JP4347361B2 - 光スイッチ - Google Patents

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Description

この発明は光通信等の分野において使用される光スイッチに関する。
光路の切り換えにミラーを用いる光スイッチには、入力ポートからの光が出力ポートに結合するまでに、ミラーによる1回の反射を利用するものや2回の反射を利用するものなどがあるが、例えば反射による光の偏波状態の変化の観点から言えば、ミラーでの反射回数は少ない方が好ましく、またミラーに対する入射角も小さい方が好ましい。
図5Aは1×2型の光スイッチの従来例として、特許文献1に記載されている構成を示したものであり、図中、11は入射光ファイバを示し、12,13はそれぞれ出力光ファイバを示す。また、14は可動ミラーを示し、15は固定ミラーを示す。
この例では入射光ファイバ11からの光が固定ミラー15で反射されて出力光ファイバ13に光結合され、また可動ミラー14が光路を遮るように移動することにより入射光ファイバ11からの光が可動ミラー14で反射されて出力光ファイバ12に光結合されるものとなっており、可動ミラー14の移動によって光路の切り換えが行われるものとなっている。
可動ミラー14はバーが支柱で支えられたシーソー型の駆動部16に設置されており、駆動部16の回転(シーソー運動)により可動ミラー14が光路に出入りするものとなっている。図5A中、17a,17bは駆動部16の軟磁性体よりなるバーを吸引するための電磁コイルを示し、18はケースを示す。
図5Bは図5Aにおけるミラーと光路の詳細関係を示したものであり、図中、αは可動ミラー14に対する光の入射角(=反射角)を示し、αは固定ミラー15に対する光の入射角(=反射角)を示す。特許文献1ではこれら入射角α,αは20°以下とされ、かつα≠αとされ、αとαに角度差を設けることで出力光ファイバ12と13との重なりを回避するものとなっている。なお、具体的な数値例として、α=8°,α=13°とすることが記載されている。
上述した特許文献1に記載された光スイッチはミラーでの反射回数は1回であり、またミラーへの光の入射角も20°以下として入射角を小さく抑えている点では光の偏波状態の変化も小さく、好ましいと言える。しかしながら、2つのミラーに対する光の入射角を変えることを特徴としているため、2つのミラーによってそれぞれ反射されて出射される2つの出射光の偏波状態は同じではなく、つまり両出射光の偏波状態を高い精度でそろえるといった要求には適さない構成となっている。
2つのミラーを用いる1×2型の光スイッチにおいて、切り換え出射される両出射光の偏波状態を高精度でそろえるためには、それら2つのミラーへの光の入射角を等しくすることが好ましく、特許文献2にはそのように2つのミラーへの光の入射角が等しくされたミラー配置及び光路構成が記載されている。
特許第3719508号公報 特開平1−306811号公報
しかるに、特許文献2に記載された構成では2つのミラーを光路上において近接するように位置させることができず、2つのミラー間に相当の間隔を設けなければならないといった状況が生じる。これは入力ポートに対して2つの出力ポートが同じ側に配置されていることによるもので、この点について、以下、図6を参照して具体的に説明する。なお、図6では入力ポート及び2つの出力ポートをそれぞれ光ファイバとし、それら光ファイバ及び2つのミラーに図5Aと同一符号を付して説明する。
2つのミラー14,15はそれらへの光の入射角が等しくなるよう平行に位置され、また2つの出力光ファイバ12,13も光軸が互いに平行に配置される。入射光ファイバ11からの入射光のミラー14及び15における反射点をE,Fとし、点Fから出力光ファイバ12の光軸への垂線をFGとする。
EF・sin∠FEG=FG
であり、ここでミラー14,15への光の入射角を例えば10°とすると、∠FEG=20°となる。また、出力光ファイバ12,13の径(クラッド径)をφ125μmとし、それら光ファイバ12,13の光軸間距離をクラッド径と同じ125μmとすると、FG=125μmとなり、光路上のミラー間距離EFは、
EF=125/sin20°=365μm
となる。
このような2つのミラー14,15間の大きな間隔は以下のような不都合を招く。即ち、先端に例えばロッドレンズを備え、入射光ファイバ11が集光機能を有する場合に、その入射光ファイバ11からの光が形成するビームウエストの位置(ビーム径が最も絞られた位置、即ち光ファイバの先端に設けられたレンズの焦点位置)は2つのミラー14,15の一方に一致させれば、他方からは大きく外れた位置に位置することになる。例えば、ビームウエストの位置をミラー15に一致させると、ミラー14には大寸法の光スポットが照射されることになり、ミラー14の面積増大及び駆動ストロークの増大を余儀なくされる。一方、ビームウエストの位置をミラー14に一致させると、ミラー15には大寸法の光スポットが照射されることになり、ミラー15の面積増大を余儀なくされる。
このようなミラーの面積増大は光スイッチを例えばMEMS(Micro Electro Mechanical System)で構成する場合、大きな問題となる。即ち、ミラーを構成するシリコン層(シリコンデバイス層)の厚さの増大が必要となり、またそのような厚いシリコンデバイス層を垂直に精度良くエッチングしなければならないといった問題が生じる。また、駆動ストロークの増大も、アクチュエータに要求される駆動電圧の増大という負担を生じる。
この発明の目的は上述した問題に鑑み、偏波状態がそろった2つの出射光を得ることができ、かつMEMSで容易に構成することができる光スイッチを提供することにある。
この発明による光スイッチは、基板上に、それぞれ集光手段を先端に備えた3つの光導波手段の端部とミラーとアクチュエータとが配置され、3つの光導波手段の端部のうちの1つが入力ポート、残り2つが第1及び第2の出力ポートとされ、入力ポートと第1、第2の出力ポートとの光結合がアクチュエータによるミラーの駆動によって切り換えられる光スイッチであり、第1及び第2の出力ポートは入力ポートを挟んで互いに反対側に、互いに鋭角をなして配置され、ミラーは第1のミラー面と第2のミラー面とを有し、第1のミラー面を介して入力ポートと第1の出力ポートとが光結合され、第2のミラー面を介して入力ポートと第2の出力ポートとが光結合されるよう構成され、入力ポートからの光が第1のミラー面に入射する入射角と第2のミラー面に入射する入射角とは互いに等しくされ、かつ入力ポートから第1のミラー面を介して第1の出力ポートに至る光路長と入力ポートから第2のミラー面を介して第2の出力ポートに至る光路長とが互いに等しくされており、アクチュエータは入力ポートからの光が第1のミラー面を照射する位置の手前の位置に第2のミラー面を挿抜させるように構成されている。
この発明によれば、光スイッチにおいて2つの出射光の偏波状態をそろえることができ、かつ良好なクロストーク性能を実現することができる。
さらに、この発明によれば光路上において2つのミラー面を従来に比べ、大幅に近接させて配置することが可能となり、よってそれらミラー面に照射される光スポットを共に小さくすることができ、つまり光のビームウエストの位置をそれら両ミラー面にほぼ一致させることができるため、その点でMEMSで容易に構成することができる。
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
図1はこの発明による1×2型の光スイッチの一実施例の構成を示したものであり、この例では光スイッチはMEMSで構成され、後述の図4Aに示すようにシリコン基板21、シリコン酸化膜22及びシリコンデバイス層23の三層構造よりなるSOI(Silicon on insulator)ウエハ20を使用して作製されている。なお、以下に説明する各構成要素はシリコン基板21上のシリコンデバイス層23、シリコン酸化膜22を適宜、エッチング除去することによって形成されている。
光導波手段としてこの例では光ファイバを用いるものとされ、光ファイバの端部を位置決め収容する3つのファイバ溝(ファイバガイド)31〜33がシリコン基板21の内陸から外周に達するように形成されている。これらファイバ溝31〜33はそれらの内端が一箇所に併合してミラー収容室34を形成し、真ん中のファイバ溝31を挟んで両側のファイバ溝32,33は互いに鋭角をなすように形成されている。各ファイバ溝31〜33の外端(開放端)側部分は外側に向って徐々に幅広となるように形成されている。なお、図1では光ファイバの図示を省略している。
3つのファイバ溝31〜33の内端が併合して形成されたミラー収容室34には固定ミラー35が配置され、さらに可動ミラー36が配置されている。固定ミラー35は中心部34の内側壁から突出するように形成されており、可動ミラー36は可動ロッド38の先端に一体形成されている。
可動ロッド38はミラー収容室34に連通するロッド溝39内に位置されており、長尺とされた可動ロッド38の延伸方向中間部と、可動ミラー36が形成されている先端と反対側の基端部にはそれぞれ一対のヒンジ41a,41b及び42a,42bが可動ロッド38の幅方向両側に突出するように延長形成されている。可動ロッド38はこれらヒンジ41a,41b及び42a,42bにより、可動ロッド38の長さ方向に変位可能に支持されている。各ヒンジ41a,41b,42a,42bは板ばねとして機能するもので、それらの可動ロッド38と反対側の先端は固定部37に支持されている。なお、これらヒンジ41a,41b,42a,42bはそれぞれロッド溝39と連通する凹部43〜46内に位置されている。
ヒンジ41a,41bと42a,42bとの間において、可動ロッド38には櫛歯型静電アクチュエータが配設されている。櫛歯型静電アクチュエータは固定櫛歯電極51,52と可動櫛歯電極47とよりなるもので、可動櫛歯電極47は可動ロッド38の幅方向両側に突出形成された支持ビーム48a,48bにそれぞれそのヒンジ41a,41b側とヒンジ42a,42b側とに突出されて形成されている。なお、可動櫛歯電極47は支持ビーム48a,48b、可動ロッド38及びヒンジ41a,41b,42a,42bを介して固定部37と電気的に導通されている。
可動ロッド38の延伸方向において、可動櫛歯電極47を挟む両側には第1固定櫛歯電極51と第2固定櫛歯電極52とが可動櫛歯電極47と噛み合うように配置され、これら第1、第2固定櫛歯電極51,52はそれぞれ固定部53a,53b及び54a,54bから突出されて形成されている。なお、図1中、55a,55b,56a,56bはそれぞれ固定部53a,53b,54a,54bに連続して設けられた端子部を示す。
図2は図1に対し、各ファイバ溝31〜33に光ファイバの端部が収容配置された状態の要部詳細を拡大して示したものであり、ファイバ溝31に配置された光ファイバ61の先端部が入力ポートとされ、ファイバ溝32,33に配置された光ファイバ62,63の先端部がそれぞれ第1及び第2の出力ポートとされる。
各光ファイバ61〜63は詳細図示を省略しているが、それぞれ先端にロッドレンズを備えたロッドレンズ付き光ファイバとされ、集光機能を有するものとされる。ロッドレンズには例えばグレーデッドインデックス光ファイバ(GIファイバ)を短尺化したものを利用することができる。また、各光ファイバ61〜63の先端面(ロッドレンズの先端面)には光ファイバの軸に対し斜めに、かつ固定部37の板面に直角に研磨が施されており、光ファイバ61〜63は傾斜端面を有するものとされている。なお、光ファイバ62,63は傾斜端面の法線がシリコン基板21の板面と平行な面内において光ファイバ62,63のそれぞれの光軸に対し互いに外向きに配向されるように配置されている。このようにすることにより、光ファイバ62,63の光軸が成す角度よりミラー面35a,36aからファイバ62,63の端面に至る反射光72,73の軸が成す角を大きくでき、従って、それだけ光ファイバ61,62,63の端面とミラー面35a,36a間の距離を短くすることができる。
ここで、この光スイッチの動作について説明する。光スイッチ作製後の初期状態(第1安定状態)では可動ミラー36は図1,2に示した位置に位置し、この時、図3Aに示したように光ファイバ61から入射された入射光71は固定ミラー35のミラー面35aで反射され、その反射光72が光ファイバ62に入射される。
可動櫛歯電極47と導通されている固定部37及び第1固定櫛歯電極51をそれぞれアース(接地)した状態で第2固定櫛歯電極52に電圧を印加すれば、第2固定櫛歯電極52と可動櫛歯電極47との間に静電吸引力が働き、その力が第1安定状態におけるヒンジ41a,41b,42a,42bの保持力よりも大きい場合、ヒンジ41a,41b,42a,42bは第2安定状態へと反転し、電圧の印加を絶ってもその状態で自己保持される。この時、可動ロッド38は可動ミラー36を中心部34内にさらに進入させるようにその延伸方向に変位し、これにより可動ミラー36は図3Aに破線で示したように光ファイバ61から入射される入射光71の光路上に挿入される。従って、入射光71は可動ミラー36のミラー面36aで反射されて、その反射光73が光ファイバ63に入射される。図3Aに示すように、ミラー面36aを矢印で示すようにそのミラー面内方向に駆動することにより、ミラー面36a上の反射位置によらず、反射光73の光軸を一定位置に保持することができる。
一方、固定部37及び第2固定櫛歯電極52をそれぞれアースした状態で第1固定櫛歯電極51に電圧を印加すれば、第1固定櫛歯電極51と可動櫛歯電極47との間に静電吸引力が働き、その力が第2安定状態におけるヒンジ41a,41b,42a,42bの保持力よりも大きい場合、ヒンジ41a,41b,42a,42bは反転し、再び第1安定状態へと戻る。
このように、この例ではヒンジ41a,41b,42a,42bは双安定型の構造となっており、櫛歯型静電アクチュエータを駆動することにより、可動ミラー36が駆動され、固定ミラー35の手前の位置に挿抜されて光路が切り換えられる。なお、第1固定櫛歯電極51及び第2固定櫛歯電極52への電圧の印加は例えば端子部55a,55b,56a,56bにそれぞれボンディングワイヤを接続し、それらボンディングワイヤを介して行われる。
次に、光ファイバ61から光ファイバ62及び63に至る光路の詳細について説明する。前述したように、光ファイバ62,63は光ファイバ61を挟んで互いに反対側に、互いに鋭角をなして配置されており、光ファイバ61からの入射光71が固定ミラー35のミラー面35aに入射する入射角と可動ミラー36のミラー面36aに入射する入射角とは図3Aに示したように互いに等しくされている。この例では入射角αは10°とされており、従って両反射光72,73の光軸が成す角度θはθ=4α=40°となっている。
一方、光ファイバ61〜63は前述したように傾斜端面を有するものとされているため、光ファイバ62,63の光軸が成す角度θ’(図2参照)は上述したθ=40°よりも小さくなる。
即ち、空気の屈折率を1とし、光ファイバ62,63端部の中心屈折率(先端のロッドレンズの中心屈折率)をn、端面傾斜角をβとすると、θ’は、
θ’=θ−2{sin−1(nsinβ)−β}
で表され、ここで、n=1.46、β=8°とすると、両光ファイバ62,63の光軸が成す角度θ’はθ’=32.6°となる。
一方、図2中に示したように、各光ファイバ61〜63の端面の中心をP,Q,Rとし、図3A中に示したように入射光71のミラー面35aにおける反射点をS、ミラー面36aにおける反射点をTとした時、この例では光路長PS+SQとPT+TRとが等しくされ、つまり光ファイバ61の端面からミラー面35aを介して光ファイバ62の端面に至る光路長と、光ファイバ61の端面からミラー面36aを介して光ファイバ63の端面に至る光路長とが互いに等しくされている。なお、この光路長をL(=PS+SQ=PT+TR)とする。
空中伝播光の光路長Lは光の拡がりを抑える上で短かい方が好ましく、またミラー面35aと36aの光路上での距離はそれら両ミラー面35a,36aに極力ビームウエストを近づける上で短かい方が好ましい。ビームウェストにミラー面の位置を配置することにより、必要なミラーの径を小さくすることができる。
この例では光ファイバ61〜63の端面をミラー面35a,36aに極めて近接させて配置するものとなっており、またミラー面35aと36aの光路上での距離も極めて短かくしている。光ファイバ61〜63の径(クラッド径)がφ125μmの場合、数値例を示せば、L=750μmとすることができ、ミラー面35aと36aの光路上での距離(点TとSの距離)は24.5μmとされている。これは、従来技術の説明で挙げた数値例に比べて著しく小さい。なお、この場合、光ファイバ61〜63の先端部は互いに極めて接近され、つまり互いに接する限界に近づけて配置されており、例えば点PとRの距離は130μmとなっている。
可動ロッド38に取り付けられている可動ミラー36はできるだけ小さいほうが好ましいという観点に立てば、光ファイバ61から入射する入射光71のビームウエストは例えばミラー面36a上に形成されるようにするのが好ましい。しかし、上述のように、この実施例ではミラー面35aと36aを互いに接近して配置できるので、入射光71はその光路上に挿入されたミラー面36aの位置Tからミラー面35aの位置Sまでの任意の位置にビームウエストを形成するようにしてもよい。
上述した例によれば、光ファイバ61(入力ポート)からの入射光71が固定ミラー35のミラー面35aに入射する入射角と、可動ミラー36のミラー面36aに入射する入射角とが互いに等しくされており、また光ファイバ61の端面からミラー面35aを介して光ファイバ62の端面に至る光路長と、光ファイバ61の端面からミラー面36aを介して光ファイバ63の端面に至る光路長とが互いに等しくされている。従って、光ファイバ62,63(第1及び第2の出力ポート)に出射される2つの出射光の偏波状態を高精度にそろえることができる。また、光ファイバ61を挟んで光ファイバ62,63が互いに鋭角をなして配置されており、よって両ミラー面35a,36aに入射する入射光71の入射角αは鋭角となっているため、その点で良好な偏波状態を得られるものとなっている。
さらに、光ファイバ61を挟んで光ファイバ62,63が互いに反対側に位置されるため、これら光ファイバ62,63の端面は近接せず、またミラー面35a,36aによってそれぞれ反射される反射光72,73は互いに離間する方向に進行するため、例えば一方の光ファイバ62に光結合すべき反射光72が他方の光ファイバ63に光結合するといったクロストークを大幅に低減することができ、良好なクロストーク性能を得ることができる。
加えて、このように光ファイバ62,63が光ファイバ61を挟んで互いに反対側に位置されるため、光ファイバ62,63の重なりが発生せず、つまり光ファイバ62,63の端面を例えばミラー面35aに対して同等に近接させることができ、よって光路上においてミラー面35aに対し、ミラー面36aを極めて近接させることが可能となる。従って、ミラー面35a,36aに照射される光スポットを共に小さくすることができ、図6に示した従来例のように一方が大寸法の光スポットになるといったことが生じない光路構成となっている。この点で、上述した光スイッチはMEMSによって構成するのに極めて適したものとなっている。
なお、前述したように第1及び第2の出力ポートをなす光ファイバ62,63の端面を傾斜端面とし、それら両傾斜端面の法線が光ファイバの光軸に対し互いに外向きになるように光ファイバ62,63を配置することにより、両光ファイバ62,63の光軸がなす角度θ’をそれらに入射する反射光72,73の光軸が成す角度θより小さくすることができるため、光ファイバ62,63が成す角度をより狭めることができ、その点で光スイッチの小型化及び集積性の向上を図ることができる。
図4は上述したMEMS光スイッチを作製するためのプロセスを模式的に示したものであり、以下、各工程について説明する。
ステップS1:SOIウエハ20のシリコンデバイス層23表面にシリコン酸化膜24を形成し、フォトリソグラフィ及びエッチングによりシリコン酸化膜24をパターニングする。
ステップS2:シリコン酸化膜24をマスクとしてシリコンデバイス層23を垂直方向に異方性エッチングする。エッチングは例えばICP−RIE(誘導結合プラズマを利用した反応性イオンエッチング)によって行う。これにより、図2におけるファイバ溝31,32,33、中心凹部34、可動ロッド溝39、凹部43〜46、などを形成し、それとともに固定ミラー35、可動ミラー36、可動ロッド38、ヒンジ41a,41b,42a,42b、櫛歯電極47,51,52などの外周形が形成される。
ステップS3:チップを弗酸に浸漬することにより、可動部25となるべき構造の下にあるシリコン酸化膜22をエッチング除去する。なお、幅狭の可動部25に対して幅広の(面積大の)固定部26の下にあるシリコン酸化膜22は残存する。
ステップS4:例えば、ミラーや電極パッドといった必要な部位に対してメタライズし、表面に金属膜27を形成する。そして、光ファイバ60を実装することにより光スイッチが完成する。
ところで、図1,2,3Aで説明した実施例ではミラー面35aを有する固定ミラー35とミラー面36aを有する可動ミラー36の2つのミラーを用いるものとなっているが、ミラーを2つのミラー面35a,36aを備える一体の可動ミラーによって構成することもできる。
図3Bはそのような一体の可動ミラー36’を示したものであり、この可動ミラー36’は可動ミラー36の先端に固定ミラー35の構成が一体に形成されたものとなっている。可動ミラー36’は可動ミラー36と同様、可動ロッド38の先端に一体形成される。なお、櫛歯型静電アクチュエータによる可動ミラー36’の駆動方向は図3Aに示した可動ミラー36の場合と同様、ミラー面36aと平行方向とされ、また光スイッチ作製後の初期状態は図3Bに実線で示したようにミラー面36aが光路から退避され、ミラー面35aに入射光71が入射する状態とする。
双安定光スイッチ作製後の初期の安定状態におけるヒンジ41a,41b,42a,42bの状態を第1の状態とし、最初の電圧印加により可動ロッド38がその軸方向に移動してスイッチが第2の安定状態となったときのヒンジの状態を第2の状態とすると、安定状態にある可動ロッドの位置及び方向の再現精度はヒンジが第1の状態にある場合よりも第2の状態にある方が一般に悪い。そこで、精度の悪さの影響をできるだけ少なくするため、このようにヒンジが第1の状態においてアクチュエータの駆動軸(駆動方向)と平行でないミラー面が入射光の照射を受けるように構成するのが好ましい。ヒンジが第2の状態では、少なくともミラー面36aの矢印で示す可動方向における再現位置精度が悪くても、反射光73の光軸位置に影響を与えない。
図3Bに示した可動ミラー36’によれば、図3Aに示したように、可動ミラー36と固定ミラー35間の所要の間隙が不要となり、よってその分ミラー面35aと36aの光路上での距離(点TとSの距離)をさらに短かくすることができる。
以上、光導波手段として光ファイバを用いる例について説明したが、光導波手段は光ファイバに限らず、例えば基板上に形成された光導波路とすることもでき、その場合、光導波路は端面が例えば曲面とされて集光機能を有するものとされる。
また、上述した各実施例では、例えば図2に示したように、中央の光ファイバ61を入力ポートとし、その両側の光ファイバ62,63を出力ポートとする例を示したが、両側の2つの光ファイバ62,63を第1及び第2の入力ポートとし、光ファイバ61を出力ポートとし、スイッチにより第1及び第2入力ポートのいずれかからの光を選択して出力ポート(光ファイバ61)に出力するように動作させることもできる。この場合も、第1及び第2の入力ポートに入力された光が出力ポートに到達する間に受ける偏波状態の変化は互いにほぼ同じになる。
この発明による光スイッチの一実施例の構成を説明するための平面図。 図1に対して光ファイバが実装された状態の要部を示す部分拡大平面図。 Aは図1に示した光スイッチの光路詳細を示す図、Bはミラーを第1のミラー面と第2のミラー面とを備える一体の可動ミラーとした場合の構成及び光路を示す図。 光スイッチの作製方法の一例を説明するための工程図。 Aは1×2型の光スイッチの従来構成例を説明するための図、BはAの動作を説明するための図。 入力ポートに対して2つの出力ポートを同じ側に配置する従来構成例において、2つのミラーに対する入射角を等しくした場合に生じる問題を説明するための図。

Claims (6)

  1. 基板上に、それぞれ集光手段を先端に備えた3つの光導波手段の端部とミラーとアクチュエータとが配置され、3つの光導波手段の端部のうちの1つが入力ポート、残り2つが第1及び第2の出力ポートとされ、入力ポートと第1、第2の出力ポートとの光結合がアクチュエータによるミラーの駆動によって切り換えられる光スイッチであって、
    前記第1及び第2の出力ポートは前記入力ポートを挟んで互いに反対側に、互いに鋭角をなして配置され、
    前記ミラーは第1のミラー面と第2のミラー面とを有し、第1のミラー面を介して前記入力ポートと前記第1の出力ポートとが光結合され、第2のミラー面を介して前記入力ポートと前記第2の出力ポートとが光結合されるよう構成され、
    前記入力ポートからの光が前記第1のミラー面に入射する入射角と前記第2のミラー面に入射する入射角とは互いに等しくされ、かつ前記入力ポートから前記第1のミラー面を介して前記第1の出力ポートに至る光路長と前記入力ポートから前記第2のミラー面を介して前記第2の出力ポートに至る光路長とが互いに等しくされており、
    前記アクチュエータは前記入力ポートからの光が前記第1のミラー面を照射する位置の手前の位置に前記第2のミラー面をその面内方向に駆動して光路に挿抜させることを特徴とする光スイッチ。
  2. 請求項1記載の光スイッチにおいて、
    前記入力ポートからの光は前記第2のミラー面が挿抜される前記手前の位置から前記第1のミラー面を照射する位置までのいずれかの位置にビームウエストを形成することを特徴とする光スイッチ。
  3. 請求項1又は2記載の光スイッチにおいて、
    前記ミラーは前記第1のミラー面を備える固定ミラーと、前記第2のミラー面を備える可動ミラーとによって構成されることを特徴とする光スイッチ。
  4. 請求項1又は2記載の光スイッチにおいて、
    前記ミラーは前記第1のミラー面と前記第2のミラー面とを備える一体の可動ミラーによって構成されることを特徴とする光スイッチ。
  5. 請求項1乃至4記載のいずれかの光スイッチにおいて、
    前記集光手段を備えた3つの光導波手段はそれぞれロッドレンズ付き光ファイバとされ、それらロッドレンズ付き光ファイバのうちの少なくとも前記第1及び第2の出力ポートをなす2つはロッドレンズの先端面が傾斜端面とされ、それら各傾斜端面の法線は前記基板の板面と平行な面内において前記入力ポートを挟んで互いに外向きに配向されていることを特徴とする光スイッチ。
  6. 請求項1乃至5記載のいずれかの光スイッチにおいて、前記入力ポートを出力ポートに、前記第1、第2の出力ポートを第1及び第2の入力ポートに、それぞれ置換して得る構成を有し、その第1、第2の入力ポートと出力ポートとの光結合が前記アクチュエータによる前記ミラーの駆動によって切り替えられることを特徴とする光スイッチ。
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