JP4356358B2 - 定電圧回路及び半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は定電圧回路及び半導体装置に係り、特に、バンドギャップツェナにより定電圧を発生する定電圧回路及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来の一例の回路構成図を示す。
【0003】
定電圧回路1は、例えば、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)プロセスにより製造される1チップの半導体装置に内蔵される回路であり、起動回路11及びバンドギャップツェナ回路12を含む構成とされている。
【0004】
起動回路11は、電源電圧VDDが印加されたときに、バンドギャップツェナ回路12を起動するための回路であり、トランジスタM1、M2、抵抗R1、R2を含む構成とされている。電源電圧VDDは、抵抗R1を介してトランジスタM1及びトランジスタM2のゲート及びトランジスタM1のドレインに印加される。なお、抵抗R1は、電源電圧VDDからの電流を制限するための抵抗である。
【0005】
トランジスタM1、M2は、nチャネルMOS電界効果トランジスタからなり、カレントミラー回路を構成している。トランジスタM1、M2から構成されるカレントミラー回路は、電源電圧VDDが印加されると、トランジスタM2のドレインから電流を引き込む。トランジスタM2のドレインは、バンドギャップツェナ回路12に接続されている。
【0006】
バンドギャップツェナ回路12は、トランジスタM11〜M13、Q1、Q2、抵抗R11、R12を含む構成とされている。
【0007】
トランジスタM11〜M13は、nチャネルMOS電界効果トランジスタからなり、カレントミラー回路を構成している。トランジスタM11〜M13から構成されるカレントミラー回路は、起動回路11のトランジスタM2のドレインから引き込まれる電流に応じて起動し、起動後は、トランジスタQ1、Q2から引き込まれる電流により動作する。このとき、起動後は、トランジスタM13により、トランジスタM2のソースと抵抗R2との接続点に電流が供給される。トランジスタM13からトランジスタM2のソースと抵抗R2との接続点に電流が供給されることによって、トランジスタM2のソース電位が上昇し、トランジスタM2がオフし、起動回路11が切り離される。
【0008】
トランジスタQ1、Q2はNPNバイポーラトランジスタからなり、カレントミラー回路を構成している。トランジスタQ1、Q2からなるカレントミラー回路は、トランジスタQ2のコレクタ電流に基づいてトランジスタQ1のコレクタ電流を制御するものである。トランジスタM12のドレインとトランジスタQ2のコレクタとの接続点は、出力端子Toutが接続される。この出力端子Toutから出力電圧VZが出力される。
【0009】
このとき、出力端子Toutから出力電圧VZは、以下のようにして決定される。
【0010】
VZ=VF2+R12 *(I1+I3) …(1)
なお、VF2はトランジスタQ2のベース−エミッタ間順方向電圧、I1はトランジスタQ1のコレクタ電流、I3はトランジスタQ2のコレクタ電流を示す。
【0011】
ここで、トランジスタQ1の順方向電圧VF1は、
ボルツマン定数をk、絶対温度をT、電荷をq、逆方向飽和電流をIsとすると、
VF1=(kT/q)*ln(I1/(n*Is)) …(2)
で表せる。
【0012】
トランジスタQ2の順方向電圧VF2は、
VF2=(kT/q)*ln(I3/Is) …(3)
で表せる。
【0013】
ここで、トランジスタQ1の順方向電圧VF1とトランジスタQ2の順方向電圧VF2との差電圧ΔVは、
ΔV=ΔVF2−ΔVF1
=(kT/q)*ln(I3/Is)−(kT/q)*ln(I1/(n*Is))…(4)
で表せる。
【0014】
このとき、I1=I2=I3であるので、
式(4)は、
ΔV=(kT/q)*ln(n) …(5)
で表せる。なお、このとき、ΔVは、抵抗R11に印加される電圧に相当する。
【0015】
また、式(1)より出力定電圧VZは、
VZ=VF2+2*R12*I1 …(6)
で表せる。
【0016】
電流I1は、電圧ΔVを用いて変形すると、
I1=ΔV/R11=(kT/q)*ln(n) …(7)
で表せる。
【0017】
式(7)により式(6)を書き換えると、出力定電圧VZは、
VZ=VF2+2*(R12/R11)*(kT/q)*ln(n) …(8)
で表せる。
【0018】
式(8)において、第1項のVF2は負の温度特性を有し、第2項の
2*(R12/R11)*(kT/q)*ln(n)
は正の温度特性を有する。
【0019】
従来の定電圧回路では、第2項を第1項の温度変化に応じた電圧変化が打ち消されるように調整することにより温度特性を零にしていた(非特許文献1参照)。
【0020】
上記のような定電圧回路1は、CMOSプロセスによって半導体チップ上に形成される。
【0021】
図4は従来の一例の半導体チップの要部の断面図を示す。
【0022】
定電圧回路1は、p型半導体基板21上にCMOSプロセスによって、トランジスタM1、M2などのNチャネルMOSトランジスタNM、トランジスタM11〜M13などのPチャネルMOSトランジスタPMが形成されるとともに、同じプロセスによりNチャネルMOSトランジスタNM、PチャネルMOSトランジスタPMに隣接してトランジスタQ1、Q2を形成するバイポーラNPNトランジスタQが形成された構造とされている。
【0023】
バイポーラNPNトランジスタQは、p型半導体基板21上に形成されたn型ウェル領域22内に形成される。n型ウェル領域22は、高濃度n型埋め込み領域23を介して配線と接続され、コレクタとして作用する。また、n型ウェル領域22上には、n型埋め込み領域23に隣接してp型埋め込み領域24が形成されている。このp型埋め込み領域24は、高濃度p型埋め込み領域25を介して配線と接続され、ベースとして作用する。
【0024】
また、p型埋め込み領域24には、高濃度p型埋め込み領域25に隣接してn型埋め込み領域26が形成されている。このn型埋め込み領域26は、配線と接続され、エミッタとして作用する。
【0025】
以上、定電圧回路1を1チップの半導体基板上に形成する場合には、図4に示すようにCMOSプロセスによりMOSトランジスタNM、PMに隣接してバイポーラトランジスタQを形成する構造とされていた。
【0026】
【非特許文献1】
斉藤 真幸著、アナログIC活用テクニック、日本放送出版協会、1987年、p.156
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来の定電圧回路はバイポーラトランジスタを使用して出力電圧の温度特性を補償していた。このとき、図4に示すようにバイポーラトランジスタをMOSプロセスで半導体チップ上に形成すると、半導体チップ毎に電流増幅率HFEにばらつきが生じやすくなる。図3に示す回路でバイポーラトランジスタであるトランジスタQ1、Q2の電流増幅率HFEがばらつくと、トランジスタQ1に流れる電流I1とトランジスタQ2に流れる電流I3とにばらつきが生じる。すなわち、I1≠I3となる。このため、半導体チップ毎に出力電圧VZ及び温度特性にばらつきが生じる。
【0028】
このため、半導体チップ毎にトリミングなどを実施し、出力電圧VZ及び温度特性を一致させる調整作業が必要となり、製造工程が増加するなどの問題点があった。
【0029】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、温度によらず安定した出力電圧が得られる定電圧回路及び半導体装置を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電源電圧(VDD−VSS)から定電圧(VZ)を生成し、出力する定電圧回路(100)であって、ソースが前記電源電圧の正電位側(VDD)に接続され、ゲートがドレインに接続された第1のトランジスタ(M21)と、ソースが前記電源電圧の正電位側(VDD)に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタ(M21)のゲート及び前記第1のトランジスタ(M21)のドレインに接続された第2のトランジスタ(M22)と、ソースが正電位側(VDD)に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタ(M21)のゲート、ドレイン及び前記第2のトランジスタ(M22)のゲートに接続された第3のトランジスタ(M23)と、ソースが前記正電位側(VDD)に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタ(M21)のゲート、ドレイン、及び、前記第2のトランジスタ(M22)のゲート、前記第3のトランジスタ(M23)のゲートに接続された第4のトランジスタ(M24)と、ドレインが前記第1のトランジスタ(M21)のドレインに接続され、ゲートが前記第2のトランジスタ(M22)のドレインに接続された第5のトランジスタ(M26)と、ドレイン及びゲートが、前記第2のトランジスタ(M22)のドレイン及び前記第5のトランジスタ(M26)のゲートに接続された第6のトランジスタ(M27)と、一端が前記第5のトランジスタ(M26)のソースに接続され、他端が前記第3のトランジスタ(M23)のドレインに接続された第1の抵抗(R21)と、一端が前記第4のトランジスタ(M24)のドレインに接続され、他端が前記第6のトランジスタ(M27)のソースに接続された第2の抵抗(R23)と、カソードが前記第3のトランジスタ(M23)のドレイン及び前記第1の抵抗(R21)の他端に接続され、アノードが前記電源電圧の負電位側(VSS)に接続された第1のダイオード(D1)と、カソードが前記第6のトランジスタのソース及び前記第2の抵抗(R23)の他端に接続され、アノードが前記電源電圧の負電位側(VSS)に接続された第2のダイオード(D2)とを含み、前記第1乃至第4のトランジスタ(M21−M24)は、各ソース−ドレインに流れる電流の電流値が同一となるようなカレントミラー回路を構成しており、前記第4のトランジスタ(M24)のドレインと前記第2の抵抗(R23)の一端との間から前記定電圧(VZ)が出力され、前記第2のダイオード(M22)の順方向電圧(VF2)、前記第1の抵抗(R21)及び前記第2の抵抗(R23)、前記第2のダイオード(D2)と前記第1のダイオード(D1)との接合面積比を調整することにより、前記定電圧(VZ)の温度(T)に対する電圧変動が零となるように温度補償が行われる。
【0031】
また、本発明は、前記第2のダイオードの順方向電圧をVD2、前記第2のダイオードの接合面積に対する前記第1のダイオードの接合面積比をn、前記第1の抵抗をR21、前記第2の抵抗をR23、熱電圧をVTとしたとき、
(R23/R21)・VT・ln(n)
の温度に対する変動と、前記第2のダイオードの順方向電圧VD2の温度による変動とが相殺されるように、前記第2のダイオードの順方向電圧VD2前記第2のダイオードの接合面積に対する前記第1のダイオードの接合面積の比n、前記第1の抵抗R21、前記第2の抵抗R23を調整することにより、前記定電圧に対する電圧変動が零となるように温度補償が行われる。
【0033】
本発明によれば、第1〜第7のトランジスタ、第1、第2の抵抗、第1、第2のダイオードを含み、第1乃至第4のトランジスタは、ソース−ドレインに同一の電流が流れるカレントミラー回路を構成しており、第4のトランジスタのドレインと第2の抵抗の一端との間から定電圧を出力する構成とされ、第2のダイオードの順方向電圧、第1及び第2の抵抗、第2のダイオードと第1のダイオードとの接合面積比を調整することにより、定電圧の温度に対する電圧変動が零となるように温度補償を行うことにより、バイポーラトランジスタによる電流増幅を行なうことなく温度特性を改善した定電圧を生成しているため、MOSプロセスにより回路製造した場合に電流増幅率HFEの劣化の影響を受けることがなく、よって、出力電圧及び温度特性のばらつきが小さい定電圧回路を構成できる。また、出力電圧及び温度特性を安定化させることができるため、半導体チップ毎にトリミングなどを実施し、出力電圧VZ及び温度特性を一致させる調整作業が不要となり、製造工程を低減できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例の回路構成図を示す。同図中、図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0035】
本実施例の定電圧回路100は、バンドギャップツェナ回路112の構成が図3に示す従来の定電圧回路1とは相違する。
【0036】
本実施例のバンドギャップツェナ回路112は、トランジスタM21〜M27、ダイオードD1、D2、抵抗R21〜R23を含む構成とされている。
【0037】
トランジスタM21〜M25は、pチャネルMOS電界効果トランジスタからなり、カレントミラー回路を構成している。トランジスタM21〜M25は、ゲートが起動回路11を構成するトランジスタM2のドレインに接続されており、ソースには電源電圧VDDが印加されている。
【0038】
トランジスタM21は、トランジスタM21〜M25から構成されるカレントミラー回路の入力トランジスタを構成しており、起動時にトランジスタM2から電流が引き込まれ電流に応じて起動され、ドレインから電流を出力する。トランジスタM22〜M25は、トランジスタM21のドレイン電流I1に応じた電流を各々のドレインから出力する。
【0039】
トランジスタM21のドレイン電流I11は、トランジスタM26のドレインに供給される。また、トランジスタM22のドレイン電流I12は、トランジスタM26、M27のゲート及びトランジスタM27のドレインに供給される。また、トランジスタM26、M27は、pチャネルMOS電界効果トランジスタからなり、カレントミラー回路を構成している。トランジスタM27は、トランジスタM26、M27から構成されるカレントミラー回路の入力トランジスタを構成している。トランジスタM26には、トランジスタM22のドレイン電流に応じたドレイン電流が流れる。
【0040】
以上のように、トランジスタM26のドレイン電流I11によりトランジスタM21、M22のゲート電位が制御され、トランジスタM22のドレイン電流I12によりトランジスタM26、M27のゲート電位が制御されている。これにより、トランジスタM26のソースから出力される電流I11とトランジスタM27のソースから出力される電流I12とがバランスされる。これにより、トランジスタM26のソースから出力される電流I11とトランジスタM27のソースから出力される電流I12とは、略等しくなるように制御される。
【0041】
なお、トランジスタM26のソース電流は、抵抗R21を介してダイオードD1のアノードに供給される。また、トランジスタM27のソース電流は、抵抗などを通さずにそのままダイオードD2のアノードに供給される。
【0042】
ダイオードD1は、ダイオードD2のn倍の電流が流れる構造とされている。
【0043】
図2は本発明の一実施例の半導体チップの要部の断面図を示す。同図中、図4と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0044】
本実施例のダイオードD1は、半導体基板21上にn型のウェル領域22を設け、さらに、n型ウェル領域22内部にp型の埋め込み領域24を形成し、さらに、n型ウェル領域22に高濃度N型埋め込み領域23を形成し、p型埋め込み領域24に高濃度p型埋め込み領域25を形成した構成とされている。n型ウェル領域22及び高濃度n型埋め込み領域23によりカソード側n型領域が形成され、p型埋め込み領域24及び高濃度p型ウェル領域25によりアノード側p型領域が形成される。
【0045】
ダイオードD1は、例えば、ダイオードD2と同じサイズのダイオードをn個並列に接続した構造、あるいは、ダイオードD2のn倍の接合面積とされた構造とされている。例えば、図2において、P型の埋め込み領域の大きさを制御することにより実現できる。
【0046】
また、カレントミラー回路を構成するトランジスタM21〜M25のうちのトランジスタM23のドレイン電流は、抵抗R22を介して抵抗R22とダイオードD1のアノードとの接続点に供給される。さらに、カレントミラー回路を構成するトランジスタM21〜M25のうちのトランジスタM24のドレイン電流は、抵抗R23を介してトランジスタM27のソースとダイオードD2のアノードとの接続点に供給される。
【0047】
トランジスタM24のドレインと抵抗R23との接続点には、出力端子Toutに接続され、出力端子Toutからは定電圧VZが出力される。
【0048】
なお、本実施例では、出力端子Toutから出力される定電圧VZは、以下のようにして決定されている。
【0049】
出力定電圧VZは、ダイオードD2の順方向電圧をVD2、抵抗R23に流れる電流をI13とすると、
VZ=VD2+R23 *I13 …(1)
で表される。
【0050】
一方、ダイオードD2に発生する電圧は、熱電圧をVT、逆方向飽和電流をIsとすると、ダイオードD2には、(I12+I13)が流れるので、
VT *ln((I12+I13)/Is) …(2)
で表される。
【0051】
また、ダイオードD1に発生する電圧は、ダイオードD2のn倍の接合面積を有するので、ダイオードD1に流れる電流をI11、抵抗R22に流れる電流をI14とすると、
VT *ln((I11+I14)/Is) …(3)
で表される。
【0052】
ここで、抵抗R21に発生する電圧は、ダイオードD2に発生する電圧とダイオードD1に発生する電圧との差分に相当する。よって、ダイオードD2で発生する電圧と、ダイオードD1に発生する電圧との差電圧ΔVDは、式(2)、(3)より、
ΔVD=VT *ln((I12+I13)/Is)−VT *ln((I11+I14)/Is)…(4)
で表される。
【0053】
なお、ここで、I14=I13=I12=I11、I11=ΔVD/R21であるので、
式(1)に示す出力定電圧VZは、
VZ=VD2+(R23/R21)*ΔVD …(5)
で表される。
【0054】
また、式(5)は、式(4)より、
VZ=VD2+(R23/R21)*VT *ln(n) …(6)
で表せる。
【0055】
式(6)において第1項のVD2は負の温度特性を有し、第2項の
(R23/R21)*VT *ln(n)
は、正の温度特性を有する。これによって第2項の温度特性を第1項の温度に応じた電圧変化を打ち消すように調整することにより出力電圧VZの温度変化による電圧変動を打ち消すことができる。第2項の調整は、抵抗R21、R23及びダイオードD1とダイオードD2との接合面積の比nにより行なうことが可能である。
【0056】
また、カレントミラー回路を構成するトランジスタM21〜M25のうちのトランジスタM25のドレイン電流は、起動回路11を構成するトランジスタM2のソースと抵抗R2との接続点に供給される。
【0057】
このため、起動回路11には、バンドギャップツェナ回路112の起動後、トランジスタM25からドレイン電流が供給される。トランジスタM25のドレイン電流により抵抗R2に電圧が発生し、トランジスタM2のソース電位が上昇する。これによって、トランジスタM2がオフする。トランジスタM2がオフすることにより起動回路11によるトランジスタM21〜M25からの電流の引き込みが停止し、バンドギャップツェナ回路112は、通常動作に移行する。
【0058】
本実施例によれば、ΔVDをダイオードD1、D2によって生成している。このため、電流増幅率の影響がない。よって、バイポーラトランジスタのようにMOSプロセスによる電流増幅率HFEの劣化の影響を受けることがないので、温度特性のばらつきが小さい定電圧回路を構成できる。したがって、本実施例によれば、MOSプロセスにより製造される半導体装置において温度特性が優れた定電圧を生成できる。
【0059】
また、本実施例によれば、出力電圧VZ及び温度特性を安定化させることができるため、半導体チップ毎にトリミングなどを実施し、出力電圧VZ及び温度特性を一致させる調整作業が不要となり、製造工程を低減できる。
【0060】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、第2のPN接合部で発生した第2の基準電圧と第1のPN接合部及び第2のPN接合部に流れる電流に応じた電流に応じて出力定電圧を生成しており、第1のPN接合部で発生する第1の基準電圧と第2のPN接合部で発生する第2の基準電圧とで温度に応じて生じる電位差を検出し、電位差に応じて出力定電圧の温度補償を行なうことにより、バイポーラトランジスタによる電流増幅を行なうことなく温度特性を改善した定電圧を生成しているため、MOSプロセスにより回路製造した場合に電流増幅率HFEの劣化の影響を受けることがなく、よって、出力電圧及び温度特性のばらつきが小さい定電圧回路を構成でき、また、出力電圧及び温度特性を安定化させることができるため、半導体チップ毎にトリミングなどを実施し、出力電圧VZ及び温度特性を一致させる調整作業が不要となり、製造工程を低減できる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の回路構成図である。
【図2】 本発明の一実施例の半導体チップの要部の断面図である。
【図3】 従来の一例の回路構成図である。
【図4】 従来の一例の半導体チップの要部の断面図である。
【符号の説明】
11 起動回路
100 定電圧回路
112 バンドギャップツェナ回路
M1、M2、M21〜M27 トランジスタ、D1、D2 ダイオード
R1、R2、R21〜R23 抵抗

Claims (4)

  1. 電源電圧から定電圧を生成し、出力する定電圧回路であって、
    ソースが前記電源電圧の正電位側に接続され、ゲートがドレインに接続された第1のトランジスタと、
    ソースが前記電源電圧の正電位側に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタのゲート及び前記第1のトランジスタのドレインに接続された第2のトランジスタと、
    ソースが前記電源電圧の正電位側に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタのゲート、ドレイン及び前記第2のトランジスタのゲートに接続された第3のトランジスタと、
    ソースが前記電源電圧の正電位側に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタのゲート、ドレイン、及び、前記第2のトランジスタのゲート、前記第3のトランジスタのゲートに接続された第4のトランジスタと、
    ドレインが前記第1のトランジスタのドレインに接続され、ゲートが前記第2のトランジスタのドレインに接続された第5のトランジスタと、
    ドレイン及びゲートが、前記第2のトランジスタのドレイン及び前記第5のトランジスタのゲートに接続された第6のトランジスタと、
    一端が前記第5のトランジスタのソースに接続され、他端が前記第3のトランジスタのドレインに接続された第1の抵抗と、
    一端が前記第4のトランジスタのドレインに接続され、他端が前記第6のトランジスタのソースに接続された第2の抵抗と、
    カソードが前記第3のトランジスタのドレイン及び前記第1の抵抗の他端に接続され、アノードが前記電源電圧の負電位側に接続された第1のダイオードと、
    カソードが前記第6のトランジスタのソース及び前記第2の抵抗の他端に接続され、アノードが前記電源電圧の負電位側に接続された第2のダイオードとを含み、
    前記第1乃至第4のトランジスタは、各ソース−ドレインに流れる電流の電流値が同一となるようなカレントミラー回路を構成しており、
    前記第4のトランジスタのドレインと前記第2の抵抗の一端との間から前記定電圧が出力され、
    前記第2のダイオードの順方向電圧、前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗、前記第2のダイオードと前記第1のダイオードとの接合面積比を調整することにより、前記定電圧の温度に対する電圧変動が零となるように温度補償が行われる定電圧回路。
  2. 前記第2のダイオードの順方向電圧をVD2、前記第2のダイオードの接合面積に対する前記第1のダイオードの接合面積比をn、前記第1の抵抗をR21、前記第2の抵抗をR23、熱電圧をVTとしたとき、
    (R23/R21)*VT*ln(n)
    の温度に対する変動と、前記第2のダイオードの順方向電圧VD2の温度による変動とが相殺されるように、前記第2のダイオードの順方向電圧VD2、前記第2のダイオードの接合面積に対する前記第1のダイオードの接合面積の比n、前記第1の抵抗R21、前記第2の抵抗R23を調整することにより、前記定電圧に対する電圧変動が零となるように温度補償が行われる請求項1記載の定電圧回路。
  3. 電源電圧から定電圧を生成し、出力する定電圧回路が形成された半導体装置であって、
    前記定電圧回路は、
    ソースが前記電源電圧の正電位側に接続され、ゲートがドレインに接続された第1のトランジスタと、
    ソースが前記電源電圧の正電位側に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタのゲート及び前記第1のトランジスタのドレインに接続された第2のトランジスタと、
    ソースが前記電源電圧の正電位側に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタのゲート、ドレイン及び前記第2のトランジスタのゲートに接続された第3のトランジスタと、
    ソースが前記電源電圧の正電位側に接続され、ゲートが前記第1のトランジスタのゲート、ドレイン、及び、前記第2のトランジスタのゲート、前記第3のトランジスタのゲートに接続された第4のトランジスタと、
    ドレインが前記第1のトランジスタのドレインに接続され、ゲートが前記第2のトランジスタのドレインに接続された第5のトランジスタと、
    ドレイン及びゲートが、前記第2のトランジスタのドレイン及び前記第5のトランジスタのゲートに接続された第6のトランジスタと、
    一端が前記第5のトランジスタのソースに接続され、他端が前記第3のトランジスタのドレインに接続された第1の抵抗と、
    一端が前記第4のトランジスタのドレインに接続され、他端が前記第6のトランジスタのソースに接続された第2の抵抗と、
    カソードが前記第3のトランジスタのドレイン及び前記第1の抵抗の他端に接続され、アノードが前記電源電圧の負電位側に接続された第1のダイオードと、
    カソードが前記第6のトランジスタのソース及び前記第2の抵抗の他端に接続され、アノードが前記電源電圧の負電位側に接続された第2のダイオードとを含み、
    前記第1乃至第4のトランジスタは、各ソース−ドレインに流れる電流の電流値が同一となるようなカレントミラー回路を構成しており、
    前記第4のトランジスタのドレインと前記第2の抵抗の一端との間から前記定電圧が出力され、
    前記第2のダイオードの順方向電圧、前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗、前記第2のダイオードと前記第1のダイオードとの接合面積比を調整することにより、前記定電圧の温度に対する電圧変動が零となるように温度補償が行われる半導体装置。
  4. 前記第2のダイオードの順方向電圧をVD2、前記第2のダイオードの接合面積に対する前記第1のダイオードの接合面積比をn、前記第1の抵抗をR21、前記第2の抵抗をR23、熱電圧をVTとしたとき、
    (R23/R21)*VT*ln(n)
    の温度に対する変動と、前記第2のダイオードの順方向電圧VD2の温度による変動とが相殺されるように、前記第2のダイオードの順方向電圧VD2、前記第2のダイオードの接合面積に対する前記第1のダイオードの接合面積、前記第1の抵抗R21、前記第2の抵抗R23を調整することにより、前記定電圧に対する電圧変動が零となるように温度補償が行われる請求項3記載の半導体装置。
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