JP4349263B2 - ダンパ構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、回動軸を中心に回動する回動部材の回動速度を制御するためのダンパ構造体に関する。
回動軸を中心に回動する回動部材において、回動部材が自重で回動する場合や付勢されて回動する場合等には、回動部材が回動する際の角速度(本明細書においては、単に回動部材の角速度と呼ぶ)は回動開始後徐々に大きくなる。このような回動部材は種々の装置に用いられており、例えば、自動車のグラブボックス等の収容構造体の蓋体は、回動部材から構成されるのが一般的である。この場合、蓋体(回動部材)の角速度が開閉時に徐々に大きくなっていき蓋体の回動が加速すると、蓋体の開閉音が大きくなったり収容構造体に収容されている物品等に開閉時の衝撃が伝わる等の不具合が生じる場合がある。したがって、回動部材の角速度を制御するためのダンパ構造体を回動部材に取り付けて、回動部材を緩やかに回動させるのが一般的である(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、回動部材の角速度を制御するダンパ構造体が記載されている。このダンパ構造体はオイルダンパからなり、回動部材のアームに取り付けられている。回動部材が回動し、アームが回動すると、ダンパ構造体のトルクがアームに作用して、アームの角速度、すなわち、回動部材の角速度が制動される。このため、回動部材の角速度が過大にならないようになっている。
ところで、このようなダンパ構造体では、回動部材の角速度が過大にならないように制御することはできるが、回動部材の角速度を連続的に可変制御することができなかった。すなわち、ここに開示されるダンパ構造体では、回動部材の角速度が大きくなるとトルクが大きくなる。このため、回動部材の回動が干渉される。したがって、回動部材の角速度を大きくするためには、回動部材とダンパとの接続を切断する必要があり、例えば回動部材の角速度を小→大→小などの多段階に連続的に可変制御するためには、ダンパ構造体を複数設けるとともにクラッチ機構を設けて、回動部材とダンパ構造体との接続を切り替える必要があった。この場合、部品点数が増大して製造コストが高騰する問題があった。
一方、直進移動するスライド部材の移動速度を連続的に可変制御するダンパ構造体も知られている(例えば、特許文献2)。このダンパ構造体は、軸心から外周までの長さが部分によって異なる非円形歯車と、曲線形のラックギアとからなるものである。このダンパ構造体は、非円形歯車をラックギア上で相対移動させる際に、軸心から外周までの長さが短い部分と長い部分とで、非円形歯車が回転する角速度が異なることを利用したものである。すなわち、軸心から外周までの長さが長い部分では角速度が小さくなり、軸心から外周までの長さが短い部分では角速度が大きくなる。このため、例えばラックギアをスライド部材に取り付けて、非円形歯車をラックギアに噛合させつつ定位置で回転させると、非円形歯車の軸心から外周までの長さが短い部分ではスライド部材はゆっくりとスライド移動し、非円形歯車の軸心から外周までの長さが長い部分ではスライド部材は速やかにスライド移動する。そして、このダンパ構造体のうち、ラックギアの形状等を変更すれば、回動部材の角速度を連続的に可変制御するダンパ構造体として用いることができると考えられる。
ここで、このような構成のダンパ構造体では、スライド部材や回動部材を大きく不規則に移動させる場合には、非円形歯車として大型のものを用いる必要がある。スライド部材や回動部材を大きくスライド又は回動させるためには、ラックギアを長尺に設ける必要があり、スライド部材や回動部材を不規則にスライド又は回動させるためには、非円形歯車の外周の長さをラックギアの長さと同じにする必要があるからである。
したがって、スライド部材や回動部材を大きく移動させる場合には、スライド部材や回動部材に対するダンパ構造体の大きさが過剰に大きくなり、ダンパ構造体が嵩張る問題があった。
また、非円形歯車は、軸心から外周までの長さが部分的に異なっているために、その形状によっては、非円形歯車が回転する際の遠心力の差によって軸心に負担がかかり、安定に動作しないおそれもあった。
特開2003−118467号公報 特開平11−44353号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、回動部材の角速度を連続的に可変でき、安定して動作し、小型化できるダンパ構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のダンパ構造体は、回動軸を中心に回動する回動部材の角速度を制御するダンパ構造体であって、回転軸を中心に回転する回転体を持つダンパ部材と、回転体の外周面に当接する当接面を持つ案内部と、を備え、ダンパ部材と案内部との少なくとも一方は回転体と摩擦する摩擦体を持ち、ダンパ部材と案内部との一方は回動部材に保持されて上記回動部材の回動に伴って変位し、当接面は、当接面を構成する他の部分に比べて上記回動軸との距離が大きい部分を持ち、回転体は、上記回動軸に対する距離が変化可能であるように上記回動部材に保持され、上記回動部材の回動に伴って当接面上を回転し、当接面に案内されて上記回動軸に対する距離が変化する方向に移動し、回転体と上記回動軸との距離が大きくなると、上記回動部材の角速度に対する回転体の角速度が大きくなり、回転体と摩擦体との摩擦抵抗が大きくなって、上記回動部材の回動が干渉され、上記回動部材が緩やかに回動することを特徴とする。
本発明のダンパ構造体において、上記ダンパ部材に取付され上記ダンパ部材を上記回動軸方向に付勢する付勢部材を備えていることが好ましい。
本発明のダンパ構造体では、回動部材が回動軸を中心に回動すると、ダンパ部材と案内部とのうち回動部材に保持されている側の一方が回動部材の回動に伴って変位する。ダンパ部材の回転体は案内部の当接面と当接しているため、ダンパ部材と案内部とのうち一方が回動部材の回動に伴って変位すると、それに伴って回転体は当接面上を回転し、当接面に案内されて回動軸に対して離接する。回転体が回動軸から離間する方向に移動して回転体と回動軸との距離が大きくなると、回動部材の角速度に対する回転体の角速度が大きくなる。すると、回転体と回転体と摩擦する摩擦体との摩擦抵抗が大きくなり、回動部材の回動が干渉されて回動部材が緩やかに回動する。なお、回転体が回動軸に近接する方向に移動して回転体と回動軸との距離が小さくなると、回動部材の角速度に対する回転体の角速度が小さくなって、回転体と摩擦体との摩擦抵抗が小さくなり、回動部材の回動が干渉されなくなるかあるいは非常に干渉されにくくなる。従って、この場合には回動部材は速やかに回動する。
このように、本発明のダンパ構造体では、回転体と回動軸との距離が大きくなれば、回動部材の角速度に対する回転体の角速度が大きくなることを利用して、回転体と摩擦体との間の摩擦抵抗を増減させ、回動部材の角速度を制御している。そして、回転体と回動軸との距離は案内部によって制御されており、回動部材の角速度は案内部の形状に依存して制御される。すなわち、案内部の形状を適宜設定することで回動部材の角速度を連続的に可変制御することができる。
本発明のダンパ構造体では、回転体の角速度は案内部の形状に依存して制御されるため、回転体としては軸心から外周までの距離が一定に形成されている通常のものを用いることができる。このため、回転体が安定して回転し、ダンパ構造体が安定して動作する。そして、回転体の角速度が案内部の形状に依存して制御されるため、回転体として大型のものを要さず、ダンパ構造体の小型化が可能となる。例えば、大きく回動する回動部材の角速度を連続的に可変制御するためには、案内部を配設する長さを長くして、回転体を複数回回転させれば済む。
本発明のダンパ構造体において、ダンパ部材に取付されダンパ部材を回動軸方向に付勢する付勢部材を設ける場合には、ダンパ部材は、回転体と回動軸との距離が小さくなる方向に付勢される。このため、回転体は、回動軸との距離が大きくなる方向に移動し難くなる。ここで、回動部材の角速度と回転体の角速度との関係は付勢部材の有無に左右されない。したがって回転体が回動軸との距離が大きくなる方向に移動し難くなり、回転体の角速度が小さくなると、回動部材の角速度が小さくなる。このため、付勢部材を設けることで、回動部材の回動をさらに干渉する効果がある。
本発明のダンパ構造体は、上述した自動車のグラブボックス等位外にも種々の用途に用いることができる。
以下、本発明のダンパ構造体を図面を基に説明する。
(実施例1)
本実施例のダンパ構造体は、箱状の収容構造体の開口を開閉する蓋体に回動部材を適用した例であり、蓋体(回動部材)が回動する際の角速度を制御するものである。また本実施例のダンパ構造体においては、案内部が回動部材に保持されており、付勢部材によってダンパ部材が回動軸方向に付勢されている。本実施例のダンパ構造体を模式的に表す図を図1〜3に示す。なお、図1は蓋体が収容構造体の開口を閉じる位置(以下、閉位置と呼ぶ)に配されている様子を表す図であり、図4は蓋体が収容構造体の開口を開く位置(以下、開位置と呼ぶ)に配されている様子を表す図である。そして、図3は蓋体が開位置と閉位置との間の位置(以下、中間位置と呼ぶ)に配されている様子を表す図である。図2は、図1に示されるダンパ構造体のうちダンパ部材の部分を表す要部拡大図である。さらに、以下本明細書において上、下、前、後とは図1に示される上、下、前、後、を指すものとする。
蓋体1は、略板状に形成されている蓋本体10と、蓋本体10の下端側に設けられている回動軸11と、蓋本体10の回動軸11付近から後上方に向けて延びる略板状の連結脚12と、を備えている。この蓋体1は、略箱状の収容構造体2のうち下側の部分に回動軸11が枢支されて、回動軸11を中心に収容構造体2に対して回動し、収容構造体2の開口20を開閉する。蓋体1のうち連結脚12は、収容構造体2の箱内部21を区画する壁部のうち外壁面(図示せず)の外側に配されている。
本実施例のダンパ構造体は、蓋体1が回動軸11を中心に回動する際の角速度を制御する。図1〜4に示すように、ダンパ構造体は、案内部3とダンパ部材4と付勢部材5とを備えている。案内部3は、連結脚12に設けられ、回動軸11と離間して配置されている。そして、蓋体1の回動に伴って変位する。案内部3は緩やかに屈曲する略L字の溝状に形成され、屈曲部30を回動軸11側に向けて配されている。案内部3のうち屈曲部30は回動軸11との距離が最も小さくなっており、案内部3の端部31に向かうにつれて回動軸11との距離が次第に大きくなっている。このため、案内部3は全体が回動軸11を中心とする円弧と交叉する方向に延びている。案内部3のうち下方の溝壁である下壁32にはラック33が形成されている。
ダンパ部材4は、図2に示すように、回転体40と、内ケース体41と、ピニオン42とを持つ。回転体40は、短円柱状に形成されている。内ケース体41は有底の円筒形に形成され、筒内部に回転体40の回転軸43を枢支している。回転体40は内ケース体41内部で回転する。ピニオン42は回転体40に対して同軸的に固定され、内ケース体41外部に表出している。このピニオン42は回転体40と一体に回転する。回転体40の外周側と内ケース体41との間にはオイル44からなる高粘度流体が封入されており、回転体40が回転するとオイル44と回転体40との摩擦抵抗が生じ、回転体40が回転する角速度(回転速度)が大きくなるとトルクが大きくなる。すなわち、このダンパ部材4はオイルダンパを構成しており、本実施例においては、オイル44からなる高粘度流体が摩擦体を構成する。
ダンパ部材4は、ピニオン42が案内部3の溝内部に保持されラック33と噛合して、案内部3上を相対的に移動する。本実施例のダンパ構造体では、案内部3のうちラック33の部分が、ピニオン42を介して回転体40の外周面に当接する当接面を構成している。
ダンパ部材4は、箱状の外ケース体45内部に保持されている。そして、外ケース体45の箱内部には、2つの補助輪部46が枢支されている。2つの補助輪部46は、略同形の短円柱状に形成されている。そして、各々の補助輪部46とピニオン42とは、互いに円周面を対向させつつ近接した位置に配されている。補助輪部46は、案内部3の下壁32のうちラック33と背向する側の面34と当接している。そして、ピニオン42と補助輪部46とで下壁32を挟持している。
収容構造体2の外壁面(図示せず)には、回動軸11をとおる上下方向の直線上に、長溝状のダンパガイド溝6が延設されている。ダンパガイド溝6の溝内部にはダンパ部材4が保持されている。そして、ダンパ部材4、内ケース体41、外ケース体45及び補助輪部46は、ダンパガイド溝6に対して回転しつつダンパガイド溝6に案内されて、上下方向、すなわち、回動軸11に対して離接する方向に移動する。
ダンパ部材4にはバネ体からなる付勢部材5の一端が取付されている。そして付勢部材5の他端は、収容構造体2のうち回動軸11を枢支している枢支部に取付されている。従ってダンパ部材4、補助輪部46、及びケース体は回動軸11方向に付勢されている。
また、この収容構造体2には、図示しない駆動装置が取り付けられている。この駆動装置は、蓋体1の回動を機械的に駆動する。さらに、蓋体1と収容構造体2との間には図示しないロック構造が取り付けられており、蓋体1を閉位置でロックするようになっている。
本実施例のダンパ構造体は以下のように動作する。
蓋体1が収容構造体2の開口20を閉じている状態では、図1に示すように、蓋体1は回動軸11から上方に向けて配され、連結脚12は回動軸11から上側後方向に向けて延びる。ダンパ部材4は案内部3のうち前端側(収容構造体2の箱外部側)に配され、ダンパガイド溝6のうち上端側に配されている。この状態で付勢部材5(バネ体)は伸長した状態となっており、ダンパ部材4は回動軸11方向に付勢されている。
ロック部材のロックを解除すると、蓋体1は回動軸11を中心に回動できるようになる。このため蓋体1は、駆動装置に駆動されて開口20を開く方向(図中矢印a方向)に回動する。このとき、連結脚12に設けられている案内部3もまた、蓋体1の回動に伴って変位する。これに対して、案内部3の溝内部に保持されているダンパ部材4は、収容構造体2の側壁に設けられているダンパガイド溝6に保持されている。このため、ダンパ部材4(回転体40)は案内部3の溝内部を逆側の端側である後端側に向けて相対的に移動する。
ここで、案内部3は回動軸11に屈曲部30を向けて配されているため、案内部3の2つの端部31は、屈曲部30や端部31と屈曲部30とを連絡する部分に比べて、回動軸11までの距離が長くなっている。このため、ダンパ部材4が案内部3の一端部31から屈曲部30に向けて相対的に移動する際には、回転体40と屈曲部30との距離が徐々に小さくなる。すると、所定時間あたりに蓋体1が回動する大きさに対して、同じ所定時間あたりに案内部3のうち回転体40に当接している部分が回動軸11を中心として変位(回動)する距離(換言すれば、回動軸11を中心として回転体40が蓋体1に対して相対的に回動する距離)が小さくなる。このため、蓋体1の角速度に対して、回転体40が回転軸43を中心に回転する角速度(回転体40の角速度)が小さくなる。すると、回転体40と摩擦材(オイル44)との摩擦抵抗が小さくなり、ダンパ部材4のトルクが減少する。したがって、図1に示される閉位置から図3に示される中間位置に至るまでの蓋体1の開方向への回動は、ダンパ構造体によって干渉されることがなく、蓋体1は比較的速く回動する。
そして、蓋体1が図3に示される中間位置から図4に示される開位置に向けて回動する際には、回転体40が案内部3の屈曲部30から端部31に向けて相対的に移動する。したがって、回転体40と回動軸11との距離が徐々に大きくなるために、所定時間あたりに蓋体1が回動する大きさに対して、同じ所定時間あたりに案内部3のうち回転体40に当接している部分が回動軸11を中心として変位(回動)する距離が大きくなり、回転体40の角速度が大きくなって、ダンパ部材4のトルクが増大する。このため、蓋体1の開方向への回動が干渉されて、蓋体1の回動は徐々に緩やかになる。
なお、このとき、ダンパ部材4は付勢部材5の収縮方向、すなわち、回動軸11方向に付勢されている。このため、ダンパ部材4は案内部3のうち屈曲部30方向には相対移動し易くなっており、端部31方向には相対移動し難くなっている。したがって、図1に示される閉位置から図3に示される中間位置までの間では、付勢部材5によって補助されて、蓋体1はより速やかに回動するようになっている。そして、図3に示される中間位置から図4に示される開位置までの間では、付勢部材5によって干渉されて、蓋体1はより緩やかに回動するようになっている。
蓋体1が図4に示される開位置から図1に示される閉位置にまで回動する場合、先ず、蓋体1が図4に示される開位置から図3に示される中間位置にまで回動する際には、ダンパ部材4(回転体40)が案内部3の端部31から屈曲部30に向けて相対的に移動するため、ダンパ部材4のトルクが減少して蓋体1の回動は干渉されない。そしてこのときダンパ部材4の移動は付勢部材5により補助されるため、閉方向、すなわち、重力に抗する方向への蓋体1の回動が速やかに行われる。
一方、蓋体1が図3に示される中間位置から図1に示される閉位置にまで回動する際には、ダンパ部材4(回転体40)が案内部3の屈曲部30から端部31に向けて相対的に移動するため、ダンパ部材4のトルクが増大して蓋体1の回動が干渉され、蓋体1は緩やかに回動する。そしてこのときダンパ部材4の相対移動は付勢部材5によって干渉されるために、蓋体1は一層緩やかに回動する。
本実施例のダンパ構造体では、案内部3によって回転体40と回動軸11との距離を調整して、回動部材の角速度に対する回転体40の角速度を調整することで、回動部材である蓋体1の角速度を連続的に可変制御することができる。そして、回転体40の角速度は案内部3の形状に依存して制御されるため、回転体40としては回転中心から外周までの距離が一定に形成されている通常のものを用いることができる。このため、回転体40が安定して回転し、ダンパ構造体が安定して動作するとともに、回転体40として大型のものを要さず、ダンパ構造体を小型化することができる。さらに、ダンパ部材4は付勢部材5によって回動軸11方向に付勢されているために、回転体40は、回動軸11との距離が大きくなる方向に移動し難くなっている。このため、蓋体1の開方向への回動が初期では速やかに終期では緩やかになり、かつ、蓋体1の閉方向への回動もまた初期は速やかに終期では緩やかになる。
なお、回転体40はピニオン42を介して当接面であるラック33と噛合しているために、蓋体1の回動は回転体40に確実に伝達され、ダンパ構造体が精度良く動作する。
本実施例のダンパ構造体では、蓋体1の下側から上方に連結脚12を延設するとともに案内部3をこの連結脚12に設けているが、例えば、下方に延びる連結脚に案内部3を設けても良いし、蓋本体10の形状によっては、案内部3を蓋本体10に直接設けても良い。これらの場合には、ダンパ部材4の配設位置や、回動軸11に対するダンパ部材4の移動方向を適宜変更すればよい。
さらに、補助輪部46の回転軸43は、ピニオン42(回転体40)と離接可能となるように保持されるとともにピニオン42の方向に付勢されていても良い。この場合にはピニオン42と補助輪部46とで案内部3のうちラック33が設けられている溝壁を強く挟持するため、ダンパ部材4が案内部3上をより安定して移動する。
(実施例2)
本実施例のダンパ構造体は、ダンパガイド溝を連結脚に設け、ダンパ部材が蓋体に保持されて蓋体の回動とともに変位することと、案内部の当接面が摩擦係数が高くなるように形成されて摩擦体を構成していること、外周面が高摩擦係数となるように形成されている副回転体をピニオンのかわりに設け、この副回転体の外周面が案内部の当接面と当接すること、および、付勢部材を設けていないこと、以外は実施例1のものと同様の構成を持つ。本実施例のダンパ構造体を模式的に表す図を図5〜6に示す。なお、図5は蓋体が閉位置に配されている様子を表す図であり、図7は蓋体が開位置に配されている様子を表す図であり、図6は蓋体が中間位置に配されている様子を表す図である。さらに、図5〜6では、収容構造体を省略し、ダンパ構造体のみを示している。
本実施例のダンパ構造体は、図5〜6に示すように、案内部3とダンパ部材4とを備えている。案内部3は、収容構造体の外壁面(図示せず)に設けられ、回動軸11と離間して配置されている。案内部3は緩やかに屈曲する略L字の溝状に形成され、屈曲部30を回動軸11側に向けて配されている。案内部3のうち屈曲部30は回動軸11との距離が最も小さく、案内部3の端部31に向かうにつれて回動軸11との距離が次第に大きくなっており、案内部3は、その全体が回動軸11を中心とする円弧と交叉する方向に延びている。案内部3のうち下方の溝壁である下壁32は、表面に微細な凹凸をが形成され摩擦係数が高くなっている。
ダンパ部材4は、回転体(図示せず)と、内ケース体41と、副回転体47とを持つ。このうち、回転体と内ケース体41とは実施例1のものと同様に形成されており、回転体と内ケース体41との間には空気が封入されている。副回転体47は実施例1におけるピニオン42と同様に、回転体に対して同軸的に固定されて回転体と一体に回転する。そして、副回転体47もまた内ケース体41外部に表出している。副回転体47の外周面は表面に微細な凹凸が形成されて、摩擦係数が高くなっている。
ダンパ部材4は、副回転体47が案内部3の溝内部に保持され下壁32と摩擦係合して案内部3上を相対的に移動する。本実施例のダンパ構造体では、案内部3のうち下壁32の部分が、副回転体47を介して回転体40の外周面に当接する当接面を構成するとともに、副回転体47を介して回転体40と摩擦する摩擦体を構成している。
ダンパ部材4は、実施例1のものと同様に外ケース体45内部に保持され、この外ケース体45の箱内部には、2つの補助輪部46が枢支されている。そして副回転体47と補助輪部46とで下壁32を挟持している。
蓋体1の連結脚12には、その延長方向に沿って延びる長溝状のダンパガイド溝6が延設されている。そして、このダンパガイド溝6の溝内部にはダンパ部材4が保持されている。ダンパ部材4、内ケース体41、外ケース体45及び補助輪部46は、ダンパガイド溝6に対して回転しつつダンパガイド溝6に案内される。連結脚12は回動軸11から延び、蓋体1と一体に回動軸11を中心に回動するために、ダンパ部材4、内ケース体41、外ケース体45及び補助輪部46は、回動軸11に対して離接する方向に移動する。
本実施例のダンパ構造体は以下のように動作する。
蓋体1が収容構造体の開口を閉じている状態では、図5に示すように、蓋体1は回動軸11から上方に向けて配され、連結脚12は回動軸11から上側後方向に向けて延びる。ダンパ部材4は案内部3のうち後端(収容構造体2の箱内部方向)に配され、ダンパガイド溝6のうち上端に配されている。
ロック部材のロックを解除し、蓋体1が回動軸11を中心に回動できるようになると、蓋体1は駆動装置(図示せず)に駆動されて開口を開く方向に回動する。このとき、連結脚12に保持されているダンパ部材4もまた、蓋体1の回動に伴って変位する。これに対して、ダンパ部材4を溝内部に保持している案内部3は、収容構造体に固定されているため、ダンパ部材4は蓋体1の回動に伴って案内部3の溝内部を前端に向けて移動する。
ここで、案内部3は収容構造体2に固定されているが、屈曲部30を回動軸11に向けて配されているため、案内部3の端部31は回動軸11までの距離が長く、屈曲部30は回動軸11までの距離が短く、端部31と屈曲部30とを連絡する部分は、屈曲部30に向けて、回動軸11までの距離が徐々に短くなっている。したがって、ダンパ部材4(回転体40)が案内部3の端部31から屈曲部30に向けて相対的に移動する際には、実施例1のものと同様に、回転体40と屈曲部30との距離が徐々に小さくなり、所定時間あたりに蓋体1が回動する大きさに対して、同じ所定時間あたりにダンパ部材4(回転体40)が回動軸11を中心として変位(回動)する距離が小さくなる。すると、副回転体47と当接面(摩擦体)との摩擦抵抗が小さくなり、ダンパ部材4のトルクが減少する。したがって、図5に示される閉位置から図6に示される中間位置に至るまでの蓋体1の開方向への回動は、ダンパ構造体により干渉されることがなく、蓋体1は比較的速く回動する。
そして、蓋体1が図6に示される中間位置から図7に示される開位置に向けて回動する際には、蓋体1の回動に伴って、ダンパ部材4(回転体40)が案内部3の屈曲部30から前側の端部31に向けて相対的に移動する。したがって、回転体40と回動軸11との距離が徐々に大きくなるために、蓋体1の角速度に対する回転体40の角速度が大きくなって、ダンパ部材4のトルクが増大する。このため、蓋体1の開方向への回動が干渉されて、蓋体1の回動は徐々に緩やかになる。
本実施例のダンパ構造体では、実施例1のものと同様に、案内部3によって回転体40と回動軸11との距離を調整し、回動部材の角速度に対する回転体40の角速度を調整している。したがって、回動部材の角速度は連続的に可変制御される。また、実施例1のものと同様に、回動体の角速度は案内部3の形状に依存して制御されるため、回転体40としては軸心から外周までの距離が一定に形成されている通常のものを用いることができ、回転体40が安定して回転してダンパ構造体が安定して動作するとともに、回転体40は小型のもので済み、ダンパ構造体を小型化することができる。
なお、本実施例では、案内部3を溝形状に形成して、この溝内部でダンパ部材4の副回転体47を保持しているが、案内部3の形状はこれに限定されるものではない。例えば、案内部3をギヤから構成して、ダンパ部材4に回転体40と同軸的に回転するギヤを設け、各ギヤを互いに噛合させることで、回転体40を回転させても良い。
実施例1のダンパ構造体のうち回動部材が閉位置に配されている様子を模式的に表す図である。 図2中ダンパ部材4の部分を表す要部拡大図である。 実施例1のダンパ構造体のうち回動部材が中間位置に配されている様子を模式的に表す図である。 実施例1のダンパ構造体のうち回動部材が開位置に配されている様子を模式的に表す図である。 実施例2のダンパ構造体のうち回動部材が閉位置に配されている様子を模式的に表す図である。 実施例2のダンパ構造体のうち回動部材が中間位置に配されている様子を模式的に表す図である。 実施例2のダンパ構造体のうち回動部材が開位置に配されている様子を模式的に表す図である。
符号の説明
11:回動軸 2:収容構造体 20:開口 21:収容構造体の箱内部 3:案内部 4:ダンパ部材 5:付勢部材 40:回転体 43:回転軸

Claims (2)

  1. 回動軸を中心に回動する回動部材の角速度を制御するダンパ構造体であって、
    回転軸を中心に回転する回転体を持つダンパ部材と、該回転体の外周面に当接する当接面を持つ案内部と、を備え、
    該ダンパ部材と該案内部との少なくとも一方は該回転体と摩擦する摩擦体を持ち、
    該ダンパ部材と該案内部との一方は該回動部材に保持されて前記回動部材の回動に伴って変位し、
    該当接面は、該当接面を構成する他の部分に比べて前記回動軸との距離が大きい部分を持ち、
    該回転体は、前記回動軸に対する距離が変化可能であるように前記回動部材に保持され、前記回動部材の回動に伴って該当接面上を回転し、該当接面に案内されて前記回動軸に対する距離が変化する方向に移動し、
    該回転体と前記回動軸との距離が大きくなると、前記回動部材の角速度に対する該回転体の角速度が大きくなり、該回転体と該摩擦体との摩擦抵抗が大きくなって、前記回動部材の回動が干渉され、前記回動部材が緩やかに回動することを特徴とするダンパ構造体。
  2. 前記ダンパ部材に取付され前記ダンパ部材を前記回動軸方向に付勢する付勢部材を備えている請求項1記載のダンパ構造体。
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