JP4350344B2 - 原子炉の冷却材流量測定装置、炉心流量計測システム及び原子炉出力制御システム - Google Patents

原子炉の冷却材流量測定装置、炉心流量計測システム及び原子炉出力制御システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再循環系にインターナルポンプ(以下、循環ポンプと記す)を採用した改良型沸騰水型原子炉(ABWR)の冷却材流量測定装置及び炉心流量計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図18により改良型沸騰水型原子炉の構造の概要を説明する。原子炉圧力容器1内には、炉心支持板と上部格子板間に格子状に保持された多数体の燃料集合体からなる炉心部2が設置されており、その炉心部2の外周に上記炉心部2を取り囲むようにシュラウド3が設けられている。原子炉圧力容器1と上記シュラウド3との間には環状間隙が形成され、その環状間隙によりダウンカマ4が構成されており、そのダウンカマ4の下部には、原子炉内循環系ポンプとして8〜12台の循環ポンプ5のポンプ部Pが組み込まれている。そして、これらの循環ポンプ5により原子炉圧力容器内の冷却材が炉心部2に供給され、強制循環される。
【0003】
炉心部2で加熱された冷却材は蒸気となり、シュラウド3の上方に立設された多数本の気水分離器6で気液分離され、さらに蒸気乾燥器7を通過して乾燥し、乾燥蒸気となる。乾燥蒸気は主蒸気管8から流出してタービン(図示せず)へ送られ、そのタービンの回転により発電機が駆動される。
【0004】
タ一ビンで仕事をした蒸気は復水器で凝縮されて復水となり、復水は復水浄化系を通って浄化され、給水系を通して給水管9から原子炉圧力容器1内に流入する。原子炉圧力容器1内に流入した給水、つまり冷却材は、ダウンカマ4を下降し、循環ポンプ5により再び昇圧され炉心部2に供給される。
【0005】
図19は図18におけるA部を拡大して示す縦断面図であって、循環ポンプ5は大略して原子炉圧力容器1とシュラウド3との間のダウンカマ4内に配置されるポンプ部Pと、原子炉圧力容器1の外側に配置されるモータ部Mと、ポンプ部Pとモータ部Mを連結するシャフト部Sとから構成されている。ポンプ部Pはインペラ10とディフューザ11とで構成されており、ディフューザ11は原子炉圧力容器1の底部から立設したノズル部12に固定されている。
【0006】
シャフト部Sはモータ部Mのシャフトとポンプ部Pのシャフトとを連結するもので、モータ部Mの回転によりシャフト部Sを通してインペラ10が回転される。このインペラ10の回転により、冷却材がインペラ10の上方から流入し、ディフューザ11を通って昇圧される。上記ディフューザ11は原子炉圧力容器1とシュラウド3間に設けられたポンプデック13に嵌装されており、そのポンプデック13とディフューザ11との隙間はリング(図示せず)でシールされ、上記インペラ10により昇圧された冷却材がリークしないようにしてある。
【0007】
循環ポンプ5を採用した冷却材の流量測定は下記のようにして行われている。図19において、シュラウド3にはポンプ部Pの吸込側ノズル14と吐出側ノズル15が取付けられており、これらのノズル14、15を圧力計16に接続し、その圧力計16で圧力差△Pを測定している。
【0008】
圧力差△Pは循環ポンプ5の回転数と流量とによって決まるため、図20に示すように、予め工場試験などの他の容器で回転数−流量−圧力差の関係を測定しておき、実際の原子炉では、回転数と圧力差△Pを測定して工場で求めた前述の回転数−流量−圧力差の関係を介して流量を求める。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、原子炉の冷却材流量を高精度で測定することは、原子炉運転の余裕をより正確に把握するうえで重要なことである。従来の原子炉の冷却材流量測定方法は、工場試験などで得られた循環ポンプ5の回転数−流量−圧力差の関係を実際の原子炉に適用する場合に、容器の形状の違いがあることから修正を行っている。この補正には誤差が含まれている。また、流量を求めるのに回転数と圧力差の2つの物理量を測定しており、これらが流量測定誤差を大きくしている原因となっている。
【0010】
また、8〜12台設置されている循環ポンプ5のうち数台が停止した場合にも炉心部2へ供給される冷却材の流量を測定する必要がある。この時、停止した循環ポンプ5には逆流が起こり、運転されている循環ポンプ5の流量の一部は炉心部2へは供給されない状態となる。
【0011】
したがって、炉心部2へ供給される流量を正確に測定するためには、逆流流量を測定する必要がある。従来の測定方法では圧力差△Pからポンプ部Pの圧力損失係数を考慮して逆流流量を算出しているが、圧力損失係数には多くの誤差が含まれるため、炉心部へ供給される流量の測定に誤差が含まれる等の問題があり、また、これらの測定には複雑なロジックが必要となる。
【0012】
本発明は、このような点に鑑み、工場試験の容器差の補正を行う必要がなく、冷却材流量の測定精度が向上し、流量測定ロジックを簡略化する原子炉の冷却材流量測定装置及び炉心流量計測システムを得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、原子炉圧力容器外に位置するモータ部と、前記原子炉圧力容器とシュラウドとの間に配設され、記モータ部に接続されたインペラ及びそのインペラの外周側に位置するディフューザからなるポンプ部とを具備する循環ポンプを、再循環系に採用した原子炉の冷却材流量測定装置において、
前記ポンプ部吸込側の前記ディフューザの上部に、円管部およびこの円管部に滑らかに接続されたベルマウス部を有する吸込ノズルを載置装着し、
この吸込ノズル開口接続された第1の圧力測定管と、原子炉圧力容器内でこの吸込ノズル外に開口する第2の圧力測定管と、これら第1および第2の圧力測定管を原子炉圧力容器外に導き、これらの差圧を測定する差圧測定器とを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記吸込ノズルは、円管部とその流入側にあって前記円管部に滑らかに接続する円形のベルマウス部を有し、
そのベルマウス部の最大口径は、原子炉圧力容器とシュラウドの間の円環状流路であるダウンカマの半径方向の幅より大きく、かつ、ダウンカマに収まるようにベルマウス部が原子炉圧力容器内壁とシュラウド外壁の形状に概ね合わせて切除された形状としてあることを特徴とする。
【0015】
請求項3に係る発明は、原子炉圧力容器外に位置するモータ部と、前記原子炉圧力容器とシュラウドとの間に配設され、前記モータ部に接続されたインペラ及びそのインペラの外周側に位置するディフューザからなるポンプ部と、を具備する循環ポンプを、再循環系に採用した原子炉の冷却材流量測定装置において、
前記循環ポンプの吸込側に吸込ノズルを設け、
この吸込ノズル内に開口接続された第1の圧力測定管と、原子炉圧力容器内でこの吸込ノズル外に開口する第2の圧力測定管と、これら第1および第2の圧力測定管を原子炉圧力容器外に導き、これらの差圧を測定する差圧測定器と、を備え、
前記吸込ノズルは、円管部とその流入側にあって前記円管部に滑らかに接続する円形のベルマウス部を有し、
そのベルマウス部の最大口径は、原子炉圧力容器とシュラウドの間の円環状流路であるダウンカマの半径方向の幅より大きく、かつ、ダウンカマに収まるようにベルマウス部が原子炉圧力容器内壁とシュラウド外壁の形状に概ね合わせて切除された形状としてあることを特徴とする。
【0016】
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、吸込ノズルの円管部の内径を前記循環ポンプのディフューザを内包する大きさとし、その吸込ノズルを、循環ポンプ吸込み側のポンプデック上に設置したことを特徴とする。
【0017】
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、吸込ノズルに接続する第1の圧力測定管の接続位置を循環ポンプのディフューザ上端からの軸方向位置LPDで表すとき、ディフューザ内径をd、吸込みノズル円管部内径をD、h=(D−d)/2としたとき、
PD/h ≧ 1.0としたことを特徴とする。
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項4または5に係る発明において、べルマウス部下流端から前記第1の圧力測定管の接続位置までの軸方向長さをLPUとしたとき、
0≦LPU≦0.5D としたことを特徴とする。
【0019】
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、吸込ノズルのベルマウス部の軸方向長さをLB、ベルマウス部下流端から前記第1の圧力測定管の接続位置までの軸方向長さをLPU、前記第1の圧力測定管の接続位置から循環ポンプのディフューザ上端までの軸方向長さをLPD、循環ポンプのディフューザ上端からポンプデック上面までの軸方向長さをLとしたとき、吸込ノズルの軸方向長さL=L +LPU +LPD +Lにおいて、
0≦LPU≦0.5D、かつ、1.0h≦ LPD ≦0.5D
としたことを特徴とする。
【0020】
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに係る発明において、吸込ノズルへの第1の圧力測定管の接続位置に、概ね同一の軸方向位置にて周方向に複数個の圧力測定孔を設け、それらを相互に連結した周方向圧力測定管に1本の圧力測定管を接続することにより第1の圧力測定管を形成したことを特徴とする。
【0021】
また、請求項9に係る発明は、請求項乃至のいずれかに係る発明において、吸込ノズルの円管部の内径を前記循環ポンプのディフューザを内包する大きさとし、その吸込ノズルを循環ポンプ吸込み側のポンプデック上に設置するためのフランジ部を有する吸込みノズルと、前記フランジ下面側とポンプデック上面側との間に設けられ、前記フランジをポンプデックに締結することによってシールされる圧力測定管継手とを有し、第1の圧力測定管がその圧力測定管継手からフランジ部を貫通して吸込ノズルの圧力測定孔に至る吸込ノズル側圧力測定管と、前記継手部から原子炉圧力容器外に通ずる圧力容器外側圧力測定管によって構成されていることを特徴とする。
【0022】
請求項10に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに係る発明は、前記第2の圧力測定管による圧力測定孔位置を、吸込ノズルの外にあって前記ダウンカマの吸込ノズルのベルマウス上端よりも下側位置としたことを特徴とする。
【0023】
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10のいずれかに係る発明において、各循環ポンプの数に等しい数の差圧測定装置に接続する前記第2の圧力測定管による圧力測定位置の数を4箇所以下1箇所以上とし、第2の圧力測定管を共用することを特徴とする。
【0024】
請求項12に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに係る発明において、原子炉水位計の液相側圧力配管を前記第2の圧力測定管として兼用することを特徴とする。
【0025】
請求項13に係る発明は、請求項12に係る発明において、前記第1の圧力測定管を、原子炉水位計の圧力配管内に配し、その圧力配管に接続された閉止フランジ部から原子炉圧力容器外側に取り出したことを特徴とする。
【0026】
請求項14に係る発明は、請求項1乃至13のいずれかに係る発明において、前記第1の圧力測定管および第2の圧力測定管に保護カバーを設け、冷却材の流れから隔離した構造としたことを特徴とする。
【0027】
請求項15に係る発明は、請求項4、5、6、7、9のいずれかに係る発明において、ベルマウス部と、前記循環ポンプのディフューザを内包する大きさの内径を有する円管部と、循環ポンプ吸込み側のポンプデック上に設置するためのフランジ部を有する吸込ノズルの外側に、前記ベルマウス部と円管部、および前記フランジ部と円管部とを支持するリブを取り付けたことを特徴とする。
【0028】
請求項16に係る発明は、請求項1乃至15のいずれかに記載の冷却材流量測定装置を各循環ポンプに具備した原子炉の炉心流量計測システムにおいて、
冷却材の温度と圧力から密度を算出する冷却材密度測定系と、
各循環ポンプについてポンプ回転速度、ポンプ部差圧、および冷却材密度から冷却材の順流と逆流を判断する冷却材流れ方向判定システムと、
前記各冷却材流量測定装置から得られた差圧、前記冷却材密度測定系から得られた冷却材密度、冷却材流れ方向判定システムから得られた各循環ポンプにおける冷却材の流れ方向の判定結果、冷却材流量測定装置の差圧と冷却材の順流流量との対応を表す順流特性データもしくは関係式、および冷却材流量測定装置の差圧と冷却材の逆流流量との対応を表す逆流特性データもしくは関係式から各循環ポンプにおける流れの向きと流量を算出する循環ポンプ流量算出系と、
各循環ポンプにおける冷却材流量を、順流方向の流量を正、逆流方向の流量を負の値として総和することによって炉心流量を算出する炉心流量算出系と
から構成されることを特徴とする。
【0029】
請求項17に係る発明は、請求項16記載の炉心流量計測システムと、原子炉の出力を監視し燃料の最小限界出力比に対する運転裕度を監視する炉心熱出力監視系と、これらの情報から原子炉の運転可能な熱出力上限値を計算し原子炉の出力を自動的にその上限値まで増加させる機能を有する原子炉熱出力制御系とから構成され、その原子炉熱出力制御系からの制御信号によって、冷却材流量を制御する再循環流量御系と、制御棒駆動系と、タービン制御系と、原子炉給水制御系を制御し、原子力プラントの電気出力を自動的に最大出力で運転する機能を有することを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、図中図18、19と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0031】
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態を示す図であり、(a)は図19対応しており、(b)は(a)の平面図、(c)は(b)の縦断面図であり、ディフューザ11の上部に、このディフューザ11と同心状の吸込ノズル17が載置装着されている。上記吸込ノズル17は、円管部17aとその円管部17aの流入側にあって前記円管部に滑らかに接続するベルマウス部17bを有しており、そのベルマウス部17bがダウンカマ4内に収まる外径の円形断面としてある。上記吸込ノズル17の円管部17aの側壁部には第1の圧力測定管18が着脱可能に装着されており、その第1の圧力測定管18が吸込ノズル17内に開口されている。また、冷却材水位以下の領域の中で最も冷却材流れの影響を受けにくい位置として、ベルマウス部17bの上端よりも下である上記吸込ノズル17の外側方には第2の圧力測定管19が開口されている。上記第1及び第2の圧力測定管18、19はそれぞれ原子炉圧力容器1の外部に導かれ、原子炉圧力容器1の外部に設けた差圧測定装置20に接続されている。上記第1の圧力測定管18と第2の圧力測定管19は、図2に拡大して示すように、同心状に形成され、第2の圧力測定管19内に第1の圧力測定管18が挿通されており、その内外2重管がポンプデック13を貫通し、さらに原子炉圧力容器1外に取り出されている。第2の圧力測定管19はその頂部において第1の圧力測定管18との間隙が密封されるとともに、上部側面部に圧力測定口19aが形成されている。
【0032】
しかして、ダウンカマ4を下降してきた冷却材は、図1に示す吸込ノズル17を通過しインペラ10およびディフューザ11を通過し昇圧されて炉心部2へ流入する。そこで、冷却材が吸込ノズル17を通過する時には、流れが絞られ流が大きくなることと入口部における圧力損失により、ベルヌイの定理に従い圧力が低下する。したがって、この時の圧力を第1の圧力測定管18で測定し、また、冷却材流れの影響を受けにくい吸込ノズル17の外側部の圧力を第2の圧力測定管19で測定し、両者の差圧を原子炉圧力容器1の外部に設けた差圧測定装置20で計測する。
【0033】
ところで、上記差圧測定装置20による差圧水頭を△H、吸込ノズル17を流れる流量をQ、Kを係数とすると、△HとQとの間には △H=K・Q の関係がある。したがって、Q=[△H/Q]1/2 となり、上記差圧水頭△Hを測定することで冷却材の流量を直接算出できる。一方、循環ポンプ5が停止し逆流した時の逆流流量も同様に圧力差を測定して算出する。なお、逆流が発生している情報は、循環ポンプ5の回転数がゼロ、電圧ゼロ、電流ゼロなどの信号を利用する。
【0034】
このように、本第1実施形態においては、吸込ノズル17の内外の圧力差を測定することにより流量を算出するようにしたので、従来の循環ポンプのもつ回転数−流量−圧力差の関係を使う必要がなく、工場等での試験の容器差の補正を行う必要がなく、冷却材流量の測定精度を向上することができる。しかも、循環ポンプディフューザ11と同様、吸込ノズル17を炉外に取り出し、保守することが可能であるとともに、第2の圧力測定管19による圧力測定位置を上記位置とすることにより安定した大きな圧力差を得ることができる。さらに、第1の圧力測定管18と第2の圧力測定管19を2重管とすることにより、原子炉圧力容器貫通部の数を少なくすることができる。また、第2の圧力測定管19による圧力測定位置をこのように冷却材流れの影響を受けにくい位置(死水域内)にすることで、安定した大きな圧力差を得ることができる。
【0035】
第2実施形態
図3は、本発明の第2実施形態を示す図であり、吸込ノズル17は、円管部17aとその流入側にあって前記円管部に滑らかに接続するベルマウス部17bを有し、そのベルマウス部の最大口径は、原子炉圧力容器1とシュラウド3の間の円環状流路であるダウンカマ4の半径方向の幅より大きく、かつ、ダウンカマ4に収まるように、原子炉圧力容器1の壁及びシュラウド3と干渉する部分については、ベルマウス部17bが原子炉圧力容器1の内壁とシュラウド3の外壁の形状に概ね合わせて、鎖線で示す部分が切除された形状としてある。
【0036】
しかして、吸い込みノズル17への冷却材の流入を円滑にするとともに、製作を容易にすることができる。
【0037】
第3実施形態
図4は、本発明の第3実施形態を示す図であって、吸込ノズル17の円管部17aの内径が前記循環ポンプのディフューザ11を内包する大きさとするとともに、ベルマウス部17bは第2の実施の形態と同様に、JISの吸い込みノズルに規定されているような十分な直径を有する形状をベースとし、原子炉圧力容器1とシュラウド3と干渉する部分については切除した形としてある。また、吸込ノズル17の下端部外周にはフランジ17cが形成されており、その吸込ノズル17を、ディフューザ11のほぼ中央部から上部全体を包囲するように嵌装し、上記フランジ17cがポンプ吸込み側のポンプデック13上に設置固定されている。
【0038】
このように、吸込ノズル17をポンプデック13に据え付けることにより、吸込ノズル17を設置したままでディフューザ11を従来と同様に着脱することができる。
【0039】
第4実施形態
図5は、本発明の第4実施形態を示したものである。第3の実施の形態のように、吸込ノズル17をディフューザ11を内包してポンプデック13に据え付ける場合、吸込ノズル17の円筒部17aを流れる冷却材はディフューザ11内のインペラ10に流入する際に絞られ、ディフューザ11の上部環状領域が剥離領域となる。この剥離領域においては圧力が上昇するために、低圧側である第1の圧力測定管による圧力測定位置がこの剥離領域にあると、高圧側である第2の圧力測定管19による測定圧力との圧力差ΔPが小さくなり、測定圧力差ΔPのS/N比が小さくなる。
【0040】
そこで、第1の圧力測定管による圧力測定位置がこの剥離領域外となるように、ディフューザ上端からその圧力測定位置までの距離LPDを、流動試験や流動解析からの知見にもとづき、LPD/h ≧ 1.0としている。ここでh=(D−d)/2、D:吸込ノズル円筒部内径、d:循環ポンプディフューザ内径である。
【0041】
これによって、第1の圧力測定管18による測定圧力は、吸込ノズル17への流入前の冷却材の全圧に比べ、吸込ノズル17の円管部17aの冷却材の動圧分と、ベルマウス部17bと円管部17aにおける圧力損失分だけ低下した最も低い圧力を測定することが可能となり、測定圧力差ΔPのS/N比を最大限にとることができる。
【0042】
第5実施形態
さらに、図6は本発明の第5実施形態を示す図であり、吸込ノズル17のベルマウス部17b下流端、すなわち円管部17aの上端から、第1の圧力測定管による圧力測定位置までの軸方向距離LPUを、必要最小限の長さとすることによって、吸込ノズル17の軸方向長さを短くすることができる。一方、円管部17aの上端からの距離が長いほど一般に安定した圧力差ΔPを得ることができる。
【0043】
ところが、流動試験の知見によれば、LPU≦0.5Dにおいて、LPU=0.70Dよりもむしろ良好な流量特性を示す差圧が得られている。これは、流入による速度分布が発達しているLPU=0.70D位置に比べ、ベルマウスの終了端近傍のほうが、局所的に壁近傍の流速が大きくなっているために、測定圧力差ΔPが大きくなりS/N比が大きくなっているものと考えられる。したがって、第5の実施の形態では円管部17aの上端から、第1の圧力測定管による圧力測定位置までの軸方向距離LPUを
0≦LPU≦0.5D
とし、最低限の長さを確保することで、吸込ノズル17の軸方向長さを短くしたものである。
【0044】
第6実施形態
また、図7に示すように、吸込ノズル17のベルマウス部17bの軸方向長さをL、ベルマウス部17bの下流端から前記第1の圧力測定管18の接続位置までの軸方向長さをLPU、前記第1の圧力測定管18の接続位置から循環ポンプのディフューザ11上端までの軸方向長さをLPD、循環ポンプのディフューザ11の上端からポンプデック13上面までの軸方向長さをLとしたとき、吸込ノズル17の軸方向長さは
L=L +LPU +LPD +L … (1)
となる。
【0045】
第5実施形態で述べたとおり、ベルマウス部下流端から第1の圧力測定管の接続位置までの軸方向長さLPUは、
0≦LPU≦0.5D …(2)
とする。
【0046】
さらに、第1の圧力測定管の接続位置から循環ポンプのディフューザ上端までの軸方向長さLPDについては、第4の実施の形態の通り、LPD ≧1.0hであることが必要である。しかし、一方、流動試験の知見よりLPD=0.5D位置の圧力計測で良好な流量特性が得られている。したがって、
1.0h ≦ LPD ≦0.5D …(3)
とすることができる。ここでD:吸込ノズル円管部内径、h=(D−d)/2、d:ディフューザ内径。
【0047】
すなわち、本発明の第6実施形態として、上記(1)式で規定された吸込ノズルの長さにおいて、LPU、LPDを上記(2)と(3)で示された範囲とすることで、冷却材流量測定に適しかつ短尺化された吸込ノズルの軸方向長さとすることができる。
【0048】
第7実施形態
図8は、本発明の第7実施形態を示したものであり、吸込ノズル17の円管部17aにおいて、第1の圧力測定管18による圧力測定のための圧力タップを周方向に複数個設置し、それらを互いに連結したものである。すなわち、吸込ノズル17への第1の圧力測定管18の接続位置における概ね同一の軸方向位置に、周方向に複数個の圧力測定孔17a1を設け、それらを周方向圧力測定管18aにより相互に連結し、その周方向圧力測定管18aに、図8(c)に示すように、1本の圧力測定管18bを接続することにより第1の圧力測定管18が形成されている。また、図8(d)に示すように、C型断面のチャンネル18cを周方向の圧力測定孔17a1を内包するように円管部17aの外側にそって巻き接合面を全周溶接し水密構造とし、そのC型断面のチャンネル18cに1本の圧力測定管18bを接続する構造としてもよい。後者は前者に比べ、施工に工数がかかるが流体力による振動に対しては強いという利点がある。
【0049】
このように周方向に複数の圧力測定孔を連結することで、吸込ノズルの周方向に圧力分布がある場合でも平均的な安定した圧力を1本の第1の圧力測定管18で原子炉圧力容器1の外部に取り出すことができる。
【0050】
第8実施形態
図9は、本発明の第8実施形態を示したものである。この実施の形態では、吸込ノズル17をフランジ17cを介してポンプデック13に据え付ける構造に対して、第1の圧力測定管18を着脱可能な構造とし、かつ冷却材の流体力の影響を受けないように原子炉圧力容器1の外に取り出す構造としてある。
すなわち、吸込ノズル17の円管部17aから引き出された圧力測定管18dは、フランジ17cを貫通し下面から突出する位置で切断されており、先端部にはシール用コマ23が取り付けられて、フランジ17cに固定されている。フランジ17cの下面にはシール構造の上部当たり面となる凹部24が設けられている。一方、シール用コマ23に相対するポンプデック13の上面には、シール用コマ23にフィットするすり鉢状のくぼみ25を設けポンプデック側シール面としてある。さらに、上記くぼみ25から圧力測定管18dの延長としてポンプデック13内に原子炉圧力容器1の外部まで到達する貫通孔26が設けられており、その貫通孔26に原子炉圧力容器外の圧力測定管18eが原子炉圧力容器の外側で接続され、第1の圧力測定管18が構成されている。したがって、吸込ノズル取付ボルト27を締めこみ、フランジ17cをポンプデック13に固着することによって、シール用コマ23がポンプデック13側のくぼみ25に圧着されてシールされ、吸込ノズル17内の圧力を原子炉圧力容器外の圧力測定管18eに導くことが可能となる。
【0051】
この構造によれば、保守作業のために吸込ノズル17を原子炉外に取り出す際に第1の圧力測定管18を切断する必要がなくなると同時に、冷却材の流体力による振動現象に対し強固な圧力測定管を構成することが可能となる。
【0052】
第9実施形態
図10は、本発明の第9実施形態を示したものであり、炉内冷却材圧力の基準値となる第2の圧力測定管19による圧力測定を、吸込ノズル17の外部で、ベルマウス部17bの上端よりも下側のダウンカマ4の位置で測定するための構造を示している。この位置では死水領域28となっており、冷却材の流れはほとんど無く、原子炉圧力容器1の下部に位置するため冷却材の水頭も大きく、大きなS/N比を有する炉内冷却材の圧力代表値として利用することができる。
【0053】
上記第2の圧力測定管19による圧力測定は、図1及び図2に示したような2重管を使用した場合には、吸込ノズル1体につき原子炉圧力容器1の貫通孔を1箇所とすることができる。しかし、図10(c)に示すような構造によって第2の圧力測定管19による圧力測定を行うこともできる。すなわち、図10(c)は、(a)のC部の詳細を示す図であり、シュラウド3に設けられた圧力測定孔29にシュラウド3の内側から第2の圧力測定管19を接続し、それをシュラウド3の内壁に沿って配置して原子炉圧力容器1の底部を貫通し外部に取り出すようにしてもよい。これは、図9に示すように第1の圧力測定管18を単独で原子炉圧力容器1の外部に取り出す場合に、第2の圧力測定管19を原子炉圧力容器1の外に取り出す方法として有効である。
【0054】
ところで、基本的に、第1の圧力測定管18は吸込ノズル17の数すなわち循環ポンプ5の数と同じ数の系統が必要であるのに対し、第2の圧力測定管19による測定圧力を原子炉圧力容器外へ取り出す系統数は、最低1系統あればよく、各吸込ノズル17に対応した差圧測定装置20へは、分岐して共通の圧力を供給すればよい。これによって、第1の圧力測定管18と第2の圧力測定管19を、2重管構造を採用せず、個別に原子炉圧力容器1の外に取り出す場合に、原子炉圧力容器貫通孔の数を低減することができる。
【0055】
第10実施形態
図11は、このようなことから第2の圧力測定管19による測定圧力を原子炉圧力容器外へ取り出す系統数を低減した本発明の第10実施形態を示す。すなわち、図10(c)に示すようにして第2の圧力測定管19を第1の圧力測定管18とは別々に原子炉圧力容器1の外に取り出す場合、図11に示すように、第2の圧力測定管19の系統数を例えば4箇所とし、それらの第2の圧力測定管19が図11のC点で示す4箇所の位置に配置されている。
【0056】
第11実施形態
図12は、本発明の第11実施形態を示す図であって、第1の圧力測定管18と第2の圧力測定管19を2重管構造とすることなく、個別に原子炉圧力容器1の外に取り出す場合に、第2の圧力測定管19として原子炉水位計30の液相側圧力配管31を利用するようにしてある。すなわち、原子炉水位計30は、原子炉圧力容器1内の液相部に開口する液相側圧力配管31、原子炉圧力容器1内の気相部に開口する気相側圧力配管32、及び上記液相側圧力配管31と気相側圧力配管32の両配管が接続されている凝縮水槽33により構成されており、上記凝縮水槽33の水位により原子炉圧力容器1内の水位を検出するようにしてある。そこで、上記原子炉水位計液相側圧力配管31から第2の圧力測定管19が分岐導出されており、その第2の圧力測定管19が差圧測定装置20の数だけ分岐され、それぞれ第1の圧力測定管18が接続されている各差圧測定装置20に接続されている。
【0057】
この場合、原子炉冷却材基準圧力としては、図10に示す死水領域28の圧力と比べ、冷却材の流れはダウンカマ4を下降する流速を有し原子炉圧力容器1の中間部に位置するため冷却材の水頭が小さくなるため、S/N比が悪くなるが、原子炉圧力容器内での第2の圧力測定管の配管が不要となる利点を有する。
【0058】
第12施形態
図13は、本発明の第12実施形態を示す図であり、第1の圧力測定管18や第2の圧力測定管19のための貫通部を原子炉圧力容器1に特に設けないようにしたものである。すなわち、第1の圧力測定管18は、原子炉水位計30の気相側圧力配管32内に挿通され、閉止フランジ34から継手を介して外部に取り出し、差圧測定装置20に接続する構造とされており、第2の圧力測定管19については、図12と同様、原子炉水位計30の液相側圧力配管31を利用するようにしてある。第1の圧力測定管18は、原子炉水位計30の液相側圧力配管31に分岐管を設けて前記と同様に取り出す構造としてもよい。
この構造によれば、既設プラントに本発明の冷却材流量測定装置を適用する場合などに、原子炉圧力容器1に貫通部をさらに設けない構造として有効である。
【0059】
第13実施形態
図14は、本発明の第13実施形態を示す図であり、第1の圧力測定管18や第2の圧力測定管19を原子炉圧力容器1内に配設する場合に、圧力容器1内面、或いはシュラウド3の内面に沿って設けられた圧力測定管18、19をC型チャンネル形状の保護カバー35で覆い、冷却材の流れから保護するようにしてある。図示した保護カバー35は、第1の圧力測定管18、或いは第2の圧力測定管19を原子炉圧力容器1もしくはシュラウド2の壁に押さえて固定する構成となっており、保護カバー35は、或る間隔をおいて壁側に溶接36で固定されている。
しかして、この実施の形態によれば、第1の圧力測定管18もしくは第2の圧力測定管19が、冷却材の流れ37から流体力を直接受けることが無いため、流体振動を起さず信頼性の高い圧力測定が可能となる。
【0060】
第14実施形態
図15は、本発明の第14実施形態を示したものであり、吸込ノズル17の周方向2箇所にベルマウス部17bの外側、円管部17aの外側、およびフランジ17cの上面を支持するように、吸込ノズル17の軸方向に沿ってリブ38が取り付けられており、ベルマウス部17bおよびフランジ17cを補強するようにしてある。
これによれば、ポンプデック13にフランジ17cで固定された吸込ノズル17に冷却材が流入する際に、ベルマウス部17bで受ける流体力や円管部17a内で受ける流体力によって、フランジ17cに応力が発生するが、その応力が緩和され、吸込ノズル17の構造健全性の向上を図ることができる。
【0061】
第15実施形態
図16は、吸込ノズル17を原子炉の冷却材流量測定系に適用した場合の炉心流量測定システムのロジックである。
【0062】
循環ポンプ工場試験ループにて、循環ポンプ流量Q、吸込ノズル差圧ΔP(第1および第2の圧力測定管によって測定した差圧)、流体温度、流体圧力から、循環ポンプ流量QPと吸込ノズル差圧水頭ΔHとの関係である吸込ノズル差圧流量特性 ΔH=KQ のKの値(定数)をあらかじめ求めておく。同様に停止している循環ポンプに外部ポンプによって逆方向に冷却材を流した場合の逆流流量Qと吸込ノズル差圧水頭ΔHとの関係である循環ポンプ逆流特性
ΔH=K のKの値(定数)も求めておく。これらの関係は圧力差と流量の2乗の関係なので良好な直線性を有し、定数KもしくはKを適用した場合の冷却材流量測定精度は高い。
【0063】
プラントにおいてはこれらの吸込ノズル差圧流量特性と循環ポンプ逆流特性一式をそのまま全台数の吸込ノズルに対して適用し、またプラントにおける流量測定に関する計測は吸込ノズル差圧水頭ΔHを求めるための吸込ノズル差圧ΔP(循環ポンプ台数分)、炉圧、冷却材温度の3つの物理量の測定を行う。
【0064】
炉心部2に流入する冷却材流量は、循環ポンプの全台数の個々について、運転ポンプに対しては吸込ノズル差圧流量特性、停止ポンプに対しては逆流特性を適用し冷却材流量を求め、順流流量は正、逆流流量QRは負の流量としてそれらを加算することで求める。
ここで、停止ポンプの判別は循環ポンプの回転速度Nをもとに判定する。
【0065】
一方、図20に示す従来の流量測定システムの場合、工場試験においてプラントに設置する循環ポンプ1台ごとに循環ポンプ回転速度−循環ポンプ流量Qpi−ポンプ揚程Hの関係のデータを取得し、プラントに適用する場合には工場試験とプラントで容器形状に違いがあるため特性の補正を行っている。また、循環ポンプの性能曲線である循環ポンプ回転速度−循環ポンプ流量Qpi−ポンプ揚程Hの関係は、高次式でフィッティングされるが、その精度はまた、流量を求めるのに循環ポンプ回転速度N(循環ポンプ台数分)とポンプ揚程Hを算出するためのポンプ部差圧ΔP(4箇所)、炉圧、冷却材温度の4つの物理量を算出しており、流量測定誤差の要因となっている。また、工場試験で取得した循環ポンプ回転速度−循環ポンプ流量Qpi−ポンプ揚程Hのデータは、循環ポンプの性能曲線として高次式でフィッティングしたのち上記補正をおこなってプラントに適用されるが、その場合のフィッティング精度も誤差の要因となる。
【0066】
したがって、図16に示した本発明の吸込ノズルを適用した冷却材流量測定装置による炉心流量測定システムによれば、図20に示した従来の炉心流量測定システムよりも、簡素で高精度の炉心流量測定を行うことが可能となる。
【0067】
第16実施形態
さらに、図17は本発明の第16実施形態を示す図であり、吸込ノズル17による原子炉冷却材測定装置を適用した高精度の炉心流量計測システムによって高い精度で測定された炉心流量と、原子炉の出力を監視し燃料の最小限界出力比に対する運転裕度を監視する炉心熱出力監視系からの情報が原子炉熱出力制御系に入力され、そこで上記炉心流量と炉心熱出力監視系からの情報に基づき原子炉の運転可能な熱出力上限値を計算し、その熱出力上限値により原子炉の出力を自動的にその上限値まで増加させるような制御信号が、再循環流量制御系、制御棒駆動系、タービン制御系、及び原子炉給水制御系にそれぞれ入力され、再循環流量の制御、制御棒の駆動制御、タービンの制御、及び原子炉給水の制御が行われ、原子力プラントの電気出力が自動的に最大出力で運転されるように制御されるようにしてある。
【0068】
しかして、高精度の炉心流量計測システムによって測定された炉心流量により、炉心の熱的裕度を高い精度で把握することができ、原子力プラントの電気出力を自動的に最大出力で運転でき、原子力発電プラントの炉の熱出力と電気出力を増加させた運転を行うことができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来の循環ポンプの持つ回転数−流量−圧力差の関係を使う必要がなくなり、吸込ノズル差圧流量特性と循環ポンプ逆流特性一式をそのまま全台数の吸込ノズルに対して適用することで冷却材流量すなわち炉心流量を測定することが可能となる。また、冷却材流量を求めるためのこれらの特性データに対して工場試験の容器差の補正を行う必要がない。さらに、プラントでの炉心流量の測定に当たって、適用する関係式の精度が高く、かつ計測物理量の数が減るために誤差を与える因子が減る。これらから流量測定ロジックが簡素化し、かつ、炉心流量の測定精度が向上することによって原子炉運転の余裕をより正確に把握でき、プラントの出力増加を図ることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第1実施形態を説明するための図であって、(a)は循環ポンプ部の縦断側面図、(b)は循環ポンプ部の平面図、(c)は(b)の縦断面図。
【図2】 第1実施形態における第1及び第2の圧力測定管の構成を示す断面図。
【図3】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第2実施形態を説明するための図であって、(a)は循環ポンプ部の縦断側面図、(b)は循環ポンプ部の平面図、(c)は(b)の縦断面図。
【図4】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測走方法の第3実施形態を説明するための図であって、(a)は循環ポンプ部の縦断側面図、(b)は循環ポンプ部の平面図、(c)は(b)の縦断面図。
【図5】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第4実施形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図6】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第5実施形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図7】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第6実施形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図8】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第7実施形態を説明するための図であって、(a)は循環ポンプ部の平面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は(b)のA−A線に沿う断面図、(d)は(b)のA−A線に沿う他の例を示す断面図。
【図9】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第8実施形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図10】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第9実施形態を説明するための図であって、(a)は循環ポンプ部の平面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は(a)のC部の拡大図。
【図11】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第10実施形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図12】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第11実施形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図13】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第12実施形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図14】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第13実施形態を説明するための図であって、(a)は斜視図、(b)は(a)のA矢視図。
【図15】 本発明に係る原子炉の冷却材流量測定方法の第14実施形態を説明するための図であって、(a)は循環ポンプ部の平面図、(b)は(a)の縦断面図。
【図16】 本発明に係る第15実施形態の原子炉の冷却材流量測定法のロジックを示す図。
【図17】 本発明に係る第16実施形態の原子炉の冷却材流量測定装置による炉心流量計測システムを適用した原子炉出力制御システムの制御系の説明図。
【図18】 従来の沸騰水型原子炉(改良型)を概略的に一部側面で示す縦断面図。
【図19】 図18におけるA部を拡大して示す縦断面図。
【図20】 従来の炉心流量測定法のロジックを示す図。
【符号の説明】
1 原子炉圧力容器
2 炉心部
3 シュラウド
4 ダウンカマ
5 循環ポンプ
10 インペラ
11 ディフューザ
13 ポンプデック
17 吸込ノズル
17a 円管部
17b ベルマウス部
17c フランジ
18 第1の圧力測定管
19 第2の圧力測定管
20 差圧測定装置
23 シール用コマ
30 原子炉水位計
31 液相側圧力配管
32 気相側圧力配管
33 凝縮水槽
35 保護カバー
38 リブ

Claims (17)

  1. 原子炉圧力容器外に位置するモータ部と、前記原子炉圧力容器とシュラウドとの間に配設され、前記モータ部に接続されたインペラ及びそのインペラの外周側に位置するディフューザからなるポンプ部と、を具備する循環ポンプを、再循環系に採用した原子炉の冷却材流量測定装置において、
    前記ポンプ部吸込側の前記ディフューザの上部に、円管部およびこの円管部に滑らかに接続されたベルマウス部を有する吸込ノズルを載置装着し、
    この吸込ノズル内に開口接続された第1の圧力測定管と、原子炉圧力容器内でこの吸込ノズル外に開口する第2の圧力測定管と、これら第1および第2の圧力測定管を原子炉圧力容器外に導き、これらの差圧を測定する差圧測定器と、を備えたことを特徴とする原子炉の冷却材流量測定装置。
  2. 前記吸込ノズルは、円管部とその流入側にあって前記円管部に滑らかに接続する円形のベルマウス部を有し、
    そのベルマウス部の最大口径は、原子炉圧力容器とシュラウドの間の円環状流路であるダウンカマの半径方向の幅より大きく、かつ、ダウンカマに収まるようにベルマウス部が原子炉圧力容器内壁とシュラウド外壁の形状に概ね合わせて切除された形状としてあることを特徴とする請求項1に記載した原子炉の冷却材流量測定装置。
  3. 原子炉圧力容器外に位置するモータ部と、前記原子炉圧力容器とシュラウドとの間に配設され、前記モータ部に接続されたインペラ及びそのインペラの外周側に位置するディフューザからなるポンプ部と、を具備する循環ポンプを、再循環系に採用した原子炉の冷却材流量測定装置において、
    前記循環ポンプの吸込側に吸込ノズルを設け、
    この吸込ノズル内に開口接続された第1の圧力測定管と、原子炉圧力容器内でこの吸込ノズル外に開口する第2の圧力測定管と、これら第1および第2の圧力測定管を原子炉圧力容器外に導き、これらの差圧を測定する差圧測定器と、を備え、
    前記吸込ノズルは、円管部とその流入側にあって前記円管部に滑らかに接続する円形のベルマウス部を有し、
    そのベルマウス部の最大口径は、原子炉圧力容器とシュラウドの間の円環状流路であるダウンカマの半径方向の幅より大きく、かつ、ダウンカマに収まるようにベルマウス部が原子炉圧力容器内壁とシュラウド外壁の形状に概ね合わせて切除された形状としてあることを特徴とする原子炉の冷却材流量測定装置。
  4. 吸込ノズルの円管部の内径を前記循環ポンプのディフューザを内包する大きさとし、その吸込ノズルを、循環ポンプ吸込み側のポンプデック上に設置したことを特徴とする、請求項3記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  5. 吸込ノズルに接続する第1の圧力測定管の接続位置を循環ポンプのディフューザ上端からの軸方向位置LPDで表すとき、ディフューザ内径をd、吸込みノズル円管部内径をD、h=(D−d)/2 としたとき、
    PD/h≧1.0
    としたことを特徴とする、請求項4記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  6. べルマウス部下流端から前記第1の圧力測定管の接続位置までの軸方向長さをLPUとしたとき、
    0≦LPU≦0.5D
    としたことを特徴とする、請求項4または5に記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  7. 吸込ノズルのベルマウス部の軸方向長さをL、ベルマウス部下流端から前記第1の圧力測定管の接続位置までの軸方向長さをLPU、前記第1の圧力測定管の接続位置から循環ポンプのディフューザ上端までの軸方向長さをLPD、循環ポンプのディフューザ上端からポンプデック上面までの軸方向長さをLとしたとき、吸込ノズルの軸方向長さL=L +LPU +LPD +Lにおいて、
    0≦LPU≦0.5D、かつ、1.0h≦ LPD ≦0.5D
    としたことを特徴とする、請求項4記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  8. 吸込ノズルへの第1の圧力測定管の接続位置に、概ね同一の軸方向位置にて周方向に複数個の圧力測定孔を設け、それらを相互に連結した周方向圧力測定管に1本の圧力測定管を接続することにより第1の圧力測定管を形成したことを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  9. 吸込ノズルの円管部の内径を前記循環ポンプのディフューザを内包する大きさとし、その吸込ノズルを循環ポンプ吸込み側のポンプデック上に設置するためのフランジを有する吸込みノズルと、
    前記フランジ下面側とポンプデック上面側との間に設けられ、前記フランジ部をポンプデックに締結することによってシールされる圧力測定管継手とを有し、
    第1の圧力測定管がその圧力測定管継手からフランジ部を貫通して吸込ノズルの圧力測定孔に至る吸込ノズル側圧力測定管と、前記継手部から原子炉圧力容器外に通ずる圧力容器外側圧力測定管によって構成されていることを特徴とする、請求項乃至のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  10. 前記第2の圧力測定管による圧力測定孔位置を、吸込ノズルの外にあって前記ダウンカマの吸込ノズルのベルマウス部上端よりも下側位置としたことを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  11. 各循環ポンプの数に等しい数の差圧測定装置に接続する前記第2の圧力測定管による圧力測定位置の数を4箇所以下1箇所以上とし、第2の圧力測定管を共用することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  12. 原子炉水位計の液相側圧力配管を前記第2の圧力測定管として兼用することを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  13. 前記第1の圧力測定管を、原子炉水位計の圧力配管内に配し、その圧力配管に接続された閉止フランジ部から原子炉圧力容器外側に取り出したことを特徴とする、請求項12記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  14. 前記第1の圧力測定管および第2の圧力測定管に保護カバーを設け、冷却材の流れから隔離したことを特徴とする、請求項1乃至13のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  15. ベルマウス部と、前記循環ポンプのディフューザを内包する大きさの内径を有する円管部と、循環ポンプ吸込み側のポンプデック上に設置するためのフランジを有する吸込ノズルの外側に、前記ベルマウス部と円管部、および前記フランジと円管部とを支持するリブを取り付けたことを特徴とする、請求項4、5、6、7、9のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれかに記載の冷却材流量測定装置を各循環ポンプに具備した原子炉の炉心流量計測システムにおいて、
    冷却材の温度と圧力から密度を算出する冷却材密度測定系と、
    各循環ポンプについてポンプ回転速度、ポンプ部差圧、および冷却材密度から冷却材の順流と逆流を判断する冷却材流れ方向判定システムと、
    前記各冷却材流量測定装置から得られた差圧、前記冷却材密度測定系から得られた冷却材密度、冷却材流れ方向判定システムから得られた各循環ポンプにおける冷却材の流れ方向の判定結果、冷却材流量測定装置の差圧と冷却材の順流流量との対応を表す順流特性データもしくは関係式、および冷却材流量測定装置の差圧と冷却材の逆流流量との対応を表す逆流特性データもしくは関係式から各循環ポンプにおける流れの向きと流量を算出する循環ポンプ流量算出系と、
    各循環ポンプにおける冷却材流量を、順流方向の流量を正、逆流方向の流量を負の値として総和することによって炉心流量を算出する炉心流量算出系と
    から構成されることを特徴とする炉心流量計測システム。
  17. 請求項16記載の炉心流量計測システムと、原子炉の出力を監視し燃料の最小限界出力比に対する運転裕度を監視する炉心熱出力監視系と、これらの情報から原子炉の運転可能な熱出力上限値を計算し原子炉の出力を自動的にその上限値まで増加させる機能を有する原子炉熱出力制御系とから構成され、その原子炉熱出力制御系からの制御信号によって、冷却材流量を制御する再循環流量御系と、制御棒駆動系と、タービン制御系と、原子炉給水制御系を制御し、原子力プラントの電気出力を自動的に最大出力で運転する機能を有することを特徴とする原子炉出力制御システム。
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