JP4426477B2 - 開放支援機構付き鎌錠および建具 - Google Patents

開放支援機構付き鎌錠および建具 Download PDF

Info

Publication number
JP4426477B2
JP4426477B2 JP2005038710A JP2005038710A JP4426477B2 JP 4426477 B2 JP4426477 B2 JP 4426477B2 JP 2005038710 A JP2005038710 A JP 2005038710A JP 2005038710 A JP2005038710 A JP 2005038710A JP 4426477 B2 JP4426477 B2 JP 4426477B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hook bolt
posture
support mechanism
lever
shoji
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005038710A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006225904A (ja
Inventor
繁明 中岡
寿男 浅田
Original Assignee
Ykk Ap株式会社
株式会社Skb
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ykk Ap株式会社, 株式会社Skb filed Critical Ykk Ap株式会社
Priority to JP2005038710A priority Critical patent/JP4426477B2/ja
Publication of JP2006225904A publication Critical patent/JP2006225904A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4426477B2 publication Critical patent/JP4426477B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、引戸に適用される鎌錠、なかでも開放支援機構付きの鎌錠、およびこの種の鎌錠を備えている建具に関する。
開放支援機構を備えた引戸は、例えば特許文献1に公知である。そこでは、障子の閉じ端側の開口枠に水平揺動する操作レバーを設けておき、操作レバーのてこ作用によって障子を強制的に開放操作できるようにしている。障子が開放位置にあるとき、鎌錠のフックボルトがケース外へ突出して施錠姿勢に切り換わるのを防止するために、錠内部にトリガー機構を設けるが、この種の鎌錠は特許文献2に公知である。
特開平8−135302号公報(段落番号0018、図4) 特開平9−4303号公報(段落番号0015、図1)
特許文献2の鎌錠によれば、障子を全閉操作するだけでフックボルトをストライカーに係合させて施錠できる。このように、フックボルトを自動的に施錠できる鎌錠は、フックボルトを施錠姿勢に切り換える手間を省くことができる。しかし、障子を全閉操作するごとにフックボルトが自動係合されるので、意に反して使用者が締め出されることがある。例えば、テラスに臨んで障子が配置してある場合に、テラス側から障子を全閉操作すると鎌錠が施錠されてしまい室外へ締め出される。
上記の鎌錠においては、解錠用の操作ハンドルを回動操作することにより、フックボルトが解錠姿勢に切り換わり、トリガーによってその状態が保持される。この種の鎌錠に特許文献1のような開放支援機構を付加すると、障子を軽快に開放できるであろう。しかし、開放支援機構を単に付加するだけでは、解錠用の操作ハンドルで解錠操作しながら、開放用の操作レバーで障子を強制開放しなければならず実用上問題がある。操作ハンドルおよび操作レバーが鎌錠の表面に露出するので体裁上の問題もある。
本発明の目的は、操作ハンドルの一回の傾動動作のみで、フックボルトを解錠操作し、同時に障子の開放を支援できる開放支援機構付き鎌錠を提供することにある。本発明の目的は、意に反して使用者が締め出されるのを防止できる開放支援機構付き鎌錠を提供することにある。本発明の目的は、フックボルトの解錠と障子の開放支援とが1個の操作ハンドルのみで連続して一挙に行え、したがって操作が容易で外観がすっきりした開放支援機構付き鎌錠を提供することにある。本発明の目的は、先の開放支援機構付き鎌錠を備えている建具を提供することにある。
本発明の鎌錠は、障子2に装着されるケース10に対して、ストライカー4と係脱するフックボルト15と、フックボルト15を施錠姿勢と解錠姿勢とに切り換え操作するサムターンレバー16と、解錠状態のフックボルト15が施錠姿勢に切り換わるのを規制するトリガー17と、開放支援機構とを備えている。開放支援機構は、ケース10内の待機姿勢と、その一部がケース10外へ突出する作動姿勢との間で往復動可能に軸支されるキックレバー42と、キックレバー42を待機姿勢へ向かって移動付勢する復帰ばね46と、復帰ばね46の付勢力に抗してキックレバー42を作動姿勢に切り換え操作する操作ハンドル45とを含む。キックレバー42とフックボルト15とは、リンク棒47を介して連動可能に連結されており、全閉状態の障子2を操作ハンドル45で強制的に開放操作する状態において、操作ハンドル45のハンドル動作に連動してフックボルト15を施錠状態から解錠操作できるようにしたものである。
リンク棒47とフックボルト15とは、リンク棒47に固定した連結ピン52と、フックボルト15に形成した連動溝24とを介して連結する。この連動溝24は、フックボルト15が解錠姿勢と施錠姿勢との間を往復回動するときの連結ピン52と連動溝24との相対回動動作を吸収できるように形成する。例えば、図1に示すようにし字状に形成することができる。キックレバー42が待機姿勢にあり、トリガー17が規制解除姿勢に切り換わった状態においてのみ、フックボルト15をサムターンレバー16で解錠姿勢と施錠姿勢とに切り換え操作できるようにする。
リンク棒47とフックボルト15とを連結する連結ピン52は、ケース10に形成したガイド溝54で移行案内し、ガイド溝54は、図8に示すようにフックボルト15が施錠状態に切り換わった状態における連動溝24と交差する向きに形成する。以て、操作ハンドル45でキックレバー42を作動姿勢へ向かって傾動操作する状態において、キックレバー42が戸枠1ないしストライカー4に接当するのに先行して、フックボルト15を解錠状態に切り換え操作できるようにすることができる。
フックボルト15は、サムターン軸20が固定される連動部22と、連動部22に連続する鈎形の掛止腕23とを一体に備えており、連動部22とケース10との間には、フックボルト15を解錠姿勢および施錠姿勢に位置保持できるキックばね18を配置することができる。
トリガー17は、ケース10で出退自在に案内支持されるスライドピース28と、一端が揺動可能に軸支され、他端がスライドピース28に連結される係合ピース30と、スライドピース28を進出付勢するトリガーばね19とで構成し、係合ピース30が、フックボルト15に設けた係合部26と係合して、フックボルト15の解錠動作を規制する解錠規制姿勢と、フックボルト15の回動軌跡の外へ退避する規制解除姿勢とに変位できるようにすることができる。
本発明の建具は、上枠1a、下枠1b、および左右の縦枠1c・1cを有する開口枠1と、この開口枠1に開閉可能に支持される障子2と、開放支援機構付き鎌錠を備えている。鎌錠は、障子2に装着されるケース10と、縦枠1cに装着されるストライカー4と、ストライカー4と係脱するフックボルト15と、フックボルト15を施錠姿勢と解錠姿勢とに切り換え操作するサムターンレバー16と、解錠状態のフックボルト15が施錠姿勢に切り換わるのを規制するトリガー17と、開放支援機構とを備えた上記の鎌錠からなる。
本発明では、フックボルト15、サムターンレバー16、トリガー17、および開放支援機構と、これらを収容するケース10などで鎌錠を構成した。開放支援機構は、キックレバー42と、キックレバー42用の復帰ばね46と、キックレバー42を切り換え操作する操作ハンドル45などで構成して、戸枠1やストライカー4に接当したキックレバー42を操作ハンドル45で傾動操作することにより、全閉状態の障子2を強制的に開放操作できるようにした。
さらに、キックレバー42とフックボルト15とをリンク棒47で連結して、操作ハンドル45のハンドル動作に連動してフックボルト15を解錠操作できるようにした。したがって、本発明の鎌錠によれば、操作ハンドル45を傾動操作するだけで、フックボルト15の解錠と障子2の開放支援とを一挙に行うことができる、操作が容易で使い勝手に優れ、しかも外観がすっきりした鎌錠を提供できる。
フックボルト15が解錠姿勢と施錠姿勢との間を往復回動するときの連結ピン52と連動溝24との相対回動動作を、連動溝24で吸収できるようにすると、フックボルト15をサムターンレバー16で解錠姿勢と施錠姿勢とに切り換え操作する際に、開放支援機構がフックボルト15の回動動作に連動して作動するのを阻止する。したがって、サムターンレバー16によるフックボルト15の姿勢切り換えが、より小さな力で軽快に行える。サムターンレバー16を操作してフックボルト15の姿勢を変更するので、使用者が意に反して屋外へ締め出されることもない。
キックレバー42が待機姿勢にあり、トリガー17が規制解除姿勢に切り換わった状態においてのみ、フックボルト15の姿勢切り換えを可能とするのは、障子2を開放した状態においてフックボルト15が施錠姿勢に切り換わるのを防ぐためである。つまり、フックボルト15がケース10の外に突出した状態のままで障子2を閉じ操作すると、フックボルト15がストライカー4と衝突し、これら両者4・15のいずれかが破損する。こうした状況を避けるために、フックボルト15の姿勢切り換えをトリガー17で規制している。
リンク棒47とフックボルト15とを連結する連結ピン52を、ケース10に形成したガイド溝54で移行案内し、ガイド溝54を連動溝24と交差する向きに形成すると、図1に示すように、操作ハンドル45でキックレバー42を作動姿勢へ向かって傾動操作する際に、連結ピン52をガイド溝54でフックボルト15の解錠方向へ向かって強制的に案内移動できる。つまり、連結ピン52を僅かに移動させるだけで、フックボルト15の姿勢を迅速に切り換えることができ、したがって、常にフックボルト15が解錠状態に切り換え操作された状態下で、障子2をキックレバー42で円滑にしかも軽快に開放操作できる。障子2を開放操作するときは、常にフックボルト15を解錠状態に保持できるので、操作ハンドル45が乱暴に傾動操作されるような場合でも、障子2を円滑に開放でき、錠機構が破損することもない。
フックボルト15の連動部22とケース10との間にキックばね18が配置されていると、解錠姿勢および施錠姿勢に切り換えたフックボルト15に対して、各姿勢を保持する向きのモーメントを作用する。したがって、外部振動などを受けてフックボルト15の姿勢が変るのを確実に防止できる。
さらに、キックばね18の一方のばね腕が掛止されるピン34の中心と、サムターン軸20の中心とを結ぶ線上の一点をデッドポイントにして、キックばね18の他方のばね腕が掛止される掛止ピン25の中心が、先のデッドポイントのどちら側に位置しているかによって、フックボルト15をキックばね18で解錠方向あるいは施錠方向のいずれかへ強制的に回動操作できるので、フックボルト15の姿勢切り換えを迅速に行える。例えば、サムターンレバー16でフックボルト15の姿勢を切り換える際に、サムターンレバー16を途中位置まで切り換え操作することにより、フックボルト15をパチンと解錠姿勢や施錠姿勢に切り換えることができる。
スライドピース28と、スライドピース28に連結される係合ピース30と、トリガーばね19などでトリガー17を構成すると、障子2が閉じ状態にあるか否かの検知と、フックボルト15の解錠方向への回動規制とを、スライドピース28と係合ピース30とがそれぞれ分担して受け持つので、誤動作を生じる余地がなく、トリガー17によるフックボルト15の回動規制作用を長期にわたって安定した状態で発揮できる。
上記のような開放支援機構を備えた建具によれば、操作ハンドル45の一回の傾動動作のみで、フックボルト15を解錠操作しながら併行して障子2の開放を支援できるので、力の弱い使用者であっても、障子2の開放操作を容易にしかも確実に行える。
(実施例) 図1ないし図9は本発明に係る鎌錠の実施例を示す。図2において符号1は戸枠、2は引違い可能な左右一対の障子である。各障子2・2と戸枠1の縦枠との間には、本発明の鎌錠が配置してある。戸枠1は、上枠1a、下枠1b、および左右の縦枠1c・1cで構成してあり、上枠1aおよび下枠1bに設けたガイドレールで障子2を開閉案内する。各障子2は、アルミニウム条材を角枠状に組んだ障子枠2aと、障子枠2aに嵌め込まれる板ガラス2bとからなり、戸車あるいはランナーに支持されて、戸枠1に設けた上下のガイドレールに沿って開閉できる。符号5はクレセント錠である。
鎌錠は、障子枠2aの室内側に配置される錠本体3と、戸枠1の縦枠に締結固定されるストライカー4とで構成する。錠本体3は、障子枠2aの縦枠内に配置されてビスで締結固定される取付ベース8(図6参照)と、取付ベース8にねじ込んだビス9で縦枠の室内側面壁に固定されるケース10と、ケース10に組み込まれる錠機構、および開放支援機構などで構成する。ストライカー4には、後述するフックボルト15を出入りさせるための係合口4aと、掛止腕を錠止係合させるための係合壁4bとが設けてある。
図3においてケース10は、内ケース11と外ケース12とからなる。内ケース11は、縦長のベース板11aと、ベース板11aと平行な姿勢で締結固定される枠板11bとからなり、両者11a・11bの対向面間に錠機構の殆どの構成部品を配置する。符号13は外ケース12の外面を覆うプラスチック製のカバーである。なお、図1、図7、図8および図9の各図においては、錠構造を理解しやすくするために内ケース11を省略した状態の内部構造を示している。
図3および図4において錠機構は、ストライカー4に係脱するフックボルト15と、フックボルト15を施錠姿勢と解錠姿勢とに切り換え操作するサムターンレバー16と、解錠状態のフックボルト15が施錠姿勢に切り換わるのを規制するトリガー17と、フックボルト15を回動付勢するキックばね18と、トリガー17を移動付勢するトリガーばね19とを含む。
図4においてフックボルト15は、サムターン軸20が固定される連動部22と、連動部22に連続する鈎形の掛止腕23とを一体に備えており、同形に打ち抜いた2枚のプレス金具を重ねた状態でかしめ固定して構成する。
連動部22には、断面四角形のサムターン軸20を受け入れる連結穴が形成してあり、この連結穴まわりに連動溝24を形成し、連動部22の周縁にキックばね18用の掛止ピン25を固定する。掛止腕23の基端一側には、後述する係合ピース30と係合する係合部26が形成してある。
フックボルト15は、鈎形の掛止腕23がケース10の側面から突出してストライカー4に係合する施錠姿勢(図8に示す状態)と、掛止腕23がストライカー4から分離してケース10内に収まる解錠姿勢(図9に示す状態)とに回動変位できる。
この姿勢変更は、図7に示すようにトリガー17が規制解除姿勢に切り換わっている状態においてのみ可能であって、フックボルト15はサムターンレバー16で施錠姿勢と解錠姿勢とのいずれにも切り換えることができ、さらに開放支援機構で障子2を強制的に開放操作するとき、操作ハンドル45の傾動動作に連動して、フックボルト15を同時に解錠姿勢に切り換えることができる。
トリガー17は、ベース板11aに形成したガイド溝27(図4参照)で出退スライド自在に案内支持されるスライドピース28と、一端が枠板11bに固定したピン29で揺動可能に軸支され、他端がスライドピース28に連結される係合ピース30と、スライドピース28をケース外へ向かって進出付勢するトリガーばね19などで構成する。
スライドピース28は左右横長のプラスチックブロックからなり、ベース板11aと障子枠2aとの間の隙間に配置される(図6参照)。このように、スライドピース28を障子枠2aに沿って配置すると、スライドピース28の一端がケース10から外側方に突出した状態において突出部分が邪魔にならないので、突出端に衣服などが引っ掛かるのを防止できる。
トリガー17は、スライドピース28の進出端がストライカー4の表面で受け止められて、その殆どの部分がケース内へ退入する規制解除姿勢(図7に示す状態)と、フックボルト15の解錠動作を規制する解錠規制姿勢(図9に示す状態)とに変位できる。規制解除姿勢における係合ピース30は、フックボルト15の回動軌跡の外に退避しているか、図1に示すように連動部22の円弧周面で受け止められている。
図9に示すように、障子2が開放位置にあるとき、すなわち、係合ピース30の爪31が係合部26と係合して、フックボルト15の施錠動作を規制する状態においては、掛止腕23がケース10の外へ突出するのを阻止できる。したがって、障子2を閉じ操作するとき、掛止腕23がストライカー4に衝突して、いずれかが破損するのを確実に防止する。
係合ピース30は、フックボルト15と同様に、帯板状の同形のプレス金具を重ねてかしめ固定することにより形成してあり、その丸められた下端側がピン29で揺動可能に軸支され、上端にフックボルト15の係合部26と係合する爪31が形成してある。
係合ピース30とスライドピース28とは、係合ピース30に固定したピン32を介して連動可能に連結するが、両者の軌跡差を吸収するためにスライドピース28の側の連結穴を上下方向の長穴に形成した(図4参照)。ベース板11aには、ピン32の揺動を許す逃げ溝が部分円弧状に形成してある。トリガーばね19の一端はピン32に掛止し、他端は枠板11bに掛止する。
キックばね18は、コイル部の両端から延出されるばね腕の突端のそれぞれに、リング状の掛止部を形成した捻りコイルばねからなり、一方の掛止部を枠板11bに固定したピン34に掛止装着し、他方の掛止部をフックボルト15に固定した掛止ピン25に掛止する。
このように、サムターン軸20で軸支されたフックボルト15にキックばね18を作用させると、フックボルト15の姿勢を切り換えるとき、掛止ピン25の中心がピン34とサムターン軸20の中心どうしを結ぶ線を横切りながらキックばね18の姿勢が大きく変る。その結果、キックばね18による回動モーメントがフックボルト15に対して逆向に作用するので、解錠姿勢あるいは施錠姿勢に切り換えられたフックボルト15を、各姿勢に位置保持できる。
内ケース11とその内部に組み込んだ錠機構とは、外ケース12の内部に組み込む。図3において外ケース12は、その取り付け面側が開口する、上下に長い角箱状のプレス金具からなり、戸枠1と対向する側壁に、後述するキックレバー42用の出退口35と、フックボルト15用の出退口36と、スライドピース28用の出退口37とが開口しており、室内側のケース壁面に、後述する操作軸43用の軸穴38と、サムターン軸20用の軸穴39などが開口している。外ケース12の外面を覆うカバー13にも、各退出口および軸穴に対応する開口を形成する。
開放支援機構は、内ケース11と外ケース12との間に配置されるキックレバー42と、キックレバー42の上部に固定される操作軸43と、キックレバー42の下端に遊転自在に軸支されるローラー44と、カバー13の外面において操作軸43に連結される操作ハンドル45と、キックレバー42を待機姿勢へ向かって復帰付勢する復帰ばね46と、キックレバー42の傾動動作をフックボルト15に伝えるリンク棒47などで構成する。
キックレバー42は、扇形の基部周面から蹴出し腕を下向きに突設したプレス金具からなり、基部の上隅に操作軸43を固定する。操作軸43は内ケース11および外ケース12で回転自在に軸支してあり、これによりキックレバー42は、その全体がケース10内に収容される待機姿勢(図7および8に示す状態)と、ローラー44がケース10の外へ突出する作動姿勢(図9に示す状態)との間で往回動でき、復帰ばね46によって常に待機姿勢へ向かって復帰付勢されている。
リンク棒47はベース板11aと障子枠2aとの間の隙間に配置してあり(図3および図6参照)、その上端が連結ピン51を介してキックレバー42に連結され、下端が連結ピン52を介してフックボルト15の連動溝24に連結してある。したがって、操作ハンドル45を傾動操作すると、キックレバー42が復帰ばね46の付勢力に抗しながら待機姿勢から作動姿勢へ向かって傾動し、キックレバー42の傾動動作がリンク棒47を介してフックボルト15に伝わる。
図8に示すように、フックボルト15が施錠姿勢にあるときの連動溝24は、サムターン軸20の軸中心まわりに形成される部分円弧状の溝と、この溝端に連続する接線方向の直線溝とでし字状に形成してあり、連結ピン52は部分円弧状の溝と直線溝との隣接部分に位置している。
図4において連結ピン52の両端は、ベース板11aおよび枠板11bに形成したガイド溝54で案内支持されていて、その移動軌跡が規制されている。ガイド溝54は連動溝24と同じ形であって、図8に示すように、フックボルト15が施錠状態に切り換わった状態における連動溝47と交差する向きに形成する。連動溝24が図9に示す位置あるとき両溝24・54はぴったりと重なる。
このように連結ピン52の移動軌跡をガイド溝54で規定すると、操作ハンドル45を傾動するとき、フックボルト15の解錠方向への回動動作を早めることができ、ローラー44がストライカー4に接当するのに先行して、フックボルト15を解錠姿勢に切り換えることができる。
この実施例では、図1に示すように、ローラー44の周面が出退口35に達した時点で、フックボルト15の掛止腕23がストライカー4との係合を解除してケース10内へ入りかける。このとき、掛止ピン25の中心は、サムターン軸20の中心とピン34の中心を結ぶ直線上のデッドポイントに位置しており、この状態からフックボルト15が僅かでも時計回転方向へ回動すると、以後はキックばね18の弾性力によってフックボルト15を解錠姿勢側へ回動変位できる。
この後、図9に示すように操作ハンドル45をさらに傾動操作して、ローラー44をストライカー4に接当させ、キックレバー42の蹴出し反力を障子2に作用させることにより、障子2を強制的に開放操作できる。したがって、風圧で開放しづらいような状況下であっても、障子2を軽快に開放できる。障子2の開放移動に伴ってスライドピース28がケース10から押し出される。そのため、係合ピース30はトリガーばね19によって時計回転方向へ揺動操作され、図9に示すように、その爪31が係合部26に落とし込み係合して、フックボルト15が施錠姿勢に切り換わるのを規制する。
上記のように、フックボルト15は操作ハンドル45の開放操作に連動して解錠操作できるが、施錠姿勢への切り換えは使用者が行う。例えば、障子2の全閉操作に連動してフックボルト15が自動的に施錠できるようにしてあると、使用者が意に反して室外へ締め出されることがある。こうした締め出しを防ぐために、フックボルト15の施錠状態への切り換えをサムターンレバー16で行って、使用者の明確な意図がない限りはフックボルト15を施錠できないようにしてある。
図7に示すように障子2を全閉操作した状態では、スライドピース28がストライカー4の表面に接当して、トリガーばね19の付勢力に抗してケース10内へ押し戻される。スライドピース28の退入動作に伴って、係合ピース30が反時計回転方向へ揺動し、その爪31が係合部26との係合を解除し、トリガー17が規制解除姿勢に切り換わる。この状態でサムターンレバー16を反時計回転方向へ回動操作することにより、フックボルト15を施錠状態に切り換えて、掛止腕23をストライカー4に係合することができる。もちろん必要があれば、サムターンレバー16を逆向きに回動操作してフックボルト15を解錠姿勢に切り換えることができる。
このように、サムターンレバー16を回動操作して、フックボルト15を解錠姿勢と施錠姿勢とに切り換え操作するとき、開放支援機構が連動して動くと、サムターンレバー16を切り換え操作するのに大きな力が必要になってしまう。そこで、連動溝24をし字状の溝で形成して、フックボルト15の姿勢を切り換える際の連結ピン52と連動溝24との相対回動動作を連動溝24で吸収し、サムターンレバー16をより軽快に切り換え操作できるようにしている。
以上のように構成した鎌錠は、キックレバー42が待機姿勢にあり、トリガー17がストライカー4あるいは戸枠1に接当して規制解除姿勢に切り換わった状態においてのみ、フックボルト15をサムターンレバー16で解錠姿勢と施錠姿勢とに切り換え操作でき、操作ハンドル45の傾動操作に連動して、施錠姿勢のフックボルト15を解錠姿勢に切り換えることができる。
キックレバー42のローラー44は省略することができ、その場合には蹴出し腕の先端を戸枠1やストライカー4に接当させて、障子2を強制的に開放操作する。スライドピース28は、戸枠1と接当してケース10内へ退入するように構成できる。
上記の実施例では、キックレバー42の蹴出し動作に先行してフックボルト15が解錠操作されるようにしたが、キックレバー42の蹴出し動作とフックボルト15の解錠動作とが同時であってもよい。
鎌錠の縦断正面図であり、フックボルトは解錠途中状態にある。 引違戸の正面図である。 鎌錠の分解斜視図である。 錠機構の分解斜視図である。 鎌錠の縦断側面図である。 図8におけるA−A線断面図である。 鎌錠の縦断正面図であり、トリガーが規制解除状態になっている。 鎌錠の縦断正面図であり、フックボルトが施錠状態になっている。 鎌錠の縦断正面図であり、フックボルトは解錠状態になっている。
符号の説明
1 戸枠
2 障子
4 ストライカー
10 ケース
15 フックボルト
16 サムターンレバー
17 トリガー
18 キックばね
19 トリガーばね
20 サムターン軸
22 連動部
23 掛止腕
24 連動溝
26 係合部
28 スライドピース
30 係合ピース
42 キックレバー
45 操作ハンドル
46 復帰ばね
47 リンク棒
52 連結ピン
54 ガイド溝

Claims (6)

  1. 障子(2)に装着されるケース(10)に、ストライカー(4)と係脱するフックボルト(15)と、フックボルト(15)を施錠姿勢と解錠姿勢とに切り換え操作するサムターンレバー(16)と、解錠状態のフックボルト(15)が施錠姿勢に切り換わるのを規制するトリガー(17)と、開放支援機構とが設けてある鎌錠であって、
    開放支援機構は、ケース(10)内の待機姿勢と、その一部がケース(10)外へ突出する作動姿勢との間で往復動可能に軸支されるキックレバー(42)と、キックレバー(42)を待機姿勢へ向かって移動付勢する復帰ばね(46)と、復帰ばね(46)の付勢力に抗してキックレバー(42)を作動姿勢に切り換え操作する操作ハンドル(45)とを含み、
    キックレバー(42)とフックボルト(15)とが、リンク棒(47)を介して連動可能に連結されており、
    全閉状態の障子(2)を操作ハンドル(45)で強制的に開放操作する状態において、操作ハンドル(45)のハンドル動作に連動してフックボルト(15)を施錠状態から解錠操作できる開放支援機構付き鎌錠。
  2. リンク棒(47)とフックボルト(15)とが、リンク棒(47)に固定した連結ピン(52)と、フックボルト(15)に形成した連動溝(24)とを介して連結されており、
    連動溝(24)は、フックボルト(15)が解錠姿勢と施錠姿勢との間を往復回動するときの連結ピン(52)と連動溝(24)との相対回動動作を吸収できるように形成されており、
    キックレバー(42)が待機姿勢にあり、トリガー(17)が規制解除姿勢に切り換わった状態においてのみ、フックボルト(15)をサムターンレバー(16)で解錠姿勢と施錠姿勢とに切り換え操作できる請求項1記載の開放支援機構付き鎌錠。
  3. リンク棒(47)とフックボルト(15)とを連結する連結ピン(52)が、ケース(10)に形成したガイド溝(54)で移行案内されており、
    ガイド溝(54)は、フックボルト(15)が施錠状態に切り換わった状態における連動溝(24)と交差する向きに形成されており、
    操作ハンドル(45)でキックレバー(42)を作動姿勢へ向かって傾動操作する状態において、キックレバー(42)が戸枠(1)ないしストライカー(4)に当たるのに先行して、フックボルト(15)を解錠状態に切り換え操作できる請求項2記載の開放支援機構付き鎌錠。
  4. フックボルト(15)は、サムターン軸(20)が固定される連動部(22)と、連動部(22)に連続する鈎形の掛止腕(23)とを一体に備えており、
    連動部(22)とケース(10)との間に、フックボルト(15)を解錠姿勢および施錠姿勢に位置保持できるキックばね(18)が配置してある請求項1または2または3記載の開放支援機構付き鎌錠。
  5. トリガー(17)が、ケース(10)で出退自在に案内支持されるスライドピース(28)と、一端が揺動可能に軸支され、他端がスライドピース(28)に連結される係合ピース(30)と、スライドピース(28)を進出付勢するトリガーばね(19)とで構成されており、
    係合ピース(30)が、フックボルト(15)に設けた係合部(26)と係合して、フックボルト(15)の解錠動作を規制する解錠規制姿勢と、フックボルト(15)の回動軌跡の外へ退避する規制解除姿勢とに変位できる請求項1から4のいずれかに記載の開放支援機構付き鎌錠。
  6. 上枠(1a)、下枠(1b)、および左右の縦枠(1c・1c)を有する開口枠(1)と、この開口枠(1)に開閉可能に支持される障子(2)と、開放支援機構付き鎌錠を備えた建具であって、
    鎌錠が、障子(2)に装着されるケース(10)と、縦枠(1c)に装着されるストライカー(4)と、ストライカー(4)と係脱するフックボルト(15)と、フックボルト(15)を施錠姿勢と解錠姿勢とに切り換え操作するサムターンレバー(16)と、解錠状態のフックボルト(15)が施錠姿勢に切り換わるのを規制するトリガー(17)と、開放支援機構とを備えている請求項1から5のいずれかに記載の開放支援機構付き鎌錠である建具。
JP2005038710A 2005-02-16 2005-02-16 開放支援機構付き鎌錠および建具 Expired - Fee Related JP4426477B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005038710A JP4426477B2 (ja) 2005-02-16 2005-02-16 開放支援機構付き鎌錠および建具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005038710A JP4426477B2 (ja) 2005-02-16 2005-02-16 開放支援機構付き鎌錠および建具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006225904A JP2006225904A (ja) 2006-08-31
JP4426477B2 true JP4426477B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=36987503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005038710A Expired - Fee Related JP4426477B2 (ja) 2005-02-16 2005-02-16 開放支援機構付き鎌錠および建具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4426477B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3135842A1 (en) 2015-08-28 2017-03-01 YKK AP Inc. Lock device equipped with opening support mechanism, and sliding door including lock device equipped with opening support mechanism

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4656435B2 (ja) * 2006-09-15 2011-03-23 Ykk Ap株式会社 建具
CN107461086B (zh) * 2017-09-20 2023-07-14 滦州市捷澳建材有限公司 一种用于防火窗的锁闭系统
RU2682236C1 (ru) * 2018-07-30 2019-03-15 Максим Николаевич Филиппов Замок с поворотным засовом

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3135842A1 (en) 2015-08-28 2017-03-01 YKK AP Inc. Lock device equipped with opening support mechanism, and sliding door including lock device equipped with opening support mechanism

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006225904A (ja) 2006-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100656273B1 (ko) 이중 잠금 기능을 갖는 모티스 락
JP6537409B2 (ja) 開放支援機構付き錠装置及び開放支援機構付き錠装置を備えた引戸
CA2576612A1 (en) Lock assembly
US8833120B2 (en) Locking mechanism with integral egress release
TW201823575A (zh) 鎖具的滑動致動器總成
JP4445416B2 (ja) 引き戸
JP2005533205A (ja) 扉の施錠装置
JP4426477B2 (ja) 開放支援機構付き鎌錠および建具
KR101467285B1 (ko) 래치볼트의 고정구조체
AU2008344984A1 (en) Mortice lock with adjustable handing
KR100877570B1 (ko) 창문 자동 잠금 장치
KR101598958B1 (ko) 래치볼트 방향 설정 자동 변환 기능을 갖는 모티스락
JP5997617B2 (ja) 建具
KR200450340Y1 (ko) 여닫이문의 잠금 장치
KR101091801B1 (ko) 도어 보조 잠금장치
KR101663162B1 (ko) 로테이터블 래치볼트를 갖는 도어락
JP4623620B2 (ja) 鎌錠
KR100706762B1 (ko) 멀티볼트를 갖는 모티스 락
KR200399410Y1 (ko) 강화유리 도어용 잠금장치
KR101088939B1 (ko) 전기정 스트라이크
JP5100147B2 (ja) 窓換気用のステー
KR200393226Y1 (ko) 모티스 록 장치
KR200415618Y1 (ko) 창호용 하드웨어
KR200473054Y1 (ko) 락킹 기능이 개선된 도어용 잠금장치
JP4106946B2 (ja) 建築用シャッター装置における施錠装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070129

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4426477

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees