JP4350165B2 - 架橋した微細粒子、及びそれら粒子の治療薬用ビヒクルとしての使用 - Google Patents

架橋した微細粒子、及びそれら粒子の治療薬用ビヒクルとしての使用 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は架橋した微細粒子、及びそれら粒子の治療薬用ビヒクルとしての使用に関するものである。
発明の背景
治療薬や診断薬の非経口導入用の微細粒子状のキャリア系が、ますます注目を集めている。多くの微細粒子技術についてのシステムや化学が、皮下、静脈内、及び動脈内に薬剤を導入する為のビヒクルとして提案されてきた。「理想的なビヒクル」に対しては、幾つか重要な観点がある。そのような観点には、サイズ、サイズ分布、ペイロード、生分解速度、使用の簡便さ、放出速度、及びスケール・アップ可能な再現性のある生産、が含まれる。この「理想的なビヒクル」についての個々の観点、とりわけ薬剤のペイロード、生分解速度、また或る程度、サイズやサイズ分布については、他の研究者により研究されてきた。
公知のビヒクルは、主として溶剤やエマルジョンをベースとする様々な手法で製造されてきた。これらの方法の欠点は、ビヒクルの重要な要素のコントロールが、製造の一段階か二段階で試みられたことである。従って、サイズ、サイズ分布、ペイロード、及び生分解速度は、全て、一つ、もしくは二つのエマルジョン系、又は溶剤を蒸発させる手法に代表される単一で動的な環境中で、生成物に賦与された。典型的には、エマルジョン法では、薬剤、ポリマー、及び表面改質剤からなる溶液を不溶性の溶媒と混合して乳化し、加熱もしくは安定化して粒子を固定し、その後洗浄して、非経口用としては不向きなオイル、もしくは溶剤を除去してきた。
エマルジョン系、もしくは溶剤蒸発系に用いる反応器が、先行技術の手法の重要な特徴である。この反応器内で、界面に於ける溶質の相互作用であるオイル成分と水成分の界面力のバランス、すなわち攪拌、加熱、シェル形成、及び勿論ポリマーマトリックス中への有効成分の組み込みのバランスをとることにより、微細粒子の形態のコントロールが達成される。しかしながら、このような手法は、非経口用の薬剤に要求される大規模な薬剤生産とは、殆ど相容れない。
エコーコントラスト画像法や、非経口用として考えられるその他の用途に用いる為の微細粒子の製造に於いて、PCT公報WO−A−9112823号、WO−A−9218164号、及びWO−A−9408627号の各明細書に記載されている噴霧乾燥法によりなされるサイズのコントロールに比べると、公知の微細粒子のサイズ、及びサイズ分布のコントロールは、殆ど例外なしに非常に劣っていた。静脈内投与した微細粒子により生じる急性毒性は、肺循環に於ける毛細血管の封鎖と関係していることが多く、同時に肺静脈圧が低下し、またコンプライアンスが失われる。粒子サイズとLD毒性との間の関係については、記録にかなり残されている。我々自身のデータからは、変形不能なマイクロカプセルに適した肺組織中の概念的な毛細血管のサイズである、6μmを越える平均サイズをもつ粒子を静脈内投与すると、毒性が急激に高まることが分かる。
典型的には、カプセルの平均サイズが大きい程、そのサイズ分布が著しく大きくなり、また微細粒子のサイズ範囲が二種類の大きさに及ぶことがある。化学的塞栓症のような、治療に用いる場合、5〜100μmのサイズにわたる粒子を含む微細粒子製剤を注入しようとする可能性は、非常に局部的に狙いを定めて運ぶという概念とかなり矛盾するものである。サイズ範囲の上限では、直径が100μm迄、及びそれ以上の大きい血管に塞栓が形成される可能性があり、広い灌流範囲で壊死が生じるという危険が伴われる。サイズ範囲の下限では、実質的に全身的に分布させることが可能となる。
放出を持続させる為に、微細粒子系にこれ迄最も一般的に用いられてきたメカニズムは、マトリックスの侵食、及び埋め込まれ又は吸収されている有効成分の周囲の媒体への放出をコントロールすることであった。有効成分は、粒子を形成する際にマトリックス中に組み入れられるか、又は固定、もしくは安定化した後にマトリックス中に吸収されてきた。
薬剤を公知のマイクロカプセルからなるマトリックス中に組み入れるには、水と、必然的に酸素の存在下で加熱する必要があった。このようにすると、酸化による損傷、もしくはビヒクルとの非制御架橋により、殆ど必ずといってよいほど薬剤の粗悪化を招いた。化学的に安定化させる場合には、有効成分の潜在的なロスは更に大きかった。
可溶性のポリマー状キャリアからの薬剤の放出速度を遅くするか、もしくは変えるもう一つのメカニズムは、有効成分と可溶性ポリマーとを共有結合により結合させることであった。これは、薬剤、リガンド、もしくは抗体が粒子状のキャリアと結合している微細粒子系には、通常適用されなかった。
有効成分と先行技術の微細粒子との結合を阻害する要因は、微細粒子の相対的な疎水性である。結合させるのに必要な化学反応の多くは水性媒体中で行われるので、このような疎水性の微細粒子の誘導体をつくることは殆ど不可能である。かつての研究者が親水性の微細粒子を製造する場合、エマルジョン法に於いて、親水性ポリマーの存在下で錯形成させる必要があった。
マイクロカプセルの生分解速度は、主に架橋度により決まる。先行技術の系に於いては、架橋の変化は、薬剤の充填、及びその後の微細粒子の配合能力に好ましくない影響を与える。生分解速度、及び薬剤放出速度をコントロールする為に、このパラメーターを操作しようとする試みは殆どなされなかった。
先行技術の微細粒子を水性媒体中に単分散させて懸濁液を得る為には、相当な量の界面活性剤、もしくは音波粉砕が必要とされてきた。再形成させる時でさえも、先行技術の微細粒子は凝集する傾向があり、従って皮下用の注射器で投与するのは困難である。
発明の要旨
本発明は、良好な粒子特性をもつ、PCT公報WO−A−9112823号、WO−A−9218164号、及びWO−A−9408627号の各明細書に記載されているタイプの微細粒子は、熱架橋後でさえも、その親水性特性、及び水中で再形成させると単分散懸濁液をもたらす能力を保持できるという発見に基づくものである。また、出発物質中のカルボキシル基、アミン基、ヒドロキシル基、もしくはスルフヒドリル基のような官能基が保持されるが、この官能基は誘導体化に有用なものである。
本発明による無菌の粉末は、架橋した物質の、0.1〜50μmの直径をもつ滑らかな球形の微細粒子からなっている。この微細粒子は親水性であり、且つ水中で再形成させると単分散懸濁液をもたらすことができる。またこの粉末は、微細粒子上のアミン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、もしくはスルフヒドリル基のような遊離官能基を介して直接的に、もしくは間接的に微細粒子と結合している生理学的に有効な、もしくは診断上有効な成分を、付加的に含んでいる。
発明の説明
本発明は、上記のPCT公報の各明細書(公報の内容は、参考として本明細書中に記載するものである)に記載されているタイプの微細粒子製造技術を用いるのが好ましい。この製造技術に於いては、サイズ、サイズ分布、ペイロード、生分解速度、及び放出速度が厳密にコントロールされ、使用の簡便さ、及びスケール・アップ可能な生産がもたらされる。本発明の微細粒子は、用途に合うように、しかも高レベルの製剤のスケールで、常に同じレベルでコントロールしながら充填ビヒクルを製造することのできる能力を、どのような場合でも保持するように、自由に調節することができる。サイズのコントロールの他に、サイズ分布、固定速度、もしくはその逆の生分解速度、薬剤の充填、並びに配合、及び仕上げを、各段階で独立してコントロールすることができる。上記のPCT公報の各明細書に以前に開示されているように、本出願人は、特定の性質をもつ微細粒子を製造することのできる、規模を充分に大きくした方法をもっている。この方法は、先行技術の多くの方法により作られる微細粒子を非経口に使用するのを殆ど確実に妨げるような異質粒子を侵入させることなく、薬学的規準により行うことができるものである。
本発明は、静脈内用、動脈内用、及び体外用の微細粒子製剤の製造に関するものである。希釈液中で再形成させた静脈内用の粒子懸濁液は、6μmより大きい粒子を5体積%未満含んでいるのが好ましい。またサイズ分布の形は正規分布に近く、粒子の50%程が5μm、好ましくは3μm、より好ましくは2μm、最も好ましくは1.2μm、の範囲にある。望ましい分布は、粒子の80%が、3μmの範囲に入るものである。(引き合いに出した分布は全て、体積もしくは質量に基づくものである。)本発明の一つの好ましい態様は、粒子の95%が6μm未満であり、且つ粒子の80%が、1〜6μmの範囲にある、特に静脈内投与用の粉末である。もう一つの好ましい態様は、粒子の90%が、20μm未満であり、且つ粒子の5体積%未満が、6μm未満である、特に動脈内投与用の粉末である。
高度にコントロールされた噴霧乾燥と、それに続く分別工程との組み合わせを用いて、より大きな粒子系を得る為には、動脈内投与後に全身的に放出されず、20μm未満の血管だけに塞栓が形成されるような充分なサイズ、及び狭いサイズ分布をもつ微細粒子を製造することができる。
本発明の一つの態様に於いては、噴霧乾燥用の供給原料に有効成分を添加し、その後で粒子を安定化させる。我々が得た利点は、以前の方法よりも非常に上手く形状、及びペイロードをコントロールすることができる点である。
本発明で用いる方法には、壁形成物質と薬剤との沈殿物を、元の可溶性の成分に再形成することのできる、ある程度無視できる水を含んだ乾燥粉末の状態にすることが含まれる。
本発明に於いては、有効成分の放出速度をコントロールする為に、架橋を用いることができる。例えば、一つの態様に於いては、架橋度、従って生分解速度を、有効成分を結合させる前に「調節」する。その後で活性なリガンドを結合させることができ、またこのリガンドは、マトリックスがどれだけ架橋したかにより決まるコントロールされた放出プロフィールを示す。これは、良く知られている「バースト」効果なしに、一定の速度での放出が観察されるという利点を有している。
本発明の別の態様は、架橋の操作である。架橋に要求される誘導体化可能な基の潜在的なレベル、及び温度/時間を、これらのパラメーターを変えることのできる添加物を添加することによりコントロールすることができる。リシンもしくはポリリシン、グルタミン酸塩もしくはポリグルタミン酸塩、フェニルアラニン、及びチロシンを供給原料に入れることにより、最終的な微細粒子製剤の生分解速度を早めるか、もしくは遅らせる効果が得られる。それに加え、これらの添加物を添加することにより、有効成分、もしくはリガンドを結合させることのできる可能性のある基の数を著しく増やすことができる。更にまた、これらの添加物を添加することにより、噴霧乾燥後に形成された可溶性の微細粒子を加熱して安定化させるのに要する時間を短縮し、温度を下げることができる。
従って、本発明は、粒子サイズ分布が狭いという理由から、特定の部位に薬剤を運ぶのに特に適する微細粒子を提供するものであるが、一方、微細粒子を特に有用なものとする望ましい性質の組み合わせが見出された。
既述の手法を用いて製造した微細粒子が、微細粒子の取扱性、誘導体化可能性、及び配合性に関して、先行技術の微細粒子よりも優れた特性を幾つか有することを発見した。例えば、出願人等の技術によれば、先行技術に於けるように潜在官能基により性質が変えられて不溶性となるどころか、二次構造を相当な程度、即ち、親水性を明らかに保持する微細粒子の製造が可能となる。特に本発明の微細粒子は、
(i)誘導体化に適したアミン基、ヒドロキシル基、もしくはカルボキシル基、又はそれらの組み合わせをかなりのレベルで有し、
(ii)親水性が高いので、活性な基を誘導体化する為に水性媒体を充分近づけることができ、
(iii)粒子の単分散懸濁液を形成させるのに界面活性剤、もしくは音波粉砕を必要としない乾燥最終製剤を得る為に、乾燥状態、もしくは湿潤状態で操作することができ、
(iv)組成、及びシェルの架橋により決まる速度で生分解して有効成分を放出し、
(v)0.01〜100μmの範囲のサイズをもち、
(vi)生体内での循環に於いて、公知の疎水性の微細粒子の場合よりもかなり長く、またリポソームの場合よりも長い時間(60分又はそれ以上)保持され、またオプソニン作用を低下させ、トロンボゲン形成の可能性を最小とする。
粒子サイズは、静脈内投与用には4μm以下が好ましく、また動脈内投与用には8〜30μmであるのが好ましい。特に、大きい粒子については、任意の付加的な工程として分別を行う。粒子サイズのこの範囲は、四分位範囲と平均直径との比が0.2〜0.5である、と表すことができる。
本発明の微細粒子は、噴霧乾燥用の原料とした基本的なカプセル、もしくは添加剤のカルボキシル基、もしくはアミン基を用いて、薬剤、リガンド、ペプチドもしくは蛋白質をキャリアに直接的に結合させて誘導体化することができる。例えば、グルタルアルデヒド、EDCI、塩化テレフタロイル、臭化シアン、もしくは還元性アミノ化を用いて結合を行うことができる。或いは、リガンド、薬剤、蛋白質、もしくはペプチドを、PCT公報WO−A−9317713号の明細書(Rijksuniversiteit Groningen)に開示されている種類の生分解可能なヒドロキシ酸リンカーを介して結合させることができる。この公報の内容は、参考文献として本明細書中に記載するものである。
本発明の更に別の利点は、生成物を配合して、乾燥無菌粉末として提供することができるという点にある。
粉末状の本発明のマイクロカプセルは、界面活性剤の使用を、再形成させて確実に単分散懸濁液を得る為の絶対必要条件とはしない。一旦再形成させた後でも本発明のマイクロカプセルは凝集しないので、注射器を用いて投与することができる。
本発明の態様は、生体適合性のある物質から製造される、水と混和可能な系である。本発明の微細粒子が加熱により不溶化し、しかも二次構造を充分に保って高い親水性を示すということは思いがけないことであった。二次構造が保持されているということの証拠は、pH4.5〜5で天然アルブミンに酷似している、粒子の等電点(PI)を調べることにより得られる。一般的に、アルブミンを完全に変性させるとPIが著しく上昇して、6.5〜7.0の値となる。
更に、蛋白質分解酵素を用いた蛋白質微細粒子の消化により、ペプチドが生じる。このペプチドが始めの可溶性蛋白質の消化と殆ど同じプロフィールを示すことが、HPLC類似物により分かる。それに加え、蛋白質微細粒子、及び蛋白質出発物質の酸加水分解から、それらのアミノ酸含有率が殆ど同じであることが分かる。これら二つの分析は、微細粒子中の蛋白質は殆ど変性されていないという観察結果を支持するものである。
この新規粒子は親水性であり、且つ1時間を越える期間で循環する可能性があるので、長時間の循環寿命をもち、リガンドに対して非常に特異的な親和性をもつ生体適合性のあるキャリア系を初めて提供するものである。微細粒子の特異性は製造中に「調節」され、一般的にクロマトグラフィーマトリックス、もしくは酵素と関連のある、高親和性リガンドと結合する能力が賦与される。これらの粒子はまた、生物学的液体と接触しての使用、例えば体外系での無毒化、血清もしくは血液のバイオアッセイ、及び身体に再導入する前の血液成分の分離に用いることのできる可能性をもたらす。
以下の諸例は、本発明を説明するものである。
例1
本例は、シェル物質を架橋して不溶性の、もしくは溶解性の低い、マイクロカプセルを形成させる為の、可溶性マイクロカプセルの固定について説明するものである。このマイクロカプセルは、熱、もしくは化学的な手段の使用を含む様々な方法で架橋することができる。固定の程度を調節することにより、適切な媒体に対するマイクロカプセルの溶解度が調節される。マイクロカプセル中に結合されているか、もしくは封入されている有効化合物は、いずれもこの溶解時に放出される。それに加えて、マイクロカプセルの固定度は、酵素により消化される度合いにも影響する。固定の度合いが大きい程、マイクロカプセルの酵素による消化に対する抵抗力が大きくなる。
HSAを10.0mg/ml含む25%のエタノールを150ml含有する供給原料を噴霧乾燥させて、HSAマイクロカプセルを製造した。このマイクロカプセルを形成させるのに用いた噴霧乾燥の条件は、以下の表1に詳しく記載されている。
Figure 0004350165
噴霧乾燥工程により、マイクロカプセルが17.21g得られた。この単一の製造バッチから得られたマイクロカプセルを等サイズのものからなるアリコートに分け、175℃でそれぞれ45分間、55分間、75分間加熱して固定した。噴霧乾燥工程で得られた可溶性のマイクロカプセルは、熱による固定工程でアルブミン構造中のアミノ酸の幾つかが架橋することにより、不溶性となる。熱で固定したこれらの異なる三種類のマイクロカプセルのサイズを、マルチサイザーII(Coulter Electronics)を用いて水性の系中で測定した。マイクロカプセルの平均サイズは、3.28±0.6μmであり、質量の90%が、2〜5μmの範囲に入っていた。
マイクロカプセルに有効成分を結合させる前に、薬剤のキャリアとしての適性について、55分間加熱して固定したマイクロカプセルを様々な方法で分析した。
<遊離チオール分析>
アルブミン分子中に存在している遊離チオール基は非常に変性され易いので、それをアルブミンの状態の尺度として用いることができる。同様に、マイクロカプセルが形成される間にアルブミン分子が崩壊していなければ、遊離チオール基がマイクロカプセル構造中に存在している筈である。
遊離チオール基の分析を、アルブミンマイクロカプセルとDTNB、すなわち5,5’−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)とを反応させることにより行った。もし遊離チオールが存在しているのであれば、遊離チオールがDTNBと反応して、412nmで吸収を示すニトロ安息香酸誘導体を生じる。マイクロカプセルの12mg/ml懸濁液の412nmでの吸光度を測定した。この懸濁液に、TRIS緩衝液にDTNBを溶解して得た20%溶液を50μl添加し、室温で10分間インキュベートして吸光度を測定した。これら二つの吸光度の差を計算により求め、また反応生成物のモル吸光係数から、マイクロカプセル中に存在している遊離チオールの濃度を算出した。マイクロカプセル中で測定したチオール基のモル比は0.4785であった。これを、天然アルブミンについての値0.5045と比較した。これら二つの値には有意差はなく、マイクロカプセルの製造中に遊離チオール基は変化しなかったと結論付けられた。
マイクロカプセル(可溶性のものと不溶性のものの両方)、及び天然アルブミンを、濃塩酸を用いて120℃で24時間蒸気相加水分解させることにより、それらを構成しているアミノ酸に分解した。その後、トリエチルアミンを50%のエタノールに入れたものを添加し、次いで、トリエチルアミンとPITCをエタノールに入れたものを添加してそのサンプルを誘導体化した。誘導体化したサンプルをHPLCにより分析し、254nmの波長でアミノ酸を検出した。
表4(例の最後に掲載)に、得られたアミノ酸の組成を示す。様々なサンプルの間には、意外なことに有意差はなかった。但し、マイクロカプセルを不溶化した後には、カルボキシル基、ヒドロキシル基、及びアミノ基を含むアミノ酸が、非常に僅かではあるが失われていた。
<ペプチド分析>
マイクロカプセルとアルブミンのペプシン消化を、ペプシンの1%溶液を20μl添加した、マイクロカプセルもしくはアルブミンの酸性溶液を1ml用いて行った。37℃で24時間消化させ、その後、ペプシンの二回目の添加を行い、サンプルが完全に消化される迄、37℃で更にインキュベートした。得られた溶解産物のHPLC分析を、0.1%のTFA中に入れたアセトニトリルの濃度勾配を利用して行い、214nmでの吸光度を測定した。
マイクロカプセルとアルブミンのトリプシン消化を、グアニジン−HCl、DTT、及びヨードアセトアミドで予め処理したサンプルについて行い、蛋白質構造を開裂させた。これらの予め処理したサンプルに0.2%のトリプシンを添加して、完全に消化される迄37℃でインキュベートした(必要ならば、トリプシンを更に添加した)。溶解産物のHPLC分析を、上で詳述したようにして行った。
HPLC分析から、マイクロカプセルの構造とアルブミンの構造との間には、有意差のないことが分かった。このことから、マイクロカプセルを不溶化した後でも、二次、及び三次蛋白質構造が保持されることが確証される。
<FITCとのカップリング>
FITC(イソチオシアン酸フルオレセイン)はマイクロカプセル上のアミノ基と共有結合するので、マイクロカプセルのマトリックスそのものの分解により放出される薬剤により帯電基、すなわちリシン残基を誘導体化する原理を示す良い例となる。
FITCを、マイクロカプセルの三つのバッチと共有結合させた。マイクロカプセルとFITCの割合は15:1とした。懸濁させたマイクロカプセルにFITCを12.5mg添加し、混合物を30℃で30分間インキュベートした。洗浄液中にフルオレセインが存在しなくなる迄、すなわちマーカーの浸出が観察されなくなる迄マイクロカプセルを洗浄して、過剰のフルオレセインを除去した。
このマイクロカプセルを、濃度0.4EU/mlのプロテイナーゼKを用いて消化させた。マイクロカプセルが消化されるに従って、マイクロカプセルからフルオレセインが放出された。様々な時間間隔でマイクロカプセル懸濁液をサンプリングして、放出されたフルオレセインを測定した。放出されたFITCを遠心分離によりマイクロカプセルから分離し、493nmでの吸光度を測定することにより定量化した。
得られた結果から、熱による固定度の低いマイクロカプセルほど、フルオレセインの初期放出が早いことが分かった。しかしながら225分後には、いずれのサンプルも、フルオレセインは90%より多く放出されていた。熱により固定した様々なマイクロカプセルに結合したFITCの量は同じ程度であり、三つのバッチ全てについての担持量は、約10±0.5%モル/モルであった。
従って、結合させた有効成分の放出速度は、有効成分を結合させる前にマイクロカプセルの分解速度を「調節すること」により、調節可能である。
例1のマイクロカプセルを、ヒトの全血と共に37℃で30分間インキュベートして、マイクロカプセルが血小板の活性化に刺激を与えることができるかどうかを調べた。微細粒子の濃度は、粒子2000x106個/kgの用量に相当するものであった。30分間インキュベートした後、コラーゲンADP、及びアラキドン酸により刺激される血小板凝固に対する効果について、血清をテストした。一般的な止血メカニズムに対する効果を、凝固剤作用、部分トロンボプラスチン時間、フラグメント1+2、及びフィブリノペプチドAの出現によるプロトロンビン時間、並びにオイグロブリン崩壊時間の試験によるフィブリン溶解性を、それぞれ測定することによって評価した。
この濃度に於いては、テストした分析に対して何らかの悪影響が生じるという証拠はなかった。従って、得られた結果から、この微細粒子は、エマルジョン法により作られた微細粒子とは異なり、不活性であり、且つ親水性を有していることが分かる。
更に、別のテストに於いて、例1の方法により製造した微細粒子を、照射源としてCo60を用い、吸収線量が、25〜35キログレイとなるようなガンマ線照射により減菌した。このマイクロカプセルを、微細粒子1.5x109個/mlの濃度となるように水性の希釈剤中で再形成させ、倫理委員会の承認のもと、微細粒子25〜300x106個/kgの量を健康な男性のボランティアに投与した。微細粒子は中空であり、空気を含んでいた。この空気により、微細粒子が血流中を進んだり、また動かなかったりするのを超音波画像法により追うことができる。
静脈内投与後の循環寿命をモニターする為に、Acuson-128を用いて右心室と左心室のグレイ・スケール2D画像を得た。右心室と左心室の両方を不透明化する為には、相当なレベルの微細粒子が心室中に存在していなければならない。25x106/kg以上の投与量で、右心室と左心室の不透明化が1時間間又はそれ以上保たれた。このことは、相当量の粒子が循環中に保持されたことを示している。
このデータから、基本的なマイクロカプセル・ビヒクルは血液中の凝固機構に対して不活性であり、従って治療薬を運ぶのに理想的であることが分かる。このことは、RESの取り込みが速く、且つ循環半減期が10分又はそれ以下であるエマルジョン法により作られた微細粒子とはまったく正反対である。またこの微細粒子は、循環半減期を延ばす為に、ブロック共重合体で誘導体化させる必要がない。
例2
本例は、マイクロカプセルの壁形成物質である噴霧乾燥用の供給原料に添加剤を含めることにより、得られるマイクロカプセルをより低い温度で熱により固定できることを示すものである。マイクロカプセル用のポリマーの架橋(不溶化)温度を低くさせる添加剤は、有効な薬剤を同時に噴霧乾燥させ、マトリックス中に組み入れる際に有用である。これらの添加剤を用いることにより、感熱性の有効成分を含むマイクロカプセルを、より低い温度で不溶化することができる。
噴霧乾燥用の供給原料に、チロシンを5mg/ml添加し、例1に詳述した方法を用いてマイクロカプセルを形成した。マイクロカプセルを得る為には、噴霧乾燥の条件を変える必要はなかった。
マイクロカプセルを集めて、前と同じようにして、但し100℃で55分間加熱して固定した。この温度は、同じ架橋を行う通常の175℃で55分間よりも著しく低いものである。得られたマイクロカプセルの平均サイズは、3.28±0.6μmであり、質量の90%が、2〜5μmの範囲に入っていた。
例3
例1は、3μmのマイクロカプセルの製造について詳述するものである。本例は、噴霧乾燥の条件を調節し、且つ第二段階として分級加工工程を用いることにより、サイズとサイズ分布が非常に上手くコントロールされた、より大きなマイクロカプセルが得られることを示すものである。
20%のHSAを、表2に示した条件下で噴霧乾燥した。集めたマイクロカプセルを175℃で55分間加熱して固定し、解凝集した後、エルボジェット分級器を用いて分級した(表3を参照されたい)。
Figure 0004350165
Figure 0004350165
分級工程により賦形剤の多くが除去されてしまうので、中間の分級画分を集めて再配合した。得られた自由流動性の乾燥粉末の特性決定を、前記のようにして行った。マイクロカプセルの平均サイズは、12μmであり、6μm以下のマイクロカプセルは実質的には存在せず、また質量の85%が、9〜18μmであった。
6μm未満の粒子を除去すると、動脈内投与後のマイクロカプセルの全身的な循環が、毛細血管の詰まりにより阻止される。これは沈着している薬剤の位置測定に有利であって、それにより、所望の部位で治療作用を得るのに必要とされる薬剤の全量を減らすことができる。これは、特に細胞毒性の場合に望ましい。全身的な毒性は、有害な副作用の主な原因となるからである。
この後、マイクロカプセルの壁面に抗体を結合させた。この結合させた抗体の検出を補助すべく、FITC−IgGを用いた。
5mgのFITC−IgGに、35mgの過ヨウ素酸ナトリウムを添加した。この混合物を室温で1時間インキュベートし、その後、20mgのマイクロカプセルを添加した。得られた懸濁液を10分間攪拌した後、30mgの水素化ホウ素ナトリウムを添加することにより、活性化した抗体をマイクロカプセルに結合させた。続いて室温で2時間反応を行い、その後、マイクロカプセルを集めて洗浄した。
マイクロカプセルのサンプルを還元して、結合した抗体のL鎖を解離させた。マイクロカプセルを除去して、ろ液を集めた。このろ液中にFITCで標識された抗体のL鎖が存在していることを、蛍光光度計を用いて調べた。
抗体とマイクロカプセルの結合は、トリペプチドスペーサー、及びテトラペプチドスペーサーによって成されてもよい。これらのペプチドを、上記で詳述した過ヨウ素酸塩とホウ水素化物の反応を用いて、抗体上の活性化した糖環と共有結合させる。その後、下記の例6で詳述するように、EDCIを用いて抗体をこのペプチドスペーサーを介してマイクロカプセルと結合させる。
例4
本例は、例えば、HSAのような添加剤を噴霧乾燥用の供給原料に添加する、化学結合部位の数が大きく増加する等、例1のようにして製造されたマイクロカプセルの化学的な特性が変化することを示すものである。
ポリリシンを、5mg/mlの濃度で噴霧乾燥用の供給原料に添加した。例1で詳述したようにして噴霧乾燥を行った。この変性した原料から製造されたマイクロカプセルの平均サイズは、3.5±0.3μmであり、再懸濁性のような物理的な性質はHSAマイクロカプセルと同様であった。
例1で詳述したようにして、FITCをポリリシンマイクロカプセルに結合させた。このマイクロカプセルを、FITCの放出が観察されなくなる迄洗浄した。水性懸濁液中ではFITCの放出は見られず、FITCはHSAマイクロカプセルに結合されたままであった。例1で詳述したようにしてマイクロカプセルを消化させて、マイクロカプセルに結合しているフルオレセインの合計量を測定した。
消化の際のフルオレセインの放出速度は、標準的なマイクロカプセルよりも早かった。しかしながら、合計20モル%のフルオレセインがマイクロカプセルに結合していることが分かった。これは、標準的なマイクロカプセル組成物よりも50%超過の増加であることが測定された。
例5
本例は、有効成分をシェルに結合させても良く、またそれら有効成分の放出速度は、マイクロカプセルそのものの分解により支配されることを示すものである。
10mg/mlのメトトレキサートの溶液に、25mgのカルボジイミド(EDCI)を添加した。この溶液を4時間攪拌して、メトトレキサートの活性化を開始しさせ確実に完了させた。この活性化した薬剤に、例1のようにして製造したHSAマイクロカプセルを50mg添加し、室温で3時間攪拌した。メトトレキサートを、アルブミン上のアミン基を介してマイクロカプセルに化学的に結合させた。マイクロカプセルを集めて洗浄し、緩く結合しているメトトレキサートを全て除去した。
メトトレキサートが結合しているマイクロカプセルの特性決定を行い、また薬剤の含有率も分析した。マイクロカプセルの平均サイズは、3.2±0.6μmであり、且つ質量の90%が、2〜5μmであった。薬剤含有率の分析から、マイクロカプセルは、水性媒体に再懸濁させても薬剤を放出しないことが分かった。また三ヵ月間の安定性試験により、三ヵ月経っても薬剤が放出されないことが分かった。アルブミンマイクロカプセルをプロテイナーゼKにより消化させたところ、結合していた薬剤が放出された。このことから、薬剤が限られた数のアミノ酸、及び小さいペプチドのみと結合していることが分かった。
例6
例1に記載した一般的な方法を用いて製造したマイクロカプセルに、ドキソルビシンをカルボジイミドと共に結合させた。pHが6.6で37℃の蒸留水に3mgのドキソルビシン、6mgのEDCI、及び100mgのマイクロカプセルを懸濁させ、37℃で20時間攪拌を続けて再懸濁させ、配合を行った。
ドキソルビシン−マイクロカプセルを薬剤含有率について分析し、また特性決定を行った。得られた結果から、薬剤を結合させる間にマイクロカプセルの特性は変化しなかったことが分かった。薬剤の充填については、マイクロカプセルの酵素消化サンプルを用いてHPLC分析により評価した。薬剤が2%充填されていることが分かった。また薬剤は、限られた数のアミノ酸、もしくは小さいペプチドのみと結合していることが分かった。
ポリマー状のキャリアと結合したドキソルビシンの作用が、多薬剤耐性の表現型を示す腫瘍に有益であることが、以前から分かっている。
例7
例1の方法を用いて製造したマイクロカプセルを誘導体化して、2−フルオロ−5−デオキシウリジン(FUdR)を保持させた。この薬剤を、無水コハク酸で活性化した。
pH8.3の0.2M燐酸塩緩衝液に、FUdRを40mg添加した。この溶液に、無水コハク酸を200mg添加し、反応混合物を、1MのNaOHを用いてpHを8.3に保ちながら30℃で2時間攪拌した。反応混合物のpHを6.5に調節して、マイクロカプセルを0.5g添加した。懸濁液を10分間攪拌した後、EDCIとN−ヒドロキシスクシンイミドを15:1の割合で添加し、室温でカップリング反応を行った。24時間後に、マイクロカプセルを集めて洗浄し、マイクロカプセル上にFUdRが存在していることを、HPLC分析により確認した。薬剤を結合させたマイクロカプセルの酸加水分解を、1%のTFAを用いてASTED系中で行い、FUdRのその後の放出を269nmでモニターした。15%w/wのFUdRが、酸加水分解可能な結合を介してマイクロカプセルに結合していることが分かった。
<細胞毒性活性>
例5〜7の薬剤−マイクロカプセル結合体の細胞毒性活性を、インビトロで測定した。HSN細胞株を用いた。これは化学的に引き起こされたラットの結腸肉腫であって、この肉腫は、ヒトの結腸直腸・肝臓転移に見られるのと似た血管型をもつ動物モデル中で肝腫瘍を生じる。細胞の死滅を、MTTを用いて間接的に調べた。MTTは活性なミトコンドリア中で還元されて、着色代謝産物であるホルマザンとなる。HSN細胞を、対照標準量の薬剤もしくは薬剤−マイクロカプセル溶解産物を添加したマルチ・ウエル板上でインキュベートした。一定の暴露時間後にウエルにMTTを添加し、細胞の死滅を示すものとして、ホルマザンの濃度を測定した。この細胞株についての分析結果を、公知の一連の細胞数により検量した。
三種類の薬剤(メトトレキサート、5−FUdR、及びドキソルビシン)は、薬剤そのものも、薬剤−マイクロカプセル溶解産物も、同じような用量応答曲線を示した。これは、細胞毒性活性が同じようなものであることを示している。三種類の薬剤、及び溶解産物の細胞活性の最大低下率は、いずれも約80%であった。5−FUdRとメトトレキサートについては、用量応答曲線の勾配が最も急な部分は1〜0.01μg/mlであり、またドキソルビシンについては0.1μg/mlからであったが、これらは生体内で見られる血清の範囲に完全に入っている。誘導体化していないマイクロカプセルの対照溶解産物は、細胞毒性活性を示さなかった。
例8
本例は、直接的ではなく、分解性のあるスペーサーもしくはリンカーを介して、有効な化合物をマイクロカプセルのシェル壁に結合させることを説明するものである。これにより、有効な化合物の結合と放出の両方を、より良くコントロールすることができる。
可溶性のキャリアに薬剤を結合させる為のPCT公報WO−A−9317713号の明細書に詳述されている技術により、乳酸スペーサーを用いてナプロキセンをマイクロカプセルに結合させた。10mmolのL−乳酸をジメチルホルムアミド中に懸濁させた懸濁液に、20mmolのトリエチルアミンと10mmolの塩化ペンタメチルベンジル(PMB)をとを添加した。この混合物を溶液が形成される迄加熱した後、室温に保った。溶液を一晩インキュベートした後、過剰の炭酸ナトリウムを添加し、L−乳酸−PMBであるエステルの沈殿物を集め、洗浄し、乾燥させた。
10nmolのナプロキセン、L−乳酸−PMB、及び4−ジメチルアミノピリジンを含む溶液に、11mmolのジシクロヘキシルカルボジイミドの溶液を添加した。この反応混合物を25℃で攪拌し、ナプロキセンリンカーの形成をモニターした。反応終了後、ナプロキセン−L−乳酸リンカーを集め、洗浄し、乾燥させた。
ナプロキセンリンカーを、室温で2時間、アニソール、及びトリフルオロ酢酸と反応させてPMB保護基を除去した。過剰の試薬を真空下で除去し、残渣を集めて洗浄した。洗浄した残渣を酸性化すると、ナプロキセン−L−乳酸が生成した。これを抽出し、洗浄し、真空下、50℃で乾燥させた。
このナプロキセン−L−乳酸をカルボジイミドと1:1の反応を行うことにより活性化させた後、1mmolのN−ヒドロキシスクシンイミドを添加した。活性なナプロキセン−L−乳酸−NHSを、硼酸塩緩衝液中で、5:1の割合でHSAマイクロカプセルに添加した。得られた生成物を集めて、乾燥させた。
乾燥させたナプロキセンマイクロカプセルを配合して、自由流動性の粉末を得た。マイクロカプセルの平均サイズは、3.5±0.6μmであり、且つマイクロカプセルの質量の90%は、2〜5μmであった。
Capillary Zonal Electrophoresis(ベックマン、英国)を用いて、生成物の分析を行った。この分析から、マイクロカプセル上に薬剤が存在していることが分かった。Gilson HPLC(アナケム、英国)に接続したASTEDシステムを用いて、エステラーゼを用いた薬剤の放出、及び放出されたナプロキセンの引きつづく分析を行った。薬剤は無傷であって、元の形のままであることが分かった。
例9
マイクロカプセルを噴霧乾燥により製造して、工程のいろいろな面や、マイクロカプセルの最終的な特性をコントロールする。酵素もしくは受容体に対するリガンドがマイクロカプセルのシェル中に入り込めるように、最終的なマイクロカプセルの表面特性を変えることができる。本例に於いては、アルギニン残基の数を増加させるが、この増加をTPAを結合させるのに用いた。
例1〜5の方法を用いて、噴霧乾燥用の供給原料にポリアルギニンを添加した。例1に記載したのと同じ条件を用いて、マイクロカプセルを製造する。得られるマイクロカプセルの平均サイズは、3.31±0.6μmであり、且つ質量の90%が、2〜5μmである。
250μgのTPAを含む溶液を、100mgのマイクロカプセルに添加する。この懸濁液を2時間攪拌し、その後マイクロカプセルを除去して簡単に洗浄する。反応溶液中に残っているTPAの濃度を、20mMのDTT中で8Mの尿素の存在下、37℃で30分間インキュベートしペプチドを還元させて、RP−HPLCにより測定する。10〜40%のアセトニトリル−水の濃度勾配、及び0.1%TFAを用いて、60分かけてフラグメントの分析を行う。
このTPA−マイクロカプセルを、TPAの存在について、凝塊崩壊分析法を用いて分析する。フィブリノゲン、トロンビン、及びTPAマイクロカプセルを組み合わせてフィブリン凝塊を作る。その後、この凝塊にプラスミノゲンを添加し、また表面にガラスビーズを添加して、分析の終点、すなわち凝塊崩壊が分かるようにする。崩壊した凝塊からすっかりガラスビーズが落ちることにより、TPAがマイクロカプセルと結合したこと、及びTPAが未だ活性であることの両方が分かる。
更に、マイクロカプセルと結合したTPAの量を、部分変更したフィブリン分析法を用いて測定する。マイクロタイタ・プレート・ウエル上に、フィブリノゲンとトロンビンを含む薄いアガロースゲルを置く。このゲルに、20μlの懸濁液としてのTPA−マイクロカプセル及びプラスミノゲンを添加する。30分後、プレートを洗浄し、マイクロタイタ・プレート・リーダーを用い340nmで、ゲルの濁度の低下を測定する。マイクロカプセル上に存在するTPAの濃度を、適当なTPA標準液を用いて測定する。得られた結果から、15〜20%のTPAがマイクロカプセルに結合していることが分かる。
TPAマイクロカプセルは、沈着エコーコントラスト剤の貯蔵所として、PCT公報WO−A−9408627号の明細書に提案されているのと同様の、血管造影時に投与する沈着血栓崩壊剤の貯蔵所としての実用性を有し、又心筋層中にTPAの限局的な貯蔵所が維持されるという利点を有する。
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Claims (10)

  1. 滑らかな球形の微細粒子を含んでなる無菌粉末であって、
    噴霧乾燥及び架橋された物質と、該物質に結合した生理学的な又は診断上の有効成分とを含んでなり、
    前記微細粒子が、0.1μm〜50μmの直径を有してなり、親水性であり、かつ、水で再形成させると単分散懸濁液をもたらすことができるものである、無菌粉末。
  2. 前記物質が、アミノ酸、ポリアミノ酸、もしくはその他のポリペプチドである、請求項1に記載の無菌粉末。
  3. 酵素による生分解を促進する水溶性物質を更に含んでなる、請求項1又は2に記載の無菌粉末。
  4. 前記有効成分が、薬剤、化学スペーサー、酵素もしくは受容体に対するリガンド、又は抗体である、請求項1〜3の何れか一項に記載の無菌粉末。
  5. 前記微細粒子の四分位範囲と平均直径との比が0.2〜0.5である、請求項1〜4の何れか一項に記載の無菌粉末。
  6. 前記微細粒子の95%が6μm未満であり、かつ、前記微細粒子の80%が1〜6μmの範囲にある、請求項5に記載の無菌粉末。
  7. 前記微細粒子の90%が20μm未満であり、かつ、5体積%未満が6μm未満である、請求項5に記載の無菌粉末。
  8. 非経口投与用、静脈内投与用、又は動脈内投与用の懸濁液であって、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の無菌粉末を含んでなる、懸濁液。
  9. 静脈内投与用懸濁液であって、
    請求項6に記載の無菌粉末を含んでなる、懸濁液。
  10. 静脈内投与用懸濁液であって、
    請求項7に記載の無菌粉末を含んでなる、懸濁液。
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