぞれ停止する。また、駆動手段50における連結部材58aのフック58a-1は、図13から図12の間において前側脚40の係合部材48に再び係合する。そして、シートの使用状態においては、左右の後側脚60における上下の支点(ヒンジピン70,66)のほぼ中間部位に、支持部材80の一端部がロック機構L1によってそれぞれ結合されている。したがって、シートの使用状態での後側脚60は、個々の支持部材80によってフロアF側に支持されている。このため、格納式シートであっても、その使用状態での支持強度が高められ、シートに過大な荷重が加わったときの信頼性が高められる。
また、シート使用状態での支持部材80は、図2,3からも明らかなように後側脚60と、その後方のフロアF上との間で斜めに位置している。この状態の支持部材80は、例えば車両の前面衝突時において、シートベルトを通じてシートに加わる加重の方向とほぼ一致している。このため、車両の前面衝突時におけるシートの支持強度が、より高められる。ただし、支持部材80のフロアF側の支持点を構成している軸受けブラケット82およびヒンジピン84を、後側脚60の前方位置(シートクッション10の下方位置)に配置しても、一般的に要求される支持強度は得られる。
ロック機構L1については、ロック部材74が後側脚60と支持部材80との結合(ロック)方向にスプリング76で付勢されている。そして、このロック部材74は、クッションフレーム12に対するバックフレーム22の傾倒動作に連動してロックが解除される。したがって、ロック機構L1のロックあるいはロック解除のためにロック部材74を作動させる専用モーターなどは不要である。また、ロック部材74は、後側脚60の内側において、シートの前後向きに配置されたヒンジピン78の軸線回りに回動することで、ロック機構L1のロックあるいはロック解除が可能である。これにより、ロック機構L1の組み付けスペース、およびロック部材74の作動スペースが、格納状態におけるシートの厚みに影響を及ぼすのを避けることができる。
(実施例2)
つづいて、本発明の実施例2を、図17〜21を用いて説明する。
図17は、格納式シートの使用状態を表した側面図である。図18は、図17の一部を拡大して表した側面図である。図面で明らかなように、この実施例2は、既に説明した実施例1と比較して、リンク機構における支持手段の構成を極力簡素化するためのものである。そして、以下の説明にあたっては、実施例1と同一もしくは均等な構成の部材には、図面において同一符号を付すことで、重複する説明は省略する。これらについては、後で説明する実施例3以降の各実施例についても同様である。
シートクッション10は、フロアF側に対して左右一対の前側脚40と、左右一対の後側脚160とによって支持されている。前側脚40によるシートクッション10の支持構造、および、前側脚40前方のフロアF上に駆動手段50が設けられている点は、実施例1と同様である。ただし、この駆動手段50における作動部材58先端の連結部材58aは、前側脚40のロア軸支部42に固定された連結アーム42aに連結ピン58bで連結されているだけである。つまり、実施例1の連結部材58a先端のフック58a-1、および前側脚40の係合部材48は、廃止されている。
左右一対の後側脚160におけるそれぞれの下端部は、フロアF上に固定された軸受けブラケット164に、ヒンジピン166によってそれぞれ連結されている。また、両後側脚160の上端部は、クッションフレーム12に対し、ヒンジピン170によってそれぞれ連結されている。そして、左右の後側脚160は、その前方から個々の支持部材180によってそれぞれ支えられている。つまり、両支持部材180は、その上端部がヒンジピン170に対して回動可能に連結され、下端部がフロアF上に固定された受承ブロック182によって受け止められている。したがって、図17で示すシートの使用状態における後側脚160と支持部材180とは、実施例1の場合と同様に、シートクッション10側を頂点とし、かつ、フロアF側を底辺とするほぼ三角形状を呈している。なお、この支持部材180が、本発明の「支持手段」に相当する。
図18で明らかなように、支持部材180は、ヒンジピン170に近い箇所においてピン91を備えている。そして、後側脚160は、同じくヒンジピン170に近い箇所において、ピン91を案内するガイド孔90を備えている。このガイド孔90は、ヒンジピン170の軸芯を中心とする円弧状に設定されている。したがって、ガイド孔90内でのピン91の移動範囲において、支持部材180がヒンジピン170の軸芯回りに後側脚160に対して相対的に回動できる。また、ヒンジピン170の軸上に設けられているトーションスプリング92は、後側脚160とピン91(支持部材180)との間において、相互を押し離す方向の弾性力を有している。そのため、自由状態での支持部材180は、図面で示すように後側脚160に対して一定の角度で開いた状態に保持されている。
つぎに、シートが使用状態から格納状態に切り換えられるときの動きを、図17,図19〜21にしたがって説明する。なお、この実施例2では、基本的には実施例1におけるロック機構L1のような手段を必要としない。しかし、必要であれば支持部材180の下端部と、受承ブロック182とを結合可能なロック機構(図示省略)を用いる。その場合、図17で示すシート使用状態からシートバック20が前方向へ傾倒する作動を利用し、ケーブルなどを通じて支持部材180下端部と受承ブロック182との結合(ロック)を解除する。
このようにロック機構を採用している場合は、そのロックを解除した後、駆動手段50のモーター52が駆動を開始する。これにより、駆動手段50の作動部材58が押し出され、リンク機構を構成している前側脚40および後側脚160が図19で示すように後方へ向けて傾き始める。このリンク機構の作動に伴い、支持部材180の下端部が受承ブロック182から離れる。さらに、作動部材58が押し出されると、図20で示すようにシートクッション10がフロアF側へ下降し、支持部材180はシートクッション10の下面に添った状態になる。図21で示すように前側脚40および後側脚160を完全に倒した時点で、駆動手段50のモーター52が停止する。このときの支持部材180は、スプリング92の弾性力に抗してヒンジピン170の軸芯回りに回動し、後側脚160と重なった状態になる。図21におけるシートクッション10は、フロアF面とほぼ平行な状態に倒れ込んでおり、シートは格納状態になる。なお、駆動手段50が停止状態にあることで、シートの格納状態が保持される。
シートを格納状態から使用状態に戻す場合、その途中において、支持部材180は、スプリング92の弾性力により、後側脚160に対して一定の角度で開いた状態になる(図19)。したがって、図17のシート使用状態では、支持部材180の下端部が再び受承ブロック182によって受け止められ、後側脚60と支持部材180とは、ほぼ三角形状を呈する。そして、支持部材180は後側脚60を前方から支えている。このため、使用状態でのシートの支持強度が高められ、特にシート後方からの荷重に対する支持強度が高い。なお、シートの使用状態においても、駆動手段50が停止状態にあることで、その状態が保持される。
(実施例3)
本発明の実施例3を、図22〜26を用いて説明する。
図22は、格納式シートの使用状態を表した側面図である。図23は、図22の一部を拡大して表した側面図である。この実施例3における左右一対の後側脚260の下端部は、フロアF上に固定された軸受けブラケット264にヒンジピン266によってそれぞれ連結されている。また、両後側脚260の上端部は、クッションフレーム12側に対し、ヒンジピン270によってそれぞれ連結されている。そして、左右の後側脚260は、その前方から個々の支持部材280(支持手段)によってそれぞれ支えられている。
両支持部材280は、その下端部がフロアF上に固定された軸受けブラケット282にヒンジピン284によって連結され、上端部が後側脚260の上端寄りに固定された受承部93によって受け止められている(図23)。しかも、後側脚260と支持部材280とのほぼ中間部には、作動リンク94の両端部がピン94aによって連結されている。図22で示すシートの使用状態では、後側脚260と支持部材280とは、シートクッション10側を頂点とし、かつ、フロアF側を底辺とするほぼ三角形状を呈している。このため、使用状態でのシートの支持強度が高い。なお、駆動手段50が停止状態にあることで、シートは格納状態で保持されている。
つぎに、シートが使用状態から格納状態に切り換えられるときの動きを、図22,図24〜26にしたがって説明する。駆動手段50におけるモーター52の始動により、作動部材58が押し出されると、リンク機構を構成している前側脚40および後側脚260が図24で示すように後方へ向けて傾き始める。このリンク機構の作動に伴い、支持部材280の上端部が受承部93から抜け出る。この後の支持部材280は、作動リンク94を通じて後側脚260の傾倒動作に追従する。図25で示すシートの格納直前において、支持部材280は、後側脚260と殆ど平行になる。図26で示すシート格納状態での支持部材280は、後側脚260と共にシートクッション10の下面に添った状態になる。なお、駆動手段50が停止状態にあることで、シートの格納状態が保持される。
シートを格納状態から使用状態に戻す場合も、支持部材280が作動リンク94を通じて後側脚260に追従し、最終的には支持部材280の上端部が再び受承部93で受け止められる。その他の動きは、実施例2の場合と殆ど同じである。
(実施例4)
本発明の実施例4を、図27〜30を用いて説明する。
図27は、格納式シートの使用状態を表した側面図である。図28〜30は、シートが図27の使用状態から格納状態に切り換えられるときの動きを表した側面図である。これらの図面で明らかなように、この実施例4では、実施例3と同様の後側脚260および支持部材280が採用されており、相違点としては、実施例3の作動リンク94に代えて前側脚40と支持部材280とを作動リンク95で連結している点である。この作動リンク95の両端部は、前側脚40と支持部材280とのほぼ中間部にピン95aによって連結されている。図27の使用状態にあるシートを図30で示すように格納し、あるいは再び使用状態に戻すときの支持部材280は、作動リンク95を通じて前側脚40の傾倒動作に追従する。その他の動きは、実施例3の場合と同じである。
(実施例5)
本発明の実施例5を、図31〜34を用いて説明する。
図31は、格納式シートの使用状態を表した側面図である。図32〜34は、シートが図31の使用状態から格納状態に切り換えられるときの動きを表した側面図である。これらの図面で明らかなように、この実施例5では、実施例2と殆ど同じ構成の後側脚160および支持部材180が採用されている。ただし、実施例2における後側脚160のガイド孔90、支持部材180のピン91、およびスプリング92は廃止され、代わりに前側脚40と支持部材180とが作動リンク96で連結されている。この作動リンク96の両端部は、前側脚40と支持部材180とのほぼ中間部にピン96aによってそれぞれ連結されている。図31の使用状態にあるシートを図34で示すように格納し、あるいは再び使用状態に戻すときの支持部材180は、作動リンク96を通じて実施例2の場合と殆ど同じように作動する。
(実施例6)
本発明の実施例6を、図35〜37を用いて説明する。
図35は、格納式シートの使用状態を表した側面図である。図36は、シートの使用状態と格納状態との途中を表した側面図である。図37は、シートの格納状態を表した側面図である。この実施例6における後側脚360の下端部は、フロアF上に固定された軸受けブラケット364にヒンジピン366によって連結されている。また、後側脚360の上端部は、クッションフレーム12側に対し、ヒンジピン370によってそれぞれ連結されている。そして、後側脚360は、その前方から支持部材380(支持手段)によって支えられている。つまり、支持部材380は、その上端部がヒンジピン370に対して回動可能に連結され、下端部のピン384がフロアF上に固定されたガイドブラケット382のガイド孔382aに支持されている。このピン384は、ガイド孔382aに沿って前後方向へ移動することができる。なお、図35〜37では、駆動手段50の図示を省略している。
シートを使用状態から格納状態に切り換える場合、リンク機構を構成している前側脚40および後側脚360が後方へ傾倒することに伴い、支持部材380のピン384がガイドブラケット382のガイド孔382aに沿って後方向へ移動する(図36)。図37で示すシート格納状態では、ピン384がガイド孔382a内の最も後方位置に移動している。この状態での支持部材380は、後側脚360と共にシートクッション10の下面に添った状態に収まっている。また、シートを格納状態から使用状態に戻す場合は、前側脚40および後側脚360が前方へ回動することに伴い、支持部材380のピン384がガイド孔382aに沿って前方向へ移動する。その他の動きは、他の実施例の場合と殆ど同じである。
(実施例7)
本発明の実施例7を、図38〜40を用いて説明する。
図38は、格納式シートの使用状態を表した側面図である。図39は、シートの使用状態と格納状態との途中を表した側面図である。図40は、シートの格納状態を表した側面図である。この実施例7における後側脚460の下端部は、フロアF上に固定された軸受けブラケット464にヒンジピン466によって連結されている。また、後側脚460の上端部は、クッションフレーム12側に対し、ヒンジピン470によってそれぞれ連結されている。そして、後側脚460の前側には、支持部材480(支持手段)が一体に形成されている。この支持部材480は、後側脚460に対し、シートクッション10側を頂点とし、かつ、フロアF側を底辺とするほぼ三角形状を呈している。
シートを使用状態から格納状態に切り換える場合、後側脚460が後方へ傾倒し始めると、支持部材480も共に傾き(図39)、図40で示すシート格納状態では、支持部材480もフロアF側に倒れ込む。シートを格納状態から使用状態に戻す場合は、後側脚460と共に支持部材480も前方へ回動し、図38のシート使用状態では後側脚460が支持部材480によって支えられた状態となる。
(実施例8)
本発明の実施例8を、図41〜44によって説明する。
図41は、格納式シートの使用状態を表した側面図である。図42は、格納式シートの格納状態を表した側面図である。この実施例8は、図35〜37で示す実施例6と殆ど同じ構成の後側脚560および支持部材580が採用されている。この後側脚560の下端部は、フロアF上に固定された軸受けブラケット564にヒンジピン566で連結されている。また、後側脚560の上端部は、クッションフレーム12側に対し、ヒンジピン570によって連結されている。後側脚560は、その前方側から支持部材580(支持手段)によって支えられている。この支持部材580は、その上端部がヒンジピン570に回動可能に連結され、下端部がフロアF上に設けられたガイドレール582(ガイド手段)に沿って前後方向へ移動可能に支持されている。そして、ガイドレール582の前端部のフロアF上には、ロック機構L2が設けられている。
なお、実施例8においても、シートを使用状態および格納状態に切り換えるための駆動手段50の図示を省略している。すなわち、実施例8における前側脚40のフロアF側のロア軸支部42には、例えば実施例1と同様に駆動手段50の作動部材58の先端部が連結される。
図43は、シート使用状態におけるロック機構L2を拡大して表した構成図である。図44は、シート格納状態におけるロック機構L2を拡大して表した構成図である。図45は、図43のロック機構L2をシート前方側からみた構成図である。図43からも明らかなように、支持部材580の下端部に結合されているピン584には、ガイドレール582に案内されるローラー584aが設けられている。ロック機構L2は、フロアF上に固定された一対のベースプレート610の間に、ラッチ620およびカム部材630が組み込まれた構成になっている(図45)。ベースプレート610は、ガイドレール582に沿って、その前端部に移動してきたピン584を受け入れることが可能な凹部612を備えている。
ラッチ620は、ベースプレート610に固定された支持軸624に対し、その軸芯回りに回動できるように支持されている。ラッチ620には、下向きに開放したフック部622があり、フック部622は、ベースプレート610の凹部612に受け入れられた位置にあるピン584と係合可能である。また、ラッチ620には、フック部622の上方においてカムフォロア用のピン628が設けられている。支持軸624の軸上には、ベースプレート610の外側においてトーションスプリング626が設けられている。このスプリング626の一端はラッチ620に係合させ、他端は支持軸624に係合させている。これにより、ラッチ620は図43,44において支持軸624を支点とする時計回り方向へ常時付勢されている。
カム部材630は、ほぼ扇状の平面形状で、ラッチ620の上方に配置されている。このカム部材630上側となる先細のコーナー部分が、ベースプレート610に支持軸634で回動可能に支持され、下側の扇状部分にカム孔632が設けられている。このカム孔632内に、ラッチ620のピン628が位置している。なお、ベースプレート610には、ラッチ620の回動に伴うピン628の動きを案内するガイド孔616が設けられている。
カム部材630の回動支点である支持軸634には、ベースプレート610の外側においてレバー640の上端部が回動可能に支持されている。このレバー640とカム部材630とは、ベースプレート610の開口部614を通じて連結ピン642で互いに結合されている。つまり、カム部材630とレバー640とは、共に支持軸634の軸芯回りに一体的に回動する。支持軸634の軸上にはトーションスプリング646が設けられている。このスプリング646の一端はベースプレート610に係合させ、他端は連結ピン642の軸上に設けられたスプリング受け644(スペーサー)に係合させている。これにより、カム部材630とレバー640とは、図43,44において支持軸634を支点とする時計回り方向へ常時付勢されている。
ロック機構L2に対しては、ケーブル650の一端部が導かれており、そのアウターチューブ650a端部が、フロアF上に固定されたケーブルブラケット652によって位置決めされている。このケーブル650のインナーケーブル650b端部は、レバー640の下端部に設けたピン647に連結されている。なお、ケーブル650の他端部は、例えば実施例1のケーブル79と同様に、シートバック20を前方へ傾倒させることにより、インナーケーブル650bが引っ張られるように取り回しされている。
なお、ラッチ620およびカム部材630は、共に二枚一組になっており、両カム部材630の間に両ラッチ620が挟まれた状態に配置されている(図45)。そして、両ラッチ620は、支持軸624を支点として個別に回動可能である。したがって、スプリング626およびピン628は、両ラッチ620のために個々に設けられている。これに対して、両カム部材630は、レバー640と共に支持軸634を支点としてそれぞれ一体関係で回動する。
図41で示すシート使用状態でのロック機構L2は、図43で示すように支持部材580下端のピン584がベースプレート610の凹部612に受け入れられ、このピン584にラッチ620のフック部622が係合している。このようにシート使用状態では、作動部材58の下端が、ガイドレール582の前端部に位置し、ロック機構L2によってフロアF側に結合されている。これにより、実施例1と同様の駆動手段50による前側脚40のロックと相まって、シート使用状態での安定性が一段と向上する。
ロック機構L2のロック状態では、二枚のラッチ620がピン584に対して個々に係合している。つまり、二枚のラッチ620は、それぞれのスプリング626により、ピン584に対して個別に付勢力を加えている。このため、フロアF側に対するピン584のガタが効果的に抑えられる。
シートを使用状態から格納状態に切り換える場合は、シートバック20の前傾動作に伴ってケーブル650のインナーケーブル650bが引っ張られる。これに伴い、ロック機構L2のレバー640が、カム部材630と共に支持軸634を支点として図43の状態から反時計回り方向へ回動する。これにより、ラッチ620のピン628がカム孔632に倣って相対的に移動し、ラッチ620が支持軸624を支点として図44の状態に回動する。この結果、ピン584に対するラッチ620の係合が外れ、支持部材580の下端とフロアF側との結合が解除される。
この後は、リンク機構を構成している前側脚40および後側脚560が後方へ傾倒することに伴い、支持部材580のピン584(ローラー584a)がガイドレール582に案内されて後方向へ移動する。このように支持部材580の下端をガイド手段、つまりガイドレール582およびローラー584aで案内することにより、シートを使用状態から格納状態、あるいはその逆に切り換えるための動きが円滑になる。
図42で示すシート格納状態では、支持部材580下端のピン584がガイドレール582の後端部に移動している。この状態での支持部材580は、後側脚560に重なった状態で、シートクッション10下面に添ってフロアF上に収まっている。また、この状態でのロック機構L2は、折り畳まれたシートバック20上部の前方で、かつ、ヘッドレスト21の側部に位置しており、この部分のデッドスペースを有効に活用している。
シートを格納状態から使用状態に戻す場合は、リンク機構を構成している前側脚40および後側脚560が前方へ回動することに伴い、支持部材580下端のピン584がガイドレール582に案内されて前方向へ移動する。そして、ピン584がガイドレール582の前端部に到達したときに、このピン584がロック機構L2によってフロアF側に結合される。
なお、以上の各実施例では、シートの後側脚を支持部材(支持手段)で支持した場合について説明したが、前側脚40を支持部材によってフロアF側に支持することも可能である。
車両用の格納式シートを一部が省略された状態で表した側面図(実施例1) 格納式シートの骨格(フレーム)を表した斜視図 格納式シートのフレームを、一部が省略された状態で表した側面図 クッションフレームとバックフレームとの関連部材を分解状態で表した斜視図 クッションフレームと前側脚との関連部材を分解状態で表した斜視図 クッションフレーム側の部材と右側の後側脚との関連部材を表した分解斜視図 クッションフレーム側の部材と左側の後側脚との関連部材を表した分解斜視図 後側脚と支持部材との関連部位を拡大して表した側面図 図8のA-A矢視方向の断面図 図8のB-B矢視方向の断面図 シート使用状態のシートフレームを表した側面図 シートバックが前方向へ傾倒し始めた状態のシートフレームを表した側面図 前側脚および後側脚が傾倒し始めた状態のシートフレームを表した側面図 後側脚の傾倒動作が完了した状態のシートフレームを表した側面図 格納状態直前のシートフレームを表した側面図 格納状態のシートフレームを表した側面図 格納式シートの使用状態を表した側面図(実施例2) 図17の一部を拡大して表した側面図 前側脚および後側脚が傾倒し始めた状態のシートを表した側面図 格納状態直前のシートを表した側面図 格納状態のシートを表した側面図 格納式シートの使用状態を表した側面図(実施例3) 図22の一部を拡大して表した側面図 前側脚および後側脚が傾倒し始めた状態のシートを表した側面図 格納状態直前のシートを表した側面図 格納状態のシートを表した側面図 格納式シートの使用状態を表した側面図(実施例4) 前側脚および後側脚が傾倒し始めた状態のシートを表した側面図 格納状態直前のシートを表した側面図 格納状態のシートを表した側面図 格納式シートの使用状態を表した側面図(実施例5) 前側脚および後側脚が傾倒し始めた状態のシートを表した側面図 格納状態直前のシートを表した側面図 格納状態のシートを表した側面図 格納式シートの使用状態を表した側面図(実施例6) 前側脚および後側脚が傾倒し始めた状態のシートを表した側面図 格納状態のシートを表した側面図 格納式シートの使用状態を表した側面図(実施例7) 前側脚および後側脚が傾倒し始めた状態のシートを表した側面図 格納状態のシートを表した側面図 格納式シートの使用状態を表した側面図(実施例8) 格納式シートの格納状態を表した側面図 シート使用状態におけるロック機構を拡大して表した構成図 シート格納状態におけるロック機構を拡大して表した構成図 図43のロック機構L2をシート前方側からみた構成図
符号の説明
10 シートクッション
20 シートバック
40 前側脚
50 駆動手段
60 後側脚
80 支持部材
F フロア
L ロック機構

Claims (5)

  1. シートクッションが、前側脚および後側脚で構成されたリンク機構によってフロア側に支持されているとともに、このリンク機構の作動によってシートを使用状態あるいは格納状態に切り換えることが可能な格納式シートであって、前記リンク機構は、シートの使用状態において後側脚を前記フロア側に支持するための支持部材を備え、この支持部材後側脚とは、シートの使用状態において、前記シートクッション側を頂点とし、かつ、前記フロア側を底辺とするほぼ三角形状を呈するように設定され、支持部材の一端部は前記フロア側に対して回動可能に連結され、他端部はシートの使用状態において後側脚にロック機構によって結合されるように構成され、このロック機構による後側脚と支持部材との結合が解除された状態においては、シートを使用状態から格納状態に切り換えるときに、後側脚がフロアに対して後方へ回動するのに対し、支持部材は後側脚に対して相対的に移動しながらフロアに対して前方へ回動するように構成されている格納式シート。
  2. 請求項1に記載された格納式シートであって、前記支持部材は、使用状態におけるシートの後側に配置され、かつ、前記後側脚のシートクッション側およびフロア側に対する個々の連結部のほぼ中間部に対し、前記ロック機構によって結合されている格納式シート。
  3. 請求項1又は2に記載された格納式シートであって、前記ロック機構は、シートの幅方向に関して作動するロック部材により、前記後側脚に対する支持部材の結合、あるいは結合の解除が可能に設定されている格納式シート。
  4. 請求項3に記載された格納式シートであって、シートの格納状態においては、シートバックを、その前倒し操作によってシートクッション上に重合させることができるとともに、前記ロック機構のロック部材は、前記後側脚に対する前記支持部材の結合方向に付勢されており、かつ、前記シートバックの前倒し動作に連動して結合が解除されるように設定されている格納式シート。
  5. 請求項1,2,3又は4に記載された格納式シートであって、前記リンク機構を構成している前側脚が、駆動手段に連動するように構成され、この駆動手段は、その駆動により前記リンク機構を作動させてシートを使用状態あるいは格納状態に切り換え、かつ、それぞれの状態に保持可能に設定されている格納式シート。
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