JP4354059B2 - 標準ガス発生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、標準ガス発生装置に関し、特に、液体材料を気化して所望濃度の標準ガスを発生する装置に関する。
【0002】
【発明の背景】
我が国においては、平成9年に、揮発性有機化合物(VOC)の中で、特に発癌性の恐れがあるベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンに対し、環境基準値が定められた。そのため、環境濃度のモニタリングが必要になり、前記VOCを測定する分析計を校正する標準ガスが必要になってきている。
【0003】
【従来の技術】
前記標準ガスを調整する手法として、圧希釈法や流量比混合法などが公知であるが、これらはいずれも原料として気体を使用している。これに対して、液体材料を原料として所定の濃度の標準ガスを発生する装置として、例えば、図7に概略的に示すものがある。この図において、71は気化室で、その内部には、液体材料72を収容し、上部に孔73を有する容器74が設けられ、この容器74を適宜の加熱手段75で加熱し、液体材料72を気化させてガス76が発生するように構成されている。
【0004】
そして、この気化室71の一方には、キャリアガスボンベ77、圧力調整器78、流量コントローラ79、モレキュラーシーブス80を備えたキャリアガスライン81が接続されており、他方には、希釈器ライン82を有する発生ガスライン83が接続され、さらに、希釈用ガスボンベ84、圧力調整器85、流量コントローラ86、モレキュラーシーブス87を備えた希釈ガスライン88が接続され、気化室71において生じたガス76が希釈ガスライン88によって供給される希釈ガスと混合されて希釈され、所定の濃度のガスが得られるようにしてある。
【0005】
なお、図7において、89は精密重量測定器、90は信号処理装置である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の標準ガス発生装置においては、液体材料72を収容した容器74を気化室71内に設け、容器74を加熱によって容器74内の液体材料72を気化させるだけであるため、気化量が気化室71内における蒸気圧に支配され、気化される量が少なく、このため、広い濃度範囲のガスを発生させることが困難である。そして、気化した液体材料72が気化室71の内壁に吸着または付着し、汚染の原因になる。また、液体材料72を交換した後、気化室71内の温度や圧力などが安定するまでに時間を要するとともに、多種類の液体材料を用いたガス発生には不向きである。
【0007】
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、多種類の液体材料を原料とする標準ガスを得ることができ、しかも広い濃度範囲にわたって標準ガスを連続的に得ることができる標準ガス発生装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の標準ガス発生装置は、液体を気化する気化装置に対して、液体材料の流量を測定する液体用流量計を備えた液体材料供給ラインと、キャリアガスとしての機能をも有する希釈ガスの流量を制御するガス流量制御器を備えた第1希釈ガスラインとを並列的に接続するとともに、前記気化装置に、それにおいて発生したガスが前記希釈ガスとともに流れる発生ガスラインを接続し、この発生ガスラインにガス流量制御器を設け、さらに、この発生ガスラインのガス流量制御器より下流側に、希釈ガスの流量を制御するガス流量制御器を備えた第2希釈ガスラインを接続し、気化装置が、その内部に気液混合部およびノズル部が互いに近接して形成され、前記気液混合部において液体材料を流量制御しながら希釈ガスと混合し、このときの気液混合体を前記ノズル部から噴霧状態で放出して液体材料を気化し、この気化によって発生したガスを希釈ガスとともに前記ノズル部の下流側のガス導出路から取り出すようにしてあることを特徴としている(請求項1)。
【0009】
上記構成よりなる標準ガス発生装置においては、液体を気化する気化装置に対して、液体材料とキャリアガスとしての機能をも有する希釈ガスとが導入される。この場合、気化装置が液体材料の流量を調整することにより、所定量のガスが発生し、このガスは前記希釈ガスによって発生ガスラインに導出されるとともに希釈ガスによって希釈される。この場合、希釈ガスは流量調整されているので、前記発生ガスは希釈ガスによって適宜の濃度に希釈される(第1回希釈)。
【0010】
前記発生ガスラインに導出された発生ガス(第1回希釈後のガス)は、さらに、流量制御された希釈ガスによって所定の濃度に希釈される(第2回希釈)。
【0011】
前記気化装置は、その内部に気液混合部およびノズル部が互いに近接して形成され、前記気液混合部において液体材料を流量制御しながら希釈ガスと混合し、このときの気液混合体を前記ノズル部から噴霧状態で放出して液体材料を気化し、この気化によって発生したガスを前記希釈ガスとともに前記ノズル部の下流側のガス導出路から取り出すようにしてあるので、液体材料と希釈ガスとを、液体流量制御機能を備えた気化装置内の気液混合部において流量制御しながら混合し、この気液混合体をノズル部から効率よく噴霧することができ、液体材料を効率よくしかも安定した状態で気化することができる。
【0012】
また、気化装置に導入される液体材料の流量は、液体用流量計の出力または発生ガスラインに設けられる気体用流量計の出力に基づいて制御されるようにしてあってもよい(請求項2)。
また、この発明の標準ガス発生装置が、液体を気化する気化装置に対して、液体材料を供給する液体材料供給ラインと、キャリアガスとしての機能をも有する希釈ガスの流量を制御するガス流量制御器を備えた第1希釈ガスラインとを並列的に接続するとともに、前記気化装置に、それにおいて発生したガスが前記希釈ガスとともに流れる発生ガスラインを接続し、この発生ガスラインにガス流量制御器を設け、さらに、この発生ガスラインのガス流量制御器より下流側に、希釈ガスの流量を制御するガス流量制御器を備えた第2希釈ガスラインを接続し、また、前記気化装置に導入される前記液体材料の流量を調整することにより所定量のガスが発生し、前記液体材料の流量は、前記液体材料供給ラインに設けられる液体用流量計の出力または前記発生ガスラインに設けられる気体用流量計の出力に基づいて制御されるようにしてあることを特徴としていてもよい(請求項3)。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の標準ガス発生装置の全体構成を概略的に示すもので、この図において、1は液体流量制御機能を備えた気化装置(その構成は、後で詳しく説明する)である。この気化装置1には、液体材料LMを気化装置1に供給する液体材料供給ライン2と、キャリアガスとしても機能する希釈ガス(以下、第1希釈ガスという)DG1 を気化装置1に供給する第1希釈ガスライン3とが互いに並列的に接続されるとともに、気化装置1において発生したガスGが第1希釈ガスDG1 とともに流れる発生ガスライン4が接続されている。
【0014】
そして、前記液体材料供給ライン2は、次のように構成されている。すなわち、5は液体材料供給ライン2に設けられる原料タンクで、その内部には液体材料LMが液密に収容され、その上流側には、レギュレータ6を有する不活性ガス供給管7が接続されている。そして、N2 、He、Arなどの不活性ガスIGが原料タンク5内の上部空間に供給されることにより、液体材料LMが液体材料供給ライン2に押し出されるように構成されている。8は開閉弁9を介して原料タンク5の下流側に設けられる液体マスフローメータとしての液体用流量計で、原料タンク5側から流れてくる液体材料LMの流量を計測するものである。この液体用流量計8として例えば公知の液体マスフローメータを用いることができる。そして、この液体用流量計8の検出結果は、装置全体を制御したり、検出信号などに基づいて演算を行う装置制御部10に送出される。なお、11は液体用流量計8と気化装置1との間に介装される開閉弁である。
【0015】
また、前記第1希釈ガスライン3は、次のように構成されている。すなわち、第1希釈ガスライン3の上流側には、希釈ガス供給源(図示していない)が設けられており、例えば、N2 、He、Arなどの不活性ガスのいずれかを第1希釈ガスDG1 として供給するもので、その下流側には、開閉弁(図示していない)を介してレギュレータ12が設けられ、さらに、開閉弁13を介して希釈用マスフローコントラーラとしての気体用流量制御装置14が設けられている。この気体用流量制御装置14は、気化装置1に対して供給される第1希釈ガスDG1 が所定量になるように制御するもので、装置制御部10からの制御信号に基づいて開度が調節される。この気体用流量制御装置14として例えば公知の気体マスフローコントローラを用いることができる。なお、15は気体用流量制御装置14と気化装置1との間に介装される開閉弁である。
【0016】
前記発生ガスライン4は、次のように構成されている。この発生ガスライン4には、気体用流量計16が介装され、その下流側には排気ライン17が分岐接続されている。そして、気体用流量計16は、気化装置1からのガス(後述するように、液体材料LMが気化して生じたガスGと第1希釈ガスDG1 との混合ガス)KG1 の流量を計測するもので、その計測結果は装置制御部10に送られる。この気体用流量計16として例えば公知のガスマスフローメータを用いることができる。また、排気ライン17には分岐接続点近傍に開閉弁18が設けられ、その下流側は適宜のガス処理部(図示していない)に接続されている。そして、前記排気ライン17と分岐した発生ガスライン4には、サンプリング用マスフローコントローラとしての気体用流量制御装置19が介装されている。この気体用流量制御装置19は、前記混合ガスKG1 のうちの所定量をサンプリングするもので、装置制御部10からの制御信号に基づいて開度が調節される。この気体用流量制御装置19として例えば公知の気体マスフローコントローラを用いることができる。
【0017】
20は第2希釈ガスラインで、その下流側が発生ガスライン4の気体用流量制御装置19の下流側の点4aにおいて合流している。この第2希釈ガスライン20は、その上流側に希釈ガス供給源(図示していない)が設けられており、例えば、N2 、He、Arなどの不活性ガスのいずれかを第2希釈ガスDG2 として供給するもので、その下流側には、開閉弁(図示していない)を介してレギュレータ21が設けられ、さらに、開閉弁22を介して希釈用マスフローコントローラとしての気体用流量制御装置23が設けられている。この気体用流量制御装置23は、発生ガスライン4を流れるガスKG1 に対して供給される第2希釈ガスDG2 が所定量になるように制御するもので、装置制御部10からの制御信号に基づいて開度が調節される。この気体用流量制御装置23として例えば公知の気体マスフローコントローラを用いることができる。第2希釈ガスライン20と合流した発生ガスライン4の下流側は、発生口(図示していない)に接続されている。
【0018】
次に、前記気化装置1の具体的構造について、図2〜図5を参照しながら説明する。まず、図2において、24は例えば直方体形状の本体ブロックで、ステンレス鋼などのように耐熱性および耐腐食性に富む素材よりなる。この本体ブロック24の内部には、3つの流路25,26,27が形成されている。
【0019】
前記流路25は、液体材料LMを後述する気液混合部41に導入するもので、この液体材料導入路23は、その一端が本体ブロック24の左側面に開口し、他端が本体ブロック24の上面に開口するよう、逆L字型を呈している。そして、流路26は、第1希釈ガスDG1 を気液混合部41に導入するもので、この希釈ガス導入路26は、その一端が本体ブロック24の右側面に開口し、他端が本体ブロック24の上面に開口するよう、L字型を呈している。また、流路27は、ガス導出路として機能するもので、このガス導出路27は、その一端が本体ブロック24の下面に開口し、他端が本体ブロック24の適宜位置までほぼ一直線に形成され、その上端側は後述するノズル部43を介して気液混合部41に連なっている。
【0020】
さらに、図2において、28は本体ブロック24全体を加熱するヒータで、例えばカートリッジヒータよりなり、ガス導出路27の近傍に着脱自在に内蔵されている。29は本体ブロック24の温度を検出する温度センサとしての熱電対である。
【0021】
そして、図2において、30,31は本体ブロック24の左右の側面にシール部材32を介して着脱自在に設けられる接続ブロックで、各ブロック30,31には、液体材料導入路25、第1希釈ガス導入路26とそれぞれ連通する流路30a,31aが形成されており、液体材料導入路25、希釈ガス導入路26のそれぞれがブロック30,31を介して外部の液体材料供給ライン2、第1希釈ガス供給ライン3と接続されるようになっている。なお、図2においては、ガス導出路25と外部の発生ガスライン4との接続構造については示してないが、適宜の接続部材を用いて所定の接続が行われることはいうまでもない。
【0022】
次に、上記本体ブロック24の上面における構成を、図2〜図4を参照しながら説明する。図2において、33は弁ブロックで、本体ブロック24の上面24aにOリング34を介して載置され、例えばステンレス鋼などのように熱伝導性および耐腐食性の良好な素材からなる。この弁ブロック33と前記上面24aとの間に、液体流量制御機能を有するバルブ35が形成される。すなわち、弁ブロック33の内部空間36に、ダイヤフラム37がばね38によって常時上方に付勢されるようにして設けられている。
【0023】
ここで、前記本体ブロック24の上面24aにおける構成を、図3および図5を参照しながら説明すると、39は前記上面24aのほぼ中央部に形成されるバルブシートで、二つの環状の隔壁39a,39bよりなり、ダイヤフラム37とともにバルブ35を構成するものである。そして、両バルブシート39a,39bによって囲まれた平面視環状の凹部40は、液体材料導入路25の下流側の開口25aを含むように形成され、液流路として機能する。
【0024】
また、内側のバルブシート39aによって囲まれた平面視円形の凹部39には、図5に示すように、その直径上に第1希釈ガス導入路26の下流側の開口26aと、ガス導出路27への孔42とが開設されるとともに、これらの開口26aおよび孔42を含む浅い細長い溝43が形成されており、開口26aから流入する第1希釈ガスDG1 と、内側のバルブシート39aとダイヤフラム37との間の隙間から流入する液体材料LMとが混合されるように構成され、気液混合部として機能する。
【0025】
そして、44は前記孔42とガス導出路27との間に形成されるノズル部で、このノズル部44は、その直径および長さはかなり小さく、例えば直径は0.8mm以下、長さは1.0mm以下である。また、このノズル部44は、気液混合部41とできるだけ近接して設けるのがよい。そして、このノズル部44においては、気液混合部41において生じた気液混合体Mが噴霧状態にしてガス導出路27に放出され、これにより、気液混合体Mに含まれる液体材料LMがガス化され、このガスは第1希釈ガスDG1 と混合して混合ガスKGとなる。
【0026】
なお、図3において、45は外側のバルブシート39b外側に形成されるOリング溝で、前記Oリング34が装填される。
【0027】
そして、前記ダイヤフラム37は、耐熱性および耐腐食性が良好かつ適当な弾性を有する素材よりなり、図4(A),(B)に示すように、軸部37aの下方にバルブシート39の上面と当接または離間する弁部37bが形成されるとともに、この周囲に薄肉部37cを備え、さらに、この薄肉部37cの周囲に厚肉部37dを備えてなるもので、常時はばね38によって上方に付勢されることにより、弁部37bがバルブシート39aからは離間しているが、軸部37aに下方向への押圧力が作用すると、弁部37bがバルブシート39aと当接する方向に変移するように構成されている。
【0028】
46はダイヤフラム37を下方に押圧してこれを歪ませるアクチュエータで、この実施の形態においては、弁ブロック33の上部に立設されたハウジング47内に複数の圧電素子を積層してなるピエゾスタック48を設け、このピエゾスタック48の下方の押圧部49をダイヤフラム37の軸部37aに当接させたピエゾアクチュエータに構成されている。
【0029】
次に、上述のように構成された標準ガス発生装置の動作について説明する。不活性ガスIGとしてのHeガスを原料タンク5に供給すると、原料タンク5内の液体材料LMが加圧され、液体材料LMは液体材料供給ライン2を気化装置1方向に流れる。この液体材料LMの流量は、液体流量計8で計測され、この計測結果は、装置制御部10に入力される。そして、前記液体材料LMは、気化装置1内に導入される。そして、液体流量設定信号に応じた流量となるように、装置制御部10から制御信号が気化装置1に送られる。これにより、ピエゾアクチュエータ46が動作して、バルブ35の開度を調整する。これにより、気化装置1内に導入された液体材料LMは、図3に示すように、液体材料導入路25を経て液流路40に至り、さらに、図3および図5に示すように、液流路40からバルブシート39aとダイヤフラム37の弁部37bとの隙間を経て、適宜の温度になっている気液混合部41に入る。
【0030】
一方、第1希釈ガスライン3には、図示していない希釈ガス供給源からの第1希釈ガスDG1 (例えばN2 ガス)が流れ、この第1希釈ガスDG1 は、気体用流量制御装置14において流量制御されて気化装置1方向に送られ、この気化装置1内の気液混合部41に送られる。気化装置1内に導入された第1希釈ガスDG1 は、図3に示すように、第1希釈ガス導入路26を経て気液混合部41に入る。
【0031】
前記気液混合部41に入った液体材料LMと第1希釈ガスDG1 は互いに混合される。特に、気液混合部41に細長い溝43が形成されており、液体材料LMがこの溝43に流れこみながら第1希釈ガスDG1 と混合されるので、両者LM,DG1 が十分に混ざり合った気液混合体Mとなる。
【0032】
そして、前記気液混合体Mは、気液混合部41の孔42を経てノズル部44からガス導出路27に向けて放出される。このとき、気液混合体Mのなかの液体材料LMが気化されてガスGとなる。この気化ガスGは、気液混合体M中の第1希釈ガスDG1 と混合する。つまり、液体材料LMが気化して発生したガスGは、第1希釈ガスDG1 によって希釈され、混合ガスKG1 となってガス導出路27を下流側に流れていく。このとき、ガス導出路27は、ヒータ28によって加熱されているので、結露が生ずることはない。
【0033】
そして、前記混合ガスKG1 は、ガス導出路27の下流側の発生ガスライン4を流れ、気体用流量計16を経て下流側に流れる。混合ガスKG1 の流量は、気体用流量計16で計測され、この計測結果は、装置制御部10に入力される。そして、発生ガスライン4には、その開度が装置制御部10からの指令によって設定される気体用流量制御装置19が設けられているので、この気体用流量制御装置19によってサンプリングされる所定量の混合ガスKG1 が発生ガスライン4を下流側に流れ、余剰の混合ガスKG1 は、排気ライン17に導かれ、適宜処理される。
【0034】
そして、前記気体用流量制御装置19を経た混合ガスKG1 は、さらに、発生ガスライン4を下流側に流れ、発生ガスライン4と第2希釈ガスライン20の合流点4aに至る。この第2希釈ガスライン20には、図示していない希釈ガス供給源からの第2希釈ガスDG2 (第1希釈ガスDG1 と同じガス、つまり、N2 ガス)が流れており、この第2希釈ガスDG2 は、装置制御部10からの指令によって制御された気体用流量制御装置23において流量制御されて、前記合流点4a方向に送られる。その結果、合流点4aにおいては、混合ガスKG1 と第2希釈ガスDG2 とが合流し、混合ガスKG1 は第2希釈ガスDG2 によって希釈され、混合ガスKG2 となる。この混合ガスKG2 は、N2 ガスによる2回にわたる希釈により、所定濃度の標準ガスとなっており、発生ガスライン4の下流側の発生口(図示していない)方向に流れていく。
【0035】
次に、上述した標準ガス発生装置によって、液体材料としてのオクタフルオロシクロペンテン(C5 6 )を気化した例について、数値を挙げて説明する。液体状態のオクタフルオロシクロペンテンを所定の温度に保持された気化装置1に供給することにより、上述したように、オクタフルオロシクロペンテンが気化して、標準ガスGが発生し、その流量は0℃換算で2cc/minとなる(以下、0℃換算の流量をSCCMと表記する)。この場合、気化装置1には、第1希釈ガスDG1 としてN2 ガスが流量制御されて供給されており、このN2 ガスによる1回目の希釈により濃度が1/5000の標準ガスとなる。
【0036】
そして、前記希釈された標準ガスを、気体用流量制御装置19によって10SCCMサンプリングし、第2希釈ガスDG2 としてのN2 ガス(これは気体用流量制御装置23によって所定流量となるようにしてある)によって2回目の希釈を行ってさらに濃度を1/2000希釈することにより、0.2ppmの標準ガスが得られた。この場合、1回希釈の標準ガスを100SCCMサンプリングすると、2ppmの標準ガスが得られる。
【0037】
図6は、上記標準ガス発生装置によって、0.2〜2ppmのオクタフルオロシクロペンテンの標準ガスを発生させたときの発生濃度と波数1000.59cm-1における吸光度との関係を示すもので、相関係数の2乗が0.9995となり、非常に直線性に優れた標準ガスが得られることがわかる。
【0038】
以上説明したように、この発明の標準ガス発生装置によれば、広い濃度範囲にわたって標準ガスを連続的に得ることができる。そして、多種類の液体材料を原料とする標準ガスを得る場合、液体材料を取り替えるだけでよく、冒頭に掲げた従来装置のような不都合が生ずることはない。
【0039】
そして、上述の実施の形態においては、液体流量制御機能を備えた気化装置1内に形成した気液混合部41において、液体材料LMを流量制御しながら第1希釈ガスDG1 と混合し、このときの気液混合体Mを、気液混合部41に近接するノズル部44から噴霧状態で放出して液体材料LMを気化するようにしているので、良好に混合された状態の気液混合体Mをノズル部44から放出することができ、気液混合体M中の液体材料LMを効率よくしかも安定した状態で気化することができる。
【0040】
また、上記実施の形態においては、気化装置1における液体材料LMの流量制御を、液体用流量計8の出力に基づいて行うようにしているので、気液混合部41に対して液体材料LMを最適量供給することができる。
【0041】
この発明は、上述の実施の形態に限られるものではなく、種々に変形して実施することができる。すなわち、液体材料導入路25や第1希釈ガス導入路26は、必ずしも鉤型状に形成する必要はなく、ストレートであってもよい。そして、ヒータ28はプレートヒータであってもよく、ヒータ28による加熱温度は、液体材料LMの種類などに応じて適宜設定できる。また、このヒータ28は、本体ブロック24の気液混合部41やガス導出路27の近傍を加熱できるようにしてあればよく、特に、ノズル部44から液体材料LMを噴霧状態で放出することによってガスを好適に生成できる程度にしてあればよい。
【0042】
そして、気化装置1における液体材料LMの流量制御を、発生ガスライン4に設けられた気体用流量計16の出力に基づいて行うようにしてもよく、このようにした場合、より精度よく液体材料LMの流量を制御することができる。
【0043】
また、アクチュエータ46として、電磁式のものやサーマル式のものを用いてもよい。
【0044】
さらに、液体材料LMは、常温常圧で液体状態であるものに限られるものではなく、常温常圧で気体であっても適宜加圧することにより常温で液体となるようなものであってもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明においては、気化装置、液体マスフローメータ、希釈用マスフローコントローラ、サンプリング用マスフローコントローラを組み合わせてなるものであり、多種類の液体材料を原料とする標準ガスを確実に得ることができ、しかも広い濃度範囲にわたって標準ガスを連続的に得ることができる。そして、前記各部材の組み合わせにより、ppb、pptレベルといった非常に低濃度の標準ガスを精度よく確実に発生させることができるため、特に、揮発性有機化合物の標準ガスの発生に適している。
【0046】
そして、液体材料と希釈ガスとを、液体流量制御機能を備えた気化装置内の気液混合部において流量制御しながら混合し、この気液混合体をノズル部から効率よく噴霧することができ、液体材料を効率よくしかも安定した状態で気化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る標準ガス発生装置の全体構成を概略的に示す図である。
【図2】前記標準ガス発生装置における気化装置の一例を示す縦断面図である。
【図3】前記気化装置における要部の構成を示す縦断斜視図である。
【図4】前記気化装置の動作説明図で、(A)はバルブの閉状態を示す図、(B)はバルブの開状態を示す図である。
【図5】前記気液混合部の動作説明図である。
【図6】0.2〜2ppmのオクタフルオロシクロペンテンの標準ガスを発生させたときの発生濃度と波数1000.59cm-1における吸光度との関係を示す図である。
【図7】従来の標準ガス発生装置を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1…気化装置、2…液体材料供給ライン、3…第1希釈ガスライン、4…発生ガスライン、8…液体用流量計、14…ガス流量制御器、16…気体用流量計、19…ガス流量制御器、20…第2希釈ガスライン、23…ガス流量制御器、27…ガス導出路、41…気液混合部、44…ノズル部、LM…液体材料、DG1 ,DG2 …希釈ガス、G…気化ガス。

Claims (3)

  1. 液体を気化する気化装置に対して、液体材料の流量を測定する液体用流量計を備えた液体材料供給ラインと、キャリアガスとしての機能をも有する希釈ガスの流量を制御するガス流量制御器を備えた第1希釈ガスラインとを並列的に接続するとともに、前記気化装置に、それにおいて発生したガスが前記希釈ガスとともに流れる発生ガスラインを接続し、この発生ガスラインにガス流量制御器を設け、さらに、この発生ガスラインのガス流量制御器より下流側に、希釈ガスの流量を制御するガス流量制御器を備えた第2希釈ガスラインを接続し、気化装置が、その内部に気液混合部およびノズル部が互いに近接して形成され、前記気液混合部において液体材料を流量制御しながら希釈ガスと混合し、このときの気液混合体を前記ノズル部から噴霧状態で放出して液体材料を気化し、この気化によって発生したガスを希釈ガスとともに前記ノズル部の下流側のガス導出路から取り出すようにしてあることを特徴とする標準ガス発生装置。
  2. 気化装置に導入される液体材料の流量が、液体用流量計の出力または発生ガスラインに設けられる気体用流量計の出力に基づいて制御されるようにしてある請求項1に記載の標準ガス発生装置。
  3. 液体を気化する気化装置に対して、液体材料を供給する液体材料供給ラインと、キャリアガスとしての機能をも有する希釈ガスの流量を制御するガス流量制御器を備えた第1希釈ガスラインとを並列的に接続するとともに、前記気化装置に、それにおいて発生したガスが前記希釈ガスとともに流れる発生ガスラインを接続し、この発生ガスラインにガス流量制御器を設け、さらに、この発生ガスラインのガス流量制御器より下流側に、希釈ガスの流量を制御するガス流量制御器を備えた第2希釈ガスラインを接続し、また、前記気化装置に導入される前記液体材料の流量を調整することにより所定量のガスが発生し、前記液体材料の流量は、前記液体材料供給ラインに設けられる液体用流量計の出力または前記発生ガスラインに設けられる気体用流量計の出力に基づいて制御されるようにしてあることを特徴とする標準ガス発生装置。
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