JP2005049742A - 可変光減衰器 - Google Patents

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宏和 田中
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Abstract

【課題】 信号光の減衰量の制御精度が高く、小型で分解能も高い可変光減衰器を提供する。
【解決手段】 入力用及び出射用の光ファイバ35、36を保持した光ファイバアレイ32の前面にレンズアレイ38を取り付ける。レンズアレイ38は、光ファイバ35から出射された信号光45を平行光あるいは収束光に変換する入力用レンズ40aと、戻ってきた平行光を集光させて光ファイバ36に結合させる出力用レンズ40bを有する。レンズアレイ38を備えた光ファイバアレイ32の前方には、直角二等辺三角形状をした直角プリズム34が配置され、光ファイバ35から出射された信号光45は直角プリズム34で2回全反射して戻り、光ファイバ36へ入射する。レンズアレイ38と直角プリズム34の間には、透明な矩形状をした回動ブロック33が設けられており、往きの信号光45と戻りの信号光45は回動ブロック33を通過することによって光軸をシフトさせられる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、光の減衰量を調節することができる可変光減衰器に関する。
図1は従来例1の可変光減衰器(特許文献1)の原理を示す概略図である。この可変光減衰器1は、入力用及び出力用の光ファイバ2、3と、レンズ4と、レンズ4の焦点位置に配置されたミラー5と、当該ミラー5を光軸の方向に移動させるための駆動部6とを備えている。しかして、入力用光ファイバ2を伝搬してきた信号光7が入力用光ファイバ2のコア端面から出射されると、この信号光7はレンズ4の光軸から外れた位置でレンズ4を透過し、レンズ4により平行光束に変換されると共に信号光7の進む方向がレンズ4の光軸に対して傾けられる。レンズ4を透過した信号光7は、ミラー5によってレンズ4側へ向けて反射され、再びレンズ4の光軸から外れた位置でレンズ4を透過する。レンズ4を再度透過した信号光7は、レンズ4により集光させられると共に信号光7の進む方向がレンズ4の光軸に平行な方向に曲げられ、出力用光ファイバ3に結合される。
この可変光減衰器1にあっては、駆動部6によってミラー5の角度を制御することで、出力用光ファイバ3に入射する信号光7の光軸を出力用光ファイバ3の光軸からオフセットさせ、それによって入力用光ファイバ2と出力用光ファイバ3との光結合効率を変化させ、出力用光ファイバ3から取り出される信号光7の減衰量を可変にしている。
図2は従来例2の別な可変光減衰器(特許文献2)の構造を示す一部破断した斜視図である。この可変光減衰器11にあっては、支持部12の上面に遮蔽壁13を介して2つの溝14、15を凹設してあり、溝14に入力用光ファイバ16を納めると共に溝15に出力用光ファイバ17を納め、溝14、15に納められた入力用及び出力用の光ファイバ16、17の端面にはそれぞれレンズ(図示せず)を設けている。支持部12の上面のうち、溝14、15よりも一段低くなった箇所には、直交する2面のミラー18、19からなる光反射体20が支持されており、光反射体20は、アクチュエータ21によって光ファイバ16、17の光軸方向に沿って移動させられる。
しかして、この可変光減衰器11にあっては、入力用光ファイバ16から出射された信号光は一方のレンズによって集光され、光反射体20のミラー18、19によって2回反射されて元の方向へ戻り、他方のレンズで集光されて出力用光ファイバ17に結合される。そして、アクチュエータ21によって入力用及び出力用光ファイバ16、17と光反射体20との距離を変化させることによって入力用光ファイバ16と出力用光ファイバ17との結合効率を調整し、出力用光ファイバ17から取り出される信号光の減衰量を可変にしている。
しかしながら、従来例1と従来例2のいずれにおいても、光ファイバとの相対位置精度が要求されるミラーを回転させたり、移動させたりする構造となっていたので、可変光減衰器の組み立てや調整が困難であり、結果として性能がばらつく問題があった。また、製造段階でミラーが正しく調整されていたとしても、ミラーを繰り返し駆動しているうちにミラーの位置のバラツキが大きくなる恐れがあった。
さらに、従来例1の可変光減衰器では、減衰調整分解能を決定する光軸のオフセット分解能は、2fξ(ただし、fはレンズの焦点距離、ξはミラー角制御分解能である。)となるので、ミラー角制御分解能が十分でない場合には、f値を小さくする必要があった。しかし、従来例1のような構造では、レンズ収差が制約となるため、高分解能、高精度の可変光減衰器を実現することは困難であった。
また、従来例2の可変光減衰器の場合には、光ファイバからの出射光束をほぼコリメート状態にすることで制御分解能を高めることが可能であるが、適当な減衰レンジを得るためには、駆動ストロークを大きくする必要があり、可変光減衰器のサイズが大きくなっていた。逆に、レンズの焦点距離を短くして光ファイバからの出射光束を絞るようにすれば、可変光減衰器のサイズを小さくすることができるが、制御分解能は低下するという欠点があった。
特開2000−131626号 特開2002−221676号
本発明は、上記のような従来例に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光の減衰量の制御精度が高く、小型で分解能も高い可変光減衰器を提供することにある。
本発明にかかる可変光減衰器は、少なくとも一対の光結合された光伝送路を備え、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束の全体又は一部を対をなす他方の光伝送路に光結合させるようにした可変光減衰器において、前記光伝送路どうしを光結合させている光路内に、透光性部材を角度変更可能に配置したことを特徴としている。ここで光伝送路としては、光ファイバ、光導波路などを用いることができる。
本発明の実施態様においては、前記透光性部材の角度を変更すると、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束が前記透光性部材に入射する角度又は透光性部材から出射する角度のうち少なくとも一方の角度が変化するようになっている。
本発明の別な実施態様においては、前記透光性部材は、対をなす光伝送路の各光軸を含む平面に垂直な方向を向いた回転軸の回りで角度変更可能となっている。
本発明のさらに別な実施態様においては、前記各光伝送路の端面に対向する位置に入出射光束を制御するためのレンズ又は回折格子を設けている。
本発明のさらに別な実施態様においては、前記透光性部材の角度を変更させるためのアクチュエータを備えている。ここでアクチュエータとしては特に限定されるものではないが、例えばボイスコイルモータ、電磁モータ、超音波モータ、MEMS技術を用いて作製されたアクチュエータ、圧電バイモルフなどを用いることができる。
本発明のさらに別な実施態様においては、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射され他方の光伝送路に入射する光束の減衰量を検知するためのモニター手段を備えている。
本発明のさらに別な実施態様においては、前記透光性部材を光束が透過する際に、前記透光性部材に光束が入射する面と前記透光性部材から光束が出射する面とが互いに平行な平面によって構成されている。
本発明のさらに別な実施態様においては、2対以上の光結合された光伝送路を備え、対をなす光伝送路どうしを光結合させる各光路を横切るように1つの透光性部材を配置している。
本発明のさらに別な実施態様においては、2対以上の光結合された光伝送路を備え、対をなす光伝送路どうしを光結合させる各光路にそれぞれ個別に透光性部材を配置している。
本発明のさらに別な実施態様においては、2対以上の光結合された光伝送路を備え、前記透光性部材を光束が透過する際に、前記透光性部材に光束が入射する面と前記透光性部材から光束が出射する面のうち少なくとも一方の面が湾曲面又は屈曲面となっている。
本発明のさらに別な実施態様においては、前記各光伝送路は互いに平行に配置されて一体化されており、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束を対をなす光伝送路の他方の光伝送路に光結合させるための折返し光学部品を有し、前記透光性部材は前記各光伝送路と前記折返し光学部品との間に配置されている。折返し光学部品としては、少なくとも2つの反射面を有するミラー部材、直角プリズム、屋根型プリズムなどが含まれる。
本発明のさらに別な実施態様は、前記折返し光学部品を有する実施態様において、前記透光性部材を光束が透過する際に、前記透光性部材に光束が入射する面と前記透光性部材から光束が出射する面とが、いずれも平面によって構成され、光束が出射する面は光束が入射する面に対して傾いている。
本発明のさらに別な実施態様は、前記折返し光学部品を有する実施態様において、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束は、一方の光伝送路から前記折返し光学部品に向かう光路と、前記折返し光学部品で反射されて対をなす光伝送路の他方の光伝送路へ向かう光路とで前記透光性部材を2度透過するものである。
本発明のさらに別な実施態様は、前記折返し光学部品を有する実施態様において、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束は、一方の光伝送路から前記折返し光学部品に向かう光路と、前記折返し光学部品で反射されて対をなす光伝送路の他方の光伝送路へ向かう光路とで前記透光性部材を2度透過し、前記透光性部材を光束が透過する際に、前記透光性部材に光束が入射する面と前記透光性部材から光束が出射する面とが、互いに平行な平面によって構成されている。
本発明のさらに別な実施態様は、前記折返し光学部品を有する実施態様において、2対以上の光結合された光伝送路を備え、前記各光伝送路は一定ピッチで一列に配列されたものである。
本発明のさらに別な実施態様は、前記折返し光学部品を有する実施態様において、2対以上の光結合された光伝送路を備え、対をなす各光伝送路のうち一方の光伝送路を一列に配列し、対をなす各光伝送路の他方の光伝送路を一列に配列し、前記一方の光伝送路の配列方向と前記他方の光伝送路の配列方向とを互いに平行としたものである。
なお、この発明の以上説明した構成要素は、可能な限り任意に組み合わせることができる。
本発明の可変光減衰器にあっては、光伝送路どうしを光結合させている光路内に透光性部材を角度変更可能に配置しているので、透光性部材の角度を変化させると、一方の光伝送路から出射された光束が透光性部材に入射する角度又は透光性部材から出射する角度のうち少なくとも一方の角度が変化し、それによって透光性部材を透過した光束の光軸がシフトさせられる。その結果、他方の光伝送路に入射する光束の光軸がオフセットし、他方の光伝送路に結合される光量を制御することができる。
また、本発明の可変光減衰器によれば、光量調整(又は減衰量調整)の分解能は透光性部材の角度制御分解能以外にも透光性部材の入射面と出射面との間の板厚を薄くすることによって向上させることができるので、高分解能で小型の可変光減衰器を製作することができる。さらに、その構造上、狭ピッチの光伝送路にも適用可能で多チャンネル化も可能になる。
透光性部材は、対をなす光伝送路の各光軸を含む平面に垂直な方向を向いた回転軸の回りで角度変更させることにより、光の減衰量を高精度で調整することができる。
また、各光伝送路の端面に対向する位置に入出射光束を制御するためのレンズ又は回折格子を設けておけば、対をなす光伝送路間における光の損失を小さくできる。
また、透光性部材の角度を変更させるためのアクチュエータを設ければ、透光性部材をアクチュエータで駆動することができ、可動光減衰器のケーシング等を開くことなく減衰量を調整することが可能になる。
さらに、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射され他方の光伝送路に入射する光束の減衰量を検知するためのモニター手段を設けておけば、減衰量をモニターしながら調整することができ、減衰量を高精度に調整することができる。
また、透光性部材を光束が透過する際に、透光性部材に光束が入射する面と透光性部材から光束が出射する面とを互いに平行な平面によって構成すれば、透光性部材の位置が任意の方向に平行移動するように位置ずれしても、減衰量が影響を受けないようにすることができる。よって、可変光減衰器の組立精度の要求度を緩和することができ、可変光減衰器の組立を容易にすることができる。
2対以上の光結合された光伝送路を備えている場合において、対をなす光伝送路どうしを光結合させる各光路を横切るように1つの透光性部材を配置しておけば、複数対の光伝送路間の減衰量を一括して調整することができる。あるいは、対をなす光伝送路どうしを光結合させる各光路にそれぞれ個別に透光性部材を配置しておけば、複数対の光伝送路間の減衰量を個別に調整することが可能になる。
さらに、2対以上の光結合された光伝送路を備えている場合において、透光性部材に光束が入射する面と透光性部材から光束が出射する面のうち少なくとも一方の面を湾曲面又は屈曲面によって形成すれば、その湾曲面又は屈曲面のプロファイルによって各光伝送路毎の減衰量を任意の比率で変化させることができる。
また、発明のさらに別な実施態様においては、各光伝送路を互いに平行に配置して一体化し、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束を対をなす光伝送路の他方の光伝送路に光結合させるための折返し光学部品を設け、透光性部材を各光伝送路と折返し光学部品との間に配置すれば、各光伝送路を一方にまとめることができるので、可変光減衰器を小型化することができる。また、各光伝送路が一体化されるので、光伝送路の取り扱いも簡単になる。
また、透光性部材に光束が入射する面と透光性部材から光束が出射する面とがいずれも平面によって構成され、光束が出射する面を光束が入射する面に対して傾けてあれば、透光性部材の回転角度と減衰量との関係を直線に近づけることが可能になる。
さらに、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束が、一方の光伝送路から折返し光学部品に向かう光路と、折返し光学部品で反射されて対をなす光伝送路の他方の光伝送路へ向かう光路とで前記透光性部材を2度透過するようにすれば、透光性部材の一定角度の傾きに対する減衰量の変化を大きくすることができる。
上記折返し光学部品を備えた実施態様において、往き側の光路と戻り側の光路で2度透光性部品を透過する物で、透光性部材に光束が入射する面と透光性部材から光束が出射する面とを互いに平行な平面によって構成してあれば、透光性部材の回転軸が傾いていたり、透光性部材が平行移動するように位置ずれしていたりしても減衰量が影響を受けないようにすることができる。よって、可変光減衰器の組立精度の要求度を緩和することができ、可変光減衰器の組立を容易にすることができる。
また、互いに平行に配置された2対以上の光結合された光伝送路を一定ピッチで一列に配列すれば、可変光減衰器を薄型化することができる。
一方、対をなす各光伝送路のうち一方の光伝送路を一列に配列し、対をなす各光伝送路の他方の光伝送路を一列に配列し、一方の光伝送路の配列方向と他方の光伝送路の配列方向とを互いに平行とすれば、光伝送路を2段に配置することができるので、一体化された光伝送路をコンパクト化することができる。さらに、ここに用いる透光性部材も小型化することができ、可変光減衰器をより小型化することができる。
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明する。
図3は本発明の実施例1による可変光減衰器31の構造を示す斜視図、図4はその断面図である。この可変光減衰器31は、主として、光ファイバアレイ32、透光性を有する回動ブロック33、レンズアレイ38、および直角プリズム34によって構成されている。
光ファイバアレイ32は、光通信回線につながる2本の光ファイバ、すなわち入力用光ファイバ35と出力用光ファイバ36の端部を一定間隔をあけて平行に並べたものを樹脂製のホルダー37で保持して一体化させたものである。レンズアレイ38は、ホルダー37の前面に取り付けられている。レンズアレイ38は、透明な基板39の表面に球面レンズ又は非球面レンズからなる入力用レンズ40a(マイクロレンズ)と出力用レンズ40b(マイクロレンズ)を設けたものであり、入力用レンズ40aと出力用レンズ40bは、その光軸間距離が両光ファイバ35、36の端部の光軸間距離と等しくなるように配置されている。レンズアレイ38は、接着剤等によってホルダー37の前面に固着されており、入力用レンズ40a及び出力用レンズ40bの光軸は、それぞれ入力用光ファイバ35及び出力用光ファイバ36の光軸に一致している。また、基板39の厚みは両レンズ40a、40bの焦点距離にほぼ等しくなっており、両レンズ40a、40bの主平面と両光ファイバ35、36の端面との距離は、両レンズ40a、40bの焦点距離に等しくなっている。
ここで、入力用光ファイバ35及び出力用光ファイバ36のコア半径をrc、開口数をNAとし、基板39の厚みをTとすれば、入力用レンズ40a及び出力用レンズ40bの半径Rを、
R≧rc+T・tan(arcsinNA)
とすることにより、入力用光ファイバ35から出射された信号光をほぼ100%入力用レンズ40aに入射させて平行光に変換することができ、また、戻ってきた平行光をほぼ100%出力用レンズ40bに入射させて出力用光ファイバ36に入射させることができる。
直角プリズム34は、透光性を有するガラスや樹脂などによって製作されており、市販品を用いることができる。直角プリズム34は、平面視で直角二等辺三角形状をしており、互いに直交する2面が光を全反射させるための反射面41、42となり、反射面41、42に対して45°の角度をなす面が入出射面43となっている。直角プリズム34は、入出射面43が両光ファイバ35、36の各光軸に垂直となるようにして、かつ、入力用光ファイバ35の光軸の延長上に反射面41が位置し、出力用光ファイバ36の光軸の延長上に反射面42が位置するようにして、光ファイバアレイ32の前方に配置されている。
回動ブロック33は、透光性を有する樹脂又はガラスからなるブロックであって、光ファイバアレイ32前面のレンズアレイ38と直角プリズム34との間に配置されている。回動ブロック33は、直角プリズム34が直角二等辺三角形に見える方向(垂直方向)に平行な回転軸44を中心として回動自在となっている。実施例1では、回動ブロック33は、レンズアレイ38に対向する面(前面)と直角プリズム34に対向する面(後面)とが平行になっていて、好ましくは直方体に形成されている。また、実施例1では、回動ブロック33は、入力用光ファイバ35の光軸の延長上と出力用光ファイバ36の光軸の延長上とに跨って配置されている。この回動ブロック33は、手動により、あるいは、アクチュエータ(アクチュエータの具体例については後述する。)を用いて回転軸44の回りに回動させられるようになっており、角度調整された状態で固定できるようになっている。
しかして、回動ブロック33を初期設定角度(すなわち、図4に示すように、回動ブロック33の前面がレンズアレイ38と平行で、回動ブロック33の後面が直角プリズム34の入出射面43に平行な状態)で固定した場合には、図4に示すように、入力用光ファイバ35内を伝搬してきて入力用光ファイバ35のコア端面から出射された信号光45は、入力用レンズ40aによって平行光に変換され、平行光となった信号光45は回動ブロック33を真っ直ぐに通過して入出射面43から直角プリズム34内に進入する。直角プリズム34内に入射した信号光45は反射面41、42で2回全反射して元の方向に戻り、再び回動ブロック33を真っ直ぐに通過して出力用レンズ40bに入射し、出力用光ファイバ36に結合される。この場合には、入力用光ファイバ35と出力用光ファイバ36との光結合効率がほぼ100%、つまり減衰量がほぼ0dBとなる。
これに対し、図5に示すように、回動ブロック33を回転軸44(回転軸44は図5のZ軸方向と平行になっている。)の回りに回動させて初期設定角度から傾けると、入力用光ファイバ35から出射された信号光45は、入力用レンズ40aによって平行光に変換され、平行光となった信号光45は、回動ブロック33を通過してその前面と後面によって2度屈折する。回動ブロック33に入射する前の信号光45と通過後の信号光45とでは、光軸は互いに平行となっているが、回動ブロック33の傾きに応じて光軸がδoだけシフトする。そのため、信号光45が直角プリズム34の反射面41に入射する位置が変化する。この信号光45は、反射面41、42で2回全反射して元の方向に戻り、再び回動ブロック33を通過する。そして、戻りの信号光45は、回動ブロック33の後面と前面で2度屈折し、往きの信号光45が回動ブロック33を通過した時と反対向けに光軸がδoだけシフトする。回動ブロック33を通過した信号光45はレンズアレイ38に達し、出力用レンズ40bに入射した信号光45だけが出力用光ファイバ36のコア端面に入射し、出力用光ファイバ36に結合される。
直角プリズム34で全反射して元の方向へ戻ってきた信号光45が出力用レンズ40bに入射する位置は、図5から分かるように、回動ブロック33を通過することによる光軸のシフト量δoの2倍(2δo)だけオフセットし、戻ってきた信号光45の一部だけが出力用レンズ40bを通過して出力用光ファイバ36に結合される。従って、回動ブロック33の回転角度を変化させて回動ブロック33を通過する信号光45のシフト量δoを調整することにより、入力用光ファイバ35と出力用光ファイバ36との光結合効率や信号光45の減衰量を任意に調整することができる。
この可変光減衰器31によれば、回動ブロック33のZ軸回りにおける回転角度を調整することによって可変光減衰器31による信号光の減衰量を高精度に調整することができる。しかも、この可変光減衰器31では位置精度の必要な直角プリズム34が固定されているので、可変光減衰器31の組立てや調整が簡単になる。しかも、直角プリズム34を駆動する必要がないので、駆動しているうちに直角プリズム34の位置がずれたり、調整が狂ってくるといった不都合もない。
また、この可変光減衰器31では、回動ブロック33の前面と後面との間の幅を小さくすれば、回動ブロック33を1°だけ回転させたときのシフト量δoの変化を小さくすることができるので、減衰量を調整する際の分解能を高くすることができる。よって、可変光減衰器31のサイズを大きくすることなく、減衰量の調整の分解能を高くすることができ、高精度、高分解能で、かつ、小型の可変光減衰器31を製作することができる。
実施例1では、回動ブロック33の前面と後面とが平行になっているので、図5から明らかなように、回動ブロック33が、両光ファイバ35、36の光軸方向と平行な方向(X軸方向)や両光ファイバ35、36の光軸に垂直な方向(すなわち、図5の紙面に平行なY軸方向や、紙面に垂直なZ軸方向)に位置ずれ(=平行移動)していても、直角プリズム34から戻ってきて出力用光ファイバ36に結合される信号光の光量は影響を受けることがない。そのため、可変光減衰器31の調整が容易に行える構造となっている。
また、可変光減衰器31では、図6に示すように、両光ファイバ35、36端部の光軸を含む平面と、反射面41及び反射面42に垂直な平面とが同一平面(XY平面)に平行となり、回動ブロック33の回転軸44が当該平面に垂直(Z軸方向)となるように組み立てることが望ましい。しかし、この実施例1では、回動ブロック33の前面と後面とが平行になっているので、図7に示すように、回動ブロック33の回転軸44がY軸方向の回りに傾いていても、往きの信号光45の光軸のずれと戻りの信号光45の光軸のずれとがキャンセルされるため、直角プリズム34から戻ってきて出力用光ファイバ36に結合される信号光45のレンズ入射位置は影響を受けることがなく、出力用光ファイバ36に入射する光量が変化することがない。同じように、回動ブロック33の回転軸44がX軸方向の回りに傾いている場合も、直角プリズム34から戻ってきて出力用光ファイバ36に結合される信号光45のレンズ入射位置が影響を受けることがなく、出力用光ファイバ36に入射する光量が変化することがない。
よって、この実施例1の可変光減衰器31では、回動ブロック33の組立時に要求される厳密性が緩和され、組立精度の許容度が大きいので、組み立て作業が容易になり、コストを安価にすることが可能になる。
つぎに、上記回動ブロック33を回転させるためのアクチュエータについて説明する。図8は回動ブロック33を回動させるためのプリズム回転装置49を備えた可変光減衰器31の概略断面図である。図8に示す可変光減衰器31では、ベース基板46の上面に支持盤47が固定されており、支持盤47の中央部には縦穴状をした空洞部48が設けられている。空洞部48内において、ベース基板46の上面には、パルスステップモータ等の電磁モータ、静電モータ、超音波モータ、SEW、MEMS(マイクロマシン装置)などの回転型アクチュエータ50が設置されている。回転型アクチュエータ50から上方へ突出している回転軸44の上端には回転テーブル51が水平に支持されており、回転テーブル51は回転型アクチュエータ50によって水平面内で回転駆動される。光ファイバアレイ32と直角プリズム34は、空洞部48を挟んで互いに対向するようにして支持盤47の上面に固定されており、回動ブロック33は、光ファイバアレイ32及び直角プリズム34とほぼ同じ高さで回転テーブル51の上面に接着固定されている。また、ベース基板46の上面には、回転型アクチュエータ50を回転制御させるための駆動回路52が搭載されており、回転型アクチュエータ50、回転テーブル51及び駆動回路52等によってプリズム回転装置49が構成されている。
しかして、回転型アクチュエータ50の上の回転テーブル51に固定されている回動ブロック33が始めに図9(a)のように初期設定角度となっていたとする。外部から駆動回路52に指令信号を送ると、図9(b)に示すように、駆動回路52は回転型アクチュエータ50を駆動して指令信号に応じた角度だけ回転テーブル51を回転させ、回動ブロック33の角度を調整する。これによって目標とする減衰量が得られるように可変光減衰器31が調整される。
図10は別なプリズム回転装置49を備えた可変光減衰器31の概略断面図、図11その平面図である。この可変光減衰器31では、プリズム回転装置49に揺動型ボイスコイルモータ54を用いている。ベース基板46の上面に円筒状をした軸受け53が設けられており、当該軸受け53によって回転テーブル51の下面に設けられた回転軸44が回転自在に支持されている。回転テーブル51の上には、回動ブロック33が接着固定されている。回転テーブル51の縁からは、揺動型ボイスコイルモータ54のアーム55(ロータプレート)が一体的に延出されている。揺動型ボイスコイルモータ54は、3本の湾曲したヨーク(継鉄)57、58、59を備えた略E形のヨーク部材56を備えており、このヨーク部材56は、ベース基板46の上面に固定されている支持部60の上面に設けられている。ヨーク57及び58間のスリットにおいてヨーク57の縁には永久磁石61が固定されており、永久磁石61からヨーク58に向けて磁界が生じている。同様に、ヨーク59及び58の間のスリットにおいてヨーク59の縁に永久磁石62が固定されており、永久磁石62からヨーク58に向けて磁界が生じている。アーム55の後端部下面には環状に形成されたコイル63が固定されており、コイル63内には中央のヨーク58がコイル63に接触しないようにして挿入されている。しかして、この揺動型ボイスコイルモータ54にあっては、コイル63に電流を流すと、コイル63に働くローレンツ力によってコイル63がヨーク58に沿って移動し、それによりアーム55及び回転テーブル51は回転軸44の回りに回転する。また、電流の流れる向きを反転させると、アーム55及び回転テーブル51は反対向きに回転する。よって、揺動型ボイスコイルモータ54を駆動してアーム55の角度を変えることにより、回動ブロック33を任意の回転角度に回転させることができる。
揺動型ボイスコイルモータはハードディスクドライブなどの磁気記録装置に多用されていて安価に提供されているので、プリズム回転装置49として揺動型ボイスコイルモータ54を用いれば、可変光減衰器31のコストを安価にすることができる。
なお、図示しないが、手動で回動ブロック33を回転調整するようにしてあってもよい。例えば、回転自在に支持された回転テーブルの上に回動ブロック33を接着固定しておき、手動で回転テーブルを回転させることによって回動ブロック33を回転させ、回転調整後に適当なクランプ手段によって回転テーブルをロックさせるようにしてもよい。
なお、この実施例1による可変光減衰器31は、その実施にあたっては種々の変形が可能である。図12はこの実施例1の変形例を示している。上記実施例1では、入力用光ファイバ35から出射された信号光45は、入力用レンズ40aによって平行光に変換され、また、直角プリズム34から戻ってきた平行光は、出力用レンズ40bによって集光されて出力用光ファイバ36に結合されていた。これに対し、図12に示した変形例では、入力用光ファイバ35から出射された信号光45は入力用レンズ40aによって集光され、回動ブロック33を通過して反射面41で全反射された後、反射面41と反射面42の中央で1点に集光し、ついで、再び発散して反射面42に入射し、反射面42で全反射し、回動ブロック33を透過して発散しながら出力用レンズ40bに入射し、出力用レンズ40bによって出力用光ファイバ36のコア端面に集光されるようになっている。このような変形例の場合には、両レンズ40a、40bの主平面と両光ファイバ35、36の端面との間の距離は、両レンズ40a、40bの焦点距離の値よりも大きくなっている。
図13は実施例1の別な変形例を示している。図13の変形例は、直角プリズム34に代えてミラーブロック64を用いたものである。ミラーブロック64は、例えば、金属ブロックに直角をなす2面を有する凹部を設け、その2面を鏡面研磨して反射面41、42を形成したものである。あるいは、ガラス又はプラスチックからなるブロックに直角をなす2面を形成し、この2面にアルミニウムやAg等の金属膜を蒸着させて反射面41、42を形成したものでもよい。
図14は本発明の実施例2による可変光減衰器65の構造を示す水平断面図である。この可変光減衰器65は、回動ブロック33が入力用光ファイバ35の光軸の延長上にのみ位置し、出力用光ファイバ36の光軸の延長上には位置しないようにしたものである。
図14の可変光減衰器65では、回動ブロック33を回転させると、入力用光ファイバ35のコア端面から出射された信号光45の光軸がY軸方向にシフトするので、直角プリズム34で2回全反射されて戻り、出力用レンズ40bに入射する光の光軸もY軸方向に同じだけシフトする。この結果、出力用レンズ40bによって出力用光ファイバ36に結合される光量が変化し、可変光減衰器65の減衰量を調整することができる。
この実施例2の可変光減衰器65では、一方の光路(往きの光路)にしか回動ブロック33が挿入されていないので、同じ幅の回動ブロック33を往きと戻りの両光路に挿入した場合(実施例1)と比較すると、同じ回転角度だけ回動ブロック33を回転させたときの回動ブロック33による光軸のシフト量は等しいが、出力用レンズ40bに入射する信号光45のオフセット量は1/2になる。よって、実施例2の可変光減衰器65によれば、実施例1の可変光減衰器31と比較して、その分だけ減衰量を詳細に調整できることになり、減衰量を調整する際の分解能が向上する。
また、実施例2でも、回動ブロック33の前面と後面とは平行になっているので、回動ブロック33が図14のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向などに平行移動するようにずれていても、出力用光ファイバ36に入射する光量や減衰量には影響しない。ただし、実施例2の場合には、一方の光路にしか回動ブロック33が挿入されていないので、回動ブロック33がY軸の回りやX軸の回りに傾いて組立てられた場合には、信号光45の光軸のずれが往きと戻りでキャンセルされない。従って、実施例1に比較すると、組立時の精度が必要となる。
なお、ここでは、入力用光ファイバ35の光軸の延長上にのみ回動ブロック33が位置する場合について説明したが、出力用光ファイバ36の光軸の延長上にのみ回動ブロック33が位置していてもよいことは当然である。
図15は本発明の実施例3による可変光減衰器66の構造を示す水平断面図である。この可変光減衰器66では、回動ブロック33が平面視で台形ないし扇形をしており、レンズアレイ38と対向している前面と直角プリズム34に対向している後面とが非平行となっている。
実施例1の可変光減衰器31のように、前面と後面とが平行となった回動ブロック33を用いた場合には、回動ブロック33の回転角度と減衰量との関係は図16に破線で示すように大きくうねって非線形となっている。これに対し、図15に示す可変光減衰器66のように、前面と後面とが平行でない回動ブロック33を用いることにより、図16に実線で示すように、回動ブロック33の回転角度と減衰量との関係を直線に近づけることが可能になる。よって、回転型アクチュエータ50などで回動ブロック33を回転させて減衰量を調整する際の可変光減衰器66の制御が容易になる。
図17は本発明の実施例4による可変光減衰器67を示す概略断面図である。この可変光減衰器67では、直角プリズム34を用いて信号光45を折り返さず、光ファイバアレイ32aと光ファイバアレイ32bとを対向させ、両光ファイバアレイ32a、32b間の光路途中に回動ブロック33を配置している。光ファイバアレイ32aは、信号光45を出射する入力用光ファイバ35を保持し、前面には入力用レンズ40aを有するレンズアレイ38aが固定されている。光ファイバアレイ32bは、信号光45を受光する出力用光ファイバ36を保持し、前面には出力用レンズ40bを有するレンズアレイ38bが固定されている。
このような可変光減衰器67でも、回動ブロック33を回転させることによって回動ブロック33を通過する前後で信号光45の光軸をシフトさせることができるので、回動ブロック33を回転させることにより、光ファイバアレイ32bの出力用光ファイバ36に入射する光量を制御することができ、信号光45の減衰量を調整することができる。
本発明によれば、このように光ファイバアレイ32a、32bを対向型としたい場合でも、直角プリズム34の位置に受光側の光ファイバアレイ32bを配置することができるので、可変光減衰器67が大型化しにくいという利点がある。
図18は本発明の実施例5による可変光減衰器71を示す斜視図、図19はその概略水平断面図である。この可変光減衰器71にあっては、光ファイバアレイ32内に複数本の入力用光ファイバの端部と複数本の出力用光ファイバの端部とが平行に、かつ、一定ピッチで一列に配列されている。各光ファイバの端面は、光ファイバアレイ32の前面で露出しており、光ファイバアレイ32の前面にはレンズアレイ38が固定されている。
入力用光ファイバと出力用光ファイバは、いずれも2本以上であればよいが、ここでは4本の入力用光ファイバ35a、35b、35c、35dと、4本の出力用光ファイバ36d、36c、36b、36aが一列に配列されている場合を例にとって説明する。
レンズアレイ38には、各光ファイバ35a、35b、35c、35d、36d、36c、36b、36aに合わせて4個の入力用レンズ40aと4個の出力用レンズ40bが設けられており、各入力用レンズ40aの光軸は、各入力用光ファイバ35a、35b、35c、35dの光軸と一致し、各出力用レンズ40bの光軸は、各出力用光ファイバ36a、36b、36c、36dの光軸と一致している。また、直角プリズム34の幅も8本の各光ファイバ35a、35b、…、36a全体の幅よりも広くなっており、反射面41が入力用光ファイバ35a、35b、35c、35dの端部の光軸の延長線と交差し、反射面42が出力用光ファイバ36d、36c、36b、36aの端部の光軸の延長線と交差するように直角プリズム34が配置されている。矩形状をした回動ブロック33も、8本の各光ファイバ35a、35b、…、36aの端部の光軸の延長線を横切るように配置されている。
しかして、この可変光減衰器71にあっては、回動ブロック33が初期設定角度となっている場合には、図19に破線で示す信号光45のように、入力用光ファイバ35a、35b、35c、35dのコア端面から出射された光は、各入力用レンズ40aで集光されて平行光となった後、回動ブロック33を真っ直ぐに通過し、直角プリズム34内に進入して反射面41と反射面42で2回全反射して元の方向へ戻り、再び回動ブロック33を真っ直ぐに通過して各出力用レンズ40bで集光され、出力用光ファイバ36a、36b、36c、36dの各コア端面に入射させられる。
これに対し、回動ブロック33を初期設定角度から傾けると、例えば入力用光ファイバ35cから出射された信号光45は、図19に実線で示す信号光45のように、回動ブロック33を通過する際に光軸をシフトさせられて直角プリズム34内に進入し、直角プリズム34の反射面41と反射面42で2回全反射されて元の方向へ戻る。戻ってきた信号光45は再び回動ブロック33を通過する際に光軸をシフトさせられ、戻ってきた信号光45の一部だけが出力用レンズ40bを通過して出力用光ファイバ36cに入射させられ、出力用光ファイバ36cの他端から出射される信号光45が減衰される。同様に、回動ブロック33を初期設定角度から傾けると、入力用光ファイバ35a、35b、35dから出射された信号光45は、直角プリズム34で反射して戻ってくる往きと戻りの光路で回動ブロック33により光軸をシフトさせられ、戻りの各信号光45の一部だけが各出力用レンズ40bを通過してそれぞれの出力用光ファイバ36a、36b、36dに入射させられ、出力用光ファイバ36a、36b、36dの他端から出射される信号光45が減衰される。従って、図19に示す実施例5の可変光減衰器71のように、前面と後面が平行な回動ブロック33を用いれば、各出力用光ファイバ36a、36b、36c、36dの他端から出射される信号光45を等しい減衰量となるように一括して調整することができる。
図20は実施例5の変形例を示す概略水平断面図である。この変形例による可変光減衰器72では、回動ブロック33の後面を湾曲形状又は屈曲形状に形成している。このような可変光減衰器72によれば、各入力用光ファイバ35a、35b、35c、35dから出射された信号光45毎に回動ブロック33内を通過する光路長が異なるので、各信号光45毎に光軸のシフト量を異ならせることができる。よって、この変形例によれば、図21に示すように、各出力用光ファイバ36a、36b、36c、36d(チャンネル)毎に信号光45の減衰量を異ならせることができ、回動ブロック33の後面の形状を設計することにより、各出力用光ファイバ36a、36b、36c、36d毎の減衰量が所望の値となるようにできる。
なお、図20の変形例では、回動ブロック33の後面を湾曲又は屈曲させたが、回動ブロック33の前面、あるいは回動ブロック33の前面及び後面を湾曲又は屈曲させてもよい。
図22は本発明の実施例6による可変光減衰器81の斜視図、図23及び図24はいずれもその縦断面図である。この可変光減衰器81にあっては、光ファイバアレイ32内に上下2段に光ファイバが配列されており、上段には複数本の出力用光ファイバ36a、36b、…が一定ピッチで一列に配列され、下段には複数本の入力用光ファイバ35a、35b、…が一定ピッチで一列に配列されている。さらに、上段の出力用光ファイバ36a、36b、…と下段の入力用光ファイバ35a、35b、…とはそれぞれ等しいピッチで配列されていて、上下に並んだ出力用光ファイバどうしが対となっている。各光ファイバ36a、36b、…;35a、35b、…の端面は光ファイバアレイ32の端面に露出している。
光ファイバアレイ32の端面にはレンズアレイ38が固定されており、レンズアレイ38にも上下2段にレンズが配列されており、上段に一列に配列された複数個の出力用レンズ40bは、その光軸が上段の出力用光ファイバ36a、36b、…の光軸と一致し、下段に一列に配列された複数個の入力用レンズ40aは、その光軸が下段の入力用光ファイバ35a、35b、…の光軸と一致している。
直角プリズム34は断面直角二等辺三角形状の柱状体となっており、その三角断面に垂直な方向(長さ方向)が水平方向(Y軸方向)を向くようにして光ファイバアレイ32の前方に配置されている。直角プリズム34の反射面41は、下段の入力用光ファイバ35a、35b、…の光軸の延長線と交差しており、反射面42は上段の出力用光ファイバ36a、36b、…の光軸の延長線と交差しており、入出射面43がレンズアレイ38の方向を向いている。
レンズアレイ38と直角プリズム34との間には、複数枚の透明な回動ブロック33からなる回動ブロックアレイ82が配設されている。各回動ブロック33は入力用光ファイバ35a、35b、…又は出力用光ファイバ36a、36b、…の配列ピッチと等しい幅を有しており、手動で、あるいはアクチュエータ(後述する。)により互いに単独で垂直面(XZ面)内で回動できるようになっている。
しかして、この可変光減衰器81では、各回動ブロック33を個別に回動させることにより、上下で対をなす入力用光ファイバと出力用光ファイバの間における信号光45の減衰量を個別に調整できるようになっている。以下においては、図23、図24に従って入力用光ファイバ35aと出力用光ファイバ36aの間で伝送される信号光45の場合について説明するが、上下で対をなす他の光ファイバ間についても同様である。
回動ブロック33が初期設定角度となっている場合には、図23に示すように、入力用光ファイバ35aのコア端面から出射された信号光45は、下段の入力用レンズ40aで集光されて平行光となった後、回動ブロック33を真っ直ぐに通過し、直角プリズム34内に進入して反射面41と反射面42で2回全反射して元の方向へ戻り、再び回動ブロック33を真っ直ぐに通過して上段の出力用レンズ40bで集光され、出力用光ファイバ36bに入射する。この場合には、信号光45のほぼ全光束が出力用光ファイバ36bに入射し、信号光45の減衰量は0dBとなる。
これに対し、図24に示すように回動ブロック33を初期設定角度から傾けると、入力用光ファイバ35aから出射された信号光45は、回動ブロック33を通過することによって光軸がシフトする。回動ブロック33を通過した信号光45は、直角プリズム34に入射し、反射面41、42で2回全反射して元の方向に戻り、回動ブロック33を再度通過する。戻りの信号光45も回動ブロック33を通過することによって光軸がシフトし、その結果、信号光45の一部だけが出力用レンズ40bによって出力用光ファイバ36bのコア端面に集められ、出力用光ファイバ36bに入射する光量が減少するために信号光45が減衰する。
図25は回動ブロックアレイ82を駆動するための複数本のアクチュエータ83を備えた当該可変光減衰器81の平面図を示し、図26はその概略断面図を表している。このアクチュエータ83は、図27(a)に示すように、リボン状をしており、基端部がベース基板46の上面に固定され、先端部上面に回動ブロック33が固定されている。この回動ブロック33を保持したアクチュエータ83をベース基板46上に並べて配列させることによってアクチュエータ83の先端部に回動ブロックアレイ82が構成されている。このアクチュエータ83としては、電圧を印加すると圧電効果によって反りを発生する圧電バイモルフを用いてもよい。あるいは、MEMS(マイクロマシニング技術)によって帯状のリボンを形成し、リボンの先端部とベース基板46の上面に設けた電極(図示せず)間に発生させた静電反発力又は静電吸引力によってリボンの弾性に抗してアクチュエータ83を湾曲させるようにしたものでもよい。
よって、アクチュエータ83を電気的に制御することによって図27(b)(c)に示すようにアクチュエータ83の湾曲具合を制御することができ、各回動ブロック33の角度を変化させ、それによって可変光減衰器81の減衰量を調整することができる。また、図示のようなアクチュエータ83を用いることで可変光減衰器81を小型化することができる。
また、入力用光ファイバ35a、35b、…と出力用光ファイバ36a、36b、…とを2段に配置する構造とすれば、実施例5のように各光ファイバ35a、35b、…、36aを一列に配列する場合と比較すると、光ファイバアレイ32の幅が広くならないので、光ファイバアレイ32を小型化することができる。また、実施例5の場合には光ファイバ本数が増加するにつれて直角プリズム34が非常に大きくなるが、実施例6では直角プリズム34が長くなるだけであまり大きくならない。よって、実施例5の場合と比較してより一層可変光減衰器81を小型化することができる。
このような84アクチュエータ83を用いると、回動ブロック33は平行移動を伴うことになるが、回動ブロック33としてその前面と後面とが平行なもの、例えば矩形状をした透明ブロックを用いれば前記のように回動ブロック33の平行移動によって減衰量が影響を受けることはない。
前記のような各実施例の可変光減衰器にはモニター出力機能を付加することができる。以下においては、実施例1の可変光減衰器31にモニター出力機能を付加したものを例にとって説明する。
図28は実施例1の可変光減衰器31にモニター出力機能を付加したものである。光ファイバアレイ32には、シングルモードファイバ(コア径約10μm)からなる入力用及び出力用光ファイバ35、36と共に、マルチモードファイバ(コア径約50μm)又はシングルモードファイバからなるモニター用光ファイバ92が保持されており、モニター用光ファイバ92は出力用光ファイバ36に近接する位置に平行に配置されている。また、レンズアレイ38の前面には、図29に示すように、入力用レンズ40aとハイブリッドレンズ94が設けられている。入力用レンズ40aは、入力用光ファイバ35の前方に位置している。ハイブリッドレンズ94は、出力用レンズ40bとモニターレンズ93が一体に結合されたものであり、出力用レンズ40bは出力用光ファイバ36の前方に位置し、モニターレンズ93はモニター用光ファイバ92の前方に位置している。モニターレンズ93とモニター用光ファイバ92とは光軸が一致するように調芯されている。その他の構成については、実施例1と同じであるので、説明を省略する。
ハイブリッドレンズ94は、図30(c)に示すような形状の出力用レンズ40bとモニターレンズ93を結合一体化したものであり、図30(a)(b)に示すような正面形状と下面形状を有している。まず、出力用レンズ40bの形状を説明する。図30(c)に示した出力用レンズ40bの内側の輪郭の円95は、入射する信号光45のビーム断面の半径と等しい半径の円を表わしている(これは、実施例1の出力用レンズ40bの外形と同じである。)。また、外側の輪郭の円96は、円95よりも適当に大きな円を表わしており、これが出力用レンズ40bの外径となる。円96の中心と円95の中心は一致しており、出力用レンズ40bの光軸も当該中心と一致している。出力用レンズ40bは、円96を外形とする球面又は非球面レンズから円95の外側の領域を180度の範囲にわたって除去した形状となっている。図30(c)に示すモニターレンズ93の輪郭の円97は、ビーム断面の半径に比べて充分に大きな円であればよく(厳密には、後述のモニター集光範囲よりも大きな円である。)、モニターレンズ93は円97を外形とする球面又は非球面レンズから出力用レンズ40bの重なり合う領域を除去した形状となっている。そして、モニターレンズ93の一部除去された部分に出力用レンズ40bの一部が嵌め込まれたような形状となるようにハイブリッドレンズ94が構成されている。なお、図30(b)に示すように出力用光ファイバ36は出力用レンズ40bの光軸と一致するように配置され、モニター用光ファイバ92はモニターレンズ93の光軸と一致するように配置される。
図31は上記ハイブリッドレンズ94のより詳細な設計例を示している。まず、信号光45のビーム径と等しい半径の円95を描く。この円と外接するようにして信号光45のビーム径と等しい半径の円98を描く。ついで、円98に外接し、かつ、円95の中心を通る垂線(直線99)と円95の交点を通る円100を描く。さらに、円95と同心円状の大きな円96を描き、円95の外部のうち直線99の片側を除去して出力用レンズ40bの形状を決める。また、円98と同心円状の大きな円97を描き、円97から出力用レンズ40bと重なる領域を除去してモニターレンズ93の形状を決める。ついで、円96の中心に光軸を有する球面又は非球面レンズを一部カットして上記のような出力用レンズ40bの形状にする。また、円97の中心に光軸を有する球面又は非球面レンズを一部カットして上記のようなモニターレンズ93の形状にする。円100内の領域から円95の領域を除いた領域はモニター集光領域101(図32参照)であって、信号光45の直径が100μmであるとすると、モニター集光領域101は直径が約175μmの領域となる。
ハイブリッドレンズ94は、非球面レンズ製造技術を応用して一体構造で製作される。個別に製作した2つのレンズを貼り合わせても良いが、結合部分で光の損失が生じるので、一体成形することが望ましい。
図32(a)(b)(c)(d)はハイブリッドレンズ94による戻りの信号光45の分割推移の様子を説明する図である。図32(a)に示すように、円95内に信号光45が入射している場合には、ほとんど全ての信号光45が出力用レンズ40bに入射して出力用レンズ40bにより集光され、出力用光ファイバ36に入射する。これに対し、信号光45がモニターレンズ93側へ少し移動すると、信号光45の照射領域が円95からはみ出すので、円95内の信号光45は出力用レンズ40bにより集光されて出力用光ファイバ36に入射するが、円95からはみ出てモニター集光領域101に入った信号光45は全てモニターレンズ93で集光され、モニター用光ファイバ92で受光される。さらに信号光45が大きく移動し、信号光45の照射領域の大部分が円95からはみ出すと、円95内のわずかな信号光45が出力用レンズ40bにより集光されて出力用光ファイバ36に入射するが、円95からはみ出てモニター集光領域101に入っている大部分の信号光45はモニターレンズ93で集光され、モニター用光ファイバ92で受光される。さらに、信号光45の照射領域が完全に円95からはみ出すと、ほぼ全ての信号光45がモニターレンズ93で集光され、モニター用光ファイバ92で受光される。
これらのいずれの状態においても、出力用レンズ40bからはみ出した光(例えば、図31に示した信号光45)は全てモニターレンズ93で集光されてモニター用光ファイバ92で受光され、モニター用に使用されていることが分かる。よって、出力用レンズ40bでもモニターレンズ93でも受光されない光が発生せず、モニター感度とモニター精度が向上する。また、出力用光ファイバ36やモニター用光ファイバ92で受光されない信号光45が可変光減衰器31を温度上昇させる原因になるのを防止することもできる。
上記の動作から分かるように、出力用レンズ40bとしては、円95で表わされる球面又は非球面レンズであればよく、モニターレンズ93としては、円100で表わされる球面又は非球面レンズから円95の部分を除いたものであればよいが、この実施形態では出力用レンズ40bを円95よりも大きくして、モニターレンズ93もモニター集光領域101の領域よりも大きくしている。これは、円95の領域やモニター集光領域101からはみ出た微弱な光もハイブリッドレンズ94によって集光させ、出力用光ファイバ36又はモニター用光ファイバ92へ入射させるようにし、光ファイバアレイ32などの温度上昇を少しでも減らすためである。
尚、従来の可変光減衰器は、モニター機能を有していない。そのため、図33に示すように、可変光減衰器102の後段に可変光減衰器102から出力された信号光を99:1に分岐させるスプリッタ103を接続し、99%の光を光出力として使用し、1%の光をモニター出力として利用している。しかし、このような構成では、光出力がロスするという問題と、モニター精度が悪いという問題がある。前者の問題は、このような方法では可変光減衰器102からの出力を99:1に分割しているため、スプリッタ103からの出力は可変光減衰器102からの出力の99%となり、必ず1%の出力を損失するためである。また、後者の問題は、モニター出力される光量は可変光減衰器102からの出力の1%のみであり、この1%の光を使って残りの99%の光を算出しなければならないので、モニター精度が悪く、フィードバック制御しても、光出力量の補正精度が悪いためである。
これに対し、本発明の実施例7の可変光減衰器31では、可変光減衰器31からの出力は100%後段に出力されるので、光出力のロスが少ない。特に、ハイブリッドレンズ94を用いることにより、光のロスがほとんどないので、より一層高精度に制御可能になる。また、可変光減衰器31の入力と出力との差がモニター出力となるので、モニタリング光量(絶対値)が大きくなり、信号光の減衰量を高精度に制御可能になる。
また、上記のようなモニター出力機能を備えた可変光減衰器31を用いれば、図34に示すような制御回路内蔵可変減衰器104を構成することもできる。制御回路内蔵可変減衰器104は、回動ブロック33、回動ブロック33の角度を変化させるためのアクチュエータ105、モニター出力機能を備えた光ファイバアレイ32を備えており、これらによってモニター機能付きの可変光減衰器31が構成されている。制御回路内蔵可変減衰器104は、さらにアクチュエータ105を駆動するための駆動回路106、駆動回路106を通してアクチュエータ105を制御し、光ファイバアレイ32に戻る信号光45のオフセット量を制御する制御回路107、光ファイバアレイ32のモニター用光ファイバ92から出力されたモニター光を受光するフォトダイオード(PD)等の受光素子108、受光素子108からの出力信号を増幅して制御回路107にフィードバック信号を入力する増幅回路109を備えている。また、制御回路107は、制御電圧又は制御信号を通じて上位システム110と通信する。
次に、この制御回路内蔵可変減衰器104により減衰量を調整するための制御動作を説明する。図36はこの制御動作を表わしたフロー図である。信号光45の減衰量を調整又は再調整する際には、制御回路107は、まず駆動回路106に制御信号を出力してアクチュエータ105を駆動し、図35(a)に示すように、光ファイバアレイ32へ戻ってくる信号光45が全てモニターレンズ93に入射する角度で(あるいは、受光素子108で受光しているモニター光をモニターしながら、モニター光の光量が最大となる位置で)回動ブロック33を停止させる(ステップS1)。このときのモニター用光ファイバ92の受光量を、光入力の入射光量I1とみなしてメモリに記憶する(ステップS2)。ついで、この入射光量I1の値から、光出力を規格値O1に保つことができる減衰量を演算する。
次に、制御回路107は、演算された減衰量となるように駆動回路106に制御信号(制御電圧)を出力し(ステップS3)、駆動回路106を通じてアクチュエータ105で回動ブロック33を元の角度に戻す(ステップS4)。図35(b)に示すように、こうして演算された減衰量となる角度で回動ブロック33が停止すると、出力用光ファイバ36から外れてモニター用光ファイバ92に入射している光量を受光素子108で測定し(ステップS5)、受光素子108から出力される信号を増幅回路109で増幅してモニター信号として制御回路107へフィードバックさせる。制御回路107は、このモニター信号からモニター光の光量O2を算出し、さらに出力用光ファイバ36からの出射光量O3=I1−O2を演算する。
この出射光量の演算値O3が規格値O1に等しいか否かを判定し(ステップS6)、等しくない場合には、制御回路107は、モニター光の光量O2から演算した出射光量O3と規格値O1とを比較し、出射光量が規格値O1に近づくように回動ブロック33の角度をフィードバック制御し、出射光量を補正する。
なお、信号光45の光軸のオフセットが小さい領域では、モニター用光ファイバ92の受光量が小さくなるので、光軸のオフセットがゼロの位置、又はモニター用光ファイバ92の受光量がゼロになる回動ブロック33の角度を見い出すのは困難である。このような場合には、モニター用光ファイバ92の受光量がゼロに近くなる前のモニター光量の変化率と予め記憶させられているデータとに基づいて、モニター光量がゼロになる角度を予測するようにすればよい。
なお、上記各実施例では、回動ブロックがレンズアレイの正面と平行に揃っている状態で出力用光ファイバに入射する光量が最大となり、その状態から回動ブロックが傾くと次第に信号光が減衰するようにしているが、回動ブロックが傾いている状態で出力用光ファイバに入射する光量が最大となり、その状態から回動ブロックの傾きを小さくするに従って信号光が減衰していくようにしてもよい。また、入力用レンズ、出力用レンズに代えて入力用の回折格子や出力用の回折格子を用いてもよい。
本発明にかかる可変光減衰器は、光ファイバ通信において、信号回線中を伝搬する光信号の光量や信号強度を減衰させることによって所望の値に調整するものである。例えば、本発明の可変光減衰器によれば、光ファイバケーブルを伝搬して微弱になった信号光を光増幅器で増幅した後、可変光減衰器で所定の信号強度に調整して出力させることができる。
従来例1の可変光減衰器の原理を示す概略図である。 従来例2の可変光減衰器を示す概略斜視図である。 本発明の実施例1による可変光減衰器の構造を示す斜視図である。 同上の可変光減衰器の水平断面図である。 図3の可変光減衰器の作用説明のための水平断面図である。 図3の可変光減衰器の縦断面図である。 回動ブロックの回転軸がZ軸方向から傾いている場合の信号光の挙動を説明する縦断面図である。 可変光減衰器におけるプリズム回転装置の一例を示す断面図である。 (a)は同上のプリズム回転装置により直角プリズムを回転させる前の状態を示す平面図、(b)は直角プリズムを回転させた後の状態を示す平面図である。 可変光減衰器におけるプリズム回転装置の別な例を示す縦断面図である。 同上のプリズム回転装置によりプリズムを回転させた状態を示す平面図である。 実施例1の可変光減衰器の変形例を示す水平断面図である。 実施例1の可変光減衰器の別な変形例を示す水平断面図である。 本発明の実施例2による可変光減衰器の構造を示す水平断面図である。 本発明の実施例3による可変光減衰器の構造を示す水平断面図である。 実施例1の可変光減衰器と実施例3の可変光減衰器における、回動ブロックの回転角度と信号光の減衰量との関係を示す図である。 本発明の実施例4による可変光減衰器を示す概略縦断面図である。 本発明の実施例5による可変光減衰器を示す斜視図である。 同上の可変光減衰器の水平断面図である。 実施例5の変形例を示す概略水平断面図である。 同上の変形例における各出力用光ファイバを伝搬する信号光の減衰量を示す図である。 発明の実施例6による可変光減衰器の斜視図である。 同上の可変光減衰器縦断面図である。 図22の可変光減衰器の作用を説明する縦断面図である。 回動ブロックを駆動するための複数本のアクチュエータを備えた可変光減衰器の平面図である。 同上の可変光減衰器の概略縦断面図である。 (a)はベース基板上に設けられたアクチュエータを示す斜視図、(b)(c)はアクチュエータにより回動ブロックを傾ける様子を示す図である。 モニター出力機能を付加した実施例7の可変光減衰器を示す水平断面図である。 入力用レンズとハイブリッドレンズを備えたレンズアレイの正面図である。 (a)はハイブリッドレンズの正面図、(b)はハイブリッドレンズの下面図、(c)はハイブリッドレンズを構成する出力用レンズとモニターレンズの正面図である。 ハイブリッドレンズの詳細な設計例を説明するための図である。 (a)(b)(c)(d)はハイブリッドレンズによる信号光の分割推移の様子を説明する図である。 従来の出力モニター方法を説明する図である。 実施例7の可変光減衰器を用いた制御回路内蔵可変減衰器の構成を示す概略ブロック図である。 (a)(b)は同上の制御回路内蔵可変減衰器における信号光の減衰量を調整する方法を説明する図である。 図34に示した制御回路内蔵可変減衰器の制御動作を表したフロー図である。
符号の説明
32 光ファイバアレイ
33 回動ブロック(透光性部材)
34 直角プリズム(折返し部材)
35 入力用光ファイバ(光伝送路)
36 出力用光ファイバ(光伝送路)
38 レンズアレイ
40a 入力用レンズ
40b 出力用レンズ
41、42 反射面
45 信号光
49 プリズム回転装置
50 回転型アクチュエータ
51 回転テーブル
54 揺動型ボイスコイルモータ
63 コイル
83 アクチュエータ
92 モニタ用光ファイバ
93 モニタレンズ
94 ハイブリッドレンズ

Claims (16)

  1. 少なくとも一対の光結合された光伝送路を備え、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束の全体又は一部を対をなす他方の光伝送路に光結合させるようにした可変光減衰器において、
    前記光伝送路どうしを光結合させている光路内に、透光性部材を角度変更可能に配置したことを特徴とする可変光減衰器。
  2. 前記透光性部材の角度を変更すると、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束が前記透光性部材に入射する角度又は透光性部材から出射する角度のうち少なくとも一方の角度が変化するようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  3. 前記透光性部材は、対をなす光伝送路の各光軸を含む平面に垂直な方向を向いた回転軸の回りで角度変更可能となっていることを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  4. 前記各光伝送路の端面に対向する位置に入出射光束を制御するためのレンズ又は回折格子を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  5. 前記透光性部材の角度を変更させるためのアクチュエータを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  6. 対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射され他方の光伝送路に入射する光束の減衰量を検知するためのモニター手段を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  7. 前記透光性部材を光束が透過する際に、前記透光性部材に光束が入射する面と前記透光性部材から光束が出射する面とが互いに平行な平面によって構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  8. 2対以上の光結合された光伝送路を備え、対をなす光伝送路どうしを光結合させる各光路を横切るように1つの透光性部材が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  9. 2対以上の光結合された光伝送路を備え、対をなす光伝送路どうしを光結合させる各光路にそれぞれ個別に透光性部材が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  10. 2対以上の光結合された光伝送路を備え、前記透光性部材を光束が透過する際に、前記透光性部材に光束が入射する面と前記透光性部材から光束が出射する面のうち少なくとも一方の面が湾曲面又は屈曲面となっていることを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  11. 前記各光伝送路は互いに平行に配置されて一体化されており、対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束を対をなす光伝送路の他方の光伝送路に光結合させるための折返し光学部品を有し、前記透光性部材は前記各光伝送路と前記折返し光学部品との間に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の可変光減衰器。
  12. 前記透光性部材を光束が透過する際に、前記透光性部材に光束が入射する面と前記透光性部材から光束が出射する面とが、いずれも平面によって構成され、光束が出射する面は光束が入射する面に対して傾いていることを特徴とする、請求項11に記載の可変光減衰器。
  13. 対をなす光伝送路のうち一方の光伝送路から出射された光束は、一方の光伝送路から前記折返し光学部品に向かう光路と、前記折返し光学部品で反射されて対をなす光伝送路の他方の光伝送路へ向かう光路とで前記透光性部材を2度透過することを特徴とする、請求項11に記載の可変光減衰器。
  14. 前記透光性部材を光束が透過する際に、前記透光性部材に光束が入射する面と前記透光性部材から光束が出射する面とが、互いに平行な平面によって構成されていることを特徴とする、請求項12に記載の可変光減衰器。
  15. 2対以上の光結合された光伝送路を備え、前記各光伝送路は一定ピッチで一列に配列されていることを特徴とする、請求項11に記載の可変光減衰器。
  16. 2対以上の光結合された光伝送路を備え、対をなす各光伝送路のうち一方の光伝送路を一列に配列し、対をなす各光伝送路の他方の光伝送路を一列に配列し、前記一方の光伝送路の配列方向と前記他方の光伝送路の配列方向とを互いに平行としたことを特徴とする、
    11に記載の可変光減衰器。
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