JP4348571B2 - 冷凍サイクル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷媒として超臨界冷媒、例えば、二酸化炭素(CO2 ) を用いた冷凍サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】
フロン冷凍サイクルに代わるノンフロン冷凍サイクルとして、特公平7−18602号公報に示される冷凍サイクルが知られている。この冷凍サイクルは、圧縮機、冷却装置、絞り手段、及び蒸発器から少なくとも構成されるもので、冷媒として、エチレン(C2 H4 )、ディボラン(B2 H6 )、エタン(C2 H6 )、酸化窒素(N2 O)、二酸化炭素(CO2 )等が用いられ、その中でも、特に二酸化炭素(CO2 )が主に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、二酸化炭素(CO2 )を用いた上記冷凍サイクルは、臨界点が約31.1℃と低いため、エンジンルーム内の温度が60℃以上に達する夏場や炎天下などのような高負荷時においては、冷凍サイクルが停止していても、サイクル内の冷媒は臨界点を超えた超臨界状態にある。
【0004】
このような状態で圧縮機を始動させると、サイクル内の冷媒が臨界状態にあるため、高圧圧力は圧縮機の始動と同時に応答良く反応して急激に上昇する。これに対して、膨張弁入口の冷媒温度は、圧縮機が始動して冷媒が循環し始めても、圧力ほど素早い反応はなく、急激に低下することはない。しかも、温度センサや膨張弁感温部は、それ自体の熱容量を有しているので、冷媒温度の低下はさらに遅れることになる。
【0005】
このため、圧縮機の始動時においては、膨張弁は閉塞状態に保たれ、高圧圧力を膨張弁を介して逃がすことができなくなり、サイクル上でバーストが生じやすくなる(破裂板が安全装置としてついているものは、この破裂板のバーストが生じ、高圧カットスイッチがあるものは、このスイッチの作動によりサイクルの運転が停止する)不都合がある。
【0006】
このような不都合を防ぐために、本出願人は、高圧ラインが所定圧以上に達した場合に、高圧ラインと低圧ラインとを連通するリリーフ弁を設け、高圧圧力が所定圧以上にならないようにする構成を検討している。
【0007】
ところが、リリーフ弁を設けるにしても、膨張弁の手前で高圧ラインと低圧ラインとを連通可能にすると、高圧ラインが所定圧以上になれば、冷媒は膨張弁に至る前にリリーフ弁を介して低圧ラインへバイパスするため、膨張弁に冷えた冷媒を十分供給できなくなり、膨張弁の閉弁状態が解除されない不都合がある。
【0008】
そこで、この発明においては、超臨界流体を冷媒とする冷凍サイクルにおいて、高負荷停止状態から圧縮機を始動した際に生じる圧力の異常上昇を防止することを主たる課題としている。また、始動時に膨張装置の冷却を促し、圧縮機の始動後に膨張装置の閉塞状態を解除し、サイクルの的確な起動を確保することをも課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、この発明にかかる冷凍サイクルは、冷媒を超臨界域まで昇圧する圧縮機と、超臨界域に達した冷媒を冷却する放熱器と、流入側の冷媒温度と冷媒圧力とによって開度を調節し、前記放熱器により冷却された後に冷媒を減圧する膨張装置と、この膨張装置で減圧された冷媒を蒸発する蒸発器と、前記蒸発器から流出する冷媒と前記超臨界域の冷媒とを熱交換させる内部熱交換器とを備え、前記圧縮機の冷媒吐出量を変更可能とし、前記冷凍サイクルの駆動要請の有無を判定する駆動要請判定手段と、前記駆動要請判定手段により前記冷凍サイクルの駆動要請が有ると判定された場合に前記圧縮器の始動時であるかその後の安定状態であるかを判定する始動時判定手段と、前記始動時判定手段により前記圧縮機の始動時であると判定された場合に前記圧縮機の冷媒吐出量を著しく小さくするか最小にする手段とを具備することを特徴としている。
【0010】
したがって、圧縮機の始動時に高圧圧力が上昇することになるが、冷凍サイクルの駆動要請があると判定された場合に、圧縮機の始動時であると判定された場合には、安定状態になるまで圧縮機の冷媒吐出量が著しく小さくなるか最小となるので、始動時の圧力が破壊圧力以上になるのを抑えることが可能となる。
ここで、前記始動時判定手段は、圧縮機が始動してから所定時間内である場合を始動時とする構成や、膨張装置の流入口側の冷媒圧力が所定圧力以上となっている場合を始動時とする構成などが考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の態様を図面に基づいて説明する。図1において、冷凍サイクル1は、冷媒を圧縮する圧縮機2、冷媒を冷却する放熱器3、高圧ラインと低圧ラインとの冷媒を熱交換する内部熱交換器4、冷媒を減圧する膨張装置5、冷媒を蒸発気化する蒸発器6、蒸発器から流出された冷媒を気液分離するアキュムレータ7を有して構成されている。このサイクルでは、圧縮機2の吐出側を放熱器3を介して内部熱交換器4の高圧通路4aに接続し、この高圧通路4aの流出側を膨張装置5に接続し、圧縮機2の吐出側から膨張装置5に至る経路を高圧ライン8としている。また、膨張装置5の流出側は、蒸発器6に接続され、この蒸発器6の流出側は、アキュムレータを介して内部熱交換器4の低圧通路4bに接続されている。そして、低圧通路4bの流出側を圧縮機2の吸入側に接続し、膨張装置5の流出側から圧縮機2に至る経路を低圧ライン9としている。
【0012】
この冷凍サイクル1においては、冷媒としてCO2 が、圧縮機2として吐出容量を調節できるものが用いられており、圧縮機2で圧縮された冷媒は、高温高圧の超臨界状態の冷媒として放熱器3に入り、ここで放熱して冷却する。その後、内部熱交換器4において蒸発器から流出する低温冷媒と熱交換して更に冷やされ、液化されることなく膨張装置5へ送られる。そして、この膨張装置5において減圧されて低温低圧の湿り蒸気となり、蒸発器6においてここを通過する空気と熱交換してガス状となり、しかる後に内部熱交換器4において高圧ライン8の高温冷媒と熱交換して加熱され、圧縮機2へ戻される。
【0013】
上述した冷凍サイクル1は、通常の稼動状態において、膨張装置5の流入側での冷媒温度T[℃]と、膨張装置5の流入側での冷媒圧力P[MPa]とが、図2の砂状で示された領域となるように設定されている。この領域は、いろいろな運転条件下において良好なCOPが得られるような膨張装置流入側の冷媒温度と冷媒圧力との範囲をシュミレーションによって決定したもので、より具体的には、T=2.41P+4.86(C線で示す)とT=2.52P−7.41(D線で示す)とで囲まれた範囲である。この範囲でサイクルが運転されれば、冷房能力を優先する能力制御となる。
【0014】
尚、図中、A線は、内部熱交換器4を有せず、圧縮機の吐出容量が一定であるサイクルの好ましい制御線を、B線は、内部熱交換器4は有するが、圧縮機の吐出容量が調節されずに一定であるサイクルの好ましい制御線をそれぞれ示している。また、×印は、既存の効率のコンポーネントを用いた冷凍サイクルで、条件をいろいろ異ならせて最大成績係数が得られる箇所をプロットしたものであり、○印は、効率を良くしたコンポーネントを用いた冷凍サイクルで、条件をいろいろ異ならせて最大成績係数が得られる箇所をプロットしたものであり、これら両方の分布を網羅する範囲が上記砂状の領域となっている。
【0015】
膨張装置5の流入側での冷媒温度と冷媒圧力とを、このような範囲に設定する手段としては、圧縮機2の吐出容量を調節することによる他に、外部からの制御信号によって開度制御する電気式膨張装置を用いる場合であれば、膨張装置の流入側での冷媒温度と冷媒圧力とを領域内の目標値となるように弁開度を調節することによって、また、均圧式の膨張装置であれば、封入ガスの封入量などを調節することによって、バイメタルを利用した膨張装置であれば、その材質を選択する等によって調整すると良い。
【0016】
このうち、図3に示される膨張装置5が用いられる場合を説明すると、この膨張装置5は、ハウジング10に内部熱交換器4の高圧通路4aに通じる流入通路11と蒸発器6に通じる流出通路12と、これら通路が開口する高圧空間13とが設けられ、高圧空間13に減圧調節弁14とリリーフ弁15とが収納されている。流出通路12は、二股に分かれて高圧空間13に開口しており、それぞれの開口部が減圧調節弁14及びリリーフ弁15の弁体16,17を着座する弁座18,19となっている。
【0017】
減圧調節弁14は、弁体16と、この弁体16のロッド20に接合されたベローズ21とから成り、このベローズ内に収納されたスプリング22によりベローズ21を伸張する方向、即ち、弁体16を弁座18へ着座する方向へ付勢している。この減圧調節弁14の開弁圧や弁体16の動きは、ハウジング10に気密よく螺合する調節栓23によってスプリング圧を調節することによって、又は、ベローズ内部に封入する気体量を調節することによって調整され、減圧調節弁14は、高圧空間13の圧力やベローズ周囲の冷媒温度に応動するようになっており、前記図2で示す領域の制御特性が得られるようになっている。
【0018】
リリーフ弁15は、同じく、弁体17と、この弁体17のロッド24に接合されたベローズ25とから成り、このベローズ25の内部は、ベローズ25と一体をなしてハウジング10に気密よく螺合する調節栓26の通孔27を介して大気に開放され、大気圧に設定されている。また、調節栓26の螺合量を調節することによってリリーフ弁15の開弁圧が調節されており、高圧空間内の圧力が減圧調節弁14の制御圧を上回る所定の設定圧以上となった場合にベローズ25が収縮し、リリーフ弁15が開成されるようになっている。
【0019】
このリリーフ弁15は、減圧調節弁14よりも高圧通路11から離れた位置にあり、換言すれば、減圧調節弁14は、流入された冷媒がリリーフ弁15に至る経路上に配されており、リリーフ弁15が開成すると、冷媒は減圧調節弁14のベローズ周囲を通って流れる構成となっている。
【0020】
上記構成において、高負荷時においては、冷凍サイクル1が停止していても、サイクル内の冷媒は超臨界状態にあり、圧縮機2が回転し始めると、高圧ライン8の圧力は上昇し、この圧力波は、高圧ライン全体に波及して、即座に膨張装置5の高圧空間13にも至る。減圧調節弁14は、高負荷時であることから閉弁状態にあるが、リリーフ弁15は、高圧空間13の圧力が所定圧以上となれば開弁することから、このリリーフ弁15を介して高圧圧力が一気に低圧ライン9へ逃げ、バーストに至るような圧力上昇を避けることができる。
【0021】
また、このような圧力のリリーフ時においては、放熱器3や内部熱交換器4で冷却された冷媒が減圧調節弁14のベローズ周囲を通過するので、ベローズ21の冷却を促進して減圧調節弁14を開成させることができ、高圧圧力が所定圧より低くなってリリーフ弁15が閉じた後には、減圧調節弁14による減圧調整が行われて、図2の砂状領域で示されるような冷媒圧力と冷媒温度でバランスする能力制御がなされる。
【0022】
つまり、上記構成によれば、始動時においては、能力制御に優先して圧力の異常上昇を避ける圧力制御がなされ、その後は、良好な冷房能力を得る能力制御へスムーズに移行させることができる。
【0023】
図4に、膨張装置5の他の構成例が示され、この膨張装置5においては、ハウジング10に内部熱交換器4の高圧通路4aに通じる流入通路11と蒸発器6に通じる流出通路12と、これら通路が開口する高圧空間13とが形成され、この高圧空間13に減圧調節弁14とリリーフ弁15とが収納されている点で前記構成例と同様である。異なる点は、流出通路12が二股に分かれずに高圧空間13に開口し、この開口部をリリーフ弁15の弁体30が着座する弁座31としており、減圧調節弁14は、リリーフ弁15の内部に設けられている点にある。
【0024】
高圧空間13は、ハウジング内に保持されたダイヤフラム32によって大気圧又は真空に設定された低圧空間33と画成されている。リリーフ弁15は、高圧空間13に配された中空の弁体30を有し、この弁体30はダイヤフラム32に固定され、低圧空間33に設けられたバネ受け34との間に弾装されるスプリング35によって弁体30を弁座31に所定圧をもって付勢するようにしている。したがって、リリーフ弁15は、高圧圧力が所定圧以上になれば開弁するようになっている。
【0025】
また、リリーフ弁15の弁体30には、内外を連通する多数の流入孔36が側壁に形成されると共に、流出通路12と整合した位置に流出孔37が形成されている。減圧調節弁14は、流出孔37の周縁を便座38としてここに着座する弁体39と、この弁体のロッド40に接合されたベローズ41とから成り、このベローズ内に収納されたスプリング42によりベローズ41を伸張する方向、即ち、弁体39を弁座38へ着座する方向へ付勢している。この減圧調節弁14の開弁圧や弁体の動きは、スプリング圧やベローズ内部に封入される気体量などを調節することによって調整され、減圧調節弁14は、高圧空間13の圧力やベローズ周囲の冷媒温度に応動するようになっており、前記図2で示す領域の制御特性が得られるようになっている。
【0026】
そして、リリーフ弁15の開弁圧は、減圧調節弁14の制御圧よりも大きく、破壊圧よりも小さい所定の圧力に設定されており、減圧調節弁14の通常作動時においては開弁せず、高圧圧力の異常上昇時にのみ開弁するようになっている。
【0027】
このような構成においては、圧縮機2が回転し始めて高圧ライン8の圧力が上昇し、リリーフ弁15の開弁圧を超えると、リリーフ弁15は開弁し、このリリーフ弁15を介して圧力が一気に低圧ライン9へ逃げる。このため、高負荷時において圧縮機が始動した場合においても、バーストするような急激な圧力上昇を避けることができる。
【0028】
また、圧力のリリーフ時において、放熱器3や内部熱交換器4で冷却された冷媒は、リリーフ弁14の周囲を流れるだけでなく、弁体30に形成された流入孔36を介して弁体内部にも供給されるので、ベローズ41を冷やして減圧調節弁14を開成させることができ、高圧圧力が所定圧より低くなってリリーフ弁15が閉じた後には、減圧調節弁14による減圧調整が行われて、図2の砂状領域で示されるような冷媒圧力と冷媒温度でバランスする能力制御がなされる。
【0029】
つまり、上記構成によれば、始動時においては、能力制御に優先して圧力の異常上昇を避ける圧力制御がなされ、その後は、良好な冷房能力を得る能力制御へスムーズに移行させることができる。
【0030】
以上の構成に加え、又は、以上の構成に代えて、圧縮機始動時の圧力の異常上昇を抑える構成として、圧縮機2の吐出容量制御を行うようにしてもよい。
【0031】
即ち、冷凍サイクル1に用いられる圧縮機2に、吐出容量の調節機構を持たせ、この調節機構を外部からの制御信号によって制御するとよい。吐出容量の調節機構としては、電磁クラッチ43のオンオフなどによって吐出容量をコントロールユニット44でディーティー比制御する構成であってもよいが、可変容量圧縮機を用いて容量可変調節部45への通電量をコントロールユニット44によって制御し、吐出容量を調節するとよい。
【0032】
コントロールユニット44は、中央演算処理装置(CPU)、読出専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、入出力ポート(I/O)等を備えると共に、電磁クラッチ43のON/OFFや容量可変調節部45を制御する駆動回路を有して構成され、膨張装置入口側の冷媒圧力を検出する冷媒圧力検出センサ46、膨張装置入口側の冷媒温度検出する冷媒温度検出センサ47、空調制御パネル48などに設けられた圧縮機の始動を指令するA/Cスイッチ49などからの信号が入力され、ROMに与えられた所定のプログラムにしたがって各種センサや空調制御パネルからの信号を処理し、圧縮機2の容量制御等を行うようになっている。
【0033】
図5に、この圧縮機2の吐出容量を制御する具体的動作例がフローチャートとして示され、以下、これを説明すると、コントロールユニット44は、A/Cスイッチ49を押して冷凍サイクル1の駆動要請があるか否かを判定し(ステップ50)、A/Cスイッチ49が押されていない場合(NO)には、冷凍サイクル1を作動させずにこの制御ルーチンを終え、A/Cスイッチ49が押された場合(YES)には、圧縮機2の始動時であるか、始動後に冷凍サイクル1が安定状態となったかを判定する(ステップ52)。この判定は、圧縮機2が始動してから所定時間内を始動時とするものであっても、冷媒圧力検出センサ46によって検出された冷媒圧力がある圧力以上になっている期間を始動時とするものであってもよい。
【0034】
圧縮機2の始動時には、ステップ54へ進み、始動時に生じる高圧圧力の上昇が所定圧以上とならないように、圧縮機2の吐出容量を著しく小さくするか最小とする。これにより、高負荷時で圧縮機2が始動しても、高圧圧力の突発的な異常上昇を避けることができる。
【0035】
サイクル内の冷媒圧が安定してきた段階では、ステップ56へ進み、最適冷房能力を優先させる制御(能力制御)、即ち、図2の砂状領域を満たす冷媒圧力と冷媒温度を得るような圧縮機2の吐出容量制御がなされる。
【0036】
さらに、上述の圧縮機制御に加えて、又は、上述の圧縮機制御に代えて、膨張装置5の開度制御を行うようにしても良い。この制御を行うに際し、膨張装置5は、図3や図4で示される膨張装置ではなく、外部からの制御信号によって開度が調節されるそれ自体周知の電気式膨張弁が用いられ、前記コントロールユニット44によって制御される。
【0037】
図5に、この膨張装置5の具体的動作例がフローチャートとして示され、以下、これを説明すると、コントロールユニット44は、前記ステップ50及び52と同様の制御が行われ、圧縮機2の始動時には、ステップ58へ進み、始動時に生じる高圧圧力の上昇が所定圧以上とならないように膨張装置5の開度を大きくするか最大とする。これにより、高負荷時に圧縮機2が始動しても、高圧圧力は膨張装置5を介して低圧へ逃げ、高圧圧力の突発的な上昇を避けることができる。
【0038】
そして、サイクル内の冷媒圧が安定してきた段階でステップ60へ進み、以後、最適冷房能力を優先させる制御(能力制御)、即ち、図2の砂状領域を満たす冷媒圧力と冷媒温度を得るような膨張装置5の開度制御がなされる。
【0039】
したがって、いずれの構成、又は、その組合せにおいても、高負荷停止時から圧縮機2を始動させた場合には、始動時に生じる圧力上昇を、リリーフ弁15の開成、又は、圧縮機2の吐出容量の規制、又は膨張装置5の開度調節によって抑えてバースト圧に至らないようにすることができる。特に、膨張装置5にリリーフ弁15を設けた上述の構成によれば、このリリーフ弁15の開成中も循環冷媒によって減圧調節弁14のベローズが冷却されるので、高圧圧力が安定してきた後に最適な冷房能力を得る能力制御へスムーズに移行させることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、圧縮機の冷媒吐出量を変更可能とし、圧縮機の始動時に吐出量制御を優先させて高圧圧力を所定圧以下に制御するようにしたので、冷凍サイクルの始動時における高圧圧力の異常上昇を避けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる冷凍サイクルの構成例を示す図である。
【図2】図2は、図1で示す冷凍サイクルの最適制御領域を示す特性図である。
【図3】図3は、図1で示す冷凍サイクルに用いられる膨張装置を示す図である。
【図4】図4は、図1で示す冷凍サイクルに用いられる他の膨張装置を示す図である。
【図5】図5は、高負荷時に圧縮機を始動させる場合の吐出容量の制御動作例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、高負荷時に圧縮機を始動させる場合の膨張装置の制御動作例を示すフローチャートである。
【0041】
【符号の説明】
1 冷凍サイクル
2 圧縮機
3 放熱器
4 内部熱交換器
5 膨張装置
6 蒸発器
8 高圧ライン
9 低圧ライン
14 減圧調節弁
15 リリーフ弁
43 電磁クラッチ
44 コントロールユニット
45 容量可変調節部
Claims (3)
- 冷媒を超臨界域まで昇圧する圧縮機と、超臨界域に達した冷媒を冷却する放熱器と、流入側の冷媒温度と冷媒圧力とによって開度を調節し、前記放熱器により冷却された後に冷媒を減圧する膨張装置と、この膨張装置で減圧された冷媒を蒸発する蒸発器と、前記蒸発器から流出する冷媒と前記超臨界域の冷媒とを熱交換させる内部熱交換器とを備えた冷凍サイクルにおいて、
前記圧縮機の冷媒吐出量を変更可能とし、
前記冷凍サイクルの駆動要請の有無を判定する駆動要請判定手段と、
前記駆動要請判定手段により前記冷凍サイクルの駆動要請が有ると判定された場合に前記圧縮器の始動時であるのかその後の安定状態であるのかを判定する始動時判定手段と、
前記始動時判定手段により前記圧縮機の始動時であると判定された場合に前記圧縮機の冷媒吐出量を前記安定状態と判断されるまで著しく小さくするか最小にする手段と
を具備することを特徴とする冷凍サイクル。 - 前記始動時判定手段は、前記圧縮機が始動してから所定時間内である場合を始動時とするものであることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル。
- 前記始動時判定手段は、前記膨張装置の流入口側の冷媒圧力が所定圧力以上となっている場合を始動時とするものであることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00866199A JP4348571B2 (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | 冷凍サイクル |
Applications Claiming Priority (1)
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