JP4349061B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、自動車などの車両に搭載され、電動モータを用いてドライバーの操舵動作を補助する電動パワーステアリング装置に関する。
例えば自動車に搭載される電動パワーステアリング装置は、操舵部材から操向車輪に至る操舵機構に連結された電動モータを備えており、このモータ動力を操舵機構に付与することで上記操舵部材でのドライバーによる操舵動作を補助するようになっている。また、このようなステアリング装置では、通常、操舵部材側及び操向車輪側にそれぞれ連結された入力軸及び出力軸の間にトーションバーを設け、このトーションバー周りに配置したトルクセンサにより、上記操舵部材に加えられた操舵トルクをトーションバーのねじれに基づき検出し当該操舵トルクに応じたアシストトルクを電動モータから発生させている。
ところで、上記のようなステアリング装置では、その操舵機構において、トルクセンサ周りの摩擦が低いものであるため、トーションバーの弾性(バネ)によって振動し易く、例えば操舵部材を手放しにしたときでの収斂性が悪くなることがあった。それ故、従来装置には、上記入出力軸の間に介在させた巻きブッシュから摩擦(抵抗)を付与して、上記収斂性の悪化を抑えたものがある(例えば、下記特許文献1参照。)。
また、従来装置には、下記特許文献2に記載されているように、操舵部材の操舵角速度に応じて定めた粘性補償値を、車速速度を基に補正することにより、上記振動による操舵フィーリングの低下を制御的に抑制しようとしたものもある。
特開2002−372469号公報(第3頁、第1図) 特許第2782254号公報(第2〜3頁、第1図)
しかしながら、上記特許文献1のような摩擦を付与する従来装置では、上記トルクセンサの出力にヒステリシスが生じて操舵部材の中点を判別しにくいなどの不具合が発生し、この不具合に起因して操舵フィーリングが低下することがあった。また、上記特許文献2の従来装置では、高車速時に粘性が大きくなるよう補正するとともに、低車速時に粘性を打ち消すような補正を行っていたが、つまるところ例えばそれら補正の区切りとなる車速においてアシストトルクのリニアリティが損なわれ、操舵フィーリングが低下した。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、操舵機構での振動を容易に抑制することができ、よって操舵フィーリングの低下を抑えることができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、操舵部材から操向車輪に至る操舵機構に、電動モータの動力を付与して操舵補助を行う電動パワーステアリング装置であって、前記操舵機構は、前記操舵部材側及び前記操向車輪側にそれぞれ連結される入力軸及び出力軸と、これら入出力軸に一端側及び他端側が連結されたトーションバーとを備え、前記入力軸と前記出力軸との間または前記トーションバーと前記入出力軸の一方の軸との間に粘弾性部材を設けるとともに、前記トーションバーの弾性定数をK1とし、前記粘弾性部材の弾性定数をK2とし、前記トーションバーの前記操舵部材側の慣性をJとしたときに、前記粘弾性部材は、その粘性定数Cが下記の不等式(1)
0.8((K1+K2)J)1/2 ≦ C ―――(1)
を満足するように設定されており、前記粘弾性部材は、内筒部と、その内筒部を隙間を有して包囲する外筒部と、前記内筒部と前記外筒部とを連結するとともに前記弾性定数K2を有する弾性体と、前記内筒部及び前記外筒部の間の前記隙間内に入れられるとともに前記粘性定数Cを有する粘性体とを備えることを特徴とするものである。
上記のように構成された電動パワーステアリング装置では、不等式(1)を満足した粘性定数Cを有する粘弾性部材を操舵機構内の上記入出力軸間またはトーションバーと入出力軸の一方との間に設けることにより、本発明の発明者等は、当該粘弾性部材から適切な粘性を操舵機構に付与させることができる知見を得た。そして、上記粘弾性部材からの粘性により、トーションバーの弾性による操舵機構での振動を容易に抑制できることを見出した。
この場合、上記弾性体及び粘性体を備えた一体的な粘弾性部材が使用されることとなり、当該部材の操舵機構への組付作業を容易に行えるとともに、簡単な構成にて操舵機構での振動を抑制して操舵フィーリングの低下を容易に防止することができる。
また、上記電動パワーステアリング装置において、前記粘弾性部材は、その粘性定数Cが下記の不等式(2)
0.8((K1+K2)J) 1/2 ≦ C ≦ 4((K1+K2)J) 1/2 ―――(2)
を満足するように設定されていることが好ましい。
この場合、粘弾性部材から操舵機構に付与される粘性が不等式(2)の右辺項によって制限されることとなり、当該操舵機構での応答性が低下するのを抑制することができる。
本発明によれば、粘性定数Cが適切な値に設定された粘弾性部材によって操舵機構での振動を容易に抑制することができるので、この振動に起因する操舵フィーリングの低下を抑えることができる。
以下、本発明の電動パワーステアリング装置を示す好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態による電動パワーステアリング装置の主要部の構成を示す模式図である。図において、当該装置は、例えば自動車に搭載され、操舵部材(ステアリングホイール)1に加わるドライバーの操舵動作に応じて、操向車輪5の向きを変える操舵軸2を備えている。この操舵軸2には、上記操舵部材1が上端部に取り付けられる筒状の取付軸21と、この取付軸21に一体回転可能に連結された筒状の入力軸22と、トーションバー23を介在させて入力軸22に同軸的に連結された筒状の出力軸24が設けられている。この出力軸24の下端側には、図示しない自在継手などを介在させてラックピニオン式伝達機構3のピニオン軸31及びラック軸32が順次連結されており、さらには左右の上記操向車輪5がタイロッド4を介してラック軸32の対応する左右端部に連結されている。そして、操舵軸2の回転が、ラックピニオン式伝達機構3によって左右方向の直線運動に変換され、操向車輪5が転舵される。
上記取付軸21は、ステアリングコラム25内に収納された状態で車体側に固定されるものであり、その下端部には、トーションバー23の一端部を内嵌固定した入力軸22の上端部がピン26により連結されている。また、上記トーションバー23の他端部はピン27により出力軸24の下端部に内嵌固定されている。
上記入力軸22及び出力軸24は、車体側に固定され、かつ図の上下方向に分離可能な第1及び第2、第3のハウジングH1及びH2、H3の内部にニードル軸受61及び玉軸受62、63を介してそれぞれ回転自在に取り付けられている。
また、上記出力軸24には、減速歯車81及びこれに噛み合うピニオン軸82を有する減速機構8と、上記ピニオン軸82が出力軸に一体回転可能に取り付けられるとともに、トルクセンサ7の検出結果に応じて制御ユニット(図示せず)により駆動される操舵補助用の電動モータ9とが連結されている。また、上記減速機構8では、その減速歯車81が例えば一段のはすば歯車により構成されており、さらにその歯車歯部とピニオン軸82の歯部との噛み合い部において、バックラッシュをある程度許容することで当該減速機構8でのギヤ効率を向上させた状態でモータ動力を出力軸24に伝達している。これらの減速機構8と電動モータ9とが、操舵部材1から操向車輪5に至る操舵機構Aにモータ動力による操舵補助力を付与する操舵補助部を構成している。
また、入力軸22と出力軸24との間には、筒状の粘弾性部材10が設けられている。この粘弾性部材10は、図2も参照して、内筒部11aと、その内筒部11aを隙間を有して包囲する外筒部11bとを有する二重筒形状の金属製の容器11により一体的に構成されている。また、この容器11では、内筒部11a及び外筒部11bを一体的に連結する梁11cが周方向に沿って例えば120°間隔で複数設けられている。また、この梁11cは、例えば板バネ材にて構成されたものであり、粘弾性部材10の弾性体を構成している。また、容器11内では、粘弾性部材10の粘性体を構成する、例えば合成ゴムからなる粘性材12が内筒部11aと外筒部11bとの間で梁11cに区画された各隙間内に入れられている。そして、粘弾性部材10では、内筒部11aの内周面を入力軸22の外周面に密接させ、外筒部11bの外周面を出力軸24の内周面に密接させることにより、当該部材10は入出力軸22、24間に配置されて、操舵部材1へのステアリング操作などに応じて周方向に回動する入出力軸22、24に弾性及び粘性を作用させるようになっている。尚、上記説明以外に、容器11の各部を同一の金属材により構成し、その梁の厚さを薄くすることで当該梁に弾性を付与したものでもよい。
また、上記粘弾性部材10では、その粘性材12の粘性定数Cがその材質(配合)などを適宜変更することにより、下記の不等式(1)好ましくは不等式(2)を満足するよう設定されており、トーションバー23の弾性(バネ)による操舵機構Aでの振動を容易に抑制可能に構成されている。
0.8((K1+K2)J)1/2 ≦ C ―(1)
0.8((K1+K2)J)1/2 ≦ C ≦ 4((K1+K2)J)1/2 ―(2)
但し、(1)及び(2)式において、Jはトーションバー23の操舵部材1側(バネ上)の慣性であり、K1はトーションバー23の弾性定数であり、K2は梁11cの弾性定数である。このような粘性定数Cを有する粘弾性部材10を用いることにより、操舵軸2に対して適切な値の粘性を付与することができ、操舵機構Aでの振動を抑えることができる。また、(2)式の右辺項の値により、粘性定数Cの上限を規定することにより、当該操舵機構Aでの応答性が低下するのを抑制することができる。尚、上記バネ上の慣性Jは、主に操舵部材1の慣性である。
詳細にいえば、上記操舵機構Aでの振動系は、ラプラス演算子をsとしたときに、上述のバネ上の慣性J、弾性定数K1とK2との和K0、及び粘性定数Cとを用いた次の2次振動系の伝達関数、1/(Js2+Cs+K0)で表される。この伝達関数は、次の(3)及び(4)式のように展開することができることから、上記振動系の固有角周波数ωn及び減衰係数ζは、(3)及び(4)式の分母項の等価条件によって下記の(5)及び(6)式でそれぞれ示される。
1/(Js2+Cs+K0)= (1/J)/(s2+Cs/J+K0/J) ―(3)
= (1/J)/(s2+2ζωns+ωn2) ―(4)
ωn = (K0/J)1/2 ――(5)
ζ = C/2Jωn =C/2(K0J)1/2 ――(6)
ここで、上記減衰係数ζは、その適正な範囲として次の不等式(7)により規定されている。続いて、この不等式(7)に上記(6)式を代入し順次変形すると、上記慣性J及び弾性定数K0(=K1+K2)にて粘性定数Cを規定する上述の(1)及び(2)式を得ることができる。
0.4 ≦ ζ ≦ 2 ――(7)
詳細には、上記(7)式にて規定される減衰係数ζでは、0.4以上の値を選ぶことにより、粘弾性部材10はその粘性を最低限必要な負荷(抵抗)として入出力軸22、24の間、つまり操舵機構Aの操舵軸2に与えることができ、操向車輪5側から外乱などが入力したときでも、その操舵軸2での振動とこれに伴う操舵フィーリングの変化がドライバーに認識されない程度に、粘弾性部材10からの抵抗が操舵軸2に付与されて当該振動を抑制することができる。
また、上記のような2次振動系において、ステップ応答が定常状態に対してオーバシュートしないための条件は、理論上、減衰係数ζを2-1/2以上とすることである。すなわち、粘性定数Cが、好ましくは上記(6)式より(2(K0J)1/2/21/2)以上に設定されることにより、上記振動系の固有振動数においてゲインがピークをもたずに比較的安定した系を構成することができる点で好ましい。つまり、例えば車両旋回状態から直進状態に移行する際に操舵部材1を手放し状態にしたときに、粘弾性部材10は適切な粘性を操舵軸2に与えることができ、操舵部材1が中立位置に戻る際に、行き過ぎ(オーバーシュート)が生じるのを防ぐことができる。この結果、操舵部材1の収斂性が悪化するのを防ぐことができるとともに、上記トルクセンサ7の検出結果にヒステリシスが生じるのを防いで、操舵部材1の中立位置を判別できないなどの不具合を防ぐことができる。さらに、減衰係数ζの値を1以上、つまり粘性定数Cを(2(K0J)1/2)以上と設定することにより、上記振動系での振動(共振)を防げる点で好ましい。
また、2以下の減衰係数ζを選ぶことにより、粘弾性部材10から操舵機構A側に与えられる粘性を制限して、当該操舵機構Aでの応答性が低下するのを抑えることができ、ヒステリシスが上記トルクセンサ7の検出結果に表れるのを確実に防ぐことができる。しかも、粘弾性部材10から操舵軸2に加えられる粘性(抵抗)を制限しているので、操舵部材1に対するステアリング操作が過剰に重くなるのを防ぐことができる。
尚、0.4未満の減衰係数ζを選択したときには、粘弾性部材10から操舵機構A側に付与される粘性が不足してその機構A内の上記振動系が安定せずに、この振動系での振動に起因する操舵フィーリングの低下などを招き易い。
また、2よりも大きい減衰係数ζを選んだときには、粘弾性部材10からの粘性が不必要に大きくなって、ステアリング操作を比較的行い難くなったりして、操舵フィーリングが比較的低下する。
ここで、上記粘性定数Cの具体的な数値例を示すと、トーションバー23の弾性定数K1の設計値は、操舵軸2周りの換算値でK1=29(kgf・cm/deg)=29×9.8×10-2×180/π(Nm/rad)=162.8(Nm/rad)である。また、粘弾性部材10の弾性定数K2の設計値は、操舵軸2周りの換算値でK2<1(kgf・cm/deg)=5.6(Nm/rad)程度である。それ故、これら弾性定数K1、K2の和K0は、163〜169(Nm/rad)となる。また、トーションバー23の操舵部材1側のバネ上慣性Jの実測値例は、J=0.020〜0.025(kg・m2)程度である。
以上の弾性定数K0及び慣性Jの具体値を上記不等式(2)に代入すると、好ましい粘性定数Cの具体的な範囲として、1.44≦C≦8.22が得られる。
以上のように構成された本実施形態の電動パワーステアリング装置では、上記不等式(1)で規定される粘性定数Cを有する粘弾性部材10を入出力軸22、24の間に設けて、操舵機構Aの操舵軸2に適切な粘性を付与しているので、当該操舵機構Aでの振動を容易に抑制することができ、振動に起因する操舵フィーリングの低下を抑えることができる。また、(2)式の右辺項の値により、粘性定数Cを規定することにより、入出力軸22、24間に作用する粘弾性部材10の粘性を制限して、操舵機構Aでの応答性が低下するのを抑制することができ、例えば操舵部材1の戻し操作が過剰に遅くなるのをより確実に抑えて操舵フィーリングの低下も抑えることができる。また、トルクセンサ7の検出結果にヒステリシスが現れるのを防ぐことができるので、操舵部材1の中立位置を判別できないなどの不具合が生じるのを防いで操舵フィーリングの低下も防ぐことができる。さらに、操舵機構Aでの振動を粘弾性部材10により抑制しているので、同振動によるフィーリング低下をアシスト制御にて抑えようとした上記特許文献2の従来例と異なり、電動モータ9の駆動制御を煩雑化する必要がない。また、操舵機構Aでの振動を容易に抑制することができるので、油圧式パワーステアリング装置に比べて、トーションバー周りの摩擦が遙かに低い(例えば、0.05N程度)の電動パワーステアリング装置を搭載した車両の乗り心地や操作性などを簡単に向上させることができる。
以下、本願の発明者等が実施した評価試験での試験結果について、図3を参照して具体的に説明する。
この評価試験では、入出力軸22、24間に上記粘弾性部材10を配置した本発明品と、入出力軸22、24間に摩擦体(巻ブッシュ)を配置した従来相当品と、これらの粘弾性部材10及び摩擦体を全く介在させていない比較品とを用意した。そして、これらの各操舵機構に対し、その操向車輪側からインパルスを加え操舵部材側に設置した振動計により、その応答波形を検出した。この結果、図3(a)に示すように、本発明品では、入力インパルスに対し1回振動しただけで、その振動は直ちに収束した。
これに対して、上記従来相当品では、図3(b)に示すように、2〜3回程度振動してその収束時間が本発明品よりも長くなるとともに、摩擦体の摩擦定数などで定まる定常偏差(操舵部材1での中立位置からずれ)が生じていた。
さらに、上記比較品では、図3(c)に示すように、6〜7回程度振動し、本発明品に比べて、その振動が収まるまでに遙かに長い時間を要した。
尚、上記の説明では、入出力軸22、24の間に粘弾性部材10を介在させた場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく粘性定数Cが不等式(1)を満足するよう設定された粘弾性部材をトーションバー23と入力軸22との間、またはトーションバー23と出力軸24との間に配置するものであればよい。
また、上記の説明では、容器11内に梁(弾性体)11c及び粘性材(粘性体)12を設けた粘弾性部材10について説明したが、本発明は上記粘性定数C及び弾性定数K2を有する粘弾性部材であればよく、その構成、形状、設置数などは上述のものに何等限定されない。但し、図2に示したように、容器11内で粘性体と弾性体とが一体化された粘弾性部材10を用いる場合の方が、当該部材10の操舵機構Aへの組付作業を容易に行える点で好ましい。さらに、このような簡単な構成により、操舵機構Aでの振動を抑制して操舵フィーリングの低下を容易に防止することができる点で好ましい。
また、上記の説明では、操舵軸2に電動モータ9が連結されるコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用した場合を例示したが、本発明は操舵補助モータがラック軸に連結されて、このラック軸の移動をアシストするラックアシスト式等の他のアシスト形式の装置にも適用することができる。
本発明の一実施形態による電動パワーステアリング装置の主要部の構成を示す模式図である。 図1に示した粘弾性部材の具体的な構成例を示す拡大図であり、(a)及び(b)はそれぞれその平面図及び(a)のIIb−IIb線断面図である。 図1に示した電動パワーステアリング装置でのインパルス応答の試験結果を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ入出力軸間に粘弾性部材及び摩擦体を介在させたときでの試験結果を示すグラフであり、(c)は入出力軸間に粘弾性部材及び摩擦体のいずれも介在させなかったときでの試験結果を示すグラフである。
符号の説明
1 操舵部材
2 操舵軸
5 操向車輪
9 電動モータ
10 粘弾性部材
11 容器
11a 内筒部
11b 外筒部
11c 梁(弾性体)
12 粘性材(粘性体)
A 操舵機構

Claims (2)

  1. 操舵部材から操向車輪に至る操舵機構に、電動モータの動力を付与して操舵補助を行う電動パワーステアリング装置であって、
    前記操舵機構は、前記操舵部材側及び前記操向車輪側にそれぞれ連結される入力軸及び出力軸と、これら入出力軸に一端側及び他端側が連結されたトーションバーとを備え、
    前記入力軸と前記出力軸との間または前記トーションバーと前記入出力軸の一方の軸との間に粘弾性部材を設けるとともに、
    前記トーションバーの弾性定数をK1とし、前記粘弾性部材の弾性定数をK2とし、前記トーションバーの前記操舵部材側の慣性をJとしたときに、前記粘弾性部材は、その粘性定数Cが下記の不等式(1)
    0.8((K1+K2)J)1/2 ≦ C ―――(1)
    を満足するように設定されており、
    前記粘弾性部材は、内筒部と、その内筒部を隙間を有して包囲する外筒部と、前記内筒部と前記外筒部とを連結するとともに前記弾性定数K2を有する弾性体と、前記内筒部及び前記外筒部の間の前記隙間内に入れられるとともに前記粘性定数Cを有する粘性体とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記粘弾性部材は、その粘性定数Cが下記の不等式(2)
    0.8((K1+K2)J)1/2 ≦ C ≦ 4((K1+K2)J)1/2 ―――(2)
    を満足するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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