JP2012108598A - バンドギャップ型基準電圧発生回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】バンドギャップ型基準電圧発生回路において、高温における寄生ダイオードのリーク電流の影響を制御して、基準電圧の温度特性の向上を図る。
【解決手段】NPN型BIPトランジスタQ1の寄生ダイオードD1とは別に、i個(iは1以上の自然数)の温度特性制御ダイオードD31〜D3iをNPN型BIPトランジスタQ1のコレクタに接続する。温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、Pチャネル型MOSトランジスタM1,M2からなるカレントミラー回路を介して、寄生ダイオードD21〜D2Kのリーク電流の増加による基準電圧Vrefへの影響をキャンセルするように作用する。
【選択図】図1
【解決手段】NPN型BIPトランジスタQ1の寄生ダイオードD1とは別に、i個(iは1以上の自然数)の温度特性制御ダイオードD31〜D3iをNPN型BIPトランジスタQ1のコレクタに接続する。温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、Pチャネル型MOSトランジスタM1,M2からなるカレントミラー回路を介して、寄生ダイオードD21〜D2Kのリーク電流の増加による基準電圧Vrefへの影響をキャンセルするように作用する。
【選択図】図1
Description
本発明は、温度依存性を補償したバンドギャップ型基準電圧発生回路に関する。
半導体集積回路によく用いられる基準電圧発生回路として、バンドギャップ電圧(半導体の固有電圧で、シリコンの場合は約1.2V)を利用したバンドギャップ型基準電圧発生回路が知られている。このような従来のバンドギャップ型基準電圧発生回路を図11に基づいて説明する。
各ソースに電源電圧Vddが印加された同一サイズのPチャネル型MOSトランジスタM1,M2はミラー接続されてカレントミラー回路を形成している。このカレントミラー回路の出力側のPチャネル型MOSトランジスタM1のドレインは直列接続された抵抗1,2を介してNPN型BIPトランジスタQ1(バイポーラトランジスタ)のコレクタに接続され、NPN型BIPトランジスタQ1のエミッタは接地されると共に、そのベ−スは抵抗1,2の接続点に接続されている。
一方、カレントミラー回路のPチャネル型MOSトランジスタM2のドレインは、エミッタ、ベース、コレクタがそれぞれ共通接続されたK個のNPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kのコレクタ側に接続され、NPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kのエミッタは接地されると共に、そのベ−スはNPN型BIPトランジスタQ1のコレクタに接続される。基準電圧Vrefは、前記Pチャネル型MOSトランジスタQ1のドレインから出力される。但し、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kは全て同一サイズとする。K個のNPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kは1つのトランジスタと見ることができ、その場合、そのエミッタ面積はNPN型BIPトランジスタQ1のエミッタ面積のK倍となる。
そして、カレントミラー回路から流れる電流をI、NPN型BIPトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧をVBE1、NPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kのベース・エミッタ間電圧をVBE2、直列接続された抵抗1,2の抵抗値をそれぞれR1,R2とすると、VBE1は次の数式(1)で表わされる。
VBE1=VBE2+R2・I ・・・(1)
VBE1=VBE2+R2・I ・・・(1)
数式(1)をIについて解くと、次の数式(2)が得られる。
I=(VBE1−VBE2)/R2 ・・・(2)
となる。一方、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kに流れるベース電流を無視した場合、基準電圧Vrefは、次の数式(3)で表わされる。
Vref=VBE1+R1・I ・・・(3)
I=(VBE1−VBE2)/R2 ・・・(2)
となる。一方、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kに流れるベース電流を無視した場合、基準電圧Vrefは、次の数式(3)で表わされる。
Vref=VBE1+R1・I ・・・(3)
(3)式に(2)式を代入すると、基準電圧Vrefは、次の数式(4)で表わされる。
Vref=VBE1+(R1/R2)・(VBE1−VBE2) ・・・(4)
Vref=VBE1+(R1/R2)・(VBE1−VBE2) ・・・(4)
NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kは同一サイズであるので、それぞれのエミッタ電流をIE1,IE2とすると、次の数式(5)が成り立つ。
IE1=K・IE2 ・・・(5)
IE1=K・IE2 ・・・(5)
ところで、VBE1,VBE2はそれぞれ次の数式(6)、(7)で表わされることが知られている。
VBE1=(kT/q)・ln(IE1/IS) ・・・(6)
VBE2=(kT/q)・ln(IE2/IS) ・・・(7)
ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは電子の電荷、ISはNPN型BIPトランジスタQ1及びQ2の飽和電流である。
VBE1=(kT/q)・ln(IE1/IS) ・・・(6)
VBE2=(kT/q)・ln(IE2/IS) ・・・(7)
ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは電子の電荷、ISはNPN型BIPトランジスタQ1及びQ2の飽和電流である。
数式(5)、(6)、(7)を数式(4)に代入することにより、基準電圧Vrefは、次の数式(8)で表わされる。
Vref=VBE1+(R1/R2)・(kT/q)・ln(K) ・・・(8)
Vref=VBE1+(R1/R2)・(kT/q)・ln(K) ・・・(8)
数式(8)の右辺の第1項のVBE1は、負の温度係数を持っており、第2項の(R1/R2)・(kT/q)・ln(K)は、正の温度係数を持っている。この場合、電圧VBE1の温度係数を(R1/R2)・(kT/q)・ln(K)の温度係数でキャンセルするように、R1,R2及びKの値を設定することにより、基準電圧Vrefの温度依存性を小さくことができる。
この種のバンドギャップ型基準電圧発生回路は、特許文献1に開示されている。
しかしながら、バンドギャップ型基準電圧発生回路は、高温になると寄生ダイオードのリーク電流の影響により、その温度特性が変動するという問題があった。
本発明のバンドギャップ型基準電圧発生回路は、第1のMOSトランジスタ及び第2のMOSトランジスタからなるカレントミラー回路と、前記第1のMOSトランジスタのドレインに接続された第1の抵抗と、前記第1の抵抗に直列に接続された第2の抵抗と、前記第2の抵抗にコレクタが接続され、ベースが前記第1の抵抗と前記第2の抵抗の接続点に接続され、エミッタが接地され、かつ前記コレクタと接地の間に形成された第1の寄生ダイオードを有する第1のBIPトランジスタと、前記第2のMOSトランジスタのドレインにコレクタが接続され、ベースが前記第1のBIPトランジスタのコレクタに接続され、前記第1のBIPトランジスタのK倍(Kは2以上の自然数)のエミッタ面積を有し、かつ前記コレクタと接地の間に形成された第2の寄生ダイオードを有する第2のBIPトランジスタと、前記第1のBIPトランジスタのコレクタと接地の間に接続され、前記第1及び第2の寄生ダイオードと同じ構造の温度特性制御ダイオードと、を備え、前記第1のMOSトランジスタのドレインと前記第1の抵抗の接続点から基準電圧を得ることを特徴とする。
本発明のバンドギャップ型基準電圧発生回路によれば、温度特性制御ダイオードを設けることにより、高温における寄生ダイオードのリーク電流の影響を制御して、基準電圧の温度特性の向上を図ることができる。
[第1の実施形態]
まず、本発明の原理を図1及び図11に基づいて説明する。図11のバンドギャップ型基準電圧発生回路において、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2KをP型の半導体基板10の中に形成する場合には、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kは、それぞれ寄生ダイオードD1,D21〜D2Kを持つことになる。
まず、本発明の原理を図1及び図11に基づいて説明する。図11のバンドギャップ型基準電圧発生回路において、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2KをP型の半導体基板10の中に形成する場合には、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kは、それぞれ寄生ダイオードD1,D21〜D2Kを持つことになる。
この場合、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kはそれぞれ図2に示すように構成されている。即ち、半導体基板10の表面にNウエル11が形成され、Nウエル11の表面にPウエル12が形成され、Pウエル12の表面にN+拡散層13が形成されている。この場合、Nウエル11はコレクタ、Pウエル12はベース、N+拡散層13はエミッタに対応している。
また、Nウエル11の表面にN+拡散層14が形成され、このN+拡散層14にコレクタ電極16が接続されている。Pウエル12の表面には、P+拡散層15が形成され、このP+拡散層15にベース電極17が接続されている。また、N+拡散層13にエミッタ電極18が接続されている。
寄生ダイオードD1,D21〜D2Kは、それぞれ、同じサイズと構造を有し、Nウエル11と半導体基板10とで形成されるPN接合ダイオード19である。この場合、Nウエル11はPN接合ダイオード19のカソードに対応し、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kのコレクタに接続されている。半導体基板10はPN接合ダイオード19のアノードに対応し、接地されている。
寄生ダイオードD1,D21〜D2Kは、逆方向にバイアスされており、高温になるとリーク電流(ダイオードの飽和電流)が増加する。寄生ダイオードD21〜D2Kのリーク電流が増加すると、Pチャネル型MOSトランジスタM2に流れる電流がその分増加し、これに応じてカレントミラー回路の出力側のPチャネル型MOSトランジスタM1に流れる電流が増加する。すると、抵抗1,2に流れる電流も増加するので、基準電圧Vrefは上昇することになる。
そこで、本発明においては、図1に示すように、NPN型BIPトランジスタQ1の寄生ダイオードD1とは別に、i個(iは1以上の自然数)の温度特性制御ダイオードD31〜D3iをNPN型BIPトランジスタQ1のコレクタに接続している。その他の構成は、図11の回路と同じである。温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、抵抗1、2を介してPチャネル型MOSトランジスタM1のドレインに接続される。これらの温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、カレントミラー回路を介して、寄生ダイオードD21〜D2Kのリーク電流の増加による基準電圧Vrefへの影響をキャンセルするように作用する。したがって、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの個数iを増減することで、基準電圧Vrefの温度特性を制御することが可能になる。
この本発明の原理をさらに詳しく説明すると以下の通りである。基準電圧Vrefは、NPN型BIPトランジスタQ1のコレクタ電流IQ1、NPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kの各コレクタ電圧コレクタ電流IQ2を用いると、次の数式(9)で表わすことができる。
Vref=VBE1+(R1/R2)・(kT/q)・ln(K・IQ1/IQ2) ・・・(9)
Vref=VBE1+(R1/R2)・(kT/q)・ln(K・IQ1/IQ2) ・・・(9)
VBE1は、NPN型BIPトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧である。寄生ダイオードD1,D21〜D2Kが存在する場合、高温になると寄生ダイオードD1,D21〜D2Kに流れるリーク電流は増大するため、IQ1>IQ2となり、数式(9)の第2項の温度係数が大きくなる。コレクタ電流IQ1が大きくなるので、第1項のVBE1の温度係数も変化するが、その影響は小さい。そのため、第2項の影響で基準電圧Vrefは高温で増大する。
次に、NPN型BIPトランジスタQ1に温度特性制御ダイオードD31〜D3iの個数iを増やしてゆくと、IQ1とIQ2との差は小さくなり、基準電圧Vrefの第2項の高温での温度係数は小さくなる。そして、温度特性制御ダイオードD31〜D3iと寄生ダイオードD1との合計数(i+1)が寄生ダイオードD21〜D2Kの個数Kに等しくなると、IQ1=IQ2となるので、基準電圧Vrefは、寄生ダイオードD1,D21〜D2Kがない場合と同じになる。つまり、基準電圧Vrefは前述の数式(8)で表わされる。
このように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの個数によって、高温での基準電圧Vrefの温度変化を制御することができる。
[温度特性制御ダイオードの構造]
温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、寄生ダイオードD1,D21〜D2Kと同じサイズと同じ構造を有している。即ち、図3に示すように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの中の任意の1つの温度特性制御ダイオードD3Xは、半導体基板10の表面にNウエル11aが形成され、Nウエル11aの表面にPウエル12aが形成され、Nウエル11aの表面にN+拡散層14aが形成されている。この場合、Nウエル11aは、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2KのNウエル11と同一工程で形成され、Pウエル12aは、Pウエル12と同一工程で形成され、N+拡散層14aは、N+拡散層14と同一工程で形成されていることが好ましい。
温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、寄生ダイオードD1,D21〜D2Kと同じサイズと同じ構造を有している。即ち、図3に示すように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの中の任意の1つの温度特性制御ダイオードD3Xは、半導体基板10の表面にNウエル11aが形成され、Nウエル11aの表面にPウエル12aが形成され、Nウエル11aの表面にN+拡散層14aが形成されている。この場合、Nウエル11aは、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2KのNウエル11と同一工程で形成され、Pウエル12aは、Pウエル12と同一工程で形成され、N+拡散層14aは、N+拡散層14と同一工程で形成されていることが好ましい。
温度特性制御ダイオードD3Xは、Nウエル11aと半導体基板10とで形成されるPN接合ダイオード19aで形成されている。Nウエル11aはカソードに対応し、N+拡散層14aは電極16aを介して、NPN型BIPトランジスタQ1のコレクタに接続されている。半導体基板10はアノードに対応し、接地されている。温度特性制御ダイオードD3Xは、Nウエル11aとN+拡散層14aを用いて形成することができるが、ダイオード特性を合わせるために、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2Kと同様に、Pウエル12a等を形成することが好ましい。
[基準電圧Vrefの温度特性の制御例]
図4は、本発明者が測定した、NPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kが4個(K=4)の場合の基準電圧Vrefの温度特性を示す図である。図示のように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iが無い場合(i=0)、高温になると、寄生ダイオードD21〜D2Kのリーク電流により、基準電圧Vrefが急に上昇している。これに対して、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの個数iを増加させてゆくと(i=1〜3)、高温における基準電圧Vrefの上昇が抑えられていることが分かる。
図4は、本発明者が測定した、NPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kが4個(K=4)の場合の基準電圧Vrefの温度特性を示す図である。図示のように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iが無い場合(i=0)、高温になると、寄生ダイオードD21〜D2Kのリーク電流により、基準電圧Vrefが急に上昇している。これに対して、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの個数iを増加させてゆくと(i=1〜3)、高温における基準電圧Vrefの上昇が抑えられていることが分かる。
また、測定した全温度範囲における基準電圧Vrefの温度特性の均一性の観点から見ると、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの数は、1個又は2個であることが好ましい。
[NPN型BIPトランジスタ及び温度特性制御ダイオードの配置例]
NPN型BIPトランジスタQ1、Q21〜Q2Kはそれぞれが同等の電気的特性を持つことが好ましいが、実際には隣接して配置したトランジスタ間においても局所的な特性ばらつきが生じる。そこで、そのような局所的な特性ばらつきを抑えるために、NPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kは、NPN型BIPトランジスタQ1を中心として、点対称に配置することが好ましい。また、同様の理由で、温度特性制御ダイオードD31〜D3iについても、NPN型BIPトランジスタQ1を中心として、点対称に配置することが好ましい。
NPN型BIPトランジスタQ1、Q21〜Q2Kはそれぞれが同等の電気的特性を持つことが好ましいが、実際には隣接して配置したトランジスタ間においても局所的な特性ばらつきが生じる。そこで、そのような局所的な特性ばらつきを抑えるために、NPN型BIPトランジスタQ21〜Q2Kは、NPN型BIPトランジスタQ1を中心として、点対称に配置することが好ましい。また、同様の理由で、温度特性制御ダイオードD31〜D3iについても、NPN型BIPトランジスタQ1を中心として、点対称に配置することが好ましい。
図5(A)は、K=4の場合の配置例を示す平面図である。NPN型BIPトランジスタQ1は中心に配置され、その周りの点対称位置に、NPN型BIPトランジスタQ1と同じパターンの4個のNPN型BIPトランジスタQ21〜Q24が配置されている。また、4個の温度特性制御ダイオードD31〜D34についても、NPN型BIPトランジスタQ1に対する点対称位置に同じパターンで配置されている。
図5(B)は、K=8の場合の配置例を示す平面図である。NPN型BIPトランジスタQ1は中心に配置され、その周りの点対称位置に、NPN型BIPトランジスタQ1と同じパターンの8個のNPN型BIPトランジスタQ21〜Q28が配置されている。また、6個の温度特性制御ダイオードD31〜D36が、NPN型BIPトランジスタQ1に対する点対称位置に同じパターンで配置されている。なお、温度特性制御ダイオードD31〜D36は、局所的な特性ばらつきを考慮しなければ、半導体基板10上のどこに配置されていても良い。
[温度特性制御ダイオードの他の配置例]
温度特性制御ダイオードD3xは、図6に示すように、抵抗1、2の下のP型の半導体基板10の表面に形成することもできる。即ち、P型の半導体基板10の表面にNウエル11bが形成され、Nウエル11bの表面にN+拡散層14bが形成されている。この場合、Nウエル11bは、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2KのNウエル11と同一工程で形成され、N+拡散層14bは、N+拡散層14と同一工程で形成されていることが好ましい。
温度特性制御ダイオードD3xは、図6に示すように、抵抗1、2の下のP型の半導体基板10の表面に形成することもできる。即ち、P型の半導体基板10の表面にNウエル11bが形成され、Nウエル11bの表面にN+拡散層14bが形成されている。この場合、Nウエル11bは、NPN型BIPトランジスタQ1,Q21〜Q2KのNウエル11と同一工程で形成され、N+拡散層14bは、N+拡散層14と同一工程で形成されていることが好ましい。
温度特性制御ダイオードD3Xは、Nウエル11bと半導体基板10とで形成されるPN接合ダイオード19bで形成されている。Nウエル11bはカソードに対応しており、N+拡散層14b及び電極16bを介して、NPN型BIPトランジスタQ1のコレクタに接続されている。半導体基板10はアノードに対応し、接地されている。
Nウエル11b上には絶縁膜20が形成され、絶縁膜20上に、Nウエル11bとオーバーラップしてポリシリコン抵抗21が形成されている。ポリシリコン抵抗21は、抵抗1,2に対応している。ポリシリコン抵抗21の両端にはそれぞれ電極22,23が形成されている。このように、温度特性制御ダイオードD3Xを抵抗1,2の下のP型の半導体基板10の表面に形成することにより、半導体集積回路のチップ面積の増加を抑えることができる。
この場合、温度特性制御ダイオードD3Xを形成するNウエル11bは、図7に示すように、複数のNウエル11b,11b,・・・に分割しても良い。この場合、抵抗1、2についても複数のNウエル11b,11b,・・・に対応して、複数の直列抵抗に分割される。これにより、温度特性制御ダイオードD3Xを形成するダイオード19bのダイオード面積を調節することにより、リーク電流を調節することができる。
[第2の実施形態]
本実施形態のバンドギャップ型基準電圧発生回路は、第1の実施形態のバンドギャップ型基準電圧発生回路(図1)のカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路に変形したものである。つまり、図8に示すように、このカレントミラー回路の入力側は、直列接続された2つのPチャネル型MOSトランジスタM21,M22で形成され、その出力側は直列接続された2つのPチャネル型MOSトランジスタM11,M12で形成されている。入力側のPチャネル型MOSトランジスタM22のドレインには、ゲート電圧を調整するために抵抗値R3を有する抵抗3が挿入されている。
本実施形態のバンドギャップ型基準電圧発生回路は、第1の実施形態のバンドギャップ型基準電圧発生回路(図1)のカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路に変形したものである。つまり、図8に示すように、このカレントミラー回路の入力側は、直列接続された2つのPチャネル型MOSトランジスタM21,M22で形成され、その出力側は直列接続された2つのPチャネル型MOSトランジスタM11,M12で形成されている。入力側のPチャネル型MOSトランジスタM22のドレインには、ゲート電圧を調整するために抵抗値R3を有する抵抗3が挿入されている。
そして、温度特性制御ダイオードD3Xは、図6と同様に、この抵抗3の下のP型の半導体基板10の表面に形成されている。温度特性制御ダイオードD3Xを形成するNウエル11bは、図7と同様に、複数のNウエル11b,11b,・・・に分割しても良い。
[第3の実施形態]
第1及び第2の実施形態においては、温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、NPN型BIPトランジスタQ1のコレクタに接続されているが、図9に示すように、温度特性制御ダイオードD31を、Pチャネル型MOSトランジスタM1のドレインと接地の間に接続しても、前述の原理に基づき、同様の効果が得られる。
第1及び第2の実施形態においては、温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、NPN型BIPトランジスタQ1のコレクタに接続されているが、図9に示すように、温度特性制御ダイオードD31を、Pチャネル型MOSトランジスタM1のドレインと接地の間に接続しても、前述の原理に基づき、同様の効果が得られる。
[第4の実施形態]
上述のように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの個数iを増減することで、基準電圧Vrefの温度特性を制御することができることが明らかとなった。本実施形態では、図10に示すように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iを選択的にNPN型BIPトランジスタQ1のコレクタと接地の間、又はPチャネル型MOSトランジスタM2のドレインと接地の間に接続するトリミング制御回路30を設けたものである。
上述のように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iの個数iを増減することで、基準電圧Vrefの温度特性を制御することができることが明らかとなった。本実施形態では、図10に示すように、温度特性制御ダイオードD31〜D3iを選択的にNPN型BIPトランジスタQ1のコレクタと接地の間、又はPチャネル型MOSトランジスタM2のドレインと接地の間に接続するトリミング制御回路30を設けたものである。
これにより、バンドギャップ型基準電圧発生回路を含む半導体集積回路が完成した後(例えばウエハチェックの後)に、基準電圧Vrefの温度特性を制御することが可能になる。この場合、温度特性制御ダイオードD31〜D3iには、抵抗1,2,3の下のP型の半導体基板10の表面に形成されたダイオードも含まれる。また、トリミング制御回路30は、レーザーカット型のヒューズ回路、電流カット型のヒューズ回路、トランジスタ等のスイッチング素子を用いた回路等で形成することができる。
なお、第1乃至第4の実施形態において、温度特性制御ダイオードD31〜D3iは、基準電圧Vrefの温度特性を最適化するために、そのサイズ(ダイオード面積)を適宜変更することができる。
1,2,3 抵抗
10 P型の半導体基板 11,11a,11b Nウエル
12,12a Pウエル 13,14a,14b N+拡散層
15 P+拡散層 16 コレクタ電極
17 ベース電極 18 エミッタ電極
19,19a,19b PN接合ダイオード
M1,M2 Pチャネル型MOSトランジスタ
Q1,Q21〜Q2K NPN型BIPトランジスタ
D1,D21〜D2K 寄生ダイオード
D31〜D3i 温度特性制御ダイオード
10 P型の半導体基板 11,11a,11b Nウエル
12,12a Pウエル 13,14a,14b N+拡散層
15 P+拡散層 16 コレクタ電極
17 ベース電極 18 エミッタ電極
19,19a,19b PN接合ダイオード
M1,M2 Pチャネル型MOSトランジスタ
Q1,Q21〜Q2K NPN型BIPトランジスタ
D1,D21〜D2K 寄生ダイオード
D31〜D3i 温度特性制御ダイオード
Claims (7)
- 第1のMOSトランジスタ及び第2のMOSトランジスタからなるカレントミラー回路と、
前記第1のMOSトランジスタのドレインに接続された第1の抵抗と、
前記第1の抵抗に直列に接続された第2の抵抗と、
前記第2の抵抗にコレクタが接続され、ベースが前記第1の抵抗と前記第2の抵抗の接続点に接続され、エミッタが接地され、かつ前記コレクタと接地の間に形成された第1の寄生ダイオードを有する第1のBIPトランジスタと、
前記第2のMOSトランジスタのドレインにコレクタが接続され、ベースが前記第1のBIPトランジスタのコレクタに接続され、前記第1のBIPトランジスタのK倍(Kは2以上の自然数)のエミッタ面積を有し、かつ前記コレクタと接地の間に形成された第2の寄生ダイオードを有する第2のBIPトランジスタと、
前記第1のBIPトランジスタのコレクタと接地の間に接続され、前記第1及び第2の寄生ダイオードと同じ構造の温度特性制御ダイオードと、を備え、前記第1のMOSトランジスタのドレインと前記第1の抵抗の接続点から基準電圧を得ることを特徴とするバンドギャップ型基準電圧発生回路。 - 前記第1又は第2のBIPトランジスタは、第1導電型の半導体基板の表面に形成され、そのコレクタに対応する第2導電型の第1のウエルと、前記1のウエルの表面に形成され、そのベースに対応する第1導電型の第2のウエルと、前記第2のウエルの表面に形成され、そのエミッタに対応する第2導電型の拡散層と、を備え、
前記温度特性制御ダイオードは、前記半導体基板の表面に形成され、前記第1のウエルと同一の構造を有する第3のウエルを備え、前記第3のウエルをカソードとし、前記半導体基板をアノードとし、前記カソードは前記第1のBIPトランジスタのコレクタに接続され、前記半導体基板は接地されていることを特徴とする請求項1に記載のバンドギャップ型基準電圧発生回路。 - 前記第1又は第2の抵抗は、前記半導体基板上に形成され、前記第3のウエルは、前記第1又は第2の抵抗の下の前記半導体基板の表面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のバンドギャップ型基準電圧発生回路。
- 前記第2のMOSトランジスタのドレインに接続された第3の抵抗を備え、
前記第3の抵抗は、前記半導体基板上に形成され、前記第3のウエルは、前記第3の抵抗の下の前記半導体基板の表面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のバンドギャップ型基準電圧発生回路。 - 前記第3のウエルは、複数のウエルに分割されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のバンドギャップ型基準電圧発生回路。
- 前記温度特性制御ダイオード及び前記第2のBIPトランジスタは、前記第1のBIPトランジスタを中心として、点対称位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバンドギャップ型基準電圧発生回路。
- 前記温度特性制御ダイオードは、複数のダイオードに分割されており、
前記複数のダイオードを選択的に前記第1のBIPトランジスタのコレクタと接地の間に接続するトリミング制御回路を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のバンドギャップ型基準電圧発生回路。
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