JP4321215B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、自動車などの車両に搭載され、電動モータを用いてドライバーの操舵動作を補助する電動パワーステアリング装置に関する。
例えば自動車に搭載される電動パワーステアリング装置は、操舵部材から操向車輪に至る操舵機構に連結された電動モータを備えており、このモータ動力を操舵機構に付与することで上記操舵部材でのドライバーによる操舵動作を補助するようになっている。また、このようなステアリング装置では、操舵フィーリングの低下を防ぐために、走行路面などに応じて操向車輪から操舵機構側に逆入力される外乱(路面ノイズ)を抑えることが要求されている。
そこで、従来装置には、電動モータの制御系において、上記路面ノイズのうち、不必要な周波数帯域をカットすることにより、操舵機構に対する外乱の悪影響を抑えようとしたものがある(例えば、下記特許文献1参照。)。
また、従来装置には、例えば下記特許文献2に開示されているように、操舵機構側に含まれたラック軸と操向車輪側に連結されたボールジョイントとの間にダンパーとしてのゴム状弾性体からなるブッシュ組立部を設け、このダンパーにて路面ノイズを減衰しようとしたものもある。
特開2001−334948号公報(第3〜6頁、第1図) 特開2001−151121号公報(第3〜4頁、第1図)
しかしながら、上述の外乱には、ドライバーが操舵部材を介して体感すべき路面情報(路面と操向車輪との間のすべり具合等)が含まれており、所望の周波数帯域だけを遮断することは非常に困難なものであり、故に従来装置では、不必要な路面ノイズが操舵機構側に逆入力されて、そのノイズによる振動や操舵フィーリングの低下を発生した。具体的にいえば、上記特許文献1のように不必要な周波数帯域を制御的にカットする従来装置では、カットオフ周波数の設定などが不適切なものとなり易く路面ノイズの悪影響を確実に抑制することができなかった。また、上記特許文献2のようにブッシュ組立部(ダンパー)を使用する従来装置では、そのダンパーによって必要な路面情報まで減衰されて操舵フィーリングが低下した。しかも、この特許文献2の従来装置では、そのブッシュ組立部での振動吸収性の低下を防ぐために、ブッシュ組立部とボールジョイントとの間に空気排出が可能な円筒軸部を設け、この円筒軸部に当該組立部を連結しており、装置構成が複雑で大型化するという問題もあった。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、操舵機構に対する路面ノイズの悪影響を簡単な構成で確実に抑制することができ、よって操舵フィーリングの低下を抑えることができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、操舵部材から操向車輪に至る操舵機構に、電動モータの動力を付与して操舵補助を行う電動パワーステアリング装置であって、
前記操舵機構が、前記操向車輪が左右の両端側に連結されたラック軸と、ラックハウジング内に設けられかつ所定の粘性及び弾性を有し当該粘性及び当該弾性が前記ラック軸に対して作用するように当該ラック軸に外嵌している筒形状の粘弾性部材とを具備し、
前記粘弾性部材は、
前記ラック軸の外周面に内周面が軸方向一端部側から他端部側にわたって密接している筒形状の内筒部と、
当該内筒部との間に隙間を有して当該内筒部を包囲している筒形状の外筒部と、
前記内筒部と前記外筒部とを軸方向中央部分で連結しているとともに弾性定数Kを有する弾性体と、
前記内筒部と前記外筒部との間の前記隙間内に前記弾性体を挟んで軸方向一端部側から他端部側にわたって入れられているとともに粘性定数Cを有する筒形状の粘性体とを備えていることを特徴とするものである。
上記のように構成された電動パワーステアリング装置では、ラック軸に対し粘性及び弾性が作用するよう上記粘弾性部材を設けることにより、本発明の発明者等はラック軸に連結された操向車輪から逆入力される外乱(路面ノイズ)のうち、不必要な周波数帯域をカットすることができることを見出した。すなわち、本発明の発明者等は、上記特許文献2の従来例のように弾性や摩擦を作用させた場合と異なり、粘性及び弾性をラック軸に作用させることにより、そのラック軸に操向車輪側から逆入力される路面ノイズに周波数依存性を持たせることができることに着目した。さらに、本発明の発明者等は、路面ノイズの周波数帯域のうち、必要な帯域及び不必要な帯域がそれぞれ低周波帯域(例えば10Hz未満)及び高周波帯域(例えば10Hz以上)であることに着目し、かつその高周波帯域の路面ノイズだけを粘弾性部材からの粘性及び弾性によって遮断できることを見出した。
また、上記電動パワーステアリング装置では、前記粘弾性部材は、内筒部と、その内筒部を隙間を有して包囲する外筒部と、前記内筒部と前記外筒部とを連結するとともに前記弾性定数Kを有する弾性体と、前記内筒部及び前記外筒部の間の前記隙間内に入れられるとともに前記粘性定数Cを有する粘性体とを備えているので、上記弾性体及び粘性体を備えた一体的な粘弾性部材が使用されることとなり、当該部材の装置への組付作業を容易に行えるとともに、簡単な構成にて操舵機構での振動を抑制して操舵フィーリングの低下を容易に防止することができる。
また、上記電動パワーステアリング装置において、前記粘弾性部材の粘性定数Cが、その粘弾性部材の弾性定数をKとし、前記ラック軸の前記操向車輪側の慣性をJとしたときに、下記の不等式(1)
2(KJ) 1/2 ≦ C・・・(1)
を満足していることが好ましい。
この場合、上記粘弾性部材の粘性及び弾性によってラック軸と操向車輪との間に形成される2次振動系での振動(共振)を確実に防ぐことができ、この振動に起因する操舵フィーリングの低下をより効果的に防止することができる。
また、上記電動パワーステアリング装置において、前記ラック軸と前記粘弾性部材との間に、高粘着性の潤滑材を介在させることが好ましい。
この場合、高粘着性の潤滑材がラック軸と粘弾性部材との間に存在しているので、上記粘弾性部材の粘性及び弾性による不必要な路面ノイズの遮断性を高めることができ、操舵機構での路面ノイズの悪影響をより効果的に抑えた装置を容易に構成することができる。
本発明によれば、粘弾性部材からラック軸に作用する粘性及び弾性が路面ノイズの不必要な周波数帯域をカットして、操舵機構側に逆入力されるのを防ぐことができるので、当該操舵機構に対する路面ノイズの悪影響を簡単な構成で確実に抑制することができ、よって操舵フィーリングの低下を抑えることができる。
以下、本発明の電動パワーステアリング装置を示す好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態による電動パワーステアリング装置の主要部の構成を示す模式図である。図において、当該装置は、例えば自動車に搭載され、操舵部材(ステアリングホイール)1に加わるドライバーの操舵動作に応じて、操向車輪4の向きを変える操舵軸2を備えている。この操舵軸2には、上記操舵部材1が上端部に取り付けられる筒状の取付軸21と、この取付軸21に一体回転可能に連結された筒状の入力軸22と、トーションバー23を介在させて入力軸22に同軸的に連結された筒状の出力軸24が設けられている。
上記取付軸21は、ステアリングコラム25内に収納された状態で車体側に固定されるものであり、その下端部には、トーションバー23の一端部を内嵌固定した入力軸22の上端部がピン26により連結されている。また、上記トーションバー23の他端部はピン27により出力軸24の下端部に内嵌固定されている。
上記入力軸22及び出力軸24は、車体側に固定され、かつ図の上下方向に分離可能な第1及び第2、第3のハウジングH1及びH2、H3の内部にニードル軸受61及び玉軸受62、63を介してそれぞれ回転自在に取り付けられている。
また、上記出力軸24には、減速歯車81及びこれに噛み合うピニオン軸82を有する減速機構8と、上記ピニオン軸82が出力軸に一体回転可能に取り付けられるとともに、トルクセンサ7の検出結果に応じて制御ユニット(図示せず)により駆動される操舵補助用の電動モータ9とが連結されている。また、上記減速機構8では、その減速歯車81が例えば一段のはすば歯車により構成されており、さらにその歯車歯部とピニオン軸82の歯部との噛み合い部において、バックラッシュをある程度許容することで当該減速機構8でのギヤ効率を向上させた状態でモータ動力を出力軸24に伝達している。これらの減速機構8と電動モータ9とが、操舵部材1から操向車輪4に至る操舵機構Aにモータ動力による操舵補助力を付与する操舵補助部を構成している。
上記出力軸24の下端側には、図示しない自在継手などを介在させてラックピニオン式伝達機構3のピニオン軸31及びラック軸32が順次連結されており、さらには左右の上記操向車輪4がタイロッド5及びボールジョイント6を介してラック軸32の対応する左右端部に連結され、出力軸24に接続されている。そして、操舵軸2の回転が、ラックピニオン式伝達機構3によって左右方向の直線運動に変換され、操向車輪4が転舵される。 また、上記ピニオン軸31は、玉軸受34及びニードル軸受35により、ラックハウジング33内に回転可能に取り付けられている。また、ラック軸32は、サポートヨーク及びラックガイド(図示せず)により摺動支持された状態でラックハウジング33内に収納されている。
また、上記ラックハウジング33の内部では、ラック軸32に対して粘性及び弾性が作用するように、所定の粘性及び弾性を有する筒状の粘弾性部材10が設けられている。また、この粘弾性部材10は、ラック軸32上に塗布された高粘着性の潤滑材を介在させて当該ラック軸32に連結されている。この潤滑材は、ラック軸32が比較的高速で動こうとするときに当該ラック軸32に対し抵抗となり、ラック軸32が比較的低速で動こうとするときに当該ラック軸32に対し抵抗とならないように、その粘着性が選択されており、粘弾性部材10の粘性及び弾性によるモータ制御に不必要な路面ノイズの遮断性を高めている。
具体的にいえば、上記粘弾性部材10は、図2も参照して、内筒部11aと、その内筒部11aを隙間を有して包囲する外筒部11bとを有する二重筒形状の金属製の容器11により一体的に構成されている。また、この容器11では、内筒部11a及び外筒部11bを一体的に連結する梁11cが例えば容器11の軸方向中央部分で周方向に沿って例えば90°間隔で複数設けられている。また、この梁11cは、例えば板バネ材にて構成されたものであり、粘弾性部材10の弾性体を構成するとともに、上記内筒部11a及び外筒部11bが一体的に連結されて容器11全体が剛体となるのを阻止している。また、容器11内では、粘弾性部材10の粘性体を構成する、例えば合成ゴムからなる粘性材12が内筒部11aと外筒部11bとの間で梁11cに区画された各隙間内に入れられている。そして、粘弾性部材10では、上記潤滑材を介して内筒部11aの内周面をラック軸32の外周面に密接させ、外筒部11bの外周面をラックハウジング33の内面に固定させることにより、当該部材10がラック軸32上に配置されて、操舵部材1へのステアリング操作や操向車輪4側から逆入力された外乱(路面ノイズ)などに応じて図の左右方向に移動するラック軸32に弾性及び粘性を作用させるようになっている。尚、上記説明以外に、容器11の各部を同一の金属材により構成し、その梁の厚さを薄くすることで当該梁に弾性を付与したものでもよい。
また、この粘弾性部材10では、その粘性及び弾性をラック軸32に作用させているので、操向車輪4側から当該ラック軸32に逆入力される上記路面ノイズに周波数依存性を持たせることができ、この路面ノイズの周波数帯域のうち、例えば10Hz以上の不必要な高周波帯域をカットすることができる。詳細には、操舵部材1に加えられたステアリング操作やドライバーが操舵部材1を介して体感すべき路面情報、例えば路面と操向車輪4との間のすべり具合に応じてラック軸32が動く場合では、当該ラック軸32は比較的低速で、長い周期で移動する。このような比較的遅いラック軸32の動きに対しては、粘弾性部材10からの粘性及び弾性は抵抗としてほとんど作用せずにそのラック軸32の動きを許容する。
これに対して、電動モータ9のアシスト制御に不必要な上記高周波帯域の外乱によってラック軸32が動くときには、当該ラック軸32は比較的高速で、短い周期で移動する。このような比較的速いラック軸32の動きに対しては、粘弾性部材10からの粘性及び弾性は抵抗として働いてラック軸32の動きを抑えることにより、当該ラック軸32から操舵機構A側に上記外乱が伝えられるのを遮断する。
また、上記粘弾性部材10では、その粘性材12の粘性定数Cがその材質(配合)などを適宜変更することにより下記の不等式(1)を満足するよう設定されており、ラック軸32と操向車輪4との間に形成される振動系の振動を容易に抑制可能に構成されている。
2(KJ)1/2 ≦ C ―――(1)
但し、(1)式において、Jはラック軸32の操向車輪4側の慣性であり、Kは粘弾性部材10(梁11c)の弾性定数である。このような粘性定数Cを有する粘弾性部材10を用いることにより、ラック軸32に対して適切な値の粘性及び弾性を付与することができ、上記振動系の振動を抑えることができる。
詳細にいえば、上記振動系は、ラプラス演算子をsとしたときに、上述の慣性Jと、粘弾性部材10の弾性定数K及び粘性定数Cとを用いた次の2次振動系の伝達関数、1/(Js2+Cs+K)で表される。この伝達関数は、次の(2)及び(3)式のように展開することができることから、上記振動系の固有角周波数ωn及び減衰係数ζは、(2)及び(3)式の分母項の等価条件によって下記の(4)及び(5)式でそれぞれ示される。
1/(Js2+Cs+K) = (1/J)/(s2+Cs/J+K/J) ――(2)
= (1/J)/(s2+2ζωns+ωn2) ――(3)
ωn = (K/J)1/2 ――(4)
ζ = C/2Jωn =C/2(KJ)1/2 ――(5)
ここで、上記減衰係数ζにおいて、その値が1以上であれば、その2次振動系での振動(共振)が確実に防がれることから、上記(5)式から上述の不等式(1)を得ることができる。
また、上記減衰係数ζについては、その適正な範囲として次の不等式(6)により規定してもよい。
0.4 ≦ ζ ≦ 2 ――(6)
詳細には、上記(6)式にて規定される減衰係数ζでは、0.4以上の値を選ぶことによって0.8(KJ)1/2以上の上記粘性定数Cが選択されて、粘弾性部材10はその粘性及び弾性を最低限必要な負荷(抵抗)としてラック軸32に与えることができ、例えば操向車輪4側から外乱が入力したときでも、上記高粘着性の潤滑材を使用した点とも相まって、そのラック軸32での振動とこれに伴う操舵フィーリングの変化がドライバーに認識されない程度に、粘弾性部材10からの抵抗がラック軸32に付与されて当該振動を抑制することができる。
また、上記のような2次振動系において、ステップ応答が定常状態に対してオーバシュートしないための条件は、理論上、減衰係数ζを2-1/2以上とすることである。すなわち、粘性定数Cが、好ましくは上記(5)式より(2(KJ)1/2/21/2)以上に設定されることにより、上記振動系の固有振動数においてゲインがピークをもたずに比較的安定した系を構成することができる点で好ましい。
また、2以下の減衰係数ζを選ぶことにより、粘弾性部材10からラック軸32に与えられる粘性及び弾性を制限して、ラック軸32、ひいては操舵機構Aでの応答性が低下するのを抑えることができる。しかも、粘弾性部材10からラック軸32に加えられる粘性及び弾性(抵抗)を制限しているので、操舵部材1に対するステアリング操作が過剰に重くなるのを防ぐことができる。
尚、0.4未満の減衰係数ζを選択したときには、粘弾性部材10からラック軸32に付与される粘性及び弾性が不足してそのラック軸32を含んだ上記振動系が安定せずに、この振動系での振動に起因する操舵フィーリングの低下などを招き易い。
また、2よりも大きい減衰係数ζを選んだときには、粘弾性部材10からの粘性及び弾性が不必要に大きくなって、ステアリング操作を比較的行い難くなったりして、操舵フィーリングが比較的低下する。
以上のように構成された本実施形態の電動パワーステアリング装置では、ラック軸32に対して粘弾性部材10が粘性及び弾性を作用させることにより、ラック軸32に連結された操向車輪4から逆入力される外乱(路面ノイズ)のうち、不必要な周波数帯域をカットしている。これにより、路面ノイズの不必要な周波数帯域が操舵機構A側に逆入力されるのを防ぐことができ、当該操舵機構Aに対する路面ノイズの悪影響を簡単な構成で確実に抑制して、操舵フィーリングの低下を抑えることができる。また、粘弾性部材10がラック軸32とラックハウジング33との間の空きスペースに配置されているので、装置構成を大型化する必要がない。
また、本実施形態では、ラック軸32と粘弾性部材10との間に高粘着性の潤滑材を介在させることにより、粘弾性部材10の粘性及び弾性による不必要な路面ノイズの遮断性を高めているので、操舵機構Aでの路面ノイズの悪影響をより効果的に抑えた装置を容易に構成することができる。
尚、上記の説明では、ラック軸32とラックハウジング33との間に粘弾性部材10を設けた場合について説明したが、本発明は所定の粘性及び弾性をラック軸32に作用させるものであればよく、粘弾性部材の構成、形状、設置数あるいは高粘着性の潤滑材の有無などは上述のものに何等限定されない。但し、図2に示したように、粘性体と弾性体とが一体化された部材10を用いる場合の方が、当該部材10の装置への組付作業を容易に行える点で好ましい。さらに、このような簡単な構成により、装置での振動を抑制して操舵フィーリングの低下を容易に防止することができ、しかも装置部品点数を削減できる点で好ましい。
また、上記の説明では、操舵軸2に電動モータ9が連結されるコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用した場合を例示したが、本発明は操舵補助モータがラック軸に連結されて、このラック軸の移動をアシストするラックアシスト式等の他のアシスト形式の装置にも適用することができる。
本発明の一実施形態による電動パワーステアリング装置の主要部の構成を示す模式図である。 図1に示した粘弾性部材の具体的な構成例を示す拡大図であり、(a)及び(b)はそれぞれその平面図及び(a)のIIb−IIb線断面図である。
符号の説明
1 操舵部材
2 操舵軸
3 ラックピニオン式伝達機構
31 ピニオン軸
32 ラック軸
33 ラックハウジング
4 操向車輪
9 電動モータ
10 粘弾性部材
11 容器
11a 内筒部
11b 外筒部
11c 梁(弾性体)
12 粘性材(粘性体)

Claims (3)

  1. 操舵部材から操向車輪に至る操舵機構に、電動モータの動力を付与して操舵補助を行う電動パワーステアリング装置であって、
    前記操舵機構が、前記操向車輪が左右の両端側に連結されたラック軸と、ラックハウジング内に設けられかつ所定の粘性及び弾性を有し当該粘性及び当該弾性が前記ラック軸に対して作用するように当該ラック軸に外嵌している筒形状の粘弾性部材とを具備し、
    前記粘弾性部材は、
    前記ラック軸の外周面に内周面が軸方向一端部側から他端部側にわたって密接している筒形状の内筒部と、
    当該内筒部との間に隙間を有して当該内筒部を包囲している筒形状の外筒部と、
    前記内筒部と前記外筒部とを軸方向中央部分で連結しているとともに弾性定数Kを有する弾性体と、
    前記内筒部と前記外筒部との間の前記隙間内に前記弾性体を挟んで軸方向一端部側から他端部側にわたって入れられているとともに粘性定数Cを有する筒形状の粘性体とを備えていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記粘弾性部材の粘性定数Cが、その粘弾性部材の弾性定数をKとし、前記ラック軸の前記操向車輪側の慣性をJとしたときに、下記の不等式(1)
    2(KJ)1/2 ≦ C・・・(1)
    を満足していることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記ラック軸と前記粘弾性部材との間に、高粘着性の潤滑材を介在させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
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