JP4349812B2 - 磁気センサ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気センサからの磁束の変化を検出して被検出体に関する各種情報を取得する磁気センサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ATM、自動販売機、自動券売機などには、挿入又は投入された磁気カードや硬貨(コイン)等の被検出体を検出する磁気センサ装置が用いられている。この磁気センサ装置は、磁気センサの磁性体コアを励磁回路からの励磁電流で励磁することによって磁束を発生させ、その磁束により形成された磁界内に被検出体を配置したときに生じる透磁率の変化や渦電流の発生による磁束の変化を検出回路により検出することによって、上記被検出体の有無、形状、材質、距離などのような各種情報を取得する構成になされている。
【0003】
このような磁気センサ装置に用いられている磁気センサとしては、例えば図19に示されているような巻線型の磁気センサMSが用いられており、その磁気センサMSを構成している略C型の磁性体コアSCには、検出すべきコインや磁気カードなどの被検出体Cの表裏に対向するようにして一対の対向磁極部1,1が設けられているとともに、それら一対の対向磁極部1,1どうしが基体コア部2により略C形状をなすように一体的に連結されている。また、上記一対の対向磁極部1,1には、励磁コイル3,3がそれぞれ巻回されているとともに、前記基体コア部2の略中央部分には検出コイル4が巻回されている。そして、上記励磁コイル3,3に通電したときに、上記一対の対向磁極部1,1どうしの間に掛け渡されるようにして発生する磁束が、前記被検出体Cに対して磁気的に作用することによって当該被検出体Cに渦電流を生じさせ、その渦電流の発生による磁束の変化を前記検出コイル4により検出して、当該検出コイル4からの検出信号に基づいて、前記被検出体Cの材質、厚さ、変位、凹凸等を検出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような一般に広く用いられている従来の磁気センサ装置では、使用環境の温度変動に伴って、前記検出コイル4からの検出出力が変動してしまうという問題がある。例えば、図17(a)に示されている低温時において、被検出体が存在しない場合の磁気センサからの初期出力が100mVに設定され、かつ被検出体が存在していることによる出力低下分が−10%で10mVの検出出力が得られるように構成されている磁気センサ装置を考えてみると、使用環境温度が上昇して高温になった場合には、例えば図17(b)に示されているように、被検出体が存在しない場合の磁気センサからの初期出力が125mVになってしまうことがある。
【0005】
そのときの検出出力を変動させる要素としては、磁気センサにおける磁性体コアの透磁率の変動、コイルの直流抵抗の変動、被検出体の有無による位相のズレなどがある。また、被検出体側には、導電率、透磁率、検出位置の変動などがある。さらに、励磁・検出の各回路においても、検波特性、フィルター特性、アンプ特性の変動やバラツキなどがあり、磁気センサ装置の検出出力の変動は、これらの様々な変動要素に基づいて発生している。
【0006】
このような温度変動に対する対策として、従来では、温度変動に関与する各種要素の変動そのものを出来るだけ小さくしたり、検出出力と相殺するように各特性値を設定したりするなどの手段が採られている。例えば、上述した図17の場合には、温度上昇後における検出出力として上昇前の出力と同様な10mV(出力低下分−8%)を得ることができるように、例えば磁性体コアの材質を選択することなどの対策が採用されている。しかしながら、このような個々の対策では、未だ十分な解決策にはならず、しかも、装置毎のバラツキは無くならないという問題がある。
【0007】
そこで本発明は、装置出力の温度変動を根本的になくすことができるようにした磁気センサ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1にかかる磁気センサ装置では、被検出体が前記磁界内に配置されていない初期状態において検出回路から出力される初期出力信号を使用雰囲気環境の温度変動にかかわらず一定レベルに維持するよう感度調整部を調整するフィードバック回路手段が設けられたものであって、前記感度調整部が、前記励磁回路に設けられた出力調整手段であり、前記フィードバック回路手段により前記励磁回路からの出力を制御して感度調整を行うように構成されるとともに、前記フィードバック回路手段には、当該フィードバック回路手段をオン・オフするスイッチ手段が設けられている。
このような構成を有する請求項1にかかる磁気センサ装置によれば、透磁率やコイル直流抵抗分や回路温度特性などのように検出出力を変動させる要素がどのように温度変動しても、検出出力の初期出力信号は、フィードバック回路手段の感度制御作用によって常に一定レベルに維持されることから、変動要素の状態にかからわず磁気センサ装置の感度が一定に保持されることとなり、そのような磁気センサ装置における一定の感度が装置毎にバラツキなく得られるようになっている。
【0009】
例えば、上述した図17の場合と同様な図18(a)に示されている低温時において、被検出体が存在しないときの初期出力が100mVに設定され、かつ被検出体が存在していることによる出力低下分が−10%で10mVの検出出力が得られるようになっている磁気センサ装置を考えてみると、使用環境温度が上昇して高温になった場合においても、図18(b)に示されているように、被検出体が存在しない場合の初期出力が同じく100mVに維持されることととなり、磁気センサ装置の温度特性が一定に保持されるようになっている。
【0010】
なお、この場合の検出出力には、被検出体の温度特性のみが現出することとなり、その被検出体の温度特性に基づく例えば−8%の出力低下分に相当する最終的な検出出力8mVが得られることとなる。
【0011】
また、本発明の請求項1にかかる磁気センサ装置では、前記感度調整部が励磁回路に設けられた出力調整手段であり、フィードバック回路手段により上記励磁回路からの出力を制御して感度調整を行うように構成されるとともに、上記フィードバック回路手段には、当該フィードバック回路手段をオン・オフするスイッチ手段が設けられている。このとき、本発明の請求項2にかかる磁気センサ装置では、上記請求項1における励磁回路に設けられた出力調整手段が、発振器の出力電圧を調整するように構成され、また、本発明の請求項3にかかる磁気センサ装置では、上記請求項1における励磁回路に設けられた出力調整手段が、発振器の出力周波数を調整するように構成されている。
【0012】
このような構成を有する請求項1または請求項2または請求項3にかかる磁気センサ装置によれば、励磁回路に設けられた発振器の出力電圧または出力周波数などが、フィードバック回路手段の感度制御作用で調整されることによって、磁気センサ装置全体の感度が一定に維持されるようになっており、温度による出力変動のない磁気センサ装置になっている。
【0013】
さらに、本発明の請求項4にかかる磁気センサ装置では、被検出体が前記磁界内に配置されていない初期状態において前記検出回路から出力される初期出力信号を使用雰囲気環境の温度変動にかかわらず一定レベルに維持するよう感度調整部を調整するフィードバック回路手段が設けられたものであって、前記感度調整部が検出回路に設けられた出力調整手段であり、フィードバック回路手段により上記検出回路からの出力を制御して感度調整を行うように構成されている。
このような構成を有する請求項4にかかる磁気センサ装置によれば、検出回路が、フィードバック回路手段の感度制御作用で調整されることによって、磁気センサ装置全体の感度が一定に維持されるようになっており、温度による出力変動のない磁気センサ装置になっている。
【0014】
さらにまた、本発明の請求項5にかかる磁気センサ装置では、上記請求項4におけるフィードバック回路手段が、フィードバック動作を常時行うように構成されている。
このような構成を有する請求項5にかかる磁気センサ装置によれば、使用雰囲気環境の温度変動が頻繁に起こる場合であっても初期出力信号を一定レベルに維持することが可能となるとともに、フィードバック回路手段の感度制御作用が自動で迅速に行われるようになっている。
【0015】
一方、本発明の請求項6にかかる磁気センサ装置では、上記請求項4におけるフィードバック回路手段に、当該フィードバック回路手段をオン・オフするスイッチ手段が設けられており、オフした時には、直前の調整値を保つように構成されている。
このような構成を有する請求項6にかかる磁気センサ装置によれば、スイッチ手段の自動または手動による操作によって、フィードバック回路手段が適宜のタイミングでオン・オフされることとなり、フィードバック回路手段等の構成が簡素化されるようになっている。
また、本発明の請求項7にかかる磁気センサ装置では、上記請求項4における出力調整手段は、前記励磁回路又は検出回路に設けられたアッテネータ、ゲイン可変アンプ、電圧制御発振器のいずれかになされている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示されている実施形態は、本発明を硬貨識別装置に適用したものであって、前述した図22にかかる磁気センサをコインセンサとして用いている。具体的には、平面略「く」の状に折れ曲げられた形状の硬貨搬送路11には、図示右端側の搬送入口部11aから図示左方側に向かって送られてきた被検出体としての硬貨Cを支持する底面摺動板11bが設けられているとともに、その底面摺動板11bの直上に、搬送ベルト12が配置されている。この搬送ベルト12は、下側のベルト部分が上記底面摺動板11bとの間に硬貨Cの厚さ分に相当する隙間を介して、略平行に対面するように配置されており、当該搬送ベルト12と底面摺動板11bとの間に硬貨Cを挟持しながら、当該搬送ベルト12の延在方向に向かって硬貨Cを搬送させるように構成されている。
【0017】
また、上記底面摺動板11bの一側部には、当該底面摺動板11bの縁部に沿うようにしてガイド13が立設されているとともに、そのガイド13に対して硬貨Cを押し付ける硬貨規制レバー14が、上記硬貨搬送路11の折れ曲がり部分においてピン14aによって回動可能に軸支されている。上記硬貨規制レバー14は、前記底面摺動板11b上に支持されながら送られてくる硬貨Cを、図示を省略したバネ等の付勢手段によって前記ガイド13側に押し付けるように構成されていて、当該硬貨規制レバー14が配置された部位から搬送方向下流側に向かって送り出された硬貨Cは、上記ガイド13に対して外周面部を接触させた状態を維持しながら順次搬送されるようになっている。
【0018】
さらに、上記硬貨搬送路11には、硬貨Cの材質を検出するための磁気コインセンサ装置CSUが取り付けられている。この磁気コインセンサ装置CSUは、前述した従来技術の欄で説明した図19に示されたものと同一構造の磁気センサMSを備えたものであって、その磁気センサMS自体の構造の詳細な説明はここでは省略することとするが、当該磁気センサMSを備えた磁気コインセンサ装置CSUには、図2に示されているように、投入された硬貨Cが、磁気センサMSに設けられた一対の対向磁極部1,1の間部分に順次通されていくように配置されている。
【0019】
一方、図3に示されているような励磁回路5から、励磁コイル3,3に励磁電流を供給するように構成されており、それら励磁コイル3,3に通電したときに発生する磁束φが、前記被検出体としての硬貨Cに対して磁気的に作用することによって当該硬貨Cに渦電流を生じさせ、その渦電流が発生したときにおける磁束φの変化を、前記検出コイル4により検出するようにしている。その検出コイル4から出力される検出信号は、検出回路6に受けられ、当該検出回路6において、上記被検出体としての硬貨Cの材質等の各種情報が検出されるようになっている。
【0020】
ここで、上述した磁気センサMSに付設された励磁回路5および検出回路6は、例えば図4に示されているような構成になされている。
すなわち、励磁回路5に設けられた交流発振器5aから出力される一定の正弦波形を有する励磁信号は、出力調整手段としてのアッテネータ(ATT)5bを介して適宜に電圧調整されながら、励磁ドライバ5cから上述した励磁コイル3,3にそれぞれ供給されるとともに、上述した検出コイル4から出力される検出信号は、検出回路6を構成しているプリアンプ・フィルター6a、整流回路6b、およびローパスフィルター(LPF)6cを通して出力されるようになっている。
【0021】
さらに、上記検出回路6からの出力、つまりローパスフィルター(LPF)6cからの検出出力は、フィードバック回路手段としてのPID制御回路7に受けられている。そのPID制御回路7は、図示を省略したスイッチ手段におけるボタン操作などにより、センサ感度調整指令が入力されたときに、前記検出回路6からの出力信号を感度調整部、より具体的には前記励磁回路5に設けられた出力調整手段としてのアッテネータ(ATT)5bに対してフィードバックするように構成されていて、上記アッテネータ(ATT)5bにおける出力電圧の調整機能を制御することによって磁気センサ装置としての感度の調整を行い、上記被検出体としてのコインCが磁界内に配置されていないときの前記検出回路6(ローパスフィルター(LPF)6c)から出力される初期出力信号を、使用雰囲気環境における温度変動にかかわらず一定のレベルに維持するようになされている。また、PID制御回路7は、センサ感度調整指令がないときには、6cの出力電圧にかかわらず、アッテネータ(ATT)5bへの指令値を直前の値に保つようになっている。
【0022】
さらに、前記検出回路6(ローパスフィルター(LPF)6c)からの出力信号は、差動アンプ8に導かれ、その差動アンプ8において適宜の初期出力信号レベルを備えるように基準電圧8aと比較されて最終的な検出出力になされるようになっている。
【0023】
このような構成を有する本実施形態にかかる磁気センサ装置によれば、透磁率やコイル直流抵抗分や回路温度特性などのような検出出力を変動させる要素がどのように温度変動しても、被検出体としてのコインCが磁界内に配置されていないときに出力される初期出力信号は、励磁回路5に設けられた発振器5aの出力電圧を調整するアッテネータ(ATT)5bがフィードバック回路手段としてのPID制御回路7の制御作用で調整されることによって、一定レベルに維持される。その結果、各種の変動要素の状態にかからわず、磁気センサ装置の感度が一定に保持されることとなる。そして、このような磁気センサ装置における一定の感度は、装置毎にバラツキなく得られることとなる。なお、このときの硬貨Cの特性値は、硬貨Cが存在していないときの初期出力と、硬貨Cが存在しているときのないときの検出出力との差として得られる。
【0024】
次に、上述した実施形態における構成物に対応する構成物に対して同一の符号を付した図5に示されている実施形態では、フィードバック回路手段をデジタル構成としたものであって、最終段の差動アンプ8の出力はADコンバータ31を介してCPU32に取り込まれている。このCPU32にセンサ感度調整指令が入力されたとき、CPU32のプログラムとして格納されたフィードバック制御機能によって、励磁回路5の感度調整部、より具体的には出力調整手段として設けられたゲイン可変アンプ(VCA:Voltage Controled Amp.)5dの電圧出力調整機能を操作し、被検出体としてのコインCが磁界内に配置されていないときの検出出力の初期出力信号を、感度調整することによって使用雰囲気環境における温度変動にかかわらず一定のレベルに維持する構成になされている。
【0025】
このような実施形態においても、上述した実施形態と同様な作用・効果が得られるものであるが、この場合における差動アンプ8は、検出回路6のローパスフィルター(LPF)6cからの出力をADコンバータ31の入力レンジに合わせるために用いられている。
【0026】
また、上述した図4および図5にかかる各実施形態におけるように、励磁回路5により生成される励磁電流を制御・調整するにあたっては、感度調整手段としてアッテネータまたは、ゲイン可変アンプのいずれも用いることが可能であり、図4におけるアッテネータ5bをゲイン可変アンプに、図5におけるゲイン可変アンプ5dをアッテネータに置換えても差し支えない。
【0027】
一方、上述した実施形態における構成物に対応する構成物に対して同一の符号を付した図67に示されている実施形態では、フィードバック回路手段としてのPID制御回路7が、検出回路6の出力調整手段として設けられたゲイン可変アンプ6eから出力される初期出力信号を、そのゲイン可変アンプ6e自体を感度調整部として常時フィードバックすることにより検出回路6からの出力を制御する構成になされている。
【0028】
また、前記PID制御回路7からの出力信号は、差動アンプ8に導かれ、その差動アンプ8において適宜の初期出力信号レベルを備えるように基準電圧8aと比較されて最終的な検出出力になされるようになっている。
【0029】
このような実施形態にかかる磁気センサ装置によれば、検出回路6が、フィードバック回路手段としてのPID制御回路7の制御作用で調整されることによって磁気センサ装置全体の感度が一定に維持されるようになっている。この場合においても、上述した実施形態におけるようなアッテネータ(ATT)5bを用いて検出回路6のゲインを制御することも可能である。また、ゲイン可変アンプ5eの出力を、CPUに取り込むことによって上述した実施形態と同様なデジタル構成とすることも可能である。
【0030】
このとき、特に本実施形態では、フィードバックを常時行う構成が採用されていることから、使用雰囲気環境の温度変動が頻繁に起こる場合であっても、初期出力信号を一定レベルに維持することが可能となるとともに、フィードバック回路手段の感度制御作用が自動で迅速に行われるようになっている。
【0031】
次に、図7に示されている実施形態では、前述した図6の実施形態におけるPID制御回路7に対して、センサ感度調整指令が与えるられるように構成されており、図示を省略したスイッチ手段におけるボタン操作などによって、上述したセンサ感度調整指令をPID制御回路7に出力させ、そのセンサ感度調整指令に基づいて、検出回路6に設けられた感度調整部としてのゲイン可変アンプ6eの電圧出力調整機能を操作し、被検出体としてのコインCが磁界内に配置されていないときの検出出力の初期出力信号を、使用雰囲気環境における温度変動にかかわらず一定のレベルに維持するよう構成になされている。
【0032】
このような実施形態によれば、スイッチ手段の自動または手動による操作によって、フィードバック回路手段としてのPID制御回路7が適宜のタイミングでオン・オフされることとなり、上述した実施形態のように常時フィードバック制御を行うように構成したものに比してフィードバック回路手段等の構成が簡素化されるようになっている。
【0033】
一方、図8に示されている実施形態は、励磁回路5に設けられた電圧制御発振器5fを出力調整手段(感度調整部)としたものであって、その電圧制御発振器5fにより励磁信号の周波数を適宜に調整しながら、励磁ドライバ5cから上述した励磁コイル3,3にそれぞれ供給する構成になされている。そして、検出コイル4から出力される検出信号は、検出回路6を構成しているプリアンプ・フィルター6a、整流回路6b、およびローパスフィルター(LPF)6cを通して出力され、その検出回路6からの出力が、フィードバック回路手段としてのPID制御回路7に受けられている。そのPID制御回路7は、図示を省略したスイッチ手段におけるボタン操作などにより、センサ感度調整指令が入力されたときに、前記検出回路6からの出力信号を、前記励磁回路5に設けられた出力調整手段としての電圧制御発振器5fに対してフィードバックするように構成されていて、上記電圧制御発振器5fにおける出力周波数の調整機能を制御することによって感度の調整を行い、上記被検出体としてのコインCが磁界内に配置されていないときの前記検出回路6(ローパスフィルター(LPF)6c)から出力される初期出力信号を、使用雰囲気環境における温度変動にかかわらず一定のレベルに維持するようにしている。
【0034】
さらに、検出回路6(ローパスフィルター(LPF)6c)からの出力信号は、差動アンプ8に導かれ、その差動アンプ8おいて適宜の初期出力信号レベルを備えるように基準電圧8aと比較されて最終出力になされるようになっている。なお、上記電圧制御発振器5fの周波数調整幅は、発信周波数に対して十分小さくなるように設定されており、周波数を調整することによる硬貨特性値の変動は、実用上差し支えない程度に小さくすることができる。
【0035】
このような構成を有する本実施形態にかかる磁気センサ装置によれば、透磁率やコイルの直流抵抗分や回路温度特性などのような検出出力を変動させる要素がどのように温度変動しても、検出出力の初期出力信号は、励磁回路5に設けられた電圧制御発振器5fが、フィードバック回路手段としてのPID制御回路7の制御作用で調整されることによって一定レベルに維持されることから、変動要素の状態にかからわず磁気センサ装置の感度が一定に保持されることとなり、そのような磁気センサ装置における温度特性は、装置による温度依存性がなく、かつ、装置毎にバラツキなく得られる。
【0036】
次に、上述した図8にかかる実施形態の構成物に対応する構成物に対して同一の符号を付した図9に示されている実施形態は、フィードバック回路手段をデジタル構成としたものであって、最終的な差動アンプ8の出力がADコンバータ31を介してCPU32に取り込まれている。このCPU32に図示を省略したスイッチ手段におけるボタン操作などにより、センサ感度調整指令が入力されたとき、CPU32のプログラムとして格納されたフィードバック制御機能によって、上記励磁回路5に設けられた出力調整手段(感度調整部)としての電圧制御発振器5fの周波数出力調整機能を操作し、被検出体としてのコインCが磁界内に配置されていないときの検出出力の初期出力信号を、使用雰囲気環境における温度変動にかかわらず一定のレベルに維持するように構成されている。
【0037】
このような実施形態においても、上述した実施形態と同様な作用・効果が得られる。なお、上述した差動アンプ8は、検出回路6のローパスフィルター(LPF)6cからの出力をADコンバータ31の入力レンジに合わせるために用いられている。
【0038】
なお、上述した各実施形態におけるフィードバック回路手段により自動制御機能を手動で行うようにすることもできる。
その場合には、まず、コイン等の被検出体が無い場合に、▲1▼出力電圧(基準電圧)を直接的にCPU内にメモリし、または▲2▼最終出力が0Vとなるように基準電圧を変更することなどによって、最終出力の記憶を行う。そして、使用環境が変動した際に、測定開始の直前等において、励磁回路5のドライバにおける印加電流および検出回路6におけるアンプゲインの一方または双方などを適宜に変更して、上述したように記憶しておいた出力値に一致させるように調整する。つまり、上述した▲1▼の場合には、予めCPU内に記憶させておいた値に合わせ、▲2▼の場合には、最終出力が0Vとなるように調整を行う。
【0039】
このような手動調整によっても、被検出体としてのコインCが磁界内に配置されていないときの検出出力の初期出力信号を、使用雰囲気環境における温度変動にかかわらず一定のレベルに維持することが可能となり、変動要素の状態にかからわず磁気センサ装置における感度が一定に保持されるようになっている。
【0040】
このような手動による磁気センサ装置における感度の調整操作によって、6台の磁気センサ装置における温度特性を従来装置と比較した結果が、図10および図11に示されている。すなわち、まず図10に示されている従来の装置においては、被検出体として1円硬貨および5円硬貨をそれぞれ用いたときの検出出力を常温(25℃)を基準として測定してみたところ、いずれの硬貨に対しても検出出力値(縦軸)は、温度(横軸)とともに変動し、特に、常温(25℃)を境界として大きく異なる温度特性を示すことが判明した。
【0041】
これに対して、前述した調整を行った装置を用いた場合には、図11に示されているように、被検出体としての各硬貨における特性変動のみが検出出力として直線状に現れた。これは、本装置において、磁気センサおよび各回路の温度特性がキャンセルされているためであり、被検出体としての各硬貨における導電率の直線的な温度特性がそのまま現れたためと考えられる。
【0042】
次に、実際に使用するにあたっての回路調整手順を、具体的に以下に説明しておく。
図12に示されている装置は、破線で囲んだ磁気センサ装置CSUを、制御回路(励磁回路、検出回路、CPU周辺)に接続して調整する手順に関するものであるが、まず図13に示されているようにして励磁電流を調整する。
【0043】
すなわち、励磁電流を調整するにあたっては、図13に示されているように、準備段階として、まず、後述するようなオフセット調整回路60の後段側に接続されたアッテネータ(ATT)3を、ゲイン調整範囲の中点とした後に(ステップ1)、オフセット調整回路5の前段側に接続されたアッテネータ(ATT)2を設計上の零点とする(ステップ2)。ここで零点とは、磁気コインセンサ装置CSUの出力が設計上定めた一定値のときに最終出力が0Vとなるようなアッテネータ(ATT)2の設定値のことである。これによって、磁気センサ装置CSUのローパスフィルタ(LPF)からの出力が所望の電圧Vsとなったときに最終出力がほぼ0Vとなる。
【0044】
このような準備を完了した後において、励磁電流の設定を行うが、まず最終出力をADコンバータ51によりデジタルデータに変換してCPU52に読み込み(ステップ3)、出力電圧が0V付近となるように励磁回路側に接続されたアッテネータ(ATT)1の調整を行う(ステップ4〜8)。このような調整によって、磁気センサ装置CSUのローパスフィルタ(LPF)からの出力が所望の電圧Vsとなるように励磁回路5が調整される。
【0045】
次に、図14に示されているようなオフセット調整を行う。まず、デジタル出力をCPU52に読み込み(ステップ1)、そのCPU52から、上述したアッテネータ(ATT)2を調整して、出力電圧を出来るだけ0Vに近づける(ステップ2〜6)。
【0046】
このようなオフセット調整に用いられる回路としては、例えば図15に示されているような構成の回路が採用される。オフセット調整回路60は、被検出体が無いときに磁気センサ装置CSUから所定の電圧Vsが発生するように励磁電流が調整されているものとして設計されるが、その磁気センサ装置CSUからの出力電圧Vsに対するオフセット調整回路のゲインは、−Rf/Rsとなっているので、当該抵抗比を所望の値とするように設定しておき、Rzの抵抗値と零点調整電圧Vzは、アッテネータ(ATT)61を設計上の零点としたときにオペアンプ62の出力がほぼ0Vとなるように設定されている。このようなオフセット調整回路を用いて、上述した励磁電流の調整を行うことによって、磁気センサ装置CSUからの出力電圧を上述したVsとすることができる。
【0047】
次に、図16に示されているようなゲイン調整を行う。まず、被検出体が無いときの磁気センサ装置の最終出力の電圧値を記憶させた後(ステップ1)、被検出体を磁気センサ内に挿入して最大出力レベルとなる位置に固定する(ステップ2)。そして、そのときの出力をCPU52内に取り込みながら(ステップ3)、特性値が所望のレベルになるように検出回路6側のアッテネータ(ATT)3をCPU52から調整する。なお,ATT3の初期値と調整後の値が大きく異なる場合には,ステップ1で記憶した被検出体が無いときの磁気センサ装置の最終出力の電圧値(これはオフセット調整によりほぼ0Vとなっている)もゲイン調整によって変動し,特性値が予め定めた所望のレベル範囲とならない場合がある.このような場合には,ATT3の初期値をここで求めた値とした上で,図16に示すゲイン調整を再度行えば,正確な特性値を得ることが出来る.
【0048】
このような初期設定は、励磁電流の調整、オフセット調整、ゲイン調整の順に行うが、各パラメータを記憶した後の測定時においては、オフセット調整だけを行う。なお、ここで用いたオフセット調整・ゲイン調整といった用語は特性値から見た場合の出力の動きに基づいて定めている.すなわち,図15に示されている回路では、結果として特性値を測る際の基準となる出力のオフセット調整を行っているが、実質的にはセンサゲインを調整しているものであって、図7にかかるデジタル制御タイプとなっている。すなわち、図15においてセンサ出力Vsをアッテネータ(ATT)61で減衰させたのちに、−Rf/Rsのゲイン倍している構成により、アッテネータ(ATT)61の減衰量を変えているので、センサ出力Vsのゲインを調整していることになる。また図16に示すゲイン調整は,硬貨ごとの特性値(被検出体がある時と無い時の出力差)が所望のレベルとなるような調整を行っているのであり、特性値のゲイン調整である.
【0049】
以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。例えば、図4に示される実施例では、フィードバック回路手段としてPID制御回路7を用いたが、必要に応じて、P制御回路としたり、PI制御回路とすることも可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の請求項1にかかる磁気センサ装置は、被検出体が磁界内に配置されていない初期状態において検出回路から出力される初期出力信号を使用雰囲気環境の温度変動にかかわらず一定レベルに維持するよう感度調整部を調整するフィードバック回路手段を設けて、透磁率やコイル直流抵抗分回路温度特性などのような検出出力を変動させる要素がどのように温度変動しても、それらの変動要素の状態にかからわず磁気センサ装置の感度を一定に保持することによって、磁気センサ装置における一定の感度を装置毎にバラツキなく得ることを可能にしたものであるから、装置出力の温度変動を根本的になくすことができ、磁気センサ装置の信頼性を大幅に向上させることができる。
【0051】
また、本発明の請求項1にかかる磁気センサ装置は、上記感度調整部が励磁回路に設けられた出力調整手段であり、フィードバック回路手段により上記励磁回路からの出力を制御して感度調整を行うように構成されるとともに上記フィードバック回路手段には、当該フィードバック回路手段をオン・オフするスイッチ手段が設けられており、特に本発明の請求項2にかかる磁気センサ装置は、上記請求項1における励磁回路に設けられた出力調整手段を発振器の出力電圧を調整するように構成し、また本発明の請求項3にかかる磁気センサ装置は、上記請求項1における励磁回路に設けた出力調整手段を発振器の出力周波数を調整するように構成したものであるから、励磁回路に設けた発振器の出力電圧または出力周波数などをフィードバック回路手段の制御作用で感度調整することによって、磁気センサ装置全体の感度を一定に維持させたものであるから、上述した効果を確実に得ることができる。
【0052】
さらに、本発明の請求項4にかかる磁気センサ装置は、上記感度調整部が検出回路に設けられた出力調整手段であり、フィードバック回路手段により上記検出回路からの出力を制御して感度調整を行うように構成して、フィードバック回路手段の制御作用により検出回路を調整することによって、磁気センサ装置全体の感度を一定に維持させたものであるから、上述した効果を確実に得ることができる。
【0053】
さらにまた、本発明の請求項5にかかる磁気センサ装置は、上記請求項4におけるフィードバック回路手段を、フィードバック動作を常時行うように構成して使用雰囲気環境の温度変動が頻繁に起こる場合に対しても対応可能とし、またフィードバック回路手段の感度制御作用を自動で迅速に行うように構成したものであるから、上述した効果をより一層向上させることができる。
【0054】
一方、本発明の請求項6にかかる磁気センサ装置は、上記請求項4におけるフィードバック回路手段に、当該フィードバック回路手段をオン・オフするスイッチ手段が設け、スイッチ手段の自動または手動による操作によってフィードバック回路手段を適宜のタイミングでオン・オフさせたものであるから、フィードバック回路手段等の構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬貨検出装置に設けられている硬貨搬送路の概略構造を表した平面説明図である。
【図2】図1に表した硬貨検出装置に設けられている硬貨搬送路と磁気コインセンサ装置との位置関係を表した模式的外観説明図である。
【図3】図1に表した硬貨検出装置に設けられている磁気コインセンサ装置と回路との関係を概略的に表したブロック線図である。
【図4】図3に表した磁気コインセンサ装置に付設された本発明の一実施形態における回路構成を概略的に表したブロック線図である。
【図5】本発明の他の実施形態における回路構成を概略的に表したブロック線図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態における回路構成を概略的に表したブロック線図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態における回路構成を概略的に表したブロック線図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態における回路構成を概略的に表したブロック線図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態における回路構成を概略的に表したブロック線図である。
【図10】従来装置における検出出力の温度特性を表した線図であって、(a)は被検出体として1円硬貨を用いた場合の検出出力、(b)は被検出体として5円硬貨を用いた場合の検出出力をそれぞれ示したものである。
【図11】本発明にかかる装置による検出出力の温度特性を表した線図であって、(a)は被検出体として1円硬貨を用いた場合の検出出力、(b)は被検出体として5円硬貨を用いた場合の検出出力をそれぞれ示したものである。
【図12】磁気センサ装置の初期設定を行う場合の構成を表したブロック線図である。
【図13】励磁電流の調整手順の一例を表したフロー図である。
【図14】オフセット調整の手順の一例を表したフロー図である。
【図15】オフセット調整回路の一例を表したブロック線図である。
【図16】ゲイン調整の手順の一例を表したフロー図である。
【図17】従来装置における検出出力の温度特性を表した線図であって、(a)は低温時における出力、(b)は高温時における出力をそれぞれ示したものである。
【図18】本発明にかかる装置による検出出力の温度特性を表した線図であって、(a)は低温時における出力、(b)は高温時における出力をそれぞれ示したものである。
【図19】磁気センサの一般的な構造の一例を表した側面説明図である。
【符号の説明】
CSU 磁気コインセンサ装置
MS 磁気センサ
SC 磁性体コア
C 被検出体
1 対向磁極部
3 励磁コイル
4 検出コイル
5 励磁回路
6 検出回路
7 PID制御回路(フィードバック制御回路)
Claims (7)
- 磁気センサの磁性体コアに巻回された励磁コイルに励磁回路からの励磁電流を供給して励磁することにより磁束を発生させ、その磁束により形成された磁界内に被検出体を配置したときに生じる磁束の変化に対応して、上記磁性体コアに巻回された検出コイルからの出力を変化させ、当該検出コイルの出力変化を検出回路により検出することによって、上記被検出体に関する各種の情報を取得するように構成された磁気センサ装置において、
上記被検出体が前記磁界内に配置されていない初期状態において上記検出回路から出力される初期出力信号を使用雰囲気環境の温度変動にかかわらず一定レベルに維持するよう感度調整部を調整するフィードバック回路手段が設けられたものであって、
前記感度調整部が、前記励磁回路に設けられた出力調整手段であり、
前記フィードバック回路手段により前記励磁回路からの出力を制御して感度調整を行うように構成されるとともに、
前記フィードバック回路手段には、当該フィードバック回路手段をオン・オフするスイッチ手段が設けられていることを特徴とする磁気センサ装置。 - 上記励磁回路に設けられた出力調整手段が、発振器の出力電圧を調整する構成を有していることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ装置。
- 上記励磁回路に設けられた出力調整手段が、発振器の出力周波数を調整する構成を有していることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ装置。
- 磁気センサの磁性体コアに巻回された励磁コイルに励磁回路からの励磁電流を供給して励磁することにより磁束を発生させ、その磁束により形成された磁界内に被検出体を配置したときに生じる磁束の変化に対応して、上記磁性体コアに巻回された検出コイルからの出力を変化させ、当該検出コイルの出力変化を検出回路により検出することによって、上記被検出体に関する各種の情報を取得するように構成された磁気センサ装置において、
前記被検出体が前記磁界内に配置されていない初期状態において前記検出回路から出力される初期出力信号を使用雰囲気環境の温度変動にかかわらず一定レベルに維持するよう感度調整部を調整するフィードバック回路手段が設けられたものであって、
上記感度調整部が、上記検出回路に設けられた出力調整手段であり、
上記フィードバック回路手段により上記検出回路からの出力を制御して感度調整を行うように構成されていることを特徴とする磁気センサ装置。 - 上記フィードバック回路手段は、フィードバック動作を常時行うように構成されていることを特徴とする請求項4記載の磁気センサ装置。
- 上記フィードバック回路手段には、当該フィードバック回路手段をオン・オフするスイッチ手段が設けられていることを特徴とする請求項4記載の磁気センサ装置。
- 前記出力調整手段は、前記励磁回路又は検出回路に設けられたアッテネータ、ゲイン可変アンプ、電圧制御発振器のいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項4記載の磁気センサ装置。
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