JP4346011B2 - 多層圧粉体の成形装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、多層圧粉体の成形装置に係り、とくに、所期した多層充填を実現するとともに、成形装置の構造やその操作を複雑とせず、しかも能率良く多層圧粉体を成形できる多層圧粉体の成形技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
多層圧粉体の成形技術においては、例えば、二機の粉末フィーダを使用することにより、一の粉末を充填した後に上パンチによる仮押しを施し、次いで他の粉末を充填して圧縮成形する技術が開示されている(特許文献1参照)。また、粉末フィーダを進退方向に連結し、下パンチがダイと面一状態で後方側の粉末フィーダで吸い込み充填して粉末フィーダを後退させ、次いで前方粉末フィーダで吸い込み充填して圧縮成形する技術も開示されている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58−215299号公報
【特許文献2】
特公昭63−64277号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1または2に記載の技術を利用して多層圧粉体を成形するに際し、ダイキャビティの幅が比較的狭い場合には、下パンチの下降に追従して充填粉末が移動しないおそれがあり、このような場合には、所期した形状の多層圧粉体の成形を実現することができないという問題がある。
【0005】
また、上記従来技術を利用して充填粉末を予備圧縮する場合には、上パンチを用いた場合または上パンチとは別の予備圧縮手段を用いた場合であっても、粉末フィーダを一旦後退させる必要がある。このため、第1の粉末フィーダと第2の粉末フィーダとの進路を変更する必要や、各粉末フィーダを迂回させる必要があり、装置自体の構造およびその操作が複雑になるという問題もある。
【0006】
さらに、近年においては、プレス装置の周辺専有領域、とくに粉末フィーダの専有領域を小さくし、能率良く多層圧粉体の成形ができる多層圧粉体の成形装置の開発技術が要請されている。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するとともに、上記要請に鑑みてなされたものであり、ダイキャビティの幅が比較的狭い場合にも、下パンチの下降に追従する充填粉末の移動に起因して、所期した形状の多層圧粉体の成形を実現することができるとともに、多層圧粉体の成形に使用する装置の構造およびその操作を複雑とせず、しかも能率良く多層圧粉体を成形できる多層圧粉体の成形装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の多層圧粉体の成形装置は、粉末を充填するダイと、上記粉末を押圧する上下パンチと、上記ダイを支持するダイテーブルと、上記ダイテーブル上をその長手方向に移動する粉末フィーダと、上記粉末フィーダを前進および後退させる駆動手段と、上記粉末フィーダの動作を制御するシーケンス回路とを備え、上記粉末フィーダが、上記ダイテーブルの長手方向に一体に形成された複数の粉枠を有するとともに、上記各粉枠の間に開口部を有し、上記開口部内に垂直方向に移動自在に設けたダイキャビティに嵌合するパンチからなるプッシャ手段を有し、上記シーケンス回路が、上記各粉枠および上記開口部を上記ダイキャビティ上に停止させ、各粉枠からダイキャビティに粉末が充填された後に上記プッシャ手段の上記パンチと下パンチとにより充填粉末をパッキングして下降させ、またはダイを上昇させることを順次制御することを特徴としている。
【0017】
本発明の多層圧粉体の成形装置では、粉末フィーダを構成する複数の粉枠の間には開口部が形成されており、さらに、この開口部内にプッシャ手段が垂直方向に移動自在に設けられている。このプッシャ手段は、ダイキャビティに嵌合するパンチからなるもので、このパンチが下パンチとともに充填粉末をパッキングし、この状態の下でダイキャビティを新たに形成すると、下パンチの下降に追従する充填粉末の移動に起因して、所期した形状の多層圧粉体の成形を実現することができる。また、本発明の成形装置では、上記プッシャ手段の存在により、予備成型用に特別なプレス機械を用いる必要がなく、装置構成を簡易なものとすることができる。しかもプッシャ手段が粉末フィーダの中に形成されていることから、操作時に粉末フィーダを一旦後退させる必要がないため、従来技術において問題となっていた各粉末フィーダの進路変更等の必要がない。したがって、本発明の装置では、装置自体の構造のみならずその操作をも簡易なものとすることができる。さらに、本発明の装置においては、粉末フィーダが、複数の粉枠が開口部を介してダイテーブルの長手方向に一体に形成された構成となっており、しかも上述したプッシャ手段が開口部内に収納された構成となっている。このため、プレス装置の周辺専有領域、とくに粉末フィーダの専有領域を小さくすることができ、これにより能率良く多層圧粉体の成形を実現することができる。なお、本発明の装置では、上述したように、予備成型用に特別なプレス機械を用いる必要はないが、従来から使用されているプレス機械と併用することもできる。
【0018】
上記プッシャ手段は、ダイキャビティと嵌合する先端部分(パンチ)を金属、樹脂またはゴムから形成することができ、その昇降を、通常構造の空圧シリンダや、モーターで回転する螺旋機構またはソレノイド機構により実現することができる。また、プッシャ手段は、下パンチとともに充填粉末をパッキングした状態から予備成形することができるのみならず、充填粉末をその形状を崩さずに下方へ移動することができる。このため、層間における粉末の混在を防止することができる。また、プッシャ手段は、充填粉末表面を平滑にすることができるため、多層圧粉体の形状を高精度化し、多層圧粉体の画然とした形状を実現することができる。なお、成形装置内に上記したようなシーケンス回路を設けることにより、各粉枠および開口部をダイキャビティ上に停止させ、各粉枠から粉末が充填された後に下パンチを下降させ、またはダイを上昇させることを順次制御することができ、多層圧粉体の成形を円滑かつ迅速に行うことができる。また、プッシャ手段のパンチがダイキャビティに嵌合する構成なので、上パンチを不要とし、成形装置全体の操作を一層簡易なものとすることができる。
【0019】
また、本発明の成形装置においては、プッシャ手段と下パンチとにより充填粉末をパッキングして下降させる際に、充填粉末を密度比60%以下で予備成形するよう制御する形態を含む。
【0020】
また、このような多層圧粉体の成形装置においては、各粉枠を上面が開放されたものとするとともに、粉末フィーダ内に粉末補充を行う給粉手段を有するものとし、しかも成形装置内に粉末補充を制御する制御回路を設けることが望ましい。このように、各粉枠の上面を開放することで、粉末フィーダ内に粉末を供給し易くするとともに、制御回路を設けることで、粉末の充填を円滑かつ迅速に行うことができる。
【0021】
さらに、このような多層圧粉体の成形装置においては、例えば、給粉手段が、粉末フィーダの移動方向に対して垂直な方向に給粉手段自身を移動させる駆動手段を備えることや、給粉手段が、給粉手段自身に連通するバルブ付きのホースを備えることが望ましい。なお、給粉手段はこれらに限られるものではなく、従来から使用されているものであれば、いかなるものを使用することもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、多層圧粉体の成形装置の参考例を示す一部側面断面図である。この成形装置は、粉末を充填するダイ1と、粉末を押圧する上下パンチ2,3と、ダイ1を支持するダイテーブル4と、ダイテーブル4上をその長手方向に移動する粉末フィーダ5と、粉末フィーダ5をダイテーブル4上でその長手方向に前進および後退させる駆動手段6とから構成されている。
【0023】
さらに、粉末フィーダ5は、ダイテーブル4の長手方向に一体に取り付けられた複数の、同図においては3つの、粉枠5a,5b,5cを有するとともに、各粉枠5a,5b,5cの間には開口部5d,5eが形成されている。また、各粉枠5a,5b,5cには異種の粉末P1,P2,P3がそれぞれ充填されている。なお、図1には示していないが、同図に示す装置には、各粉枠5a,5b,5cおよび開口部5d,5eをダイキャビティ上に順次停止させ、各粉枠5a,5b,5cから粉末P1,P2,P3が充填された後に上パンチ2と下パンチ3とにより充填粉末をパッキングして下降させ、またはダイ1を上昇させることを順次制御するシーケンス回路が含まれる。
【0024】
図2は、本発明の多層圧粉体の成形装置の一実施形態を示す一部側面断面図である。この成形装置は、粉末を充填するダイ1と、粉末を押圧する上下パンチ2,3と、ダイ1を支持するダイテーブル4と、ダイテーブル4上をその長手方向に移動する粉末フィーダ5と、粉末フィーダ5をダイテーブル4上でその長手方向に前進および後退させる駆動手段6とから構成されている。
【0025】
さらに、粉末フィーダ5は、ダイテーブル4の長手方向に一体に取り付けられた複数の、同図においては3つの、粉枠5a,5b,5cを有するとともに、各粉枠5a,5b,5cの間には開口部5d,5eが形成されている。また、各粉枠5a,5b,5cには異種の粉末P1,P2,P3がそれぞれ充填されている。さらに、開口部5d,5e内には、垂直方向に移動自在なプッシャ手段5f,5gが取り付けられている。なお、図1には示していないが、同図に示す装置には、各粉枠5a,5b,5cおよび開口部5d,5eをダイキャビティ上に順次停止させ、各粉枠5a,5b,5cから粉末P1,P2,P3が充填された後に下パンチ3を下降させ、またはダイ1を上昇させることを順次制御するシーケンス回路が含まれる。
【0026】
次に、図2に示した構成の装置を用いた多層圧粉体の成形方法について説明する。ここでは、図2に示すように、3種類の異なる粉末P1,P2,P3を用いて多層圧粉体を成形する場合について説明する。以下に示す実施形態では、事前に、各粉枠には、各粉末P1,P2,P3が充填されている。
【0027】
図2に示す装置において、粉末フィーダ5をその右端部がダイキャビティの左側に位置するように配置し、この状態から駆動手段6により、粉末フィーダ5を図の右側(図の矢印の方向)に移動させ、まず粉枠5a中の粉末P1がダイキャビティ上に位置するところで停止させる。この状態で、ダイキャビティに粉末P1を充填し、その後粉末フィーダ5をさらに同図の右側に移動させて粉末P1を擦り切り、開口部5dが充填粉末P1上に位置するところで粉末フィーダ5を停止させ、プッシャ手段5fの先端子を充填粉末上まで下降させる。
【0028】
図3(a)は、開口部5dが充填粉末P1上に位置する状態を示した多層圧粉体の成形装置の一部を示す一部側面断面図であり、この状態では、充填粉末P1は、下パンチ3とプッシャ手段5fとによりパッキングされている。この状態から、図3(b)に示すように、下パンチ3とプッシャ手段5fとを下降させて、ダイ1に対して充填粉末P1を下降させる。この際には、プッシャ手段5fとダイ1とにより、それらに付着した粉末P1を相互に掻き落とす。また、充填粉末P1の下降後には、充填粉末P1を予備成形する操作および充填粉末表面を平滑にする操作のうち少なくとも1つの操作を行って粉末P1からなる第1の層を形成する。なお、充填粉末P1を予備成形する操作を行う場合には、プッシャ手段5fの粉末圧縮面を凹凸にすると充填粉末層の各表面が凹凸になり、最終圧縮成形時に隣接する層との接合部面積が増大するので好ましい。
【0029】
次いで、プッシャ手段5fの先端子を図3(a)に示す位置より上方に戻し、この状態から駆動手段6により、粉末フィーダ5を図の右側にさらに移動させ、粉枠5b中の粉末P2がダイキャビティ上に位置するところで停止させる。この状態で、ダイキャビティに粉末P2を充填し、その後粉末フィーダ5をさらに図の右側に移動させて粉末P2を擦り切り、図2に示す開口部5eが充填粉末P2上に位置するところで停止させ、プッシャ手段5gの先端子を充填粉末P2上まで下降させる。
【0030】
この状態では、第1の層およびその上に充填された粉末P2が、下パンチ3とプッシャ手段5gとによりパッキングされている。この状態から、下パンチ3とプッシャ手段5gとを下降させて、ダイ1に対して第1の層および充填粉末P2を下降させる。この際、プッシャ手段5gとダイ1により、それらに付着した粉末P2を相互に掻き落とす。また、第1の層および充填粉末P2の下降後には、これらを予備成形する操作および充填粉末P2表面を平滑にする操作のうち少なくとも1つの操作を行って第1の層と粉末P2とからなる第2の層を形成する。
【0031】
最後に、プッシャ手段5gをダイ面より上方まで上昇させ、この状態から駆動手段6により、粉末フィーダ5を図の右側にさらに移動して、粉枠5c中の粉末P3がダイキャビティ上に位置するところで停止させる。この状態で、ダイキャビティに粉末P3を充填し、その後粉末フィーダ5を図の左側に移動させて粉末P3を擦り切り、図2に示す開口部5eが充填粉末P3上に位置するところで粉末フィーダ5を停止させる。
【0032】
この状態では、第2の層およびその上に充填された粉末P3が、下パンチ3とプッシャ手段5gとによりパッキングされている。この状態から、下パンチ3とプッシャ手段5gにより、または下パンチ3と上パンチ2により、第2の層と粉末P3とを圧縮成形して、3層圧粉体を得る。なお、圧縮成形を上下両パンチ2,3により行う場合には、駆動手段6により粉末フィーダ5をその左端がダイキャビティの右側に位置するように移動させることが必要である。
【0033】
図4(a)は、このようにして得られた3層圧粉体の側面模式図であり、下方から粉末P1,P2,P3が順に積層された構造となっている。以上は多層圧粉体を3層とした場合の実施形態であるが、本発明の多層圧粉体の成形装置により製造可能な多層圧粉体は3層には限られず、例えば、図4(b)に示すように5層とすることもできる。なお、図4(b)に示すような5層圧粉体を成形するには、図2において、粉末フィーダ5の左端をダイキャビティの右側に位置させた状態から、粉末フィーダ5を、粉枠5c中の粉末P3、開口部5e、粉枠5b中の粉末P2、開口部5d、粉枠5a中の粉末P1、開口部5d、粉枠5b中の粉末P2、開口部5e、粉枠5c中の粉末P3、および開口部5eがダイキャビティの上に順次停止させるとともに、各停止位置で上述した所定の操作を行い、最後に圧縮成形を行う。このような一連の操作は、図2には図示しないシーケンス回路により制御される。
【0034】
以上のように、図2に示す成形装置により、多層圧粉体の成形を行った場合には、下パンチ3とプッシャ手段5fとによるパッキングにより、下パンチの下降に追従する充填粉末の移動に起因して、所期した形状の多層圧粉体の成形を実現することができる。また、この成形装置では、プッシャ手段5f,5gの存在により、特別なプレス機械を用いる必要がなく、装置構成を簡易なものとすることができる。しかもプッシャ手段5f,5gが粉末フィーダ5の中に取り付けられていることから、操作時に粉末フィーダ5を一旦後退させる必要がないため、従来技術において問題となっていた各粉末フィーダの進路変更等の必要がない。したがって、装置自体の構造のみならずその操作をも簡易なものとすることができる。さらに、この成形装置においては、粉末フィーダ5が、3つの粉枠5a,5b,5cが開口部5d,5eを介してダイテーブル4の長手方向に一体に取り付けられた構成となっており、しかも上述したプッシャ手段5f,5gが開口部5d,5e内に収納された構成となっている。このため、プレス装置の周辺専有領域、とくに粉末フィーダ5の専有領域を小さくすることができ、これにより能率良く多層圧粉体の成形を実現することができる。
【0035】
次に、図2に示す多層圧粉体の成形装置の粉末フィーダ5への給粉手段について説明する。
図5は、図2に示す多層圧粉体の成形装置の平面図であり、図6(a)は、図5のA−A線による一部側面断面図である。図6(a)に示すように、ダイテーブル4上には粉末フィーダと同じ高さの架台7が取り付けられており、架台7には、粉末補給箱8が積載されてプッシャ9で同図の左右方向に進退可能な構成となっている。この状態から図6(b)に示すように、粉末補給箱8を同図の右側に移動して粉末フィーダ5上に位置させると、粉末フィーダ5(同図に示す場合には粉枠5b)に粉末が補給され、その後プッシャ9により粉末補給箱8が同図の左側に移動して粉末が擦り切りされる。この粉末補給箱8の一連の動作は図示しない制御回路によりシーケンス制御されている。なお、以上は、粉末フィーダ5への給粉手段の一例であるが、給粉手段はこのような構造に限られるものではなく、例えば、図7に示すように、給粉手段自身に連通するバルブ付きのホース10.11.12を所定位置に待機させる構造とすることもできる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、上パンチまたは上パンチ以外のパンチと下パンチとにより充填粉末をパッキングすることを前提に、充填粉末を下方に移動させる操作、充填粉末を予備成形する操作、ダイおよびコアに付着した粉末を相互に掻き落とす操作、および充填粉末表面を平滑にする操作のうち少なくとも1つの操作を行うことにより、ダイキャビティの幅が比較的狭い場合にも、下パンチの下降に追従する充填粉末の移動に起因して所期した形状の多層圧粉体の成形を実現することができるとともに、多層圧粉体の成形に使用する装置の構造およびその操作を複雑とせず、しかも能率良く多層圧粉体の成形を行うことができる。したがって、本発明は、各種の焼結部品に好適な多層圧粉体の成形方法および成形装置を提供することができる点で有望である。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層圧粉体の成形装置の参考例を示す一部側面断面図である。
【図2】本発明の多層圧粉体の成形装置の一実施形態を示す一部側面断面図である。
【図3】図2に示した本発明の多層圧粉体の成形装置の一部を示す一部側面断面図であり、(a)は、開口部5dが充填粉末P1上に位置する状態を示し、(b)は、(a)の状態から下パンチ3とプッシャ手段5fとを下降させて、ダイ1に対して充填粉末P1を下降させた状態を示す。
【図4】(a)は、3層圧粉体の側面模式図であり、(b)は、5層圧粉体の側面模式図である。
【図5】多層圧粉体の成形装置の粉末フィーダへの一の給粉手段を示す平面図である。
【図6】(a)は、図5のA−A線による一部側面断面図であって、粉末非供給状態を示し、(b)は、(a)に示す給粉手段の粉末供給状態を示す。
【図7】多層圧粉体の成形装置の粉末フィーダへの他の給粉手段を示す平面図である。
Claims (5)
- 粉末を充填するダイと、前記粉末を押圧する上下パンチと、前記ダイを支持するダイテーブルと、前記ダイテーブル上をその長手方向に移動する粉末フィーダと、前記粉末フィーダを前進および後退させる駆動手段と、前記粉末フィーダの動作を制御するシーケンス回路とを備える多層圧粉体の成形装置において、
前記粉末フィーダが、前記ダイテーブルの長手方向に一体に形成された複数の粉枠を有するとともに、前記各粉枠の間に開口部を有し、前記開口部内に垂直方向に移動自在に設けたダイキャビティに嵌合するパンチからなるプッシャ手段を有し、
前記シーケンス回路が、前記各粉枠および前記開口部を前記ダイキャビティ上に停止させ、各粉枠からダイキャビティに粉末が充填された後に前記プッシャ手段の前記パンチと下パンチとにより充填粉末をパッキングして下降させ、またはダイを上昇させることを順次制御することを特徴とする多層圧粉体の成形装置。 - 前記プッシャ手段と前記下パンチとにより充填粉末をパッキングして下降させる際に、充填粉末を密度比60%以下で予備成形するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の多層圧粉体の成形装置。
- 前記各粉枠は、上面が開放され、前記粉末フィーダ内に粉末補充を行う給粉手段を有するとともに、前記粉末補充を制御する制御回路を有することを特徴とする請求項1または2に記載の多層圧粉体の成形装置。
- 前記給粉手段が、粉末フィーダの移動方向に対して垂直な方向に給粉手段自身を移動させる駆動手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の多層圧粉体の成形装置。
- 前記給粉手段が、給粉手段自身に連通するバルブ付きのホースを備えることを特徴とする請求項3に記載の多層圧粉体の成形装置。
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