JP4348055B2 - 加熱蒸散温度の調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内などで殺虫原体等を揮散させるための加熱蒸散温度の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハエ、蚊、ゴキブリ、ダニ等の害虫防除のための加熱蒸散方法としては、吸液芯を用いて殺虫液剤を吸上げ加熱蒸散させる方法や、繊維板等の多孔質基材(固形マット)に吸着させた殺虫剤を加熱して蒸散させる方法が知られている。
【0003】
前者の場合、殺虫剤を溶液形態で使用するため、殺虫剤を収容する容器や加熱蒸散器具が大きくなるという問題がある。また、水を加えた製剤では、揮散安定性が悪く、薬剤を長時間蒸散させるのには向いていなかった。後者のマット方式の場合、無溶剤型ではあるが、薬剤の残存率が高く安定した長期の揮散は望めなかった。
【0004】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、先に、殺虫原体を加熱蒸散する加熱蒸散方法およびこれに使用する加熱蒸散容器を提案した(特願2001−210564)。すなわち、殺虫原体を加熱すると、水を加えた殺虫液を使用するより、極めて効率よく揮散させることができ、安定した長期の揮散が可能になる。
【0005】
ここで、殺虫原体とは溶剤を含まない殺虫剤成分自体をいう。従って、加熱蒸散時間の長いもの、例えば1日12時間の揮散を30日間ないし60日間持続させるものなどであっても、使用する殺虫原体はせいぜい数ml程度とごく少量であり、使用する加熱蒸散容器も、縦横各30mm程度のシートの中央部に深さ1〜2mm程度の凹部を設けた小型容器である。
【0006】
このような小さな容器であるため、揮散量を調整するには、微細な温度調整を必要とする。しかし、当該容器を加熱するヒータの温度を微調整して、蒸散に最適な温度を設定するのが困難である。また、加熱温度を変えて、殺虫剤成分の揮散持続時間を調整する場合も同様に、ヒータ温度を微調整して各条件での最適温度を設定するのは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、殺虫剤成分等の被蒸散物の揮散量を設定するための加熱蒸散温度の調整方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ヒータ温度が一定であっても、加熱蒸散容器の凹部深さやフランジの大きさなどを変えることによって、被蒸散物を収容した凹部内の表面温度を調整することができ、従って被蒸散物の揮散量を様々に設定することができるという新たな知見を見出した。
【0009】
本発明は、かかる新たな知見に基づいて完成されたものであって、以下の構成からなる。
(1)溶剤を含まない殺虫剤成分自体である殺虫原体を収容するための凹部を有する容器であって、前記凹部は、前記容器の底部を所定のヒータ温度で加熱して前記殺虫原体を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度が所望の揮散量を揮散させる温度になるような深さを有している、ことを特徴とする加熱蒸散容器。
(2)溶剤を含まない殺虫剤成分自体である殺虫原体を収容するための凹部を有するとともに、該凹部の周縁にフランジ部が設けられた容器であって、前記フランジ部は、前記容器の底部を所定のヒータ温度で加熱して前記殺虫原体を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度が所望の揮散量を揮散させる温度になるような面積を有している、ことを特徴とする加熱蒸散容器。
(3)溶剤を含まない殺虫剤成分自体である殺虫原体を収容するための凹部を有するとともに、該凹部の底部から凹部内に突設したリブを有する容器であって、前記リブは、前記容器の底部を所定のヒータ温度で加熱して前記殺虫原体を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度が所望の揮散量を揮散させる温度になるような体積を有している、ことを特徴とする加熱蒸散容器。
(4)溶剤を含まない殺虫剤成分自体である殺虫原体を収容するための凹部を有する容器の底部を所定のヒータ温度で加熱して前記凹部内の殺虫原体を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度を所望の揮散量を揮散させる温度にするために、前記容器として前記(1)〜(3)のいずれかに記載の加熱蒸散容器を用いる、ことを特徴とする加熱蒸散温度の調整方法。
上記(4)の加熱蒸散温度の調整方法は、換言すれば、以下の通りである。
(4-1)被蒸散物を収容するための凹部を有する容器を加熱して前記被蒸散物を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度を、前記凹部の深さで調整することを特徴とする加熱蒸散温度の調整方法。
(4-2)被蒸散物を収容するための凹部の周縁にフランジ部を設けた容器を加熱して被蒸散物を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度を前記フランジ部の面積で調整することを特徴とする加熱蒸散温度の調整方法。
(4-3)被蒸散物を収容するための凹部の底部から凹部内に突設したリブを有する容器を加熱して被蒸散物を蒸散させるにあたり、前記凹部内の表面温度を前記リブの体積で調整することを特徴とする加熱蒸散温度の調整方法。
(4-4) 被蒸散物が殺虫原体である前記(4-1)〜(4-3)のいずれかに記載の加熱蒸散温度の調整方法。
【0010】
なお、凹部およびこの凹部周縁に設けたフランジ部を有する容器を加熱して被蒸散物を蒸散させるにあたっては、凹部の深さおよびフランジ部の面積から選ばれる少なくとも1つで凹部内の表面温度を調整すればよい。
【0011】
また、被蒸散物を収容するための凹部、この凹部周縁に設けたフランジ部および前記凹部の底部から凹部内に突設したリブを有する容器を加熱して被蒸散物を蒸散させるにあたっては、前記凹部の深さ、フランジ部の面積およびリブの体積から選ばれる少なくとも1つで凹部内の表面温度を調整すればよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
被蒸散物として、殺虫原体を使用した場合の本発明にかかる加熱蒸散温度の調整方法を以下説明する。使用する殺虫原体は、溶剤を含まない殺虫剤成分自体であって、2種以上の殺虫剤成分を混合したものであってもよい。また、殺虫原体に、添加剤として、通常使用される安定剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、色素などの1種または2種以上を添加してもよい。
【0013】
殺虫原体は、加熱により蒸散し、害虫に対して防除効果を示すものであればよい。このような殺虫原体としては、例えばトランスフルスリン、フラメトリン、d-T80-フラメトリン、エムペントリン、フェノトリン、レスメトリン、フタルスリン、d-T80-フタルスリン、およびこれらの異性体、さらにビフェントリン、フェンプロパトリンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、殺虫原体の性状は液体、固体のいずれでもよいが、液体であるのが好ましい。
【0014】
前記添加剤は必要最小限の添加量でよく、通常、添加殺虫原体の総量に対して安定剤が約5重量%以下、酸化防止剤が約5重量%以下、紫外線防止剤が約5重量%以下であればよい。また、これ以外にも、通常用いられている効力増強剤、揮散率向上剤、消臭剤、香料等の各種添加剤も任意に添加することができる。
【0015】
殺虫原体を加熱蒸散させるための容器の一例を図1に示す。この容器1は、アルミニウムなどの金属シート、耐熱性樹脂シートなどの耐熱性シートの中央部に殺虫原体を収容する凹部2を設け、この凹部2の開口周縁にフランジ部3を設けたものである。また、容器1を補強するために、必要に応じて凹部2の底部から凹部2内にリブ9を突設させてもよい。
【0016】
容器1は、図2に示すように、殺虫原体8を収容した凹部2上面の開口部(蒸散口)をガス透過性フィルム4で塞いで使用するのが好ましい。これにより、殺虫原体8が容器1からこぼれるのを防止でき、運搬などの取り扱いが容易になる。
【0017】
ガス透過性フィルム4としては、殺虫原体から揮散した薬剤成分の揮散を妨げずに該フィルム4を通過させうるものであればいずれも使用可能である。このようなガス透過性フィルム4を例示すると、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルペンテンなどが挙げられる。これらのフィルムは単独で使用してもよく、あるいは2種以上を貼り合わせたものであってもよい。
【0018】
また、フィルムにレーザー光などにより微細な孔を多数あけた微多孔性フィルムもガス透過性フィルムとして単独で、または他のガス透過性フィルムと貼り合わせるなどして好適に使用可能である。さらに、針などで孔をあけた多孔性フィルムも単独で、または他のガス透過性フィルムと貼り合わせるなどして使用することができる。ガス透過性フィルム4の厚さは約10〜100μm、好ましくは30〜70μmであるのがよい。
【0019】
容器1は、使用に際して、図2に示すように、下部に発熱体6を備えた放熱板7上に載置され、放熱板7からの熱によって内部の殺虫原体8が加熱される。殺虫原体8から蒸散した殺虫剤成分は、ガス透過性フィルム4を通って拡散される(蒸散する殺虫剤成分を矢印で示す)。
【0020】
容器1に収容する殺虫原体8の量は、使用する薬剤の蒸散性、単位時間当りの蒸散量、目標とする蒸散持続時間等に応じて適宜決定されるため、特に限定されるものではないが、通常約0.05〜3ml、好ましくは0.1〜1ml程度であればよい。
【0021】
殺虫原体の加熱温度は、殺虫剤成分の単位時間当りの揮散量を考慮して適宜決定され、通常、ヒーター温度(放熱板7の表面温度)は約50〜170℃、好ましくは70〜130℃の範囲から適切な温度が設定される。このとき、容器1の温度、特に凹部2の表面温度が重要であり、この表面温度の変動で殺虫剤成分の揮散量が変わる。凹部2の表面温度はヒーター温度と必ずしも同一ではなく、フランジ部3への熱伝導や大気への放熱などによって大きく変動する。従って、この現象を逆に利用することにより、たとえヒーター温度が一定であっても、凹部の深さやフランジ部3の大きさ等を変えることにより、容器1の熱伝導や大気への放熱量が変わり、凹部2の表面温度を調整することが可能である。これにより、殺虫剤成分の揮散量を調整することができる。
【0022】
凹部2の表面温度変動に影響する要因としては、図1(b)に示す凹部2の深さh、フランジ部3の有無もしくはフランジ部3の大きさ(面積)、さらに凹部2内にリブ9がある場合は当該リブ9の大きさ(体積)などが挙げられる。
【0023】
凹部2の深さhは、凹部2の表面温度が最適な温度となるように、約0.3〜5mm、好ましくは約0.5〜4mmの範囲から決定することができる。通常は、深さhが大きいほど凹部2の表面温度は低くなり、逆に深さhが小さいほど凹部2の表面温度は高くなる。
【0024】
フランジ部3の大きさ(面積)は、凹部2の表面温度が最適な温度となるように設定される。フランジ部3の大きさを、図1に示す平面図における全面積(D1×D2)に対するフランジ部3の割合で表したとき、このフランジ部3の割合は0〜約85%、好ましくは0〜約70%の範囲から決定することができる。フランジ部3の割合が0とは、フランジ部3がない場合を意味している。通常は、フランジ部3が大きいほど凹部2の表面温度は低くなり、逆に小さいほど凹部2の表面温度は高くなる。フランジ部3の形状は特に限定されない。
【0025】
リブ9の大きさ(体積)は、凹部2の表面温度が最適な温度となるように設定される。リブ9の大きさは体積で表すのが好ましい。この場合、リブ9の高さは、通常、凹部2の深さhとほぼ等しいが、深さhよりも大きくても、あるいは小さくてもよい。リブ9の高さが凹部2の深さhと略等しい場合、凹部2の水平断面積に対するリブ9の水平断面積(すなわち凹部2の底面に平行な断面積)の割合は0〜約30%、好ましくは0〜約25%の範囲から決定することができる。リブ9の水平断面積の割合が0とは、フランジ部3がない場合を意味している。リブ9の体積が大きいほど凹部2の表面温度は低くなり、逆に小さいほど凹部2の表面温度は高くなる。リブ9の形状は特に限定されない。
【0026】
このようにして、容器1内の加熱時における殺虫原体の温度を約45〜165℃、好ましくは約65〜125℃の範囲内で最適な温度に設定する。具体的には、蚊等の害虫駆除に必要とされる個々の殺虫剤の有効揮散量および揮散持続時間を目安にして、加熱温度を決定することができる。
【0027】
このように、凹部2の深さh、フランジ部3の大きさ、さらにリブ9の大きさ等を変えることにより、容器1の表面温度が変わり、殺虫剤成分の揮散量の調節が可能となる。従って、使用する殺虫原体に応じて最適な揮散量を設定できると共に、同じヒータ温度であっても、揮散量を調節して揮散持続時間を30日、60日あるいはそれ以上の様々な揮散持続時間に設定された加熱蒸散容器を提供することが可能になる(ただし、上記日数は殺虫原体を1日当り12時間程度加熱蒸散する場合の日数である)。
【0028】
なお、薬剤を加熱蒸散させるにあたっては、容器1を放熱板7と共に水平面に対して傾斜させた状態で保持すると、容器1内の殺虫原体8の蒸散による減少量が当該殺虫原体8の液面の推移から判別しやすくなり、殺虫原体の残量を示すインジケータ機構を果たすことができる。容器5の水平面に対する傾斜角度は40〜60°程度が適当である。
【0029】
なお、本発明にかかる加熱蒸散温度の調整方法は、殺虫原体の他にも、殺虫原体を溶剤に溶解ないし分散させた殺虫剤液、芳香剤などの揮散にも適用可能である。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明にかかる加熱蒸散温度の調整方法を説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0031】
実施例1
(凹部の深さと凹部の表面温度)
図1(b)に示す凹部の深さhが異なる他は同寸法、同形状の試料容器1-1、1−2および1−3を用いて、凹部の表面温度を調べた。各試料容器は、厚さ100μmのアルミニウムシートの片面(容器の内面)に厚さ50μmのニ軸延伸ポリプロピレンフイルムを貼り合わせて作製した厚さ0.15mmの容器である。試料容器各部の寸法は図3および下記に示すとおりである。
D1:36mm
D2:28mm
C1:30mm
C2:20mm
C3:5mm
C4:20mm
各各試料容器を、表面温度を108.8℃に維持した放熱板7上に載置し、30分経過後に、図3に矢印a〜eで示す測定点にて、凹部2底面の表面温度を測定した。その結果を表1に示す。なお、温度測定には安立計器(株)製のデジタル温度計を用いた。
【表1】
表1から、凹部の深さが大きくなるほど、凹部の表面温度が低下することがわかる。
【0032】
実施例2
(フランジ部の面積と凹部の表面温度)
図4(a)〜(c)に示すように、フランジ部31,32,33の大きさ(面積)が異なる3つの試料容器を作製した。これらの容器は、実施例1と同様に、厚さ100μmのアルミニウムシートの片面(容器の内面)に厚さ50μmのニ軸延伸ポリプロピレンフイルムを貼り合わせて作製した厚さ0.15mmの容器である。
試料容器各部の寸法と面積を表2に示す。なお、凹部の深さはいずれも2mmである。各試料容器の凹部底面の表面温度を実施例1と同様にして測定した。その結果を表3に示す。
【表2】
【表3】
表2および表3から、フランジ部が大きくなるほど、凹部の表面温度が低下することがわかる。
【0033】
実施例3
(リブの大きさと凹部の表面温度)
図5(a)〜(c)に示すように、凹部2内にリブを有しない試料容器およびリブ91,92を有する2つの試料容器をそれぞれ作製した。これらの容器は、実施例1と同様に、厚さ100μmのアルミニウムシートの片面(容器の内面)に厚さ50μmのニ軸延伸ポリプロピレンフイルムを貼り合わせて作製した厚さ0.15mmの容器である。なお、凹部の深さはいずれも1mmである。図5(a)〜(c)に示す各部の寸法は下記に示すとおりである。
D1:32mm
D2:25mm
C1:25mm
C2:17mm
C3:4mm
C4:14mm
各試料容器の凹部底面の表面温度を実施例1と同様にして測定した。その結果をリブの大きさと共に表4に示す。
【表4】
表4から、リブが大きくなるほど、凹部の表面温度をが低下することがわかる。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、被蒸散物を収容するための凹部の周縁に必要に応じてフランジ部を設け、さらに必要なら前記凹部の底部から凹部内にリブを突設させた容器を加熱して被蒸散物を蒸散させるにあたり、前記凹部内の表面温度を、前記凹部の深さ、前記フランジ部の面積または前記リブの体積で調整するため、同一ヒータでヒータ温度が一定であっても、任意の加熱温度が得られ、また被蒸散物が変わっても被蒸散物に適した温度を設定できるので、被蒸散物の揮散量を任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明における加熱蒸散容器の一例を示す平面図、(b)はそのX−X線断面図である。
【図2】ガス透過性フィルムでシールした加熱蒸散容器の使用状態を示す断面図である。
【図3】実施例1で使用した試料容器を示す平面図である。
【図4】 (a)〜(c)はそれぞれ実施例2で使用した試料容器を示す平面図である。
【図5】 (a)〜(c)はそれぞれ実施例3で使用した試料容器を示す平面図である。
【符号の説明】
1…容器、2…凹部、3…フランジ部、4…ガス透過性フィルム、6…発熱体、7…放熱板、9…リブ
Claims (4)
- 殺虫原体を溶解ないし分散させるための溶剤を含まない殺虫成分自体である殺虫原体を収容するための凹部を有する容器であって、前記凹部は、前記容器の底部を所定のヒータ温度で加熱して前記殺虫原体を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度が所望の揮散量を揮散させる温度になるような深さを有している、ことを特徴とする加熱蒸散容器。
- 殺虫原体を溶解ないし分散させるための溶剤を含まない殺虫成分自体である殺虫原体を収容するための凹部を有するとともに、該凹部の周縁にフランジ部が設けられた容器であって、前記フランジ部は、前記容器の底部を所定のヒータ温度で加熱して前記殺虫原体を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度が所望の揮散量を揮散させる温度になるような面積を有している、ことを特徴とする加熱蒸散容器。
- 殺虫原体を溶解ないし分散させるための溶剤を含まない殺虫成分自体である殺虫原体を収容するための凹部を有するとともに、該凹部の底部から凹部内に突設したリブを有する容器であって、前記リブは、前記容器の底部を所定のヒータ温度で加熱して前記殺虫原体を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度が所望の揮散量を揮散させる温度になるような体積を有している、ことを特徴とする加熱蒸散容器。
- 殺虫原体を溶解ないし分散させるための溶剤を含まない殺虫成分自体である殺虫原体を収容するための凹部を有する容器の底部を所定のヒータ温度で加熱して前記凹部内の殺虫原体を揮散させるにあたり、前記凹部内の表面温度を所望の揮散量を揮散させる温度にするために、前記容器として請求項1〜3のいずれかに記載の加熱蒸散容器を用いる、ことを特徴とする加熱蒸散温度の調整方法。
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