JP4348198B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
その結果、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、食品添加物として安全性が高く、高い洗浄力を有し、また、皮膚や毛髪に対する刺激の低い、極めて温和な界面活性剤であることから、食品、食器等の洗浄剤やシャンプー、ボディシャンプー、洗顔料等の洗浄剤組成物として使用されている。トリグリセリンモノ脂肪酸エステルを主成分とするポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、特許文献1参照。)や、ポリグリセリン脂肪酸エステルを2重量%以上含む水性溶液であって、かつ5℃で一週間以上透明であることを特徴とする洗浄剤(例えば、特許文献2参照。)が例示されている。
1.ポリグリセリンの平均重合度が3以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを洗浄成分として含有する洗浄剤用組成物において、該ポリグリセリン脂肪酸エステル組成中のモノグリセリドが5重量%以下、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルが20重量%以上であることを特徴とする洗浄剤用組成物。
2.ポリグリセリン脂肪酸エステル組成中のモノグリセリドが0.5重量%以下であることを特徴とする上記1記載の洗浄剤用組成物。
3.ポリグリセリン脂肪酸エステル組成中のジグリセリンモノ脂肪酸エステルが30重量%以上、60重量%以下であることを特徴とする上記1〜2記載の洗浄剤用組成物。
4.ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸が炭素数8〜22の直鎖又は分岐状の飽和又は不飽和脂肪酸から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物からなることを特徴とする上記1〜3記載の洗浄剤用組成物。
5.ポリグリセリンの平均重合度が4〜10であることを特徴とする上記1〜4に記載の洗浄剤用組成物。
6.上記1〜5記載の洗浄剤用組成物を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
7.−5℃で白濁しない低温保存安定性の高い上記6記載の洗浄剤組成物。
本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸は炭素数8〜22の直鎖又は分岐状の飽和又は不飽和脂肪酸から選ばれる1種または2種以上の混合物であり、好ましくは炭素数8〜16の直鎖又は分岐状の飽和又は不飽和脂肪酸から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物であり、特に好ましくは炭素数8〜12の直鎖の飽和脂肪酸から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物である。
1リットル四つ口フラスコにラウリン酸230gとリン酸(85%品)0.2gを加え、140℃に加熱した。反応温度を140℃に保ちながら、グリシドール483gを5時間かけて滴下し、系中のオキシラン濃度が0.1%未満になるまで反応を続けた。冷却してヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル650gを得た。次に分子蒸留にてエステルの前留分を分別し約580gの試料を得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
1リットル四つ口フラスコにラウリン酸201gとリン酸(85%品)0.2gを加え、140℃に加熱した。反応温度を140℃に保ちながら、グリシドール556gを6時間かけて滴下し、系中のオキシラン濃度が0.1%未満になるまで反応を続けた。冷却してオクタグリセリンモノラウリン酸エステル702g得た。次に分子蒸留にてエステルの前留分を分別し約630gの試料を得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
1リットル四つ口フラスコにラウリン酸149gとリン酸(85%品)0.2gを加え、140℃に加熱した。反応温度を140℃に保ちながら、グリシドール551gを6時間かけて滴下し、系中のオキシラン濃度が0.1%未満になるまで反応を続けた。冷却してデカグリセリンモノラウリン酸エステル650gを得た。次に分子蒸留にてエステルを分別し約600gのデカグリセリンモノラウリン酸エステル蒸留残渣を得た後、更にモノエステル含量が70%のジグリセリンモノラウリン酸エステルを蒸留残渣100部に対して30部配合し、約780gの試料を得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
1リットル四つ口フラスコにカプリン酸149gとリン酸(85%品)0.2gを加え、140℃に加熱した。反応温度を140℃に保ちながら、グリシドール520gを6時間かけて滴下し、系中のオキシラン濃度が0.1%未満になるまで反応を続けた。冷却してデカグリセリンモノカプリン酸エステル615gを得た。次に分子蒸留にてエステルを分別し約580gのデカグリセリンモノカプリン酸エステル蒸留残渣を得た後、更にモノエステル含量が70%のジグリセリンモノカプリン酸エステルを蒸留残渣100部に対して40部配合し、約812gの試料を得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
5リットル四つ口フラスコにグリセリン1000gと50%水酸化ナトリウム溶液6gを入れ、窒素気流下で100Torrの減圧下で水を除去しながら240℃に加熱し、25時間そのまま保持して、ヘキサグリセリン反応物を得た。得られたヘキサグリセリンをイオン交換樹脂を使用し、脱NaOHを行った。このものの水酸基価は970であった。1リットルの四つ口フラスコにヤシ油脂肪酸223gと水酸化ナトリウム0.7gを入れ、上記で得たヘキサグリセリン477gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら240℃で3時間反応し、冷却してヘキサグリセリンモノヤシ油脂肪酸エステル660gを得た。次に分子蒸留にてエステルを分別し約600gのヘキサグリセリンモノヤシ油脂肪酸エステル蒸留残渣を得た後、更にモノエステル含量が70%のジグリセリンモノカプリン酸エステルを蒸留残渣100部に対して40部配合し、約840gの試料を得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
5リットル四つ口フラスコにグリセリン1000gと50%水酸化ナトリウム溶液6gを入れ、窒素気流下で100Torrの減圧下で水を除去しながら260℃に加熱し、40時間そのまま保持して、ドデカグリセリン反応物を得た。得られたドデカグリセリンをイオン交換樹脂を使用し、脱NaOHを行った。このものの水酸基価は870であった。1リットルの四つ口フラスコにラウリン酸134gと水酸化ナトリウム0.7gを入れ、上記で得たドデカグリセリン604gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら240℃で3時間反応し、冷却してドデカグリセリンモノラウリン酸エステル678gを得た。次にモノエステル含量が70%のジグリセリンモノラウリン酸エステルをドデカグリセリンモノラウリン酸エステル100部に対して40部配合し、約940gの試料を得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
5リットル四つ口フラスコにグリセリン1000gと50%水酸化ナトリウム溶液6gを入れ、窒素気流下で100Torrの減圧下で水を除去しながら240℃に加熱し、20時間そのまま保持して、ヘキサグリセリン反応物を得た。得られたヘキサグリセリンをイオン交換樹脂を使用し、脱NaOHを行った。このものの水酸基価は970であった。1リットルの四つ口フラスコにラウリン酸220gと水酸化ナトリウム0.7gを入れ、上記で得たヘキサグリセリン505gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら240℃で3時間反応し、冷却してヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル652gを得た。次に分子蒸留にてエステルを分別し約540gのヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル蒸留残渣を得た後、更に蒸留残渣100部に対してモノエステル含量が70%のジグリセリンモノラウリン酸エステルを30部、モノエステル含量が85%のジグリセリンモノオレイン酸エステルを10部配合し約750gの試料を得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
1リットル四つ口フラスコにヤシ油脂肪酸230gとリン酸(85%品)0.2gを加え、140℃に加熱した。反応温度を140℃に保ちながら、グリシドール483gを5時間かけて滴下し、系中のオキシラン濃度が0.1%未満になるまで反応を続けた。冷却してヘキサグリセリンモノヤシ油脂肪酸エステル650gを得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
1リットル四つ口フラスコにヤシ油脂肪酸201gとリン酸(85%品)0.2gを加え、140℃に加熱した。反応温度を140℃に保ちながら、グリシドール556gを6時間かけて滴下し、系中のオキシラン濃度が0.1%未満になるまで反応を続けた。冷却してオクタグリセリンモノヤシ油脂肪酸エステル702g得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
1リットル四つ口フラスコにラウリン酸149gとリン酸(85%品)0.2gを加え、140℃に加熱した。反応温度を140℃に保ちながら、グリシドール551gを6時間かけて滴下し、系中のオキシラン濃度が0.1%未満になるまで反応を続けた。冷却してデカグリセリンモノラウリン酸エステル650gを得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
1リットル四つ口フラスコにカプリン酸149gとリン酸(85%品)0.2gを加え、140℃に加熱した。反応温度を140℃に保ちながら、グリシドール520gを6時間かけて滴下し、系中のオキシラン濃度が0.1%未満になるまで反応を続けた。冷却してデカグリセリンモノカプリン酸エステル615gを得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
5リットル四つ口フラスコにグリセリン1000gと50%水酸化ナトリウム溶液6gを入れ、窒素気流下で100Torrの減圧下で水を除去しながら240℃に加熱し、25時間そのまま保持して、ヘキサグリセリン反応物を得た。得られたヘキサグリセリンをイオン交換樹脂を使用し、脱NaOHを行った。このものの水酸基価は970であった。1リットルの四つ口フラスコにヤシ油脂肪酸223gと水酸化ナトリウム0.7gを入れ、上記で得たヘキサグリセリン477gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら240℃で3時間反応し、冷却してヘキサグリセリンモノヤシ油脂肪酸エステル660gを得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
5リットル四つ口フラスコにグリセリン1000gと50%水酸化ナトリウム溶液6gを入れ、窒素気流下で100Torrの減圧下で水を除去しながら260℃に加熱し、40時間そのまま保持して、ドデカグリセリン反応物を得た。得られたドデカグリセリンをイオン交換樹脂を使用し、脱NaOHを行った。このものの水酸基価は870であった。1リットルの四つ口フラスコにラウリン酸134gと水酸化ナトリウム0.7gを入れ、上記で得たドデカグリセリン604gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら240℃で3時間反応し、冷却してドデカグリセリンモノラウリン酸エステル678gを得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
5リットル四つ口フラスコにグリセリン1000gと50%水酸化ナトリウム溶液6gを入れ、窒素気流下で100Torrの減圧下で水を除去しながら240℃に加熱し、33時間そのまま保持して、デカグリセリン反応物を得た。得られたデカグリセリンをイオン交換樹脂を使用し、脱NaOHを行った。このものの水酸基価は890であった。1リットルの四つ口フラスコにラウリン酸133gと水酸化ナトリウム0.7gを入れ、上記で得たデカグリセリン505gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら240℃で3時間反応し、冷却してデカグリセリンモノラウリン酸エステル590gを得た。得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
2リットル四つ口フラスコにジグリセリン500gとラウリン酸520gと水酸化ナトリウム0.7gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら240℃で3時間反応し、冷却してジグリセリンモノラウリン酸エステル900gを得た。次に分子蒸留にてエステルを分別し約400gのジグリセリンモノラウリン酸エステルを得た後、得られた試料についてモノグリ含量、ジグリセリンモノエステル含量、及びけん化分解後のポリグリセリン水酸基価を測定した。結果を表1に示す。
「洗浄力評価」実施例1〜7、比較例1〜7の試料についてそれぞれJIS K3362に定められた合成洗剤試験方法の洗浄力評価方法をもちいて試験を行ない、人工汚こうの除去率で示した。結果を表1に示す。
「起泡力評価」実施例1〜7、比較例1〜7の試料についてそれぞれ0.25%濃度水溶液の起泡力を試験した。試験方法はJIS K3362に定められた合成洗剤試験方法の起泡力と泡の安定度評価方法を用いた。結果を表1に示す。
「低温安定性評価」実施例1〜7、比較例1〜7の試料について各10gをそれぞれイオン交換水に溶解し、全体量を100mlとして試料溶液を調製した後、−5℃で保存して水溶液の状態を経時的に観察した。結果を表1に示す。
実施例1で得られた洗浄剤用組成物を用いて、下記の配合にて食器用洗浄剤組成物を調製した。
(g)
洗浄剤用組成物 10.0
プロピレングリコール 5.0
クエン酸三ナトリウム 3.0
防腐剤 0.5
pH調整剤 適量(pH6.5に調整)
精製水 バランス
合計 100.0
上記洗浄剤組成物は−5℃で3ヶ月保存しても濁り、沈殿等が発生せず低温安定性に優れるものであった。
Claims (6)
- ポリグリセリンの平均重合度4−10のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する洗浄剤用組成物において、該ポリグリセリン脂肪酸エステル組成中のモノグリセリドが5重量%以下、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルが20重量%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする洗浄剤用組成物。
- ポリグリセリン脂肪酸エステル組成中のモノグリセリドが1.0重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の洗浄剤用組成物。
- ポリグリセリン脂肪酸エステル組成中のジグリセリンモノ脂肪酸エステルが30重量%以上、60重量%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄剤用組成物。
- ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸が炭素数8〜22の直鎖又は分岐状の飽和又は不飽和脂肪酸から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物からなることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の洗浄剤用組成物。
- 請求項1〜4いずれか記載の洗浄剤用組成物を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
- −5℃で白濁しない低温保存安定性の高い請求項5記載の洗浄剤組成物。
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