JP4355930B2 - 半導体集積回路電源モデル作成方法、プログラムおよび情報処理装置 - Google Patents

半導体集積回路電源モデル作成方法、プログラムおよび情報処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体集積回路において発生するEMI(不要電磁放射:Electro−magnetic Interference)をシミュレーションするために、電源端子間に実際に流れる電流の変化を表す電源モデルを作成するための半導体集積回路電源モデル作成方法、その方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、および情報処理装置に関する。
電子機器に搭載されるプリント回路基板(以下、「PCB」と表記する。)からは、EMI(不要電磁放射)が発生する。EMI発生の主要因としては、PCB上の高周波電流、特に半導体集積回路(以下、「LSI」と表記する。)の電源端子からの高周波電流が考えられる。そこで、電子機器のEMI対策として、PCBの設計段階においてその電源層を流れる高周波電流を見積る必要がある。このため、EMIシミュレーションに用いるための適切なLSI電源モデルが必要とされる。そのような従来のLSI電源モデル作成方法の一例が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
上記文献においては、LSIのコア回路に注目し、クロック信号系回路を「スイッチング動作部」、残りを「非スイッチング動作部」として、それぞれを簡単な回路で置き換えることができると記載されている。ここではその中で、本発明と関わりのある「スイッチング動作部」の電源モデルとなる等価回路モデルを作成する手法について簡単に説明する。
等価回路モデルの作成に必要なLSIに関する情報は大きく分けて3つある。1つ目はLSI全体の構成についてオン/オフの機能を有するゲート単位としてゲート・レベルで記述した回路接続情報である。2つ目はLSIに含まれるフリップフロップ回路などの基本回路ブロックの素子構成をトランジスタ等の素子単位としてトランジスタ・レベルで記述した回路接続情報である。3つ目はトランジスタのSPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)モデルである。ここでは1つ目と2つ目をまとめて全回路接続情報と呼ぶことにする。
等価回路モデルの作成方法としては、まずゲート・レベルの回路接続情報からクロック信号系回路だけを抽出する。抽出されたクロック信号系回路を構成する基本回路ブロックは、クロック・ドライバー回路(以下、「DRV回路」と表記する)およびフリップフロップ回路(以下、「FF回路」と表記する)で構成されている。
次に、DRV回路の簡略化について説明する。
図13はDRV回路の簡略化を説明するための図である。
図13(a)に示すDRV回路は、ゲート・レベルの回路接続情報ではブロック13に、外部接続端子として入力端子9、出力端子10、第1の電源端子11および第2の電源端子12のみが見えている状態であるが、トランジスタ・レベルの回路接続情報では、符号13の中は数個〜数十個のトランジスタおよびそれに対応した静電容量で構成されている。これを並列に接続されている複数のトランジスタを1つのゲート幅の大きなトランジスタで置き換え、同様に並列に接続されている静電容量も容量値の大きな静電容量で置き換えることにより、図13(b)に示すように、4つのトランジスタと4つの静電容量で置き換えることが出来る。以下では、この静電容量をトランジスタの負荷容量と称する。
次に、FF回路の簡略化について説明する。
図14はFF回路の簡略化を説明するための図である。
図14(a)に示すFF回路は、クロック信号系回路14に、複数のインバータ回路や容量などがぶら下がっている状態である。また外部接続端子も、クロック入力端子15、第1の電源端子16および第2の電源端子17の他に、データ入力端子18などが存在する。そこでまず、トランジスタ・レベルの回路接続情報を用い、基本回路ブロックの中からクロック信号系回路14だけを抽出する。抽出した小さなドライバー回路とトランジスタからなる回路については、トランジスタを静電容量で置き換え、ドライバー回路はDRV回路の簡略化の際と同様に、並列接続分をまとめて大きなトランジスタで表現し、変換された静電容量も並列接続分をまとめて大きな静電容量で置き換える。その結果、図14(b)に示すように、4つのトランジスタと4つの静電容量で置き換えることが出来る。
上記文献では、それぞれの回路について上述の簡略化処理後、さらに並列に接続されたFF回路をまとめて、4つのトランジスタと4つの負荷容量で表された大きなFF回路に簡略化し、簡略化された等価回路モデルでトランジスタ・レベルのSPICEシミュレーションを行い、電源電流波形を求め、LSIのビヘイビア記述のスイッチング動作部分を作成するとある。さらに、ここでは詳細な説明を省略するが、非スイッチング動作部分についてもモデル化を行い、スイッチング動作部分と組み合わせることにより、非常に簡易で解析の負荷が小さく、精度の良いLSIのEMIシミュレーション用電源モデルを作成することが可能である。
遠矢弘和、和深裕、「放射雑音を高い精度で推定できるLSI等価回路モデル」、EDN Japan(2001.3)、p.87―93
しかしながら、LSIの全回路接続情報を入力するだけで等価回路モデルを作成してくれる設計支援ツールは未だ実現出来ていない。LSIのEMIシミュレーション用電源モデルとして、上述の文献に米アプライド・シミュレーション・テクノロジ(APSIM)社の「Apsim LPG」というツールが紹介されている。このツールは上述のモデル作成方法に準じてツール化を行ったものではあるが、そのうちの一部の工程が組み込まれていない。そのため現時点では、ユーザが人手でその工程を行わなくてはならない状態である。そのため、この「Apsim LPG」を使用しても、回路接続情報に精通していないユーザでは、その一部の工程を正しく行うことが困難であるため、精度の良いLSIのEMIシミュレーション用電源モデルを作成することは出来ない。
完全な自動化を困難にしている工程とは、図13および図14に示したDRV回路およびFF回路といった、基本回路ブロックのモデル簡略化である。何故ならば、LSIを構成している基本回路ブロックは非常に多数かつ多種類であり、しかもゲート・レベルの回路接続情報を見ただけでは、どれがDRV回路でどれがFF回路かの判別をすることが出来ない。
その判別を行って、ユーザが対応表のようなものを作り入力したとしても、計算機等がその後のFF回路を4つのトランジスタとの4つの負荷容量で表すことは困難である。クロック系を抽出するという作業を人手を介さずに計算機等が行うことは非常に困難である。
また、DRV回路やFF回路には様々な構造のものが存在し、図13および図14に示した作業をそのまま適用出来ないもの、もしくは適用しても正しく再現できないものもある。ユーザがこれらのモデルを用意するのであれば、どのように修正すれば図13(b)、図14(b)のように表せるかは判断出来たとしても、計算機等が判断することは非常に困難である。
もし、人手による作業を排除し、先述の方法だけで基本回路ブロックの等価回路モデルの作成作業を完全自動化にするには、計算機に相当高い演算処理能力が要求されることになり、現在存在している計算機では非常に困難である。
現在のところ、基本回路ブロック毎に人手でモデルを用意し、トランジスタ・レベルの回路接続情報の中で置き換えている状態である。この工程を行えば、「Apsim LPG」を使用しても、LSIのEMIシミュレーション用電源モデルを作成可能である。しかし、この方法においても、モデルを人手で用意すると、その際の変換誤差等が考えられるため、それらが積み重なってLSI全体のモデルの精度を低下させてしまう危険性がある。また、LSI内の基本回路ブロックの種類およびLSIのサイズによっては、膨大な工数が発生してしまい、決して効率の良い方法とは言えない。
本発明は上述したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、LSIに含まれる基本回路ブロックの種類と配列の情報を入力するだけで、LSIのEMIシミュレーション用電源モデルを作成することが可能な半導体集積回路電源モデル作成方法、その方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、および情報処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の半導体集積回路電源モデル作成方法は、基本回路ブロックを複数種有する半導体集積回路の電流波形をシミュレーションする電源モデルを作成するために前記基本回路ブロックの等価回路となる電源モデル前記電源モデルの素子のパラメータ値を算出するための、各パラメータ値が設定されている、該電源モデルに対応する複数の基本ゲート回路前記基本回路ブロックと基本ゲート回路とが対応する情報が含まれる対応表、および前記基本回路ブロックの種類毎に異なる素子構成の情報が格納された記憶部とプログラムにしたがって処理を実行する処理部とを有するコンピュータが実行するモデル作成方法であって、
前記処理部が、前記半導体集積回路に含まれる前記基本回路ブロックの種類の情報を含む回路情報が入力されると、前記記憶部に格納された前記対応表と該回路情報とに基づいて、該基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を選択する第1の工程と、
前記処理部が、前記回路情報に含まれる前記基本回路ブロックの電源モデルの情報を前記記憶部から読み出し、該電源モデルの基本回路ブロックの素子構成に基づいて、該基本回路ブロックに所定の電圧を印加したときの電流波形である、該基本回路ブロックの電源電流波形を導出する第2の工程と、
前記処理部が、前記記憶部に格納された前記基本ゲート回路の情報に基づいて、前記第1の工程で前記基本回路ブロックに対応して選択された基本ゲート回路に前記所定の電圧を印可したときの電流波形であるモデル電流波形を導出する第3の工程と、
前記処理部が、前記第2の工程で導出された前記基本回路ブロックの電源電流波形と前記第3の工程で導出された前記モデル電流波形との比の値を算出し、選択された基本ゲート回路の素子のパラメータ値と前記比の値とに応じて前記電源モデルの素子のパラメータ値を決定する第4の工程とを有するものである。
本発明では、半導体集積回路の回路情報が入力されると、基本回路ブロックと基本ゲート回路の対応表から基本ゲート回路を選択することが可能となり、基本回路ブロックの実電流波形と基本ゲート回路のモデル電流波形との比の値を算出することで、基本ゲート回路の素子のパラメータ値と比の値とに応じて電流モデルの素子のパラメータ値が求められ、電流モデルが作成される。
一方、上記目的を達成するための本発明のプログラムは、基本回路ブロックを複数種有する半導体集積回路の電流波形をシミュレーションする電源モデルを作成するために、前記基本回路ブロックの等価回路となる電源モデル前記電源モデルの素子のパラメータ値を算出するための、各パラメータ値が設定されている、該電源モデルに対応する複数の基本ゲート回路前記基本回路ブロックと基本ゲート回路とが対応する情報が含まれる対応表、および前記基本回路ブロックの種類毎に異なる素子構成の情報が格納された記憶部と処理部とを有するコンピュータの該処理部に実行させるためのプログラムであって、
前記半導体集積回路に含まれる前記基本回路ブロックの種類の情報を含む回路情報が入力されると、前記記憶部に格納された前記対応表と該回路情報とに基づいて、該基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を選択する第1の工程と、
前記回路情報に含まれる前記基本回路ブロックの電源モデルの情報を前記記憶部から読み出し、該電源モデルの基本回路ブロックの素子構成に基づいて、該基本回路ブロックに所定の電圧を印加したときの電流波形である、該基本回路ブロックの電源電流波形を導出する第2の工程と、
前記記憶部に格納された前記基本ゲート回路の情報に基づいて、前記第1の工程で前記基本回路ブロックに対応して選択された基本ゲート回路に前記所定の電圧を印可したときの電流波形であるモデル電流波形を導出する第3の工程と、
前記第2の工程で導出された前記基本回路ブロックの電源電流波形と前記第3の工程で導出された前記モデル電流波形との比の値を算出し、選択された基本ゲート回路の素子のパラメータ値と前記比の値とに応じて前記電源モデルの素子のパラメータ値を決定する第4の工程とを有する処理を前記処理部に実行させるものである。
また、上記目的を達成するための本発明の情報処理装置は、基本回路ブロックを複数種有する半導体集積回路の電流波形をシミュレーションするための電源モデルを作成する情報処理装置であって、
前記基本回路ブロックの等価回路となる電源モデル、該電源モデルの素子のパラメータ値を算出するための、各パラメータ値が設定されている、該電源モデルに対応する基本ゲート回路、該基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を特定するための対応表と、該基本回路ブロックの種類毎に異なる素子構成の情報が格納された記憶部と、
前記半導体集積回路に含まれる前記基本回路ブロックの種類の情報を含む回路情報が入力されると、該回路情報に基づいて該基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を前記対応表から選択し、該基本回路ブロックの素子構成に所定の電圧を印加したときの電流波形である、該基本回路ブロックの電源電流波形を求め、該基本ゲート回路に前記所定の電圧を印加したときの電流波形であるモデル電流波形を求め、該基本回路ブロックの電源電流波形と該モデル電流波形との比の値を算出し、該基本ゲート回路の素子のパラメータ値と前記比の値とに応じて前記電源モデルの素子のパラメータ値を求める処理部と、
を有する構成である。
本発明の半導体集積回路電源モデル作成方法は、LSIに含まれる基本回路ブロックの等価回路となる電源モデルを求めるための基本ゲート回路のテンプレートと、基本回路ブロックと基本ゲート回路の対応表とを予め設け、LSIに含まれる基本回路ブロックの種類と配列の情報を含む回路情報が入力されると、電源モデルが作成される。そのため、従来のように人手で等価回路モデルを用意するといった膨大な工数をかける必要が無くなり、非常に短時間でモデル作成を行うことが可能となる。また、回路接続情報に詳しくないユーザでも精度の良い等価回路モデルの作成が可能となる。
また、本発明の情報処理装置では、従来の情報処理装置では困難であった電源モデルの作成を、LSIの回路情報を入力することによってさせることが可能である。
本発明の半導体集積回路電源モデル作成方法は、基本回路ブロックの等価回路となる電源モデルの素子のパラメータ値を算出するための基本ゲート回路、および基本回路ブロックと基本ゲート回路の対応表を予め設け、基本回路ブロックの電流波形および基本ゲート回路の電流波形の比と基本ゲート回路の素子構成とから電源モデルの素子のパラメータを算出するものである。
本発明の情報処理装置の構成について説明する。なお、以下では、LSI電源モデルを単に電源モデルと称する。
図1は電源モデルを作成するための、設計支援に用いられる情報処理装置の一構成例を示すブロック図である。
情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)106および記憶部107を備えた処理部105と、ディスプレイおよびプリンタ等の出力装置112と、データベース104とを有する。処理部105は、外部から情報を入力するための記録媒体読取部(不図示)を備えている。
記録媒体読取部に接続された記録媒体108には、等価回路モデルの素子のパラメータ値を求めるための基本ゲート回路について、その素子構成および素子のパラメータ値が記述されたテンプレート110が格納されている。また、記録媒体108には、基本ゲート回路に対応する等価回路モデルについての素子構成が記述されたテンプレート109と、電源モデル作成方法を実現するためのプログラム(以下、「モデル生成プログラム」と称する)111とが格納されている。この記録媒体108は、例えば、磁気ディスク、半導体メモリ、CD−ROMであり、その他の記録媒体であってよい。
また、データベース104には、解析対象となるLSIの基本回路ブロックの種類と配列の情報を含む回路情報と、基本回路ブロックの種類毎に異なる素子構成と、基本回路ブロックと基本ゲート回路の対応表と、その基本回路ブロックの動作状態に応じた信号源によるクロック信号の情報と、および基本回路ブロックの電流波形を求めるための理想直流電源Vとが登録されている。
次に、回路情報について説明する。
LSIの設計段階で、CAD(Computer Aided Design)を操作する操作者は、素子を配列する際に、基本回路ブロックの素子構成の種類とその種類を示す識別子とが対応づけられたテーブルを参照し、そのLSIの回路構成について基本回路ブロックの種類と配列の情報をCADのコンピュータに格納する。このようにして格納された基本回路ブロックの種類と配列の情報が回路情報となる。
次に、上述の基本ゲート回路の構成について説明する。
基本ゲート回路は、基本回路ブロックに対応する等価回路モデルを求める際に、等価回路モデルにおける素子のパラメータ値を算出するための回路である。素子のパラメータとはトランジスタのゲート幅Wおよび負荷容量の容量値Cである。基本ゲート回路の素子のパラメータ値は予め設定されている。ここで用いる基本ゲート回路は、以下に示す4種類である。
はじめに、4種類の基本ゲート回路のうち1つ目の基本ゲート回路A1の構成について説明する。
図2は基本ゲート回路A1の構成を示す図である。
基本ゲート回路A1は、外部接続端子として入力端子19、第1の基本電源端子20および第2の基本電源端子21を備えている。また、基本ゲート幅WPA0のPチャネルトランジスタ22および基本ゲート幅WNA0のNチャネルトランジスタ23からなるインバータ回路と、容量値CPA0の第1の基本負荷容量24と、容量値CNA0の第2の基本負荷容量25とを有する構成である。
入力端子19がインバータ回路の入力端子になっている。インバータ回路のPチャンネルトランジスタ22のソース電極が第1の基本電源端子20に接続され、Nチャンネルトランジスタ23のソース電極が第2の基本電源端子21に接続されている。第1の基本負荷容量24はインバータ回路の出力端子である内部出力端子と第1の基本電源端子20の間に接続されている。第2の基本負荷容量25はインバータ回路の内部出力端子と第2の基本電源端子21の間に接続されている。
次に、2つ目の基本ゲート回路A2の構成について説明する。基本ゲート回路A2は基本ゲート回路A1を2段備えている。
図3は基本ゲート回路A2の構成を示す図である。
基本ゲート回路A2は、外部接続端子として入力端子26、第1の基本電源端子27および第2の基本電源端子28を備えている。また、基本ゲート幅WPA10のPチャネルトランジスタ29および基本ゲート幅WNA10のNチャネルトランジスタ30からなる第1のインバータ回路と、基本ゲート幅WPA20のPチャネルトランジスタ33および基本ゲート幅WNA20のNチャネルトランジスタ34からなる第2のインバータ回路と、容量値CPA10の第1の基本負荷容量31と、容量値CNA10の第2の基本負荷容量32と、容量値CPA20の第3の基本負荷容量35と、容量値CNA20の第4の基本負荷容量36とを有する構成である。
入力端子26が第1のインバータ回路の入力端子になっている。第1のインバータ回路のPチャンネルトランジスタ29のソース電極が第1の基本電源端子27に接続され、Nチャンネルトランジスタ30のソース電極が第2の基本電源端子28に接続されている。第1の基本負荷容量31は第1のインバータ回路の内部出力端子と第1の基本電源端子27の間に接続されている。第2の基本負荷容量32は第1のインバータ回路の内部出力端子と第2の基本電源端子28の間に接続されている。
また、第2のインバータ回路の入力端子が第1のインバータ回路の内部出力端子に接続されている。第2のインバータ回路のPチャンネルトランジスタ33のソース電極が第1の基本電源端子27に接続され、Nチャンネルトランジスタ34のソース電極が第2の基本電源端子28に接続されている。第3の基本負荷容量35は第2のインバータ回路の内部出力端子と第1の基本電源端子27の間に接続されている。第4の基本負荷容量36は第2のインバータ回路の内部出力端子と第2の基本電源端子28の間に接続されている。
次に、3つ目の基本ゲート回路B1の構成について説明する。
図4は基本ゲート回路B1の構成を示す図である。
基本ゲート回路B1は、外部接続端子として入力端子37、クロック信号を出力するための出力端子40、第1の基本電源端子38および第2の基本電源端子39を備えている。また、基本ゲート幅WPB0のPチャネルトランジスタ41および基本ゲート幅WNB0のNチャネルトランジスタ42からなるインバータ回路と、容量値CPB0の第1の基本負荷容量43と、容量値CNB0の第2の基本負荷容量44とを有する構成である。
入力端子37がインバータ回路の入力端子になっている。インバータ回路のPチャンネルトランジスタ41のソース電極が第1の基本電源端子38に接続され、Nチャンネルトランジスタ42のソース電極が第2の基本電源端子39に接続されている。第1の基本負荷容量43はインバータ回路の内部出力端子と第1の基本電源端子38の間に接続されている。第2の基本負荷容量44はインバータ回路の内部出力端子と第2の基本電源端子39の間に接続されている。インバータ回路の内部出力端子が出力端子40に接続されている。
次に、4つ目の基本ゲート回路B2の構成について説明する。基本ゲート回路B2は基本ゲート回路B1を2段備えている。
図5は基本ゲート回路B2の構成を示す図である。
基本ゲート回路B2は、外部接続端子として入力端子45、クロック信号を出力するための出力端子48、第1の基本電源端子46および第2の基本電源端子47を備えている。また、基本ゲート幅WPB10のPチャネルトランジスタ49および基本ゲート幅WNB10のNチャネルトランジスタ50からなる第1のインバータ回路と、基本ゲート幅WPB20のPチャネルトランジスタ53および基本ゲート幅WNB20のNチャネルトランジスタ54からなる第2のインバータ回路と、容量値CPB10の第1の基本負荷容量51と、容量値CNB10の第2の基本負荷容量52と、容量値CPB20の第3の基本負荷容量55と、容量値CNB20の第4の基本負荷容量56とを有する構成である。
入力端子45が第1のインバータ回路の入力端子になっている。第1のインバータ回路のPチャンネルトランジスタ49のソース電極が第1の基本電源端子46に接続され、Nチャンネルトランジスタ50のソース電極が第2の基本電源端子47に接続されている。第1の基本負荷容量51は第1のインバータ回路の内部出力端子と第1の基本電源端子46の間に接続されている。第2の基本負荷容量52は第1のインバータ回路の内部出力端子と第2の基本電源端子47の間に接続されている。
また、第2のインバータ回路の入力端子が第1のインバータ回路の内部出力端子に接続されている。第2のインバータ回路のPチャンネルトランジスタ53のソース電極が第1の基本電源端子46に接続され、Nチャンネルトランジスタ54のソース電極が第2の基本電源端子47に接続されている。第3の基本負荷容量55は第2のインバータ回路の内部出力端子と第1の基本電源端子46の間に接続されている。第4の基本負荷容量56は第2のインバータ回路の内部出力端子と第2の基本電源端子47の間に接続されている。第2のインバータ回路の内部出力端子が出力端子48に接続されている。
次に、基本回路ブロックと基本ゲート回路の対応表について説明する。
図6は基本回路ブロックと基本ゲート回路の対応表を示す。LSI内部には複数種の基本回路ブロックがあるが、図6は、各基本回路ブロックについて、4種類の基本ゲート回路のうちいずれを選択するかを可能にするための対応表の一例である。
図6に示す対応表の左側の基本回路ブロック欄102には、基本回路ブロックのゲート・レベルでの接続情報における名称となるブロック名が記述されている。このブロック名は基本回路ブロックの識別子となる。対応表の右側の基本ゲート回路欄103には、基本ゲート回路の種類名となるタイプ名が記述されている。基本回路ブロック欄102に記載されたブロック名と基本ゲート回路欄103に記載されたタイプ名とが1対1の対応をしている。ここでは、基本回路ブロックのブロック名に「Block〜」を用い、基本ゲート回路のタイプ名に「Type〜」を用いているが、基本回路ブロックの名前はLSIによって異なるため、この場合に限られない。また、基本ゲート回路の種類名は、4種類の基本ゲート回路についてそれぞれが識別可能であればよい。
実際にはLSI内部の基本回路ブロックは全て異なる種類ではなく、同じ種類のものが複数含まれていることが通常であるため、基本回路ブロック欄102には基本回路ブロックのトランジスタ・レベルでの接続情報における名前を記述し、基本ゲート回路とで1対1の対応をとってもよい。こう記述した場合の方が、基本回路ブロック欄102の情報が減り、それに伴って基本ゲート回路欄103の情報も減るため、対応表に記述される情報量が圧縮される。
なお、この対応表の形式において、基本回路ブロックの名前がゲート・レベルでの接続情報におけるものなのか、トランジスタ・レベルでの接続情報におけるものなのか、処理部105が認識できるように予めモデル生成プログラム111に記述しておく必要がある。
この対応表は操作者で作成することも可能であるが、LSIのサイズによっては膨大な時間がかかるため現実的ではない。現実的には、全回路接続情報から各基本回路ブロックの名前と、その基本回路ブロックがDRV回路かFF回路かを、トランジスタ・レベルでの接続情報まで認識して読みとり、DRV回路とFF回路に予め当てはめるモデルを決めておく、といったルールを決めて計算機等の情報処理装置で出力させるなどの操作が必要になる。
上記構成の情報処理装置による電源モデル作成のための動作手順について簡単に説明する。
図7は動作手順を説明するための模式図であり、図8は動作手順を示すフローチャートである。
図7(a)は、EMIの解析対象となるLSIの回路構成1を示す。図7(a)に示すように、回路構成1は、ゲート・レベルの全回路接続情報により複数の基本回路ブロックが接続された構成になっている。そして、回路構成1は、外部端子として第1の電源端子2および第2の電源端子3を備えている。
図7(b)は、複数の基本回路ブロックのうちの1つの基本回路ブロック4を抜き出し、トランジスタ・レベルの回路接続情報で表したものである。ここでは、基本回路ブロック4をブラック・ボックスで記述しているものの実際には複数のトランジスタおよび静電容量で構成されている。
図8に示すように、処理部105は、解析対象となるLSIを設定する情報が入力されると、設定されたLSIについての回路情報をデータベース104から読み出す。続いて、回路情報に含まれる基本回路ブロックの素子構成をデータベース104から読み出す(ステップS101)。さらに、図6に示した対応表から基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を選択する(ステップS102)。
ここで、1つの基本回路ブロック4における素子数によるトランジスタ・レベルでの解析はそれほど演算処理に負荷もかからないため、処理部105は基本回路ブロックの電源電流波形を次のようにして求める。その方法は、適切な信号源を入力端子5に接続し、理想の直流電圧源を第1の電源端子6および第2の電源端子7に接続し、信号源から入力端子5に所定の期間Tだけ信号を入力することで導出される電源電流波形8を解析により求めるものである。なお、期間Tは信号源の周期を基に設定される値であり、状況に応じて、操作者により予め半周期、1周期もしくは複数周期などの値が設定される。また、以下では、基本回路ブロック4の電源電流波形8を実電流波形と称する。
さらに、処理部105は、ステップS102で選択した基本ゲート回路について入力端子から信号を入力した場合の電源電流波形を求める(ステップS103)。以下では、基本ゲート回路の電源電流波形をモデル電流波形と称する。
基本回路ブロックの実電流波形と基本ゲート回路のモデル電流波形とを比較するために、実電流波形とモデル電流波形との電流値の比を算出する(ステップS104)。その比を求めるための電流値として電源電流波形のパルスの振幅値を用いるが、パルスの電流積分値等の比較するための値であれば他の値であってもよい。続いて、算出した比の値と基本ゲート回路のトランジスタのゲート幅および負荷容量とに応じて等価回路モデルの素子のパラメータ値を求める(ステップS105)。この演算処理についての具体例は後述する。これにより、図7(c)に示すような等価回路モデルが作成される。
この方法を使用することで、図7(a)および図7(b)に示したLSIの回路情報から、基本回路ブロック毎に図7(c)に示したような電源モデルを情報処理装置で生成することが可能となる。なお、処理部105は、回路情報に含まれる基本回路ブロックの種類毎に図8に示した電源モデル作成処理を行い、回路情報に含まれる、基本回路ブロックの配列情報を基にして、LSI全体の電源モデルを作成するようにしてもよい。
本発明における基本回路ブロックの等価回路モデルの作成方法について、以下の実施例で詳細に説明する。なお、以下では基本回路ブロックを同一の符号で示すが、その構成が実施例毎に異なっているものとする。
[第1実施例]
本実施例では、基本ゲート回路A1を用いて基本回路ブロックから等価回路モデルを作成する方法について説明する。
本実施例で用いられる等価回路モデルの構成について説明する。基本ゲート回路A1に対応する等価回路モデルを等価回路モデルMA1とする。
図9は基本回路ブロックから等価回路モデルを作成するための一連の手順を説明するための模式図であり、図9(c)は等価回路モデルMA1を示す回路図である。
図9(c)に示すように、等価回路モデルMA1は、各素子のパラメータの値が未知であるが、各素子の種類と接続は基本ゲート回路A1と同様である。等価回路モデルMA1は、外部接続端子として入力端子61、第1の電源端子62および第2の電源端子63を備えている。また、ゲート幅WPAのPチャネルトランジスタ64およびゲート幅WNAのNチャネルトランジスタ65からなるインバータ回路と、容量値CPAの第1の負荷容量66と、容量値CNAの第2の負荷容量67とを有する構成である。外部接続端子として出力端子がないため、主にFF回路の等価回路モデルである。なお、トランジスタおよび負荷容量の接続関係については基本ゲート回路A1と同様なため、その詳細な説明を省略する。
次に、本実施例における情報処理装置の動作手順について図9を用いて説明する。なお、予めモデル生成プログラム111が記録媒体108に格納されており、処理部105は記録媒体108からモデル生成プログラム111を読み出して実行するものとする。
処理部105は、解析対象となるLSIが設定されると、設定されたLSIの回路情報をデータベース104から読み出して記憶部107に格納する。続いて、回路情報に含まれる基本回路ブロックの種類を特定し、特定した基本回路ブロックの素子構成の情報と、基本回路ブロックの動作状態に応じた信号源の情報と、理想直流電源Vの値と、図6に示した対応表をデータベース104から読み出して記憶部107に格納する。続いて、特定した基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路A1の素子構成および素子のパラメータ値を記録媒体108から抽出し、記憶部107に格納する。
その後、処理部105は、以下のようにして基本回路ブロックの電源電流波形である実電流波形を求める。
図9(a)は基本回路ブロックの素子構成の情報を用いて電源端子電流を測定するための方法を示す図である。処理部105は、基本回路ブロックの動作状態に応じた信号源57を入力端子5に接続し、第1の電源端子62および第2の電源端子63間に電圧値Vの直流理想電源58を接続し、他の外部接続端子は開放状態にし、一定期間Tだけ動作解析を行うことによって、実電流波形となる電源電流波形59の電流値I1を求めて記憶部107に格納する。なお、期間Tは信号源57の周期を基に予め設定されている。
続いて、図9(b)に示すように、処理部105は、基本ゲート回路A1の電源端子電流を求めるために、次のような処理を実行する。基本回路ブロックに接続したものと同じ信号源57を入力端子19に接続し、第1の電源端子20および第2の電源端子21間に同様の電圧値Vの直流理想電源48を接続し、基本回路ブロックの動作解析と同時間である期間Tだけ動作解析を行うことによって、モデル電流波形となる電源電流波形60の電流値I2を求める。そして、求めた電流値I2を記憶部107に格納する。
その後、求めた電流値I1とI2の比ηA1を算出して記憶部107に格納する。こうして求めた電流値I1とI2であるが、どちらも同じ期間Tだけ動作させたときの電流波形であるため、I1とI2の比ηA1は、基本回路ブロックと基本ゲート回路A1のサイズの比になる。基本ゲート回路A1と等価回路モデルMA1は基本的に構造が同じであるため、基本ゲート回路A1のそれぞれ対応している各素子の値と電流比との演算処理を行えば、等価回路モデルMA1の各素子の値が求まり、基本回路ブロックの動作状態に応じた等価回路モデルが作成されることになる。ηA1=I1/I2として、以下の式による演算処理を行う。
PA=ηA1×WPA0 (1)
NA=ηA1×WNA0 (2)
PA=ηA1×CPA0 (3)
NA=ηA1×CNA0 (4)
なお、演算処理方法は他の方法であってもよく、例えば、特開2001−222573号公報に開示されている方法であってもよい。
処理部105は、基本ゲート幅WPA0とηA1に上述の演算処理を行って等価回路モデルのPチャネルトランジスタ64のゲート幅にあたるWPAの値を求め、ゲート幅WPAを記憶部107に格納する。また、基本ゲート幅WNA0とηA1に上述の演算処理を行って等価回路モデルのNチャネルトランジスタ65のゲート幅にあたるWNAの値を求め、ゲート幅WNAを記憶部107に格納する。また、容量値CPA0とηA1に上述の演算処理を行って等価回路モデルの第1の負荷容量66の容量値にあたるCPAの値を求め、容量値CPAを記憶部107に格納する。さらに、容量値CNA0とηA1に上述の演算処理を行って等価回路モデルの第2の負荷容量67の容量値にあたるCNAの値を求め、容量値CNAを記憶部107に格納する。
そして、処理部105は等価回路モデルMA1の回路構成のテンプレートを記録媒体108から読み出し、記憶部107に格納したWPA、WNA、CPA、CNAのデータをテンプレートに挿入して等価回路モデルMA1を作成し、出力装置112から出力する。
上述したように、基本ゲート回路A1と等価回路モデルMA1は基本的に構造が同じであるため、基本ゲート回路A1のそれぞれ対応している各素子の値と電流比との演算処理を行えば、等価回路モデルMA1の各素子の値が求まる。このことを詳細に述べると、基本ゲート幅WPA0と電流比ηA1の演算処理を行えば等価回路モデルのPチャネルトランジスタ64のゲート幅WPAが求まる。また、基本ゲート幅WNA0と電流比ηA1の演算処理を行えば等価回路モデルのNチャネルトランジスタ65のゲート幅WNAが求まる。また、容量値CPA0と電流比ηA1の演算処理を行えば等価回路モデルの第1の負荷容量66の容量値CPAが求まる。さらに、容量値CNA0と電流比ηA1の演算処理を行えば等価回路モデルの第2の負荷容量67の容量値CNAが求まる。
以上のような動作により、LSIの全回路接続情報から、図3のような基本ゲート回路A1を準備することで、基本回路ブロックの等価回路モデルとして、図9(c)に示したような等価回路モデルMA1が作成可能である。
[第2実施例]
本実施例では、基本ゲート回路A2を用いて基本回路ブロックから等価回路モデルを作成する方法について説明する。
本実施例で用いられる等価回路モデルの構成について説明する。基本ゲート回路A2に対応する等価回路モデルを等価回路モデルMA2とする。
図10は基本回路ブロックから等価回路モデルを作成するための一連の手順を説明するための模式図であり、図10(c)は等価回路モデルMA2を示す回路図である。
図10(c)に示すように、等価回路モデルMA2は、各素子のパラメータの値が未知であるが、各素子の種類と接続は基本ゲート回路A2と同様である。等価回路モデルMA2は、外部接続端子として入力端子69、第1の電源端子70および第2の電源端子71を備えている。また、ゲート幅WPA1のPチャネルトランジスタ72およびゲート幅WNA1のNチャネルトランジスタ73からなる第1のインバータ回路と、ゲート幅WPA2のPチャネルトランジスタ76およびゲート幅WNA2のNチャネルトランジスタ77からなる第2のインバータ回路と、容量値CPA1の第1の負荷容量74と、容量値CNA1の第2の負荷容量75と、容量値CPA2の第3の負荷容量78と、容量値CNA2の第4の負荷容量79とを有する構成である。等価回路モデルMA2は、外部接続端子として出力端子がないため、主にFF回路の等価回路モデルである。なお、トランジスタおよび負荷容量の接続関係については基本ゲート回路A2と同様なため、その詳細な説明を省略する。
次に、本実施例における情報処理装置の動作手順について図10を用いて説明する。なお、実施例1と同様にして、処理部105は記録媒体108からモデル生成プログラム111を読み出して実行するものとする。
処理部105は、解析対象となるLSIが設定されると、設定されたLSIの回路情報をデータベース104から読み出して記憶部107に格納する。続いて、回路情報に含まれる基本回路ブロックの種類を特定し、特定した基本回路ブロックの素子構成の情報と、基本回路ブロックの動作状態に応じた信号源の情報と、理想直流電源Vの値と、図6に示した対応表をデータベース104から読み出して記憶部107に格納する。続いて、特定した基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路A1の素子構成および素子のパラメータ値を記録媒体108から抽出し、記憶部107に格納する。
その後、図10(a)に示すように、処理部105は、実施例1と同様にして、基本回路ブロックの実電流波形となる電源電流波形59の電流値I1を求めて記憶部107に格納する。
続いて、図10(b)に示すように、基本ゲート回路A2の電源端子電流を求めるために、次のような処理を実行する。基本回路ブロックに接続したものと同じ信号源57を入力端子26に接続し、第1の電源端子27および第2の電源端子28間に同様の電圧値Vの直流理想電源58を接続し、基本回路ブロックの動作解析と同時間である期間Tだけ動作解析を行うことによって、モデル電流波形となる電源電流波形68の電流値I3を求める。続いて、求めた電流値I3を記憶部107に格納する。
こうして求めた電流値I1とI3であるが、どちらも同じ期間Tだけ動作させたときの電流波形であるため、I1とI3の比ηA2は、基本回路ブロックと基本ゲート回路A2のサイズの比になる。よって、基本ゲート回路A2の素子の各パラメータと電流比ηA2を用いて実施例1で説明した演算処理を実行すれば、基本回路ブロックの動作状態に応じた等価回路モデルが作成されることになる。
上述したように、基本ゲート回路A2と等価回路モデルMA2は基本的に構造が同じであるため、基本ゲート回路A2のそれぞれ対応している各素子の値と電流比との演算処理を行えば、等価回路モデルMA2の各素子の値が求まる。このことを詳細に述べると、基本ゲート幅WPA10と電流比ηA2の演算処理を行えば等価回路モデルのPチャネルトランジスタ72のゲート幅WPA1が求まる。また、基本ゲート幅WNA10と電流比ηA2の演算処理を行えば等価回路モデルのNチャネルトランジスタ73のゲート幅WNA1が求まる。また、基本ゲート幅WPA20と電流比ηA2の演算処理を行えば等価回路モデルのPチャネルトランジスタ76のゲート幅WPA2が求まる。また、基本ゲート幅WNA20と電流比ηA2の演算処理を行えば等価回路モデルのNチャネルトランジスタ77のゲート幅WNA2が求まる。また、容量値CPA10と電流比ηA2の演算処理を行えば等価回路モデルの第1の負荷容量74の容量値CPA1が求まる。また、容量値CNA10と電流比ηA2の演算処理を行えば等価回路モデルの第2の負荷容量75の容量値CNA1が求まる。また、容量値CPA20と電流比ηA2の演算処理を行えば等価回路モデルの第3の負荷容量78の容量値CPA2が求まる。さらに、容量値CNA20と電流比ηA2の演算処理を行えば等価回路モデルの第4の負荷容量79の容量値CNA2が求まる。
以上のような動作により、LSIの全回路接続情報から、図4のような基本ゲート回路A2を準備することで、基本回路ブロックの等価回路モデルとして、図10(c)に示したような等価回路モデルMA2が作成可能である。
[第3実施例]
本実施例では、基本ゲート回路B1を用いて基本回路ブロックから等価回路モデルを作成する方法について説明する。
本実施例で用いられる等価回路モデルの構成について説明する。基本ゲート回路B1に対応する等価回路モデルを等価回路モデルMB1とする。
図11は基本回路ブロックから等価回路モデルを作成するための一連の手順を説明するための模式図であり、図11(c)は等価回路モデルMB1を示す回路図である。
図11(c)に示すように、等価回路モデルMB1は、各素子のパラメータの値が未知であるが、各素子の種類と接続は基本ゲート回路B1と同様である。等価回路モデルMB1は、外部接続端子として入力端子81、出力端子84、第1の電源端子82および第2の電源端子83を備えている。また、ゲート幅WPBのPチャネルトランジスタ85およびゲート幅WNBのNチャネルトランジスタ86からなるインバータ回路と、容量値CPBの第1の負荷容量87と、容量値CNBの第2の負荷容量88とを有する構成である。外部接続端子として出力端子が存在しているため、主にDRV回路の等価回路モデルである。なお、トランジスタおよび負荷容量の接続関係については基本ゲート回路B1と同様なため、その詳細な説明を省略する。
次に、本実施例における情報処理装置の動作手順について図11を用いて説明する。なお、実施例1と同様にして、処理部105は記録媒体108からモデル生成プログラム111を読み出して実行するものとする。
処理部105は、解析対象となるLSIが設定されると、設定されたLSIの回路情報をデータベース104から読み出して記憶部107に格納する。続いて、回路情報に含まれる基本回路ブロックの種類を特定し、特定した基本回路ブロックの素子構成の情報と、基本回路ブロックの動作状態に応じた信号源の情報と、理想直流電源Vの値と、図6に示した対応表をデータベース104から読み出して記憶部107に格納する。続いて、特定した基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路A1の素子構成および素子のパラメータ値を記録媒体108から抽出し、記憶部107に格納する。
その後、図11(a)に示すように、処理部105は、実施例1と同様にして、基本回路ブロックの実電流波形となる電源電流波形59の電流値I1を求めて記憶部107に格納する。
続いて、図11(b)に示すように、基本ゲート回路B1の電源端子電流を求めるために、次のような処理を実行する。基本回路ブロックに接続したものと同じ信号源57を入力端子37に接続し、第1の電源端子38および第2の電源端子39間に同様の電圧値Vの直流理想電源58を接続し、出力端子40を開放状態にし、基本回路ブロックの動作解析と同時間である期間Tだけ動作解析を行うことによって、モデル電流波形となる電源電流波形80の電流値I4を求める。続いて、求めた電流値I4を記憶部107に格納する。
こうして求めた電流値I1とI4であるが、どちらも同じ期間Tだけ動作させたときの電流値であるため、I1とI4の比ηB1は、基本回路ブロックと基本ゲート回路B1のサイズの比になる。よって、基本ゲート回路B1の素子の各パラメータと電流比ηB1を用いて実施例1で説明した演算処理を実行すれば、基本回路ブロックの動作状態に応じた等価回路モデルが作成されることになる。
上述したように、基本ゲート回路B1と等価回路モデルMB1は基本的に構造が同じであるため、基本ゲート回路B1のそれぞれ対応している各素子の値と電流比との演算処理を行えば、等価回路モデルMB1の各素子の値が求まる。このことを詳細に述べると、基本ゲート幅WPB0と電流比ηB1の演算処理を行えば等価回路モデルのPチャネルトランジスタ85のゲート幅WPBが求まる。また、基本ゲート幅WNB0と電流比ηB1の演算処理を行えば等価回路モデルのNチャネルトランジスタ86のゲート幅WNBが求まる。また、容量値CPB0と電流比ηB1の演算処理を行えば等価回路モデルの第1の負荷容量87の容量値CPBが求まる。さらに、容量値CNB0と電流比ηB1の演算処理を行えば等価回路モデルの第2の負荷容量88の容量値CNBが求まる。
以上のような動作により、LSIの全回路接続情報から、図5のような基本ゲート回路B1を準備することで、基本回路ブロックの等価回路モデルとして、図11(c)に示したような等価回路モデルMB1が作成可能である。
[第4実施例]
本実施例では、基本ゲート回路B2を用いて基本回路ブロックから等価回路モデルを作成する方法について説明する。
本実施例で用いられる等価回路モデルの構成について説明する。基本ゲート回路B2に対応する等価回路モデルを等価回路モデルMB2とする。
図12は基本回路ブロックから等価回路モデルを作成するための一連の手順を説明するための模式図であり、図12(c)は等価回路モデルMB2を示す回路図である。
図12(c)に示すように、等価回路モデルMB2は、各素子のパラメータの値が未知であるが、各素子の種類と接続は基本ゲート回路B2と同様である。等価回路モデルMB2は、外部接続端子として入力端子90、出力端子93、第1の電源端子91および第2の電源端子92を備えている。また、ゲート幅WPB1のPチャネルトランジスタ94およびゲート幅WNB1のNチャネルトランジスタ95からなる第1のインバータ回路と、ゲート幅WPB2のPチャネルトランジスタ98およびゲート幅WNB2のNチャネルトランジスタ99からなる第2のインバータ回路と、容量値CPB1の第1の負荷容量96と、容量値CNB1の第2の負荷容量97と、容量値CPB2の第3の負荷容量100と、容量値CNB2の第4の負荷容量101とを有する構成である。外部接続端子として出力端子が存在しているため、主にDRV回路の等価回路モデルである。なお、トランジスタおよび負荷容量の接続関係については基本ゲート回路B2と同様なため、その詳細な説明を省略する。
次に、本実施例における情報処理装置の動作手順について図12を用いて説明する。なお、実施例1と同様にして、処理部105は記録媒体108からモデル生成プログラム111を読み出して実行するものとする。
処理部105は、解析対象となるLSIが設定されると、設定されたLSIの回路情報をデータベース104から読み出して記憶部107に格納する。続いて、回路情報に含まれる基本回路ブロックの種類を特定し、特定した基本回路ブロックの素子構成の情報と、基本回路ブロックの動作状態に応じた信号源の情報と、理想直流電源Vの値と、図6に示した対応表をデータベース104から読み出して記憶部107に格納する。続いて、特定した基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路A1の素子構成および素子のパラメータ値を記録媒体108から抽出し、記憶部107に格納する。
その後、図12(a)に示すように、処理部105は、実施例1と同様にして、基本回路ブロックの実電流波形となる電源電流波形59の電流値I1を求めて記憶部107に格納する。
続いて、図12(b)に示すように、基本ゲート回路B2の電源端子電流を求めるために、次のような処理を実行する。基本回路ブロックに接続したものと同じ信号源57を入力端子45に接続し、第1の電源端子46および第2の電源端子47間に同様の電圧値Vの直流理想電源58を接続し、出力端子48を開放状態にし、基本回路ブロックの動作解析と同時間である期間Tだけ動作解析を行うことによって、モデル電流波形となる電源電流波形89の電流値I5を求める。続いて、求めた電流値I5を記憶部107に格納する。
こうして求めた電流値I1とI5であるが、どちらも同じ期間Tだけ動作させたときの電流波形であるため、I1とI5の比ηB2は、基本回路ブロックと基本ゲート回路B2のサイズの比になる。よって基本ゲート回路B2の素子の各パラメータと電流比ηB2を用いて実施例1で説明した演算処理を実行すれば、基本回路ブロックの動作状態に応じた等価回路モデルが作成されることになる。
上述したように、基本ゲート回路B2と等価回路モデルMB2は基本的に構造が同じであるため、基本ゲート回路B2のそれぞれ対応している各素子の値と電流比との演算処理を行えば、等価回路モデルMB2の各素子の値が求まる。このことを詳細に述べると、基本ゲート幅WPB10と電流比ηB2の演算処理を行えば等価回路モデルのPチャネルトランジスタ94のゲート幅WPB1が求まる。また、基本ゲート幅WNB10と電流比ηB2の演算処理を行えば等価回路モデルのNチャネルトランジスタ95のゲート幅WNB1が求まる。また、基本ゲート幅WPB20と電流比ηB2の演算処理を行えば等価回路モデルのPチャネルトランジスタ98のゲート幅WPB2が求まる。また、基本ゲート幅WNB20と電流比ηB2の演算処理を行えば等価回路モデルのNチャネルトランジスタ99のゲート幅WNB2が求まる。また、容量値CPB10と電流比ηB2の演算処理を行えば等価回路モデルの第1の負荷容量96の容量値CPB1が求まる。また、容量値CNB10と電流比ηB2の演算処理を行えば等価回路モデルの第2の負荷容量97の容量値CNB1が求まる。また、容量値CPB20と電流比ηB2の演算処理を行えば等価回路モデルの第3の負荷容量100の容量値CPB2が求まる。さらに、容量値CNB20と電流比ηB2の演算処理を行えば等価回路モデルの第4の負荷容量101の容量値CNB2が求まる。
以上のような動作により、LSIの全回路接続情報から、図6のような基本ゲート回路B2を準備することで、基本回路ブロックの等価回路モデルとして、図12(c)に示したような等価回路モデルMB2が作成可能である。
本発明では、上述したように、情報処理装置に、基本回路ブロックと基本ゲート回路の対応表を予め設け、LSIの回路情報を入力することにより、基本ゲート回路ブロックの等価回路モデルを作成させることが可能である。したがって、LSIの全回路接続情報に精通していないユーザでも、LSIの回路情報を入手さえすれば、電源モデルを作成することが可能となる。
また、基本回路ブロックの電源電流波形を再現するように等価回路モデルを求めているので、基本回路ブロックの動作状態を適切に再現出来ていることになる。さらに、基本回路ブロックと基本ゲート回路についての信号源および直流電圧源を接続して解析する処理と、電流波形の比の演算処理と、等価回路モデルのトランジスタのゲート幅および負荷容量の演算処理とを計算機等にさせることが可能であるため、従来人手で行っていた作業を介す必要がなくなる。
また、等価回路モデルは、トランジスタ2つと負荷容量2つを有する構成、またはトランジスタ4つと負荷容量4つを有する構成であるため、解析負荷も小さくなっている。さらに、全ての基本回路ブロックがほぼ同じ構造で置き換えることが可能であるので、上述の情報処理装置のように、計算機等で簡略化を行うことが可能となる。そのため、人手を途中で介さずに、上述のLSIの回路情報を入力してEMIシミュレーション用のLSI電源モデルを作成する設計支援ツールが実現可能となる。
なお、上述の電源モデル作成方法において、処理部105は、基本回路ブロックの電源電流波形である実電流波形を演算により求めていたが、予め基本回路ブロックの種類に対応した実電流波形の情報をデータベースに格納しておいてもよい。この場合、処理部105は、電源モデル作成の際に、基本回路ブロックの実電流波形についての演算処理をしなくてすむため、電源モデル作成処理の時間が低減する。
上述した実施の形態においては、本発明を特定の条件で構成した例について説明したが、本発明は、種々の変更を行うことができ、上述の実施形態に限定されない。
本発明の情報処理装置の一構成例を示すブロック図である。 基本ゲート回路A1の構成を示す回路図である。 基本ゲート回路A2の構成を示す回路図である。 基本ゲート回路B1の構成を示す回路図である。 基本ゲート回路B2の構成を示す回路図である。 基本回路ブロックと基本ゲート回路の対応表である。 基本回路ブロックの等価回路モデルの作成方法を示す図である。 情報処理装置の動作手順を示すフローチャートである。 基本ゲート回路A1を用いて基本回路ブロックの等価回路モデルA1を作成する方法を説明するための模式図である。 基本ゲート回路A2を用いて基本回路ブロックの等価回路モデルA2を作成する方法を説明するための模式図である。 基本ゲート回路B1を用いて基本回路ブロックの等価回路モデルB1を作成する方法を説明するための模式図である。 基本ゲート回路B2を用いて基本回路ブロックの等価回路モデルB2を作成する方法を説明するための模式図である。 半導体集積回路内部のDRV回路を簡略化した図である。 半導体集積回路内部のFF回路を簡略化した図である。
符号の説明
1 回路構成
2、6、11、16 第1の電源端子
3、7、12、17 第2の電源端子
4 基本回路ブロック
5、9 入力端子
8 電源電流波形
10 出力端子
13 DRV回路ブロック
14 クロック信号系回路
15 クロック信号入力端子
18 データ入力端子
19、26、37、45 入力端子
20、27、38、46 第1の基本電源端子
21、28、39、47 第2の基本電源端子
22、29、33、41、49、53 Pチャネルトランジスタ
23、30、34、42、50、54 Nチャネルトランジスタ
24、31、43、51 第1の基本負荷容量
25、32、44、52 第2の基本負荷容量
35、55 第3の基本負荷容量
36、56 第4の基本負荷容量
40、48 出力端子
57 信号源
58 直流理想電源
59、60、68、80、89 電源端子電流波形
61、69、81、90 入力端子
62、70、82、91 第1の電源端子
63、71、83、92 第2の電源端子
64、72、76、85、94、98 Pチャネルトランジスタ
65、73、77、86、95、99 Nチャネルトランジスタ
66、74、87、96 第1の負荷容量
67、75、88、97 第2の負荷容量
78、100 第3の負荷容量
79、101 第4の負荷容量
84、93 出力端子
102 基本回路ブロック欄
103 基本ゲート回路欄
104 データベース
105 処理部
106 CPU
107 記憶部
108 記録媒体
109、110 テンプレート
111 モデル生成プログラム
112 出力装置

Claims (9)

  1. 基本回路ブロックを複数種有する半導体集積回路の電流波形をシミュレーションする電源モデルを作成するために前記基本回路ブロックの等価回路となる電源モデル前記電源モデルの素子のパラメータ値を算出するための、各パラメータ値が設定されている、該電源モデルに対応する複数の基本ゲート回路前記基本回路ブロックと基本ゲート回路とが対応する情報が含まれる対応表、および前記基本回路ブロックの種類毎に異なる素子構成の情報が格納された記憶部とプログラムにしたがって処理を実行する処理部とを有するコンピュータが実行するモデル作成方法であって、
    前記処理部が、前記半導体集積回路に含まれる前記基本回路ブロックの種類の情報を含む回路情報が入力されると、前記記憶部に格納された前記対応表と該回路情報とに基づいて、該基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を選択する第1の工程と、
    前記処理部が、前記回路情報に含まれる前記基本回路ブロックの電源モデルの情報を前記記憶部から読み出し、該電源モデルの基本回路ブロックの素子構成に基づいて、該基本回路ブロックに所定の電圧を印加したときの電流波形である、該基本回路ブロックの電源電流波形を導出する第2の工程と、
    前記処理部が、前記記憶部に格納された前記基本ゲート回路の情報に基づいて、前記第1の工程で前記基本回路ブロックに対応して選択された基本ゲート回路に前記所定の電圧を印可したときの電流波形であるモデル電流波形を導出する第3の工程と、
    前記処理部が、前記第2の工程で導出された前記基本回路ブロックの電源電流波形と前記第3の工程で導出された前記モデル電流波形との比の値を算出し、選択された基本ゲート回路の素子のパラメータ値と前記比の値とに応じて前記電源モデルの素子のパラメータ値を決定する第4の工程とを有する半導体集積回路電源モデル作成方法。
  2. 前記電源モデルと該電源モデルに対応する前記基本ゲート回路は、
    外部接続端子として前記基本回路ブロックの入力に対応した信号が入力される入力端子、第1の電源端子、および該第1の電源端子との間に前記所定の電圧を印加するための第2の電源端子と、
    ゲート電極が前記入力端子に接続され、ソース電極が前記第1の電源端子に接続されたPチャネルトランジスタ、およびゲート電極が該入力端子に接続され、ドレイン電極が該Pチャネルトランジスタのドレイン電極に接続され、ソース電極が前記第2の電源端子に接続されたNチャネルトランジスタからなるインバータ回路と、
    前記インバータ回路の出力端子である内部出力端子と前記第1の電源端子の間に接続第1の負荷容量と、
    前記インバータ回路の内部出力端子と前記第2の電源端子の間に接続された第2の負荷容量と、
    を有する構成である情報が前記記憶部に格納されている、請求項1記載の半導体集積回路電源モデル作成方法。
  3. 前記電源モデルと該電源モデルに対応する基本ゲート回路は、
    前記信号を出力するための、前記インバータ回路の内部出力端子に接続された出力端子を有する構成である情報が前記記憶部に格納されている、請求項2記載の半導体集積回路電源モデル作成方法。
  4. 前記基本回路ブロックの電源電流波形による電流値をIα、前記モデル電流波形による電流値をIβとすると、比の値ηη=Iα/Iβであり、
    前記基本ゲート回路のパラメータ値である、前記Pチャネルトランジスタのゲート幅P0、前記Nチャネルトランジスタのゲート幅N0、前記第1の負荷容量の容量値P0、前記第2の負荷容量の容量値N0 であるとき、
    前記処理部は、前記電源モデルのパラメータ値のうち、前記Pチャネルトランジスタのゲート幅をη×WP0、前記Nチャネルトランジスタのゲート幅をη×WN0、前記第1の負荷容量の容量値をη×CP0、前記第2の負荷容量の容量値をη×CN0導出する、請求項2または3記載の半導体集積回路電源モデル作成方法。
  5. 前記電源モデルと該電源モデルに対応する前記基本ゲート回路は、
    外部接続端子として前記基本回路ブロックの入力に対応した信号が入力される入力端子、第1の電源端子、および該第1の電源端子との間に前記所定の電圧を印加するための第2の電源端子と、
    ゲート電極が前記入力端子と接続され、ソース電極が前記第1の電源端子と接続された第1のPチャネルトランジスタ、およびゲート電極が該入力端子に接続され、ドレイン電極が該第1のPチャネルトランジスタのドレイン電極に接続され、ソース電極が前記第2の電源端子に接続された第1のNチャネルトランジスタからなる第1のインバータ回路と、
    前記第1のインバータ回路の出力端子である内部出力端子と前記第1の電源端子の間に接続された第1の負荷容量と、
    前記第1のインバータ回路の内部出力端子と前記第2の電源端子の間に接続された第2の負荷容量と、
    ゲート電極が前記第1のインバータ回路の内部出力端子に接続され、ソース電極が前記第1の電源端子に接続された第2のPチャネルトランジスタ、およびゲート電極が該内部出力端子に接続され、ドレイン電極が該第2のPチャネルトランジスタのドレイン電極に接続され、ソース電極が前記第2の電源端子に接続された第2のNチャネルトランジスタからなる第2のインバータ回路と、
    前記第2のインバータ回路の内部出力端子と前記第1の電源端子の間に接続された第3の負荷容量と、
    前記第2のインバータ回路の内部出力端子と前記第2の電源端子の間に接続された第4の負荷容量と、
    を有する構成である情報が前記記憶部に格納されている、請求項1記載の半導体集積回路電源モデル作成方法。
  6. 前記電源モデルと該電源モデルに対応する基本ゲート回路は、
    クロック信号を出力するための、前記第2のインバータ回路の内部出力端子に接続された出力端子を有する構成である情報が前記記憶部に格納されている、請求項5記載の半導体集積回路電源モデル作成方法。
  7. 前記基本回路ブロックの電源電流波形による電流値をIα、前記モデル電流波形による電流値をIβとすると、比の値ηη=Iα/Iβであり
    前記基本ゲート回路のパラメータ値である、前記第1のPチャネルトランジスタのゲート幅P10、前記第1のNチャネルトランジスタのゲート幅N10、前記第2のPチャネルトランジスタのゲート幅P20、前記第2のNチャネルトランジスタのゲート幅N20、前記第1の負荷容量の容量値P10、前記第2の負荷容量の容量値N10、前記第3の負荷容量の容量値P20、前記第4の負荷容量の容量値N20 であるとき、
    前記処理部は、前記電源モデルのパラメータ値のうち、前記第1のPチャネルトランジスタのゲート幅をη×WP10、前記第1のNチャネルトランジスタのゲート幅をη×WN10、前記第2のPチャネルトランジスタのゲート幅をη×WP20、前記第2のNチャネルトランジスタのゲート幅をη×WN20、前記第1の負荷容量の容量値をη×CP10、前記第2の負荷容量の容量値をη×CN10、前記第3の負荷容量の容量値をη×CP20、前記第4の負荷容量の容量値をη×CN20導出する、請求項5または6記載の半導体集積回路電源モデル作成方法。
  8. 基本回路ブロックを複数種有する半導体集積回路の電流波形をシミュレーションする電源モデルを作成するために、前記基本回路ブロックの等価回路となる電源モデル前記電源モデルの素子のパラメータ値を算出するための、各パラメータ値が設定されている、該電源モデルに対応する複数の基本ゲート回路前記基本回路ブロックと基本ゲート回路とが対応する情報が含まれる対応表、および前記基本回路ブロックの種類毎に異なる素子構成の情報が格納された記憶部と処理部とを有するコンピュータの該処理部に実行させるためのプログラムであって、
    前記半導体集積回路に含まれる前記基本回路ブロックの種類の情報を含む回路情報が入力されると、前記記憶部に格納された前記対応表と該回路情報とに基づいて、該基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を選択する第1の工程と、
    前記回路情報に含まれる前記基本回路ブロックの電源モデルの情報を前記記憶部から読み出し、該電源モデルの基本回路ブロックの素子構成に基づいて、該基本回路ブロックに所定の電圧を印加したときの電流波形である、該基本回路ブロックの電源電流波形を導出する第2の工程と、
    前記記憶部に格納された前記基本ゲート回路の情報に基づいて、前記第1の工程で前記基本回路ブロックに対応して選択された基本ゲート回路に前記所定の電圧を印可したときの電流波形であるモデル電流波形を導出する第3の工程と、
    前記第2の工程で導出された前記基本回路ブロックの電源電流波形と前記第3の工程で導出された前記モデル電流波形との比の値を算出し、選択された基本ゲート回路の素子のパラメータ値と前記比の値とに応じて前記電源モデルの素子のパラメータ値を決定する第4の工程とを有する処理を前記処理部に実行させるためのプログラム。
  9. 基本回路ブロックを複数種有する半導体集積回路の電流波形をシミュレーションするための電源モデルを作成する情報処理装置であって、
    前記基本回路ブロックの等価回路となる電源モデルと、該電源モデルの素子のパラメータ値を算出するための、各パラメータ値が設定されている、該電源モデルに対応する基本ゲート回路と、該基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を特定するための対応表と、該基本回路ブロックの種類毎に異なる素子構成との情報が格納された記憶部と、
    前記半導体集積回路に含まれる前記基本回路ブロックの種類の情報を含む回路情報が入力されると、該回路情報に基づいて該基本回路ブロックに対応する基本ゲート回路を前記対応表から選択し、該基本回路ブロックの素子構成に所定の電圧を印加したときの電流波形である、該基本回路ブロックの電源電流波形を求め、該基本ゲート回路に前記所定の電圧を印加したときの電流波形であるモデル電流波形を求め、該基本回路ブロックの電源電流波形と該モデル電流波形との比の値を算出し、該基本ゲート回路の素子のパラメータ値と前記比の値とに応じて前記電源モデルの素子のパラメータ値を求める処理部と、
    を有する情報処理装置。
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