JP4354938B2 - 表面処理方法および表面処理用装置 - Google Patents
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Description
まず、本発明の表面処理方法について説明する。本発明の表面処理方法は、基材、および上記基材上に形成され、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板の上記光触媒含有層と、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により表面が処理される被表面処理面を有する処理用基板の上記被表面処理面とを対向させて配置し、上記光触媒含有層にエネルギーを照射することにより、上記被表面処理面の処理を行う表面処理工程を複数回行って、複数の上記処理用基板の表面を処理する表面処理方法であって、上記複数回行う表面処理工程の間に、上記光触媒含有層に付着した付着物を除去する付着物除去工程を行うことを特徴とするものである。
以下、本発明の表面処理方法の各工程について説明する。
まず、本発明の付着物除去工程について説明する。本発明の付着物除去工程は、複数回行われる表面処理工程の間に行われる工程であり、上記光触媒含有層に付着した付着物を除去する工程である。ここで複数回行われる表面処理工程の間とは、表面処理工程と表面処理工程との間であれば特に限定されるものではなく、例えば表面処理工程を1回行うごとに本工程が行われてもよく、また表面処理工程を複数回行うごとに本工程が行われてもよい。
以下、本工程において光触媒含有層から付着物を除去する方法、および本工程において付着物が除去される光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板について詳しく説明する。
まず、本工程において、上記光触媒含有層に付着した付着物を除去する方法について説明する。本発明において、上記光触媒含有層から付着物を除去する方法としては、上記付着物を除去することが可能な方法であれば、特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば光触媒含有層側基板を所定時間放置する方法や、気体を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する方法、液体を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する方法、固体状物質を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する方法、またはエネルギーを利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する方法等が挙げられる。本工程は、上記いずれか1種類の方法を行うものであってもよく、また2種類以上の方法を組み合わせて行うものであってもよい。また、上記方法は、光触媒含有層に付着した付着物の種類等に合わせて適宜選択されることとなる。
以下、上記の各方法についてそれぞれ詳しく説明する。
まず、本工程において、光触媒含有層を所定時間、放置することにより光触媒含有層から付着物を除去する方法について説明する。ここで上記放置とは、光触媒含有層を静置しておくことをいい、処理用基板の表面を処理するための表面処理用装置内に、そのまま静置する方法であってもよく、また例えば表面処理用装置から取り外して静置する方法であってもよい。なお光触媒含有層を放置する環境としては、特に限定されるものではなく、温度や湿度、気圧等は付着物の種類により適宜選択される。
次に、気体を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する方法について説明する。気体を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する方法としては、例えば上記光触媒含有層に不活性のガスを吹き付けて、風圧により付着物を除去する方法や、上記光触媒含有層表面から、付着物を吸引して付着物を除去する方法、上記光触媒含有層表面に付着した付着物を風圧により離脱させ、その付着物を吸引する方法等とすることができる。これらの方法によれば、特別な装置を必要とすることなく、効率よく付着物を除去することができる。
次に、液体を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する方法について説明する。本発明において液体を利用して上記付着物を除去する方法としては、例えば上記光触媒含有層を液体により洗浄する方法等とすることができる。具体的には、上記光触媒含有層側基板を液体中に浸漬させ、上記付着物の液体に対する溶解性等を利用して除去する方法や、上記光触媒含有層側基板にノズル等により、液体を吹き付けて、上記付着物の液体に対する溶解性、および液体の圧力を利用して付着物を除去する方法等が挙げられる。本発明においては、上記の中でも、ノズル等から液体を吹き付けて付着物を除去する方法であることが好ましい。これにより、効率よく付着物を除去することができるからである。また後述する「B.表面処理用装置」等を用いることにより、表面処理用装置から光触媒含有層側基板を取り外す必要がなく、効率よく付着物除去手段を行うことが可能となるという利点も有している。
次に、本工程において固体状物質を接触させることにより、上記光触媒含有層から付着物を除去する方法について説明する。上記光触媒含有層に固体を接触させることにより、上記光触媒含有層から付着物を除去する方法としては、例えば上記光触媒含有層に、吸着性を有する吸着板を接触させて光触媒含有層側基板から付着物を吸着除去する方法や、ブラシを用いて光触媒含有層側基板から付着物を掃きとる方法等が挙げられる。
次に、エネルギーを利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する方法について説明する。このような方法としては、例えば光触媒含有層に熱エネルギーを照射し、光触媒含有層に付着した付着物を揮発させる方法や、上記光触媒含有層に超音波エネルギーを照射して光触媒含有層から付着物を除去する方法、光触媒含有層にプラズマ照射する方法、光触媒含有層に電子線照射する方法、光触媒含有層に光エネルギーを照射する方法等が挙げられる。
次に、本工程によって付着物が除去される光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板について説明する。本工程に用いられる光触媒含有層側基板は、光触媒を含有する光触媒含有層および基材を有するものであり、通常、基材と、その基材上に光触媒含有層が形成されているものである。以下、本工程に用いられる光触媒含有層側基板の各構成について説明する。
まず、光触媒含有層側基板に用いられる光触媒含有層について説明する。本工程に用いられる光触媒含有層は、光触媒含有層中の光触媒が、対向して配置される処理用基板の表面を処理することが可能なものであれば特に限定されるものではなく、光触媒とバインダとから構成されているものであってもよく、光触媒単体で製膜されたものであってもよい。また、その表面の特性は特に親液性であっても撥液性であってもよい。
次に、光触媒含有層側基板に用いられる基材について説明する。本発明においては、図1に示すように、光触媒含有層側基板3は、少なくとも基材1とこの基材1上に形成された光触媒含有層2とを有するものである。
次に、本発明における表面処理工程について説明する。本発明における表面処理工程は、基材、および上記基材上に形成され、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板の上記光触媒含有層と、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により表面が処理される被表面処理面を有する処理用基板の上記被表面処理面とを対向させて配置し、上記光触媒含有層にエネルギーを照射することにより、上記被表面処理面を処理し、上記処理用基板の表面の処理を行う工程である。なお、本発明において上記表面処理工程は、少なくとも2回以上行われればよく、その回数は特に限定されるものではない。
まず本発明に用いられる処理用基板について説明する。本発明に用いられる処理用基板は、上述した光触媒含有層側基板と対向させてエネルギーを照射した際に、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により表面処理される被表面処理面を有するものであれば、特に限定されるものではない。
次に、本工程におけるエネルギーの照射方法について説明する。本工程においては、処理用基板と、上記光触媒含有層側基板の光触媒含有層とを、所定の間隙をおいて配置し、所定の方向から光触媒含有層にエネルギーが照射される。
本発明の表面処理方法は、上記付着物除去工程および上記表面処理工程を有するものであれば特に限定されるものではなく、上記工程以外に、例えば処理用基板を製造する工程等を有していてもよい。
次に、本発明の表面処理用装置について説明する。本発明の表面処理用装置は、基材、および上記基材上に形成され、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板の上記光触媒含有層と、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により表面が処理される被表面処理面を有する処理用基板の上記被表面処理面とを対向させて配置し、上記光触媒含有層にエネルギーを照射することにより、上記被表面処理面の処理を行う表面処理工程を複数回行って、複数の上記処理用基板の表面を処理する際に用いられる表面処理用装置であって、上記処理用基板を支持する処理用基板支持部と、上記光触媒含有層を上記被表面処理面と対向するように支持する光触媒含有層側基板支持部と、上記光触媒含有層側基板にエネルギーを照射するエネルギー照射部と、上記光触媒含有層に付着した付着物を除去するための付着物除去手段とを有することを特徴とするものである。
以下、本発明の表面処理用装置について各構成ごとに詳しく説明する。
まず、本発明に用いられる付着物除去手段について説明する。本発明に用いられる付着物除去手段としては、処理用基板の表面処理に用いられる光触媒含有層側基板の光触媒含有層に付着した付着物を除去することが可能な手段であれば、特に限定されるものではない。上記付着物除去手段は、表面処理用装置内で、3次元方向に移動するものとされていてもよく、また固定されているものであってもよい。また、付着物除去手段は、例えば図2に示すように、光触媒含有層側基板を光触媒含有層支持部12により支持した状態で、上記付着物を除去する手段であってもよいが、本発明においては、例えば光触媒含有層側基板支持部から光触媒含有層側基板を取り外した状態で、上記光触媒含有層に付着した付着物を除去する手段であってもよい。
以下、上記の各手段についてそれぞれ詳しく説明する。
気体を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する手段について説明する。気体を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する手段としては、例えば上記光触媒含有層に不活性のガスを吹き付けて、風圧により付着物を除去するガス吹き付け手段や、上記光触媒含有層表面から、付着物を吸引して付着物を除去する吸引手段、または上記ガス吹きつけ手段と吸引手段とを組み合わせた手段等とすることができる。
次に、液体を利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する手段について説明する。本発明において液体を利用して上記付着物を除去する手段としては、例えば上記光触媒含有層側基板を液体中に浸漬させて、上記付着物の液体に対する溶解性等を利用して除去する浸漬手段や、上記光触媒含有層側基板にノズル等により、液体を吹き付けて光触媒含有層を洗浄する洗浄手段等とすることができる。
次に、本工程において固体状物質を接触させることにより、上記光触媒含有層から付着物を除去する手段について説明する。上記光触媒含有層に固体状物質を接触させることにより、上記光触媒含有層から付着物を除去する手段としては、例えば光触媒含有層に吸着性を有する吸着板を接触させて光触媒含有層側基板から付着物を除去する吸着手段や、ブラシを用いて光触媒含有層側基板から付着物を掃きとる手段等が挙げられる。
次に、エネルギーを利用して上記光触媒含有層から付着物を除去する手段について説明する。このような手段としては、例えば光触媒含有層に熱エネルギーを照射し、光触媒含有層に付着した付着物を揮発させること等により付着物を除去する熱エネルギー照射手段や、光触媒含有層に超音波を照射し、光触媒含有層に付着した付着物を振動により除去する超音波照射手段、光エネルギーを照射する光エネルギー照射手段、電子線を照射する電子線照射手段、プラズマを照射するプラズマ照射手段等とすることができる。
次に、本発明の表面処理用装置における処理用基板支持部について説明する。本発明の表面処理用装置における処理用基板支持部は、上記処理用基板を、表面処理用装置内で安定して支持することが可能なものであれば特に限定されるものではない。その基板支持部の形状等は、本発明の表面処理用装置により露光される処理用基板の形状や用途等に合わせて適宜選択されることとなり、例えば処理用基板の全面を支えるような構造であってもよく、また処理用基板の一部を支持するような構造であってもよい。
次に、本発明の表面処理用装置における光触媒含有層側基板支持部について説明する。本発明の表面処理用装置における光触媒含有層側基板支持部は、上記光触媒含有層側基板を、上記処理用基板支持部により支持された処理用基板の被表面処理面と対向するように、表面処理用装置内で安定して光触媒含有層側基板を支持することが可能なものであれば特に限定されるものではない。その光触媒含有層側基板支持部の形状等は、光触媒含有層側基板の形状や用途等に合わせて適宜選択されることとなり、例えば光触媒含有層側基板の全面を支えるような構造であってもよく、また光触媒含有層側基板の一部を支持するような構造であってもよい。
次に、本発明に用いられるエネルギー照射部について説明する。本発明に用いられるエネルギー照射部は、上記光触媒含有層側基板の光触媒含有層にエネルギーを照射可能なものであれば特に限定されるものではない。上記エネルギー照射部は、表面処理用装置において、例えば図2(a)に示すように、上記光触媒含有層側基板支持部12側に設けられているものであってもよく、また上記処理用基板支持部11側に設けられているものであってもよい。
本発明の表面処理用装置は、上記付着物除去手段、処理用基板支持部、光触媒含有層側基板支持部、およびエネルギー照射部を有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて例えば表面処理用装置内の温度を制御する温度制御手段や、表面処理用装置内の湿度を制御するための湿度制御手段等を有していてもよい。
(光触媒含有層側基板の作製)
石英ガラス基板(基材)上に、二酸化チタンの水分散液(石原産業(株)製、品名:「ST-K03」)をスピンコーティングし、加熱乾燥することにより透明な光触媒含有層を形成し、光触媒含有層側基板とした。
(処理用基板の作製)
デシルトリメトキシシラン(信越シリコーン製 LS5258)0.5mlを入れたガラス容器とガラス基板とを蓋付きの耐熱容器に入れ密閉した。上記耐熱容器を165℃に加熱したオーブンに投入し1時間保持することで、上記耐熱容器内をデシルトリメトキシシラン雰囲気にし、ガラス基板表面にデシルトリメトキシシランを蒸着させ、透明で均一な被表面処理面を有する処理用基板を得た。
(表面処理工程)
上記処理用基板の被表面処理面と光触媒含有層側基板とをギャップを設けて対向させ、光触媒含有層側基板の基材側から超高圧水銀ランプにて、波長が365nmの紫外線を38mW/cm2の照度で照射することにより露光し、被表面処理面の処理を行い、表面処理基板を得た。処理用基板の被表面処理面は、未露光時における水との接触角が102°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は71°であった。また、露光後の表面処理基板の水との接触角が25°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角が10°になるのに、露光時間を110s要した。
続いて付着物除去工程として、上記露光後の光触媒含有層側基板における光触媒含有層を0.05MPaで60s間吸引し、上記光触媒含有層表面に付着した付着物を除去した。その後表面処理工程として、上述した処理用基板と同様の処理用基板に対して、上記付着物除去工程後の光触媒含有層側基板を用いて、上記と同様に110s間露光を行った。上記付着物除去工程および表面処理工程を、それぞれ50回繰返し、50枚の表面処理基板を作製した。50枚目の表面処理基板においては、未露光時における水との接触角が100°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は70°であったが、露光後の水との接触角は24°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は9°であった。
(光触媒含有層側基板の作製)
実施例1と同様に光触媒含有層側基板を作製した。
(処理用基板の作製)
1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(GE東芝シリコーン製TSL8233)0.5mlを入れたガラス容器とガラス基板とを蓋付きの耐熱容器に入れ密閉した。上記耐熱容器を240℃に加熱したオーブンに投入し1時間保持することで、上記耐熱容器内を1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン雰囲気にし、ガラス基板表面に1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランを蒸着させ、透明で均一な被表面処理面を有する処理用基板を得た。
(表面処理工程)
上記処理用基板と光触媒含有層側基板とを用いて実施例1と同様に露光を行い、表面処理基板を得た。処理用基板の被表面処理面は、未露光時における水との接触角が114°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は78°であった。また、露光後の表面処理基板の水との接触角が30°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角が12°になるのに、露光時間を165s要した。
(付着物除去工程および表面処理工程)
続いて付着物除去工程として、上記露光後の光触媒含有層側基板における光触媒含有層に、50%のメタノール水溶液を洗浄液とし、吐出量1L/min、吐出圧1MPaで30秒間スプレー洗浄を行った後、エアーを吹き付けて、光触媒含有層表面に付着した洗浄液を完全に除去した。
その後、表面処理工程として、上述した処理用基板と同様の処理用基板に対して、上記付着物除去工程後の光触媒含有層側基板を用いて、上記と同様に165s間露光を行った。
上記付着物除去工程および表面処理工程を、それぞれ50回繰返し、50枚の表面処理基板を作製した。50枚目の表面処理基板においては、未露光時における水との接触角が114°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は78°であったが、露光後の水との接触角は29°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は11°であった。
(付着物除去工程および表面処理工程)
実施例1と同様の光触媒含有層側基板と処理用基板とを用いて、実施例1と同様に表面処理工程を1回行った。続いて付着物除去工程として、上記露光後の光触媒含有層側基板における光触媒含有層に、シリコンゴム製の吸着板を密着圧1.2kg/cm2で20秒間接触させた。
その後、表面処理工程として、上述した処理用基板と同様の処理用基板に対して、上記付着物除去工程後の光触媒含有層側基板を用いて、上記と同様に110s間露光を行った。
上記付着物除去工程および表面処理工程を、それぞれ50回繰返し、50枚の表面処理基板を作製した。50枚目の表面処理基板においては、未露光時における水との接触角が100°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は70°であったが、露光後の水との接触角は24°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は9°であった。
(付着物除去工程および表面処理工程)
実施例1と同様の光触媒含有層側基板と処理用基板とを用いて、実施例1と同様に表面処理工程を1回行った。続いて付着物除去工程として、上記露光後の光触媒含有層側基板における光触媒含有層を80℃のホットプレートで2分間加熱した。
その後、表面処理工程として、上述した処理用基板と同様の処理用基板に対して、上記付着物除去工程後の光触媒含有層側基板を用いて、上記と同様に110s間露光を行った。
上記付着物除去工程および表面処理工程を、それぞれ50回繰返し、50枚の表面処理基板を作製した。50枚目の表面処理基板においては、未露光時における水との接触角が100°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は70°であったが、露光後の水との接触角は24°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は9°であった。
(付着物除去工程および表面処理工程)
実施例2と同様の光触媒含有層側基板と処理用基板とを用いて、実施例2と同様に表面処理工程を1回行った。続いて付着物除去工程として、上記露光後の光触媒含有層側基板における光触媒含有層に電力700W、照射距離5mm、プラズマ処理速度20mm/secで、大気圧酸素プラズマを照射した。
その後、表面処理工程として、上述した処理用基板と同様の処理用基板に対して、上記付着物除去工程後の光触媒含有層側基板を用いて、上記と同様に165s間露光を行った。 上記付着物除去工程および表面処理工程を、それぞれ50回繰返し、50枚の表面処理基板を作製した。50枚目の表面処理基板においては、未露光時における水との接触角が114°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は78°であったが、露光後の水との接触角は29°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は11°であった。
(付着物除去工程および表面処理工程)
実施例2と同様の光触媒含有層側基板と処理用基板とを用いて、実施例2と同様に表面処理工程を1回行った。続いて付着物除去工程として、上記露光後の光触媒含有層側基板における光触媒含有層に、エレクトロンカーテン型の電子線照射装置を用い、10Mradの加速エネルギーで電子線を照射した。
その後、表面処理工程として、上述した処理用基板と同様の処理用基板に対して、上記付着物除去工程後の光触媒含有層側基板を用いて、上記と同様に165s間露光を行った。 上記付着物除去工程および表面処理工程を、それぞれ50回繰返し、50枚の表面処理基板を作製した。50枚目の表面処理基板においては、未露光時における水との接触角が114°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は78°であったが、露光後の水との接触角は29°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は11°であった。
(表面処理工程)
実施例1と同様の処理用基板と光触媒含有層側基板とを用いて表面処理工程を行い、表面処理基板を得た。処理用基板の被表面処理面は、未露光時における水との接触角が102°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は71°であった。また、露光後の表面処理基板の水との接触角25°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角が10°になるのに、露光時間を110s要した。
上記表面処理工程を、付着物除去工程を経ずに3回繰返し、3枚の表面処理基板を作製した。3枚目の表面処理基板においては、未露光時における水との接触角が100°、および表面張力が40mN/mの液体との接触角は70°であったが、露光後の接触角は水、表面張力が40mN/mの液体共に濡れ広がり、測定不能であった。
2 …光触媒含有層
3 …光触媒含有層側基板
4 …処理用基板
5 …被表面処理面
11…処理用基板支持部
12…光触媒含有層側基板支持部
13…エネルギー照射部
14…付着物除去手段
Claims (4)
- 基材、および前記基材上に形成され、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板の前記光触媒含有層と、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により表面が処理される被表面処理面を有する処理用基板の前記被表面処理面とを対向させて配置し、前記光触媒含有層にエネルギーを照射することにより、前記被表面処理面の処理を行う表面処理工程を複数回行って、複数の前記処理用基板の表面を処理する表面処理方法であって、
前記複数回行う表面処理工程の間に、前記光触媒含有層に付着した付着物を除去する付着物除去工程を有し、かつ前記付着物除去工程が、前記光触媒含有層に熱エネルギーを照射し、付着物を揮散させることにより付着物を除去するものであることを特徴とする表面処理方法。 - 前記付着物除去工程において、前記光触媒含有層が前記熱エネルギーによって加熱される温度が、前記付着物の沸点よりも高いことを特徴とする、請求項1に記載の表面処理方法。
- 前記付着物除去工程において、前記光触媒含有層が前記熱エネルギーによって加熱される温度が、50℃〜200℃の範囲内であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の表面処理方法。
- 前記付着物除去工程において、光触媒含有層に光エネルギーも照射されることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の表面処理方法。
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