JP4348680B2 - クランプ装置 - Google Patents
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Description
上記電動モータの回転は、多段の歯車で大幅に減速されるとともにトルクを増大して最後段の歯車12に伝達される。
上記駆動レバー31により回転駆動されるクランプアーム軸30は、その軸端にクランプアーム34の基端が装着される。
このように、上記既開発のクランプ装置は、クランプしようとするワークがほぼ一定の予期した厚さを有する場合には有効なものであるが、クランプするワークの厚さに予期しない変動があったときにはトグル機構が機能しなくなる可能性があり、つまり、トグル機構が機能するワークの厚さ範囲が十分に大きいとは言えず、クランプ装置に汎用性を付与するためには、ワークの厚さに応じてトグル機構を機能させるための調整が必要になる。
また、本発明の他の技術的課題は、上記ワークの厚さ範囲の拡大により汎用性を高めたクランプ装置を提供することにある。
また、上記クランプ装置の好ましい実施形態においては、上記カム軌道体が、上記カムフォロアの移動の始端側において支持ピンによりボディに遥動可能に取り付けられ、上記カム軌道体に、その軌道面上のカムフォロアがトグル機能を発揮する位置付近に、カムフォロア側に該カム軌道体を付勢するばねが装着され、あるいは、上記カム軌道体がボディに平行移動可能に取り付けられ、上記カム軌道体に、それをカムフォロア側に付勢するばねが装着される。
上記カム軌道体を付勢するばねは、積層した多数の板バネにより構成するのが望ましく、更に具体的には、多数の皿バネを交互に逆向きに積層してリング状の筒体として形成し、また、上記リング状の筒体とした多数の積層した皿ばねにおける軌道体とは反対
側に台座を当接し、該台座側からその中心開口部を通して軌道体に螺挿された支持桿により、その多数の皿ばね間に初期圧縮力を付与してボディ内に装着し、上記支持桿は、皿ばねに作用する最大限の圧縮力によりその頭部がボディの内面に衝当してストッパーとなるように形成するのが望ましい。
更に、上記クランプ装置においては、軌道体に近いボディ内部に、該軌道体の接近によりトグル機能が発揮されていることを検知する検知スイッチを設けることができる。
このクランプ装置は、図1に示すように略直方体形状のボディ2を有し、このボディ2の内部には、図示しない駆動源としての電動モータを備え、該モータの出力軸により駆動されてその回転を減速するための多段の歯車で構成された減速機構10に、クランプアーム34を動作させるリンク機構20を連結している。上記減速機構10は、公知の構成であるので詳細説明および図示は省略するが、それにより、上記電動モータの回転は、多段の歯車で大幅に減速されるとともにトルクを増大して最後段の歯車12に伝達される。上記減速機構10における最終段の歯車12は、大径で略半円形状の歯車とし、その周辺に上記リンク機構20における駆動リンク21を連結し、該歯車12がほぼ半回転する範囲内で駆動リンク21の先端を直線的に駆動するクランクギアとして機能させている。なお、上記減速機構は歯車減速機構である必要はない。また、駆動源は上記電動モータに限らず、流体圧シリンダその他で駆動リンク21に同様な動作を与える駆動源を採用することができる。
図2および図3から分かるように、上記リンク機構20を構成する駆動リンク21の一端には、駆動源の出力を減速した直線的運動として伝達され、また、該駆動リンク21の駆動は、ボディに設けたカム軌道体の軌道面上を移動するカムフォロア25を有していて、該駆動リンク21により駆動されて回転すると共に上記軌道面に沿って移動するトグル部材23に伝達される。
図示した第1実施例では、上記駆動リンク21は、歯車12の周辺にピン22により回動自在に連結され、該駆動リンク21の先端には、トグル部材23の一端がピン24により回動自在に連結されている。このトグル部材23は、中間部において屈曲していて、該屈曲部に設けたカムフォロア軸26によりカムフォロア25を回転自在に支持している。また、該トグル部材23の先端は、ボディ2に軸受部材35a,35bを介して回動自在に支持させたクランプアーム軸30から突出する駆動レバー31の先端に、連結軸33により回動自在に連結している。上記トグル部材23の屈曲部は、該トグル部材23の先端を上記駆動レバー31の先端側に向けてほぼ直角またはそれに近い角度で屈曲させたものである。
なお、上記トグル部材23は、上記回転自在のカムフォロア25を備えたものに限らず、駆動リンクによる駆動で非トグル姿勢からトグル姿勢に変位し、該トグル姿勢においてクランプアームをクランプ位置に保持するようにしたものであればよい。
上記駆動レバー31により回転駆動されるクランプアーム軸30は、ボディ2から突出する軸端が角軸によって形成され、該軸端にクランプアーム34の基端が装着される。
また、上記支持ピン42とばね50との間には、軌道体40の移動、即ち皿ばね51の撓みを検出する検出スイッチ60を、ボディ2に固定して設置している。
即ち、上記クランプアーム34がワークをクランプする状態においては、クランプアーム軸30から駆動レバー31を介してトグル部材23に伝達される反力に、該トグル部材23を復帰方向に駆動する力成分が実質的にないため、ワークを把持した後には、上記トグル機構の作用により駆動源の駆動力を断ってもワークの把持が維持され、クランプ力が安定的に保持される。
図5のAは図6のA区間に対応し、このA区間では、図8の既提案のクランプ装置と同様に、トグル機構が有効に作用し、ワークWのクランプ後はモータを停止してもそのクランプ力が維持され、ワークWの厚さに比例してクランプ力が増加する。
上記カム軌道体90を付勢する上記ばね100としては、第1実施例と同様に、多数の皿バネ101を交互に逆向きに積層してリング状の筒体とし、一端に当接した台座104の側から軌道体90に螺挿された支持桿103により多数の皿ばね間に初期圧縮力を付与したものを用い、その複数(2個)を並列配置した構造を示しているが、かかる構造に限るものでないのは勿論である。ばね100のその他の構成は第1実施例と同様である。
また、図示を省略しているが、第1実施例と同様に、ボディ内部における軌道体に近い位置に、該軌道体の接近によりトグル機能が発揮されていることを検知する検知スイッチを設けることができる。
12 歯車
20 リンク機構、トグル機構
21 駆動リンク
23 トグル部材
25 カムフォロア
28 軌道面
30 クランプアーム軸
31 駆動レバー
34 クランプアーム
40 カム軌道体
42 支持ピン
50 ばね
51 皿バネ
60 検知スイッチ
62 ボディ
71 駆動リンク
73 トグル部材
75 カムフォロア
81 駆動レバー
90 カム軌道体
91 軌道面
100 ばね
101 皿バネ
Claims (8)
- ボディ内に、駆動源の出力に基づいてほぼ直線的に駆動される駆動リンクにより動作するところのトグル部材を備え、該駆動リンクの駆動によりトグル部材を非トグル姿勢からトグル姿勢に変位させ、該トグル姿勢においてクランプアームをクランプ位置に保持するようにしたリンク機構を有するクランプ装置において、
上記トグル部材が、ボディに設けたカム軌道体の軌道面上を移動するカムフォロアを有し、
上記リンク機構が、駆動源の出力が駆動リンクにより直線的運動としてトグル部材に伝達されたときに、上記カムフォロアを上記軌道面に沿って移動させると同時に、該カムフォロアを中心にトグル部材を回転させることにより、該トグル部材を非トグル姿勢からトグル姿勢に変位させるものとして構成され、
上記ボディに、トグル部材がトグル姿勢にある状態において該トグル部材を介してクランプアームにクランプ方向の力を付勢するばねを備えた、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 上記リンク機構を、一端が駆動リンクに連結されたトグル部材の他端を、ボディに設けたクランプアーム軸から突出する駆動レバーと連結することにより構成し、
上記カムフォロアが転動するカム軌道面を有する可動の軌道体の背後に、上記駆動レバーをクランプアームがワークをクランプする方向に付勢するばねを配設した、
ことを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置。 - 上記カム軌道体が、上記カムフォロアの移動の始端側において支持ピンによりボディに遥動可能に取り付けられ、
上記カム軌道体に、その軌道面上のカムフォロアがトグル機能を発揮する位置付近に、カムフォロア側に該カム軌道体を付勢するばねを装着した、
ことを特徴とする請求項2に記載のクランプ装置。 - 上記カム軌道体が、ボディに平行移動可能に取り付けられ、
上記カム軌道体に、それをカムフォロア側に付勢するばねを装着した、
ことを特徴とする請求項2に記載のクランプ装置。 - 上記カム軌道体を付勢するばねを、積層した多数の板バネにより構成した、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のクランプ装置。 - 上記ばねを、多数の皿バネを交互に逆向きに積層してリング状の筒体として形成した、
ことを特徴とする請求項5に記載のクランプ装置。 - リング状の筒体とした多数の積層した皿ばねにおける軌道体とは反対側に台座を当接し、該台座側からその中心開口部を通して軌道体に螺挿された支持桿により、その多数の皿ばね間に初期圧縮力を付与してボディ内に装着し、
上記支持桿は、皿ばねに作用する最大限の圧縮力によりその頭部がボディの内面に衝当してストッパーとなるように形成した、
ことを特徴とする請求項6に記載のクランプ装置。 - 軌道体に近いボディ内部に、該軌道体の接近によりトグル機能が発揮されていることを検知する検知スイッチを設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のクランプ装置。
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