以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図9は本発明を第1種パチンコ機として具現化した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、1は遊技機本体で、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。4はガラス扉、5は前面板で、これらは前枠3の窓孔6に対応して上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
7は発射用の遊技球を貯留する上皿で、前面板5の前側に装着され、上皿カバー8により覆われている。上皿カバー8には、スピーカー等の音声出力手段9からのサウンドを前側に出力する例えばスリット状の音声出力部8aが形成されている。
また、10は余剰球等を貯留する下皿で、前面板5の下側で前枠3の前側に配置され、下皿カバー11により覆われている。12は遊技盤で、前枠3の窓孔6に対応するように、前枠3の裏側に着脱自在に装着されている。
13は発射手段で、下皿10の一側で前枠3の前側に設けられた発射ハンドル14と、前面板5の後方に配置された発射レール15と、前枠3の裏側に配置された発射モータ16及び打撃槌17等を備え、発射ハンドル14を操作したときに、発射モータ16により打撃槌17が作動して、前面板5の裏側に装着された図外の球送り手段により上皿7から発射レール15上に1個ずつ供給される遊技球を遊技盤12側に発射させるようになっている。
遊技盤12の前面側には、図2に示すように、発射手段13により発射された遊技球を案内するガイドレール21が略環状に装着されると共に、そのガイドレール21の内側の遊技領域22内には、可変表示手段23、特別図柄始動手段(第2図柄始動手段)24、大入賞手段25、普通図柄始動手段(第1図柄始動手段)26、普通入賞手段27等の各種遊技部品が配置されている。
可変表示手段23は、遊技盤12に前面側から装着された表示ケース28と、この表示ケース28の略中央に配置された例えば液晶式の可変表示部29とを備えている。表示ケース28には、普通図柄表示手段(第1図柄表示手段)30、ランプ(予告演出手段の一例)31等が設けられている。可変表示部29は特別図柄表示手段(第2図柄表示手段)32を構成している。
普通図柄始動手段26は、例えば通過ゲートにより構成され、遊技球が通過するときにその遊技球を検出するようになっている。なお、普通図柄始動手段26は、遊技球が入賞可能な入賞手段としてもよい。
普通図柄表示手段30は、1個又は複数個、例えば1個の普通図柄(第1図柄)を表示可能な例えば7セグメント式等の表示手段により構成され、普通図柄始動手段26が遊技球を検出することを条件に、普通図柄が乱数制御により所定時間(例えば30秒間)変動して、所定の当たり態様(所定態様)又は外れ態様で停止するようになっている。
普通図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を使用可能であり、この実施形態では「0」〜「9」までの10種類の数字図柄が使用されている。なお、普通図柄表示手段30の変動表示中に普通図柄始動手段26が遊技球を検出した場合には、その検出個数が所定個数、例えば4個を限度として記憶されるようになっている。
特別図柄始動手段24は、例えば開閉自在な左右一対の開閉爪34を備えた電動チューリップ等の開閉入賞手段により構成されており、普通図柄表示手段30の変動後の停止図柄が予め定められた当たり態様(所定態様)を表示することを条件に発生する第1利益状態のときに、開閉爪34が所定時間開放するようになっている。
特別図柄表示手段32は、可変表示部29上に1個又は複数個、例えば左右方向に3個の図柄表示部33a〜33cを備え、各図柄表示部33a〜33c上に夫々特別図柄(第2図柄)を変動表示可能となっている。各特別図柄は、特別図柄始動手段24が遊技球を検出することを条件に上下方向又は左右方向にスクロールする等、所定の変動パターンで変動して、所定の大当たり態様(特定態様)又は外れ態様となるように左、右、中等の所定の順序で停止する。
なお、特別図柄表示手段32の変動表示中に特別図柄始動手段24が遊技球を検出した場合には、その検出個数が所定個数、例えば4個を限度として記憶されるようになっている。
特別図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を使用可能であり、本実施形態では「0」〜「9」までの10種類の数字図柄が使用されている。また、本実施形態では、3つの特別図柄が同一となる図柄態様、即ち「0・0・0」「1・1・1」…「9・9・9」の10種類を大当たり態様とする。
更に、大当たり態様には特別大当たり態様とそれ以外の通常大当たり態様とがあり、本実施形態では、10種類の大当たり態様のうち、「1・1・1」「7・7・7」等、奇数図柄よりなる5種類の大当たり態様を特別大当たり態様、「2・2・2」「8・8・8」等、偶数図柄よりなる5種類の大当たり態様を通常大当たり態様とする。
特別図柄表示手段32が特別図柄を変動表示する際の変動パターンとしては、リーチ状態を経由しないで外れ態様となるリーチなし外れ変動パターンA、リーチ状態を経由して外れ態様となる第1リーチ外れ変動パターンB及び第2リーチ外れ変動パターンC、リーチ状態を経由して大当たり態様となる第1リーチ大当たり変動パターンD及び第2リーチ大当たり変動パターンEなど、多種類のものが用意されている。
これら変動パターンA〜E等には、夫々所定の変動時間が設定されており、例えばリーチなし外れ変動パターンAは10秒、第1リーチ外れ変動パターンBは25秒、第2リーチ外れ変動パターンCは35秒、第1リーチ大当たり変動パターンDは27秒、第2リーチ大当たり変動パターンEは40秒となっている。
大入賞手段25は、いわゆるアタッカーを構成するもので、例えば下部側の横軸廻りに開閉自在な開閉板35を備え、特別図柄表示手段32の変動後の停止図柄が予め定められた大当たり態様を表示したことを条件に発生する第2利益状態のときに、開閉板35が前側に開放するようになっている。
また、大入賞手段25は、開閉板35の開放後に所定時間(例えば30秒)が経過したとき、又はその所定時間内に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞したときに開閉板35を閉じると共に、入賞した遊技球が内部の特定領域36を通過することを条件に、最大所定回数(例えば16回)まで開閉動作を繰り返すようになっている。
このように、第2利益状態は第1利益状態よりも遊技者にとってより大きな利益状態に設定されている。
図3は制御用のブロック図である。図3において、41は主制御基板であり、この主制御基板41は、遊技領域22に装着された可変表示手段23、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤12を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに収納されている。
42は音声ランプ制御基板、43は図柄制御基板で、これらサブ制御基板42、43等についても、可変表示手段23の裏側等、前枠3及び遊技盤12を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
本実施形態では、主制御基板41から音声ランプ制御基板42に対しては一方向通信のみ可能であり、音声ランプ制御基板42と図柄制御基板43との間では双方向通信可能な構成となっている。これにより、主制御基板41から図柄制御基板43へのコマンドは音声ランプ制御基板42を経由して送信される。
主制御基板41は、主として遊技盤12側の遊技動作の制御を行うためのもので、第1抽選手段44、第1判定手段45、第1利益状態発生手段46、第2抽選手段47、第2判定手段48、停止図柄態様選択手段49、変動パターン選択手段50、第2利益状態発生手段51、特別遊技状態発生手段52、制御コマンド送信手段53等を備え、CPU、ROM、RAM等の電子部品により構成されている。
第1抽選手段44は、変動後の普通図柄が当たり態様となる確率が例えば1/10のときに0〜9までの10個の乱数値を発生する等、その確率に応じて所定数の乱数値を発生し、普通図柄始動手段26が遊技球を検出することを条件に、その何れかの乱数値を抽選するようになっている。
第1判定手段45は、第1抽選手段44での抽選乱数値に基づいて変動後の普通図柄を当たり態様とするか否か、即ち特別図柄始動手段24を開状態にする第1利益状態を発生させるか否かを判定するためのもので、第1抽選手段44で抽選された乱数値が予め定められた当たり態様判定値と一致するか否かを判定し、両者が一致する場合には当たり態様の判定結果を、一致しない場合には外れ態様の判定結果を夫々出力すると共に、その判定結果に基づいて、普通図柄表示手段30の普通図柄を所定時間(例えば30秒間)変動表示させて所定の停止図柄で停止させるよう、制御コマンド送信手段53を介して図柄制御基板43側に変動制御コマンドを送信するようになっている。
第1利益状態発生手段46は、第1判定手段45の判定結果が当たり態様判定となり、普通図柄表示手段30の変動後の普通図柄が当たり態様となったとき、特別図柄始動手段24の開閉爪34を所定時間開放させる第1利益状態を発生させるものである。
第2抽選手段47は、変動後の特別図柄が大当たり態様となる確率が例えば1/300のときに0〜299までの300個の乱数値を発生する等、その確率に応じて所定数の乱数値を発生し、特別図柄始動手段24が遊技球を検出することを条件に、その何れかの乱数値を抽選するようになっている。
第2判定手段48は、第2抽選手段47での抽選乱数値に基づいて変動後の特別図柄を大当たり態様とするか否か、即ち大入賞手段25を開状態にする第2利益状態を発生させるか否かを判定するためのもので、第2抽選手段47で抽選された乱数値が予め定められた大当たり態様判定値と一致するか否かを判定し、両者が一致する場合には大当たり態様の判定結果を、一致しない場合には外れ態様の判定結果を夫々出力するようになっている。
停止図柄態様選択手段49は、特別図柄表示手段32の変動後の停止図柄態様を選択するためのもので、第2判定手段48の判定結果が大当たり態様判定のときに複数種類(10種類)の大当たり態様の中から1つを、第2判定手段48の判定結果が大当たり態様判定以外のときに、複数種類の外れ態様の中から1つを、夫々乱数抽選により選択するようになっている。
変動パターン選択手段50は、第2判定手段48の判定結果と、停止図柄態様選択手段49の選択結果との少なくとも一方に基づいて、複数の変動パターンA〜E等の中から1つを乱数抽選により択一的に選択するためのもので、第2判定手段48の判定結果が大当たり態様判定のときに、大当たり態様に対応する複数種類の変動パターンD,E等の何れかを、外れ態様判定のときに、外れ態様に対応する複数種類の変動パターンA〜C等の何れかを、夫々乱数抽選により選択するようになっている。
第2利益状態発生手段51は、第2判定手段48の判定結果が大当たり態様判定となり、特別図柄表示手段32の変動後の停止図柄が大当たり態様となったとき、遊技者に有利な第2利益状態を発生させるようになっている。この第2利益状態では、大入賞手段25の開閉板35が前側に開放して遊技球が容易に入賞可能な状態となる。
大入賞手段25は、その開放から所定時間(例えば30秒)が経過するか、その所定時間内に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すれば、その時点で開閉板35を閉じる。そして、入賞した遊技球が特定領域36を通過した場合には、再度開閉板35が開放し、最大所定回数(例えば16回)までこの開閉動作を繰り返すようになっている。
特別遊技状態発生手段52は、第2利益状態の終了後(又は発生後)に、遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させるためのもので、第2判定手段48が大当たり態様と判定し、停止図柄態様選択手段49が複数種類(10種類)の大当たり態様のうちの特別大当たり態様を選択して、変動後の特別図柄が特別大当たり態様となることを条件に、第2利益状態の終了後に、特別図柄が大当たり態様となる確率を通常確率状態(例えば1/300の低確率)から高確率状態(例えば1/60程度)へと変化させると共に、第1利益状態発生手段46による特別図柄始動手段24の開放時間を通常開放時間よりも長い延長開放時間に変化させるようになっている。
なお、特別遊技状態発生手段52は、高確率状態のときに第2判定手段48の大当たり態様判定値の数を増やして、その大当たり態様の発生確率を高くするようになっている。
特別遊技状態発生手段52は、特別遊技状態の開始後、特別図柄が通常大当たり態様となって次の第2利益状態が発生するか、それまでに特別図柄が予め定められた所定回数変動した場合等に、大当たり態様の発生確率を高確率から通常確率(低確率)へと復帰させて特別遊技状態を終了させるようになっている。
制御コマンド送信手段53は、所定の制御コマンドを一方向通信により音声ランプ制御基板42、図柄制御基板43等のサブ制御基板側へと送信するためのもので、普通図柄始動手段26が遊技球を検出することに基づいて、第1判定手段45の判定結果に基づいて普通図柄の変動制御コマンドを図柄制御基板43側へと送信する機能、特別図柄始動手段24が遊技球を検出することに基づいて、変動パターン選択手段50で選択された変動パターンA〜E等に基づく変動パターンコマンド、停止図柄態様選択手段49で選択された停止図柄態様に基づく停止図柄態様コマンド、特別図柄の変動停止を指令する変動停止コマンド等の変動制御コマンドを所定のタイミングで音声ランプ制御基板42を介して図柄制御基板43側に送信する機能等を有している。
音声ランプ制御基板42は、ランプ31、音声出力手段9等による演出制御を行うためのもので、第1予告演出判定手段61、第2予告演出判定手段62、予告演出パターン記憶手段63、予告演出パターン選択手段64、予告演出制御手段65、ランプ制御手段66、音声制御手段67等を備えている。
第1予告演出判定手段61は、普通図柄が当たり態様となること又はその可能性が高いことを事前に報知する第1予告演出を行うか否かを判定するためのもので、少なくとも第1予告演出の時点で特別図柄表示手段32が変動表示中であり、更にその特別図柄の変動パターンが所定の変動パターン、例えばリーチ状態を経由する変動パターンB〜Eの何れかの場合にのみ第1予告演出を行う旨の判定を行い、第1予告演出開始要求を出力するようになっている。
ここで、「第1予告演出の時点」とは、第1予告演出を行うものと仮定した場合のその第1予告演出の時点であり、第1予告演出を開始する時点、第1予告演出が終了する時点、その間の所定時点の何れとしてもよい。本実施形態では、「第1予告演出の時点」を、第1予告演出が開始する時点とする。また、「第1予告演出の時点」は、普通図柄の変動開始と同時又は略同時でもよいし、普通図柄の変動開始から所定時間経過後であってもよい。
また、第1予告演出判定手段61は、図4(a)に示すように、特別図柄変動時間記憶手段68、特別図柄変動時間判定手段(変動時間判定手段)69、予告演出タイミング記憶手段70、計時手段71等を備え、これらに基づいて第1予告演出の時点で特別図柄表示手段32が変動表示中であるか否かの判定を行うようになっている。
特別図柄変動時間記憶手段68は、特別図柄の変動パターンA〜E等の夫々の変動時間を予め記憶するものである。特別図柄変動時間判定手段69は、変動パターン選択手段50による選択結果(変動パターンA〜E等)と特別図柄変動時間記憶手段68の記憶情報とに基づいて特別図柄の変動時間T11を判定するものである。
予告演出タイミング記憶手段70は、所定時点(例えば当該判定時点)から第1予告演出を開始する時点(第1予告演出の時点)までの時間T13を予め記憶するものである。計時手段71は、特別図柄の変動表示毎に、その変動開始から所定時点(例えば当該判定時点)までの経過時間T12を計時するものである。
第1予告演出判定手段61は、図4(b)に示すように、上記T11〜T13の値を用いて、例えばT11>T12+T13が満たされた場合に、第1予告演出の時点で特別図柄表示手段32が変動表示中であると判定するようになっている。なお、この判定式は一例であり、例えば左辺をT11よりも小さな値に設定するなど、適宜変更が可能である。
また、例えばT13が0又は無視できる程度に小さな値の場合、即ち普通図柄の変動開始と同時又は略同時に第1予告演出を行う場合には、第1予告演出の時点で特別図柄表示手段32が変動表示中であるか否かの判定を、その判定時点で特別図柄が変動中であるか否かの判定により行うことができるため、この場合には必ずしも特別図柄変動時間記憶手段68、特別図柄変動時間判定手段69、予告演出タイミング記憶手段70、及び計時手段71を備える必要はない。
第2予告演出判定手段62は、特別図柄が大当たり態様となること又はその可能性が高いことを事前に報知する第2予告演出を行うか否かを判定するためのもので、少なくとも第2予告演出の時点で普通図柄表示手段30が変動表示中であり、更に変動パターン選択手段52で選択された特別図柄の変動パターンが所定の変動パターン、例えばリーチ状態を経由する変動パターンB〜Eの何れかの場合にのみ第2予告演出を行う旨の判定を行い、第2予告演出開始要求を出力するようになっている。
ここで、「第2予告演出の時点」の考え方は、上述した「第1予告演出の時点」の場合と同様である。
また、第2予告演出判定手段62は、図5(a)に示すように、普通図柄変動時間記憶手段72、予告演出タイミング記憶手段73、計時手段74等を備え、これらに基づいて第2予告演出の時点で普通図柄表示手段30が変動表示中であるか否かの判定を行うようになっている。
普通図柄変動時間記憶手段72は、普通図柄の変動時間T21を予め記憶するものである。予告演出タイミング記憶手段73は、所定時点(例えば当該判定時点)から第2予告演出を開始する時点(第2予告演出の時点)までの時間T23を予め記憶するものである。計時手段74は、普通図柄の変動表示毎に、その変動開始から所定時点(例えば当該判定時点)までの経過時間T22を計時するものである。なお、普通図柄の変動時間が複数種類ある場合には、第1予告演出判定手段61側と同様、普通図柄変動時間判定手段を設けてそれら複数種類の変動時間の何れかを判定、選択するように構成すればよい。
第2予告演出判定手段62は、図5(b)に示すように、上記T21〜T23の値を用いて、例えばT21>T22+T23が満たされた場合に、第2予告演出の時点で普通図柄表示手段30が変動表示中であると判定するようになっている。なお、この判定式は一例であり、例えば左辺をT21よりも小さな値に設定するなど、適宜変更が可能である。
また、例えばT23が0又は無視できる程度に小さな値の場合、即ち特別図柄の変動開始と同時又は略同時に第2予告演出を行う場合には、第2予告演出の時点で普通図柄表示手段30が変動表示中であるか否かの判定を、その判定時点で普通図柄が変動中であるか否かの判定により行うことができるため、この場合には必ずしも普通図柄変動時間記憶手段72、予告演出タイミング記憶手段73、及び計時手段74を備える必要はない。
予告演出パターン記憶手段63は、第1予告演出と第2予告演出とで共通に用いられる複数種類の予告演出パターンを予め記憶するためのものである。本実施形態では、図9に示すように、ランプ31が所定時間(例えば1秒間)連続点灯する予告演出パターンXと、ランプ31が所定時間(例えば1秒間)点滅する予告演出パターンYとの2種類の予告演出パターンX,Yが設けられているものとする。
予告演出パターン選択手段64は、予告演出パターン記憶手段63に記憶されている複数種類の予告演出パターンX,Y等の中から択一的に選択するためのもので、第1予告演出判定手段61からの第1予告演出開始要求、又は第2予告演出判定手段62からの第2予告演出開始要求があった場合に作動するようになっている。
予告演出パターン選択手段64による予告演出パターンX,Yの選択率は、遊技状態に応じて、例えば第1予告演出開始要求があった場合と第2予告演出開始要求があった場合とで異なっており、例えば図9に示すように、第1予告演出開始要求があった場合には予告演出パターンX(例えば選択率70%)が予告演出パターンY(例えば選択率30%)よりも高い確率で選択され、逆に第2予告演出開始要求があった場合には予告演出パターンY(例えば選択率70%)が予告演出パターンX(例えば選択率30%)よりも高い確率で選択されるように設定されている。
予告演出制御手段65は、予告演出手段としてのランプ31に第1予告演出と第2予告演出とを共通の態様により行わせるための制御を行うもので、第1予告演出判定手段61又は第2予告演出判定手段62から第1予告演出開始要求又は第2予告演出開始要求が出力されることを条件に、ランプ制御手段66を介してランプ31の点灯制御を行い、予告演出パターン選択手段64で選択された予告演出パターンX,Yに従ってランプ31を点灯させるようになっている。
ランプ制御手段66は、ランプ31の点灯制御を行うもので、予告演出制御手段65の制御に基づいて予告演出パターンX,Yに従ってランプ31を点灯させる他、遊技状態に応じて所定のパターンでランプ31を点灯させるようになっている。
音声制御手段67は、音声出力手段9による音声出力制御を行うもので、遊技状態に応じて音声出力手段9から所定のサウンドを出力させるようになっている。
図柄制御基板43は、普通図柄表示手段30、特別図柄表示手段32等の表示制御を行うためのもので、普通図柄制御手段75、特別図柄制御手段76等を備え、CPU、ROM、RAM等の電子部品により構成されている。
普通図柄制御手段75は、普通図柄表示手段30の表示制御を行うもので、普通図柄始動手段26が遊技球を検出することを条件に、制御コマンド送信手段53からの普通図柄の変動制御コマンドに基づいて普通図柄表示手段30の普通図柄を所定時間(例えば30秒間)変動させて、第1判定手段45の判定結果が当たり態様判定のときに当たり態様で普通図柄を停止させるようになっている。
特別図柄制御手段76は、特別図柄表示手段32の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段24が遊技球を検出することを条件に、変動パターン選択手段50で選択された変動パターンに従って特別図柄表示手段32の特別図柄を所定時間変動させて、停止図柄態様選択手段49で選択された停止図柄態様で停止させるようになっている。
次に上記パチンコ機における動作について説明する。ゲームに際して発射手段13により遊技球を発射すると、その遊技球はガイドレール21を経て遊技領域22に入った後、その遊技領域22内を落下する間に普通入賞手段27等に入賞するか、普通図柄始動手段26を通過しながら下方へと落下する。
遊技球が普通図柄始動手段26を通過し、この普通図柄始動手段26が遊技球を検出すると、第1抽選手段44が発生乱数値を抽選して、第1判定手段45がその抽選乱数値から当たり態様か否かを判定し、その判定結果に基づいて制御コマンド送信手段53から音声ランプ制御基板42を介して図柄制御基板43側に普通図柄の変動制御コマンドが送信される。
図柄制御基板43側では、普通図柄の変動制御コマンドに基づく普通図柄制御手段75の制御により、普通図柄表示手段30の普通図柄が所定時間変動した後、第1判定手段45の判定結果が当たり態様判定の場合には「7」等の当たり態様で、当たり態様判定以外の場合には「7」等以外の外れ態様で停止する。
また、音声ランプ制御基板42側では、普通図柄の変動制御コマンドに基づいて、まず第1予告演出判定手段61により、図6に示すような手順に従って第1予告演出を行うか否かの判定が行われる。
即ち、制御コマンド送信手段53から普通図柄の変動制御コマンドを受信すると(ステップS1:Yes)、まず普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様となるか否か、即ち第1判定手段45の判定結果が当たり態様判定か否かを判定する(ステップS2)。
ここで普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様となる場合には(ステップS2:Yes)、その時点で特別図柄が変動中であるか否かを判定する(ステップS3)。
その時点で特別図柄が変動中であれば(ステップS3:Yes)、続いて第1予告演出の時点で特別図柄が変動中であるか否かを判定する(ステップS4)。即ち、上述したように、特別図柄の各変動パターンA〜E等の変動時間T11、所定時点(例えば当該判定時点)から第1予告演出を開始する時点(第1予告演出の時点)までの時間T13、及び特別図柄の変動開始から所定時点(例えば当該判定時点)までの経過時間T12の各値を用いて、例えばT11>T12+T13が満たされていれば第1予告演出の時点で特別図柄が変動中である旨の判定結果を出力する
このステップS4において第1予告演出の時点で特別図柄が変動中である旨の判定結果が得られると(ステップS4:Yes)、続いてその時点で変動中の特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターン、即ち変動パターンB〜Eの何れかであるか否かを判定する(ステップS5)。
ここで、特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターンB〜Eの何れかであれば(ステップS5:Yes)、第1予告演出開始要求を出力する(ステップS6)。
一方、制御コマンド送信手段53から普通図柄の変動制御コマンドが送信されても、普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様とならない場合(ステップS2:No)、その時点で特別図柄が変動中でない場合(ステップS3:No)、その時点で特別図柄が変動中であっても第1予告演出の時点では特別図柄が変動中でない場合(ステップS4:No)、特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターンB〜Eの何れかでない場合(ステップS5:No)の何れかの場合には、第1予告演出開始要求は出力されない。
以上のような処理により第1予告演出判定手段61から第1予告演出開始要求が出力されると、予告演出パターン選択手段64が、予告演出パターン記憶手段63に記憶されている複数種類の予告演出パターンX,Y等の中から択一的に選択する。この場合、即ち第1予告演出開始要求が出力された場合には、例えば予告演出パターンXの選択率が70%、予告演出パターンYの選択率が30%のように、予告演出パターンXのほうが予告演出パターンYよりも高い確率で選択される。
予告演出パターン選択手段64により予告演出パターンX,Yの何れかが選択されると、予告演出制御手段65が、ランプ制御手段66を介してランプ31の点灯制御を行い、予告演出パターン選択手段64で選択された予告演出パターンX,Yに従って、普通図柄の変動開始と同時又はその後所定のタイミングでランプ31を連続点灯又は点滅させる第1予告演出を行う。
普通図柄の変動後の停止図柄が「7」等の当たり態様となった場合には、第1利益状態発生手段46の制御により、特別図柄始動手段24の開閉爪34が所定時間開放し、この特別図柄始動手段24に遊技球が入賞し易くなる。
特別図柄始動手段24の開閉爪34が開放して遊技球が入賞し、この特別図柄始動手段24が遊技球を検出すると、第2抽選手段47が発生乱数値を抽選し、第2判定手段48がその抽選乱数値から大当たり態様か否かを判定する。
そして、停止図柄態様選択手段49が、第2判定手段48の判定結果が大当たり態様判定となった場合には複数種類(10種類)の大当たり態様の中の1つを、外れ態様判定となった場合には複数種類の外れ態様の中の1つを、乱数抽選により選択すると共に、変動パターン選択手段50が、第2判定手段48の判定結果と停止図柄態様選択手段49の選択結果との少なくとも一方に基づいて、複数の変動パターンA〜E等の中から1つを乱数抽選により選択する。
そして、制御コマンド送信手段53が、変動パターンコマンド、停止図柄態様コマンド等を一方向通信により図柄制御基板43、音声制御基板43、ランプ制御基板44等のサブ制御基板側へと略同時に送信して、特別図柄の変動開始を指令する。
図柄制御基板43側では、特別図柄の変動制御コマンドに基づく特別図柄制御手段76の制御により、特別図柄表示手段32の特別図柄が、変動パターン選択手段50で選択された変動パターンA〜Eの何れかに従って所定時間変動した後、停止図柄態様選択手段49で選択された停止図柄態様で停止する。
また、音声ランプ制御基板42側では、特別図柄の変動制御コマンドに基づいて、まず第2予告演出判定手段62により第2予告演出を行うか否かの判定が行われる。
なお、この第2予告演出判定手段62による第2予告演出判定処理は、上述した第1予告演出判定手段61による第1予告演出判定処理と略同様であり、図6を括弧書きのように変更したものである。
即ち、制御コマンド送信手段53から特別図柄の変動制御コマンドを受信すると(ステップS1:Yes)、まず特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様となるか否か、即ち第2判定手段48の判定結果が大当たり態様判定か否かを判定する(ステップS2)。
ここで特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様となる場合には(ステップS2:Yes)、その時点で普通図柄が変動中であるか否かを判定する(ステップS3)。
その時点で普通図柄が変動中であれば(ステップS3:Yes)、続いて第2予告演出の時点で普通図柄が変動中であるか否かを判定する(ステップS4)。即ち、上述したように、普通図柄の変動時間T21、所定時点(例えば当該判定時点)から第2予告演出を開始する時点(第2予告演出の時点)までの時間T23、及び普通図柄の変動開始から所定時点(例えば当該判定時点)までの経過時間T22を用いて、例えばT21>T22+T23が満たされている場合には第2予告演出の時点で普通図柄が変動中である旨の判定結果を出力する。
このステップS4において第2予告演出の時点で普通図柄が変動中である旨の判定結果が得られると(ステップS4:Yes)、続いて変動パターン選択手段50で選択された特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターン、即ち変動パターンB〜Eの何れかであるか否かを判定する(ステップS5)。
ここで、特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターンB〜Eの何れかであれば(ステップS5:Yes)、第2予告演出開始要求を出力する(ステップS6)。
一方、制御コマンド送信手段53から特別図柄の変動制御コマンドが送信されても、特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様とならない場合(ステップS2:No)、その時点で普通図柄が変動中でない場合(ステップS3:No)、その時点で普通図柄が変動中であっても第2予告演出の時点では普通図柄が変動中でない場合(ステップS4:No)、特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターンB〜Eの何れかでない場合(ステップS5:No)の何れかの場合には、第2予告演出開始要求は出力されない。
以上のような処理により第2予告演出判定手段62から第2予告演出開始要求が出力されると、予告演出パターン選択手段64が、予告演出パターン記憶手段63に記憶されている複数種類の予告演出パターンX,Y等の中から択一的に選択する。この場合、即ち第2予告演出開始要求が出力された場合には、例えば予告演出パターンXの選択率が30%、予告演出パターンYの選択率が70%のように、予告演出パターンYのほうが予告演出パターンXよりも高い確率で選択される。
予告演出パターン選択手段64により予告演出パターンX,Yの何れかが選択されると、予告演出制御手段65が、ランプ制御手段66を介してランプ31の点灯制御を行い、予告演出パターン選択手段64で選択された予告演出パターンX,Yに従って、特別図柄の変動開始と同時又はその後所定のタイミングでランプ31を連続点灯又は点滅させる第2予告演出を行う。
図7及び図8は普通図柄表示手段30による普通図柄の変動表示、特別図柄表示手段32による特別図柄の変動表示、及びランプ31による第1又は第2予告演出の一例を示したものである。
図7は、普通図柄、特別図柄の順で変動を開始し、その後所定のタイミングでランプ31が予告演出パターンXに従って所定時間連続点灯した後、普通図柄が外れ態様で、特別図柄が大当たり態様で夫々停止した場合を示している。
予告演出パターンXは、第1予告演出の場合と第2予告演出の何れの場合にも出現する可能性があり、またその予告演出パターンXが出現したときには普通図柄、特別図柄共に変動中であるため、遊技者はその予告演出パターンXを見ただけでは第1予告演出、第2予告演出の何れであるかを判断することはできないが、第1予告演出の場合に高確率で選択される予告演出パターンXが出現したことで第2予告演出である可能性が低いことについては認識することができ、普通図柄と特別図柄との何れかが停止するまで第2予告演出であることに僅かな期待感を抱きつつ図柄変動を見守ることになる。
そして、普通図柄が特別図柄よりも先に「2」等の外れ態様で停止した段階で、遊技者は先程の予告演出が第2予告演出であり、特別図柄が大当たり態様となることを認識することができる。
一方、図8は、特別図柄、普通図柄の順で変動を開始し、その後所定のタイミングでランプ31が予告演出パターンYに従って所定時間点滅した後、特別図柄がリーチ状態となった後で普通図柄が当たり態様で停止し、更に特別図柄が外れ態様で停止した場合を示している。
予告演出パターンYは、第1予告演出の場合と第2予告演出の何れの場合にも出現する可能性があり、またその予告演出パターンYが出現したときには普通図柄、特別図柄共に変動中であるため、遊技者はその予告演出パターンYを見ただけでは第1予告演出、第2予告演出の何れであるかを判断することはできないが、第2予告演出の場合に高確率で選択される予告演出パターンYが出現したことで第2予告演出である可能性が高いことについては認識することができ、普通図柄と特別図柄との何れかが停止するまで第2予告演出であることに大きな期待感を抱きつつ図柄変動を見守ることになる。
また、普通図柄が停止する前に特別図柄がリーチ状態となることにより、遊技者は特別図柄が大当たり態様となることについての期待感が更に高揚する。
そして、普通図柄が特別図柄よりも先に「7」等の当たり態様で停止した段階で、遊技者は先程の予告演出が第1予告演出であって、特別図柄の大当たりを予告する第2予告演出でなかったことを認識することができる。
変動後の特別図柄が大当たり態様で確定すると、その後に第2利益状態発生手段51が作動して第2利益状態が発生し、大入賞手段25の開閉板35が前側に開放する。大入賞手段25は、開放から所定時間(例えば30秒)が経過するか、所定時間内に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すれば、その時点で開閉板35が閉じる。そして、入賞した遊技球が特定領域36を通過すれば、再度開閉板35が開放し、最大所定回数(例えば16回)まで開閉動作を繰り返す。
このため、第2利益状態が発生すれば、大入賞手段25に多数の遊技球が入賞する可能性があり、遊技者はその入賞球数に応じて賞球の払い出しを受けることができ、多大な利益を享受することができる。
また、特別図柄が大当たり態様のうちの特別大当たり態様となった場合には、第2利益状態の終了後、特別遊技状態発生手段52が作動して特別遊技状態が発生し、大当たり態様の発生確率を通常確率から高確率へと変化させると共に、第1利益状態発生手段46による特別図柄始動手段24の開放時間を通常開放時間よりも長い延長開放時間に変化させる。
その後は、第2判定手段48が高確率状態で大当たり態様とするか否かを判定するため、変動後の特別図柄が再度大当たり態様となる可能性が非常に高くなり、また特別図柄始動手段24に遊技球が入賞しやすくなって特別図柄の変動回数が増加するため、遊技者は有利な状態でゲームを行える。
この特別遊技状態は、変動後の特別図柄が通常大当たり態様となって次の第2利益状態が発生するか、それまでに特別図柄が予め定められた所定回数変動した場合に終了する。
以上説明したように、本実施形態では、第1予告演出と第2予告演出とを共通の態様により行うように構成し、第1予告演出判定手段61は少なくとも第1予告演出の時点で特別図柄が変動中である場合にのみ第1予告演出を行う旨の判定を行い、第2予告演出判定手段62は少なくとも第2予告演出の時点で普通図柄が変動中である場合にのみ第2予告演出を行う旨の判定を行うように構成されているため、遊技者は予告演出が普通図柄と特別図柄のどちらに関するものであるかを認識することが難しく、予告演出が行われた場合の遊技者の期待感をより一層高揚させることができ、十分な演出効果を得ることが可能となる。
第2利益状態は第1利益状態よりも遊技者にとってより大きな利益状態に設定されているため、予告演出が出現したときにその予告演出が第1予告演出であるか第2予告演出であるかが遊技者にとって極めて大きな問題となり、予告演出による演出効果をより一層高めることができる。
即ち、遊技者は自分にとってより有利な利益状態が発生することを期待するため、例えば予告演出が普通図柄と特別図柄のどちらに関するものであるかを遊技者が認識できないようにすれば、例えば普通図柄と特別図柄とが共に変動表示中の状態で予告演出が行われた場合、先に停止する図柄(例えば普通図柄)の結果について遊技者に大きな関心を持たせることができる。
第1予告演出判定手段61と第2予告演出判定手段62とは、特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターンB〜Eの何れかである場合にのみ第1予告演出又は第2予告演出を行うように構成されているため、予告演出を行った後、例えば普通図柄が停止する前に特別図柄がリーチ状態となった場合には遊技者はその予告演出が第2予告演出であることに対する期待感を更に高揚させることとなり、興趣が向上する。
予告演出パターン選択手段64による複数種類の予告演出パターンX,Yの選択率を、第1予告演出の場合と第2予告演出の場合とで異ならせているため、遊技者はその予告演出パターンの種類により第1予告演出であるか第2予告演出であるかをある程度予測することができ、演出効果を更に高めることができる。
図10は本発明の第2の実施形態を例示し、特別図柄の変動時間を判定する特別図柄変動時間判定手段69の判定結果に基づいて、予告演出手段としてのランプ31を作動させるタイミングを決定するようにした例を示している。
本実施形態では、図10に示すように、第1予告演出を開始させる予告演出開始タイミングを複数種類備えている。例えば、予告演出開始タイミングP1は普通図柄の変動開始と同時(T13=0秒)、予告演出開始タイミングP2は普通図柄の変動開始から5秒後(T13=5秒)、予告演出開始タイミングP3は普通図柄の変動開始から10秒後(T13=10秒)、予告演出開始タイミングP4は普通図柄の変動開始から15秒後(T13=15秒)となっている。
これら複数種類の予告演出開始タイミングP1〜P4は、予告演出タイミング記憶手段70に予め記憶される。
第1予告演出判定手段61は、ステップS4(図6)において第1予告演出の時点で特別図柄が変動中か否かを判定する際に、特別図柄変動時間判定手段69の判定結果に基づいて、予告演出開始タイミングP1〜P4の中に、第1予告演出の時点で特別図柄が変動表示中となるものが存在するか否か、即ちT13=0,5,10,15の中にT11>T12+T13等を満たすものが1つ以上存在するか否かを判定し、存在する場合には第1予告演出開始要求を出力するように構成する。
また、予告演出制御手段65は、第1予告演出判定手段61から第1予告演出開始要求が出力された場合には、予告演出開始タイミングP1〜P4のうち、第1予告演出の時点で特別図柄が変動表示中となる1又は複数のうちの1つを選択し、予告演出パターン選択手段64で選択された予告演出パターンX,Yに従って、その選択した予告演出開始タイミングP1〜P4の何れかに従って第1予告演出を行わせるように構成する。
このような構成とすることにより、予告演出を出現させるタイミングを変化させることができ、演出効果を更に向上させることができる。
なお、普通図柄の変動時間が複数種類存在する場合には、第2予告演出判定手段62についても第1予告演出判定手段61と略同様の構成とすればよい。即ち、普通図柄と特別図柄との少なくとも一方の変動時間を判定する変動時間判定手段を備え、この判定結果に基づいて、第2予告演出と第1予告演出との少なくとも一方の開始タイミングを決定するように構成してもよい。
図11は本発明の第3の実施形態を例示し、第1予告演出又は第2予告演出の時点で特別図柄又は普通図柄が変動中であるか否かの判断を、普通図柄又は特別図柄の変動開始時だけでなくその後所定時間経過するまで継続して行うようにした例を示している。
即ち、図11に示すように、例えば第1予告演出判定手段61による第1予告演出判定処理のステップS3を、普通図柄の変動制御コマンドを受信した時点だけでなく、その後所定時間経過するまで(例えば実際の第1予告演出を開始する直前まで)繰り返し行うように構成している(ステップS3a)。もちろん、第2予告演出判定手段62による第3予告演出判定処理についても同様に構成できる。
このような構成とすることにより、普通図柄と特別図柄のどちらが先に変動を開始したかに基づいて、その後に出現した予告演出が第1予告演出であるか第2予告演出であるかを遊技者が判断することができなくなり、予告演出効果を更に高めることができる。
図12〜図17は本発明の第4の実施形態を例示し、第1予告演出判定手段61と第2予告演出判定手段62とが、共に特別図柄(第2図柄)の変動パターンに基づいて、即ち変動パターン選択手段50による選択結果に基づいて第1予告演出又は第2予告演出を行うか否かの判定を行うように構成した例を示している。
本実施形態では、図12に示すように、第2予告演出判定手段62は予告演出タイミング記憶手段73′と計時手段74′とを備え、第1予告演出判定手段61はその第2予告演出判定手段62側の予告演出タイミング記憶手段73′と計時手段74′とを参照して第1予告演出を行うか否かを判定するようになっている。なお、その他の制御系の概略構成は図3に示したものと略同じである。
予告演出タイミング記憶手段73′は、予告演出を行うタイミングを予め記憶するためのもので、例えば特別図柄の変動パターン毎(変動時間毎)に、特別図柄の変動開始からの経過時間の形で設定されている。例えば、リーチなし外れ変動パターンA(変動時間10秒)、第1リーチ外れ変動パターンB(変動時間25秒)、第2リーチ外れ変動パターンC(変動時間35秒)、第1リーチ大当たり変動パターンD(変動時間25秒)、第2リーチ大当たり変動パターンE(変動時間40秒)に対する予告演出タイミングとして夫々3秒、15秒、10秒、10秒、20秒が予め設定されている。
計時手段74′は、特別図柄の変動表示毎に、その変動開始からの経過時間を計時するものである。
第2予告演出判定手段62は、図13に示すような手順に従って第2予告演出を行うか否かの判定を行う。即ち、制御コマンド送信手段53から特別図柄の変動制御コマンドを受信すると(ステップS11:Yes)、まず特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様となるか否か、即ち第2判定手段48の判定結果が大当たり態様判定か否かを判定する(ステップS12)。
ここで特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様となる場合には(ステップS12:Yes)、特別図柄の変動パターンと、予告演出タイミング記憶手段73′の記憶情報とに基づいて予告演出タイミングを決定する(ステップS13)。例えば、特別図柄の変動パターンが第1リーチ大当たり変動パターンDであれば予告演出タイミングは10秒と決定される。
そして、計時手段74′による特別図柄の変動開始からの経過時間と、ステップS13で決定された予告演出タイミングとに基づいて第2予告演出開始要求が出力される(ステップS14)。例えば、予告演出タイミングが10秒であれば、特別図柄の変動開始から10秒経過した時点で第2予告演出開始要求が出力される。
一方、制御コマンド送信手段53から特別図柄の変動制御コマンドが送信されても、特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様とならない場合(ステップS12:No)には第2予告演出開始要求は出力されない。なお、第2予告演出を行うのは特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターンの場合に限る等、その他の条件を設けてもよい。
以上のように、第2予告演出判定手段62は、第2予告演出を行うか否かの判定に際し、普通図柄側の状況については一切考慮しないようになっている。
また、第1予告演出判定手段61は、図14に示すような手順に従って第1予告演出を行うか否かの判定を行う。即ち、制御コマンド送信手段53から普通図柄の変動制御コマンドを受信すると(ステップS21:Yes)、まず普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様となるか否か、即ち第1判定手段45の判定結果が当たり態様判定か否かを判定する(ステップS22)。
ここで普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様となる場合には(ステップS22:Yes)、その時点で特別図柄が変動中であるか否かを判定する(ステップS23)。その時点で特別図柄が変動中でなければ(ステップS23:No)、その後所定時間経過するまで(ステップS23a)、ステップS23の判断を繰り返し行う。
ステップS23において特別図柄が変動中であると判断されれば(ステップS23:Yes)、第2予告演出判定処理のステップS13と同様、特別図柄の変動パターンと、予告演出タイミング記憶手段73′の記憶情報とに基づいて予告演出タイミングを決定する(ステップS24)。
そして、決定された予告演出タイミング時に普通図柄が変動中か否かを判定する(ステップS25)。例えば、普通図柄の変動時間が30秒で、普通図柄の変動開始から20秒経過した時点で特別図柄の変動が開始され、予告演出タイミングが20秒であれば、予告演出タイミングの時点では普通図柄は既に変動が終了していることになる。
予告演出タイミング時に普通図柄が変動中であると判断された場合には(ステップS25:Yes)、第2予告演出判定処理のステップS14と同様、計時手段74′による特別図柄の変動開始からの経過時間と、ステップS24で決定された予告演出タイミングとに基づいて第1予告演出開始要求が出力される(ステップS26)。
一方、制御コマンド送信手段53から普通図柄の変動制御コマンドが送信されても、普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様とならない場合(ステップS22:No)、予告演出タイミング時に普通図柄が変動中でない(既に変動が終了している)場合には第1予告演出開始要求は出力されない。なお、第1予告演出を行うのは特別図柄の変動パターンがリーチ変動パターンの場合に限る等、その他の条件を設けてもよい。
なお、第1予告演出判定手段61側と第2予告演出判定手段62側との双方から予告演出開始要求が出力された場合であっても、本実施形態の場合にはその予告演出のタイミングは同一となり、しかもその予告演出態様は同じであるため、何れか一方のみに基づいて予告演出を行うようにすれば問題はない。
図15は、特別図柄が大当たり態様となる場合の特別図柄表示手段32による特別図柄の変動表示、及びランプ31による第2予告演出の一例を示したものである。図15に示すように、特別図柄が大当たり態様となる場合には、第2予告演出判定手段62は普通図柄側の状況は一切考慮しないため、特別図柄の変動開始後、その変動パターン(変動時間)に応じて決定される所定の予告演出タイミングで第2予告演出が行われる。
図16は、普通図柄が当たりとなり、特別図柄が外れ態様となる場合で、且つ普通図柄の変動開始後に特別図柄の変動が開始される場合の、普通図柄表示手段30による普通図柄の変動表示、特別図柄表示手段32による特別図柄の変動表示、及びランプ31による第1予告演出の一例を示したものである。
図16(a)の場合には、普通図柄の変動中に予告演出タイミング(ここでは特別図柄の変動開始から10秒後)がくるため、その予告演出タイミングに合わせてランプ31による第1予告演出が行われるが、図16(b)の場合には、予告演出タイミングの時点(ここでは特別図柄の変動開始から15秒後)では既に普通図柄の変動が終了しているため、第1予告演出は行われない。
図17は、普通図柄が当たりとなり、特別図柄が外れ態様となる場合で、且つ普通図柄の変動開始時には既に特別図柄の変動中である場合の、普通図柄表示手段30による普通図柄の変動表示、特別図柄表示手段32による特別図柄の変動表示、及びランプ31による第1予告演出の一例を示したものである。
図17(a)の場合には、普通図柄の変動中に予告演出タイミング(ここでは特別図柄の変動開始から15秒後)がくるため、その予告演出タイミングに合わせてランプ31による第1予告演出が行われるが、図17(b)の場合には、普通図柄の変動が開始された時点では既に予告演出タイミング(ここでは特別図柄の変動開始から3秒後)を過ぎているため、第1予告演出は行われない。
図18及び図19は本発明のその他の実施形態を例示し、本発明を現状の第1種パチンコ機以外の構成のパチンコ機に採用した例を示している。
図18は、第1の実施形態に示した第1種パチンコ機における特別図柄始動手段24、特別図柄表示手段32、大入賞手段25と略同様の構成を2組設け、一方の特別図柄始動手段24a、特別図柄表示手段32a、及びそれに対応する図示しない第2利益状態発生手段を夫々第1図柄始動手段、第1図柄表示手段、及び第1利益状態発生手段とし、他方の特別図柄始動手段24b、特別図柄表示手段32b、及びそれに対応する第2利益状態発生手段を夫々第2図柄始動手段、第2図柄表示手段、及び第2利益状態発生手段としている。また、第1予告演出と第2予告演出とを共通の態様により行う予告演出手段としてのランプ31を遊技盤12上に設けている。
2つの第2利益状態発生手段は、発生させる利益状態の内容、例えば大入賞手段25a,25bの開放時間、開放ラウンド数、上限入賞個数等を異ならせることが望ましい。
また、図19は、実施形態に示した第1種パチンコ機と第3種パチンコ機とを組み合わせた例を示している。遊技領域22内には、遊技図柄始動手段81、遊技図柄表示手段82、可変入賞手段83、作動入賞手段84、大入賞手段85、特別図柄始動手段24、特別図柄表示手段32、大入賞手段25、第1始動手段、ランプ31等を備えている。
特別図柄始動手段(第2図柄始動手段)24、特別図柄表示手段(第2図柄表示手段)32、大入賞手段25については第1の実施形態に示した第1種パチンコ機のものと略同様であり、特別図柄表示手段32の変動後の停止図柄が予め定められた大当たり態様となることに基づいて、図示しない第2利益状態発生手段により大入賞手段25が開放する第2利益状態を発生させるようになっている。
遊技図柄始動手段(第1図柄始動手段)81、遊技図柄表示手段(第1図柄表示手段)82、可変入賞手段83、作動入賞手段84、大入賞手段85については、現状の第3種パチンコ機のものと略同様である。即ち、遊技図柄始動手段81が遊技球を検出することを条件に遊技図柄表示手段82が所定時間変動し、その変動後の停止図柄が予め定められた当たり態様となることに基づいて可変入賞手段83が前側に開放し、その可変入賞手段83に入賞した遊技球が内部の特定領域を通過することを条件に作動入賞手段84が有効となり、その有効状態の作動入賞手段84に遊技球が入賞することに基づいて、図示しない第1利益状態発生手段により大入賞手段85が開放する第1利益状態を発生させるようになっている。
このように、第1図柄始動手段、第1図柄表示手段、及び第1利益状態発生手段と、第2図柄始動手段、第2図柄表示手段、及び第2利益状態発生手段との組み合わせは、第1種パチンコ機における普通図柄と特別図柄との組み合わせに限らずどのようなものであってもよい。
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、本発明はそれら各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、予告演出手段は、ランプ31の他、音声出力手段9、可変表示手段23、その他により構成してもよい。即ち、ランプ31の点灯の他、音声出力手段9からの所定のサウンドの出力、可変表示手段23への所定の画像の表示、所定の可動物の動作、或いはそれらの組み合わせ等により予告演出を行うようにしてもよい。
第1予告演出判定手段61、第2予告演出判定手段62は、第1予告演出、第2予告演出を行うための条件として、実施形態に示した以外の条件を付加することは任意である。例えば第1の実施形態等では、第1予告演出判定手段61、第2予告演出判定手段62共に、特別図柄(第2図柄)の変動パターンが所定の変動パターンであることを第1予告演出、第2予告演出を行うための条件としたが、普通図柄(第1図柄)の変動パターンが複数ある場合には、例えば第2予告演出判定手段62側では普通図柄(第1図柄)の変動パターンが所定の変動パターンであることを条件としてもよい。
もちろん、その他の条件はこれらに限られるものではなく、例えば第1予告演出、第2予告演出の時点で第2図柄、第1図柄が所定の変動状態、例えばリーチ状態にある場合にのみ第1予告演出、第2予告演出を行う旨の判定を行うようにしてもよい。
第2の実施形態の場合のように、予告演出開始タイミングが複数種類ある場合には、例えば第1図柄、第2図柄の変動が所定の変動状態、例えばリーチ状態にあるときに第1予告演出、第2予告演出を行うように、予告演出開始タイミングを選択するようにしてもよい。
予告演出パターンは1種類であってもよいし、3種類以上設けてもよい。予告演出パターンが2種類以上ある場合、それらの選択率は、第1予告演出を行う場合と第2予告演出を行う場合とで異ならせる以外に、例えば特別遊技状態中か否か等、任意の遊技状態に応じて異ならせるようにしてもよい。
予告演出パターンは予告演出手段に応じて任意に設定できる。例えば、可変表示手段23を予告演出手段とし、その画面上にキャラクター等の画像を表示する予告演出を行うようにする場合には、そのキャラクター等の種類、動作、色、大きさ等を異ならせた複数種類の予告演出パターンを容易すればよい。
第1利益状態と第2利益状態とは、一方が他方に比べて遊技者にとってより大きな利益状態に設定されていることが望ましいが、例えば両者が略同等の利益状態に設定されていてもよいし、両者が遊技者にとっての利益の大きさを単純には比較できないような異なる種類の利益状態に設定されていてもよい。
図6等に示す処理手順は一例であり、任意に変更が可能である。例えば、ステップS4とステップS5の判断はどちらが先でもよく、また並行して行ってもよい。
第1図柄表示手段と第2図柄表示手段とは、同一の表示手段上に設けてもよいし、別体の遊技部品上に夫々設けてもよい。また、第1図柄表示手段、第2図柄表示手段は、液晶式、プラズマ式、ドット式、7セグメント式、ベルト式、チェーン式、回転ドラム式等、どのようなものでもよい。
予告演出を行った場合には、遊技者に第1図柄の変動を意識させるように、第1図柄の表示領域の拡大、移動、表示色の変更等、第1図柄の表示態様を変更するように構成してもよい。
主制御基板41と他のサブ制御基板42,43等との間の通信形態は、実施形態に示したものに限られるものではなく、例えば主制御基板41側から図柄制御基板43に対して一方向通信のみ可能とし、図柄制御基板43と音声ランプ制御基板42との間で双方向通信可能な構成としてもよいし、主制御基板41側から音声ランプ制御基板42、図柄制御基板43に対して夫々一方向通信のみ可能な構成としてもよい。
また、サブ制御基板側の基板構成はこれらに限られるものではなく、例えば図3に示す音声ランプ制御基板42と図柄制御基板43とを1つの基板により構成してもよいし、音声ランプ制御基板42を2つの異なる音声制御基板、ランプ制御基板で構成してもよい。
第1、第2予告演出判定手段は主制御基板41側に設けてもよい。この場合、主制御基板41側で利益状態を発生するか否かの抽選、予告を行うか否かの判定を行うと共に、それらの結果に基づいて変動パターンを決定し、変動パターンコマンドをサブ制御基板側に送信するように構成してもよい。
特別遊技状態発生手段52で発生させる特別遊技状態としては、特別図柄が大当たり態様となる確率を通常状態よりも高確率とし、第1利益状態発生手段46による特別図柄始動手段24の開放時間を通常開放時間よりも長い延長開放時間に変化させるもの以外に、例えば第2図柄の変動時間を通常状態よりも短縮するもの、普通図柄が当たり態様となる確率を通常状態よりも高確率とするもの、普通図柄の変動時間を通常状態よりも短縮するもの、大入賞手段25の開放のラウンド回数を増加させるもの、大入賞手段25の1回の開放時間を増大させるもの、大入賞手段25の1回の開放当たりの上限入賞数を増加させるもの、普通図柄始動手段26の保留個数の上限を増加させるもの、特別図柄始動手段24の保留個数の上限を増加させるもの等、種々の利益状態を用いることができる。また、それら複数種類の利益状態を同時或いは個別に発生させるようにしてもよい。
更に、実施形態ではパチンコ機を例に挙げて説明したが、アレンジボール機、雀球遊技機等のその他の弾球遊技機でも同様に実施可能であることは言うまでもない。