JP4348257B2 - 押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子及びそれを用いた押出発泡成形製品 - Google Patents

押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子及びそれを用いた押出発泡成形製品 Download PDF

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Description

本発明は押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子及びそれを用いた押出発泡成形製品に関し、更に詳しくは、使用済みの家電製品の解体時に発生する非発泡スチレン系樹脂成形品を分別破砕した押出発泡成形用の再生スチレン系樹脂粒子及び該樹脂粒子を用いた押出発泡成形製品に関する。
冷蔵庫、テレビ、エアコン、洗濯機等の家電製品には様々な合成樹脂製部材が多岐に使用されている。
従来、これらの家電製品を解体廃棄する際には、合成樹脂製部材は通常埋め立てられるか又は焼却処理されてきたが、地球環境に及ぼす影響が指摘され大きな社会問題となってきている。
かかる状況下において、2001年4月には家電リサイクル法が施行され、家電製品部材のリサイクルが義務付けられるようになったが、多種の合成樹脂が使用されておりその分別の困難さや、品質面からの要求により高付加価値製品へのリサイクルされる例は極めて少なく、目標とする循環型社会への適合という面では未だ不十分な状況にある。
合成樹脂のうちポリスチレン樹脂等、加熱により溶融する熱可塑性樹脂は、ウレタン等の熱硬化樹脂と異なりマテリアルリサイクルが容易である。
特に、発泡成形品は気泡構造も含めた総合的な品質が要求されるため、基材となる合成樹脂の機械的強度特性、透明性等の影響が少なく、比較的リサイクル品が使用し易く、なかでも押出発泡成形法は最も優れたリサイクル品の使用適性を保有していると言われている。
家電製品の梱包材や魚箱等に広く使用されているビーズ法ポリスチレンフォームは、例えば上記の廃棄物を完全には溶融させることなく加熱して容積1/5〜1/30に収縮させて減容させ、破砕機にかけて粒状又は粉末状とするか、これらを更に押出機にかけて完全溶融させてペレット化することを特徴とするリサイクル方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これらの減容又はペレット化された物は、一部では特許文献2で示すビーズ法ポリスチレンフォームにリサイクルされる例も認められるが、産業界ではその殆どが押出法ポリスチレンフォームと呼ばれる押出発泡成形製品にリサイクルされている。
その理由は、ビーズ法ポリスチレンフォームは発泡させた樹脂粒子を融着させて製品とするため、発泡前粒子は直径2mm以下程度の微小球形である必要があり、減容、破砕法又はペレット化法では満足な大きさ及び形状を得る事が極めて困難であり、製品の品質を大きく低下させるため余り採用されない。
一方、押出法においては押出機内で完全に溶融させた状態で発泡剤を圧入し、その状態のままで発泡成形させるため材料の形状に関係なく、従って、減容、破砕法又はペレット化法で得られる形状で問題無く使用できるため、産業界で多く利用されている。
非発泡のポリスチレン系成形体のリサイクルについては、廃家電製品から分別回収されたポリスチレン系樹脂を粉砕して得た不定形粉砕小片に発泡剤を含浸させてなる、自然堆積時の安息角が25〜40度であることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡性粒子が提案されている(例えば、特許文献3参照)が、これも上記の発泡前粒子形状が不揃いになる関係で、積極的な活用に到っていない。
特公昭63−36923号公報 特開平5−320406号公報 特開2003−119312号公報
上記特許文献1に記載の技術では、ポリスチレン発泡体を完全に溶融させることなく加熱して容積を1/5〜1/30に収縮させ高密度化させることは必ずしも容易ではなく、また破砕機にかけて得られた発泡体小片を押出機にかけてポリスチレン樹脂に再ペレット化する場合には、その再ペレット化工程によりコストがかかるばかりでなく、加工時の熱履歴によりポリスチレンの分子量低下を引き起こし、製品の機械的強度物性の低下、発泡時の気泡径の粗大化による製品外観の低下が発生し易くなる等の品質面での問題を含むことになる。
また、上記特許文献2に記載の技術においては、押出機で再ペレット化することによる工程上及び品質面での不都合は避けられるものの、スチレン系樹脂発泡体を150〜220℃の雰囲気下で、必要に応じ加圧して収縮させるという操作が必要で、操作が面倒であるばかりでなく再生コストのアップが避けられないばかりでなく、得られた発泡性粒子が不定形になるために一次発泡粒子の形状、大きさが不揃いとなり、発泡成形された製品の品質を大きく損なう恐れがあり好ましい方法とはなり得ない。
ところで、スチレン系樹脂発泡体のリサイクルについては、下記のごとく固有の問題も内包している。
例えば、押出法ポリスチレンフォーム保温板についてはJIS A 9511に規定される特性を満足させることが求められる。この特性とは具体的に熱伝導率、曲げ強度、圧縮強度、燃焼特性である。この燃焼特性について要求されるレベルは自己消火性であり、この特性を発現させるために樹脂組成物に難燃剤を添加させている。難燃剤の添加量は通常、樹脂に対して3重量%程度で満足される特性が実現されるが、再生スチレン系樹脂を使用した場合はその再生スチレン系樹脂の品質、特に揮発性可燃性物質の残存量の影響により、その特性が大きく低下することが知られている。
従来スチレン系再生原料として用いられてきた廃魚箱等のスチレン系樹脂発泡体には、可塑剤、融着促進のための溶剤等の揮発性可燃性物質が多く含まれており、従って再生スチレン系樹脂を多く使用した押出法ポリスチレンフォームは、未使用ポリスチレン樹脂で製造されたものに比較し、燃え易くなる傾向にあり、通常よりも多量の難燃剤を使用する必要が生じる。難燃剤使用量の増大は製品加工時に分子量の低下等の樹脂劣化を引き起こし、有害な着色、機械的強度や断熱性能の著しい低下等の問題が発生しやすくなる。
上記特許文献3に記載の技術では、材料が非発泡であるため再ペレット化することによる不都合は避けられたり、上記した揮発性可燃性物質への対応という固有の問題は無いものの、破砕粒子径を小さくするためにスーパーミキサー等で高速回転させたり、不定形を緩和させる目的で溶融温度以下での加熱又は溶剤接触により破砕小片の角部を丸くして自然堆積時の安息角を25〜40度とする等の複雑かつ面倒な操作が必要であるが、これらの操作を経ても得られた小片粒子に発泡剤を含浸させた後、発泡させた一次発泡粒子の形状、大きさが不揃いとなり、発泡成形された製品の品質を大きく損なうことは避けられない。
本発明はかかる実情に鑑み、上記従来技術の問題を解消し、面倒な操作を必要とすることなく、安価でかつ高品質の押出発泡成形製品を与える再生スチレン形樹脂粒子及び押出発泡成形製品を提供するものである。
上記課題を解決するための本発明の請求項1は、廃家電製品を解体する際に発生する、重量平均分子量が250,000以上であるスチレン系樹脂の非発泡成形品部材を分別破砕した3〜8mmの小片からなることを特徴とする押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子を内容とする。
本発明の請求項2は、廃家電製品が廃棄電気冷蔵庫である請求項1記載の押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子を内容とする。
本発明の請求項は、請求項1又は2記載の再生スチレン系樹脂粒子を主原料としこれを押出機に供給し、発泡剤を圧入した後、低圧域に開放することにより発泡させることを特徴とする押出発泡成形製品を内容とする。
本発明の請求項は、再生スチレン系樹脂粒子100〜40重量%と未使用のスチレン系樹脂粒子0〜60重量%が混合されて使用される請求項記載の押出発泡成形製品を内容とする。
本発明の請求項は、板状発泡体である請求項又は記載の押出発泡成形製品を内容とする。
本発明の請求項は、板状発泡体が断熱材として使用される押出法ポリスチレンフォーム保温板である請求項記載の押出発泡成形製品を内容とする。
本発明の押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子は、重量平均分子量が250,000以上であるスチレン系樹脂の非発泡成形品部材からなる廃家電製品部材を最大径が3〜8mmの小片に破砕処理するだけでよいから、操作が極めて簡単であり、また加熱溶融を必要とする再生ペレット化工程を経ないため熱履歴による品質の低下が少ない。
家電製品部材として、特に冷蔵庫の内装材として使用されているポリスチレン系樹脂部材は、低温環境下でも機械的強度が要求されるため比較的高分子量タイプのものが使用されている。押出発泡成形においても発泡時の破泡を防止し良好な独立気泡構造を得る目的で同様に高分子量タイプのものが好んで使用されている。
このような状況下において、比較的高分子量タイプの冷蔵庫の内装材として使用されているポリスチレン系樹脂部材は、押出成形時の熱履歴によって多少分子量が低下することがあっても、品質の良好な押出発泡成形製品を提供することができる。
また、冷蔵庫に使用されていた部材は、たとえ経年が長くとも紫外線暴露の少ない冷蔵庫内にあったため劣化や性能低下は殆ど見られず、良好な押出発泡成形製品を提供することができる。
非発泡の家電製品部材を構成するスチレン系樹脂は、重量平均分子量が250,000以上、好ましくは270,000以上のものが押出発泡成形が容易であり、且つ高品質の押出発泡成形品を提供することができる。
本発明の押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子はそのままで通常の押出発泡成形に利用可能で、必要に応じ、未使用(バージン)のスチレン系樹脂粒子と併用して使用することも可能である。未使用(バージン)のスチレン系樹脂粒子の併用量は特に制限されないが、0〜60重量%程度が好ましい。
押出発泡成形製品は押出発泡板、特に断熱材としての押出法ポリスチレンフォーム保温板であることが好ましく、熱伝導率、曲げ強度、圧縮強度に優れJIS規格を満足するとともに、揮発性可燃性有機化合物の含有量の少ない高品質の押出発泡成形品を提供することが出来る。
本発明における家電製品とは、冷蔵庫、テレビ、エアコン、洗濯機等に代表される狭義の家電製品の他に、複写機、ファクシミリ、プリンター等に代表されるOA機器も含む広義の用語として使用される。
また、スチレン系樹脂の非発泡成形品からなる家電製品部材とは、上記の家電製品を構成する部材であって、スチレン系樹脂からなり、射出成形等による非発泡の成形品からなる。
スチレン系樹脂は、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン等のスチレン系ビニルモノマーを主構成単位とする重合体であり、他のビニルモノマー、例えばアクリル酸、メタアクリル酸もしくはこれらのエステル、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルニトリル、無水マレイン酸、あるいは、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のモノマーとの共重合体を含む。
家電リサイクル法のもとで廃棄処理される、上記した家電製品を構成する部材から、スチレン系樹脂の非発泡成形品からなる部材が分別回収される。特に冷蔵庫の内装に使用されている部材は低温環境下でも機械的強度が必要であるため高分子量のスチレン系樹脂が使用されており、従って、押出発泡成形に使用する場合、押出機内で熱履歴を受けても発泡成形に必要な十分な分子量を有し、また、経年が長くとも庫内にあるため紫外線被爆がなく劣化や性能低下が少ない。
尚、廃棄家電製品からの構成部材の集荷は家電リサイクル法の施行に伴い稼動している家電リサイクルプラントを通じて行うのが効率的である。
家電製品部材を構成するスチレン系樹脂は、重量平均分子量が250,000以上、好ましくは270,000以上のものが押出発泡成形が容易であるばかりでなく、押出成形時に押出機内で受ける熱履歴により分子量が低下しても尚十分な分子量を維持することができ、押出発泡成形品特に高品質の押出法ポリスチレンフォームを提供できるので好ましい。重量平均分子量の上限は特に制限されないが、製造性の観点から400,000程度である。重量平均分子量は一般的にGPCで測定される数値を用いる。
廃家電製品から分別回収されたスチレン系樹脂からなる非発泡の部材は必要により洗浄され、最大径が3〜8mm程度の小片に破砕され分級される。最大径とは、縦、横、高さのうち、最も大きい部分の長さを測定した値である。
最大径を3mm未満にすると破砕時に発生する粉状物の量が増大し、押出発泡成形時に押出機に供給する際に供給不良を引き起こし易くなる。これを防止する目的で粉状物を分離除去すると、当然の如く再生ポリスチレン系樹脂粒子の歩留まりが大きく低下してしまう。
一方、8mmを超えると押出発泡成形時に押出機内で均一な溶融状態が得られず、発泡剤が溶解しないために未発泡部が発生し均質な発泡体が得られず好ましくない。
使用される破砕機としては特に制限されず、一般的には合成樹脂用の破砕機が用いられるが、特に形状、硬軟、厚薄に拘わらず破砕可能なロータリーカッターが好ましい。ロータリーカッターは固定刃と回転刃により破砕され、スクリーンの穴径よりも小さく破砕されたものが排出される方式のものである。
上記の如くして得られた破砕小片からなる再生スチレン系樹脂粒子は、通常の方法、装置により押出発泡成形される。
即ち、再生スチレン系樹脂粒子を単独で又は未使用のスチレン系樹脂粒子と任意の比率で併用し、必要に応じて、造核剤、難燃剤等の添加剤とともに押出機に供給し、発泡剤を圧入した後、低圧域に押出発泡される。
発泡剤としては、常温・常圧で気体状の有機化合物が適しており、例えばプロパン、ブタン等の低沸点炭化水素、ジメチルエーテル等の低沸点エーテル類、塩化メチル、塩化エチル等のハロゲン化炭化水素が用いられる。これらの発泡剤は、単独で又は必要に応じて2種以上組み合わせて用いられる。
炭酸ガス、窒素等の無機ガスも補助的に用いることが出来る。
発泡剤は通常、スチレン系樹脂100重量部に対し通常3〜20重量部、好ましくは3〜10重量部用いられる。発泡剤の使用量が3重量部未満では発泡倍率が不十分であり、一方、20重量部を超えると発泡倍率が大きくなりすぎ、押出法ポリスチレンフォームとしてはJIS A 9511に定める熱伝導率、曲げ・圧縮等の機械的強度がその基準に達せず、断熱材として満足な性能が確保できない結果となり、好ましくない。
本発明の再生スチレン系樹脂粒子は、特公平5−49701号公報、特公平7−17022号公報、特公平7−119312号公報等の記載の方法により、複合セルを有する押出法ポリスチレンフォームとすることも可能である。
以下、本発明を実施例、比較例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
実施例1
廃棄冷蔵庫より分別回収したエッグトレイを穴径6mmのスクリーンを取り付けたIKロータリーカッター(株式会社グローエンジニアリング製)で破砕し、最大径が6〜3.2mmの再生スチレン系樹脂粒子を得、これをAとした。
比較のために、発泡スチレン製魚箱を破砕減容した再生スチレン系樹脂粒子B、発泡スチレン製魚箱を破砕しペレット化したした再生スチレン系樹脂粒子C、未使用(バージン)のスチレン系樹脂粒子Dとした。それぞれの重量平均分子量を表1に示す。重量平均分子量はGPC法による。
Figure 0004348257
表1の結果から明らかなように、廃棄冷蔵庫の非発泡成形品の部材から再生したスチレン系樹脂粒子Aは、発泡ポリスチレン製魚箱から再生したスチレン系樹脂粒子B、Cに比べ高い重量平均分子量が維持されていることが判る。
実施例2
実施例1で得られた再生スチレン系樹脂粒子A100重量部に難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカン3重量部、必要量の造核剤等を加え、口径が65mmの押出機に供給し、200℃に加熱して混練しながらブタンと塩化メチルからなる発泡剤(混合比3:5)を8重量部圧入し混練した後、発泡に好適な温度まで冷却させて、目開きの間隔が2.0mmのスリットを介して大気圧下に開放し、厚さ約50mmの板状の発泡体を得た。該発泡体のスチレン系樹脂の重量平均分子量は260,000であった。
得られた発泡体の熱伝導率、曲げ強度、圧縮強度、燃焼性をJIS A 9511の押出法ポリスチレンフォーム保温板に定める方法で測定した結果を表2に示す。
Figure 0004348257
実施例3〜4、比較例1〜4
スチレン系樹脂粒子の種類及び難燃剤の使用量を表3に示す如く変更した他は実施例2と同様の方法で板状の発泡体を得、実施例2と同様の方法で物性を評価した。評価結果を表3に示す。尚、実施例2の結果も表3に併記した。
Figure 0004348257
表3の結果から明らかなように、本発明の再生スチレン系樹脂粒子Aは燃焼性が良好で、また熱伝導率、曲げ強度、圧縮強度のいずれもJIS規格(JIS2種)を満足した。また、未使用(バージン)のスチレン系樹脂Dと混合使用しても同様の良好な物性を有することが確認された(実施例3、4)。
一方、発泡体からの再生スチレン系樹脂Bは熱伝導率、燃焼性がJIS規格に対して不合格で、同Cも熱伝導率がJIS規格に対して不合格であった。
また、未使用(バージン)のスチレン系樹脂粒子Dを併用しても燃焼性が不適合になるケースがあり、燃焼性を改善するためには難燃剤の増量が必要であった(比較例2、4)。
叙上のとおり、本発明の押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子は、従来技術で必要である面倒な工程を省略できるため大幅なコストダウンが図れる。また、再ペレット化の工程も不要となり、従って再ペレット化時の加熱を受けることがないので熱履歴による分子量低下等の品質の低下がなく、良好な押出法ポリスチレンフォーム保温板等の押出発泡成形製品を提供することが出来る。
以上のとおり、本発明によれば本来廃棄物となっていた部材の製品への再利用(マテリアルリサイクル)が促進され、循環型、環境適合型経済社会の実現に大きく貢献するものである。

Claims (6)

  1. 廃家電製品を解体する際に発生する、重量平均分子量が250,000以上であるスチレン系樹脂の非発泡成形品部材を分別破砕した3〜8mmの小片からなることを特徴とする押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子。
  2. 廃家電製品が廃棄電気冷蔵庫である請求項1記載の押出発泡成形用再生スチレン系樹脂粒子。
  3. 請求項1又は2記載の再生スチレン系樹脂粒子を主原料としこれを押出機に供給し、発泡剤を圧入した後、低圧域に開放することにより発泡させることを特徴とする押出発泡成形製品。
  4. 再生スチレン系樹脂粒子100〜40重量%と未使用のスチレン系樹脂粒子0〜60重量%が混合されて使用される請求項記載の押出発泡成形製品。
  5. 板状発泡体である請求項又は記載の押出発泡成形製品。
  6. 板状発泡体が断熱材として使用される押出法ポリスチレンフォーム保温板である請求項記載の押出発泡成形製品。
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