JP3813358B2 - 原子炉の冷却材流量測定装置 - Google Patents

原子炉の冷却材流量測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力プラントにおける原子炉圧力容器内の冷却材流量を測定するための原子炉の冷却材流量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の原子炉の冷却材流量測定装置を説明するにあたり、先ず図22により改良型沸騰水型原子炉の構造の概要を説明する。
原子炉圧力容器1内にはシュラウド2により包囲された炉心部3が設置されている。炉心部3は燃料集合体全体を炉心支持板(図示せず)により保持し、炉心部3の上方に上部格子板(図示せず)が設けられている。原子炉圧力容器1の下部には、原子炉内冷却材再循環系ポンプとして10〜12台のインターナルポンプ(以下、循環ポンプと記す)4が組込まれている。これらの循環ポンプ4により原子炉圧力容器内の冷却材は炉心部3に供給され、強制循環される。
【0003】
炉心部3で加熱された冷却材は蒸気となり、シュラウド2の上方に立設された多数本の気水分離器6で気液分離され、さらに蒸気乾燥器7を通過して乾燥し、乾燥蒸気となる。乾燥蒸気は主蒸気管9から流出してタービン(図示せず)へ送られ、タービンは回転し発電機を駆動する。
【0004】
タービンで仕事をした蒸気は復水器で凝縮されて復水となり、復水は復水浄化系を通って浄化され、給水系を通して給水管8から原子炉圧力容器1内に流入する。原子炉圧力容器1内に流入した給水つまり、冷却材は、ダウンカマ5を下降し、循環ポンプ4により再び昇圧され炉心部3に供給される。
【0005】
図23は図22におけるA部を拡大して示す縦断面図である。循環ポンプ4は大略して原子炉圧力容器1とシュラウド2との間に配置されるポンプ部Pと、原子炉圧力容器1の外側に配置されるモータ部Mと、ポンプ部Pとモータ部Mを連結するシャフト部Sとから構成されている。ポンプ部Pはインペラ10とディフューザ11とで構成されており、ディフューザ11は原子炉圧力容器1の底部から立設したノズル部12に固定されている。
【0006】
シャフト部Sはモータ部Mのシャフトとポンプ部Pのシャフトとを連結してなるもので、モータ部Mの回転によりシャフト部Sを通してインペラ10は回転する。冷却材はインペラ10の上方から流入し、ディフューザ11を通って昇圧される。昇圧された冷却材がリークしないようにポンプデッキ13とディフューザ11との隙間はピストンリング(図示せず)でシールされている。
【0007】
循環ポンプ4を組込んだ冷却材の流量測定は下記のようにして行われている。図23において、シュラウド2に圧力取り出し位置を貫通してポンプ部Pの吸込側ノズル14と吐出側ノズル15を取付け、これらのノズル14,15を圧力計16に接続し、圧力計16で圧力差ΔPを測定している。
【0008】
圧力差ΔPは循環ポンプ4の回転数と流量とによって決まるため、あらかじめ工場などにより他の容器で回転数−流量−圧力差の関係を測定し試験しておく。実際の原子炉では、回転数と圧力差ΔPを測定して工場で測定した前述の回転数−流量−圧力差の関係から冷却材の流量を求めている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
原子炉の冷却材流量を高精度で測定することは、原子炉運転の余裕をより正確に把握するうえで重要なことである。従来の原子炉の冷却材流量測定方法は、工場などの試験で得られた循環ポンプ4の回転数−流量−圧力差の関係を実際の原子炉の適用する場合、容器の形状の違いがあることから補正を行っている。
【0010】
この補正には誤差が含まれており、また回転数−流量−圧力差の関係が長期的なプラントの運転経過によって微妙に変化する可能性がある。さらに、流量を求めるのに回転数と圧力差の2つの物理量を測定しており、これらが流量測定誤差を大きくしている原因となっている。
【0011】
10〜12台設置されている循環ポンプ4のうち数台が停止した場合には炉心部3へ供給される冷却材の流量を測定する必要がある。この場合、停止した循環ポンプ4には逆流が起こり、運転されている循環ポンプ4の流量の一部は炉心部3へは供給されない状態となる。
【0012】
したがって、炉心部3へ供給される流量を正確に測定するためには、逆流流量を測定する必要がある。従来の測定方法では圧力差ΔPからポンプ部Pの圧力損失係数を考慮して逆流流量を算出しているが、圧力損失係数には多くの誤差が含まれるため、炉心部へ供給される流量の測定に誤差が含まれるとともに、これらの測定は複雑なロジックが必要となっている課題がある。
【0013】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、工場などで行う試験の容器差の補正を行う必要がなく、冷却材流量の測定精度を向上させ、流量測定ロジックを簡略化できる原子炉の冷却材流量測定装置を提供することにある。また、長期的なプラントの運転経過による特性の変化に影響されることがない原子炉の冷却材流量測定装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、原子炉圧力容器外に位置するモータ部と、このモータ部に接続したポンプシャフトと、前記原子炉圧力容器内とシュラウドとの間に延在する前記ポンプシャフトにインペラを有し、このインペラの外周側に設けたディフューザを有するポンプ部とから循環ポンプが構成され、この循環ポンプを再循環系ポンプとして組込んでなる原子炉の冷却材流量測定装置において、前記原子炉圧力容器と前記シュラウドとの間に前記循環ポンプを支持するポンプデッキを設け、このポンプデッキ上に前記ディフューザのほぼ中央部から上部全体を包囲するように配置されてなり前記ディフューザの外径よりも大きい最小内径を有するベルマウス、ベンチュリー管、オリフィスのうちの何れかからなる流量測定管を設け、前記シュラウドを貫通して2個の圧力測定管を設けるとともにそのうち少なくとも1個の圧力測定管を前記流量測定管に接続し、かつ前記2個の圧力測定管を前記原子炉圧力容器の底部ノズルを介して前記原子炉圧力容器の外側に設置した圧力の差を測定する差圧測定装置に接続してなり、前記圧力の差から流量を算出することを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明は、前記流量測定管はベルマウスであって、このベルマウスに前記シュラウドを貫通して第1の圧力測定管を接続し、前記ベルマウスより上方に位置する前記シュラウドを貫通して前記シュラウドに第2の圧力測定管を接続し、前記第1の圧力測定管および前記第2の圧力測定管を前記原子炉圧力容器の外側に設置した差圧測定装置に接続してなることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記流量測定管はベルマウスであって、このベルマウスに前記シュラウドを貫通して第1の圧力測定管を接続し、第2の圧力測定管を前記第1の圧力測定管より下方の位置でかつ前記ポンプデッキ近傍の前記シュラウドに貫通して前記シュラウドに設け、前記第1の圧力測定管および前記第2の圧力測定管を前記原子炉圧力容器の外側に設置した差圧測定装置に接続してなることを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明は、前記流量測定管はベンチュリー管であって、このベンチュリー管の上下側面に第1の圧力測定管および第2の圧力測定管を前記シュラウドを貫通して設けてなることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記第1の圧力測定管を前記ポンプデッキ近傍のシュラウドに貫通して前記シュラウドに設けたことを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、前記流量測定管は円筒状オリフィスであって、このオリフィス内面にオリフィス板を設け、このオリフィス板を挟んで上下に前記オリフィスおよび前記シュラウドをそれぞれ貫通して第1の圧力測定管および第2の圧力測定管を設けたことを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明は、前記流量測定管の上方に位置し、前記原子炉圧力容器と前記シュラウドとの間にガイドを設けたことを特徴とする。
【0019】
請求項1からの発明においては、循環ポンプの吸込側のポンプデッキ上にベルマウス,ベンチュリー管またはオリフィス板を内蔵したオリフィスを設けることにより、これらのベルマウス,ベンチュリー管またはオリフィス板を内蔵したオリフィスで発生する圧力差から流量を次式から直接求める。
【0020】
【数1】
Figure 0003813358
【0021】
一方、複数の循環ポンプが停止した場合には、ベルマウス,ベンチュリー管またはオリフィスで発生する圧力差からそれぞれの停止している循環ポンプの逆流流量を求める。
【0022】
また、ポンプデッキ上のベルマウス,ベンチュリー管またはオリフィス板を内蔵したオリフィスの最小内径をディフューザ外径より大きくすることで、ディフューザを従来と同様に着脱することができる。
【0025】
請求項の発明は、原子炉圧力容器外に位置するモータ部と、このモータ部に接続するポンプシャフトと、前記原子炉圧力容器内とシュラウドとの間に延存する前記ポンプシャフトの先端部にインペラを有し、このインペラの外周側に設けたディフューザを有するポンプ部とから循環ポンプが構成され、この循環ポンプを再循環系ポンプとして組込んでなる原子炉の冷却材流量測定装置において、前記原子炉圧力容器と前記シュラウドとの間に前記循環ポンプを支持するポンプデッキを設け、このポンプデッキ上に筒形状流量測定管路を設け、この流量測定管路の前記ディフューザ近傍の上方位置に前記シュラウドを貫通して第1の圧力測定管を接続し、前記流量測定管路に前記第1の圧力測定管が接続される位置の上方または下方の位置で前記シュラウドを貫通する第2の圧力測定管を前記シュラウドに接続し、前記第1の圧力測定管および第2の圧力測定管を前記原子炉圧力容器の外側に設置した差圧測定装置に接続し、前記流量測定管路の内壁面に粗面を形成してなることを特徴とする。
【0026】
請求項の発明は、前記流量測定管路の上端部を上方に拡開したベルマウス形状またはベンチュリー形状に形成してなることを特徴とし、請求項10の発明は、前記流量計測管路に整流板を設けてなることを特徴とし、請求項11の発明は、前記整流板の表面に粗面を形成してなることを特徴とし、請求項12の発明は、前記整流板に差圧を取り出すピトー管と同様の機能を持つ導圧孔を設けてなることを特徴とする。
【0027】
請求項13の発明は、前記原子炉圧力容器の内側、前記シュラウド外側および前記流量測定管路の外側に前記流量測定管路を固定するための凹凸嵌合部を設け、この凹凸嵌合部の前記原子炉圧力容器外側に超音波流速計を設置し、この超音波流速計の出力側に接続し前記流量測定管路内の流速から前記流量測定管路内の流量を算出する演算装置を設置してなることを特徴とする。
【0028】
なお、▲1▼前記整流板の形状を格子型の代りに十字型や円を3分割または8分割する分割板を配置することもでき、▲2▼流量測定管路の内壁表面および整流板の表面を粗くする代りに網目状,リング状の凹凸溝およびうね状や鋸刃状の凹凸溝とすることもでき、▲3▼シュラウドレグ内外に開口部を有する計測配管と差圧計測手段を組合せることもでき、▲4▼計測装置を複数個設置して平均化することにより、循環ポンプが例えば1台停止(トリップ)した場合、原子炉圧力容器内の偏流の影響を受け難くすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1により本発明の請求項1および2に対応する原子炉の冷却材流量測定装置の第1の実施の形態を説明する。
図1は図22中のA部と図23に対応しており、これらの同一部分に同一符号を付しており、原子炉の構造は図22に示したものと同様であるので、原子炉の構造の説明は省略する。また、循環ポンプ4の構造も図23に示したものと同様であるので、同一部分の説明は省略する。
【0030】
すなわち、本実施の形態は図1に示したようにポンプデッキ13上にディフューザ11のほぼ中央部から上部全体を包囲するようにしてベルマウス17を固定するとともに、このベルマウス17の上部側面には第1の圧力測定管18を取り付けている。第1の圧力測定管18はシュラウド2を貫通し原子炉圧力容器1の底部に導かれ、ノズル部12を介して原子炉圧力容器1の外部に導かれている。
【0031】
一方、ベルマウス17より上方に位置するシュラウド2には第2の圧力測定管19が貫通して設けられ、第2の圧力測定管19は第1の圧力測定管18と同様に原子炉圧力容器1の外部に導かれている。第2の圧力測定管19の上下方向位置は、ベルマウス17より上流側近傍に設けることが望ましい。
【0032】
第1および第2の圧力測定管18,19は原子炉圧力容器1の外部に設置した差圧測定装置(図示せず)に接続される。第2の圧力測定管19は循環ポンプ4台に対し1本、または複数台に対し1本とすることが望ましい。
【0033】
つぎに、上記構成に係る原子炉の冷却材流量測定装置によって冷却材の流量を測定する方法を図22および図1により説明する。
図22に示したようにダウンカマ5を下降してきた冷却材は、図1に示すベルマウス17を通過してインペラ10およびディフューザ11を通過し、昇圧されて炉心部3へ流入する。冷却材がベルマウス17を通過する時には、流れが絞られ流速が大きくなることと入口部における圧力損失により、ベルヌイの定理に従い圧力が低下する。
【0034】
この時の圧力を第1の圧力測定管18で測定する。また、冷却材がベルマウス17へ入る前の圧力を第2の圧力測定管19で測定する。ここでは、流速が小さいために第1の圧力測定管18よりは大きな圧力となっている。両者の差圧を原子炉圧力容器1の外部に設けた差圧測定装置で計測する。
【0035】
この圧力差は流量の2乗に比例するため、圧力差を測定することで冷却材の流量を直接算出できる。一方、循環ポンプ4が停止し逆流した時の逆流流量も同様に圧力差を測定して算出する。なお、逆流が発生している情報は、循環ポンプ4の回転数がゼロ、電圧ゼロ、電流ゼロなどの信号を利用する。
【0036】
つぎに図2により請求項の発明に係る第2の実施の形態を説明する。
本実施の形態は図2に示したように、第2の圧力測定管19を第1の圧力測定管18より下方の位置で、かつポンプデッキ13上近傍のシュラウド2に貫通してシュラウド2に設けたことにある。その他の部分は図1に示した第1の実施の形態と同様である。この第2の実施の形態の作用効果は第1の実施の形態と同様であるのでその説明は省略する。
【0037】
つぎに、図3により請求項の発明に係る第3の実施の形態を説明する。
本実施の形態は第1の実施の形態におけるベルマウス17の代りに図3に示したようにベンチュリー管20を使用して、このベンチュリー管20をポンプデッキ13に固定するとともに、ベンチュリー管20の上下側面に第1の圧力測定管18および第2の圧力測定管19を前記シュラウド2を貫通して設けたことにある。その他の部分は図1に示した第1の実施の形態と同様である。
【0038】
本実施の形態によれば、ベンチュリー管20内の流速が最も速くなるスロート部に第2の圧力測定管19を取付け、流れが遅くなるディフューザ部に第1の圧力測定管18を取付け、それぞれの圧力を第1および第2の圧力測定管18と19で原子炉圧力容器外に導き出し、圧力差を差圧測定装置で測定する。その他の作用効果は第1の実施の形態と同様なので、その説明は省略する。
【0039】
図4は本発明の請求項に対応する第4の実施の形態を示したもので、第3の実施の形態において第1の圧力測定管18をポンプデッキ13上近傍のシュラウド2に貫通して設けたことにある。本実施の形態の作用効果は第3の実施の形態と同様なので、その説明は省略する。
【0040】
つぎに、図5により請求項およびの発明に係る第5の実施の形態を説明する。
請求項5における実施の形態は、図5に示したようにポンプデッキ13上に円筒状オリフィス21を設置し、この円筒状オリフィス21内にオリフィス板22を取付け、このオリフィス板22を挟んで上下に第1の圧力管18と第2の圧力管19を貫通接続し、原子炉圧力容器1の外側に設置した差圧測定装置に接続したことにある。また、上記構成に併せて原子炉圧力容器1とシュラウド2との間にガイド23を設けたことにある。
【0041】
上記実施の形態において、オリフィス板22の上下から第1および第2の圧力測定管18と19で圧力差を測定する。原子炉の定期検査時にはインペラ10を取り外す必要があるが、オリフィス21の上方に設けたガイド23は、インペラ10を上方へ引き抜く時、または、再挿入の際、インペラ10がオリフィス21に衝突しオリフィス21に損傷を与えるのを防止する役目を果たす。なお、このガイド23は、第2から第4の実施の形態にも適用できる。
【0042】
上記各実施の形態においては、循環ポンプ4の流量と揚程の関係を用いることなく、ポンプ部Pの吸い込み側にベルマウス17,ベンチュリー管20またはオリフィス板22を内蔵したオリフィス21または後述する流量計測管路29と第1および第2の圧力測定管18,19を設けることにより高精度で炉心流量を測定することができる。また、数台ポンプ停止時に発生する逆流流量も測定できる。
【0043】
つぎに図6により第6の実施の形態を説明する。
図6は本実施の形態の要部のみを示しており、図22に示した原子炉圧力容器1,シュラウド2およびダウンカマ5部の一部分を示している。すなわち、本実施の形態では、原子炉圧力容器1とシュラウド2との間のダウンカマ5部に位置する原子炉圧力容器1の外側に超音波流速計24を設置し、この超音波流速計24を流量演算装置27に信号線により電気的に接続したことにある。
【0044】
この超音波流速計24は、超音波を発生する発波部25と、ダウンカマ5部の流体またはシュラウド2で反射された発波部25から発生した超音波を受信する受波部26とから構成されている。
【0045】
本実施の形態によれば、超音波流速計24が設置されている位置における流速分布が測定できる(超音波流速計の測定原理については、例えば、日本機械学会 流体計測法に詳細に述べられているので、ここでは説明は省略する。)。
【0046】
この流速分布からダウンカマ5部全体の流量を求める場合の方法を以下に説明する。まず、超音波流速計24が設置されている位置における流速分布u(x)から以下の式で平均流速Uを求める。
【0047】
【数2】
Figure 0003813358
【0048】
式(1)で求めた平均流速Uが、ダウンカマ5の他の部分でもほぼ同じと仮定して、式(2) から流量Qを計算する。
Q=U×A…(2)
ここで、A:ダウンカマ部の流路面積
このような方法で流量を流量演算装置27により求めることができる。
【0049】
図7は、上記実施の形態における他の例を示したもので、この例では、原子炉圧力容器1とシュラウド2との間のダウンカマ5部に位置する原子炉圧力容器1の外側に4個の超音波流速計24を等配して設けたことにある。
【0050】
第1の実施の形態では、超音波流速計24を1個設置し、測定した流速分布がダウンカマ5の他の部分でも同じと仮定して式(2) で求めている。実際は若干流速分布は異なっており、この例によれば超音波流速計24を複数個(図では4個)をほぼ等間隔に設置することによってさらに精度の良い流量測定を行うことができる。
【0051】
つぎに、流量演算装置27について図7に示した冷却材流量測定装置で得られた流速分布から流量を求める方法を説明する。
すなわち、図7において複数個のダウンカマ5部の流速分布が測定される。その測定値および式(1) から、超音波流速計24の設置位置での平均流速Uが求められる。各設置位置での平均流速に基づいて、平均流速の分布U(a)を求めることができる。ここで、aは複数個の超音波流速計の設置位置をある基準線となす角度で示したものであり、図7のように4個の超音波流速計24を設置した場合、aは0°( 360°),90°, 180°, 270°の値のいずれかである。この分布から下の式を用いて流量Qを算出することができる。
【0052】
【数3】
Figure 0003813358
【0053】
つぎに図8により第7の実施の形態を説明する。本実施の形態は図6に示した第6の実施の形態において、図8に示したように原子炉圧力容器1の内面に気体発生装置28を設けたことにあり、この気体発生装置28の取付位置は超音波流速計24の上流側となっている。その他の部分は図6に示した第6の実施の形態と同様である。
【0054】
超音波流速計24は、流体中の粒子(例えばごみ等)に反射した超音波を受けることにより流速を求めている。BWR等の原子炉の炉水は厳正に管理されており、通常の水に比較してこのごみが少なく、流速測定に長時間が必要となってしまう。
【0055】
そこで、本実施の形態によれば、超音波流速計24の上流側に気体発生装置28(例えば、電気分解による水素発生装置)を設置し、細かい気体の粒子を流体中に発生させることにより測定時間を短縮することができる。
【0056】
つぎに図9により請求項の発明に係る第8の実施の形態を説明する。
図9は図22中のA部および図23に対応しているため、図9中、図22,23と同一部分には同符号を付し、また原子炉の構造は図22に示したものと同様であり、さらに循環ポンプ4の構造も図23に示したものと同様であるので、重複する部分の説明は省略する。
【0057】
本実施の形態は、ポンプデッキ13上にディフューザ11を包囲するようにして長尺円筒形の流量計測管路29が固定されており、この流量計測管路29の内壁面はサンドブラスト等の加工により粗面に形成して流動抵抗を大きくしている。流量計測管路29の内壁面の表面粗さは、クラッドが付着する表面粗さよりも粗くすることが望ましい。
【0058】
流量計測管路29内のディフューザ11から上方位置に流量計測管路29を貫通して第1の圧力測定管18を取付けており、この第1の圧力測定管18はシュラウド2を貫通し導出して原子炉圧力容器1の底部に導かれ、ノズル部12を通して原子炉圧力容器1の外側に導かれる。
【0059】
一方、流量計測管路29に第1の圧力測定管18が接続される位置のシュラウド2には、第2の圧力測定管19が貫通して設けられ、第2の圧力測定管19は第1の圧力測定管18と同様に原子炉圧力容器1の外部に導かれる。第2の圧力測定管19の上下方向位置は、第1の圧力測定管18の位置と同位置に設けることが望ましい。第1および第2の圧力測定管18,19は原子炉圧力容器1の外部に設置した差圧測定装置(図示せず)に接続される。
【0060】
つぎに本実施の形態の作用を説明する。
原子炉の冷却材は、図22に示すようにダウンカマ5を下降して図9に示す流量測定管路29を通過し、インペラ10およびディフューザ11を通過し昇圧されて炉心部3へ流入する。冷却材が流量測定管路29を通過する時には、流れが絞られ流速が大きくなることと入口部および管壁の摩擦による圧力損失により、ベルヌイの定理に従い圧力が低下する。
【0061】
この時の圧力を第1の圧力測定管18で測定し、また流量測定管路外側の圧力を第2の圧力測定管19で測定する。第2の圧力測定管19の圧力は、流れがないため流量測定管路29の入口部の圧力とほぼ同程度であり、第1の圧力測定管18の圧力よりは大きくなっており、この両者の差圧を原子炉圧力容器1の外部に設けた差圧測定装置で計測し、圧力差は流量の2乗に比例することから冷却材流量を求めることができる。
【0062】
このように構成された冷却材測定装置においては、流量計測管路29を通過する際に冷却材に含まれたクラッドが流量計測管路29の内壁面を粗面に形成していることにより付着し難くなる。したがって、圧力差と流量の関係が保たれ、冷却材流量を精度良く計測することができる。
【0063】
また万一、流量計測管路29の内壁面にクラッドが付着した場合でも、クラッド付着の粗さより流量計測管路29の内壁面が粗いことから圧力差と流量との関係には殆ど影響しないため、長期間に亘って流量の計測精度を保つことができる。
【0064】
つぎに図10(a),(b)により請求項の発明に係る第9の実施の形態を説明する。
本実施の形態は第8の実施の形態において、ポンプデッキ13上にディフューザ11を包囲して固定される図9に示した流量計測管路29を図10(a)に示すように円筒形状の代りに上部先端部がベルマウス状の流量測定管路30に置き換えたことにある。本実施の形態によれば、管路入口部の圧力損失を低くすることで循環ポンプ4の吸込みの圧損抵抗を低減することができる。
【0065】
図10(b)は図10(a)の他の例を示しており、この例では流量計測管路形状をベンチュリー形状の流量測定管路31にしたことにある。この例では循環ポンプ4の吸込み側の圧力損失低減と流量変化に対する圧力変化の感度を大きくしたものである。流量計測管路の内壁面の表面粗さや圧力計測管の原子炉容器外への取出しおよび作用効果等は第8の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0066】
つぎに図11(a)から(c)により請求項10の発明に係る第10の実施の形態を説明する。
本実施の形態は第8の実施の形態において、ポンプデッキ13上にディフューザ11を包囲して固定される流量計測管路29の内側に平板を格子型に組合せた格子型状の整流板32を設けたことにある。
【0067】
本実施の形態によれば、流量計測管路29内を通過する冷却材の旋回,乱流を防止し、流速分布を緩和することで流量計測精度を向上させることができる。第1の圧力測定管18は流量計測管路29に設けられた整流板32よりも下方向に取付ける。流量計測管路29の内壁面,整流板32の表面粗さや圧力計測管の原子炉圧力容器1外への取出しおよび作用効果等は第8の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0068】
図11(b)および図11(c)は図11(a)の実施の形態の他の例をそれぞれ示しており、円筒形の流量測定管路29の代りに図11(b)ではベルマウス形の流量測定管路30を使用し、図11(c)ではベンチュリー形の流量測定管路31を使用したことにある。これらの作用効果は図11(a)の例と同様なので、その説明は省略する。
【0069】
つぎに図12により請求項11の発明に係る第11の実施の形態を説明する。
本実施の形態は、ポンプデッキ13上にディフューザ11を包囲して固定される流量計測管路29の内側に格子型の整流板32を設け、この整流板32部の差圧を計測することにより流量を計測するもので、また、整流板32で流量計測管路29内を通過する冷却材の旋回,乱流を防止し、流速分布を緩和することで流量計測精度を向上させることができる。
【0070】
第1の圧力測定管18は流量計測管路29に設けられた整流板32より下方向に取付ける。流量計測管路29の内壁面,整流板32の表面の粗さや第1および第2の圧力測定管18,19の原子炉圧力容器1外への取出しおよび作用効果等は第8の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0071】
つぎに図13により請求項12の発明に係る第12の実施の形態を説明する。
本実施の形態は第11の実施の形態において、整流板32の上下部にピトー管と同様の機能を持つ導圧孔33を設けたことにある。
【0072】
本実施の形態によれば、上部に流量計測管路29内を流れる流量の総圧を測定する総圧検出孔33aを設け、第1の圧力測定管18に接続し、下部に静圧を測定する静圧検出孔33bを設け、第2の圧力測定管19に接続し、その差圧で流量の計測を行う。流量計測管路29の内壁面,整流板32の表面粗さや第1および第2の圧力測定管18,19の原子炉圧力容器1外への取出しおよび作用効果等は第8の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0073】
図14は第12の実施の形態の他の例を示したもので、図14に示したように整流板32の上下部にピトー管と同様の機能を持つ導圧孔33を複数個設けたことにある。この例によれば、流量計測管路29内の平均流速を計測することにより、より精度の良い流量計測を行うことができる。
【0074】
なお、流量計測管路29の内壁面,整流板32の表面粗さや第1および第2の圧力測定管18,19の原子炉圧力容器1外への取出しおよび作用効果等は前述と同様であるので、その説明は省略する。
【0075】
つぎに図15(a),(b),(c)により請求項13の発明に係る第13の実施の形態を説明する。
本実施の形態は図15(a)に示したように第8の実施の形態(図9)から第12の実施の形態(図13、14)において、原子炉圧力容器1内側,シュラウド2外側および流量計測管路29の外側に流量計測管路29を固定するための凹凸の嵌合部34を設けたことにある。
【0076】
図15(a)は原子炉圧力容器1とシュラウド2に対向して凹字状部材34aを取付け、流量測定管路29に凹字状部材34bを取付けてこれらの部材34a,34bを嵌め合わせたことにあり、図15(b)は流量測定管路29に凹字状部材34aを取付け、原子炉圧力容器1とシュラウド2に凹字状部材34bを取付け、図15(c)は流量測定管路29の外面に凹字状溝34cを設けて相互に嵌め合わせることができる。本例では組立て解体が容易となる。
【0077】
図16は流量測定管路29に設けた整流板32より下方向で流量測定管路29を固定するために設けた凹凸状の嵌合部34の原子炉圧力容器1の外側に、上記第6の実施の形態において詳述した超音波流速計24を設置した例を示している。
【0078】
この例によれば、設置位置における流量測定管路29内の流速を測定し、流量演算装置27により流量を測定する。また、流量測定管路29の内壁面および整流板32の表面は、反射波の拡散を防ぐため粗面に形成しない。
【0079】
図17(a)〜(d)は流量測定管路29内に格子型整流板の代りに分割型整流板35〜38を設けた例を示している。すなわち、図17(a)では流量測定管路29内に4方向に分割する十字型整流板35を挿入した例であり、図17(b)では3方向に分割する3分割形整流板36を挿入した例であり、図17(c)では6分割型整流板37を挿入した例であり、図17(d)は8分割型整流板38を挿入した例をそれぞれ示している。
【0080】
これらの例では流量測定管路の内壁面,整流板の表面粗さや圧力計測管の原子炉容器外への取出しおよび作用効果等は第8の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0081】
図18(a)から(d)は流量測定管路29または整流板32の内面に形成する粗面の他の例を示したもので、図18(a)では網目状凹凸溝39を形成した例であり、図18(b)ではリング状凹凸溝40を形成した例であり、図18(c)はうね状溝41を形成した例であり、図18(d)は鋸刃状凹凸溝42を形成した例を示している。流量計測管路の内壁面,整流板の表面粗さや圧力計測管の原子炉容器外への取出しおよび作用効果等は前述と同様であるので、その説明は省略する。
【0082】
図19,20はシュラウドレグ内外に開口部を有する計測配管と差圧計測手段とを組合せた例を示している。すなわち、シュラウドレグ開口部43を避けてかつシュラウドレグ49の外側領域に第1の圧力計測孔開口部46を有する第3の圧力測定管44と、シュラウドレグ49の内側に第2の圧力計測孔開口部47を有する第4の圧力測定管45と、差圧計測手段48とを組合せたことにある。
【0083】
この例によれば、図21の流動解析結果による作用効果図に示す通り、シュラウドレグ開口部43の絞り部を挟んで差圧を測定することができるため、オリフィス流量計を構成することができ、炉内のクロム等のクラッドの付着によらず、常に一定の精度で炉心流量を測定することができる。
【0084】
この例による計測装置は複数個設置して平均化演算することにより、インターナルポンプが例えば1台停止(トリップ)した場合にも、炉内の偏流の影響を受け難くすることが可能である。
【0085】
【発明の効果】
請求項1からの発明によれば、従来の循環ポンプの持つ回転数−流量−圧力差の関係を使う必要がなくなるため、工場等での試験の容器差の補正を行う必要がない、測定項目が従来の回転数と圧力差の2物理量から圧力差の1物理量となり誤差を与える因子が減る。これらから冷却材流量の測定精度が向上し原子炉運転の余裕がより正確に把握できる。
【0086】
また、複数台の循環ポンプが停止した時、停止したポンプからの逆流流量も圧力差から算出できるため、流量測定ロジックが簡略化され流量測定の信頼性が向上する。さらに、流量測定管を圧力検知手段に固定することにより、従来と同様にディフューザの着脱ができる。
【0087】
請求項から13の発明によれば、従来の循環ポンプの持つ回転−流量の関係を使う必要がなくなり、工場試験での容器差での補正を行う必要がなくなる。また、測定項目が従来の回転数と圧力差の2物理量から圧力差または流速の1物理量となり誤差を与える因子が減る。
【0088】
さらに、循環ポンプの吸込み側に設けた差圧式流量計測流路の内壁にクラッドが付着して計測精度が劣化することはなくなり、長期間に亘って冷却材流量計測精度を維持することができ、これらによって原子炉運転の余裕がより正確に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第1の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図2】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第2の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図3】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第3の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図4】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第4の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図5】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第5の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図6】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第6の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図7】図6における第6の実施の形態の他の例の要部を示す横断面図。
【図8】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第7の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図9】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第8の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図10】(a)は本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第9の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図、(b)は(a)の他の例を示す縦断面図。
【図11】(a)は本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第10の実施例を説明するための要部を示す縦断面図、(b)は(a)の他の例を示す縦断面図、(c)は(a)のさらに他の例を示す縦断面図。
【図12】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第11の実施の形態を説明するための要部を示す縦断面図。
【図13】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第12の実施の形態を説明するための要部を示すための断面図。
【図14】第12の実施の形態の他の例を示す要部断面図。
【図15】(a)は本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の第13の実施の形態を説明するための流量測定装置の嵌合部の例を示す横断面図、(b)は(a)の他の例を示す横断面図、(c)は(a)のさらに他の例を示す横断面図。
【図16】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の他の実施の形態を説明するための要部を示すための断面図。
【図17】(a)は本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の実施の形態における整流板の第1の例の要部を示す斜視図、(b)は同じく第2の例の要部を示す斜視図、(c)は同じく第3の例の要部を示す斜視図、(d)は同じく第4の例の要部を示す斜視図。
【図18】(a)は本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の実施の形態における流量計測管路の内壁面の第1の例の要部を示す拡大断面図、(b)は同じく第2の例の要部を示す拡大断面図、(c)は同じく第3の例の要部拡大断面図、(d)は同じく第4の例の要部を示す拡大断面図。
【図19】本発明に係る原子炉の冷却材流量測定装置の実施の形態において、シュラウドレグ内外に開口部を有する計測配管と差圧計測手段を設置した例の要部を示す拡大断面図。
【図20】図19における要部を示す部分鳥瞰図。
【図21】図19の作用効果を説明するための流動解析結果の速度ベクトルを示す流線ベクトル図。
【図22】従来の沸騰水型原子炉(改良型)を概略的に一部側面で示す縦断面図。
【図23】図22においてA部を拡大して示す縦断面図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…シュラウド、3…炉心部、4…循環ポンプ、5…ダウンカマ、6…気水分離器、7…蒸気乾燥器、8…給水管、9…主蒸気管、10…インペラ、11…ディフューザ、12…ノズル部、13…ポンプデッキ、14…ポンプ部の吸込側ノズル、15…ポンプ部の吐出側ノズル、16…圧力計、17…ベルマウス、18…第1の圧力測定管、19…第2の圧力測定管、20…ベンチュリー管、21…オリフィス、22…オリフィス板、23…ガイド、24…超音波流速計、25…発波部、26…受波部、27…流量演算装置、28…気体発生装置、29…流量計測管路、30…ベルマウス形流量計測管路、31…ベンチュリー形流量計測管路、32…整流板、33…導圧孔、34…嵌合部、34a…凹字状部材、34b…凸字状部材、34c…溝、35…十字型整流板、36…3分割型整流板、37…6分割整流板、38…8分割型整流板、39…網目状凹凸溝、40…リング状凹凸溝、41…うね状凹凸溝、42…鋸刃状凹凸溝、43…シュラウドレグ開口部、44…第3の圧力測定管、45…第4の圧力測定管、46…第1の圧力測定孔開口部、47…第2の圧力測定孔開口部、48…差圧測定手段、49…シュラウドレグ、50…第3の圧力測定孔開口部、M…モータ部、P…ポンプ部、S…シャフト部、ΔP…圧力差。

Claims (13)

  1. 原子炉圧力容器外に位置するモータ部と、このモータ部に接続したポンプシャフトと、前記原子炉圧力容器内とシュラウドとの間に延在する前記ポンプシャフトにインペラを有し、このインペラの外周側に設けたディフューザを有するポンプ部とから循環ポンプが構成され、この循環ポンプを再循環系ポンプとして組込んでなる原子炉の冷却材流量測定装置において、前記原子炉圧力容器と前記シュラウドとの間に前記循環ポンプを支持するポンプデッキを設け、このポンプデッキ上に前記ディフューザのほぼ中央部から上部全体を包囲するように配置されてなり前記ディフューザの外径よりも大きい最小内径を有するベルマウス、ベンチュリー管、オリフィスのうちの何れかからなる流量測定管を設け、前記シュラウドを貫通して2個の圧力測定管を設けるとともにそのうち少なくとも1個の圧力測定管を前記流量測定管に接続し、かつ前記2個の圧力測定管を前記原子炉圧力容器の底部ノズルを介して前記原子炉圧力容器の外側に設置した圧力の差を測定する差圧測定装置に接続してなり、前記圧力の差から流量を算出することを特徴とする原子炉の冷却材流量測定装置。
  2. 前記流量測定管はベルマウスであって、このベルマウスに前記シュラウドを貫通して第1の圧力測定管を接続し、前記ベルマウスより上方に位置する前記シュラウドを貫通して前記シュラウドに第2の圧力測定管を接続し、前記第1の圧力測定管および前記第2の圧力測定管を前記原子炉圧力容器の外側に設置した差圧測定装置に接続してなることを特徴とする請求項1記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  3. 前記流量測定管はベルマウスであって、このベルマウスに前記シュラウドを貫通して第1の圧力測定管を接続し、第2の圧力測定管を前記第1の圧力測定管より下方の位置でかつ前記ポンプデッキ近傍の前記シュラウドに貫通して前記シュラウドに設け、前記第1の圧力測定管および前記第2の圧力測定管を前記原子炉圧力容器の外側に設置した差圧測定装置に接続してなることを特徴とする請求項1記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  4. 前記流量測定管はベンチュリー管であって、このベンチュリー管の上下側面に第1の圧力測定管および第2の圧力測定管を前記シュラウドを貫通して設けてなることを特徴とする請求項1記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  5. 前記第1の圧力測定管を前記ポンプデッキ近傍のシュラウドに貫通して前記シュラウドに設けたことを特徴とする請求項4記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  6. 前記流量測定管は円筒状オリフィスであって、このオリフィス内面にオリフィス板を設け、このオリフィス板を挟んで上下に前記オリフィスおよび前記シュラウドをそれぞれ貫通して第1の圧力測定管および第2の圧力測定管を設けたことを特徴とする請求項1記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  7. 前記流量測定管の上方に位置し、前記原子炉圧力容器と前記シュラウドとの間にガイドを設けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  8. 原子炉圧力容器外に位置するモータ部と、このモータ部に接続するポンプシャフトと、前記原子炉圧力容器内とシュラウドとの間に延存する前記ポンプシャフトの先端部にインペラを有し、このインペラの外周側に設けたディフューザを有するポンプ部とから循環ポンプが構成され、この循環ポンプを再循環系ポンプとして組込んでなる原子炉の冷却材流量測定装置において、前記原子炉圧力容器と前記シュラウドとの間に前記循環ポンプを支持するポンプデッキを設け、このポンプデッキ上に筒形状流量測定管路を設け、この流量測定管路の前記ディフューザ近傍の上方位置に前記シュラウドを貫通して第1の圧力測定管を接続し、前記流量測定管路に前記第1の圧力測定管が接続される位置の上方または下方の位置で前記シュラウドを貫通する第2の圧力測定管を前記シュラウドに接続し、前記第1の圧力測定管および第2の圧力測定管を前記原子炉圧力容器の外側に設置した差圧測定装置に接続し、前記流量測定管路の内壁面に粗面を形成してなることを特徴とする原子炉の冷却材流量測定装置。
  9. 前記流量測定管路の上端部を上方に拡開したベルマウス形状またはベンチュリー形状に形成してなることを特徴とする請求項8記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  10. 前記流量計測管路に整流板を設けてなることを特徴とする請求項8または9記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  11. 前記整流板の表面に粗面を形成してなることを特徴とする請求項10記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  12. 前記整流板に差圧を取り出すピトー管と同様の機能を持つ導圧孔を設けてなることを特徴とする請求項10記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
  13. 前記原子炉圧力容器の内側、前記シュラウド外側および前記流量測定管路の外側に前記流量測定管路を固定するための凹凸嵌合部を設け、この凹凸嵌合部の前記原子炉圧力容器外側に超音波流速計を設置し、この超音波流速計の出力側に接続し前記流量測定管路内の流速から前記流量測定管路内の流量を算出する演算装置を設置してなることを特徴とする請求項8ないし請求項12のいずれかに記載の原子炉の冷却材流量測定装置。
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