JP2003238728A - 回収スチレン系樹脂から発泡性樹脂粒子を製造する方法 - Google Patents
回収スチレン系樹脂から発泡性樹脂粒子を製造する方法Info
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 回収されたスチレン系樹脂製品を原料とし
て、これを押出機に入れて溶融し、これに発泡剤を圧入
し、発泡剤含有の溶融樹脂を加圧液体中へ押し出して樹
脂の発泡を押さえ、液体中で切断して気泡のない良質の
発泡性樹脂粒子を製造する。 【解決手段】 押出機として二軸押出機を用い、二軸押
出機のバレルに開口を設け、開口からバレル内を吸引
し、次いで発泡剤を圧入し、その後は従来通りに押出機
から押し出して、発泡性樹脂粒子とする。
て、これを押出機に入れて溶融し、これに発泡剤を圧入
し、発泡剤含有の溶融樹脂を加圧液体中へ押し出して樹
脂の発泡を押さえ、液体中で切断して気泡のない良質の
発泡性樹脂粒子を製造する。 【解決手段】 押出機として二軸押出機を用い、二軸押
出機のバレルに開口を設け、開口からバレル内を吸引
し、次いで発泡剤を圧入し、その後は従来通りに押出機
から押し出して、発泡性樹脂粒子とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回収スチレン系樹脂
から発泡性粒子を製造する方法に関するものである。と
くに、この発明は、例えばスチレン系樹脂で作られた発
泡成形体の回収品や、発泡していないスチレン系樹脂成
形品の回収物から発泡性粒子を製造する方法に関するも
のである。
から発泡性粒子を製造する方法に関するものである。と
くに、この発明は、例えばスチレン系樹脂で作られた発
泡成形体の回収品や、発泡していないスチレン系樹脂成
形品の回収物から発泡性粒子を製造する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、押出機を使用して熱可塑性樹脂
の発泡性粒子を作ることは、公知である。その方法は、
熱可塑性樹脂を押出機に入れて溶融し、これに発泡剤を
圧入し、次いで溶融樹脂を押出機から紐状にして押し出
し、液体によって発泡を押さえた状態で冷却して発泡性
樹脂とし、その後これを切断して発泡性粒子とするので
ある。
の発泡性粒子を作ることは、公知である。その方法は、
熱可塑性樹脂を押出機に入れて溶融し、これに発泡剤を
圧入し、次いで溶融樹脂を押出機から紐状にして押し出
し、液体によって発泡を押さえた状態で冷却して発泡性
樹脂とし、その後これを切断して発泡性粒子とするので
ある。
【0003】上述の方法は、発泡性樹脂を切断する時期
によってさらに2つに分けられる。その1つは、ホット
カット法と呼ばれる方法であって、押出機の口金から加
圧された液体中に紐状に押し出すと同時に切断する方法
である。他の1つは、一旦紐状で大気中に押し出したも
のを液体中に導き冷却して、その後に切断する方法であ
って、コールドカット法と呼ばれている。前者の方法
は、後者の方法に比べて発泡性粒子の生産性が良く、ま
た、かどのない球状の粒子を与えるので、得られた粒子
が取り扱い易いという利点を持っている。前者の方法は
例えば特開平7−314438号公報に記載されてい
る。
によってさらに2つに分けられる。その1つは、ホット
カット法と呼ばれる方法であって、押出機の口金から加
圧された液体中に紐状に押し出すと同時に切断する方法
である。他の1つは、一旦紐状で大気中に押し出したも
のを液体中に導き冷却して、その後に切断する方法であ
って、コールドカット法と呼ばれている。前者の方法
は、後者の方法に比べて発泡性粒子の生産性が良く、ま
た、かどのない球状の粒子を与えるので、得られた粒子
が取り扱い易いという利点を持っている。前者の方法は
例えば特開平7−314438号公報に記載されてい
る。
【0004】原料として、新しい未使用のスチレン系樹
脂を使用するときは、上述の方法によって良質の発泡性
樹脂粒子を得ることができる。すなわち、スチレン系樹
脂の新原料を使用すれば、ホットカット法によっても、
コールドカット法によっても良質の発泡性樹脂粒子を得
ることができる。
脂を使用するときは、上述の方法によって良質の発泡性
樹脂粒子を得ることができる。すなわち、スチレン系樹
脂の新原料を使用すれば、ホットカット法によっても、
コールドカット法によっても良質の発泡性樹脂粒子を得
ることができる。
【0005】ところが、原料に一度使用されたスチレン
系樹脂の回収物を使用すると、上述の方法によっては、
良質の発泡性樹脂粒子を得ることができないことが判明
した。それは、得られた発泡性樹脂粒子が内部に気泡を
含んだものとなるからである。さらに云えば、得られた
発泡性樹脂粒子を発泡させると、気泡が空洞に成長し
て、良質の発泡体を得ることができないこととなるから
である。
系樹脂の回収物を使用すると、上述の方法によっては、
良質の発泡性樹脂粒子を得ることができないことが判明
した。それは、得られた発泡性樹脂粒子が内部に気泡を
含んだものとなるからである。さらに云えば、得られた
発泡性樹脂粒子を発泡させると、気泡が空洞に成長し
て、良質の発泡体を得ることができないこととなるから
である。
【0006】他方、特許第3066209号公報は、ス
チレン系樹脂に限らず、一般に熱可塑性樹脂の塗膜付き
回収成形品の再生方法を記載している。この再生方法
は、回収された塗膜付き成形品を一旦粉砕し、粉砕物を
多軸押出機、とくに二軸押出機に入れて、500ミクロ
ン以下の微粉末に粉砕するとともに混練し、その後押し
出してペレット、すなわち粒子にする、と云うのであ
る。
チレン系樹脂に限らず、一般に熱可塑性樹脂の塗膜付き
回収成形品の再生方法を記載している。この再生方法
は、回収された塗膜付き成形品を一旦粉砕し、粉砕物を
多軸押出機、とくに二軸押出機に入れて、500ミクロ
ン以下の微粉末に粉砕するとともに混練し、その後押し
出してペレット、すなわち粒子にする、と云うのであ
る。
【0007】そこで、この発明者は、特許第30662
09号公報の教示に従って、二軸押出機を用いることと
し、特開平7−314438号公報の教示に従って実施
した。すなわち、回収されたスチレン系樹脂成形品を粉
砕して得た樹脂を二軸押出機に入れ、押出機内で樹脂を
溶融し、次いでこれに発泡剤を圧入し、引き続いて溶融
樹脂を押出機から加圧水中に紐状で押し出して樹脂の発
泡を押さえ、押し出すと同時に水中で切断して、発泡性
粒子とすることを試みた。ところが、得られた発泡性粒
子は矢張り気泡を含んでいて良質のものとはならなかっ
た。
09号公報の教示に従って、二軸押出機を用いることと
し、特開平7−314438号公報の教示に従って実施
した。すなわち、回収されたスチレン系樹脂成形品を粉
砕して得た樹脂を二軸押出機に入れ、押出機内で樹脂を
溶融し、次いでこれに発泡剤を圧入し、引き続いて溶融
樹脂を押出機から加圧水中に紐状で押し出して樹脂の発
泡を押さえ、押し出すと同時に水中で切断して、発泡性
粒子とすることを試みた。ところが、得られた発泡性粒
子は矢張り気泡を含んでいて良質のものとはならなかっ
た。
【0008】その結果、スチレン系樹脂成形品の回収物
を原料にするときは、新原料を原料にするときと違っ
て、発泡性樹脂粒子とするのに何等かの改良を施さない
と、良質の発泡性粒子を得ることができない、という問
題の存在することが明らかになった。
を原料にするときは、新原料を原料にするときと違っ
て、発泡性樹脂粒子とするのに何等かの改良を施さない
と、良質の発泡性粒子を得ることができない、という問
題の存在することが明らかになった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述の問
題を解決しようとしてなされたものである。すなわち、
この発明は、回収されたスチレン系樹脂製品を原料とし
て使用し、これを押出機に入れて押し出すことによっ
て、気泡を含んでいない良質の発泡性樹脂粒子を得よう
とするものである。
題を解決しようとしてなされたものである。すなわち、
この発明は、回収されたスチレン系樹脂製品を原料とし
て使用し、これを押出機に入れて押し出すことによっ
て、気泡を含んでいない良質の発泡性樹脂粒子を得よう
とするものである。
【0010】
【課題解決のための手段】この発明者は、スチレン系樹
脂成形品の回収物を原料として使用した場合に、得られ
た発泡性樹脂粒子がなぜ気泡を含むに至るのか、という
理由について色々と検討した。
脂成形品の回収物を原料として使用した場合に、得られ
た発泡性樹脂粒子がなぜ気泡を含むに至るのか、という
理由について色々と検討した。
【0011】原因の1つとして、初め回収物に含まれて
いる揮発性物質、例えば発泡剤又は水分等が災いしてい
るのではないかと疑った。しかし、回収品は発泡させた
あと少なくとも相当月数経過したものであり、しかも今
回改めて発泡剤を圧入しているから、発泡剤が災いして
いるとは考えられなかった。また、水分については、回
収品を予め充分に乾燥して使用することとしており、ま
たスチレン系樹脂は吸湿性の弱いものであり、その上に
この場合は加圧水中に押し出しているから、水分が災い
しているとも考えられなかった。
いる揮発性物質、例えば発泡剤又は水分等が災いしてい
るのではないかと疑った。しかし、回収品は発泡させた
あと少なくとも相当月数経過したものであり、しかも今
回改めて発泡剤を圧入しているから、発泡剤が災いして
いるとは考えられなかった。また、水分については、回
収品を予め充分に乾燥して使用することとしており、ま
たスチレン系樹脂は吸湿性の弱いものであり、その上に
この場合は加圧水中に押し出しているから、水分が災い
しているとも考えられなかった。
【0012】とくにこの発明者が実験したところによる
と、押出機から押し出す直前までは同様にして、ただ切
断をコールドカットして得られた発泡性樹脂粒子は回収
品を使用すると、ホットカットによる発泡性粒子よりも
気泡を含む割合が少ないことが判明している。従って、
切断操作が気泡の生成に大きく影響しているように推定
された。
と、押出機から押し出す直前までは同様にして、ただ切
断をコールドカットして得られた発泡性樹脂粒子は回収
品を使用すると、ホットカットによる発泡性粒子よりも
気泡を含む割合が少ないことが判明している。従って、
切断操作が気泡の生成に大きく影響しているように推定
された。
【0013】ところが、回収されたスチレン系樹脂を原
料とし、押出機として二軸押出機を用い、押出機内で樹
脂を溶融し、これに発泡剤を圧入し、加圧水中に押し出
して発泡性樹脂粒子を作るという方法において、二軸押
出機のバレルに開口を設けて、開口から減圧吸引する
と、得られた発泡性樹脂粒子は気泡を含まないものとな
ることを、この発明者は見出した。この発明は、このよ
うな知見に基づいて完成されたものである。
料とし、押出機として二軸押出機を用い、押出機内で樹
脂を溶融し、これに発泡剤を圧入し、加圧水中に押し出
して発泡性樹脂粒子を作るという方法において、二軸押
出機のバレルに開口を設けて、開口から減圧吸引する
と、得られた発泡性樹脂粒子は気泡を含まないものとな
ることを、この発明者は見出した。この発明は、このよ
うな知見に基づいて完成されたものである。
【0014】この発明は、回収されたスチレン系樹脂を
含んでいる樹脂を二軸押出機に入れ、押出機内で樹脂を
溶融し、二軸押出機のバレルに設けた開口からバレル内
を減圧吸引し、次いで溶融樹脂に発泡剤を圧入し、引き
続いて溶融樹脂を押出機から加圧液体中へ押し出して樹
脂の発泡を押さえ、押し出すと同時に液体中で樹脂を粒
子状に切断することを特徴とする、回収スチレン系樹脂
から発泡性樹脂粒子を製造する方法を提供するものであ
る。
含んでいる樹脂を二軸押出機に入れ、押出機内で樹脂を
溶融し、二軸押出機のバレルに設けた開口からバレル内
を減圧吸引し、次いで溶融樹脂に発泡剤を圧入し、引き
続いて溶融樹脂を押出機から加圧液体中へ押し出して樹
脂の発泡を押さえ、押し出すと同時に液体中で樹脂を粒
子状に切断することを特徴とする、回収スチレン系樹脂
から発泡性樹脂粒子を製造する方法を提供するものであ
る。
【0015】この発明で原料として用いるのは、回収さ
れたスチレン系樹脂を含んでいる樹脂である。この樹脂
は、回収されたものだけからなるものであってもよい
が、また回収されたものにまだ使用されたことのない新
原料を混合したものであってもよい。この発明は、一方
では回収品の消化を目的としているから、この発明にお
ける原料樹脂は、できるだけ多くの回収品を含むものと
するのが適している。
れたスチレン系樹脂を含んでいる樹脂である。この樹脂
は、回収されたものだけからなるものであってもよい
が、また回収されたものにまだ使用されたことのない新
原料を混合したものであってもよい。この発明は、一方
では回収品の消化を目的としているから、この発明にお
ける原料樹脂は、できるだけ多くの回収品を含むものと
するのが適している。
【0016】この発明で云うスチレン系樹脂は、スチレ
ン系単量体の単独重合体であってもよく、またスチレン
系単量体とそれ以外の単量体との共重合体であってもよ
い。スチレン系重合体は、スチレン、メチルスチレン、
ジメチルスチレン、クロロスチレン等を含んでいる。ま
た、上記のそれ以外の単量体は、アクリル酸、メタクリ
ル酸、これらのエステル、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、無水マレイン酸、ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等を含んでいる。
ン系単量体の単独重合体であってもよく、またスチレン
系単量体とそれ以外の単量体との共重合体であってもよ
い。スチレン系重合体は、スチレン、メチルスチレン、
ジメチルスチレン、クロロスチレン等を含んでいる。ま
た、上記のそれ以外の単量体は、アクリル酸、メタクリ
ル酸、これらのエステル、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、無水マレイン酸、ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等を含んでいる。
【0017】回収されたスチレン系樹脂のもとになる物
は、色々な形態にされていた成形品である。代表的なも
のは、発泡体で作られた物では魚箱、家電製品の緩衝包
装材であり、非発泡の成形品では、テレビ、エアコン等
の家電製品の部品、ファクス、複写機等の事務用機器の
部品などである。
は、色々な形態にされていた成形品である。代表的なも
のは、発泡体で作られた物では魚箱、家電製品の緩衝包
装材であり、非発泡の成形品では、テレビ、エアコン等
の家電製品の部品、ファクス、複写機等の事務用機器の
部品などである。
【0018】これらの成形品は、スチレン系樹脂以外に
金属、ガラスその他の異物を含むことがある。このよう
な場合には、まず異物を除く。次いで、同じようなスチ
レン系樹脂からなるものを集める。また、樹脂が発泡し
ているときは、加熱して気泡を潰して容積を減少させ
る。こうして得られた樹脂を粉砕して、この発明で使用
する原料とする。
金属、ガラスその他の異物を含むことがある。このよう
な場合には、まず異物を除く。次いで、同じようなスチ
レン系樹脂からなるものを集める。また、樹脂が発泡し
ているときは、加熱して気泡を潰して容積を減少させ
る。こうして得られた樹脂を粉砕して、この発明で使用
する原料とする。
【0019】この発明では二軸押出機を用いる。二軸押
出機は1つのバレル内で2本のスクリューが噛み合って
いるものである。そのバレルとスクリューとの間に形成
される空間は先端に行くほど狭くされている。また、そ
の2本のスクリューは同じ方向に回転するものが好まし
い。
出機は1つのバレル内で2本のスクリューが噛み合って
いるものである。そのバレルとスクリューとの間に形成
される空間は先端に行くほど狭くされている。また、そ
の2本のスクリューは同じ方向に回転するものが好まし
い。
【0020】この発明で用いる二軸押出機では、原料供
給ホッパーにスクリュー形式の定量供給装置を付設する
ことが好ましい。また、二軸押出機は、二軸押出機だけ
を単独で用いてもよいが、好ましいのは二軸押出機の先
にさらに単軸押出機を付設して、タンデム押出機として
用いることである。
給ホッパーにスクリュー形式の定量供給装置を付設する
ことが好ましい。また、二軸押出機は、二軸押出機だけ
を単独で用いてもよいが、好ましいのは二軸押出機の先
にさらに単軸押出機を付設して、タンデム押出機として
用いることである。
【0021】二軸押出機のバレルには開口が設けられ
る。この開口は、樹脂が丁度溶融され始めた位置にあっ
て、溶融された樹脂がバレルとスクリューとの間の空間
を完全に満たしていない状態にあるところに設けること
が好ましい。開口がこのような位置にあると、得られる
発泡性粒子はとくに顕著に気泡を含まなくなることが判
明している。
る。この開口は、樹脂が丁度溶融され始めた位置にあっ
て、溶融された樹脂がバレルとスクリューとの間の空間
を完全に満たしていない状態にあるところに設けること
が好ましい。開口がこのような位置にあると、得られる
発泡性粒子はとくに顕著に気泡を含まなくなることが判
明している。
【0022】開口は、バレルの幅方向では、互いに噛み
合っている2本のスクリューの真中を中心にして、各ス
クリュー軸の中心あたりまで広がっていることが好まし
い。また、開口はバレルの長手方向では幅方向とほぼ同
じ広がりを持っていることが好ましい。従って、開口は
平面視ではほぼ正方形の形をしていることが好ましい。
合っている2本のスクリューの真中を中心にして、各ス
クリュー軸の中心あたりまで広がっていることが好まし
い。また、開口はバレルの長手方向では幅方向とほぼ同
じ広がりを持っていることが好ましい。従って、開口は
平面視ではほぼ正方形の形をしていることが好ましい。
【0023】この発明では、バレルに設けられた開口
は、適当なカバーで蔽われ、カバーには孔が設けられ、
孔にはチューブが付され、チューブの先は減圧機に連な
っている。減圧機としては、真空ポンプを用いることが
好ましい。このような減圧機が作動すると、カバー内は
減圧され、これに伴ないバレル内も減圧される。減圧は
200torr以下、好ましくは100torr以下と
する。その結果、溶融された樹脂は減圧に曝されて揮発
分が除去される。除去される揮発分が、どのような組成
のものかは明らかでない。
は、適当なカバーで蔽われ、カバーには孔が設けられ、
孔にはチューブが付され、チューブの先は減圧機に連な
っている。減圧機としては、真空ポンプを用いることが
好ましい。このような減圧機が作動すると、カバー内は
減圧され、これに伴ないバレル内も減圧される。減圧は
200torr以下、好ましくは100torr以下と
する。その結果、溶融された樹脂は減圧に曝されて揮発
分が除去される。除去される揮発分が、どのような組成
のものかは明らかでない。
【0024】こうして二軸押出機内で揮発分を除去され
た樹脂は、2本の噛み合ったスクリューによってさらに
よく混練される。それとともに樹脂はさらに加熱され
る。こうして溶融された樹脂に発泡剤が圧入される。
た樹脂は、2本の噛み合ったスクリューによってさらに
よく混練される。それとともに樹脂はさらに加熱され
る。こうして溶融された樹脂に発泡剤が圧入される。
【0025】発泡剤としては、色々なものを用いること
ができる。その中では、常温常圧の下で気体又は液体状
の有機化合物が適している。適当な発泡剤は大別すると
炭化水素類、エーテル類に分けられる。炭化水素として
は、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマル
ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタ
ン、シクロペンタジエン、ヘモサン、石油エーテル等を
用いることができる。また、エーテル類としては、ジメ
チルエーテル、シエチルエーテル、ジプロピルエーテ
ル、メチルエチルエーテル等の低沸点のものを用いるこ
とができる。そのほか炭酸ガス、窒素等の無機ガスを用
いることができる。これらは単独で用いることもできる
が、二種以上のものを混合して用いることもできる。こ
れらの中ではイソペンタンが最適である。
ができる。その中では、常温常圧の下で気体又は液体状
の有機化合物が適している。適当な発泡剤は大別すると
炭化水素類、エーテル類に分けられる。炭化水素として
は、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマル
ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタ
ン、シクロペンタジエン、ヘモサン、石油エーテル等を
用いることができる。また、エーテル類としては、ジメ
チルエーテル、シエチルエーテル、ジプロピルエーテ
ル、メチルエチルエーテル等の低沸点のものを用いるこ
とができる。そのほか炭酸ガス、窒素等の無機ガスを用
いることができる。これらは単独で用いることもできる
が、二種以上のものを混合して用いることもできる。こ
れらの中ではイソペンタンが最適である。
【0026】圧入する発泡剤の量は、発泡剤の種類と発
泡させようとする倍率によって異なるが、大約の範囲と
しては樹脂1kgに対して0.5〜4.0モルとするこ
とが好ましい。それは、発泡剤の圧入量が樹脂1kgに
対して0.5モルを下回ると、得られる発泡性樹脂粒子
が満足に発泡しなくなるからであり、逆に4.0モルを
越えて多量の発泡を圧入しても、樹脂をそれ以上に発泡
させることが困難だからであり、また却って押し出しが
不安定となるからである。そのうちでは、0.6〜2.
0モルの範囲が好ましい。
泡させようとする倍率によって異なるが、大約の範囲と
しては樹脂1kgに対して0.5〜4.0モルとするこ
とが好ましい。それは、発泡剤の圧入量が樹脂1kgに
対して0.5モルを下回ると、得られる発泡性樹脂粒子
が満足に発泡しなくなるからであり、逆に4.0モルを
越えて多量の発泡を圧入しても、樹脂をそれ以上に発泡
させることが困難だからであり、また却って押し出しが
不安定となるからである。そのうちでは、0.6〜2.
0モルの範囲が好ましい。
【0027】発泡剤は、二軸押出機のバレルの途中で、
開口よりも先端がわに設けられた圧入孔から溶融された
樹脂中に圧入される。但し、二軸押出機の先に単軸押出
機を付設してタンデム押出機として使用するときは、単
軸押出機のバレルから発泡剤を圧入することが好まし
い。
開口よりも先端がわに設けられた圧入孔から溶融された
樹脂中に圧入される。但し、二軸押出機の先に単軸押出
機を付設してタンデム押出機として使用するときは、単
軸押出機のバレルから発泡剤を圧入することが好まし
い。
【0028】この発明では、発泡剤を圧入した溶融樹脂
を押出機から加圧液体中へ押し出す。押出機から押し出
す時には、押出機の先端にダイを付設するのが普通であ
り、ダイには樹脂を押し出すための押出孔があけられて
いる。押出孔は、押し出しによって作られる成形体の断
面形状を決定するものである。従って、この場合には得
ようとする発泡性粒子の直径よりもやや小さい直径の押
出孔とすることが好ましい。押出孔は1つのダイに多数
付設して多数ダイとすることが好ましい。
を押出機から加圧液体中へ押し出す。押出機から押し出
す時には、押出機の先端にダイを付設するのが普通であ
り、ダイには樹脂を押し出すための押出孔があけられて
いる。押出孔は、押し出しによって作られる成形体の断
面形状を決定するものである。従って、この場合には得
ようとする発泡性粒子の直径よりもやや小さい直径の押
出孔とすることが好ましい。押出孔は1つのダイに多数
付設して多数ダイとすることが好ましい。
【0029】この発明では、樹脂を押出機から押し出す
時、樹脂は加圧液体中へ押し出されるようにする。これ
は、樹脂が押し出しと同時に発泡しようとするので、発
泡を押さえるためと、樹脂を冷却して固化させるためで
ある。液体としては水のほかに、グリコール、エチレン
グリコール、水とエチレングリコールとの混合物を用い
ることができる。その中では水を用いることが好まし
い。
時、樹脂は加圧液体中へ押し出されるようにする。これ
は、樹脂が押し出しと同時に発泡しようとするので、発
泡を押さえるためと、樹脂を冷却して固化させるためで
ある。液体としては水のほかに、グリコール、エチレン
グリコール、水とエチレングリコールとの混合物を用い
ることができる。その中では水を用いることが好まし
い。
【0030】この発明では、樹脂を加圧された液体中へ
押し出すと同時に、液体中で樹脂を粒子状に切断する。
そのためには、押出機に付設した口金近くに回転刃を付
設し、口金の孔から紐状となって押し出される樹脂を回
転刃で連続的に切断して、粒子とすることが好ましい。
このようにすると、切断された直後の樹脂は、まだ軟化
しているので、液体中で自然に丸められて球形となり、
従って、取扱い易いものとなる。こうして得られた粒子
は水と一緒に輸送され、脱水、乾燥されて発泡性粒子と
される。
押し出すと同時に、液体中で樹脂を粒子状に切断する。
そのためには、押出機に付設した口金近くに回転刃を付
設し、口金の孔から紐状となって押し出される樹脂を回
転刃で連続的に切断して、粒子とすることが好ましい。
このようにすると、切断された直後の樹脂は、まだ軟化
しているので、液体中で自然に丸められて球形となり、
従って、取扱い易いものとなる。こうして得られた粒子
は水と一緒に輸送され、脱水、乾燥されて発泡性粒子と
される。
【0031】この発明では、上述の基本操作のほかに、
これに付随して色々な公知の操作を加えることができ
る。例えば、樹脂に必要に応じて色々な助剤を添加でき
る。添加できる主なものは、気泡調整剤、紫外線安定
剤、難燃剤、着色剤などである。
これに付随して色々な公知の操作を加えることができ
る。例えば、樹脂に必要に応じて色々な助剤を添加でき
る。添加できる主なものは、気泡調整剤、紫外線安定
剤、難燃剤、着色剤などである。
【0032】こうして得られた発泡性樹脂粒子は、従来
技術に従って得られる発泡性粒子に比べると、粒子の中
に気泡を含んでいない点ですぐれている。即ち、スチレ
ン系樹脂の回収品を原料として、従来法に従って単軸押
出機を使用し、又は二軸押出機を使用しても、減圧吸引
しないで得られた発泡性粒子は、その中に小さい気泡の
ほか大きな目立った気泡を含んでいるが、この発明によ
って得られた発泡性樹脂粒子はそのような気泡を含んで
いない。
技術に従って得られる発泡性粒子に比べると、粒子の中
に気泡を含んでいない点ですぐれている。即ち、スチレ
ン系樹脂の回収品を原料として、従来法に従って単軸押
出機を使用し、又は二軸押出機を使用しても、減圧吸引
しないで得られた発泡性粒子は、その中に小さい気泡の
ほか大きな目立った気泡を含んでいるが、この発明によ
って得られた発泡性樹脂粒子はそのような気泡を含んで
いない。
【0033】従来技術による発泡性樹脂粒子は気泡を含
んでいるために、粒子を水蒸気に接触させて加熱し自由
発泡させると、得られた予備発泡粒子は大きな気泡のあ
った部分に大きな空洞を生成する。このために、この予
備発泡粒子を成形型に入れて水蒸気で加熱し、粒子を融
着させると、得られた発泡成形体は内部に空洞を持ち、
とくに曲げ強度の低いものとなって、良好な成形体とは
なり得なかった。
んでいるために、粒子を水蒸気に接触させて加熱し自由
発泡させると、得られた予備発泡粒子は大きな気泡のあ
った部分に大きな空洞を生成する。このために、この予
備発泡粒子を成形型に入れて水蒸気で加熱し、粒子を融
着させると、得られた発泡成形体は内部に空洞を持ち、
とくに曲げ強度の低いものとなって、良好な成形体とは
なり得なかった。
【0034】ところが、この発明方法によって得られた
発泡性粒子は、内部に気泡を含んでいないので、従来の
新原料を使用して得られた発泡性粒子と同様に、均一に
発泡して空洞のない予備発泡粒子を与え、従ってまた空
洞のない良質の発泡成形体を与える。この発明は、この
ような利益を与えるものである。
発泡性粒子は、内部に気泡を含んでいないので、従来の
新原料を使用して得られた発泡性粒子と同様に、均一に
発泡して空洞のない予備発泡粒子を与え、従ってまた空
洞のない良質の発泡成形体を与える。この発明は、この
ような利益を与えるものである。
【0035】以下に実施例と比較例とを挙げて、この発
明のすぐれている所以を明らかにする。
明のすぐれている所以を明らかにする。
【0036】実施例と比較例では、図1と図2とに示し
たような装置を用いて実施した。そのうち、図1は装置
全体の側面を示し、図2は図1で用いられる二軸押出機
の一部切欠平面図である。
たような装置を用いて実施した。そのうち、図1は装置
全体の側面を示し、図2は図1で用いられる二軸押出機
の一部切欠平面図である。
【0037】図1において1は二軸押出機であり、2は
単軸押出機であり、3は多孔ダイであり、4はカッティ
ング室、5は送水ポンプ、6は脱水乾燥設備、7は水
槽、8は容器である。また、11は原料供給ホッパー、
12は開口すなわちベント口、13は吸引機、21は発
泡剤圧入口、22は高圧ポンプ、41はカッターであ
る。図2において14はスクリューである。
単軸押出機であり、3は多孔ダイであり、4はカッティ
ング室、5は送水ポンプ、6は脱水乾燥設備、7は水
槽、8は容器である。また、11は原料供給ホッパー、
12は開口すなわちベント口、13は吸引機、21は発
泡剤圧入口、22は高圧ポンプ、41はカッターであ
る。図2において14はスクリューである。
【0038】また、実施例と比較例では、得られた発泡
性樹脂粒子について、バブル形成、平均粒径を測定し、
得られた発泡成形体について密度と曲げ強度とを測定し
ているが、それらは次のようにして測定された値であ
る。
性樹脂粒子について、バブル形成、平均粒径を測定し、
得られた発泡成形体について密度と曲げ強度とを測定し
ているが、それらは次のようにして測定された値であ
る。
【0039】「バブル形成」は、無作為に30個の発泡
性樹脂粒子を取り出し、各粒子を中央で2分割し、その
断面を拡大鏡で観察して、気泡の有無と気泡の大きさと
を確かめた。気泡の大きさについては、気泡の形が区々
であるから、これを真円形に換算し、換算した真円の直
径が0.2mm以上の大きな気泡を持った粒子が、30
個の粒子のうち1個でもあるか、または0.2mm未満
の小さな気泡を持つものが30個の粒子中6個以上あれ
ば×とした。また、0.2mm未満の小さな気泡を持つ
ものが30個の粒子中5個以下であれば△とし、30個
の粒子すべてが気泡のない場合を○とした。
性樹脂粒子を取り出し、各粒子を中央で2分割し、その
断面を拡大鏡で観察して、気泡の有無と気泡の大きさと
を確かめた。気泡の大きさについては、気泡の形が区々
であるから、これを真円形に換算し、換算した真円の直
径が0.2mm以上の大きな気泡を持った粒子が、30
個の粒子のうち1個でもあるか、または0.2mm未満
の小さな気泡を持つものが30個の粒子中6個以上あれ
ば×とした。また、0.2mm未満の小さな気泡を持つ
ものが30個の粒子中5個以下であれば△とし、30個
の粒子すべてが気泡のない場合を○とした。
【0040】「平均粒径」は無作為に30個の発泡性粒
子を取り出し、ダイヤルゲージで粒子の直径を測定し、
その平均値を平均粒径とした。
子を取り出し、ダイヤルゲージで粒子の直径を測定し、
その平均値を平均粒径とした。
【0041】「密度」は、成形体の重量を測定し、これ
を成形体の容積で除いてkg/m3の単位で表示した。
を成形体の容積で除いてkg/m3の単位で表示した。
【0042】「曲げ強度」は、JIS−A9511に準
拠して測定し、kgf/cm2 の単位で表示した。
拠して測定し、kgf/cm2 の単位で表示した。
【0043】以下で単に部と云うのは重量部の意味であ
る。
る。
【0044】
【実施例1】使用済みの発泡ポリスチレン製の魚箱を加
熱して気泡を潰し、容積を減らしてのち、これを粉砕し
て得られた樹脂を原料として用いた。
熱して気泡を潰し、容積を減らしてのち、これを粉砕し
て得られた樹脂を原料として用いた。
【0045】上記樹脂100部に微粉末タルク1部を加
え、タンブラーで混合したのち、混合物を図1及び図2
に示した装置の原料供給ホッパーに、1時間あたり60
kgの割合で入れて、二軸押出機に供給した。二軸押出
機としては、口径50mmの噛み合い型同方向回転のス
クリューを備えたものを用い、スクリュー回転数を10
0回転/分とし、押出機の最高温度を200℃に維持し
て樹脂を溶融した。また、二軸押出機のバレルに設けた
ベント口から、吸引ポンプで吸引して50torrの減
圧にした。
え、タンブラーで混合したのち、混合物を図1及び図2
に示した装置の原料供給ホッパーに、1時間あたり60
kgの割合で入れて、二軸押出機に供給した。二軸押出
機としては、口径50mmの噛み合い型同方向回転のス
クリューを備えたものを用い、スクリュー回転数を10
0回転/分とし、押出機の最高温度を200℃に維持し
て樹脂を溶融した。また、二軸押出機のバレルに設けた
ベント口から、吸引ポンプで吸引して50torrの減
圧にした。
【0046】二軸押出機で溶融された樹脂を口径90m
mの単軸押出機に入れ、単軸押出機のバレルの途中から
発泡剤としてイソペンタンを樹脂1kgに1.0モルの
割合で圧入した。続いて発泡剤を含んだ樹脂を、直径
0.6mmの孔が120個穿設された多孔ダイから、加
圧水で満たされたカッティング室へ押し出し、ダイに密
接して回転する高速カッターで押し出し物を切断し、冷
却して発泡性樹脂粒子とした。
mの単軸押出機に入れ、単軸押出機のバレルの途中から
発泡剤としてイソペンタンを樹脂1kgに1.0モルの
割合で圧入した。続いて発泡剤を含んだ樹脂を、直径
0.6mmの孔が120個穿設された多孔ダイから、加
圧水で満たされたカッティング室へ押し出し、ダイに密
接して回転する高速カッターで押し出し物を切断し、冷
却して発泡性樹脂粒子とした。
【0047】その後、得られた発泡性樹脂粒子を脱水、
乾燥し、72時間熟成した。その後、発泡性粒子を箱型
発泡器に入れ、ゲージ圧0.5kg/cm2 の水蒸気で
2分間加熱し、予備発泡粒子とした。
乾燥し、72時間熟成した。その後、発泡性粒子を箱型
発泡器に入れ、ゲージ圧0.5kg/cm2 の水蒸気で
2分間加熱し、予備発泡粒子とした。
【0048】予備発泡粒子を24時間放置したのち、1
73×122×20mmの成形型に充填し、ゲージ圧
0.8kg/cm2 の水蒸気を1分間成形型内に吹き込
んで成形し、発泡成形体を得た。
73×122×20mmの成形型に充填し、ゲージ圧
0.8kg/cm2 の水蒸気を1分間成形型内に吹き込
んで成形し、発泡成形体を得た。
【0049】得られた発泡性粒子Aは、図3に粒子断面
を拡大して示したように、全く気泡を含んでいなかった
ので、バルブ形成は○とした。また平均粒径は0.7m
mであった。また、発泡成形体の密度は28kg/m3
であり、曲げ強度は2.45kgf/cm2 であった。
従って、得られた発泡性粒子は良質のものであった。
を拡大して示したように、全く気泡を含んでいなかった
ので、バルブ形成は○とした。また平均粒径は0.7m
mであった。また、発泡成形体の密度は28kg/m3
であり、曲げ強度は2.45kgf/cm2 であった。
従って、得られた発泡性粒子は良質のものであった。
【0050】
【実施例2】この実施例では、原料のスチレン系樹脂を
変えた以外は、実施例1と全く同様に実施した。原料樹
脂は、廃棄されたテレビ製品から回収されたスチレン系
樹脂を用いた。
変えた以外は、実施例1と全く同様に実施した。原料樹
脂は、廃棄されたテレビ製品から回収されたスチレン系
樹脂を用いた。
【0051】得られた発泡性粒子は気泡を全く含まず、
従ってバルブ形成は○であり、平均粒径は0.7mmで
あった。また、これから得られた発泡成形体は、密度が
26kg/m3 であり、曲げ強度は2.38kgf/c
m2 であった。従って、発泡性粒子は良質であった。
従ってバルブ形成は○であり、平均粒径は0.7mmで
あった。また、これから得られた発泡成形体は、密度が
26kg/m3 であり、曲げ強度は2.38kgf/c
m2 であった。従って、発泡性粒子は良質であった。
【0052】
【実施例3】この実施例では、原料としてのスチレン系
樹脂を変え、吸引による減圧度を80torrとした以
外は、実施例1と全く同様に実施した。原料樹脂として
は、未使用のポリスチレンペレット50部と、実施例2
で用いた廃棄テレビから回収されたスチレン系樹脂50
部との混合物を用いた。
樹脂を変え、吸引による減圧度を80torrとした以
外は、実施例1と全く同様に実施した。原料樹脂として
は、未使用のポリスチレンペレット50部と、実施例2
で用いた廃棄テレビから回収されたスチレン系樹脂50
部との混合物を用いた。
【0053】得られた発泡性粒子のバブル形成は○であ
り、平均粒径は0.8mmであった。また、この発泡性
粒子から得られた発泡成形体は、密度が23kg/m3
であり、曲げ強度が2.68kgf/cm2 であった。
従って、発泡性粒子は良質と認められた。
り、平均粒径は0.8mmであった。また、この発泡性
粒子から得られた発泡成形体は、密度が23kg/m3
であり、曲げ強度が2.68kgf/cm2 であった。
従って、発泡性粒子は良質と認められた。
【0054】
【比較例1】この比較例は、実施例1において二軸押出
機のベント口に接続した吸引ポンプを停止した点で異な
るだけで、その他は実施例1と全く同様に実施した。
機のベント口に接続した吸引ポンプを停止した点で異な
るだけで、その他は実施例1と全く同様に実施した。
【0055】得られた発泡性粒子Bの断面は図4に示し
たような状態であって、発泡性粒子1は直径が0.2m
m未満の小さな気泡Yを複数個含むと同時に直径が0.
2mm以上の大きな気泡Zを1個含んでいた。従って、
バブル形成は×であった。平均粒径は0.7mmであっ
た。また、この発泡性粒子から得られた発泡成形体は、
密度が32kg/m3 であり、曲げ強度が1.98kg
f/cm2 であった。従って、発泡性粒子は良質ではな
かった。
たような状態であって、発泡性粒子1は直径が0.2m
m未満の小さな気泡Yを複数個含むと同時に直径が0.
2mm以上の大きな気泡Zを1個含んでいた。従って、
バブル形成は×であった。平均粒径は0.7mmであっ
た。また、この発泡性粒子から得られた発泡成形体は、
密度が32kg/m3 であり、曲げ強度が1.98kg
f/cm2 であった。従って、発泡性粒子は良質ではな
かった。
【0056】
【比較例2】この比較例は、実施例2において、二軸押
出機のベント口に接続した吸引ポンプを停止した以外
は、実施例2と全く同様に実施したものである。
出機のベント口に接続した吸引ポンプを停止した以外
は、実施例2と全く同様に実施したものである。
【0057】得られた発泡性粒子Cは、図5に示したよ
うに、小さな気泡Yを複数個含む以外に、大きな気泡Z
を1個含んでいた。従ってバルブ形成は×であった。平
均粒径は0.7mmであった。また、この発泡性粒子か
ら得られた発泡成形体は、密度が30kg/m3 であ
り、曲げ強度が1.86kgf/cm2 であった。従っ
て、発泡性粒子は良質ではなかった。
うに、小さな気泡Yを複数個含む以外に、大きな気泡Z
を1個含んでいた。従ってバルブ形成は×であった。平
均粒径は0.7mmであった。また、この発泡性粒子か
ら得られた発泡成形体は、密度が30kg/m3 であ
り、曲げ強度が1.86kgf/cm2 であった。従っ
て、発泡性粒子は良質ではなかった。
【0058】
【比較例3】この比較例は、実施例3と同様に実施した
が、ただ二軸押出機のベント口に接続した吸引ポンプを
停止した点で異なるものとした。
が、ただ二軸押出機のベント口に接続した吸引ポンプを
停止した点で異なるものとした。
【0059】得られた発泡性粒子Dは図6に示したよう
に小さな気泡Yを複数個含んでいたが、大きな気泡は認
められなかった。また、小さな気泡Yを持つものが30
個の粒子中4個あった。従って、バブル形成は△であっ
た。発泡性粒子の平均粒径は0.8mmであった。ま
た、この発泡性粒子から作った発泡成形体は密度が26
kg/m3 であり、曲げ強度が2.42kgf/cm2
であった。従ってこの発泡性粒子は良質のものとは認め
られなかった。
に小さな気泡Yを複数個含んでいたが、大きな気泡は認
められなかった。また、小さな気泡Yを持つものが30
個の粒子中4個あった。従って、バブル形成は△であっ
た。発泡性粒子の平均粒径は0.8mmであった。ま
た、この発泡性粒子から作った発泡成形体は密度が26
kg/m3 であり、曲げ強度が2.42kgf/cm2
であった。従ってこの発泡性粒子は良質のものとは認め
られなかった。
【図1】この発明で用いることのできる装置の側面図で
ある。
ある。
【図2】図1で示した装置のうちの二軸押出機の一部切
欠平面図である。
欠平面図である。
【図3】実施例1において得られた発泡性粒子の断面拡
大図である。
大図である。
【図4】比較例1において得られた発泡性粒子の断面拡
大図である。
大図である。
【図5】比較例2において得られた発泡性粒子の断面拡
大図である。
大図である。
【図6】比較例3において得られた発泡性粒子の断面拡
大図である。
大図である。
1 二軸押出機
2 単軸押出機
3 多孔ダイ
4 カッティング室
5 送水ポンプ
6 脱水乾燥設備
7 水槽
8 容器
11 原料供給ホッパ
ー 12 開口(ベント
口) 13 吸引機 14 スクリュー 21 発泡剤圧入口 22 高圧ポンプ 41 カッター A、B、C、D 発泡性樹脂粒子 Y 小さな気泡 Z 大きな気泡
ー 12 開口(ベント
口) 13 吸引機 14 スクリュー 21 発泡剤圧入口 22 高圧ポンプ 41 カッター A、B、C、D 発泡性樹脂粒子 Y 小さな気泡 Z 大きな気泡
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月4日(2002.3.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】得られた発泡性粒子Bの断面は図4に示し
たような状態であって、発泡性粒子Bは直径が0.2m
m未満の小さな気泡Yを複数個含むと同時に直径が0.
2mm以上の大きな気泡Zを1個含んでいた。従って、
バブル形成は×であった。平均粒径は0.7mmであっ
た。また、この発泡性粒子から得られた発泡成形体は、
密度が32kg/m3 であり、曲げ強度が1.98kg
f/cm2 であった。従って、発泡性粒子は良質ではな
かった。
たような状態であって、発泡性粒子Bは直径が0.2m
m未満の小さな気泡Yを複数個含むと同時に直径が0.
2mm以上の大きな気泡Zを1個含んでいた。従って、
バブル形成は×であった。平均粒径は0.7mmであっ
た。また、この発泡性粒子から得られた発泡成形体は、
密度が32kg/m3 であり、曲げ強度が1.98kg
f/cm2 であった。従って、発泡性粒子は良質ではな
かった。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4F074 AA32 BA32 CA34
4F212 AA13 AB02 AG20 AR02 UA01
UB02 UF30 UG07 UN17 UW23
4F301 AA15 BD09 BD29 BD42 BF16
BF31
Claims (2)
- 【請求項1】 回収されたスチレン系樹脂を含んでいる
樹脂を二軸押出機に入れ、押出機内で樹脂を溶融し、二
軸押出機のバレルに設けた開口からバレル内を減圧吸引
し、次いで溶融樹脂に発泡剤を圧入し、引き続いて溶融
樹脂を押出機から加圧液体中へ押し出して樹脂の発泡を
押さえ、押し出すと同時に液体中で樹脂を粒子状に切断
することを特徴とする、回収スチレン系樹脂から発泡性
樹脂粒子を製造する方法。 - 【請求項2】 減圧吸引が200torr以下の減圧下
になされることを特徴とする、請求項1に記載の回収ス
チレン系樹脂から発泡性粒子を製造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002039430A JP2003238728A (ja) | 2002-02-18 | 2002-02-18 | 回収スチレン系樹脂から発泡性樹脂粒子を製造する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002039430A JP2003238728A (ja) | 2002-02-18 | 2002-02-18 | 回収スチレン系樹脂から発泡性樹脂粒子を製造する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003238728A true JP2003238728A (ja) | 2003-08-27 |
Family
ID=27780450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002039430A Pending JP2003238728A (ja) | 2002-02-18 | 2002-02-18 | 回収スチレン系樹脂から発泡性樹脂粒子を製造する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003238728A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012201688A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-10-22 | Sekisui Plastics Co Ltd | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形体 |
WO2016017813A1 (ja) * | 2014-07-31 | 2016-02-04 | 積水化成品工業株式会社 | スチレン系樹脂発泡性粒子及びその製造方法、発泡粒子、発泡成形体並びにその用途 |
-
2002
- 2002-02-18 JP JP2002039430A patent/JP2003238728A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012201688A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-10-22 | Sekisui Plastics Co Ltd | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形体 |
WO2016017813A1 (ja) * | 2014-07-31 | 2016-02-04 | 積水化成品工業株式会社 | スチレン系樹脂発泡性粒子及びその製造方法、発泡粒子、発泡成形体並びにその用途 |
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