JP4351119B2 - 引き戸用のロック装置 - Google Patents

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本発明は、引き戸の解放を阻止するロック装置に関し、特にロック状態への移行および解除が容易な引き戸のロック装置に関する。
2枚以上の引き戸を、戸枠内に互い違いにスライド自在に嵌め込んだ引き戸は、「引き違い引戸」、あるいは単に「引き違い戸」や「引戸」と表現される。このような引き戸は、ヒンジやピボット等で回動する観音開き式に比べて、開閉のためのスペースを取らないことから、特に狭いアパートや団地など、スペースの限られた日本の住宅事情においては古来より多用されてきた。単に出入り口用の扉やドア、襖や障子に限らず、箪笥や棚類などの扉にも、引き戸は広く採用されてきた。
食器棚や本棚などに採用される引き戸は、通常施錠のための機構やロック機構を有しない。このため、地震等の際に衝撃や振動で勝手に引き戸が開いて、内部の物がずり落ちたり飛び出す危険があった。特に水屋など、ガラス製の食器類を収納する収納棚の場合、地震の際に内部の食器が落下して割れ、ガラス片が飛び散る危険がある。このような状態では、後片づけが大変であるばかりか、地震の際に脱出しようとする人が足で踏むと怪我をし、脱出の妨げになるといった問題が指摘されていた。現実に阪神淡路大震災ではこのことが問題となった経緯があり、このような不意の引き戸開放事故を阻止するために、引き戸をロックするためのロック機構を設けたり、シリンダ錠などのカギを付加して施錠することなどが推奨されている。
引き戸の施錠装置は、通常、クレセント錠や鎌錠を使用するのが一般的である。クレセント錠は、室内引き戸の縦枠に回動自在に設けたレバー付きのロック爪を、室外引き戸の縦枠に固定された受け金具に引っ掛けることで、両引き戸をロックするようにしたものである。また鎌錠としては、室内引き戸の縦枠に固定されたケーシング内にキーの差し込み部を有する鎌ラッチを回動自在に取り付け、この鎌ラッチをキーで回動して室外引き戸の中桟に形成した受け座に引っ掛けることで、両引き戸をロックするようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながらこれらの方法では、引き戸を開閉するたびに一々カギを挿入して解錠し、また使用後に施錠する必要があり、非常に手間がかかるという問題があった。また施錠のし忘れもあり、このため外出時や就寝時等に、施錠操作を行わなかったり忘れることが多く、本来の施錠装置としての機能が大きく減殺されるという欠点もあった。
また、引き戸の取っ手部分に施錠機構を設けるにはスペースが必要であり、特に食器棚のような限られた大きさの引き戸には施錠装置のケースを挿入することが困難であった。また複雑な機構のため施工コストが高くなるという問題もある。
一方で、引き戸の取っ手や握り部分の操作により、自動的にロックやラッチ状態が解除され、手を離すと再びロック状態とできる引き戸も開発されている(例えば特許文献2参照)。この引戸錠用ラッチング状態解除装置は、図10に示すように引戸錠に対して引戸に固定され、かつ、周側壁82に切欠部86を有する引手80と、この引手80の底壁85に突設した第2固定軸88を介して引手80に揺動可能に添設され、かつ切欠部86に嵌入する折り曲げ部分87を有するスライド駆動板89と、底壁85に突設した第1固定軸81を介してスライド駆動板89の係合部92に組み合わせられ、かつスライド駆動板89の揺動を引戸錠に設けた鎌片仮施錠用の係止片を係合解除の方向へと変換移動させる引っ張り手段90と、このスライド駆動板89や引っ張り手段90が引手80から外れないように引手80の裏側に固定される押え板95,96とを備える。この引戸錠用ラッチング状態解除装置は、引戸に設けた引戸錠がラッチング(仮施錠)状態の場合において、引手80を利用して引戸を開く時、人差し指乃至薬指を引手80の凹所内に差込み、同時に引戸の凹所内に組み入れた可動操作レバー(スライド駆動板)の指当り部に対して引戸の開く方向に力を入れると、引手80に一体的に設けられたラッチング解除装置を介し、引戸錠の仮施錠状態が解消する。
しかしながら、このような引き戸機構もまた上記と同様、扉の戸当部分に鎌状ロック及びその駆動機構を内蔵する必要があり、スペースが必要となる上、図10に示すように機構が複雑で部品点数が多く、施工が高価になるという問題があった。さらにこのような引き戸機構の多くは扉の戸当部分に鎌状のロックを設け、この鎌状ロックをロックすることで施錠する構造となっている。この構造では、戸当部分で鎌状ロックが突出するため、この突出部分が手や物に当たって破損や怪我が生じることがある。また鎌状ロック等の可動部分が外部に露出する構造であるため、障害物がこの部分に入り込んだり噛み込んで詰まりが生じやすい。元々機構が複雑で歯車やギアなどの機械的可動部分が多く、機械的な動作不良が生じる可能性が高い上メンテナンスも容易でないという問題もあった。
特開2000−129989号公報 特開2002−309821号公報
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、ロック状態への移行および解除が極めて容易に行え、しかも省スペースに組み込み可能で構造も簡単であり、かつ安価に実現できる引き戸用のロック装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の引き戸用のロック装置は、一対の縦枠13,14及び横枠11,12にて構成された戸枠10の内側に形成された開口部に挿入され、上側の横枠11の内面に固定されたガイドレール15に沿って水平方向に戸枠10開口部内をスライド自在であり、略矩形状で垂直な端面に戸当24を設けた扉本体20と、扉本体20の端部で戸当24よりも内側に、垂直方向に沿って扉本体20と略等しい長さに延長して扉正面側に開口され、開閉のための握り部を構成する握り空間26と、握り空間26内で、戸当24よりも遠い側に握り空間26の垂直方向に沿って略等しい長さに延長され、水平面内で回動軸32を中心に回動してロック位置とロック解除位置とに切り替え可能なレバーハンドル30と、扉本体20の上方でガイドレール15の内面に固定され、扉本体20の上端平面に向かって突出するように付勢されており、扉本体20の上端平面に対向してくの字状に突出するロック傾斜面44とロック垂直面47とを連続して形成したロック片40と、扉本体20の上端平面に沿ってスライド自在に装着されており、レバーハンドル30の回動に連動してスライドすると共に、スライド方向の先端に解除傾斜面62を形成したロック解除片60と、扉本体20の上端平面上に固定され、内部にロック解除片60を挿入する挿入空間55を形成した箱形とし、箱形の一端面をロック解除片60がレバーハンドル30の操作によってスライドする進行方向に開口し、開口端縁を略垂直なカバー垂直面56とする一方、他端面を平滑なカバー端縁57に形成したカバー片50とを備える。この引き戸用のロック装置は、扉本体20を戸枠10内でスライドさせて閉塞位置に移動させると、対向するカバー片50の平滑端縁とロック片40のロック傾斜面44とが接触し、カバー端縁57がロック傾斜面44に沿って当接しながら乗り越えるようにロック片40が弾性変形し、扉本体20が閉塞位置に達した時点でカバー垂直面56がロック傾斜面44を乗り越え、ロック垂直面47と当接することで、カバー片50と固定された扉本体20はスライドできないロック状態となる。また一方、レバーハンドル30をロック位置から、レバーハンドル30を回動させてロック解除位置に移動させると、レバーハンドル30の回動に連動してロック解除片60がカバー片50の開口端から突出し、ロック解除片60の解除傾斜面62がロック片40のロック傾斜面44を押し上げて、カバー垂直面56とロック垂直面47との当接状態が解除されて、カバー片50と固定された扉本体20のスライドが可能となるロック解除状態に切り替わるよう構成されている。この構造によって、扉を閉めると自動的にロック状態となり、また扉を開くときはレバーハンドルを操作するだけでロック状態を解除でき、一々ロックを解除するための面倒な操作を不要として使い易い引き戸のロックを実現できる。また構造が極めて簡単であり、出入り口用の扉以外に棚のような比較的狭いスペースでも組み込みが可能で、安価に実現できるメリットもある。
また、本発明の他の引き戸用のロック装置は、レバーハンドル30が外力のない状態でロック位置となるよう弾性体で付勢されている。これにより、通常時はロック位置を維持して扉本体のロックが保たれ、またレバーハンドルを弾性体に付勢されたロック位置から、弾性体の弾性力に抗するよう使用者がレバーハンドルを回動させることでロック解除位置に切り替えることが可能となり、安全かつ確実な動作が実現され信頼性の高い引き戸用のロック装置とすることができる。
さらに、本発明の他の引き戸用のロック装置は、レバーハンドル30を握る方向に回動させることにより、ロック状態を解除するように構成されている。この構造によって、扉本体を開く際にレバーハンドルを握るだけでロック状態を解除できるので、ロック解除の操作を意識することなく扉本体の開放時にレバーハンドルの握り動作に伴ってスムーズにロックを解除できる使い勝手の良い引き戸用のロック装置が実現される。
さらにまた、本発明の他の引き戸用のロック装置は、ロック解除片60とレバーハンドル30とが、ロック解除片60の下面から扉本体20に向かって突出し、レバーハンドル30の上端に開口された連結挿入口33に挿入される連結ピン64で連結されている。これにより、極めて簡単な構成で回動運動をほぼ線状運動に変換してロック解除片を押し出すことができ、ロック機構の施工が容易で製造コストを抑えた引き戸用のロック装置が実現される。
さらにまた、本発明の他の引き戸用のロック装置は、レバーハンドル30が、水平方向断面が略扇状に形成され、扇状の中心近傍に回動軸32を設けると共に、連結挿入口33を扇状の円弧近傍に設けてなり、レバーハンドル30をロック位置からロック解除位置に回動軸32を中心に回動させると連結挿入口33に挿入された連結ピン64が戸当24から離れる方向に移動されるよう構成されている。これにより、レバーハンドルを回動させて、円弧状に沿って連結挿入口を挿入された連結ピンを押し出しロックを解除でき、極めて簡単な構成でロック機構を実現できる。
さらにまた、本発明の他の引き戸用のロック装置は、カバー端縁57が曲面に形成されている。この構成により、カバー端縁の曲面でロック片をスムーズに押し上げることができ、安定した動作が期待できる。
本発明の引き戸用のロック装置は、引き戸の開閉をロックするための部品点数を少なくして簡素な構成で安価に実現できる。また回転つまみを操作するといった特別な操作が不要で、単にレバーハンドルを操作するのみでロック状態への移行および解除が容易に操作でき、開閉の度に確実なロック動作を実現してロックの失念を防止し、不意の事故の際の安全性を高めることができる。しかも歯車やギア等の複雑な機械部品を極力排除して、機械的なトラブルや動作不良の発生を抑制し信頼性を高めることもできる。加えて戸当部分から突出する部材を排除できるので、この部分をすっきりさせて突出部分で指を傷付けたり破損する事故が回避される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための引き戸用のロック装置を例示するものであって、本発明は引き戸用のロック装置を以下のものに特定しない。また本明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
本明細書において、引き戸とは引戸、引き違い引戸、引き違い戸等とも表現される、スライド式の扉を意味する。また、引き戸を適用可能な部位としては、食器棚や本棚、陳列棚等の棚、箪笥等の家具、倉庫や収納具、キャビネット、ロッカー、プレハブ建物等が挙げられるが、これらに限定するものでない。また引き戸は、扉の底面を接触させてスライドさせる方式の他、上方から吊り下げてスライドさせる方式にも適用できる。また引き戸は通常2枚以上を戸枠にセットして使用する。以下の例では2枚の例について説明する。ただ、本発明は3枚以上の引き戸にも適用でき、この場合は両端に位置する2枚の引き戸にロック装置を付加する。また、2枚の引き戸のいずれか1枚のみに本発明のロック装置を適用してもよい。例えば1枚の扉本体を固定する場合などに好適に利用できる。なお本明細書において、ロック状態とは、そのままでは扉本体を開放できない状態を意味し、必ずしも鍵や錠による施錠を意味しない。その意味で、ラッチ状態、仮施錠、あるいは仮ロック状態等と表現することもできるが、本明細書ではロック状態と表現する。また、防犯目的であれば別途シリンダー錠など既存の施錠構造を適用して施錠することも可能であることはいうまでもない。ただ、本発明は簡易なロックあるいはラッチを目的としており、例えば地震などの事故の際に引き戸が開くのを防止できれば足りるので、本格的な施解錠ができることを必ずしも必要としない。
図1〜図7に、本発明の一実施の形態に係る引き戸用のロック装置を示す。これらの図において、図1(a)は引き戸用のロック装置を示す正面図で、図1(b)は(a)のb−b線から見た垂直断面図であり、図2は図1の引き戸の外観を示す斜視図、図3は図2の引き戸のロック装置を示す分解斜視図であり、具体的には図3(a)が扉本体上方の上端平面に固定されたカバー片およびロック片の外形を示す分解斜視図、図3(b)が(a)からカバー片ユニットを除去して握り空間およびレバーハンドルを示す斜視図、図3(c)が(a)のロック解除片を内蔵したカバー片ユニットを示す斜視図、図3(d)が(c)の垂直断面図をそれぞれ示している。また図4は図3(a)のレバーハンドルの動作を示す水平断面図、図5は図3(a)のロック装置の動作を示す垂直断面図を、図6はレバーハンドルを設けた握り空間を構成する戸当ユニットを示す平面図を、図7はロック解除片を内蔵したカバー片ユニットを示す平面図および垂直断面図を、それぞれ示している。
(戸枠10)
これらの図に示す引き戸の扉本体20は、戸枠10のガイドレール15、16に挿入されている。戸枠10は、図1(a)に示すように水平方向に一対の横枠11、12、垂直方向に一対の縦枠13、14を連結している。戸枠10は、両面メラミン芯材のパーティクルボードなどが利用できる。
(扉本体20)
扉本体20は、図1および図2に示すように、横枠11,12の内面に沿って上下一対に固定されたガイドレール15、16に沿ってスライド自在に挿入される。扉本体20の上下端部の水平面は、ガイドレール15、16に挿入されるガイドが形成されている。ガイドは例えば断面凸状とし、断面凹状のガイドレールに挿入できる大きさに形成される。図1(b)の例ではガイドレール15,16として、横枠11,12の内上方の上横枠11には上鴨居レール15Aを、下方の下横枠12には下鴨居レール16Aを固定している。上鴨居レール15Aは断面をコ字状として下方を開口し、この開口部に扉本体20の上端平面を挿入する。なお、戸枠10に扉本体20を挿入した状態で上端平面は開口部をすべて占有せず、後述するロック片40やカバー片50などが配置される空間を形成する。また下鴨居レール16Aは、樹脂成形されたレールであり、この上を扉本体20の下端平面に設けられたベアリング入りの戸車21で走行させる。扉本体20は全体を戸枠10に挿入できる大きさの矩形状とし、木製、スチール製等とする。図1(b)の例では、扉本体20に枠を設けてガラス板22を嵌め込んでいる。扉本体20の左右端縁すなわち垂直面は、図3の分解斜視図および図4の水平断面図に示すように縦枠14に当接する部分に戸当24を固定している。戸当24は、好ましくは縦枠14との接触の衝撃を緩衝するための緩衝材として、パッキンなどを利用する。
(握り空間26)
さらに戸当24の内側には、図3の分解斜視図に示すように扉の開閉時に手を挿入するための握り空間26が形成されている。使用者は扉本体20を開け閉めする際に握り空間26に手を挿入して扉本体20を左右に移動させる。握り空間26の内面には引っかかりとなる湾曲面27が形成されており、これによって扉の開閉の際に手を扉本体20にかけやすくなる。握り空間26は断面が略コ字状となるように開口しており、引っかかりは開口部を狭くするように開口部端縁に突出させることが好ましい。握り空間26は、図2に示すように扉本体20の垂直方向に沿うようにほぼ同じ長さに延長されており、これによって使用者は扉端部の中央部分のみならず縦方向にどの部分でも手をかけて開閉を操作でき、使用者の身長や姿勢によらず開け閉め操作をし易くできる。
(レバーハンドル30)
さらに、握り空間26内には、扉本体20を開ける際にロック状態を解除するための操作手段として、レバーハンドル30が設けられている。レバーハンドル30は、握り空間26に沿って垂直方向に延長して設けられており、水平面内で回動軸32を中心に回動可能に固定されている。これにより、縦方向に延長された握り空間26のどの位置からでも同様にレバーハンドル30を操作できる。さらにレバーハンドル30は、扉本体20を開ける際に手で握る位置に設けられる。すなわち、握り空間26内で、戸当24と反対側の内面に固定される。これによって、使用者が扉本体20を開けようとする際、手を握り空間26内に挿入して扉本体20の移動方向に手を引っかけようとすれば、手がレバーハンドル30に触れて回動させることができる。またレバーハンドル30を回動させやすいように、回動軸32は図4の水平断面図に示すように握り空間26の奥側に配置することが好ましい。これによって、使用者が奥に手(例えば指2本から4本)を入れて、指の腹をレバーハンドル30に押し当てる動作によりレバーハンドル30がスムーズに回動される。
レバーハンドル30は図4の水平断面図に示すように、水平方向の断面は扇形とし、扇形の中心に回動軸32を挿入する回動軸保持筒31を一体形成している。レバーハンドル30を弾性変形可能なプラスチックや樹脂などで一体成形することにより、回動軸保持筒31の一部を欠開して回動軸32への挿入を容易にできる。また回動軸保持筒31はレバーハンドル30の垂直方向に沿って延長するように設ける他、上下端や中間位置など、数カ所にのみ形成することも可能である。またレバーハンドル30の上端面には、図4の水平断面図に示すように円弧上の位置に、後述するロック解除片60の連結ピン64を挿入するための連結挿入口33が成形される。図4の例では、連結挿入口33を形成した扇形の裾部分を、連結挿入口33の円周に沿って曲面に形成しており、これによってユーザは手で握る位置を鋭角とせず、安全かつスムーズに握りやすい形状とできる。
また図6に、レバーハンドル30を設けた握り空間26を構成する戸当ユニット23の平面図を示す。この図に示すように、扉本体20の端縁に設けられる戸当24を、予め握り空間26を形成してレバーハンドル30を回動自在に配置したユニット状に構成することで、木製ボード等の扉本体20の端縁に、この戸当ユニット23を固定するのみで施工でき、製造工程を簡素化することができる。戸当ユニット23は、プラスチックや樹脂、金属などでフレームを一体的に形成し、握り空間26に突出するようにフレームに設けられた回動軸32にレバーハンドル30を装着している。この例では、機械的強度を持たせるため戸当ユニット23をアルミ押出成型により形成している。
(弾性部材34)
このようにレバーハンドル30は手で操作して回動させることができ、回動させた位置によって図4の水平断面図に実線で示すように扉の開閉をロック状態とするロック位置と、図4に破線で示すようにロック状態を解除するロック解除位置を切り替える。このレバーハンドル30は、外力のない通常状態で、ロック位置となるようにレバーハンドル30は弾性部材34で付勢して回動させている。これによって、平常状態でロック状態が維持される。そして扉本体20を開ける際に、弾性部材34の付勢力に抗して手でレバーハンドル30を回動させると、ロック位置からロック解除位置に移動させることができる。これによってロック状態が解除され、扉の開閉移動が可能となる。弾性部材34は、板バネやつるまきバネ等が利用でき、図1(a)の例では板バネが使用される。これにより、安価でかつ動作不良を少なくして機械的トラブルを低減した信頼性の高い引き戸用のロック装置とすることができる。
レバーハンドル30の回動動作に連動して、ロック装置はロック状態およびロック解除状態を切り替えられる。図4の水平断面図の例では、レバーハンドル30はロック位置からロック解除位置まで約35°回動させている。また図3の分解斜視図及び図5の垂直断面図に示すように、扉本体20の上面にはカバー片50が固定されており、このカバー片50からレバーハンドル30の回動動作に連動してロック解除片60が突出する。またカバー片50の上方には、ロック片40が横枠11の内面に固定されており、ロック片40の先端が自重で扉本体20側に自然に突出するよう付勢されている。
(ロック片40)
ロック片40は、図3の分解斜視図および図5の垂直断面図に示すように、扉本体20の上端部を狭持するガイドレールである上鴨居レール15Aの内面に固定されており、扉本体20の上端平面とロック片40とが対向するように配置される。ロック片40は板状部材を折曲したような段差を有しており、上鴨居レール15Aの内面に固定される水平部41と、水平部41の端部から斜めに折曲されて延長された傾斜部42と、矢尻状に先端を突出させたロック部43とを有する。このロック片40は、弾性を有するプラスチックや樹脂などで一体成形されており、水平部41と折曲部の境界部分が弾性変形により折曲線となる。図5の垂直断面図に示す例では、水平部41は上面を上鴨居レール15Aの内面に固定されており、ロック部43の自重で付勢されて、傾斜部42が折曲線で折曲されて下方に突出する。ただ、スプリングなどの弾性部材を設けてロック部43を下方に突出させるよう付勢してもよい。
ロック部43は、下面すなわち扉本体20の上端平面に面する側に、くの字状に突出されたロック傾斜面44とロック垂直面47とを連続して形成している。ロック傾斜面44は、下面に山形に突出するようにロック部43の先端から第1傾斜面45と第2傾斜面46を形成している。図5の垂直断面図に示すように、ロック片40の先端を鋭角に突出させ、第1傾斜面45は第2傾斜面46よりも長く形成されると共に、第1傾斜面45と第2傾斜面46との接合部分Aを鈍角に形成している。さらに第2傾斜面46とロック垂直面47との境界部分Bも鈍角に形成され、後述するようにロック片40がロック位置にある状態でロック垂直面47はほぼ垂直となるように設計される。
この形状のロック片40は、扉本体20の上面に固定されたカバー片50と、カバー片50から突出するよう扉本体20の上面をレバーハンドル30の操作に従いスライド自在に連結されたロック解除片60とによって、ロック状態及びロック解除状態を切り替える。
(カバー片50)
カバー片50は、ロック解除片60を収納する部材であり、図3の分解斜視図および図5の垂直断面図に示すように扉本体20の上端平面上に固定されている。扉本体20の上端平面は、上鴨居レール15A内をスライドするため、戸枠10に扉本体20をセットした状態で上端平面と上鴨居レール15Aの水平面との間に空間が形成され、かつこの空間内にカバー片50やロック片40が収納できるような大きさにそれぞれが設計される。好ましくは、図3の分解斜視図に示すように、扉本体20の上端平面から突出する領域が少なくなるよう、カバー片50は薄く形成される。
図7に、ロック解除片60を内蔵したカバー片ユニット51の平面図および垂直断面図を示す。この図に示すカバー片50は、平板状のベース板52と、この上に固定され一端を開口した中空箱状の箱部54とで構成される。箱部54は、内部に後述するロック解除片60をスライド自在に挿入するよう、挿入空間55を形成している。箱部54は、扉本体20を閉塞位置から開放する際に移動する方向、図5の垂直断面図においては左側を開口しており、ここからロック解除片60が突出する。箱部54内部の挿入空間55はロック解除片60を挿入できる大きさに設計され、図3の分解斜視図に示す例では平板状のロック解除片60が自在にスライドできるよう、ロック解除片60よりも若干大きい大きさ及び形状に構成される。また箱部54の外形は、上面をほぼフラットに形成すると共に、開口端を垂直なカバー垂直面56とし、開口端と対向するカバー片50の後端縁57は曲面状としている。カバー端縁57を曲面とすることで、この曲面がロック解除片60と接触する際にロック片40の第1傾斜面45からA点に接触部分を滑らかに移動し、ロック片40をスムーズに持ち上げることができる。
図7に示すようにカバー片50にロック解除片60を予めセットしたユニット状に構成することで、扉本体20への施工を容易にすることができる。このカバー片ユニット51はネジ止めにより扉本体20の上端平面に固定される。図7(a)の平面図に示すように、ネジ穴58は3箇所に設けられ、2箇所をベース板52に、1箇所を箱部54を貫通して設けている。箱部54に設けられた貫通ネジ穴58Aはロック解除片60を貫通してネジ止めするため、予めロック解除片60のスライドする距離分だけスリット59Aを設けておき、これによってネジによりロック解除片60のスライド移動が阻止されることなく移動でき、かつこのスリットおよびネジ止めによってロック解除片60のスライド移動のガイドとしても機能する。さらにベース板52には、ロック解除片60の下面から突出する連結ピン64がロック解除片60のスライドの妨げとならないように、同様に連結ピン64の移動軌跡に沿ってスリット59Bが形成されている。
このカバー片50は、ベース板52上に箱部54を固定しているため、図5の垂直断面図及び図7(b)の断面図に示すように扉本体20の上端平面からベース板52の厚さ分離間して突出する。ただ、ベース板を設けず箱部を直接扉本体の上端平面に固定する方式としてもよい。
(ロック解除片60)
さらにロック解除片60は、カバー片50の挿入空間55に挿入され、扉本体20の上端平面に沿ってスライド自在に装着されている。ロック解除片60は、箱部54の開口部から突出する端縁に解除傾斜面62を形成している。解除傾斜面62は、ロック解除片60の先端上面から側面にかけて斜めにカットしている。ロック解除片60の解除傾斜面62およびカバー片50のカバー垂直面56、ならびにロック片40の第2傾斜面46、ロック垂直面47の形状及び寸法は、図1(a)に示すロック状態において、ロック位置に後退されたロック解除片60の解除傾斜面62とカバー垂直面56とが形成する鈍角が、ロック片40の第2傾斜面46およびロック垂直面47とが形成するB点の角度と一致し、かつロック垂直面47の長さ(B−C間)とカバー片50のカバー垂直面56の厚さがほぼ等しく、さらに第2傾斜面46の長さは第2傾斜面46と第1傾斜面45の境界であるA点が扉本体20の上端平面に接触しない長さに設計される。
さらにロック解除片60は、図7(b)の垂直断面図に示すように、下面から連結ピン64を突出させている。連結ピン64は、図4の水平断面図等に示すレバーハンドル30の連結挿入口33に挿入される。これによってロック解除片60は、図5(a)、(b)の垂直断面図に示すようにレバーハンドル30の回動に連動してスライドする。すなわち、レバーハンドル30が図4に実線で示すロック位置にあるとき、ロック解除片60は図5(a)に示すように後退したロック位置となり、ロック解除片60の先端はカバー垂直面56の端縁から解除傾斜面62がほぼ連続する位置となる。この状態では、扉本体20を開放させようとしても、すなわち左方向に移動させようとしても、扉本体20に固定されたカバー片50のカバー垂直面56がロック垂直面47に当接して移動が妨げられ、すなわち扉を開くことができないロック状態となる。
この状態からレバーハンドル30が手で操作され、図4に破線で示すロック解除位置に回動されると、連結挿入口33が左側に移動されるので、連結挿入口33に挿入された連結ピン64を介してロック解除片60が押し出される。図5(b)に示すように解除傾斜面62の進行に伴ってロック片40の第2傾斜面46が押し上げられるので、カバー垂直面56とロック垂直面47との係止状態が解除され、扉本体20を左方向に移動させることが可能となる、すなわち扉を開放できないロック状態が解除される。これによって、図5(c)に示すように扉本体20を左に移動させると、カバー垂直面56の進行がロック垂直面47で阻止されず、特にロック片40が押し上げられるとロック垂直面47が傾斜されるので、カバー垂直面56のエッジであるE点がロック垂直面47に接触しても、傾斜したロック垂直面47に沿ってさらにロック片40が押し上げられることとなり、E点はロック片40のB点をも乗り越えて、ロック片40のA点を超えると箱部54の背面がA点と接触しながら扉本体20が左方向に移動される。そして図5(d)に示すようにA点がカバー端縁57に達するとカバー端縁57が第1傾斜面45を伝いながら降下される。このように、レバーハンドル30をロック位置からロック解除位置に移動させることで、扉本体20が移動できないロック状態を解除して扉の開放が可能となるのである。
以上のロック装置は、以下のようにしてロック状態およびロック状態の解除を行う。
(1)ロック状態とするには、扉本体20を右側に移動させて戸当24を戸枠10の縦枠14に接触させる。このとき、使用者は手を握り空間26に挿入し、図1(a)の垂直断面図及び図4の水平断面図に示すように戸当24側の内面すなわちレバーハンドル30を設けていない側Uに手をかけて扉本体20を移動させる。このためレバーハンドル30は操作されず、ロック解除片60はロック位置のまま保持される。これにより、図5(d)〜図5(a)の順にロック片40がカバー端縁57からカバー片50を乗り越えて、図1(a)のようにロック状態となる。具体的には、図5(d)に示すように扉本体20を開放位置から、戸当24を縦枠14に近付けるように、図において右側に移動させると、カバー端縁57がロック片40と接近してカバー端縁57の曲面がロック片40の第1傾斜面45に接触し、第1傾斜面45に沿ってロック片40が押し上げられる。そしてA点が箱部54の平面をなぞるようにカバー片50が右に進み、カバー片50のE点を過ぎると図5(a)のようにロック片40が自重で降下し、ロック垂直面47から第2傾斜面46に連なる折曲面が、カバー垂直面56からロック解除片60の解除傾斜面62に連なる折曲面と一致し、ロック状態となる。この状態では、カバー垂直面56がロック垂直面47と当接するため、カバー片50と固定された扉本体20を左方向に、すなわち扉を開放する方向に移動することができない。またこの構成では、一旦扉本体20の戸当24が縦枠14に接触するとロック状態となるため戻り止め機構としても働き、弾性体である戸当24が縦枠14に当たった衝撃で跳ね返って扉が半空きとなることが回避される。
(2)扉本体20を閉塞した状態からロック状態を解除して扉本体20をスライドさせるには、図1(b)の垂直断面図および図4の水平断面図に示すように、使用者は手を握り空間26に挿入し、今度は扉本体20を移動させる方向、すなわちレバーハンドル30を設けた側に手をかける。これにより、自然にレバーハンドル30に手がかかるので、レバーハンドル30を容易に回動できる。弾性体の付勢力に抗してレバーハンドル30をロック位置からロック解除位置に回動させると、この回動動作に連動してレバーハンドル30上面で連結ピン64が回動され、図5(a)に示すようにロック解除片60が箱部54の挿入空間55から押し出される。これにより、解除傾斜面62が進行して第2傾斜面46を押し上げ、ロック片40が押し上げられて図5(b)に示すようにロック垂直面47とカバー垂直面56との係止状態が解かれ、ロック解除状態となる。この状態では扉本体20を左方向にスライドさせても、ロック垂直面47が進行の妨げとならないので、抵抗なくスライド可能となる。なお、一旦ロック解除状態として扉本体20をスライドさせると、ロック片40が押し上げられる結果ロック垂直面47は傾斜されるため、カバー垂直面56の力に抗しきれなくなり、最早ロック状態を維持できない。すなわち、扉本体20を移動させ始めた後はレバーハンドル30を把持してロック解除位置に保持する必要はなく、レバーハンドル30を回動させる力を緩めても扉本体20はスムーズに開放できる。
以上のようにして、ロック装置は扉本体の移動を阻止するロック状態およびロック状態の解除を簡素な構成により確実に切り替えることができる。これによって扉を閉めると自動的にロック状態とでき、手でレバーハンドルを操作しない限りロック状態が解除されず、簡易的なロックとして利用できると共に、意図しない引き戸の開放が阻止され、地震などの事故の際にも多少の衝撃では引き戸が開いて収納物が飛び出すことがなく、安全性を高めることができる。
また、地震などの衝撃で扉本体が戸枠から外れてしまうことを防止するための機構を適宜付加してもよい。例えば図8の断面図に示すように、横枠11の上鴨居レール15Aのコ字状開口部にストッパ66を配置し、上鴨居レール15A内で扉本体20の垂直方向への遊びを少なくする。ストッパ66はゴムなどの弾性体やプラスチック等が利用できる。さらに図8(b)に示すように、扉本体20の下面で扉のスライド方向に沿って板状のガイド板67を突出させ、横枠12には、ガイド板67を挿入するためのガイドスリット68を形成している。ガイドスリット68は、戸車21を覆うように折曲された金属板などが利用できる。これによって扉本体20の上下で戸枠10から外れないように保持され、扉本体20のがたつきを抑止すると共に、ショックで扉本体20がレールから外れる事態を防止できる。
あるいは、図9の断面図に示すように、戸車21Bの側面を断面凹状となるように、中心部分を凹ませた凹状部68とし、また横枠12からはこの凹状部68に挿入されるように突出する凸状部69を形成する。この構成によっても、扉本体20の下面を凹状部68と凸状部69の係合によって保持でき、扉本体20上方に設けられたストッパ66と共に扉本体20を上下から狭持する。このような構成を併用することによって、地震などの不慮の事故の際に扉が不意に開いたり外れたりする事故を回避し、安全性が高められる。
なお、以上の図では説明のため主に右側に位置する扉本体のロック装置のみを説明したが、左側に位置する扉本体にも、左側の戸当に近接してロック装置が設けられていることは言うまでもない。
本発明の引き戸は、食器棚や本棚、陳列棚等の棚、箪笥等の家具、倉庫や収納具、キャビネット、ロッカー、プレハブ建物、パーティションの出入り口などの引き戸のロック構造として好適に利用できる。
本発明の一実施の形態に係る引き戸用のロック装置を示す正面図および垂直断面図である。 図1に示す引き戸の外観を示す斜視図である。 図2の引き戸のロック装置を示す分解斜視図である。 図3のレバーハンドルの動作状態を示す水平断面図である。 図3のロック装置の動作を示す垂直断面図である。 レバーハンドルを設けた握り空間を構成する戸当ユニットを示す平面図である。 ロック解除片を内蔵したカバー片ユニットを示す平面図および垂直断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る引き戸用のロック装置を示す正面図および垂直断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る引き戸用のロック装置を示す正面図および垂直断面図である。 従来の引き戸のロック装置の一例を示す分解斜視図である。
符号の説明
10…戸枠
11、12…横枠
13、14…縦枠
15、16…ガイドレール;15A…上鴨居レール;16A…下鴨居レール
20…扉本体
21…戸車
22…ガラス板
23…戸当ユニット
24…戸当
26…握り空間
27…湾曲面
30…レバーハンドル
31…回動軸保持筒
32…回動軸
33…連結挿入口
34…弾性部材
40…ロック片;41…水平部;42…傾斜部;43…ロック部
44…ロック傾斜面;45…第1傾斜面;46…第2傾斜面;47…ロック垂直面
50…カバー片;51…カバー片ユニット
52…ベース板
54…箱部
55…挿入空間
56…カバー垂直面
57…カバー端縁
58…ネジ穴;58A…貫通ネジ穴;59A、B…スリット
60…ロック解除片;62…解除傾斜面;64…連結ピン;66…ストッパ
67…ガイド板
68…ガイドスリット
69…凹状部
70…凸状部
80…引手;81…第1固定軸;82…周側壁;85…底壁
86…切欠部;87…折り曲げ部分;88…第2固定軸;89…スライド駆動板
90…引っ張り手段;92…係合部;95,96…押え板
U…レバーハンドルを設けていない側

Claims (6)

  1. 引き戸用のロック装置であって、
    一対の縦枠(13),(14)及び横枠(11),(12)にて構成された戸枠(10)の内側に形成された開口部に挿入され、上側の横枠(11)の内面に固定されたガイドレール(15)に沿って水平方向に戸枠開口部内をスライド自在であり、略矩形状で垂直な端面に戸当(24)を設けた扉本体(20)と、
    前記扉本体(20)の端部で前記戸当(24)よりも内側に、垂直方向に沿って扉本体(20)と略等しい長さに延長して扉正面側に開口され、開閉のための握り部を構成する握り空間(26)と、
    前記握り空間(26)内で、前記戸当(24)よりも遠い側に前記握り空間(26)の垂直方向に沿って略等しい長さに延長され、水平面内で回動軸(32)を中心に回動してロック位置とロック解除位置とに切り替え可能なレバーハンドル(30)と、
    前記扉本体(20)の上方で前記ガイドレール(15)の内面に固定され、扉本体(20)の上端平面に向かって突出するように付勢されており、扉本体(20)の上端平面に対向してくの字状に突出するロック傾斜面(44)とロック垂直面(47)とを連続して形成したロック片(40)と、
    前記扉本体(20)の上端平面に沿ってスライド自在に装着されており、前記レバーハンドル(30)の回動に連動してスライドすると共に、スライド方向の先端に解除傾斜面(62)を形成したロック解除片(60)と、
    扉本体(20)の上端平面上に固定され、内部に前記ロック解除片(60)を挿入する挿入空間(55)を形成した箱形とし、箱形の一端面を前記ロック解除片(60)が前記レバーハンドル(30)の操作によってスライドする進行方向に開口し、開口端縁を略垂直なカバー垂直面(56)とする一方、他端面を平滑なカバー端縁(57)に形成したカバー片(50)と、
    を備え、
    前記扉本体(20)を戸枠(10)内でスライドさせて閉塞位置に移動させると、対向する前記カバー片(50)の平滑端縁と前記ロック片(40)のロック傾斜面(44)とが接触し、カバー端縁(57)がロック傾斜面(44)に沿って当接しながら乗り越えるように前記ロック片(40)が弾性変形し、扉本体(20)が閉塞位置に達した時点でカバー垂直面(56)がロック傾斜面(44)を乗り越え、ロック垂直面(47)と当接することで、前記カバー片(50)と固定された前記扉本体(20)はスライドできないロック状態となり、
    一方、前記レバーハンドル(30)をロック位置から、レバーハンドル(30)を回動させてロック解除位置に移動させると、前記レバーハンドル(30)の回動に連動して前記ロック解除片(60)がカバー片(50)の開口端から突出し、前記ロック解除片(60)の解除傾斜面(62)が前記ロック片(40)のロック傾斜面(44)を押し上げて、前記カバー垂直面(56)と前記ロック垂直面(47)との当接状態が解除されて、前記カバー片(50)と固定された前記扉本体(20)のスライドが可能となるロック解除状態に切り替わるよう構成されたことを特徴とする引き戸用のロック装置。
  2. 請求項1に記載の引き戸用のロック装置であって、前記レバーハンドル(30)が外力のない状態でロック位置となるよう弾性体で付勢されていることを特徴とする引き戸用のロック装置。
  3. 請求項1または2に記載の引き戸用のロック装置であって、前記レバーハンドル(30)を握る方向に回動させることにより、ロック状態を解除するように構成されてなることを特徴とする引き戸用のロック装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の引き戸用のロック装置であって、前記ロック解除片(60)とレバーハンドル(30)とが、ロック解除片(60)の下面から扉本体(20)に向かって突出し、レバーハンドル(30)の上端に開口された連結挿入口(33)に挿入される連結ピン(64)で連結されてなることを特徴とする引き戸用のロック装置。
  5. 請求項4に記載の引き戸用のロック装置であって、前記レバーハンドル(30)が、水平方向断面が略扇状に形成され、扇状の中心近傍に回動軸(32)を設けると共に、前記連結挿入口(33)を扇状の円弧近傍に設けてなり、前記レバーハンドル(30)をロック位置からロック解除位置に回動軸(32)を中心に回動させると前記連結挿入口(33)に挿入された前記連結ピン(64)が前記戸当(24)から離れる方向に移動されるよう構成されてなることを特徴とする引き戸用のロック装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の引き戸用のロック装置であって、前記カバー端縁(57)が曲面に形成されてなることを特徴とする引き戸用のロック装置。
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