JP4354252B2 - オイルクーラ及び小型走行船 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラ、及び該オイルクーラを備える小型走行船に関する。
小型走行船の一種である所謂ジェット推進型の小型滑走艇は、レジャー用,スポーツ用、或いはレスキュー用として、近年多用されている。該小型滑走艇は、ハル及びデッキにより囲まれた艇内の空間にエンジンを備えており、一般にハルの底面に設けられた吸水口から吸い込んだ水を、前記エンジンにより駆動されるウォータージェットポンプで加圧・加速して後方へ噴射することによって船体を推進させる。
小型滑走艇に搭載されるエンジンには、該エンジン内を循環して各所にて潤滑及び冷却の用途に供されるオイルが用いられている。該オイルが前記用途において十分にその役割を果たすためには、該オイルが適正な温度を有する必要がある。しかし、エンジン内を循環したオイルは比較的高温になるため、このオイルを冷却するためのオイルクーラが用いられている(例えば、特許文献1参照)。従来、該オイルクーラは、エンジンとは別体にして設けられたオイルタンクの近傍など、エンジン本体からは離隔した位置に配置されている。
特許第3276593号公報(第2図)
ところで、前記オイルクーラには、数多くの管路が接続されている。例えば、外部から該オイルクーラへオイルを導く管路,オイルクーラから外部へオイルを導く管路,外部からオイルクーラへ冷却液を導く管路,及びオイルクーラから外部へ冷却液を導く管路等、オイルクーラには数多くの管路が接続されている。従って、オイルクーラをメンテナンスするときには、これら多くの管路とオイルクーラとの脱着作業が必要であり、この作業は煩雑である。
また、上述したように、従来のオイルクーラはエンジンとは別体に構成されて該エンジンから離隔して配置されていたため、オイルクーラの近傍では、該オイルクーラに接続される数多くの管路が入り乱れて配管構造が複雑である。従って、エンジンのメンテナンス作業が困難であると共に、複雑な配管構造は各管路の長寸化を招いていたため、小型走行船の重量を増加させる要因ともなっている。
そこで本発明は、配管構造を簡素化することができ、メンテナンスを容易に行えて且つ小型走行船の軽量化に貢献することができるオイルクーラ、及び該オイルクーラを備えた小型走行船を提供することを目的とする。
本発明は上述したような事情に鑑みてなされたものであり、本発明は、小型走行船に搭載されるエンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラであって、前記オイルが通流するオイル通路と、該オイルを冷却する冷却液が通流する冷却液通路とを備え、該オイル通路及び冷却液通路のうち少なくとも冷却液通路を分解することができるように構成されている。このような構成を成すため、定期的なメンテナンスの他、必要に応じてオイルクーラを分解(解体)することができる。
前記冷却液通路が、その通路内面を露出して分解することができるように構成されていてもよく、この場合には、冷却液に異物が混入したときであっても該異物を容易に除去することができる。オイル通路についても、その通路内面を露出して分解することができるように構成することにより、内部のメンテナンスを容易に行うことができる。
前記小型走行船に搭載されるエンジンが、船外の海水又は湖水答を冷却液として用いる所謂オープンクーリング式である場合は、船内に取り込まれた冷却液中に水面上の浮遊物が混入している場合がある。従って、冷却液通路を分解することができるオイルクーラは、前記浮遊物の除去を簡単に行うことができるため、オープンクーリング式のエンジンにとって前記オイルクーラはより有益と成り得る。
一般に、エンジンの壁部にはオイルが流れる通路(オイルギャラリ)が形成されており、該オイルギャラリの近傍にオイルクーラを配置すれば、両者間を結ぶ管路が短寸となる。
また、エンジンの吸気ポートに接続される吸気管には、様々の配管構造がある。その中でも、前記吸気ポートからエンジン下部のクランクケース側方位置まで吸気管が延設されてなる配管構造が一般に多く見られる。このような配管構造の場合、上述したようにエンジンとの間に間隙が形成されてしまい、従来はこの間隙は空きスペースとなっていた。
従って、本発明に係る小型走行船では、船舶の推進機構を駆動するエンジンと、該エンジンのシリンダヘッドに一端が接続された吸気管と、前記エンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラとを備え、前記吸気管は、他端が前記シリンダヘッドから前記エンジンのクランクケースの側方位置まで、該エンジンとの間に間隙を有して延設され、前記オイルクーラは、少なくとも一つの前記間隙に配置する。
上述したような構成とすることにより、オイルギャラリからオイルクーラまでの距離が短くなるため、既に述べたようにオイルギャラリとオイルクーラとを結ぶ管路を短寸にできて走行船の軽量化及びオイルクーラに関する管路の配管構造の簡素化を図ることができると共に、空きスペースであった前記間隙を有効に活用することができる。
また、エンジンの排気ポートに接続される排気管が、上述した吸気管と同様の配管構造を成す場合には、排気管とエンジンとの間の間隙にオイルクーラを配置してもよい。この場合にも、走行船の軽量化、配管構造の簡素化、及び空きスペースの有効活用が可能である。
オイルクーラをエンジンの外壁に直付けし、オイルクーラのオイル入口と前記オイルギャラリとを直接的に連結してもよく、この場合には、エンジンとオイルクーラとを連結する管路が不要となる。
前記オイルクーラは、板状部材の夫々の面に形成された溝部を覆うように被覆部材を設け、前記溝部と該溝部を覆う被覆部材との間に形成される通路のうち、一方の面側が冷却液通路を成し、他方の面側がオイル通路を成し、更に、少なくとも前記一方の面側の被覆部材の少なくとも一部が取り外し可能なように構成してもよい。
このような構成とすることにより、板状部材から被覆部材を取り外すことによって、前記溝部、即ち冷却液通路及びオイル通路の通路内面を露出させることができる。また、被覆部材のうち一部分のみを取り外せるように構成した場合には、各通路上の必要箇所のみにて被覆部材を取り外すことができ、取り外された箇所を通じて各通路の通路内面が露出される。
冷却液通路側及びオイル通路側のうち何れか一方の被覆部材のみが前記板状部材から取り外せる構成としてもよく、メンテナンスの必要性に応じ、取り外せる被覆部材を何れか一方にするか両方にするかを選択することができる。また、前記板状部材は、例えばアルミニウムを用いて容易に鋳造することができ、該板状部材に設けられる溝部についても、鋳造する際に同時に形成することができる。
なお、被覆部材及び板状部材のうち、互いに取り外す必要がない部材については、鋳造等により一体的に成型してもよい。例えば、冷却液通路側の被覆部材のみが取り外せればよい場合は、板状部材とオイル通路側の被覆部材とを一体的に成型してもよく、冷却液通路側の被覆部材の一部のみが取り外せればよい場合は、板状部材とオイル通路側の被覆部材と冷却液通路側の被覆部材のうち前記一部を除く部分とを、一体的に成型してもよい。
また、少なくとも一方の面に溝部が形成された複数の通路形成プレートを有し、該通路形成プレートは積層されており、前記オイル通路及び冷却液通路の夫々は、積層された前記通路形成プレート間にて前記溝部によって形成されていてもよい。このような構成とした場合、各通路形成プレート毎に分解することによってオイル通路と冷却液通路とを露出させることができ、各通路のメンテナンスを容易に行うことができる。また、通路形成プレートの積層数を変更することにより、オイルクーラでのオイルの冷却性能を変更することができる。
より具体的には、前記通路形成プレートは、オイル通路を形成するオイル通路形成プレートと、冷却液通路を形成する冷却液通路形成プレートとを有し、これらオイル通路形成プレート及び冷却液通路形成プレートが交互に積層されて成っていてもよい。このような構成とした場合、オイル通路形成プレート及び冷却液通路形成プレートを一組とし、これを適宜組だけ積み重ねることによりオイルクーラでのオイルの冷却性能を容易に変更することができる。
また、冷却液通路の通路内面の少なくとも一部が、エンジンのクランクケースの外壁面から成るようにオイルクーラを構成してもよい。
例えば、前記冷却液通路の通路を成す溝部が一方の面に形成されて前記オイル通路の通路を成す溝部が他方の面に形成された板状部材と、前記他方の面に形成された溝部を覆う被覆部材とを備え、前記オイル通路は、前記板状部材の他方の面に形成された溝部と該溝部を覆う被覆部材との間に形成された通路から成り、前記冷却液通路は、前記板状部材の一方の面に形成された溝部と、該溝部を覆う前記エンジンのクランクケースの外壁面との間に形成される通路から成るように、オイルクーラを構成してもよい。
この場合には、冷却液通路の通路内面の少なくとも一部を覆う被覆部材、及び該被覆部材の取付部品(オーリング,ボルト等)が不要となって、オイルクーラの小型化及び軽量化を図ることができる。
また、クランクケースの壁部内にオイルギャラリが形成されたエンジンにおいて、前記クランクケースにおける前記オイルギャラリ近傍の外壁面に前記オイルクーラを取り付け、前記冷却液通路の通路内面の少なくとも一部を前記外壁面により構成するようにしてもよい。
この場合には、クランクケースの壁部内のオイルギャラリを流れるオイルも、冷却液通路を流れる冷却液によって冷却することができ、オイルに対する冷却能力が向上する。特に、近年におけるエンジンの高出力化に伴い、オイルクーラは高い冷却能力が求められるため、上述したような構成はより有益と成り得る。
前記クランクケースの外壁面のうち、前記オイルクーラが取り付けられて冷却液通路の通路内面の少なくとも一部を成す前記外壁面に、溝部が形成されていてもよい。
この場合には、冷却液通路の横断面が大きくなって冷却液の流量を多くすることができるため、オイルクーラの冷却能力を向上させることができる。また、冷却液通路を通流する冷却液とクランクケースの外壁面との接触面積も大きくなるため、オイルギャラリを通流するオイルに対する冷却能力を向上させることができる。
前記オイルクーラを、クランクケースの外壁面に対して取り外し可能に構成してもよく、この場合には、冷却液通路の通路内面を露出させることができ、混入した異物の除去等、メンテナンスを容易に行うことができる。
また一般に、オイルクーラにて冷却されたオイルは、外付けの管路を通じてオイルフィルタへ輸送され、該オイルフィルタにて濾過されてからエンジン内の各所へ送り出される。
従って、オイルクーラのオイル通路との間で連通するオイルフィルタを着脱可能に取り付けることのできるオイルフィルタ着脱部をオイルクーラに設けてもよい。この場合には、オイルクーラとオイルフィルタとを連結する外付けの管路が不要となり、小型走行船の軽量化に貢献することができる。
上述したような板状部材及び被覆部材を備えるオイルクーラの場合、前記他方の面側(オイル通路側)に前記オイルフィルタ着脱部を設け、該他方の面側の被覆部材にオイル受けを設けてもよい。このような構成とすると、オイルフィルタのエレメント交換時など、オイルフィルタを取り外す場合に漏れ出るオイルを前記オイル受けにて受け止めることができる。
また、他方の面側(オイル通路側)にオイルフィルタ着脱部を設けることにより、冷却液通路の通路内面の少なくとも一部をクランクケースの外壁面により構成するオイルクーラに対しても、前記オイルフィルタを取り付けることができる。また、前記オイル受けと前記オイル通路側の被覆部材とを、例えばアルミニウムを用いて一体的に鋳造した場合には、別個に成型したオイル受けをオイルクーラに取り付ける作業、及び取付部品が不要となる。
前記オイル受けは、例えば金属性の板材によって構成することにより、放熱フィンとして利用することもでき、オイル通路を通流するオイルに対する冷却能力を更に向上させることができる。
また、本発明に係るオイルクーラは、走行船に別個に設けられるオイルクーラとオイル通路との間を連通させるアダプタを着脱可能に取り付けることができるアダプタ着脱部を備えていてもよい。このような構成とすることにより、エンジンに求められる冷却能力に応じ、必要があれば別個のオイルクーラをアダプタを介して本発明に係るオイルクーラに連結することができる。従って、エンジンの仕様変更に伴ってオイルクーラを設計変更する必要がない。
既に述べたオイルフィルタ着脱部が前記アダプタ着脱部をも成すようにしてもよい。また、アダプタが前記オイルフィルタ着脱部と同様の構成を備えるようにした場合には、オイルクーラにアダプタを取り付け、更に該アダプタにオイルフィルタを取り付けることも可能になる。
また、小型走行船では、エンジンの動作状況を的確に把握するため、様々のセンサが設けられて各種の情報を検出するが、エンジン内を循環するオイルからも様々の情報を得ることができる。
そこで、オイルクーラを、オイル通路の通路外面の少なくとも一部が、オイルクーラに対してエンジンから離隔する側に露出するようして設けてもよく、この場合には、エンジンと、吸気管又は排気管との間の間隙にオイルクーラを配置した状態のままで、露出したオイル通路の外壁面に対してセンサの着脱を容易に行うことができ、各種センサを用いてオイルから様々の情報を得ることができる。
例えば、上述したような板状部材及び被覆部材を有する前記オイルクーラの場合、他方の面側(オイル通路側)の被覆部材にセンサの取付部を設け、該取付部に各種センサを取り付けてもよい。このような構成とした場合、冷却液通路側をエンジンの外壁面に対向させてオイルクーラを配置することにより、オイル通路を覆う被覆部材の全てが、エンジンから離隔した側に位置するため、着脱し易い箇所を選択して取付部を設けることができ、また、数多くのセンサを取り付けることができる。
オイルがエンジン内の各所にて十分にその役割を果たすためには、適性な油圧及び油温を維持する必要があり、該油圧及び油温を検出するために、前記オイル通路に油圧センサ,油温センサを設けてもよい。油圧センサを設けることにより、オイル希釈又はオイル漏れ等に基づく油圧の変動を検出することができ、油圧が適性な値を維持できているか否かを判別することができる。また、油温センサを設けてオイルの温度を検出することにより、エンジンの加熱状態を把握することができ、オーバーヒート等を検出することができる。
小型走行船として分類することができる船舶として、ウォータージェットポンプを推進機構とするジェット推進型の小型滑走艇がある。該滑走艇は、船内スペースが限られており、エンジン周辺及びオイルクーラのメンテナンスが困難である。従って、本発明を小型滑走艇に適用した場合には、上述した効果がより一層顕著に発揮され得る。
本発明に係るオイルクーラは、オイル通路と冷却液通路とのうち少なくとも冷却液通路が露出されるように分解可能であるため、メンテナンス性に優れる。また、オイルクーラを積層構造とすることにより、オイルの冷却性能を必要に応じて変更することができる。更に、オイルクーラをエンジンの外壁に直付けし、オイルクーラのオイル入口とオイルギャラリとを直通させることにより、配管部材を削減して配管形態を簡素化することができる。
以下、本発明の実施の形態にかかる小型走行船について、小型滑走艇を例に挙げ、図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る小型滑走艇の側面図であり、図2は、図1に示す小型滑走艇の平面図である。図1に示す滑走艇はオペレータがシート上に跨って乗る騎乗型の滑走艇であり、その船体1は、ハル2と該ハル2の上部を覆うデッキ3とから構成されている。船体1の全周に渡る前記ハル2とデッキ3との接続ラインはガンネルライン4と称される。なお、図1中の符号5は、前記滑走艇のある状態における喫水線を示している。
図2に示すように、船体1の上部におけるデッキ3の略中央位置には、平面視にて略長方形状のデッキ開口部6が、船体1の前後方向に長辺を沿うようにして設けられている。該デッキ開口部6の上方には、シート7が着脱可能にして取り付けられている。
前記デッキ開口部6の下方にて前記ハル2及びデッキ3により囲まれた空間はエンジンルーム8を成しており、該エンジンルーム8内には、滑走艇を駆動させるエンジンEが搭載されている。また、前記エンジンルーム8は、横断面が凸状を成しており、下部に比して上部が狭くなるような形状を成している。本実施の形態において、該エンジンEは直列4気筒の4サイクルエンジンであり、図1に示すように、クランクシャフト9が船体1の前後方向に沿うようにして配置されている。
クランクシャフト9の出力端部は、プロペラ軸10を介し、船体1の後部に配置されたウォータージェットポンプPのポンプ軸11に接続されている。従って、クランクシャフト9の回転に連動してポンプ軸11は回転する。該ウォータージェットポンプPのポンプ軸11にはインペラ12が取り付けられており、該インペラ12の後方には静翼13が配置されている。前記インペラ12の外周方には、該インペラ12を覆うようにポンプケーシング14が設けられている。
船体1の底部には吸水口15が設けられている。該吸水口15と前記ポンプケーシング14との間は吸水通路により接続され、該ポンプケーシング14は更に、船体1の後部に設けられたポンプノズル16に接続されている。該ポンプノズル16は、後方へいくに従ってノズル径が小さくなるように構成されており、後端には噴射口17が配置されている。滑走艇は、前記吸水口15から吸入した水をウォータージェットポンプPにて加圧及び加速し、また、静翼13にて整流して、前記ポンプノズル16を通じて前記噴射口17から後方へ吐出する。滑走艇は、噴射口17から吐き出された水の反動により、推進力を得る。
また、本実施の形態に係るエンジンEは、オープンクーリング式である。即ち、図1に示すようにポンプケーシング14には取水孔18が形成されており、ウォータージェットポンプPにて加圧された水が該取水孔18から艇内へ取り込まれ、前記エンジンE等を冷却する冷却水として用いられる。
デッキ3の前部には操舵ハンドル19が設けられ、該操舵ハンドル19は、ポンプノズル16の後方に配置されたステアリングノズル20との間にて図2に示すケーブル21を介して接続されている。前記操舵ハンドル19を左右に操作することにより、ステアリングノズル20は左右に揺動される。従って、ウォータージェットポンプPが推力を発生させている間に操舵ハンドル19を操作することにより、ポンプノズル16を通じて外部へ吐き出される水の方向を変えることができ、滑走艇の向きを変えることができる。
図1に示すように、船体1後部にて前記ステアリングノズル20の上部には、ボウル状のデフレクタ22が配置されている。該デフレクタ22は、軸が滑走艇の左右方向に向けられた揺動軸23によって支持され、該揺動軸23を軸として上下方向へ揺動することができる。該デフレクタ22を揺動軸23を中心に下方へ揺動させステアリングノズル20の後方に位置させた場合、ステアリングノズル20から後方へ吐き出される水の吐出方向は、略前方へ変更されるようになっている。従ってこのとき、滑走艇を後進させることができる。
図1,2に示すように、船体1の後部には後部デッキ24が設けられている。該後部デッキ24には開閉式のハッチカバー25が設けられており、該ハッチカバー25の下には小容量の収納ボックスが形成されている。また、船体1の前部には別のハッチカバー26が設けられており、該ハッチカバー26の下には所定容量を有する収納ボックス27が形成されている。
(実施の形態1)
次に、本発明の要部を含む構成について説明する。図3は、エンジンEの側面図であり、艇の右舷側から見たエンジンEの構成を示しており、図4は、図3に示すエンジンEの正面図である。図3に示すように、エンジンEは、シリンダヘッドカバーHcに上部を覆われたシリンダヘッドChと、該シリンダヘッドChの下側に位置するシリンダブロックCbと、該シリンダブロックCbの下側に位置するクランクケースCcとから主に構成されている。
シリンダヘッドChの一方の側部には、エンジンEの前後方向に沿って等間隔に4つの吸気ポート30が設けられており、該吸気ポート30は、エンジンEの側方へ向かって開口している。該吸気ポート30の夫々には、吸気管31の一端部31aが接続されている。図4に示すように、各吸気管31は、前記吸気ポート30を基点にしてエンジンEから離隔する方向へ向かい、途中で下方へ湾曲されてクランクケースCcの側方位置まで延設されている。また図3に示すように、各吸気管31の他端部31bは、エンジンEの前後方向の中央位置よりも若干後ろ寄りの位置にて互いに近接するよう配置されている。
クランクケースCcの側方には、内部空間に所定容量を有する吸気チャンバ32が配置されている。該吸気チャンバ32は、途中にスロットルボディを介してエアクリーナに連通している(図示せず)。前記吸気管31は、該吸気チャンバ32の上部に接続され、各吸気管31の他端部31bは、該吸気チャンバ32の上部から内部空間へ突出している。吸気管31及び吸気チャンバ32を備える吸気系が上述したような構成を成す結果、図4に示すように該吸気管31及び吸気チャンバ32とエンジンE(より詳細には、クランクケースCc)との間には、間隙33が形成されている。
他方、図4に示すようにシリンダヘッドChの他方の側部には、4つの排気ポート34が設けられており、該排気ポート34は、エンジンEの前後方向に沿って等間隔に設けられている。また、該排気ポート34は、エンジンEの側方へ向かって開口しており、各排気ポート34には排気管35の一端部35aが接続されている。各排気管35は、前記排気ポート34を基点にしてエンジンEから離隔する方向へ向かい、途中で下方へ湾曲されてクランクケースCcの側方位置まで延設されている。また、各排気管35の他端部は、クランクケースCcの側方位置から更にエンジンEの後方へ延設され、且つ一つに集合されて図示しないマフラに接続されている。排気管35を備える排気系がこのような構成を成す結果、排気管35とエンジンE(より詳細には、クランクケースCc)との間には、間隙36が形成されている。
図4に示すように、クランクケースCcの吸気系側の外壁部にはオイルクーラ取付面41が形成されており、該オイルクーラ取付面41にはオイルクーラ40が取り付けられ、更に該オイルクーラ40にはオイルフィルタ42が取り付けられている。図3に示すようにオイルクーラ40は、間隙33においてエンジンEの側方から見た場合に前記オイルフィルタ42の全体が露出されるようにして配置されている。また、クランクケースCcの下部には、所定容量を有するオイルタンク37が形成されている。そして、クランクケースCcの吸気系側の壁部には、前記オイルタンク37から前記オイルクーラ取付面41までオイルを導く通路38が延設されている。
また、エンジンEの壁部(エンジンブロック)には、エンジンE内の各所へ通じるオイルギャラリ39が形成されており、該オイルギャラリ39の一端は、クランクケースCcに形成された前記オイルクーラ取付面41の近傍に位置している。なお、前記オイルクーラ取付面41は、その法線方向が水平方向より若干上向きに傾けられて形成されている。
ところで、図3に示すX軸は、エンジンEの前後方向と平行を成し且つ該エンジンEの前向きを正とする軸である。Y軸は、前記オイルクーラ取付面41の法線方向と平行を成し且つ該法線方向に沿ってオイルクーラ取付面41に対しエンジンEから離隔する向きを正とする軸である(図4も参照)。Z軸は、前記X軸及びY軸の双方に対して直交し且つ上向きを正とする軸である。該X軸、Y軸、及びZ軸は、既に参照している図4、及び以下の説明で参照する図面中に示されるX軸、Y軸、及びZ軸と同一である。また、以下のオイルクーラの説明においては、X軸方向正側を前側、その逆を後側とし、Y軸方向負側を正面側、その逆を背面側とし、Z軸方向正側を上側、その逆を下側とする。
オイルクーラ40について詳述する。図5は、クランクケースCcのオイルクーラ取付面41に取り付けられたオイルクーラ40及びオイルフィルタ42を示す一部断面図であり、下方から見た場合の構成を示している。図5に示すように、オイルクーラ40は、アルミニウム等の金属を用いて鋳造された略板状を成す板状部材43と、該板状部材43の背面を被覆する被覆部材44aと、正面を被覆する被覆部材44bとを備えている。該板状部材43の背面には鋳造時に冷却水溝部45aが形成され、正面にはオイル溝部45bが形成されている。
前記被覆部材44a,44bは、両者間に前記板状部材43を挟んで貼り合わされており、被覆部材44a及び板状部材43の間、被覆部材44b及び板状部材43の間には、適宜金属製のシール材46が介装されている。そして、板状部材43及び被覆部材44a,44bは、ネジ手段47を用いて互いに固定されている。板状部材43及び被覆部材44a,44bが互いに貼り合わされた結果、冷却水溝部45aと被覆部材44aとに囲まれた空間には通路が形成され、該通路は後述する冷却水通路48aを成している。また、オイル溝部45bと被覆部材44bとに囲まれた空間には通路が形成され、該通路は後述するオイル通路48bを成している。
オイルクーラ40には、背面側から正面側へ貫通する比較的大径の穴部49が形成され、オイルクーラ40の背面における前記穴部49の近傍は、該オイルクーラ40をクランクケースCcへ取り付ける取付面を成している。また、該穴部49には、筒状を成して両端部に雄ネジが形成された取付ボルト50が貫通している。該取付ボルト50は、軸方向の長さがオイルクーラ40の厚みよりも長寸であり、その背面側端部50aは、オイルクーラ40の背面側に突出しており、正面側端部50bは、オイルクーラ40の正面側に突出している。前記背面側端部50aの外周部には雄ネジ部50Aが形成され、前記正面側端部50bの外周部には雄ネジ部50Bが形成されている。
クランクケースCcに形成されたオイルクーラ取付面41には、前記取付ボルト50の背面側端部50aの雄ネジ部50Aと螺合する雌ネジ部51がY軸方向に沿って形成されている。従って、オイルクーラ40から突出した前記雄ネジ部50Aを前記雌ネジ部51に螺合させることにより、オイルクーラ40は、クランクケースCcのオイルクーラ取付面41に直に取り付けられる。また、雌ネジ部51の内側空間は、前記オイルクーラ取付面41の近傍まで延設されたオイルギャラリ39の一端に連通されている。
オイルクーラ40の正面側には、オイルフィルタ42が設けられている。該オイルフィルタ42は一端が開口された有底筒状をなし、内部に図示しないフィルタエレメントを有している。該オイルフィルタ42の開口部の略中央位置には、前記取付ボルト50の他端部50bの雄ネジ部(オイルフィルタ着脱部)50Bと螺合する雌ネジ部52が形成されている。オイルフィルタ42は、前記雄ネジ部50Bに前記雌ネジ部52を螺合させることによりオイルクーラ40に直に取り付けられる。従って、オイルフィルタ42の内部空間は、取付ボルト50を通じ、エンジンEの壁部に形成されたオイルギャラリ39と連通している。
図6は、オイルクーラ40から背面側の被覆部材44aを取り外すことにより、冷却水通路48aの通路内面48Aを露出させた様子を示す模式図であり、図6(a)は取り外した被覆部材44aの背面図、図6(b)は露出された冷却水通路48aを主に示す板状部材43の背面図である。
図6に示すように、オイルクーラ40の板状部材43の前部(図6におけるX軸の正方向端部)には、冷却水がオイルクーラ40内へ流入する際に通る筒状の継手53と、オイルクーラ40から冷却水が流出する際に通る筒状の継手54とが取り付けられている。該継手53,54には夫々チューブTuが接続され(図3参照)、図1に示すポンプケーシング14に形成された取水孔18から取り込まれた冷却水は、前記継手53,54内を通流する。
図6に示す板状部材43の背面には、既に述べたように冷却水溝部45aが形成されている。該冷却水溝部45aは、前記継手53の取り付け位置からもう1つの継手54の取り付け位置まで延設されており、その経路は途中で幾重にも折り返されている。また、冷却水溝部45aの経路上には、該経路に沿ってフィン55が形成されている。
冷却水溝部45aの延設経路をより詳述すると、該冷却水溝部45aは、継手53の取り付け位置から、板状部材43の後端部(X軸負方向端部)まで延設され、該端部にて前方へ折り返されている。更に続いて、前方から後方へ、後方から前方へと順次折り返され、継手54へ至るまで延設されている。
従って、図6に示すように、継手53からオイルクーラ40内へ冷却水が流入した場合(矢符Y1参照)、該冷却水は、その経路が幾重にも折り返された冷却水溝部45aに沿って通流し(矢符Y2,Y3参照)、そしてもう1つの継手54から外部へ送り出される(矢符Y4参照)。本実施の形態では、被覆部材44aを取り外すことにより、冷却水溝部45a(即ち、冷却水通路48aの通路内面48A)が、その全延設経路に渡って露出される。
また、図6に示すように、板状部材43及び被覆部材44aには、既に述べた穴部49が形成されている。そして、前記板状部材43及び被覆部材44aにおける前記穴部49の近傍には、該被覆部材44a及び板状部材43を貫通して該板状部材43の正面側へオイルを導く複数のオイル孔56が形成されている。なお、図4に示すようにオイルクーラ40がクランクケースCcのオイルクーラ取付面41に直付けされた場合、前記オイル孔56は、オイルタンク37から延設された通路38と連通している。
図6に示すように、板状部材43の正面の縁周部、穴部49の周部、及び前記オイル孔56の周部には、夫々シール部材46が設けられている。被覆部材44aが板状部材43に取り付けられた場合、冷却水溝部45aと被覆部材44aとの間に通路が形成され、該通路は冷却水通路48aを構成する。
冷却水通路48a、穴部49、及びオイル孔56の夫々は、板状部材43の正面にて前記シール部材46により互いに遮蔽されているため、冷却水通路48a、穴部49、及びオイル孔56の夫々から、板状部材43及び被覆部材44aの隙間を通じて冷却水又はオイルが漏出するのを防止することができる。
図7は、オイルクーラ40から正面側の被覆部材44bを取り外すことにより、オイル通路48bの通路内面48Bを露出させた様子を示す模式図であり、図7(a)は取り外された被覆部材44bの正面図、図7(b)は露出されたオイル通路48bを主に示す板状部材43の正面図である。
図7に示すように、板状部材43の正面には、既に述べたようなオイル溝部45bが形成されている。該オイル溝部45bは、板状部材43に形成されたオイル孔56から前記正面の隅々を経由し、再び前記オイル孔56の近傍位置へ戻るように延設されている。該オイル溝部45bの延設された経路は、上述した冷却水溝部45aと同様に、その途中で幾重にも折り返されている。
オイル溝部45bの延設経路をより詳述すると、該オイル溝部45bは、オイル孔56から板状部材43の後端部まで延設され、該端部にて前方へ折り返されている。更に、板状部材43の前端部端部近傍まで延設され、該端部近傍にて後方へ折り返されている。このようにオイル溝部45bは、板状部材43における後端部と前端部とで順次その経路が折り返されており、オイル孔56の近傍位置まで延設されている。
従って、図7に示すように、オイル孔56からオイルクーラ40内へオイルが流入した場合(矢符Y11参照)、該オイルは、その経路が幾重にも折り返されたオイル溝部45bに沿ってオイル孔56の近傍に位置するオイル溝部45bの終端位置まで通流する(矢符Y12〜Y14参照)。本実施の形態では、被覆部材44bを取り外すことにより、オイル溝部45b(即ち、オイル通路48bの通路内面48B)が、その全延設経路に渡って露出される。
オイル溝部45bの終端位置に対応する被覆部材44bの位置には、該被覆部材44bを貫通するオイル孔57が形成されている。該オイル孔57は、オイルクーラ40の正面側に直付けされるオイルフィルタ42(図4参照)の内部空間と連通する。
また、板状部材43の正面の縁周部、及び穴部49の周部には、夫々シール部材46が設けられている。被覆部材44bが板状部材43に取り付けられた場合、オイル溝部45bと被覆部材44bとの間に通路が形成され、該通路はオイル通路48bを構成する。また、オイル通路48b及び穴部49の夫々は、板状部材43の正面にて前記シール部材46により互いに遮蔽される。従って、オイル通路48b及び穴部49の夫々から、板状部材43及び被覆部材44bの隙間を通じてオイルが漏出するのを防止することができる。
また、正面側の被覆部材44bには、各種センサを取り付けるべく、該被覆部材44bを貫通するセンサ取付孔58が設けられている。本実施の形態において該センサ取付孔58には、油圧センサ60及び油温センサ61が取り付けられている(図4参照)。
上述したような構成を成すオイルクーラ40について、冷却水及びオイルの流れについて説明する。ポンプケーシング14に形成された取水孔18から取り込まれた冷却水は、チューブTuを通じて送られ、図6にて既に述べたように、継手53からオイルクーラ40内へ流入する(矢符Y1参照)。オイルクーラ40内へ流入した冷却水は、幾重にも折り返された冷却水通路48aに沿ってオイルクーラ40内を通流する(矢符Y2,Y3参照)。そして、継手54からオイルクーラ40の外部へ送り出される(矢符Y4参照)。
他方、オイルタンク37に蓄積されたオイルは、図4に示すように、クランクケースCcの壁部に形成された通路38内を通り、オイルクーラ取付面41まで通流する(矢符Y10参照)。オイルクーラ取付面41に至ったオイルは、図7に示すように、被覆部材44a及び板状部材43に形成されたオイル孔56(図6も参照)を通じ、オイルクーラ40内に形成されたオイル通路48bへ流入する(矢符Y11参照)。流入したオイルは、幾重にも折り返されたオイル通路48bに沿ってオイルクーラ40内を通流し(矢符Y12〜Y14参照)、そして、被覆部材44bに形成されたオイル孔57からオイルフィルタ42へ送り出される(矢符Y15,Y16参照)。
上述したように、板状部材43を挟んで背面に冷却水が通流し、正面にオイルが通流する。従って、比較的高温になっているオイルの熱は、前記板状部材43を通じて比較的低温である冷却水へ伝達され、その結果、前記オイルは冷却される。また、オイル通路48bは共に幾重にも折り返されて蛇行する経路を有するため、該オイル通路48bを通流するオイルは、オイルクーラ40を通過するために比較的長い時間を要する。従って、効率的にオイルを冷却することができる。更に、冷却水通路48aにはフィン55が設けられているため、オイルが板状部材43へ放った熱は、フィン55を通じて冷却水へ伝達され、より効率的にオイルを冷却することができる。
オイルクーラ40にて冷却されたオイルは、オイルフィルタ42内にて濾過される。そして図5に示すように、板状部材43及び被覆部材44a,44bに形成された穴部49に螺合された取付ボルト50の内部を通り(矢符Y17参照)、エンジンEの壁部に形成されたオイルギャラリ39を通じて(矢符Y18参照)エンジンE内の各所へ送られる。
また、オイルクーラ40を経た冷却水は、若干の熱を帯びている。熱を帯びた冷却水は、オイルクーラ40から流出した後、シリンダブロックCbに形成されたウォータージャケット(図示せず)へ送られ、該シリンダブロックCbを冷却するために用いることができる。このようにすることにより、シリンダブロックCbを冷却する冷却水を余熱することができ、該シリンダブロックCbの過冷却を防いでダイリューション等を防止することができる。
また、被覆部材44bのセンサ取付孔58に取り付けられた油圧センサ60及び油温センサ61は、オイル通路48b内を通流するオイルに接触している。従って、油圧センサ60からは、通流するオイルの圧力に関する情報が検出され、油温センサ61からは、通流するオイルの温度に関する情報が検出される。
上述したような構成を成すオイルクーラ40の場合、ネジ手段47及び取付ボルト50を取り外すことにより、オイルクーラ40を被覆部材44a,44b及び板状部材43に分解することができる。そして、オイルクーラ40を分解することにより、冷却水通路48a及びオイル通路48bの通路内面48A,48Bが露出されるため、オイルクーラ40内部の清掃が容易である。
また、前記オイルクーラ40を備える小型滑走艇の場合、オイルクーラ40へオイルを送るべく該オイルクーラ40の外部に設けていた配管が不要となり、エンジンE回りの配管形態を簡素化することができる。また、小型滑走艇の軽量化、燃費向上、及び生産コストの削減等を実現することができる。なお、本実施の形態では、エンジンE及び吸気管31の間の間隙33にオイルクーラ40を配置しているが、上述したようにエンジンE及び排気管35の間の間隙36にオイルクーラ40を配置してもよい。
(実施の形態2)
他の構成を成すオイルクーラについて、図8〜図11を用いて説明する。なお、図8〜図11に示した構成のうち、図1〜図7にて付したのと同じ参照符号が付されたものは、図1〜図7において説明した構成と同様の構成を成している。本実施の形態に係るオイルクーラは、図1及び図2を用いて説明した小型滑走艇に適用することができる。
図8は、本実施の形態に係るオイルクーラ70を備えたエンジンEの側面図であり、図9は、該オイルクーラ70の外観図である。図8に示すように前記オイルクーラ70は、実施の形態1と同様に、シリンダヘッドChの吸気ポート30からクランクケースCcの側方位置まで延設された吸気管31及び吸気チャンバ32と前記クランクケースCcとの間の間隙33に配置されている。
図9に示すように該オイルクーラ70は、略直方体形状を成しており、前部には、冷却水を該オイルクーラ70へ導くチューブTuが接続される筒状の継手72と、該オイルクーラ70から冷却水を外部へ導く別のチューブTuが接続される筒状の継手73とが設けられている。また、オイルクーラ70には、正面側にオイルフィルタ42が取り付けられている。図8に示すように、該オイルクーラ70は、前記間隙33において、エンジンEの側方から見た場合に前記オイルフィルタ42の略全体が露出されるようにして配置されている。
図10は、図8に示したオイルクーラ70及びオイルフィルタ42のX-X矢視一部断面図であり、図11は、図8に示したオイルクーラ70のXI-XI矢視断面図である。図10及び図11に示すように、本実施の形態に係るオイルクーラ70について概説すれば、実施の形態1にて示したオイルクーラ40における背面側の被覆部材44aを省き、クランクケースCcの外壁面に直接取り付けたような構成を成している。以下、オイルクーラ70について詳述する。
図10及び図11に示すようにオイルクーラ70は、アルミニウム等の金属を用いて鋳造された略板状を成す板状部材75を備え、該板状部材75の背面には第1冷却水溝部76aが形成され、正面にはオイル溝部76bが形成されている。前記第1冷却水溝部76a及びオイル溝部76bは、実施の形態1にて説明した冷却水溝部45a及びオイル溝部45bと夫々同様の構成になっている。オイルクーラ70の正面は、被覆部材77により覆われており、該被覆部材77と前記オイル溝部76bとにより囲まれた通路はオイル通路78bを成している。
図9及び図10に示すように前記被覆部材77にはオイル受け79が形成されている。図9に示すように該オイル受け79は、オイルフィルタ42の下方に設けられており、円弧状を成して該オイルフィルタ42の下部を取り囲むように形成されている。従って、フィルタエレメントの交換時などに、オイルフィルタ42を取り外した際に漏れ出るオイルを前記オイル受け79に溜め受けることができる。
また、オイル通路78bを形成する被覆部材77にオイル受け79を形成することにより、該オイル受け79は放熱フィンとしての役割を担うことができ、前記オイル通路78bを通流するオイルの熱を外部へ放出することができる。該オイル受け79は、被覆部材77と別個に形成した後に該被覆部材77に取り付けてもよい。また、鋳造成型等により被覆部材77と一体的に形成してもよく、部品点数を減らして生産工程を短縮化することができる。
図10に示すように、前記オイルフィルタ42、板状部材75、及び被覆部材77は、取付ボルト50及びネジ手段81によってクランクケースCcの外壁に形成された所定のオイルクーラ取付面82に取り付けられている。該オイルクーラ取付面82は、クランクケースCcに設けられたオイルギャラリ39の近傍に形成されている。
オイルフィルタ42、板状部材75、及び被覆部材77がオイルクーラ取付面82に取り付けられた場合、クランクケースCcの壁部に設けられてオイルをオイルクーラ70へ導く通路38がオイル通路78bに連通し、該オイル通路78bはオイルフィルタ42に連通する。更に、該オイルフィルタ42は、取付ボルト50を通じて前記オイルギャラリ39に連通する。
前記オイルクーラ取付面82には、第2冷却水溝部82aが形成されている。該第2冷却水溝部82aは、前記オイルクーラ取付面82に対し、板状部材75に形成された第1冷却水溝部76aと略対称的な形状を成している。前記第1冷却水溝部76aと第2冷却水溝部82aとにより囲まれた通路は冷却水通路78aを成している。該冷却水通路78aの経路は、実施の形態1にて説明した冷却水通路48a(図8参照)と同様に、幾重にも折り返されており、継手72,73を通じてチューブTuと連通している。
上述したような構成を成すオイルクーラ70の場合、板状部材75の背面側(冷却水通路側)に被覆部材を設けないため、オイルクーラ70を小型化及び軽量化することができる。冷却水通路78aが、板状部材75とクランクケースCcとによって形成されているため、クランクケースCcを冷却することも可能であり、特に、クランクケースCcの壁部に形成されたオイルギャラリ39内を通流するオイルをも冷却することができる。
なお、オイルクーラ70は、実施の形態1にて説明したオイルクーラ40と同様に、取付ボルト50及びネジ手段81を取り外すことにより、オイルクーラ70を、板状部材75及び被覆部材77に分解し、冷却水通路78a及びオイル通路78bの通路内面を露出させることができる。
また、図8〜図11に示すオイルクーラ70の構成のうち、実施の形態1にて説明したオイルクーラ40と同様の構成を成す部分については、本実施の形態において既に記述したものを除いてその説明は省略してある。また、オイルクーラ70における冷却水及びオイルの流れは、実施の形態1においてオイルクーラ40について説明したのと同様であるのでこの説明も省略する。
(実施の形態3)
オイルクーラの更に他の構成について図12〜図19を用いて説明する。本実施の形態に係るオイルクーラは、図1及び図2を用いて説明した小型滑走艇に適用することができる。
図12は、本実施の形態に係るオイルクーラ100を示す一部断面図である。オイルクーラ100は、背面側被覆プレート101と正面側被覆プレート102との間にアルミニウム等の金属を用いて鋳造された多数の通路形成プレートが積層されている。該通路形成プレートは、オイル通路105を形成するオイル通路形成プレート103と、冷却水通路106を形成する冷却水通路形成プレート104とから成り、本実施の形態に係るオイルクーラ100は、このオイル通路形成プレート103及び冷却水通路形成プレート104が二組づつ積層された2層式のものについて示している。
図13は、背面側被覆プレート101の構成を示す図面であり、図13(a)は正面図、図13(b)は断面図、図13(c)は背面図である。なお、図13(b)に示す断面図は、図13(a)に示す背面側被覆プレート101をXIIIb-XIIIb線にて切断したときの断面を示している。図13に示すように、背面側被覆プレート101は所定の厚みに形成されており、その正面には幾重にも折り返されて延設された冷却水溝部111が形成され、背面には軽量化のために肉抜きされた凹部112が形成されている。また、背面側被覆プレート101には、厚み方向に貫通する大径の穴部113が形成されており、該穴部113は取付ボルト50が挿通されるボルト穴150を成している。穴部113の近傍には、背面側被覆プレート101を厚み方向に貫通するオイル流入孔114が形成されており、該オイル流入孔114はオイルクーラ100のオイル流入路151を成している。
図14は、正面側被覆プレート102の構成を示す図面であり、図14(a)は正面図、図14(b)は断面図、図14(c)は背面図である。なお、図14(b)に示す断面図は、図14(a)に示す正面側被覆プレート102をXIVb-XIVb線にて切断したときの断面を示している。図14に示すように、正面側被覆プレート102は、上記背面側被覆プレート101と同程度の厚みに形成されており、その背面は平坦に形成され、正面には軽量化のために肉抜きされた凹部121が形成されている。正面側被覆プレート102には、厚み方向に貫通する大径の穴部122が形成されており、該穴部122はボルト穴150を成している。穴部122の近傍には、正面側被覆プレート102を厚み方向に貫通するオイル流出孔123が形成されており、該オイル流出孔123はオイルクーラ100のオイル流出路152を成している。更に、正面側被覆プレート102には、厚み方向に貫通する冷却水流入孔124及び冷却水流出孔125が形成されており、該冷却水流入孔124はオイルクーラ100の冷却水流入路153を成し、冷却水流出孔125はオイルクーラ100の冷却水流出路154を成している。冷却水流入孔124及び冷却水流出孔125の夫々の内周面にはネジ山が刻まれ、図示しないホースを連結するための継手を螺合できるようになっている。
図15は、オイル通路形成プレート103の構成を示す図面であり、図15(a)は正面図、図15(b)は断面図、図15(c)は背面図である。なお、図15(b)に示す断面図は、図15(a)に示すオイル通路形成プレート103をXVb-XVb線にて切断したときの断面を示している。図15に示すように、オイル通路形成プレート103は、上記背面側被覆プレート101よりも薄い所定の厚みに形成されており、その正面には幾重にも折り返されて延設されたオイル溝部131が形成され、背面は平坦に形成されている。また、オイル通路形成プレート103には、厚み方向に貫通する大径の穴部132が形成され、該穴部132はボルト穴150を成している。穴部132の近傍には、オイル通路形成プレート103を厚み方向に貫通するオイル流入孔133及びオイル流出孔134が形成されており、該オイル流入孔133はオイル流入路151を成し、オイル流出孔134はオイル流出路152を成している。更に、オイル通路形成プレート104には、厚み方向に貫通する冷却水流入孔135及び冷却水流出孔136が形成されており、該冷却水流入孔135は冷却水流入路153を成し、冷却水流出孔136は冷却水流出路154を成している。
図16は、冷却水通路形成プレート104の構成を示す図面であり、図16(a)は正面図、図16(b)は断面図、図16(c)は背面図である。なお、図16(b)に示す断面図は、図16(a)に示す冷却水通路形成プレート104をXVIb-XVIb線にて切断したときの断面を示している。図16に示すように、冷却水通路形成プレート104は、上記オイル通路形成プレート103と同程度の厚みに形成されており、その正面には幾重にも折り返されて延設された冷却水溝部141が形成され、背面は平坦に形成されている。また、冷却水通路形成プレート104には、厚み方向に貫通する大径の穴部142が形成されており、該穴部142はボルト穴150を成している。穴部142の近傍には、冷却水通路形成プレート104を厚み方向に貫通するオイル流入孔143及びオイル流出孔144が形成されており、該オイル流入孔143はオイル流入路151を成し、オイル流出孔144はオイル流出路152を成している。更に、冷却水通路形成プレート104には、厚み方向に貫通する冷却水流入孔145及び冷却水流出孔146が形成されており、該冷却水流入孔145は冷却水流入路153を成し、冷却水流出孔146は冷却水流出路154を成している。
オイルクーラ100は、上述した背面側被覆プレート101と正面側被覆プレート102との間に、オイル通路形成プレート103及び冷却水通路形成プレート104が交互に二組づつ積層されることによって構成され、その結果、各プレート間には通路が形成されている。
即ち、図12に示すように、背面側被覆プレート101の正面側に第1のオイル通路形成プレート103が密接して配置され、背面側被覆プレート101に形成された冷却水溝部111と第1のオイル通路形成プレート103の背面との間に冷却水通路106が形成されている。第1のオイル通路形成プレート103の正面側に第1の冷却水通路形成プレート104が密接して配置され、第1のオイル通路形成プレート103に形成されたオイル溝部131と第1の冷却水通路形成プレート104の背面との間にオイル通路105が形成されている。第1の冷却水通路形成プレート104の正面側に第2のオイル通路形成プレート103が密接して配置され、第1の冷却水通路形成プレート104に形成された冷却水溝部141と第2のオイル通路形成プレート103の背面との間に冷却水通路106が形成されている。第2のオイル通路形成プレート103の正面側に第2の冷却水通路形成プレート104が密接して配置され、第2のオイル通路形成プレート103に形成されたオイル溝部131と第2の冷却水通路形成プレート104の背面との間にオイル通路105が形成されている。更に、第2の冷却水通路形成プレート104の正面側に正面側被覆プレート102が密接して配置され、第2冷却水通路形成プレート104に形成された冷却水溝部141と正面側被覆プレート102の背面との間に冷却水通路106が形成されている。
図12に示すように、各プレートは互いに密接して重ね合わされることにより、各プレートが有する穴部113,122,132,142は互いの軸芯が一致してボルト穴150を成している。各プレートはネジ手段47によって互いに固定され、ボルト穴150に筒状の取付ボルト50を挿通して該取付ボルト50の雄ネジ部50AをエンジンE側の雌ネジ部51に螺合することによって、エンジンEのオイルクーラ取付面41に取り付けられる。その結果、取付ボルト50の内部空間は、エンジンEの壁部に形成されたオイルギャラリ39に連通する。また、オイルクーラ100は他のネジ手段160によってもオイルクーラ取付面41に固定される。取付ボルト50の正面側端部の雄ネジ部50Bには、実施の形態1,2に示したオイルクーラと同様にオイルフィルタ42が螺合される。
図17に示すように、正面側被覆プレート102を除く各プレートが有するオイル流入孔114,133,143は互いに連通してオイル流入路151を成し、背面側被覆プレート101を除く各プレートが有するオイル流出孔123,134,144は互いに連通してオイル流出路152を成している。オイル流入路151は、第1及び第2のオイル通路形成プレート103によって形成される各オイル通路105に連通すると共に、エンジンEの壁部に形成されてオイルタンク37(図4参照)へ通じる通路38(図12参照)に連通する。オイル流出路152は、前記各オイル通路105に連通すると共に、オイルフィルタ42の内部空間に連通する。
また、背面側被覆プレート101において、オイル流入孔114は、冷却水通路106から遮蔽されるようにその周りがシールされている。冷却水通路形成プレート104において、オイル流入孔143及びオイル流出孔144は、冷却水通路105から遮蔽されるようにその周りがシールされている。
オイルタンク37から通路38を通じてオイルクーラ100へ流入したオイルは、図17に示すようにオイル流入路151を流れ、途中で分配されて、第1及び第2のオイル通路形成プレート103によって形成された各オイル通路105内へ流入する。各オイル通路105に沿って流れるオイルは、後述するようにプレートを挟んで流れる冷却水によって冷却された後、オイル流出路152へ流入することによって合流してオイルフィルタ42の内部空間へ流出する。
図18に示すように、背面側被覆プレート101を除く各プレートが有する冷却水流入孔124,135,145は互いに連通して冷却水流入路153を成し、冷却水流出孔125,136,146は互いに連通して冷却水流出路154を成している。冷却水流入路153及び冷却水流出路154は、第1及び第2の冷却水通路形成プレート104によって形成される各冷却水通路106に連通している。また、オイル通路形成プレート103において、冷却水流入孔135及び冷却水流出孔136は、オイル通路105から遮蔽されるようにその周りがシールされている。
正面側被覆プレート102の冷却水流入孔124からオイルクーラ100内へ流入する冷却水は、冷却水流入路153を通じて流れ、途中で分配されて、第1及び第2の冷却水通路形成プレート104並びに背面側被覆プレート101によって形成された各冷却水通路106内へ流入する。各冷却水通路106に沿って流れる冷却水は、上述したようにプレートを挟んで流れるオイルを冷却した後、冷却水流出路154へ流入することによって合流して正面側被覆プレート102の冷却水流出孔125から流出する。
上述したような本実施の形態に係るオイルクーラ100は、ネジ手段47,160及び取付ボルト50を取り外すことにより、各プレート毎に容易に分解することができる。従って、オイル通路105及び冷却水通路106を容易に露出させることができメンテナンス性に優れている。
また、オイル通路形成プレート103と冷却水通路形成プレート104とが交互に積層されて構成されており、積層数を調節してオイルの通流断面積を自由に変更することができる。従って、採用されるエンジンEに適するように、冷却性能を柔軟に設定することが可能である。例えば、上述したオイルクーラ100では、オイル通路形成プレート103及び冷却水通路形成プレート104が二組づつ積層された二層式のものについて示しているが、図19に示すオイルクーラ170のように、夫々を三組づつ積層した三層式にしてもよい。この場合には、二層式のオイルクーラ100に比べてオイルの通流断面積が増加するため、冷却性能は向上する。
(実施の形態4)
実施の形態1〜3にて説明したオイルクーラ40,70,100,170は、アダプタを介して別個のオイルクーラに連結することが可能である。本実施の形態では、上述した実施の形態2に係るオイルクーラ70(本実施の形態では以下、「第1オイルクーラ70」という)に対してアダプタを介して別個のオイルクーラを連結した構成について、図20〜図23を用いて説明する。なお、図20〜図23に示した構成のうち、図1〜図11にて付したのと同じ参照符号が付されたものは、図1〜図11において説明した構成と同様の構成を成している。本実施の形態に係るオイルクーラは、図1及び図2を用いて説明した小型滑走艇に適用することができる。
図20は、第1オイルクーラ70及び第2オイルクーラ90を備えたエンジンEの側面図である。図12に示すように、第2オイルクーラ90はエンジンEの後方に配置されており、吸気管31及び吸気チャンバ32とクランクケースCcとの間の間隙33に配置された第1オイルクーラ70との間で、アダプタ91及びチューブ96a,96bを介して連結されている。
図21(a)はアダプタ91の構成を示す外観図であり、図21(b)は、図21(a)に示すアダプタ91をXXIb-XXIb線で切断した場合の断面図である。図21(a)及び図21(b)に示すようにアダプタ91は、軸芯方向が短寸の円柱状を成し、軸芯方向へ貫通する中心孔92を有している。アダプタ91は中空を成し、互いに仕切られた第1空間93a及び第2空間93bを有している。該第1空間93aは、アダプタ91の一方の端面に形成された孔94aを通じて第1オイルクーラ70のオイル通路78b(図10参照)に連通する。前記第2空間93bは、アダプタ91の他方の端面に形成された複数の孔94bを通じてオイルフィルタ42(図10参照)の内部空間に連通する。
アダプタ91の外周部には、筒状の継手95a,95bが突設されている。該継手95aは、前記第1空間93aに連通すると共に、アダプタ91から第2オイルクーラ90へオイルを導くチューブ96aに接続されている。前記継手95bは、前記第2空間93bに連通すると共に、第2オイルクーラ90からアダプタ91へオイルを導くチューブ96bに接続されている。
図22は、第1オイルクーラ70及びアダプタ91の組立図である。図22に示すように、板状部材75,被覆部材77,及びアダプタ91をこの順序で配列し、板状部材75の背面をオイルクーラ取付面82に対向させる。そして取付ボルト50によって、アダプタ91の中心孔92,被覆部材77及び板状部材75の穴部49を貫通させ、オイルクーラ取付面82に設けられた雌ネジ部51に前記取付ボルト50の雄ネジ部50Aを螺合させる。また、前記被覆部材77及び板状部材75は、ネジ手段81も用いてオイルクーラ取付面82に固定する。なお、本実施の形態にて用いる取付ボルト50は、実施の形態2にて説明した取付ボルト50よりも若干長寸であるが、雄ネジ部50A,50B等の構成は同様である。
更に、取付ボルト50の雄ネジ部50Bにはオイルフィルタ42の雌ネジ部52を螺合する。この結果、第1オイルクーラ70,アダプタ91,及びオイルフィルタ42の夫々がオイルクーラ取付部82にてクランクケースCcの壁部に取り付けられる。なお、アダプタ91及びチューブ96a,96bを介して第1オイルクーラ70に連結される第2オイルクーラ90(図20参照)は、公知のものを用いればよい。本実施の形態においては、取付ボルト50がアダプタ着脱部を成し、該取付ボルト50の雄ネジ部50Bは、実施の形態1〜3と同様にフィルタ着脱部を成している。
アダプタ91とチューブ96a,96bとによって連結された第1オイルクーラ70及び第2オイルクーラ90におけるオイルの流れについて図23を参照して説明する。図23に示すように、クランクケースCcの壁部に形成された通路38から第1オイルクーラ70へ輸送されたオイルは、該第1オイルクーラ70内のオイル通路78bを通流する(矢符Y20参照)。幾重にも折り返されたオイル通路78bを通流する間、オイルは冷却される。該オイル通路78bの終端に至ったオイル(矢符Y21参照)は、該終端に位置を合わせて被覆部材77に設けられた貫通孔77aを通り(矢符Y22参照)、アダプタ91の孔94aを通じて第1空間93a内へ流れ込み(矢符Y23参照)、継手95a及びチューブ96aを通じて第2オイルクーラ90へ輸送される(矢符Y24参照)。
第2オイルクーラ90へ輸送されたオイルは、該第2オイルクーラ90にて冷却された後、チューブ96bを介して戻され(矢符Y25参照)、継手95bから第2空間93b内へ流れ込み(矢符Y26参照)、アダプタ91の孔94bを通じてオイルフィルタ42へ輸送される(矢符Y27参照)。オイルフィルタ42内を流れるオイルは、該オイルフィルタ42内のフィルタエレメント(図示せず)により濾過された後、取付ボルト50の中心を通り(矢符Y28参照)、クランクケースCcの壁部に形成されたオイルギャラリ39へ輸送される(矢符Y29参照)。
上述したような構成を成す第1オイルクーラ70の場合、アダプタ91を介して別個に設けられた第2オイルクーラ90に連結することができるため、例えば小型滑走艇に搭載するエンジンとして、より大型のエンジンを採用する場合であっても、必要に応じて適正な冷却能力を確保することができ、更に実施の形態1〜3にて説明したのと同様にメンテナンス性に優れている。
本発明に係るオイルクーラは、狭小な船内スペースを有する小型滑走艇のエンジンに好適に利用可能である。また、小型滑走艇の他にも船舶や自動車、発電機等に用いられるエンジンにも利用可能である。
(付記)
(1) 小型走行船に搭載されるエンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラであって、
前記オイルが通流するオイル通路と、該オイルを冷却する冷却液が通流する冷却液通路とを備え、
該オイル通路及び冷却液通路のうち少なくとも冷却液通路を分解することができるように構成されていることを特徴とするオイルクーラ。
(2) 前記冷却液通路は、その通路内面を露出して分解することができるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルクーラ。
(3) 前記オイル通路及び冷却液通路の通路を成す溝部が夫々の面に別個に形成された板状部材と、夫々の面の前記溝部を覆う被覆部材とを備え、
前記冷却液通路は、一方の面に形成された溝部と該溝部を覆う被覆部材との間に形成された通路から成り、
前記オイル通路は、他方の面に形成された溝部と該溝部を覆う被覆部材との間に形成された通路から成り、
少なくとも前記一方の面側の被覆部材の少なくとも一部が取り外し可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルクーラ。
(4) 少なくとも一方の面に溝部が形成された複数の通路形成プレートを有し、該通路形成プレートは積層されており、前記オイル通路及び冷却液通路の夫々は、積層された前記通路形成プレート間にて前記溝部によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルクーラ。
(5) 前記通路形成プレートは、オイル通路を形成するオイル通路形成プレートと、冷却液通路を形成する冷却液通路形成プレートとを有し、これらオイル通路形成プレート及び冷却液通路形成プレートが交互に積層されて成ることを特徴とする請求項4に記載のオイルクーラ。
(6) 前記冷却液通路は、通路内面の少なくとも一部が、前記エンジンのクランクケースの外壁面から成ることを特徴とする請求項1又は2に記載のオイルクーラ。
(7) 前記冷却液通路の通路を成す溝部が一方の面に形成されて前記オイル通路の通路を成す溝部が他方の面に形成された板状部材と、前記他方の面に形成された溝部を覆う被覆部材とを備え、
前記オイル通路は、前記板状部材の他方の面に形成された溝部と該溝部を覆う被覆部材との間に形成された通路から成り、
前記冷却液通路は、前記板状部材の一方の面に形成された溝部と、該溝部を覆う前記エンジンのクランクケースの外壁面との間に形成される通路から成る
ことを特徴とする請求項6に記載のオイルクーラ。
(8) 前記クランクケースの外壁面に対して取り外し可能に構成されていることを特徴とする請求項7に記載のオイルクーラ。
(9) 前記オイル通路との間で連通するオイルフィルタを着脱可能に取り付けることができるオイルフィルタ着脱部を備えることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のオイルクーラ。
(10) 前記他方の面側に、前記オイル通路との間で連通するオイルフィルタを着脱可能に取り付けることができるオイルフィルタ着脱部を備え、前記他方の面側の被覆部材にはオイル受けが設けられていることを特徴とする請求項3又は7に記載のオイルクーラ。
(11) 前記オイル受けは、前記オイル通路内を通流するオイルの熱を放熱する放熱フィンをも成していることを特徴とする請求項10に記載のオイルクーラ。
(12) 別個のオイルクーラと前記オイル通路との間を連通させるためのアダプタを着脱可能に取り付けることができるアダプタ着脱部を備えることを特徴とする請求項1乃至8に記載のオイルクーラ。
(13) 前記オイルフィルタ着脱部は、別個のオイルクーラとの間で前記オイル通路を連通させるためのアダプタを着脱可能に取り付けることができるアダプタ着脱部をも成すことを特徴とする請求項9に記載のオイルクーラ。
(14) 前記他方の面側の被覆部材には、油圧センサ及び/又は油温センサを取り付ける取付部が設けられていることを特徴とする請求項3又は7に記載のオイルクーラ。
(15) 船舶の推進機構を駆動するエンジンと、
該エンジンのシリンダヘッドに一端が接続された吸気管及び排気管と、
前記エンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラと
を備え、
前記吸気管及び/又は排気管は、他端が前記シリンダヘッドから前記エンジンのクランクケースの側方位置まで、該エンジンとの間に間隙を有して延設され、
前記オイルクーラは、少なくとも一つの前記間隙に配置されていることを特徴とする小型走行船。
(16) 前記オイルクーラは、請求項1乃至5の何れかに記載のオイルクーラであることを特徴とする請求項15に記載の小型走行船。
(17) 前記エンジンのクランクケースの壁部内には前記オイルが通流するオイルギャラリが形成されており、前記オイルクーラは、請求項6乃至8の何れかに記載のオイルクーラであって、前記クランクケースにおける前記オイルギャラリ近傍の外壁面に取り付けられていることを特徴とする請求項15に記載の小型走行船。
(18) 前記エンジンは、前記冷却液通路の通路内面の前記少なくとも一部を成すクランクケースの外壁面に、溝部が形成されていることを特徴とする請求項17に記載の小型走行船。
(19) 前記エンジンはオープンクーリング式であることを特徴とする請求項16乃至18の何れかに記載の小型走行船。
(20) 前記オイルクーラは、前記オイルが通流するオイル通路と、該オイルを冷却する冷却液が通流する冷却液通路とを有し、前記オイル通路の通路外面の少なくとも一部が、前記オイルクーラに対して前記エンジンから離隔する側に露出するようにして設けられていることを特徴とする請求項15に記載の小型走行船。
(21) エンジンから離隔する側に露出された前記オイル通路の通路外面には、油圧センサ及び/又は油温センサが設けられていることを特徴とする請求項20に記載の小型走行船。
(22) 後方へ水を噴射して艇を推進させるべく前記エンジンにより駆動されるウォータージェットポンプを備えるジェット推進型の小型滑走艇であることを特徴とする請求項15乃至21の何れかに記載の小型走行船。
本発明の実施の形態に係る小型滑走艇の側面図である。 図1に示す小型滑走艇の平面図である。 図1に示す小型滑走艇に搭載されるエンジンの側面図である。 図3に示すエンジンの正面図である。 図3に示すエンジンの一部を拡大し、クランクケースの取付面に取り付けられたオイルクーラ及びオイルフィルタを示す一部断面図である。 本発明の実施の形態に係るオイルクーラから一方の面側の被覆部材を取り外すことにより、冷却水通路の通路内面を露出させた様子を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係るオイルクーラから他方の面側の被覆部材を取り外すことにより、オイル通路の通路内面を露出させた様子を示す模式図である。 本発明の他の実施の形態に係るオイルクーラを備えたエンジンの側面図である。 図8に示すオイルクーラの外観図である。 図8に示すオイルクーラをX-X線にて切断した一部断面正面図である。 図8に示すオイルクーラをXI-XI線にて切断した一部断面正面図である。 本発明の更に他の実施の形態に係るオイルクーラであって、二層式のオイルクーラを示す一部断面図である。 図12に示すオイルクーラを構成する背面側被覆プレートを示す図面であり、図13(a)はその正面図、図13(b)はそのXIIIb-XIIIb矢視断面図、図13(c)はその背面図である。 図12に示すオイルクーラを構成する正面側被覆プレートを示す図面であり、図14(a)はその正面図、図14(b)はそのXIVb-XIVb矢視断面図、図14(c)はその背面図である。 図12に示すオイルクーラを構成するオイル通路形成プレートを示す図面であり、図15(a)はその正面図、図15(b)はそのXVb-XVb矢視断面図、図15(c)はその背面図である。 図12に示すオイルクーラを構成する冷却水通路形成プレートを示す図面であり、図16(a)はその正面図、図16(b)はそのXVIb-XVIb矢視断面図、図16(c)はその背面図である。 図12に示すオイルクーラにおけるオイルの流路を示す模式図である。 図12に示すオイルクーラにおける冷却水の流路を示す模式図である。 図12に示すオイルクーラの構成を一部変更した三層式のオイルクーラを示す一部断面図である。 本発明の更に他の実施の形態に係るオイルクーラを備えたエンジンの側面図である。 図20に示すアダプタの構成を示す模式図であり、図21(a)は外観図、図21(b)はそのXXIb-XXIb矢視断面図である。 図20に示す第1オイルクーラ及びアダプタの組立図である。 図20に示す第1オイルクーラ及び第2オイルクーラにおけるオイルの流れを示す模式図である。
符号の説明
30 吸気ポート
31 吸気管
33,36 間隙
34 排気ポート
35 排気管
39 オイルギャラリ
40,70,90,100,170 オイルクーラ
41,82 オイルクーラ取付面
42 オイルフィルタ
43,75 板状部材
44a,44b,77 被覆部材
45a 冷却水溝部
45b,76b オイル溝部
48a,78a 冷却水通路
48b,78b オイル通路
48A,48B 通路内面
50 取付ボルト(アダプタ着脱部)
50B 雄ネジ部(オイルフィルタ着脱部)
60 油圧センサ
61 油温センサ
76a 第1冷却水溝部
79 オイル受け
82a 第2冷却水溝部
91 アダプタ
101 背面側被覆プレート
102 正面側被覆プレート
103 オイル通路形成プレート
104 冷却水通路形成プレート
105 オイル通路
106 冷却水通路
111,141 冷却水溝部
131 オイル溝部
A 船体
Cc クランクケース
E エンジン
P ウォータージェットポンプ

Claims (11)

  1. 小型走行船に搭載されるエンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラであって、
    前記オイルが通流するオイル通路と、該オイルを冷却する冷却液が通流する冷却液通路とを備え、
    更に、前記オイル通路及び冷却液通路の通路を成す溝部が夫々の面に別個に形成された板状部材と、夫々の面の前記溝部を覆う被覆部材とを備え、
    前記冷却液通路は、一方の面に形成された溝部と該溝部を覆う被覆部材との間に形成された通路から成り、
    前記オイル通路は、他方の面に形成された溝部と該溝部を覆う被覆部材との間に形成された通路から成り、
    該オイル通路及び冷却液通路のうち少なくとも冷却液通路が、その通路内面が露出されるように、少なくとも前記一方の面側の被覆部材の少なくとも一部が取り外し可能に構成されていることを特徴とするオイルクーラ。
  2. 小型走行船に搭載されるエンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラであって、
    前記オイルが通流するオイル通路と、該オイルを冷却する冷却液が通流する冷却液通路とを備え、
    少なくとも一方の面に溝部が形成された複数の通路形成プレートを有し、該通路形成プレートは積層されており、前記オイル通路及び冷却液通路の夫々は、積層された前記通路形成プレート間にて前記溝部によって形成されており、
    前記オイル通路及び冷却液通路のうち少なくとも冷却液通路をその通路内面が露出されるように分解可能に構成されていることを特徴とするオイルクーラ。
  3. 前記通路形成プレートは、オイル通路を形成するオイル通路形成プレートと、冷却液通路を形成する冷却液通路形成プレートとを有し、これらオイル通路形成プレート及び冷却液通路形成プレートが交互に積層されて成ることを特徴とする請求項に記載のオイルクーラ。
  4. 小型走行船に搭載されるエンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラであって、
    前記オイルが通流するオイル通路と、該オイルを冷却する冷却液が通流する冷却液通路とを備え、
    該オイル通路及び冷却液通路のうち少なくとも冷却液通路を分解することができるように構成されており、
    更に、前記冷却液通路は、通路内面の少なくとも一部が、前記エンジンのクランクケースの外壁面に形成された溝部の内面から成ることを特徴とするオイルクーラ。
  5. 前記冷却液通路の通路を成す溝部が一方の面に形成されて前記オイル通路の通路を成す溝部が他方の面に形成された板状部材と、前記他方の面に形成された溝部を覆う被覆部材とを備え、
    前記オイル通路は、前記板状部材の他方の面に形成された溝部と該溝部を覆う被覆部材との間に形成された通路から成り、
    前記冷却液通路は、前記板状部材の一方の面に形成された溝部と、該溝部を覆う前記エンジンのクランクケースの外壁面に形成された前記溝部との間に形成される通路から成ることを特徴とする請求項に記載のオイルクーラ。
  6. 前記オイル通路との間で連通するオイルフィルタを着脱可能に取り付けることができるオイルフィルタ着脱部を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のオイルクーラ。
  7. 別個のオイルクーラと前記オイル通路との間を連通させるためのアダプタを着脱可能に取り付けることができるアダプタ着脱部を備えることを特徴とする請求項1乃至6に記載のオイルクーラ。
  8. 前記他方の面側の被覆部材には、油圧センサ及び/又は油温センサを取り付ける取付部が設けられていることを特徴とする請求項1又は5に記載のオイルクーラ。
  9. 船舶の推進機構を駆動するエンジンと、
    該エンジンのシリンダヘッドに一端が接続された吸気管及び排気管と、
    前記エンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラと
    を備え、
    前記吸気管及び/又は排気管は、他端が前記シリンダヘッドから前記エンジンのクランクケースの側方位置まで、該エンジンとの間に間隙を有して延設され、
    前記オイルクーラは、少なくとも一つの前記間隙に配置されており、
    更に、前記オイルクーラは、請求項1乃至3の何れかに記載のオイルクーラであることを特徴とする小型走行船。
  10. 船舶の推進機構を駆動するエンジンと、
    該エンジンのシリンダヘッドに一端が接続された吸気管及び排気管と、
    前記エンジン内を循環するオイルを冷却するオイルクーラと
    を備え、
    前記吸気管及び/又は排気管は、他端が前記シリンダヘッドから前記エンジンのクランクケースの側方位置まで、該エンジンとの間に間隙を有して延設され、
    前記オイルクーラは、少なくとも一つの前記間隙に配置されており、
    更に、前記エンジンのクランクケースの壁部内には前記オイルが通流するオイルギャラリが形成されており、
    前記オイルクーラは、請求項4又は5に記載のオイルクーラであって、前記クランクケースにおける前記オイルギャラリ近傍の外壁面に取り付けられていることを特徴とする小型走行船。
  11. 前記エンジンは、前記冷却液通路の通路内面の前記少なくとも一部を成すクランクケースの外壁面に、溝部が形成されていることを特徴とする請求項10に記載の小型走行船。
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