JP4348961B2 - 誘導性負荷駆動用ic - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御信号に応じて誘導性負荷を駆動する誘導性負荷駆動用ICに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車載電子装置においては、マイコン等の制御回路からの制御信号に応じてリニアソレノイド等の誘導性負荷を駆動するための駆動回路として、例えば図11(A)に示すような駆動回路Kが用いられている。
【0003】
この駆動回路Kは、誘導性負荷Lの通電経路に2つの出力端子が接続されるMOS電界効果トランジスタ(以下、MOSFETという)11と、MOSFET11の誘導性負荷L側の出力端子(この例ではドレイン)にカソードが接続されたツェナーダイオード12と、アノードがツェナーダイオード12のアノードに接続され、カソードがMOSFET11のゲートに接続されたダイオード13とからなる。
【0004】
そして、この駆動回路Kでは、制御信号SGが通電を指示する側の論理レベル(この例ではハイレベル)であるときにMOSFET11がオンして誘導性負荷Lに電流を流す。
また、MOSFET11がオフされた時に誘導性負荷Lに生じるフライバックエネルギーが、ダイナミッククランプ回路と呼ばれるツェナーダイオード12及びダイオード13の作用により所定の消弧電圧で消弧される。つまり、この例では、誘導性負荷Lの一端が電源電圧VBに接続されると共に、その誘導性負荷Lの下流側にMOSFET11が接続されるローサイド駆動形態であるため、MOSFET11がオフされたときには、MOSFET11の誘導性負荷L側の出力端子に電源電圧VBよりも大きい消弧電圧が発生するが、その消弧電圧は、ツェナーダイオード12のツェナー電圧をVzとし、ダイオード13の順方向降下電圧をVfとし、MOSFET11がオンするゲート・ソース間電圧をVgsとすると、「Vz+Vf+Vgs」にクランプされることとなる。
【0005】
尚、ダイオード13は、MOSFET11のゲートに供給される制御信号SGが該MOSFET11のドレイン側に回り込むのを防止するために設けられている。また、こうした駆動回路Kは、例えば特許文献1に開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−204410号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような駆動回路Kを、いわゆるディスクリート回路(個別素子を回路基板上で組み合わせて形成した回路)で構成した場合には、回路基板が完成した後でも、その回路基板のランドサイズが合致すれば、ツェナーダイオード12をツェナー電圧Vzが異なるものに差し替えることにより、消弧電圧を任意に変えることができる。
【0008】
しかし、近年では、電子装置の小型化及び低コスト化が要求されていることから、ディスクリート回路ではなく、図11(B)に示すように、図11(A)の駆動回路Kと同じ構成の複数の駆動回路K1〜Kn(尚、nは2以上の自然数)を内蔵させたIC100を使用するようになってきている。尚、図11(B)において、IN1〜INnは、各駆動回路K1〜Knに対する制御信号を外部から入力するための入力端子であり、OUT1〜OUTnは、各駆動回路K1〜Knに対応する出力端子であって、駆動対象の誘導性負荷に接続される出力端子である。
【0009】
ところが、駆動回路K1〜Knを単に内蔵させた誘導性負荷駆動用IC100では、その各駆動回路K1〜Knの消弧電圧が、予め内蔵された素子の特性(この例では主にツェナーダイオード12のツェナー電圧Vz)によって決まる値に固定されてしまい、後から消弧電圧を変えることができず、下記(a)及び(b)のような問題が生じてしまう。
【0010】
(a)まず、誘導性負荷Lとしてリニアソレノイドをデューティ制御で駆動する場合には、フライバックエネルギーの消弧電圧によっても駆動デューティ比と通電電流との関係が変化する。そして、例えば車載電子装置では、車両への搭載後に、予め設定された回路で違う特性の負荷を駆動したいという要求が発生する場合がある。このような場合に、ディスクリート回路の如く消弧電圧を変更することができないと、誘導性負荷駆動用ICを消弧電圧が違う別のICに交換しなければならなくなる。更に、消弧電圧の値が希望する値に設定されたICが無い場合には、駆動回路をディスクリートで構成し直さなければならず、その結果、回路基板を含めた全面的な設計変更の必要性が生じてしまう。また、回路基板の変更が必要になった場合、旧回路基板は、新たに要求された消弧電圧にマッチしたICを開発しない限り廃却することになるため、無駄な資源及び費用が発生する。
【0011】
(b)一方、回路基板の品種削減や設計変更の必要性を少なくする為に、消弧電圧が違うICをそれぞれ開発して豊富なバリエーションを揃えておくことも考えられる。しかし、複数種類のICを用意するのには多大な開発費を要すると共に、各ICの需要数が減ることから各ICの単価が釣り上がってしまう。よって、電子装置の小型化はできても、低コスト化を実現することが困難になる。
【0012】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、誘導性負荷を制御する電子装置の小型化及び低コスト化を確実に実現可能な誘導性負荷駆動用ICを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1記載の誘導性負荷駆動用ICは、外部から入力される制御信号に応じて誘導性負荷を駆動するものであり、前記制御信号が通電を指示する側の論理レベルであるときにオンして誘導性負荷に電流を流す出力トランジスタと、その出力トランジスタがオフされた時のフライバックエネルギーを消弧するために該出力トランジスタの誘導性負荷側の出力端子に接続された消弧用回路と、接続段数保持手段とを備えている。
【0014】
ここで特に、消弧用回路は、直列に接続された複数の消弧用素子を有すると共に、その消弧用素子の接続段数が変えられることで消弧電圧が変わるものである。そして、接続段数保持手段は、消弧用回路における前記消弧用素子の接続段数を、外部操作に応じた段数であって、前記出力トランジスタに接続される誘導性負荷に応じた消弧電圧が得られる段数に設定したままにする。
【0015】
この誘導性負荷駆動用ICによれば、電子装置の回路基板に実装した後でも、接続段数保持手段に対する外部操作により、消弧用素子の接続段数を変えることで、消弧電圧を変更することができる。このため、誘導性負荷の品種や特性などに応じて消弧電圧を変更したい場合にも、当該ICを交換することなく且つ回路基板を設計変更することなく対応することができ、ICや回路基板の品種を削減することができる。よって、誘導性負荷を駆動する電子装置の小型化及び低コスト化を確実に実現することができる。尚、言うまでもないが、小型化はIC化によって得られる元々の効果である。よって、一般には、内蔵する駆動回路(出力トランジスタ及び消弧用回路等)の組数を多くすればするほど小型化の効果は大きい。
【0016】
ところで、接続段数保持手段は、請求項2に記載のように、当該ICが搭載される回路基板上で互いが短絡されることにより、前記複数の消弧用素子のうちの1つ或いは2つ以上をバイパスさせた状態に保持する複数の接続段数変更用端子とすることができる。そして、このような誘導性負荷駆動用ICによれば、接続段数変更用端子同士をジャンパ(抵抗値がほぼ0の部品)やリード線で短絡させたり開放させたりすることにより消弧電圧を変更することができる。
【0017】
一方、請求項3に記載の誘導性負荷駆動用ICは、請求項1の誘導性負荷駆動用ICにおいて、外部回路と通信するための通信手段を備えている。そして、接続段数保持手段は、オンすることで前記複数の消弧用素子のうちの1つ或いは2つ以上をバイパスさせるスイッチと、通信手段によって受信された切替情報を記憶する記憶手段とを備え、その記憶手段に記憶された切替情報に応じて、前記スイッチのオン/オフ状態を設定するように構成されている。
【0018】
このような誘導性負荷駆動用ICによれば、当該ICが実装された電子装置を動作させている状態で、当該ICと共に電子装置に搭載されたマイコン等の他の回路から切替情報を送信してやることにより、消弧電圧を変更することができる。つまり、電子装置の取り外しや改造作業をすること無しに消弧電圧を変更することができる。しかも、1種類の電子装置に汎用性を持たせることができ、例えば車載電子装置であるならば、その電子装置を複数の車種に使用することができるようになる。尚、この誘導性負荷駆動用ICを用いた電子装置の場合、電子装置の通常の動作開始時毎に当該ICへ切替情報を送信して消弧電圧を設定するように構成することができる。
【0019】
尚、この種のICにおいては、IC外部と通信するための通信回路と、出力トランジスタの過熱や過電流状態を検出する故障検出回路とを設け、その故障検出回路の検出結果を通信回路からIC外部へ送信する、といったインテリジェント機能を持たせることがあるが、その場合には、インテリジェント機能用の通信回路を上記通信手段として用いることができる。
【0020】
次に、請求項4に記載の誘導性負荷駆動用ICでは、請求項3の誘導性負荷駆動用ICにおいて、前記記憶手段は不揮発性メモリである。
【0021】
このような誘導性負荷駆動用ICによれば、当該ICが搭載された電子装置の出荷検査時などにおいて、その電子装置に搭載されたマイコン等の他の回路から切替情報を1回送信して不揮発性メモリに記憶させることにより消弧電圧を設定することができ、例えば電子装置の通常の動作開始時毎に切替情報を送信して消弧電圧を設定する、といった手間を無くすことができる。また、電子装置の通常動作時に実行されるアプリケーションソフトに、消弧電圧を設定するための機能及び切替情報を持たせる必要もなくなり、元々ハードウェアの変更に起因する消弧電圧の変更を、アプリケーションソフトを修正することなく実施できるようになる。
【0022】
ところで、消弧用回路としては、例えば、出力トランジスタの2つの出力端子間に複数の消弧用素子としてのツェナーダイオードを直列に接続したものや、複数の消弧用素子としての抵抗又はツェナーダイオードを直列に接続したものを誘導性負荷と並列になるように設けてフライバック電流を環流させるものなど、様々な構成が考えられるが、出力トランジスタがMOSFETであるならば、請求項5に記載のように、複数の消弧用素子としてのツェナーダイオードが出力トランジスタの誘導性負荷側の出力端子と該出力トランジスタのゲートとの間に直列に接続されたダイナミッククランプ回路を消弧用回路とすれば、元々パワー素子が選択される出力トランジスタにてフライバックエネルギーが主に消費されることとなり、消弧用素子(ツェナーダイオード)の消費電力を小さくすることができるため、IC化に有利である。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
まず図1は、第1実施形態の誘導性負荷駆動用IC(以下単に、ICという)21の構成を表す構成図である。
【0027】
図1に示すように、本第1実施形態のIC21は、図11(B)に示した従来のIC100と比較して、下記の(1−1)及び(1−2)の点が異なっている。尚、図1において、図11と同じ構成要素については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
【0028】
(1−1)本IC21には、図11の駆動回路K1〜Knに代えて、n個(nは2以上の自然数)の駆動回路KC1〜KCnが内蔵されている。そして、その各駆動回路KC1〜KCnは、図11の駆動回路K1〜Knと比較すると、誘導性負荷のフライバックエネルギーを消弧するためのダイナミッククランプ回路を形成するツェナーダイオード12が、直列に接続された複数(この例では4個)のツェナーダイオードD1〜D4に置き換えられている。また、上記各ツェナーダイオードD1〜D4はツェナー電圧が同じものであり、そのツェナー電圧は例えば15Vになっている。尚、ダイオード13は、既述した様に電流の回り込み防止用(逆流防止用)なので、図11と同様に設けられている。また、MOSFET11は、図11と同様にNチャネル型である。
【0029】
(1−2)ツェナーダイオードD1〜D4のうちで最も端に位置するツェナーダイオード(この例ではD1)の他のツェナーダイオード側とは反対側の端部(この例ではD1のアノード)と、ツェナーダイオードD1〜D4同士の接続ポイントの各々とが、本IC21に設けられた接続段数変更用端子P1〜P4にそれぞれ接続されている。尚、図1においては、接続段数変更用端子P1〜P4が1組しか示されていないが、その4つ1組の接続段数変更用端子P1〜P4は、各駆動回路KC1〜KCn毎にそれぞれ設けられている。
【0030】
次に、以上のような本第1実施形態のIC21の使用方法について、駆動回路KC1の部分を代表にして説明する。
まず、駆動回路KC1に対応する出力端子OUT1が、電源電圧VBに一端が接続された誘導性負荷L1の他端に接続されるように、回路基板の配線パターンなどを形成しておく。また、マイコンなどの制御回路から誘導性負荷L1を駆動するために出力される制御信号SG1が、駆動回路KC1に対応する入力端子IN1へ入力されるように、回路基板の配線パターンなどを形成しておく。そして、これにより、駆動回路KC1のMOSFET11は、上記制御信号SG1が通電を指示する側のハイレベルであるときにオンして誘導性負荷L1に電流を流すこととなる。
【0031】
ここで特に、このIC21においては、本IC21の外側(即ち、本IC21が搭載された回路基板上)にて、接続段数変更用端子P1〜P4のうちの任意の2つをジャンパで短絡することにより、消弧電圧を切り替えることができる。
具体的に説明すると、まず、ジャンパを接続しない状態(全ての接続段数変更用端子P1〜P4を開放した状態)では、4つのツェナーダイオードD1〜D4が全て有効となるため、ダイオード13の順方向降下電圧Vfと、MOSFET11がオンするゲート・ソース間電圧Vgsとを無視すると、駆動回路KC1の消弧電圧は60V(=4×15V)となる(厳密には「60V+Vf+Vgs」)。
【0032】
これに対して、例えば図1に示すように、端子P1と端子P2とをジャンパJ1で接続したならば、ツェナーダイオードD1がバイパスされて、他の3つのツェナーダイオードD2〜D4のみが有効となるため、駆動回路KC1の消弧電圧は45V(=3×15V)となる(厳密には「45V+Vf+Vgs」)。
【0033】
また同様に、端子P1と端子P3とをジャンパJ2で接続したならば、2つのツェナーダイオードD1,D2がバイパスされて、他の2つのツェナーダイオードD3,D4のみが有効となるため、消弧電圧は30V(厳密には「30V+Vf+Vgs」)となり、端子P1と端子P4とをジャンパJ3で接続したならば、3つのツェナーダイオードD1〜D3がバイパスされて、ツェナーダイオードD4のみが有効となるため、消弧電圧は15V(厳密には「15V+Vf+Vgs」)となる。
【0034】
このため、本IC21が用いられる電子装置の回路基板を、予め上記3つのジャンパJ1〜J3が設けられるように設計しておけば、その回路基板に本IC21を実装した後でも、ジャンパの設け方により消弧電圧を4通りの何れかに変更することができる。そして、以上のことは、駆動回路KC1以外の他の駆動回路KC2〜KCnについても同様である。尚、図1において、L2〜Lnは、本IC21の各駆動回路KC2〜KCnに対応する出力端子OUT2〜OUTnの各々に接続されて、その各駆動回路L2〜Lnにより駆動される誘導性負荷であり、SG2〜SGnは、その各誘導性負荷L2〜Lnを駆動するためにマイコンなどの制御回路から出力されて、本IC21の各駆動回路KC2〜KCnに対応する入力端子IN2〜INnに入力される制御信号である。
【0035】
よって、本IC21によれば、駆動対象である誘導性負荷の品種や特性などに応じて消弧電圧を変更したい場合にも、当該IC21を交換することなく且つ回路基板を設計変更することなく対応することができ、本IC21は元より回路基板の品種も削減することができる。よって、誘導性負荷を駆動する電子装置の小型化だけでなく、低コスト化も確実に実現することができる。
【0036】
尚、本第1実施形態では、MOSFET11が出力トランジスタに相当し、ツェナーダイオードD1〜D4が複数の消弧用素子に相当し、そのツェナーダイオードD1〜D4とダイオード13とからなるダイナミッククランプ回路が消弧用回路に相当し、接続段数変更用端子P1〜P4が接続段数保持手段に相当している。
【0037】
一方、上記第1実施形態において、ツェナーダイオードD1〜D4と接続段数変更用端子P1〜P4との数は、4つに限るものではなく、消弧電圧の可変分解能や可変幅に応じて2以上の任意の数に設定することができる。また、各ツェナーダイオードD1〜D4のツェナー電圧は、それぞれ異なった値に設定しても良い。
【0038】
[第2実施形態]
次に、図2は、第2実施形態のIC23の構成を表す構成図である。
本第2実施形態のIC23は、図1に示した第1実施形態のIC21と比較して、下記の(2−1)及び(2−2)の点が異なっている。尚、図2において、図1と同じ構成要素については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
【0039】
(2−1)各駆動回路KC1〜KCn毎について、ツェナーダイオードD1〜D4のうちで最も端に位置するツェナーダイオード(この例ではD1)の他のツェナーダイオード側とは反対側の端部(この例ではD1のアノード)と、ツェナーダイオードD1〜D4同士の接続ポイントの各々とを、接続又は開放させるスイッチ素子SW1〜SW3が内蔵されている。
【0040】
つまり、本第2実施形態では、スイッチ素子SW1〜SW3を、図1に示したジャンパJ1〜J3の置き換えとなるような位置に内蔵するようにしている。
(2−2)外部回路(ここではマイコンであるものとする)と通信するための通信回路25が備えられている。そして、本IC23には、通信相手のマイコンに接続される通信用端子として、チップセレクト端子CSと、クロック端子CLKと、データ送信端子TXと、データ受信端子RXとが設けられている。そして更に、本IC23には、各駆動回路KC1〜KCn毎に、その駆動回路のスイッチ素子SW1〜SW3のオン/オフを切り替えるスイッチ制御レジスタRG1〜RGnと、故障検出回路F1〜Fnとが備えられている。
【0041】
ここで、通信回路25は、マイコンからチップセレクト端子CSにアクティブレベル(例えばハイレベル)のチップセレクト信号(即ち、本IC23を通信相手とする旨の信号)が入力されると、通信動作を行う。そして、マイコンからクロック端子CLKに入力されるクロック信号に同期して、データ送信端子TXからマイコンへデータを送信すると共に、マイコンからのデータをデータ受信端子RXを介して受信する。
【0042】
また、各故障検出回路F1〜Fnは、それに対応する駆動回路KC1〜KCnのMOSFET11に規定値Ithよりも大きな電流が流れていること(以下、過電流状態という)と、MOSFET11の温度が規定値Toよりも大きくなったこと(以下、過熱状態という)とを検出すると共に、過電流状態を検出した場合には、通信回路25へ過電流検知信号を出力し、過熱状態を検出した場合には、通信回路25へ過熱検知信号を出力する。尚、この種の過電流検出と過熱検出との手法は周知のものであるが、簡単に説明すると、過電流状態は、MOSFET11のソースと接地電位との間に直列に接続された電流検出用抵抗(図示省略)に生じる電圧に基づき検出され、また、過熱状態は、MOSFET11の近傍に設けられたダイオード(図示省略)の順方向降下電圧に基づき検出される。
【0043】
そして、通信回路25は、各故障検出回路F1〜Fnの何れかから過電流検知信号又は過熱検知信号が出力されると、その信号を出力した故障検出回路に対応する駆動回路の識別情報(本実施形態では1〜nの何れかの番号)と、異常の内容(即ち、過電流状態又は過熱状態)とを表す異常検知データを、データ送信端子TXからマイコンへ送信する。
【0044】
そして更に、本IC23では、マイコンからデータ受信端子RXへ送信される各駆動回路KC1〜KCn毎のスイッチ設定データが、通信回路25により受信されて、そのスイッチ設定データに対応する駆動回路KCm(mは、1〜nの何れか)のスイッチ制御レジスタRGmに格納され、そのスイッチ制御レジスタRGmに格納されたスイッチ設定データに応じて、駆動回路KCmに対応するスイッチ素子SW1〜SW3のオン/オフ状態が設定されるようになっている。
【0045】
例えば、駆動回路KC1を代表にして説明すると、マイコンから駆動回路KC1に対応するスイッチ設定データとして、「SW1=オフ,SW2=オフ,SW3=オフ」を指示するデータが送信されたとすると、そのスイッチ設定データがスイッチ制御レジスタRG1に格納され、該スイッチ制御レジスタRG1は、駆動回路KC1に対応するスイッチ素子SW1〜SW3の全てをオフ状態に固定させることとなる。そして、その結果、駆動回路KC1では、4つのツェナーダイオードD1〜D4が全て有効となるため、ダイオード13の順方向降下電圧Vfと、MOSFET11がオンするゲート・ソース間電圧Vgsとを無視すると、その駆動回路KC1の消弧電圧は60V(=4×15V)となる(厳密には「60V+Vf+Vgs」)。
【0046】
また、マイコンから駆動回路KC1に対応するスイッチ設定データとして、「SW1=オン,SW2=オフ,SW3=オフ」を指示するデータが送信されたとすると、そのスイッチ設定データがスイッチ制御レジスタRG1に格納され、該スイッチ制御レジスタRG1は、駆動回路KC1に対応するスイッチ素子SW1〜SW3のうち、スイッチ素子SW2,SW3をオフ状態に固定すると共に、スイッチ素子SW1だけをオン状態に固定させることとなる。そして、その結果、駆動回路KC1では、ツェナーダイオードD1がバイパスされて、他の3つのツェナーダイオードD2〜D4のみが有効となるため、駆動回路KC1の消弧電圧は45V(=3×15V)となる(厳密には「45V+Vf+Vgs」)。
【0047】
同様に、マイコンから駆動回路KC1に対応するスイッチ設定データとして、「SW1=オフ又はオン,SW2=オン,SW3=オフ」を指示するデータが送信されたとすると、駆動回路KC1に対応するスイッチ素子SW1〜SW3のうち、スイッチ素子SW2がオン状態でスイッチ素子SW3がオフ状態に固定されるため、ツェナーダイオードD1,D2がバイパスされて、他の2つのツェナーダイオードD3,D4のみが有効となり、駆動回路KC1の消弧電圧は30V(=2×15V)となる(厳密には「30V+Vf+Vgs」)。また、マイコンから駆動回路KC1に対応するスイッチ設定データとして、「SW1=オフ又はオン,SW2=オフ又はオン,SW3=オン」を指示するデータが送信されたとすると、駆動回路KC1に対応するスイッチ素子SW1〜SW3のうち、スイッチ素子SW3がオン状態に固定されるため、ツェナーダイオードD1〜D3がバイパスされて、ツェナーダイオードD4のみが有効となり、駆動回路KC1の消弧電圧は15V(厳密には「15V+Vf+Vgs」)となる。
【0048】
尚、本IC23におけるスイッチ素子SW1〜SW3のオン/オフ状態と消弧電圧との関係をまとめると、下記の表1のようになる。但し、表1における「消弧電圧」の値は、ダイオード13の順方向降下電圧Vfと、MOSFET11がオンするゲート・ソース間電圧Vgsとを無視した場合の値である。
【0049】
【表1】
【0050】
以上のような本第2実施形態のIC23によれば、当該IC23が実装された電子装置を動作させている状態で、当該IC23と共に電子装置に搭載されたマイコンからスイッチ設定データを送信してやることにより、各駆動回路KC1〜KCnの消弧電圧を変更することができる。
【0051】
このため、第1実施形態のIC21と同様の効果に加え、更に、電子装置の取り外しやジャンパの切り替え作業を行うこと無しに、消弧電圧をソフトウェアで変更することができる。よって、例えば、本IC23の適用される電子装置が、車載電子装置であるならば、その電子装置を車両に搭載したままの状態で各駆動回路KC1〜KCnの消弧電圧を変更することができる。また、1種類の電子装置にハードウェア面で高い汎用性を持たせることができ、例えば車載電子装置であるならば、その電子装置を複数の車種に使用することができるようになる。
【0052】
また、本第2実施形態のIC23では、MOSFET11の過熱状態や過電流状態をマイコンなどの外部回路へ報知するための通信回路25を、消弧電圧の設定通信用に流用しているため、内部の回路規模も小さくて済む。
尚、本第2実施形態では、通信回路25が通信手段に相当し、スイッチ設定データが切替情報に相当している。そして、スイッチ素子SW1〜SW3とスイッチ制御レジスタRG1〜RGnとが、接続段数保持手段に相当し、また、その中で、スイッチ素子SW1〜SW3が、請求項3記載のスイッチに相当し、スイッチ制御レジスタRG1〜RGnが、記憶手段に相当している。
【0053】
一方、上記第2実施形態のIC23において、スイッチ素子SW1〜SW3としては、図3に示すように、半導体スイッチ(いわゆるアナログスイッチ)を用いることができる。尚、図3では、簡略化のために、n個の駆動回路KC1〜KCnのうち、駆動回路KC1に対応する部分のみを表している。
【0054】
また、上記第2実施形態においても、ツェナーダイオードD1〜D4とスイッチ素子SW1〜SW3との数は、消弧電圧の可変分解能や可変幅に応じて任意の数に設定することができ、更に、各ツェナーダイオードD1〜D4のツェナー電圧は、それぞれ異なった値に設定しても良い。そして、これらのことは、後述する他の実施形態についても同様である。
【0055】
[第3実施形態]
次に、図4は、第3実施形態のIC27の構成を表す構成図である。尚、図4において、図2と同様の構成要素については、同一の符号を付している。
本第3実施形態のIC27は、図2に示した第2実施形態のIC23と比較すると、各駆動回路KC1〜KCn毎のスイッチ素子SW1〜SW3の設け方だけが異なっている。
【0056】
即ち、本第3実施形態のIC27では、3つの各スイッチ素子SW1〜SW3が、4つのツェナーダイオードD1〜D4のうちの何れか1つ(この例ではD4)以外の各ツェナーダイオードをそれぞれバイパスするように設けられている。具体的には、スイッチ素子SW1がツェナーダイオードD1のアノードとカソードとの間に設けられ、スイッチ素子SW2がツェナーダイオードD2のアノードとカソードとの間に設けられ、スイッチ素子SW3がツェナーダイオードD3のアノードとカソードとの間に設けられている。
【0057】
このため、例えば駆動回路KC1を代表にして説明すると、本IC27では、マイコンから駆動回路KC1に対応するスイッチ設定データとして、「SW1=オフ,SW2=オフ,SW3=オフ」を指示するデータが送信されたとすると、駆動回路KC1に対応するスイッチ素子SW1〜SW3の全てがオフ状態に固定され、その結果、駆動回路KC1では、4つのツェナーダイオードD1〜D4が全て有効となり、消弧電圧は60V(厳密には「60V+Vf+Vgs」)となる。
【0058】
また、マイコンから駆動回路KC1に対応するスイッチ設定データとして、「SW1=オン,SW2=オフ,SW3=オフ」を指示するデータが送信されたとすると、駆動回路KC1に対応するスイッチ素子SW1〜SW3のうち、スイッチ素子SW2,SW3がオフ状態に固定されると共に、スイッチ素子SW1だけがオン状態に固定され、その結果、駆動回路KC1では、ツェナーダイオードD1がバイパスされて、それ以外の3つのツェナーダイオードD2〜D4が有効となり、消弧電圧は45V(厳密には「45V+Vf+Vgs」)となる。
【0059】
一方また、マイコンから駆動回路KC1に対応するスイッチ設定データとして、「SW1=オン,SW2=オン,SW3=オフ」を指示するデータが送信されたとすると、駆動回路KC1に対応するスイッチ素子SW1〜SW3のうち、スイッチ素子SW1,SW2がオン状態に固定されると共に、スイッチ素子SW3がオフ状態に固定され、その結果、駆動回路KC1では、ツェナーダイオードD1,D2がバイパスされて、他の2つのツェナーダイオードD3,D4のみが有効となり、消弧電圧は30V(厳密には「30V+Vf+Vgs」)となる。
【0060】
また、マイコンから駆動回路KC1に対応するスイッチ設定データとして、「SW1=オン,SW2=オン,SW3=オン」を指示するデータが送信されたとすると、駆動回路KC1に対応するスイッチ素子SW1〜SW3の全てがオン状態に固定され、その結果、駆動回路KC1では、ツェナーダイオードD1〜D3がバイパスされて、ツェナーダイオードD4のみが有効となり、消弧電圧は15V(厳密には「15V+Vf+Vgs」)となる。
【0061】
尚、本IC27におけるスイッチ素子SW1〜SW3のオン/オフ状態と消弧電圧との関係をまとめると、下記の表2のようになる。但し、表2における「消弧電圧」の値は、前述した表1と同様に、VfとVgsとを無視した場合の値である。
【0062】
【表2】
【0063】
そして、以上のような本第3実施形態のIC27によっても、第2実施形態のIC23と同じ効果を得ることができる。
また、上記第3実施形態のIC27において、スイッチ素子SW1〜SW3としては、図3に示したような半導体スイッチを用いても良いが、図5に示すように、2つの出力端子間に寄生ダイオードとしてツェナーダイオードを有したトランジスタ(この例ではMOSFET)Tr1〜Tr3をスイッチ素子SW1〜SW3として用いると共に、その各トランジスタTr1〜Tr3の上記寄生ダイオードを、ダイナミッククランプ回路のツェナーダイオードD1〜D3として用いるようにして、素子数を削減することもできる。尚、図5においても、簡略化のために、n個の駆動回路KC1〜KCnのうち、駆動回路KC1に対応する部分のみを表してる。
【0064】
[第4実施形態]
次に、図6は、第4実施形態のIC29の構成を表す構成図である。尚、図6において、図2と同様の構成要素については、同一の符号を付している。
本第4実施形態のIC29は、図2に示した第2実施形態のIC23と比較すると、まず、通信回路25によって受信された各駆動回路KC1〜KCn毎のスイッチ設定データが記憶されるEEPROM31(請求項4記載の不揮発性メモリに相当)を備えている点が異なっている。そして、本第4実施形態のIC29において、各スイッチ制御レジスタRG1〜RGnには、EEPROM31に記憶された各駆動回路KC1〜KCn毎のスイッチ設定データのち、そのスイッチ制御レジスタRG1〜RGnに対応する駆動回路のスイッチ設定データが格納されるようになっている。よって、各スイッチ制御レジスタRG1〜RGnは、通信回路25により受信されてEEPROM31に記憶された各駆動回路KC1〜KCn毎のスイッチ設定データに応じて、自己に対応するスイッチ素子SW1〜SW3のオン/オフを切り替えることとなる。
【0065】
このような本第4実施形態のIC29によれば、当該IC29が搭載される電子装置の製造工場での出荷検査時などにおいて、その電子装置に搭載されたマイコン等の他の回路からEEPROM31に各駆動回路KC1〜KCn毎のスイッチ設定データを1回書き込んでおけば、以後、消弧電圧を変更しなければならない時までスイッチ設定データを送信してやる必要がない。よって、例えば電子装置の通常の動作開始時毎にスイッチ設定データを送信して消弧電圧を設定する、といった手間を無くすことができる。
【0066】
また、電子装置の通常動作時に実行されるアプリケーションソフト(例えば車載電子装置であれば、車載搭載時に機能するアプリケーションソフト)に、消弧電圧を設定するための機能及びデータを持たせる必要もなくなり、元々誘導性負荷というハードウェアの変更に起因する消弧電圧の変更を、アプリケーションソフトを修正することなく実施できるようになる。よって、例えば、本IC29の適用される電子装置が車載電子装置であるとすると、車両が市場に出回ってから駆動対象の誘導性負荷と共に消弧電圧を変更したい場合、ソフトウェアの設計変更は不要で、車両がサービス工場にて負荷の交換作業を受ける際に、データ書き換え用のサービス装置等を用いて消弧電圧を変えることが可能となる。そして、これにより、車両負荷の設計変更時にも電子装置側における設計変更をハード・ソフト共に不要とすることが可能になる。
【0067】
尚、本第4実施形態のようにEEPROM31を設ける構成は、図4に示した第3実施形態のIC27についても同様に適用することができる。また、EEPROM31の代わりに、他の種類の不揮発性メモリ(例えば、フラッシュROM)を用いても良い。また更に、第2又は第3実施形態のIC23,27において、EEPROM31を設ける代わりに、各スイッチ制御レジスタRG1〜RGnの記憶部自体を、揮発性のメモリではなく、フラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリに置き換えても良い。
【0068】
[参考例]
次に、参考例の電子装置について説明する。
図7に示す参考例の電子装置は、例えば車両に搭載される車載電子装置であり、前述した第4実施形態のIC29(図6)と、そのIC29の各入力端子IN1〜INnへ制御信号SG1〜SGnをそれぞれ出力することにより、該IC29の出力端子OUT1〜OUTnに接続される各誘導性負荷L1〜Lnを制御するマイコン33とを備えている。
【0069】
そして、IC29とマイコン33は通信可能に接続されている。つまり、IC29の前述したチップセレクト端子CS、クロック端子CLK、データ送信端子TX、及びデータ受信端子RXが、マイコン33に接続されている。
また更に、本参考例の電子装置には、本装置内の電源回路(図示省略)で生成される一定の電圧VD(例えば5V)に一端が接続された抵抗35と、その抵抗35の他端に一端が接続され、他端が接地電位に接続されたサーミスタとが設けられており、そのサーミスタ37と抵抗35との接続点の電圧が、本電子装置の内部温度Tinを検出するための温度検出用電圧としてマイコン33に入力されている。
【0070】
ここで、サーミスタ37の抵抗値は該サーミスタ37の温度(即ち、本電子装置の内部温度Tin)に応じて変化するため、サーミスタ37と抵抗35との接続点に生じる温度検出用電圧も、本電子装置の内部温度Tinに応じて変化する。よって、マイコン33は、上記温度検出用電圧を当該マイコン33内のA/D変換器(ADC)でA/D変換して、本電子装置の内部温度Tinを検出する。
【0071】
そして、マイコン33は、本電子装置の内部温度Tinが規定値Tpよりも大きくなったことを検出すると、IC29の全ての駆動回路KC1〜KCnの消弧電圧を小さくするようになっている。また、マイコン33は、IC29からの前述した異常検知データに基づき、何れかのMOSFET11の温度が規定値Toよりも大きくなったことを検出すると、そのMOSFET11に該当する駆動回路の消弧電圧を小さくするようになっている。
【0072】
そこで次に、マイコン33が消弧電圧を温度に応じて切り替えるために実行する処理について、図8及び図9のフローチャートを用いて説明する。尚、マイコン33は、本電子装置の製造工場での出荷検査時に、出荷検査時モードで動作して、各駆動回路KC1〜KCn毎のスイッチ設定データをIC29へ送信してEEPROM31に書き込むようになっており、この動作により、IC29における各駆動回路KC1〜KCnの消弧電圧は、予め各駆動回路KC1〜KCn毎の初期値に設定されている。
【0073】
まず、図8(A)は、装置内部過熱検出処理を表すフローチャートであり、この処理は、一定時間毎に実行される。
そして、マイコン33が、装置内部過熱検出処理を開始すると、まずステップ(以下単に「S」と記す)110にて、サーミスタ37と抵抗35との接続点に生じる温度検出用電圧を読み取って、本電子装置の内部温度Tinを検出する。
【0074】
次にS120にて、検出した内部温度Tinが規定値Tpよりも大きいか否かを判定し、内部温度Tinが規定値Tpよりも大きくなければ(S120:NO)、S130に進んで、電子装置内に関する過熱検出フラグFLAを0にして(リセットして)から当該処理を終了する。
【0075】
また、上記S120にて、内部温度Tinが規定値Tpよりも大きいと判定した場合には(S120:YES)、S140に移行して、上記過熱検出フラグFLAを1にして(セットして)から当該処理を終了する。
次に、図8(B)は、IC内部過熱検出処理を表すフローチャートである。
【0076】
尚、この処理は、IC29内の各駆動回路KC1〜KCnについて、それぞれ一定時間毎に実行されるが、ここでは、駆動回路KC1〜KCnのうちの1つの駆動回路KCm(mは、1〜nの何れか)を例に挙げて説明する。
マイコン33が、駆動回路KCmについてのIC内部過熱検出処理を開始すると、まずS210にて、IC29からの通信データを読み取り、続くS220にて、その通信データを解析して、駆動回路KCmのMOSFET11が過熱状態であるか否か(そのMOSFET11の温度が規定値Toよりも大きくなっているか否か)を判定する。尚、このS220では、IC29から駆動回路KCmに対応する異常検知データが送信されて来ており、且つ、その異常検知データが過熱状態を表していれば、駆動回路KCmのMOSFET11が過熱状態であると肯定判定する。
【0077】
そして、上記S220で否定判定した場合には、S230に進んで、IC29内の駆動回路KCmに関する過熱検出フラグFLBmを0にして(リセットして)から当該処理を終了する。また、上記S220にて肯定判定した場合には、S240に移行して、IC29内の駆動回路KCmに関する上記過熱検出フラグFLBmを1にして(セットして)から当該処理を終了する。
【0078】
次に、図9は、消弧電圧切替処理を表すフローチャートである。
尚、この処理も、図8(B)のIC内部過熱検出処理と同様に、IC29内の各駆動回路KC1〜KCnについて、それぞれ一定時間毎に実行される。そして、ここでは、駆動回路KC1〜KCnのうちの1つの駆動回路KCmを例に挙げて説明する。
【0079】
マイコン33が、駆動回路KCmについての消弧電圧切替処理を開始すると、まずS310にて、電子装置内に関する過熱検出フラグFLA又はIC29内の駆動回路KCmに関する過熱検出フラグFLBmが1であるか否かを判定し、その2つの過熱検出フラグFLA,FLBmのうちの少なくとも一方が1であったならば(S310:YES)、S320に進んで、切替済フラグFLCmが1であるか否かを判定する。尚、この切替済フラグFLCmは、駆動回路KCmの消弧電圧が、既に初期値VHmよりも小さい値VLmに変更されている場合に1がセットされるフラグである。
【0080】
そして、上記S320にて、切替済フラグFLCmが1であると判定した場合には(S320:YES)、そのまま当該処理を終了するが、切替済フラグFLCmが1ではないと判定した場合には(S320:NO)、S330に進んで、IC29へ駆動回路KCmに該当するスイッチ設定データを送信して、その駆動回路KCmにおけるツェナーダイオードD1〜D4の有効な接続段数を減少させることにより、その駆動回路KCmの消弧電圧を初期値VHmよりも小さい値VLmに変更する。そして更に、続くS340にて、切替済フラグFLCmを1にしてから、当該処理を終了する。
【0081】
一方、上記S310で否定判定した場合(即ち、2つの過熱検出フラグFLA,FLBmが両方共に0であると判定した場合)には、S350に進んで、切替済フラグFLCmが1であるか否かを判定する。
そして、上記S350にて、切替済フラグFLCmが1ではない(即ち0である)と判定した場合には(S350:NO)、そのまま当該処理を終了するが、切替済フラグFLCmが1であると判定した場合には(S350:YES)、S360に進んで、IC29へ駆動回路KCmに該当するスイッチ設定データを送信して、その駆動回路KCmにおけるツェナーダイオードD1〜D4の有効な接続段数を初期状態に戻すことにより、その駆動回路KCmの消弧電圧を上記VLmから初期値VHmに戻す。そして更に、続くS370にて、切替済フラグFLCmを0にしてから、当該処理を終了する。
【0082】
以上のような処理により、マイコン33は、本電子装置の内部温度Tinが規定値Tpよりも大きくなったことを図8(A)のS120で検出すると、各駆動回路KC1〜KCnについての消弧電圧切替処理(図9)におけるS310で肯定判定してS330の処理を実行することとなる。そして、その結果、IC29の全ての駆動回路KC1〜KCnの消弧電圧が、初期値よりも小さい値に変更されることとなる。
【0083】
また、マイコン33は、本電子装置の内部温度Tinが規定値Tp以下であると判断している場合(S120:NO)でも、IC29内の何れかの駆動回路KCmにおけるMOSFET11の温度が規定値Toよりも大きくなったことを図8(B)のS220で検出すると、その駆動回路KCmについての消弧電圧切替処理(図9)におけるS310で肯定判定してS330の処理を実行することとなる。そして、その結果、MOSFET11の温度が規定値Toよりも大きくなった駆動回路KCmの消弧電圧が、初期値よりも小さい値に変更されることとなる。尚、本電子装置の内部温度Tinが規定値Tp以下であり、且つ、駆動回路KCmのMOSFET11の温度が規定値To以下となれば、その駆動回路KCmの消弧電圧は、消弧電圧切替処理(図9)におけるS360の処理により、初期値VHmに戻されることとなる。
【0084】
このような参考例の電子装置によれば、本電子装置の内部温度Tinが異常に高くなった場合や、誘導性負荷のレアーショート等によってIC29に過熱異常が発生した場合に、IC29における駆動回路の消弧電圧が小さい値に変更されるため、高温状態におけるMOSFET11の損失を低減させて、該MOSFET11を故障し難くさせることができる。このため、IC29内のMOSFET11を破壊ぎりぎりまで動作させて、誘導性負荷の駆動制御を継続することができる。そして、このようなことから、IC29を搭載した電子装置の信頼性を高めることができる。例えば、電子装置が自動車のパワートレインを制御する装置であって、駆動対象の誘導性負荷が車両の走行に関係するもの(例えば、インジェクタや変速制御用のリニアソレノイド)である場合には、車両の退避走行(いわゆるリンプホーム)をできるだけ長く続けることができるようになる。
【0085】
尚、本参考例では、マイコン33が制御回路に相当し、図8(A)のS110及びS120と図8(B)のS210及びS220とが、過熱検出手段としての処理に相当している。
また、上記参考例において、図8(A)と図8(B)との何れか一方の処理を削除するようにしても良い。つまり、図8(A)の処理を削除すれば、IC29内のMOSFET11の温度が規定値Toよりも大きくなった場合にだけ、そのMOSFET11が構成要素となっている駆動回路の消弧電圧が小さい値に変更され、また、図8(B)の処理を削除すれば、電子装置の内部温度Tinが規定値Tpよりも大きくなった場合にだけ、各駆動回路の消弧電圧が小さい値に変更されることとなる。
【0086】
また、上記参考例では、IC29の内部温度を各MOSFET11毎に検出するようにしたが、IC29内における何れか一カ所の温度を検出して、その温度が規定値よりも大きくなったことをマイコン33が検出すると、IC29内の全て或いは予め決められた一部の駆動回路の消弧電圧を小さい値に変更するようにしても良い。
【0087】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、ICに内蔵する駆動回路の数は1つのみでも良い。但し、小型化の面においては、複数の駆動回路を内蔵させた方が有利である。
【0088】
一方、上記各実施形態のICでは、消弧用回路としてダイナミッククランプ回路を用いたが、消弧用回路としては、例えば、図10(A),(B)のような構成のものを用いても良い。
まず、図10(A)の消弧用回路は、誘導性負荷Lに接続されるMOSFET11のドレインと接地電位との間に、カソードがMOSFET11のドレイン側となるようにして複数(この例では4つ)のツェナーダイオードD1〜D4を直列に接続したものである。そして、この消弧用回路では、MOSFET11がオフされた時に、フライバック電流がツェナーダイオードD1〜D4のカソードからアノードの方向(いわゆる逆方向)に流れてフライバックエネルギーが消弧されることとなる。そして更に、この消弧用回路を用いた場合にも、例えば、D1、D1及びD2、D1〜D3の各組をそれぞれバイパスさせることができるように、図10(A)の如くスイッチ素子SW1〜SW3を内蔵させたり、図1と同様の接続段数変更用端子を設けるようにすれば良い。
【0089】
また、図10(B)の消弧用回路は、環流式と呼ばれるものであり、誘導性負荷Lに接続されるMOSFET11のドレインと電源電圧VBとの間に(つまり、誘導性負荷Lと並列に)、カソードがMOSFET11のドレイン側となるようにして複数(この例では4つ)のツェナーダイオードD1〜D4を直列に接続すると共に、そのツェナーダイオードD1〜D4のカソードからアノードの方向にのみ電流が流れるようにするため(換言すれば、電源電圧VBからツェナーダイオードD1〜D4を介してMOSFET11に過大電流が流れないようにするため)のダイオード41を接続したものである。そして、この消弧用回路では、MOSFET11がオフされた時に、フライバック電流がダイオード41を介しツェナーダイオードD1〜D4のカソードからアノードの方向に流れてフライバックエネルギーが消弧されることとなる。そして更に、この消弧用回路を用いた場合にも、例えば、D1、D1及びD2、D1〜D3の各組をそれぞれバイパスさせることができるように、図10(B)の如くスイッチ素子SW1〜SW3を内蔵させたり、図1と同様の接続段数変更用端子を設けるようにすれば良い。
【0090】
一方、上記各実施形態及び変形例では、IC内の駆動回路がローサイド駆動形態であったが、駆動回路は、図10(C)に例示するように、誘導性負荷Lの上流側にMOSFET11が接続されるハイサイド駆動形態であっても良い。尚、ハイサイド駆動形態の場合、一般にMOSFET11としては、Pチャネル型が用いられる。また、図10(C)は、図10(B)と同様の環流式の消弧用回路を用いた場合を表している。つまり、図10(C)は、図10(B)をハイサイド駆動形態に変形した場合の構成を表している。
【0091】
一方また、図10(B),(C)に例示した環流式の消弧用回路において、消弧用素子としてのツェナーダイオードD1〜D4は、抵抗に置き換えることも可能である。
尚、消弧用回路としては、以上の各構成に限らず、他の様々な構成のものを用いることができるが、駆動回路の出力トランジスタがMOSFETであるならば、消弧用回路としてはダイナミッククランプ回路が最も好ましい。ダイナミッククランプ回路の構成を採用すれば、元々パワー素子が選択されるMOSFETが消弧時に強制的にオンされて、そのMOSFETにてフライバックエネルギーが主に消費されることとなるため、消弧用素子(この場合はツェナーダイオード)の消費電力を小さくすることができ、IC化に有利なためである。
【0092】
一方、駆動回路の出力トランジスタは、MOSFETに限るものではなく、バイポーラトランジスタなど、他の種類のトランジスタを用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の誘導性負荷駆動用ICの構成を表す構成図である。
【図2】 第2実施形態の誘導性負荷駆動用ICの構成を表す構成図である。
【図3】 図2におけるスイッチ素子の具体的構成例を表す構成図である。
【図4】 第3実施形態の誘導性負荷駆動用ICの構成を表す構成図である。
【図5】 図4におけるスイッチ素子の具体的構成例を表す構成図である。
【図6】 第4実施形態の誘導性負荷駆動用ICの構成を表す構成図である。
【図7】 参考例の電子装置の構成を表す構成図である。
【図8】 図7の電子装置のマイコンで実行される装置内部過熱検出処理とIC内部過熱検出処理とを表すフローチャートである。
【図9】 図7の電子装置のマイコンで実行される消弧電圧切替処理を表すフローチャートである。
【図10】 他の変形例を表す説明図である。
【図11】 従来技術の説明図である。
【符号の説明】
11…MOSFET(出力トランジスタ)、D1〜D4…ツェナーダイオード、13,41…ダイオード、21,23,27,29…誘導性負荷駆動用IC、L1〜Ln…誘導性負荷、KC1〜KCn…駆動回路、IN1〜INn…入力端子、OUT1〜OUTn…出力端子、P1〜P4…接続段数変更用端子、J1〜J3…ジャンパ、25…通信回路、F1〜Fn…故障検出回路、SW1〜SW3…スイッチ素子、RG1〜RGn…スイッチ制御レジスタ、CS…チップセレクト端子、CLK…クロック端子、TX…データ送信端子、RX…データ受信端子、31…EEPROM、33…マイコン、35…抵抗、37…サーミスタ
Claims (5)
- 外部から入力される制御信号に応じて誘導性負荷を駆動する誘導性負荷駆動用ICであって、
前記誘導性負荷に接続され、前記制御信号が通電を指示する側の論理レベルであるときにオンして該誘導性負荷に電流を流す出力トランジスタと、
直列に接続された複数の消弧用素子を有すると共に、前記出力トランジスタがオフされた時のフライバックエネルギーを消弧するために前記出力トランジスタの前記誘導性負荷側の出力端子に接続され、前記消弧用素子の接続段数が変えられることで消弧電圧が変わる消弧用回路と、
前記消弧用回路における前記消弧用素子の接続段数を、外部操作に応じた段数であって、前記出力トランジスタに接続される誘導性負荷に応じた消弧電圧が得られる段数に設定したままにする接続段数保持手段と、
を備えていることを特徴とする誘導性負荷駆動用IC。 - 請求項1に記載の誘導性負荷駆動用ICにおいて、
前記接続段数保持手段は、
当該ICが搭載される回路基板上で互いが短絡されることにより、前記消弧用素子のうちの1つ或いは2つ以上をバイパスさせた状態に保持する複数の接続段数変更用端子であること、
を特徴とする誘導性負荷駆動用IC。 - 請求項1に記載の誘導性負荷駆動用ICにおいて、
外部回路と通信するための通信手段を備えると共に、
前記接続段数保持手段は、
オンすることで前記消弧用素子のうちの1つ或いは2つ以上をバイパスさせるスイッチと、
前記通信手段によって受信された切替情報を記憶する記憶手段とを備え、
前記記憶手段に記憶された切替情報に応じて、前記スイッチのオン/オフ状態を設定するように構成されていること、
を特徴とする誘導性負荷駆動用IC。 - 請求項3に記載の誘導性負荷駆動用ICにおいて、
前記記憶手段は不揮発性メモリであること、
を特徴とする誘導性負荷駆動用IC。 - 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の誘導性負荷駆動用ICにおいて、
前記出力トランジスタは電界効果トランジスタであり、
前記消弧用素子がツェナーダイオードであると共に、前記消弧用回路は、前記複数のツェナーダイオードが、前記出力トランジスタの前記誘導性負荷側の出力端子と該出力トランジスタのゲートとの間に直列に接続されたダイナミッククランプ回路であること、
を特徴とする誘導性負荷駆動用IC。
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