JP4355129B2 - 球帯状シール体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、自動車排気管の球面管継手に使用される球帯状シール体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車排気管の球面管継手に使用される球帯状シール体としては、例えば特開昭54−76759号公報(以下、「従来技術1」という)に開示されているものがある。この従来技術1に開示されたシール体は耐熱性を有し、相手材とのなじみ性に優れ、また衝撃強度も著しく改善されているという反面、乾燥摩擦条件下においては往々にして異常音を発生するという欠点がある。すなわち、このシール体の欠点はシール体を形成する耐熱材(膨張黒鉛など)の静止摩擦係数と動摩擦係数との差が大きいこと及びこの耐熱材からなるシール体の滑り速度に対する摩擦抵抗が負性抵抗(すべり速度が増加すると摩擦抵抗が減少する現象)を示すこと、などが原因であると考えられる。
【0003】
そこで、本出願人は特願昭56−120701号(特開昭58−24620号公報:以下、「従来技術2」という)において、上述した欠点を解決したシール体を提案した。この従来技術2に開示されたシール体は、膨張黒鉛、雲母、石綿の1種又は2種以上を混合した耐熱材を、金属細線を織ったり、編んだりして得られる金網からなる補強材と一緒に造形して得られるシール体であって、該シール体の表面には四ふっ化エチレン樹脂又は四ふっ化エチレンと六ふっ化プロピレンとの共重合体からなる潤滑組成物が被着形成されたものである。このシール体は表面に被着形成された潤滑組成物が、摩擦係数の低減、母材を形成する耐熱材の相手材表面への移着防止、静止摩擦係数と動摩擦係数との差の縮小、などの作用効果を発揮するほか、四ふっ化エチレン樹脂はすべり速度に対する摩擦抵抗が負性抵抗を示さないので、上述した効果と相俟って「付着−すべり」に基づく自励振動の発生を抑え、異常音の発生防止に貢献するという効果を有するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術2に開示されたシール体は、性能面で前記従来技術1に開示されたシール体の欠点を解決するものであったが、従来技術2に開示されたシール体の適用可能な雰囲気温度は表面に被着形成された潤滑組成物の耐熱性に委ねられ、自ずから300℃以下の雰囲気温度での使用に制限されるという問題と、次のような問題が提起されている。すなわち、自動車排気管の球面管継手に組込まれて使用された場合、排気管を流動する排気ガスの熱の作用により、シール体の表面に被着形成された潤滑組成物が溶融し、この溶融した潤滑組成物がエンジン停止後の排気管冷却時に相手材表面に固着し、当該球面管継手の相対角変位を阻害するという現象を引き起こす虞があるという問題である。
【0005】
このような現象は、とくにシール体の表面に形成された潤滑組成物を溶融させるような排気管の温度条件であって、かつ球面管継手に加わる相対角変位が小さい部位への適用において顕著に生じることを実験により確認した。したがって、このような固着現象を生じると、球面管継手の初期の目的を達成し難いばかりか、エンジンの再始動後の大きな相対角変位が球面管継手に加わると、固着現象の解消に基づく大きな異常音を発生させるという問題を惹起することになる。
【0006】
本発明は前記諸点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、常温から500℃を超える広範囲の雰囲気温度において適用可能なシール体であって、保持性に優れかつ耐久性に優れた外面とし得、その結果、初期はいうに及ばず長期の使用においても摺動特性の低下がなく、異常音の発生のない球帯状シール体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様の球帯状シール体は、円筒内面と部分凸球面状面と部分凸球面状面の大径側及び小径側の環状の端面により規定された球帯状基体と、この球帯状基体の部分凸球面状面に一体的に形成された外層とを備えた、とくに排気管継手に用いられるものであり、ここで、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、かつこの補強材と混在一体化されて圧縮された膨張黒鉛からなる耐熱材とを有しており、外層は、窒化ホウ素(BN)を5〜25重量%とアルミナ(Al)及びシリカ(SiO)のうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂(PTFE)を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛3〜15重量%を有してなる潤滑組成物と、この潤滑組成物に混在一体化された金網からなる補強材とを有しており、外層の露出した部分凸球面状外面は、前記潤滑組成物と補強材とが混在一体化された平滑な潤滑すべり面となっていることを特徴とする。
【0008】
第一の態様の球帯状シール体によれば、相手材との摩擦面をなす部分凸球面状外面は、窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛3〜15重量%を有してなる潤滑組成物と、この潤滑組成物に混在一体化された金網からなる補強材とを有した外面の露出した平滑な潤滑すべり面で形成されているので、相手材との摩擦において低い摩擦トルクにより、上、下流側排気管の相対角変位を許容することができる。
【0009】
潤滑すべり面を形成する外層は、潤滑組成物の成分中の窒化ホウ素、酸化亜鉛及びアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方と黒鉛とが、低摩擦性を発揮する四ふっ化エチレン樹脂の溶融軟化点を見掛け上高めること、アルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方により球帯状基体の部分凸球面状面への保持力が高められていることと、更には潤滑組成物と混在一体化された補強材が部分凸球面状外面と相手材との連続した直接的な接触を防いでいることとにより、雰囲気温度の上昇に起因する部分凸球面状外面の溶融軟化、これに起因する部分凸球面状外面の相手材表面への固着を生じさせないようになっている。
【0010】
外層は、潤滑組成物の成分中の特定量の四ふっ化エチレン樹脂が主として常温から300℃附近の低摩擦性に寄与し、成分中の特定量の窒化ホウ素、酸化亜鉛及び黒鉛とが主として300℃を超える高温域での低摩擦性に寄与するものであるが故に、常温から500℃を超える広範囲にわたり相手材との摩擦において低い摩擦トルクを発揮して上、下流側排気管の相対角変位を低摩擦抵抗をもって許容する。
【0011】
更に、部分凸球面状外面は潤滑組成物と金網からなる補強材とが混在一体となった平滑な潤滑すべり面であるが故に、換言すれば、金網からなる補強材が部分凸球面状外面の一部を形成しているために、相手材の表面に潤滑組成物が過度に付着しても、これを部分凸球面状外面の揺動とともに適度な薄い潤滑被膜を残して適度に掻き取る作用を発揮する結果、相手材表面に付着した潤滑組成物が相手材表面と部分凸球面状外面との間の摺動面に堆積することを防ぐことができ、堆積した潤滑組成物の炭化等に起因する摺動性の劣化を防ぐことができる。
【0012】
本発明の第二の態様の球帯状シール体は、第一の態様の球帯状シール体において、円筒内面には、球帯状基体の膨張黒鉛からなる耐熱材が露出している。
【0013】
第二の態様の球帯状シール体によれば、球帯状シール体が排気管の外面に嵌合固定された際、球帯状シール体の円筒内面と排気管の外面との間の密封性が高められるので、当該接触面からの排気ガスの漏洩を最大限防ぐことができる。
【0014】
本発明の第三の態様の球帯状シール体は、第一の態様の球帯状シール体において、円筒内面には、球帯状基体の金網からなる補強材が露出している。
【0015】
第三の態様の球帯状シール体によれば、球帯状シール体を排気管の外面に嵌合固定する際、円筒内面と排気管の外面との間の摩擦が高められ、結果として球帯状シール体が排気管の外面に強固に固定されることになる。
【0016】
潤滑組成物は、本発明の第四の態様の球帯状シール体のように、燐酸塩を1〜5重量%の割合で含有しているのが好ましく、好ましい燐酸塩としては、本発明の第五の態様の球帯状シール体のように、燐酸ナトリウム及び燐酸アルミニウムのうちから選択されたものである。
【0017】
燐酸塩は、潤滑組成物中に含有されることにより、潤滑組成物の相手材表面への潤滑被膜の造膜性を向上させ、結果として球帯状シール体の高温での潤滑性に寄与するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
本発明の球帯状シール体における構成材料及び球帯状シール体の製造方法について説明する。
【0020】
<耐熱シート材について>
濃度98%の濃硫酸300重量部を撹拌しながら、酸化剤として過酸化水素の60%水溶液5重量部を加え、これを反応液とする。この反応液を冷却して10℃の温度に保持し、粒度30〜80メッシュの鱗片状天然黒鉛粉末100重量部を反応液に添加し、30分間反応を行う。反応後、吸引濾過して酸処理黒鉛を分離し、酸処理黒鉛を300重量部の水で10分間撹拌して吸引濾過するという洗浄作業を2回繰り返し、酸処理黒鉛から硫酸分を十分除去する。ついで、硫酸分を十分除去した酸処理黒鉛を110℃の温度に保持した乾燥炉で3時間乾燥し、これを酸処理黒鉛原料とする。
【0021】
酸処理黒鉛原料を、1000℃の温度で5秒間膨張処理を施して、分解ガスを発生せしめ、そのガス圧により黒鉛層間を拡張して膨張させた膨張黒鉛粒子(膨張倍率240倍)を形成する。この膨張黒鉛粒子をロール隙間0.35mmの双ロール装置にてロール成形し、厚さ0.38mmの膨張黒鉛シートを作製し、これを耐熱シート材とする。
【0022】
<補強材について>
補強材は、鉄系としてオーステナイト系のSUS304、SUS316、フェライト系のSUS430などのステンレス鋼線又は鉄線(JIS−G−3532)もしくは亜鉛メッキ鉄線(JIS−G−3547)、また銅系として銅−ニッケル合金(白銅)、銅−ニッケル−亜鉛合金(洋白)、黄銅、ベリリウム銅からなると共に、線径が0.10〜0.32mm程度の細線材を1本又は2本以上使用して織ったり、編んだりして形成された網目が3〜6mm程度の金網を好適なものとして使用できる。
【0023】
補強材としては、上述した金網の他に、ステンレス鋼薄板又は燐青銅薄板に切込みを入れると同時に切込みを拡開して規則正しい網目列が形成された、所謂エキスパンドメタルを使用することもできる。ステンレス鋼薄板又は燐青銅薄板の厚さが0.3〜0.5mm程度のもの、エキスパンドメタルは、その網目が3〜6mm程度のものが好適である。
【0024】
<潤滑組成物について>
窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛を3〜15重量%とを含有する潤滑組成物を固形分として20〜50重量%分散含有した水性ディスパージョン又は窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛を3〜15重量%と燐酸塩を1〜5重量%とを含有する潤滑組成物を固形分として20〜50重量%分散含有した水性ディスパージョンが使用される。
【0025】
上記潤滑組成物の水性ディスパージョンは、後述する製造方法において、耐熱シート材の表面に、刷毛塗り、ローラ塗り、スプレー等の手段によって適用され、耐熱シート材の表面を被覆して、耐熱シート材の表面に潤滑すべり層を形成するように用いられる。形成された潤滑すべり層は、最終の圧縮工程において均一かつ微小厚さ(10〜300μm)に展延されて球帯状シール体の外層を形成する。
【0026】
上記潤滑組成物中の窒化ホウ素は、とくに高温において優れた潤滑性を発揮するものであるが、窒化ホウ素単独では耐熱シートの表面への被着性、ひいては最終の圧縮工程における球帯状基体の部分凸球面状面への外層の被着性が劣り、部分凸球面状面から容易に剥離してしまうという欠点がある。この窒化ホウ素に対し一定量の割合でアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を配合することにより、窒化ホウ素の欠点を解消し、耐熱シートの表面への被着性、ひいては最終の圧縮工程における球帯状基体の部分凸球面状面への外層の被着性を大幅に改善し、球帯状基体の部分凸球面状面での潤滑組成物からなる外層の保持性を高めることができる。そして、窒化ホウ素に対するアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方の配合割合は、窒化ホウ素の具有する潤滑性を損うことなく、かつ被着性を改善するという観点から決定され、3〜15重量%の範囲が好ましい。
【0027】
窒化ホウ素5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方の3〜15重量%とに対して一定割合の四ふっ化エチレン樹脂と酸化亜鉛及び黒鉛が配合される。四ふっ化エチレン樹脂は、それ自身低摩擦性を有するもので、窒化ホウ素とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方とからなる組成物に配合されることにより、とくに比較的低い温度領域、例えば室温から300℃での低摩擦性を向上させる作用と、圧縮成形時の潤滑組成物の展延性を高める作用をなす。そして、四ふっ化エチレン樹脂の配合割合は、30〜50重量%の範囲が好適である。四ふっ化エチレン樹脂の配合割合の多寡は、潤滑組成物の低摩擦性、耐熱性及び溶融流動性に影響を及ぼすものであり、配合量が30重量%未満では潤滑組成物の低摩擦性及び潤滑組成物の展延性の向上に寄与せず、また50重量%を超えて配合すると潤滑組成物中に占める割合が多くなり、潤滑組成物の耐熱性を低下させ、ひいては潤滑組成物の溶融流動性を惹起させる虞がある。
【0028】
酸化亜鉛は、窒化ホウ素とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方と四ふっ化エチレン樹脂とを含有する組成物に配合されて、潤滑組成物の耐熱性を向上させるとともに潤滑組成物からなる外層を強化し、当該外層の耐久性を向上させる。そして、酸化亜鉛の配合割合は、20〜45重量%の範囲が好適である。配合割合が20重量%未満では潤滑組成物の耐熱性、耐久性の向上に寄与せず、また45重量%を超えて配合すると四ふっ化エチレン樹脂の低摩擦性を損う虞がある。
【0029】
上記窒化ホウ素5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方の3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂30〜50重量%と酸化亜鉛20〜45重量%からなる潤滑組成物に対して含有される黒鉛は、潤滑組成物の耐熱性を向上させるとともに潤滑組成物からなる外層の耐久性を向上させる。そして、黒鉛の配合割合は、3〜15重量%の範囲が好適である。配合割合が3重量%未満では潤滑組成物の耐熱性の向上に寄与せず、また15重量%を超えて配合すると潤滑組成物中の四ふっ化エチレン樹脂の低摩擦性を損なう虞がある。
【0030】
窒化ホウ素とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方と四ふっ化エチレン樹脂と酸化亜鉛と黒鉛とを上記の割合で含有した潤滑組成物に対し1〜5重量%の割合で燐酸ナトリウム及び燐酸アルミニウムのうちから選択された燐酸塩を配合して潤滑組成物とすることができる。燐酸塩は、前記黒鉛との水性ディスパージョンとして適用することができる。燐酸塩自体は何ら潤滑性を示すものではないが、潤滑組成物中に配合されることにより、製造工程における潤滑組成物の耐熱シート材の表面への被着性、ひいては最終の圧縮工程における球帯状基体の部分凸球面状面への外層の被着性を向上させるバインダーとしての役割と潤滑組成物からなる潤滑被膜の相手材表面への造膜性を向上させる役割を果たし、結果として球帯状シール体の高温での潤滑性に寄与する。
【0031】
次に、上述した構成材料からなる球帯状シール体の製造方法について図面に基づき説明する。
【0032】
(第一工程) 図3に示すように、金属細線を円筒状に編んで形成した筒状金網1をローラ2及び3間に通して所定の幅Dの帯状金網4を作製し、帯状金網4を所定の長さLに切断した補強シート材5又は金属細線を織ったり、編んだりすることによって直接形成される帯状金網を所定の幅Dと長さLとに切断した補強シート材5を準備する。
【0033】
(第二工程) 図4に示すように、補強シート材5の幅Dに対して1.1×Dから2.1×Dの幅dを有すると共に、補強シート材5の長さLに対して1.30×Lから2.70×Lの長さlを有するように切断された耐熱シート材7を準備する。
【0034】
(第三工程) 後述する球帯状シール体において部分凸球面状面の軸方向の少なくとも一方の端縁側の環状端面である大径側端面に全体的に耐熱材が露出するようにするべく、図5に示すように、部分凸球面状面の大径側端面となる補強シート材5の幅方向の少なくとも一方の端縁8から最大で0.1×Dから0.8×Dだけ耐熱シート材7が幅方向にはみ出すと共に、端縁8からの耐熱シート材7の幅方向のはみ出し量δ1が部分凸球面状面の小径端面側となる補強シート材5の幅方向の他方の端縁9からのはみ出し量δ2よりも多くなるようにすると共に、補強シート材5の長さ方向の一方の端縁10から最大で0.30×Lから1.70×Lだけ耐熱シート材7が長さ方向にはみ出すと共に、補強シート材5の長さ方向の他方の端縁11と当該端縁11に対応する耐熱シート材7の長さ方向の端縁12とを実質的に一致させて、補強シート材5と耐熱シート材7との幅方向及び長さ方向を合致させて当該補強シート材5と耐熱シート材7とを互いに重ね合わせた重合体13を得る。
【0035】
(第四工程) 重合体13を図6に示すように耐熱シート材7を内側にしてうず巻き状であって耐熱シート材7が1回多くなるように捲回して、内周側及び外周側の両方に耐熱シート材7が露出した筒状母材14を形成する。耐熱シート材7としては、筒状母材14における耐熱シート材7の巻き回数が補強シート材5の巻き回数よりも多くなるように、補強シート材5の長さLに対して1.30×Lから2.70×Lの長さlを有したものが予め準備される。筒状母材14においては、図7に示すように、耐熱シート材7は、幅方向の一方の端縁側において補強シート材5の一方の端縁8から幅方向にδ1だけはみ出しおり、また耐熱シート材7の幅方向の他方の端縁側において補強シート材5の他方の端縁9から幅方向にδ2だけはみ出している。
【0036】
(第五工程) 前記耐熱シート材7と同様であるが、幅Dよりも小さい幅dを有すると共に筒状母材14を1回巻きできる程度の長さlを有した図8に示すような耐熱シート材7を別途用意し、耐熱シート材7の一方の表面に、窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛を3〜15重量%とを含有する潤滑組成物を固形分として20〜50重量%分散含有した水性ディスパージョン又は窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛を3〜15重量%と燐酸塩を1〜5重量%とを含有する潤滑組成物を固形分として20〜50重量%分散含有した水性ディスパージョンを刷毛塗り、ローラ塗り、スプレー等の手段で被覆し、これを乾燥させて図9に示すような潤滑組成物からなる潤滑すべり層15を形成する。
【0037】
(第六工程) 第一工程で説明した帯状金網4からなり、かつ潤滑すべり層15を備えた耐熱シート材7の幅dに対して1.05×dから1.09×dの幅を有するとともに該耐熱シート材7の長さlとほぼ同じ長さの補強シート材5を別に準備し、図10に示すように、帯状金網4内に、潤滑すべり層15を備えた耐熱シート材7を挿入すると共に、これらを図11に示すように、ローラ16及び17間に通して一体化させ、耐熱シート材7と耐熱シート材7の一方の表面に被着形成された潤滑組成物からなる潤滑すべり層15と潤滑すべり層15及び耐熱シート材7に配された金網からなる補強シート材5とからなる外層形成部材18を形成する。
【0038】
(第七工程) このようにして得た外層形成部材18を、潤滑すべり層15を外側にして筒状母材14の外周面に捲回し、図12に示すような予備円筒成形体19を作製する。
【0039】
(第八工程) 内面に円筒壁面20と円筒壁面20に連なる部分凹球面壁面21と部分凹球面壁面21に連なる貫通孔22とを備え、貫通孔22に段付きコア23を嵌挿することによって内部に中空円筒部24と中空円筒部24に連なる球帯状中空部25とが形成された図13に示すような金型26を準備し、金型26の段付きコア23に予備円筒成形体19を挿入する。
【0040】
金型26の中空円筒部24及び球帯状中空部25に位置せしめられた予備円筒成形体19をコア軸方向に1〜3トン/cmの圧力で圧縮成形し、図1及び図2に示すような、中央部に貫通孔27を有すると共に、円筒内面28と部分凸球面状面29と部分凸球面状面29の大径側及び小径側の環状の端面31及び32とにより規定された球帯状基体33と、球帯状基体33の部分凸球面状面29に一体的に形成された外層34とを備えた球帯状シール体30を作製する。この圧縮成形により、球帯状基体33は、耐熱シート材7と金網からなる補強シート材5とが圧縮され、互いに絡み合って構造的一体性を有するように構成されて、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、かつこの補強材と混在一体化されて圧縮された膨張黒鉛からなる耐熱材とを有しており、外層34は、潤滑すべり層15と潤滑すべり層15に一体化された金網からなる補強シート材5とが圧縮され、互いに絡み合って構造的一体性を有するように構成されて、窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛を3〜15重量%とを有してなる潤滑組成物又は窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛を3〜10重量%と燐酸塩を1〜5重量%とを有してなる潤滑組成物と、この潤滑組成物に混在一体化された金網からなる補強材とを有しており、外層34において外部に露出した部分凸球面状外面36は、前記の潤滑組成物と補強材とが混在一体化された平滑な潤滑すべり層となり、貫通孔27を規定する円筒内面28には、圧縮された耐熱シート材7が露出した面となる結果、球帯状基体33の膨張黒鉛からなる耐熱材が露出しており、環状端面31は、耐熱シート材7において補強シート材5から幅方向にはみ出した部分が曲折されかつ展延される結果、耐熱シート材7の素材であって圧縮された膨張黒鉛で覆われている。
【0041】
なお、第二工程において、補強シート材5の幅Dに対して1.1×Dから2.1×Dの幅dを有すると共に、補強シート材5の長さLに対して1.30×Lから2.70×Lの長さlを有するように切断された耐熱シート材7を準備する代わりに、補強シート材5の幅Dに対して1.1×Dから2.1×Dの幅dを有するが、補強シート材5の長さLと実質的に同じ長さlを有するように切断された耐熱シート材7を準備し、この耐熱シート材7を、第三工程で部分凸球面状面の大径端面側となる補強シート材5の幅方向の少なくとも一方の端縁8から最大で0.1×Dから0.8×Dだけ幅方向にはみ出させると共に、端縁8からの耐熱シート材7の幅方向のこのはみ出し量δ1を部分凸球面状面の小径端面側となる補強シート材5の幅方向の他方の端縁9からのはみ出し量δ2よりも多くする一方、長さ方向のその両端縁を補強シート材5の長さ方向の両端縁と実質的に一致させて、補強シート材5に重ね合わせて重合体13を得、この重合体13を第四工程で補強シート材5を内側にしてうず巻き状に捲回して、内周側に補強シート材5が露出し、外周側に耐熱シート材7が露出した筒状母材14を形成し、この筒状母材14を第五工程以後前記と同様の方法で球帯状シール体30を作製してもよく、斯かる球帯状シール体30では、貫通孔27を規定する円筒内面28には、圧縮された耐熱シート材5と補強シート材5の金網の網目に圧縮、充填された耐熱シート材7とが露出した面となる結果、球帯状基体33の膨張黒鉛と金網からなる耐熱材とが露出することになる。
【0042】
球帯状シール体30は、例えば図14に示す排気管球面継手に組込まれて使用される。すなわち、エンジン側に連結された上流側排気管100の外周面には、管端部101を残してフランジ200が立設、固着されており、管端部101には、球帯状シール体30が貫通孔27を規定する円筒内面28において嵌合されており、大径側端面31において球帯状シール体30がフランジ200に当接されて着座せしめられている。上流側排気管100と相対峙してマフラー側に連結され、端部に凹球面部302と凹球面部302の開口部周縁にフランジ部303とを備えた径拡大部301が一体に形成された下流側排気管300が凹球面部302を球帯状シール体30の部分凸球面状外面36に摺接させて配置されている。
【0043】
図14に示す排気管球面継手において、一端がフランジ200に固定され、他端が径拡大部301のフランジ部303を挿通して配された一対のボルト400とボルト400の膨大頭部及びフランジ部303の間に配された一対のコイルバネ500とにより、下流側排気管300には、常時、上流側排気管100方向にバネ力が付勢されている。そして、排気管球面継手は、上、下流側排気管100、300に生じる相対角変位に対しては、球帯状シール体30の部分凸球面状外面36と下流側排気管300の端部に形成された径拡大部301の凹球面部302との摺接でこれを許容するように構成されている。
【0044】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に何等限定されないのである。
【0045】
<耐熱シート材の作製>
濃度98%の濃硫酸300重量部を撹拌しながら、酸化剤として過酸化水素の60%水溶液5重量部を加え、これを反応液とした。この反応液を冷却して10℃の温度に保持するとともにこの反応液に粒度30〜80メッシュの鱗片状天然黒鉛粉末100重量部を添加し、30分間反応を行った。反応後、吸引濾過して酸処理黒鉛を分離し、酸処理黒鉛を300重量部の水で10分間撹拌して吸引濾過するという洗浄作業を2回繰り返し、酸処理黒鉛から硫酸分を十分除去した。ついで、硫酸分を十分除去した酸処理黒鉛を110℃の温度に保持した乾燥炉で3時間乾燥し、これを酸処理黒鉛原料とした。
【0046】
この酸処理黒鉛原料を、1000℃の温度で5秒間膨張処理を施して分解ガスを発生せしめ、そのガス圧により黒鉛層間を拡張して膨張させた膨張黒鉛粒子(膨張倍率240倍)を得た。この膨張黒鉛粒子を双ロールの圧延装置にてロール成形し、厚さ0.38mmの膨張黒鉛シートを作製し、これを耐熱シート材7とした。
【0047】
<補強シート材の作製>
金属細線として、線径0.28mmのオーステナイト系ステンレス鋼線(SUS304)を2本使用して網目4.0mmの筒状金網1を作製し、これをローラ2及び3間に通して帯状金網4とし、これを補強シート材5とした。
【0048】
実施例1
幅55mm、長さ550mmに切断した耐熱シート材7と、幅36mm、長さ360mmに作製した帯状金網4からなる補強シート材5とを準備し、耐熱シート材7をうず巻き状に一周分捲回したのち、耐熱シート材7の内側に補強シート材5を重ね合わせ、うず巻き状に捲回して最外周に耐熱シート材7を位置させた筒状母材14を作製した。この筒状母材14においては、耐熱シート材7の両端部はそれぞれ補強シート材5の幅方向にはみ出している(図7参照)。
【0049】
上記の耐熱シート材7と同様であって幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7を別途準備し、この耐熱シート材7の夫々の一方の表面に、平均粒径7μmの窒化ホウ素11重量%と平均粒径0.6μmのアルミナ粉末15重量%と四ふっ化エチレン樹脂30重量%と酸化亜鉛39重量%と黒鉛5重量%からなる潤滑組成物を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(窒化ホウ素3.3重量%、アルミナ4.5重量%、四ふっ化エチレン樹脂9重量%、酸化亜鉛11.7重量%、黒鉛1.5重量%及び水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して潤滑組成物の潤滑すべり層15を形成した。
【0050】
金属細線として線径0.28mmのオーステナイト系ステンレス鋼線を1本使用して網目4.0mmの筒状金網1を作製したのち、これをローラ2及び3間に通して作製した幅52mm、長さ212mmの帯状金網4を別途準備し、帯状金網4内に前記潤滑すべり層15を備えた耐熱シート材7を挿入すると共にこれらをローラ16及び17間に通して一体化させ、一方の面に潤滑すべり層15と金網とが混在した外層形成部材18を作製した。
【0051】
筒状母材14の外周面に、外層形成部材18を潤滑すべり層15と金網とが混在した面を外側にして巻き付けて予備円筒成形体19を作製した。内面に円筒壁面20と円筒壁面20に連なる部分凹球面壁面21と部分凹球面壁面21に連なる貫通孔22とを備え、貫通孔22に段付きコア23を嵌挿することによって内部に中空円筒部24と中空円筒部24に連なる球帯状中空部25とが形成された金型26を準備し、金型26の段付きコア23に予備円筒成形体19を挿入し、該予備円筒成形体19を金型26の中空部に位置させた。
【0052】
金型26の中空部に位置させた予備円筒成形体19をコア軸方向に3トン/cmの圧力で圧縮成形し、中央部に貫通孔27を有すると共に、円筒内面28と部分凸球面状面29と部分凸球面状面29の大径側及び小径側の環状の端面31及び32とにより規定された球帯状基体33と、球帯状基体33の部分凸球面状面29に一体的に形成された外層34とを備えた球帯状シール体30を作製した。この圧縮成形により、球帯状基体33は、耐熱シート材7と金網からなる補強シート材5とが圧縮され、互いに絡み合って構造的一体性を有するように構成されて、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、かつこの補強材と混在一体化されて圧縮された膨張黒鉛からなる耐熱材とを有しており、外層34は、潤滑すべり層15と潤滑すべり層15に一体化された金網からなる補強シート材5とが圧縮され、互いに絡み合って構造的一体性を有するように構成されて、窒化ホウ素11重量%とアルミナ15重量%と四ふっ化エチレン樹脂30重量%と酸化亜鉛39重量%と黒鉛5重量%とを含有してなる潤滑組成物と、この潤滑組成物に混在一体化された金網からなる補強材とを有しており、外層34において外部に露出した部分凸球面状外面36は、前記の潤滑組成物と補強材とが混在一体化された平滑な潤滑すべり面となり、貫通孔27を規定する円筒内面28には、圧縮された耐熱シート材7が露出した面となる結果、球帯状基体33を形成する膨張黒鉛からなる耐熱材が露出しており、環状端面31は、耐熱シート材7において補強シート材5から幅方向にはみ出した部分が曲折されかつ展延される結果、耐熱シート材7の素材であって圧縮された膨張黒鉛で覆われている。
【0053】
実施例2
実施例1と同様の筒状母材14を作製した。上記の耐熱シート材7と同様の耐熱シート材7を別途準備し、幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7の一方の表面に平均粒径7μmの窒化ホウ素21重量%と平均粒径0.6μmのアルミナ粉末14重量%と四ふっ化エチレン樹脂30重量%と酸化亜鉛27重量%と黒鉛8重量%とからなる潤滑組成物を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(窒化ホウ素6.3重量%、アルミナ4.2重量%、四ふっ化エチレン樹脂9重量%、酸化亜鉛8.1重量%、黒鉛2.4重量%及び水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して潤滑組成物の潤滑すべり層15を形成した。以下、実施例1と同様の方法で、球帯状シール体を作製した。
【0054】
実施例3
実施例1と同様の筒状母材14を作製した。上記の耐熱シート材7と同様の耐熱シート材7を別途準備し、幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7の一方の表面に平均粒径7μmの窒化ホウ素21重量%と平均粒径0.6μmのアルミナ粉末14重量%と四ふっ化エチレン樹脂30重量%と酸化亜鉛30重量%と黒鉛5重量%とからなる潤滑組成物を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(窒化ホウ素6.3重量%、アルミナ4.2重量%、四ふっ化エチレン樹脂9重量%、酸化亜鉛9重量%、黒鉛1.5重量%及び水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して潤滑組成物の潤滑すべり層15を形成した。以下、実施例1と同様の方法で、球帯状シール体を作製した。
【0055】
実施例4
実施例1と同様の筒状母材14を作製した。上記の耐熱シート材7と同様の耐熱シート材7を別途準備し、幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7の一方の表面に、平均粒径7μmの窒化ホウ素21重量%と平均粒径0.6μmのアルミナ粉末9重量%と四ふっ化エチレン樹脂30重量%と酸化亜鉛30重量%と黒鉛10重量%とからなる潤滑組成物を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(窒化ホウ素6.3重量%、アルミナ2.7重量%、四ふっ化エチレン樹脂9重量%、酸化亜鉛9重量%、黒鉛3重量%及び水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して潤滑組成物の潤滑すべり層を形成した。以下、実施例1と同様の方法で、球帯状シール体を作製した。
【0056】
実施例5
実施例1と同様の筒状母材14を作製した。上記の耐熱シート材7と同様の耐熱シート材7を別途準備し、幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7の一方の表面に、平均粒径7μmの窒化ホウ素11重量%と平均粒径0.6μmのアルミナ粉末15重量%と四ふっ化エチレン樹脂30重量%と酸化亜鉛37重量%と黒鉛5重量%と燐酸ナトリウム2重量%とからなる潤滑組成物を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(窒化ホウ素3.3重量%、アルミナ4.5重量%、四ふっ化エチレン樹脂9重量%、酸化亜鉛11.1重量%、黒鉛1.5重量%、燐酸ナトリウム0.6重量%及び水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して潤滑組成物の潤滑すべり層を形成した。以下、実施例1と同様の方法で球帯状シール体を作製した。
【0057】
実施例6
実施例1と同様の筒状母材14を作製した。上記の耐熱シート材7と同様の耐熱シート材7を別途準備し、幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7の一方の表面に、平均粒径7μmの窒化ホウ素15重量%と平均粒径0.6μmのアルミナ粉末14重量%と四ふっ化エチレン樹脂30重量%と酸化亜鉛34重量%と黒鉛5重量%と燐酸ナトリウム2重量%とからなる潤滑組成物を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(窒化ホウ素4.5重量%、アルミナ4.2重量%、四ふっ化エチレン樹脂9重量%、酸化亜鉛10.2重量%、黒鉛1.5重量%、燐酸ナトリウム0.6重量%及び水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して潤滑組成物の潤滑すべり層を形成した。以下、実施例1と同様の方法で球帯状シール体を作製した。
【0058】
実施例7
実施例1と同様の筒状母材14を作製した。上記の耐熱シート材7と同様の耐熱シート材7を別途準備し、幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7の一方の表面に、平均粒径7μmの窒化ホウ素19重量%と平均粒径0.6μmのアルミナ粉末14重量%と四ふっ化エチレン樹脂30重量%と酸化亜鉛30重量%と黒鉛5重量%と燐酸ナトリウム2重量%とからなる潤滑組成物を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(窒化ホウ素5.7重量%、アルミナ4.2重量%、四ふっ化エチレン樹脂9重量%、酸化亜鉛9重量%、黒鉛1.5重量%、燐酸ナトリウム0.6重量%及び水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して潤滑組成物の潤滑すべり層を形成した。以下、実施例1と同様の方法で球帯状シール体を作製した。
【0059】
比較例1
実施例1と同様の筒状母材14を作製した。上記の耐熱シート材7と同様であって幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7を別途準備し、この耐熱シート材7の一方の表面に、平均粒径0.3μmの四ふっ化エチレン樹脂を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(四ふっ化エチレン樹脂30重量%、水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して四ふっ化エチレン樹脂の潤滑すべり層を形成し、これを外層形成部材とした。
【0060】
筒状母材14の外周面に、この外層形成部材を潤滑すべり層が被着形成された面を外側にして巻き付けて予備円筒成形体を作製した。以下、実施例1と同様の方法で球帯状シール体を作製した。この圧縮成形により、球帯状シール体の球帯状基体は、耐熱シート材7と金網からなる補強シート材5とが圧縮され、互いに絡み合って構造的一体性を有するように構成されて、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、かつこの補強材と混在一体化されて圧縮された膨張黒鉛からなる耐熱材とを有しており、球帯状シール体の外層は、圧縮された四ふっ化エチレン樹脂の潤滑すべり層でもって構成されて、四ふっ化エチレン樹脂からなる潤滑組成物を有しており、斯かる外層において外部に露出した部分凸球面状外面は、四ふっ化エチレン樹脂からなる潤滑組成物の平滑な潤滑すべり面となり、球帯状シール体の貫通孔を規定する円筒内面には、圧縮された耐熱シート材7が露出した面となる結果、球帯状基体の膨張黒鉛からなる耐熱材が露出しており、球帯状シール体の環状端面は、耐熱シート材7において補強シート材5から幅方向にはみ出した部分が曲折されかつ展延される結果、耐熱シート材7の素材であって圧縮された膨張黒鉛で覆われている。
【0061】
比較例2
実施例1と同様の筒状母材14を作製した。上記の耐熱シート材7と同様であって幅48mm、長さ212mmに切断した耐熱シート材7を別途準備し、この耐熱シート材7の一方の表面に、平均粒径0.3μmの四ふっ化エチレン樹脂を固形分として30重量%分散含有した水性ディスパージョン(四ふっ化エチレン樹脂30重量%、水分70重量%)をローラ塗りし、乾燥するという被覆操作を3回繰り返して四ふっ化エチレン樹脂の潤滑すべり層を形成した。実施例1と同様、筒状金網1を作製したのち、これをローラ2及び3間に通して作製した帯状金網4を別途準備し、該帯状金網4内に、四ふっ化エチレン樹脂からなる潤滑すべり層を備えた耐熱シート材7を挿入すると共にこれらをローラ16及び17間に通して一体化し、一方の面に四ふっ化エチレン樹脂からなる潤滑すべり層と金網とが混在した外層形成部材を作製した。
【0062】
実施例1と同様の筒状母材14の外周面に、この外層形成部材を潤滑組すべり層と金網とが混在した面を外側にして巻き付けて予備円筒成形体を作製した。以下、実施例1と同様の方法で球帯状シール体を作製した。この圧縮成形により、球帯状シール体の球帯状基体は、耐熱シート材7と金網からなる補強シート材5とが圧縮され、互いに絡み合って構造的一体性を有するように構成されて、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、かつこの補強材と混在一体化されて圧縮された膨張黒鉛からなる耐熱材とを有しており、球帯状シール体の外層は、四ふっ化エチレン樹脂からなる潤滑すべり層と潤滑すべり層に一体化された金網からなる補強材5とが圧縮され、互いに絡み合って構造的一体性を有するように構成されて、四ふっ化エチレン樹脂からなる潤滑組成物と、この潤滑組成物に混在一体化された金網からなる補強材とを有しており、斯かる外層において外部に露出した部分凸球面状外面は、四ふっ化エチレン樹脂からなる潤滑組成物と補強材とが混在一体化された平滑な潤滑すべり面となり、球帯状シール体の貫通孔を規定する円筒内面には、圧縮された耐熱シート材7が露出した面となる結果、球帯状基体を形成する膨張黒鉛からなる耐熱材が露出しており、球帯状シール体の環状端面は、耐熱シート材7において補強シート材5から幅方向にはみ出した部分が曲折されかつ展延される結果、耐熱シート材7の素材であって圧縮された膨張黒鉛で覆われている。
【0063】
次に、上述した実施例からなる球帯状シール体及び比較例からなる球帯状シール体について、図14に示す排気管球面継手を使用して、以下の試験を実施した。
【0064】
<試験1:300℃耐久試験>
<試験条件>
コイルばねによる押圧力(スプリングセットフォース):706N
揺動角:±0.5°
揺動周波数:12ヘルツ(Hz)
雰囲気温度(図14に示す凹球面部302の外表面温度):300℃
耐久時間:24時間
<試験2:500℃耐久試験>
<試験条件>
コイルばねによる押圧力(スプリングセットフォース):706N
揺動角:±0.5°
揺動周波数:12ヘルツ(Hz)
雰囲気温度(上記に同じ):500℃
耐久時間:24時間
【0065】
<試験方法(試験1、試験2とも)>
雰囲気温度を300℃(試験1)、500℃(試験2)に昇温したのち、12Hzの揺動周波数で±0.5°の揺動運動を連続して24時間行い、試験開始後4時間毎の摩擦トルク(N・m)の測定と異常摩擦音の発生の有無を確認した。
【0066】
<試験3:熱間耐久試験>
<試験条件>
コイルばねによる押圧力(スプリングセットフォース):706N
揺動角:±3°
揺動周波数:12ヘルツ(Hz)
雰囲気温度(図14に示す凹球面部302の外表面温度):500℃
【0067】
<試験方法(試験3)>
室温において12Hzの振動数で±3°の揺動運動を1回として45,000回行ったのち、該揺動運動を継続しながら雰囲気温度を500℃の温度まで昇温し(昇温中の揺動回数45,000回)、該雰囲気温度が500℃の温度に到達した時点で115,000回の揺動運動を行い、ついで該揺動運動を継続しながら雰囲気温度を室温まで降温する(降温中の揺動回数45,000回)という全揺動回数250,000回を1サイクルとして4サイクル行う。
【0068】
異常摩擦音の発生の有無の評価は、試験1、試験2及び試験3とも次のようにして行った。
評価記号I:異常摩擦音の発生のないもの。
評価記号II:試験片に耳を近づけた状態で、かすかに異常摩擦音が聴こえるもの。
評価記号III:定位置(試験片から1.5m離れた位置)では生活環境音に掻き消され、一般には判別し難いが試験担当者には異常摩擦音として判別できるもの。
評価記号IV:定位置で誰でも異常摩擦音(不快音)として識別できるもの。
【0069】
上記試験方法によって得られた実施例1から実施例4の球帯状シール体の試験1及び試験2の試験結果を表1に、実施例5から実施例7及び比較例1から比較例2の球帯状シール体の試験1及び試験2の試験結果を表2に、実施例1から実施例7の球帯状シール体の試験3の試験結果を表3に、比較例1及び比較例2の球帯状シール体の試験3の試験結果を表4に示す。なお、表1から表4において、潤滑すべり層の成分組成中のBNは窒化ホウ素を、Alはアルミナを、PTFEは四ふっ化エチレン樹脂を、ZnOは酸化亜鉛を、Grは黒鉛を、NaHPOは燐酸ナトリウムをそれぞれ示す。
(以下余白)
【0070】
【表1】
Figure 0004355129
(以下余白)
【0071】
【表2】
Figure 0004355129
(以下余白)
【0072】
【表3】
Figure 0004355129
(以下余白)
【0073】
【表4】
Figure 0004355129
【0074】
上表に示す試験結果から、試験1の条件では、実施例1から実施例7と比較例1及び比較例2との間に性能の差は認められず、異常摩擦音の発生も認められなかった。一方、試験2及び試験3の条件では、比較例からなる球帯状シール体は異常摩擦音の発生が認められた。とくに比較例1の球帯状シール体は、試験3の条件では雰囲気温度が300℃を超えるとその外層の四ふっ化エチレン樹脂が溶融軟化し、その状態で継続する揺動運動により該四ふっ化エチレン樹脂が部分凸球面状外面36から流動排出され、球帯状シール体と相手材との摩擦が耐熱材(膨張黒鉛)との摩擦に移行し、異常摩擦音の発生を引き起こしたものである。また、比較例2の球帯状シール体は、その部分凸球面状外面が四ふっ化エチレン樹脂と金網からなる補強材とが混在したものであるため、比較例1の球帯状シール体における外層の四ふっ化エチレン樹脂が部分凸球面状外面から流動排出されるという現象は生じないが、雰囲気温度が500℃においては四ふっ化エチレン樹脂の具有する低摩擦性は消失し、球帯状シール体と相手材との摩擦が補強材(金網)との金属同士の摩擦に移行し、異常摩擦音の発生を引き起こした。
【0075】
これに対し、実施例からなる球帯状シール体30は外層34の部分凸球面状外面36を形成する潤滑組成物中に配合された窒化ホウ素、酸化亜鉛及び黒鉛、あるいは窒化ホウ素、酸化亜鉛、黒鉛及び燐酸塩により、潤滑組成物、延いては外層34の部分凸球面状外面36の耐熱性及び耐久性が向上されていることから、500℃の雰囲気温度においても部分凸球面状外面36の潤滑性は損われない。そして、球帯状シール体と相手材との摩擦においては、相手材表面に部分凸球面状外面36の潤滑組成物が移着されてそこに潤滑被膜が形成される結果、球帯状シール体30は、潤滑組成物と金網からなる補強材とが混在一体となった部分凸球面状外面36においてこの移着形成された潤滑被膜と摺動するので、摩擦トルクが安定しており、異常摩擦音の発生は起こらない。
【0076】
以上の試験結果から、実施例の球帯状シール体30は、雰囲気温度が室温から500℃の広い範囲において、上、下流側排気管の相対角変位に対し安定した摩擦トルクで、かつ異常摩擦音の発生もなく許容することができるのに対し、比較例からなる球帯状シール体は、雰囲気温度が室温から300℃の範囲に限られ、自ずから使用条件、使用部位に制約を受けることになる。
【0077】
【発明の効果】
本発明の球帯状シール体は、窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛を3〜15重量%とを有してなる潤滑組成物、あるいは窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛を3〜15重量%と燐酸塩を1〜5重量%とを有してなる潤滑組成物と、金網からなる補強材とが混在一体化された平滑な潤滑すべり面となっている部分凸球面状外面を有し、斯かる部分凸球面状外面が相手材との摺動面となっているので、雰囲気温度が室温から500℃の広い範囲にわたり相手材との摺動において、安定した摩擦トルクにより上、下流側排気管の相対角変位を許容することができ、その際、異常摩擦音を発生させることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の球帯状シール体の縦断面図である。
【図2】図1に示す球帯状シール体の部分凸球面状の外面の部分拡大断面図である。
【図3】本発明の球帯状シール体の製造工程における金網からなる補強シート材の形成方法の説明図である。
【図4】本発明の球帯状シール体の製造工程における耐熱シート材の斜視図である。
【図5】本発明の球帯状シール体の製造工程における重合体の斜視図である。
【図6】本発明の球帯状シール体の製造工程における筒状母材の平面図である。
【図7】図6に示す筒状母材の縦断面図である。
【図8】本発明の球帯状シール体の製造工程における耐熱シート材の斜視図である。
【図9】本発明の球帯状シール体の製造工程における潤滑すべり層を形成した耐熱シート材の縦断面図である。
【図10】本発明の球帯状シール体の製造工程における外層形成部材の形成方法の説明図である。
【図11】本発明の球帯状シール体の製造工程における外層形成部材の形成方法の説明図である。
【図12】本発明の球帯状シール体の製造工程における予備円筒成形体の平面図である。
【図13】本発明の球帯状シール体の製造工程における金型中に予備円筒成形体を挿入した状態を示す縦断面図である。
【図14】本発明の球帯状シール体を組込んだ排気管球面継手の縦断面図である。
【符号の説明】
1 筒状金網
4 帯状金網
5 補強シート材
7 耐熱シート材
14 筒状母材
15 潤滑すべり層
18 外層形成部材
19 予備円筒成形体
26 金型
30 球帯状シール体

Claims (5)

  1. 円筒内面と部分凸球面状面と部分凸球面状面の大径側及び小径側の環状の端面により規定された球帯状基体と、この球帯状基体の部分凸球面状面に一体的に形成された外層とを備えた、とくに排気管継手に用いられる球帯状シール体であって、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、かつこの補強材と混在一体化されて圧縮された膨張黒鉛からなる耐熱材とを有しており、外層は、窒化ホウ素を5〜25重量%とアルミナ及びシリカのうちの少なくとも一方を3〜15重量%と四ふっ化エチレン樹脂を30〜50重量%と酸化亜鉛を20〜45重量%と黒鉛3〜15重量%を有してなる潤滑組成物と、この潤滑組成物に混在一体化された金網からなる補強材とを有しており、外層において外部に露出した部分凸球面状外面は、前記の潤滑組成物と補強材とが混在一体化された平滑な潤滑すべり面となっていることを特徴とする球帯状シール体。
  2. 円筒内面は、球帯状基体の膨張黒鉛からなる耐熱材が露出している請求項1に記載の球帯状シール体。
  3. 円筒内面は、球帯状基体の金網からなる補強材が露出している請求項1に記載の球帯状シール体。
  4. 潤滑組成物は、燐酸塩を1〜5重量%の割合で含有している請求項1から3のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  5. 燐酸塩は、燐酸ナトリウム及び燐酸アルミニウムのうちから選択されたものである請求項4に記載の球帯状シール体。
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