JP4345238B2 - 携帯電話機および通信方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機および通信方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、例えば、マナーモードで携帯電話機を紛失した場合に、発呼モードに切り替えることができるようにした携帯電話機および通信方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機(PHS(Personal Handyphone System)を含む)が普及してきた。この携帯電話機においては、ユーザの都合にかかわらず着信するため、通常、会議中あるいは運転中などで電話に出ることができない場合、留守番電話モード、マナーモード、あるいは、ドライブモードなどの着信音が鳴らないモードに設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記モードに設定してある状態で携帯電話機を紛失してしまった場合、着信音が鳴らないため、その携帯電話機を呼び出して本体を発見することは不可能である。従って、そのような場合には、携帯電話機の所有者は、肉眼で本体を発見する方法しかない。
【0004】
ところで、昨今の携帯電話機の購入(加入)に際し、本体の値下がりによる販売業者の都合上、購入者は、携帯電話機の購入から6ヶ月の期間(以下、解約制限期間と称する)は解約することができない仕組みになっている。そのため、購入者は、解約制限期間内に紛失あるいは全損した場合に備えて、保険に加入することもある。
【0005】
現状では、携帯電話機の紛失が確定した場合、所有者は、携帯電話機を解約するしか方法がなく、さらに、解約制限期間内には、解約することもできない。
【0006】
このように、解約制限期間内に携帯電話機を紛失してしまうと、携帯電話機の利用料を無駄に支払うことになる。
【0007】
そこで、PHSにおいては、電波の届く範囲内であれば、その本体の所在地を検索し、地図で表示することができるサービスも登場している。
【0008】
しかしながら、現状の携帯電話機においては、PHSと電波形態が異なるため、高精度な所在地の検索は不可能である。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、着信音が鳴らないモードに設定されている状態で携帯電話機を紛失した場合に、その携帯電話機の所有者のみが発呼モードに切り替えることができるようにするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の携帯電話機は、携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かを、ユーザによる選択に応じて設定する設定手段と、前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードを記録するパスワード記録手段と、前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件を記録する条件記録手段と、前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、前記パスワード記録手段により記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、前記条件記録手段により記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードを前記発呼モードに切り替えるように制御する制御手段と、前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音を出力する出力手段と、前記発呼モードが設定されている場合の着信音が前記出力手段により出力された後、携帯電話機自身の発信機能を停止する発信機能停止手段とを備える。
【0011】
本発明の通信方法は、携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かを、ユーザによる選択に応じて設定する設定ステップと、前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードを記録するパスワード記録ステップと、前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件を記録する条件記録ステップと、前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、前記パスワード記録ステップの処理により記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、前記条件記録ステップの処理により記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードを前記発呼モードに切り替えるように制御する制御ステップと、前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音を出力する出力ステップと、前記発呼モードが設定されている場合の着信音が前記出力ステップの処理により出力された後、携帯電話機自身の発信機能を停止する発信機能停止ステップとを含む。
【0012】
本発明の記録媒体に記録されているプログラムは、携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かを、ユーザによる選択に応じて設定する設定ステップと、前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードを記録するパスワード記録ステップと、前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件を記録する条件記録ステップと、前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、前記パスワード記録ステップの処理により記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、前記条件記録ステップの処理により記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードを前記発呼モードに切り替えるように制御する制御ステップと、前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音を出力する出力ステップと、前記発呼モードが設定されている場合の着信音が前記出力ステップの処理により出力された後、携帯電話機自身の発信機能を停止する発信機能停止ステップとを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0013】
本発明のプログラムは、携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かを、ユーザによる選択に応じて設定する設定ステップと、前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードを記録するパスワード記録ステップと、前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件を記録する条件記録ステップと、前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、前記パスワード記録ステップの処理により記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、前記条件記録ステップの処理により記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードを前記発呼モードに切り替えるように制御する制御ステップと、前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音を出力する出力ステップと、前記発呼モードが設定されている場合の着信音が前記出力ステップの処理により出力された後、携帯電話機自身の発信機能を停止する発信機能停止ステップとを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0014】
本発明においては、携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かが、ユーザによる選択に応じて設定される。また、前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードが記録され、前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件が記録される。前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードが前記発呼モードに切り替えるように制御され、前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音が出力され、その後、携帯電話機自身の発信機能が停止される。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
図1は、本発明を適用した携帯電話機の利用例を示す図である。携帯電話機1は、基地局2を介して公衆回線網3に接続されている。また、公衆回線網3には、電話機4、および、留守番サービスセンタ5がそれぞれ接続されている。
【0031】
携帯電話機1は、公衆回線網3および基地局2を介して電話機4より発信されたとき、例えば、呼び出しベルを鳴らしたり、あるいは、バイブレータを作動させたりして、着信を所有者に知らせる。
【0032】
基地局2は、移動無線端末である携帯電話機1を、例えば、W-CDMA(Wideband code-division multiple access)と呼ばれる符号分割多元接続により無線接続し、携帯電話機1と2GHzの周波数帯域を利用して最大2Mbpsのデータ転送速度で大容量データを高速にデータ通信できる。
【0033】
携帯電話機1は、基地局2とW-CDMA方式により大容量データを高速にデータ通信できるので、音声通話に限らず、電子メールの送受信、簡易ホームページの閲覧、または画像の送受信等の多種におよぶデータ通信を実行することができる。
【0034】
留守番サービスセンタ5は、携帯電話機1が留守番伝言サービスを利用している場合に、その携帯電話機1に着信があったときに発信者(例えば、電話機4)により録音されるメッセージを蓄積する。留守番サービスセンタ5はまた、携帯電話機1からの要求に基づいて、蓄積されているメッセージを、公衆回線網3および基地局2を介して携帯電話機1に送信(提供)する。
【0035】
図2は、図1に示された携帯電話機1の外観の構成例を示す図である。同図に示されるように、携帯電話機1は、表示部22および本体23で構成され、中央のヒンジ部21により折り畳み可能に形成されている。
【0036】
表示部22は、上端左部に引出しまたは収納可能な送受信用のアンテナ31を有する。携帯電話機1は、アンテナ31を介して、固定無線端末である基地局2との間で電波を送受信する。
【0037】
また、表示部22は、上端中央部にほぼ180度の角度範囲で回動自在なカメラ部32を有する。携帯電話機1は、カメラ部32のCCDカメラ33によって所望の撮像対象を撮像する。
【0038】
カメラ部32が使用者によってほぼ180度回動されて位置決めされた場合、図3に示されるように、表示部22は、カメラ部32の背面側中央に設けられたスピーカ34が正面側に位置する状態となる。これにより、携帯電話機1は、通常の音声通話状態に切り換わる。
【0039】
さらに、本体23の操作キー41の上部に回動自在なジョグダイヤル44が、本体23の表面から僅かに突出した状態で設けられている。携帯電話機1は、ジョグダイヤル44に対する回動操作に応じて、液晶ディスプレイ35に表示されている電話帳リストもしくは電子メールのスクロール動作、簡易ホームページのページ捲り動作、または画像の送り動作等の種々の動作を実行する。
【0040】
例えば、本体23は、使用者によるジョグダイヤル44の回動操作に応じて液晶ディスプレイ35に表示された電話帳リストの複数の電話番号の中から所望の電話番号を選択し、ジョグダイヤル44が本体23の内部方向に押圧されたとき、選択されている電話番号を確定して、確定した電話番号に対して自動的に発呼処理を行う。
【0041】
なお、本体23は、背面側に図示しないバッテリパックが装着されており、終話/電源キーがオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対して電力が供給されて動作可能な状態に起動する。
【0042】
ところで、本体23の左側面上部に抜差自在な、例えば、メモリースティック(商標)などにより構成される半導体メモリ51を装着するためのスロット45が設けられている。携帯電話機1は、メモボタン42が押下されると、通話中の相手の音声を装着されている半導体メモリ51に記録する。携帯電話機1は、使用者の操作に応じて、電子メール、簡易ホームページ、CCDカメラ33で撮像した画像を、装着されている半導体メモリ51に記録する。携帯電話機1はまた、後述する設定処理により設定されるパスワードまたは条件などを半導体メモリ51に記録する。
【0043】
メモリースティックは、本出願人によって開発されたフラッシュメモリカードの一種である。このメモリースティックは、縦21.5×横50×厚さ2.8[mm]の小型薄型形状のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものであり、10ピン端子を介して画像や音声、音楽等の各種データの書き込み及び読み出しが可能となっている。
【0044】
またメモリースティックは、大容量化等による内蔵フラッシュメモリの仕様変更に対しても、使用する機器で互換性を確保することができる独自のシリアルプロトコルを採用し、最大書込速度1.5[MB/S]、最大読出速度2.45[MB/S]の高速性能を実現していると共に、誤消去防止スイッチを設けて高い信頼性を確保している。
【0045】
従って、携帯電話機1は、このようなメモリースティックで構成される半導体メモリ51を装着可能に構成されているために、半導体メモリ51を介して、他の電子機器との間でデータの共有化を図ることができる。
【0046】
図4は、携帯電話機1の内部の構成例を示すブロック図である。
【0047】
同図に示すように、携帯電話機1は、表示部22および本体23の各部を統括的に制御する主制御部61に対して、電源回路部65、操作入力制御部62、画像エンコーダ63、カメラインターフェース(I/F)部64、LCD(Liquid Crystal Display)制御部66、画像デコーダ67、多重分離部68、記憶再生部73、変復調回路部69、および音声コーデック70がメインバス71を介して互いに接続されるとともに、画像エンコーダ63、画像デコーダ67、多重分離部68、変復調回路部69、および音声コーデック70が同期バス72を介して互いに接続されて構成されている。
【0048】
電源回路部65は、使用者の操作により終話/電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することにより携帯電話機1を動作可能な状態に起動する。
【0049】
携帯電話機1は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等でなる主制御部61の制御に基づいて、音声通話モードにおいて、マイクロフォン43で集音した音声信号を音声コーデック70によってデジタル音声データに変換する。携帯電話機1は、デジタル音声データを変復調回路部69でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部74でデジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナ31を介して送信する。
【0050】
また、携帯電話機1は、音声通話モードにおいて、アンテナ31で受信した受信信号を増幅して周波数変換処理およびアナログデジタル変換処理を施し、変復調回路部69でスペクトラム逆拡散処理し、音声コーデック70によってアナログ音声信号に変換する。携帯電話機1は、アナログ音声信号に対応する音声をスピーカ34に出力させる。
【0051】
さらに、携帯電話機1は、データ通信モードにおいて、電子メールを送信する場合、操作キー41およびジョグダイヤル44の操作によって入力された電子メールのテキストデータを、操作入力制御部62を介して主制御部61に送出する。
【0052】
主制御部61は、テキストデータを変復調回路部69でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部74でデジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後に、アンテナ31を介して基地局2へ送信する。
【0053】
これに対して、携帯電話機1は、データ通信モードにおいて、電子メールを受信する場合、アンテナ31を介して基地局2から受信した受信信号を変復調回路部69でスペクトラム逆拡散処理して、元のテキストデータを復元した後、LCD制御部66を介して液晶ディスプレイ35に電子メールとして表示する。
【0054】
この後、携帯電話機1は、使用者の操作に応じて受信した電子メールを、記録再生部73を介して半導体メモリ51に記録することも可能である。
【0055】
携帯電話機1は、データ通信モードにおいて画像データを送信する場合、CCDカメラ33で撮像された画像データを、カメラインターフェース部64を介して画像エンコーダ63に供給する。
【0056】
因みに、携帯電話機1は、画像データを送信しない場合には、CCDカメラ33で撮像した画像データを、カメラインターフェース部64およびLCD制御部66を介して液晶ディスプレイ35に直接表示することも可能である。
【0057】
画像エンコーダ63は、CCDカメラ33から供給された画像データを、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)2またはMPEG4等の所定の符号化方式によって圧縮符号化することにより符号化画像データに変換し、これを多重分離部68に送出する。
【0058】
このとき同時に、携帯電話機1は、CCDカメラ33で撮像中にマイクロフォン43で集音した音声を、音声コーデック70を介してデジタルの音声データとして多重分離部68に送出する。
【0059】
多重分離部68は、画像エンコーダ63から供給された符号化画像データと音声コーデック70から供給された音声データとを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変復調回路部69でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部74でデジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後に、アンテナ31を介して送信する。
【0060】
これに対して、携帯電話機1は、データ通信モードにおいて、例えば、簡易ホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナ31を介して基地局2から受信した受信信号を変復調回路部69でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化データを多重分離部68に送出する。
【0061】
多重分離部68は、多重化データを符号化画像データと音声データとに分離し、同期バス72を介して、符号化画像データを画像デコーダ67に供給するとともに、音声データを音声コーデック70に供給する。
【0062】
画像デコーダ67は、符号化画像データをMPEG2またはMPEG4等の所定の符号化方式に対応した復号方式でデコードすることにより再生動画像データを生成し、これを、LCD制御部66を介して液晶ディスプレイ35に供給する。これにより、携帯電話機1は、例えば、簡易ホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画データを表示する。
【0063】
このとき同時に、音声コーデック70は、音声データをアナログ音声信号に変換した後、これをスピーカ34に供給する。これにより、携帯電話機1は、例えば、簡易ホームページにリンクされた動画像ファイルに含まる音声データを再生する。
【0064】
この場合も電子メールの場合と同様に、携帯電話機1は、受信した簡易ホームページ等にリンクされたデータを、使用者の操作により記録再生部73を介して半導体メモリ51に記録することが可能である。
【0065】
なお、主制御部61のROMには、発呼切り換え設定処理を制御する設定制御プログラム(後述)、着信処理を制御する着信制御プログラム(後述)、アンテナ31を介して行われる通信を制御する通信制御プログラム、CCDカメラ33による画像の撮像を制御する撮像制御プログラム、公衆回線網3を介して各サーバにアクセスする動作を制御するブラウザなど、携帯電話機1が各種の処理を実行する上において必要なプログラムが格納されている。
【0066】
図5は、電話機1の内部の構成例を示すブロック図である。
【0067】
CPU81は、ROM82に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM83には、CPU81が各種の処理を実行する上において必要なプログラムやデータが適宜記憶される。CPU81、ROM82、およびRAM83は、バス84を介して相互に接続されているとともに、入出力インターフェース85にも接続されている。
【0068】
入出力インターフェース85には、「0」乃至「9」の数字キーで構成される操作キー86、ユーザの音声を入力するマイクロフォン87、発信側の音声あるいは着信音(呼び出しベル)などを出力するスピーカ88、および、公衆回線網3と通信する通信部89が接続されている。
【0069】
次に、以上の実施の形態の動作について説明する。
【0070】
まず、動作を説明するにあたって、本発明で用いられる、携帯電話機が有する“留守番電話機能”と電話会社側が提供する“留守番伝言サービス”の2種類の留守番電話の形態について説明する。
【0071】
留守番電話機能では、録音された伝言(メッセージ)が携帯電話機1の半導体メモリ51などに保存される。留守番電話機能は、伝言1件につき、例えば、18秒乃至20秒程度の録音時間に制限されており、かつ、保存できる伝言件数(例えば、3件)も制限されている。
【0072】
留守番伝言サービスでは、録音された伝言が留守番サービスセンタ5などに保存される。留守番伝言サービスは、留守番電話機能とは異なり、長時間の録音が可能であり、かつ、保存できる伝言件数も多い。
【0073】
次に、図6のフローチャートを参照して、携帯電話機1の主制御部61が実行する発呼切り替え設定処理について説明する。
【0074】
ステップS1において、設定制御プログラムを実行する携帯電話機1の主制御部61は、この携帯電話機1のユーザによって、操作キー41またはジョグダイヤル44が用いられ、発呼呼び出し設定画面を表示させるための操作が行われたか否かを判定し、ユーザによって発呼呼び出し設定画面を表示させるための操作が行われるまで待機する。
【0075】
ステップS1において、ユーザによって発呼呼び出し設定画面を表示させるための操作が行われたと判定された場合、ステップS2に進み、主制御部61は、LCD制御部66を制御し、図7に示されるような発呼呼び出し設定画面を液晶ディスプレイ35に表示させる。
【0076】
図7の発呼呼び出し設定画面においては、留守番電話機能の利用時に発呼モードに切り替えるためのパスワードを設定する留守番電話機能利用ボタン101、および、留守番伝言サービスの利用時に発呼モードに切り替えるための条件を設定する留守番伝言サービス利用ボタン102が表示されている。また、終了ボタン103が押下されることにより、この発呼呼び出し設定画面が閉じられる。
【0077】
図6に戻って、ステップS3において、主制御部61は、この携帯電話機1のユーザによって発呼呼び出し設定画面(図7)の留守番電話機能利用ボタン101が押下されたか否かを判定する。
【0078】
ステップS3において、留守番電話機能利用ボタン101が押下されたと判定された場合、ステップS4に進み、主制御部61は、LCD制御部66を制御し、図8に示されるようなパスワード設定画面を液晶ディスプレイ35に表示させる。
【0079】
図8のパスワード設定画面には、メッセージとして“発呼モードに切り替えるためのパスワードを入力して下さい”が表示され、発呼モードに切り替えるためのパスワードが入力されるパスワード入力エリア111が表示されている。この画面を確認したユーザが、留守番電話機能が設定されている携帯電話機1を紛失した際に発呼モードに切り替えるためのパスワード(例えば、所定桁数の数字)をパスワード入力エリア111に入力し、設定ボタン112を押下することによって、パスワードが設定される。主制御部61は、記憶再生部71を制御し、設定されたパスワードを半導体メモリ51に記録させる。
【0080】
具体的には、例えば、ユーザが、操作キー41のうち、「1」、「2」、「3」、および「4」の数字キーを順に押下し、設定ボタン112を押下することにより、パスワードが“1234”に設定され、半導体メモリ51に記録される。
【0081】
これにより、携帯電話機1を紛失した際に、この携帯電話機1の所有者が、たとえば、電話機4から携帯電話機1に発信する際に設定しておいたパスワードを操作キー86を用いて入力することにより、発呼モードに切り換えることができる。
【0082】
図6に戻って、ステップS3において、この携帯電話機1のユーザが留守番電話機能利用ボタン101を押下していないと判定された場合、ステップS4の処理がスキップされ、ステップS5に進む。
【0083】
ステップS5において、主制御部61は、さらに、この携帯電話機1のユーザによって発呼呼び出し設定画面(図7)の留守番伝言サービス利用ボタン102が押下されたか否かを判定する。
【0084】
ステップS5において、留守番伝言サービス102が押下されたと判定された場合、ステップS6に進み、主制御部61は、LCD制御部66を制御し、図9に示されるようなモード切替条件設定画面を液晶ディスプレイ35に表示させる。
【0085】
図9のモード切替条件設定画面には、24時間以上着信が無い場合に発呼モードに切り替えられるような条件が設定されるボタン121、24時間以上発信が無い場合に発呼モードに切り替えられるような条件が設定されるボタン122、および、5分間に10回以上の着信が有る場合に発呼モードに切り替えられるような条件が設定されるボタン123が表示されている。この画面を確認したユーザが、通常の携帯電話機1の利用時には起こりえないような条件のボタン121乃至123のいずれかを押下(選択)し、設定ボタン124を押下することによって、モード切り替え条件が設定される。主制御部61は、記憶再生部71を制御し、設定されたモード切り替え条件を半導体メモリ51に記録させる。
【0086】
なお、発呼モードに切り替えるための条件として、24時間以上着信が無い場合、24時間以上発信が無い場合、または、5分間に10回以上の着信が有る場合などを例として説明したが、その時間または回数などは任意に設定することが可能である。
【0087】
図6に戻って、ステップS5において、この携帯電話機1のユーザが留守番伝言サービス利用ボタン102を押下していないと判定された場合、すなわち、終了ボタン103が押下されたと判定された場合、ステップS7に進む。
【0088】
ステップS7において、主制御部61は、LCD制御部66を制御し、図10または図11に示されるようなメッセージ画面を液晶ディスプレイ35に表示させる。なお、ステップS3の処理で留守番電話機能利用ボタン101が押下されていないと判定され、および、ステップS5の処理で留守番伝言サービス利用ボタン102が押下されていないと判定された場合、図10に示されるメッセージ画面が表示される。一方、ステップS3の処理で留守番電話機能利用ボタン101が押下されたと判定され、および、ステップS4の処理でパスワードが設定され、さらに、ステップS5の処理で留守番伝言サービス利用ボタン102が押下されていないと判定された場合、図11に示されるメッセージ画面が表示される。
【0089】
図10のメッセージ画面には、メッセージとして“マナーモードでこの携帯電話機を紛失した際、電子音による呼び出しができません”が表示されている。この画面を確認したユーザが、戻るボタン131を押下することによって、図7の発呼呼び出し設定画面に戻ることができ、また、終了ボタン132を押下することによって、メッセージ画面が閉じられる。
【0090】
すなわち、このメッセージは、着信音を鳴らさないようなモードに設定された携帯電話機1を紛失してしまうと、肉眼でしか、この携帯電話機1を発見することができなくなることを意味する。
【0091】
図11のメッセージ画面には、メッセージとして“マナーモードでこの携帯電話機を紛失した際に、伝言件数が一杯になっていると電子音による呼び出しができません”が表示されている。この画面を確認したユーザが、戻るボタン131を押下することによって、図7の発呼呼び出し設定画面に戻ることができ、また、終了ボタン132を押下することによって、メッセージ画面が閉じられる。
【0092】
すなわち、このメッセージは、携帯電話機1の留守番電話機能の保存可能な伝言件数を超えた際に携帯電話機1を紛失してしまうと、肉眼でしか、この携帯電話機1を発見することができなくなることを意味する。
【0093】
図6に戻って、ステップS8において、主制御部61は、この携帯電話機1のユーザによってメッセージ画面(図10または図11)の戻るボタン131が押下されたか否か、すなわち、留守番電話機能または留守番伝言サービスを利用するか否かを判定し、戻るボタン131が押下されたと判定した場合、ステップS3に戻り、上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0094】
ステップS8において、この携帯電話機1のユーザが戻るボタン131を押下していないと判定された場合、すなわち、終了ボタン132を押下したと判定された場合、メッセージ画面が閉じられ、処理は、終了される。この場合には、マナーモードに設定されている携帯電話機1のモードを発呼モードに切り替えることはできなくなる。
【0095】
次に、図12および図13のフローチャートを参照して、携帯電話機1の主制御部61が実行する着信処理について説明する。
【0096】
ステップS21において、着信制御プログラムを実行する携帯電話機1の主制御部61は、この携帯電話機1が留守番伝言サービスを利用しているか否かを判定し、留守番伝言サービスを利用していると判定した場合、ステップS22に進み、半導体メモリ51に記録されているモード切り替え条件に合致するか否かを判定する。
【0097】
具体的には、上述した発呼切り替え設定処理において、図9のボタン121が選択されている場合には24時間以上着信が無いか否かが判定され、ボタン122が選択されている場合には24時間上発信が無いか否かが判定され、または、ボタン123が選択されている場合には5分間に10回以上の着信が有るか否かが判定される。
【0098】
ステップS22において、半導体メモリ51に記憶されているモード切り替え条件に合致すると判定された場合、ステップS23に進む。
【0099】
ステップS22において、半導体メモリ51に記憶されているモード切り替え条件に合致しないと判定された場合、ステップS26に進み、主制御部61は、電話機4などの他の電話機より着信があったか否かを判定し、電話機4などの他の電話機より着信がないと判定した場合、ステップS22に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0100】
ステップS26において、電話機4などの他の電話機より着信があったと判定された場合、ステップS27に進み、主制御部61は、この携帯電話機1が留守番電話機能を利用しているか否かを判定し、留守番電話機能を利用していると判定した場合、ステップS28に進み、半導体メモリ51に記憶されている伝言件数が許容範囲内(例えば、3件以内)であるか否かを判定する。
【0101】
ステップS28において、伝言件数が許容範囲内であると判定された場合、ステップS29に進み、主制御部61は、ステップS26の処理の着信時にパスワードを受信したか否か、すなわち、電話機4などの他の電話機から発信された際に同時にパスワードが入力されたか否かを判定し、着信時にパスワードを受信したと判定した場合、ステップS30に進む。
【0102】
ステップS30において、主制御部61は、半導体メモリ51に記憶されているパスワードを読み出し、ステップS29の処理で受信したパスワードが一致するか否かを判定し、パスワードが一致する、すなわち、発呼モードに切り替えるためのパスワードを受信したと判定された場合、ステップS23に進む。
【0103】
ステップS30において、パスワードが一致しない、すなわち、発呼モードに切り替えるためのパスワードを受信していないと判定された場合、または、ステップS29において、着信時にパスワードを受信していないと判定された場合、いずれもステップS31に進む。
【0104】
ステップS31において、主制御部61は、変復調回路69、送受信回路部74、および、アンテナ31を介して、発信元(いまの場合、電話機4)に、メッセージとして、例えば、“ただいま、電話に出ることができません。ピーという発信音の後にメッセージをお願いします”を通知(送信)する。その後、処理は、ステップS22に戻り、上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0105】
ステップS28において、半導体メモリ51に記憶されている伝言件数が許容範囲内ではない(すなわち、半導体メモリ51が記憶可能な伝言件数に達している)と判定された場合、または、ステップS27において、この携帯電話機1が留守番電話機能を利用していないと判定された場合、いずれもステップS32に進む。すなわち、この状態では、着信があっても留守番電話に切り替わらないので、所定時間以上の着信があった場合に自動的に留守番サービスセンタ5が応答するようになされている。
【0106】
ステップS32において、留守番電話センタ5は、発信元(いまの場合、電話機4)に、メッセージとして、例えば、“留守番サービスセンタがメッセージをお預かりします。ピーという発信音の後にメッセージをお願いします”を通知(送信)する。その後、処理は、ステップS22に戻り、上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0107】
ステップS21において、この携帯電話機1が留守番伝言サービスを利用しているか否かを判定し、留守番伝言サービスを利用していないと判定した場合、ステップS33に進み、主制御部61は、電話機4などの他の電話機より着信があったか否かを判定し、電話機4などの他の電話機より着信があったと判定されるまで待機する。
【0108】
ステップS33において、着信があったと判定された場合、ステップS34に進み、主制御部61は、この携帯電話機1が留守番電話機能を利用しているか否かを判定し、留守番電話機能を利用していると判定した場合、ステップS35に進み、半導体メモリ51に記憶されている伝言件数が許容範囲内であるか否かを判定する。
【0109】
ステップS35において、伝言件数が許容範囲内であると判定された場合、ステップS36に進み、主制御部61は、ステップS33の処理の着信時にパスワードを受信したか否か、すなわち、電話機4などの他の電話機から発信された際に同時にパスワードが入力されたか否かを判定し、着信時にパスワードを受信したと判定した場合、ステップS37に進む。
【0110】
ステップS37において、主制御部61は、半導体メモリ51に記憶されているパスワードを読み出し、ステップS36の処理で受信したパスワードが一致するか否かを判定し、パスワードが一致する、すなわち、発呼モードに切り替えるためのパスワードを受信したと判定された場合、ステップS23に進む。
【0111】
ステップS37において、パスワードが一致しない、すなわち、発呼モードに切り替えるためのパスワードではないと判定された場合、または、ステップS36において、着信時にパスワードを受信していないと判定された場合、いずれもステップS38に進む。
【0112】
ステップS38において、主制御部61は、変復調回路69、送受信回路部74、および、アンテナ31を介して、発信元に、メッセージとして、例えば、“ただいま、電話に出ることができません。ピーという発信音の後にメッセージをお願いします”を通知(送信)する。その後、処理は、ステップS22に戻り、上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0113】
ステップS35において、半導体メモリ51に記憶されている伝言件数が許容範囲内ではない(すなわち、半導体メモリ51が記憶可能な伝言件数に達している)と判定された場合、または、ステップS34において、この携帯携帯電話機1が留守番電話機能を利用していないと判定された場合、いずれもステップS39に進む。すなわち、この状態では、着信があっても留守番電話に切り替わらない。
【0114】
ステップS39において、主制御部61は、音声コーデック70を制御し、通常の着信音をスピーカ34に出力させる。
【0115】
ステップS22、ステップS30、またはステップS37の処理の後、ステップS23において、主制御部61は、モードを発呼モードに切り替える。ステップS24において、主制御部61は、音声コーデック70を制御し、紛失時固有の電子音(着信音)をスピーカに出力させる。これにより、この携帯電話機1の周辺にいる通行人に対して、紛失した携帯電話機1が近くに存在することを知らしめることができ、この携帯電話機1の発見を促すことができる。
【0116】
ステップS25において、主制御部61は、変復調回路69および送受信回路部74を介して、アンテナ31を制御し、発信機能を停止させる。これにより、紛失時固有の電子音を聞いた通行人が、紛失した携帯電話機1が近くに存在することを知って悪用しようとしたとしても(例えば、その携帯電話機1を用いて発信しようとしたとしても)、発信機能が停止されているので不正に利用されることはない。
【0117】
以上のように、携帯電話機1の2種類の留守番電話機能に対応して、それぞれ発呼モードに切り替えるためのパスワードまたは条件を設定しておくことにより、携帯電話機1の紛失時に、この携帯電話機1の所有者のみが、自分で設定したパスワードまたは条件を利用して発呼モードに切り替えることが可能になる。
【0118】
また、発呼モードに切り替わった時点で、携帯電話機1の発信機能を停止させることで、不正に利用されることを防止することができる。
【0119】
ところで、上述したように、発呼モードに切り替わった時点で、携帯電話機1の発信機能が停止されているので、所有者は、紛失していた携帯電話機1を発見した、または手元に戻ってきた場合、発信機能の停止を解除する必要がある。その場合には、予め発信機能停止を解除するためのパスワードを設定しておくか、あるいは、発呼モード切り替えのためのパスワードと共通のパスワードにより、所有者が認証され、発信機能停止の解除を行うようにしてもよい。
【0120】
以上においては、留守番電話機能にパスワードを設定し、留守番伝言サービスに所定の条件を設定する例について説明したが、本発明はこれに限らず、留守番電話機能および留守番伝言サービスにそれぞれパスワードと所定の条件を設定させることも可能である。
【0121】
上述した一連の処理は、ソフトウェアにより実行することもできる。そのソフトウェアは、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0122】
この記録媒体は、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピーディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは図2に示した半導体メモリ51などよりなるパッケージメディアなどにより構成される。
【0123】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0124】
【発明の効果】
本発明によれば、着信音が鳴らないモードに設定されている状態で携帯電話機を紛失した場合に、その携帯電話機の所有者のみが発呼モードに切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した携帯電話機の利用例を示す図である。
【図2】図1の携帯電話機の外観の構成例を示す図である。
【図3】図2の携帯電話機の表示部の構成例を示す図である。
【図4】図2の携帯電話機の内部の構成例を示すブロック図である。
【図5】図1の電話機の内部の構成例を示すブロック図である。
【図6】発呼切り替え設定処理を説明するフローチャートである。
【図7】発呼呼び出し設定画面の表示例を示す図である。
【図8】パスワード設定画面の表示例を示す図である。
【図9】モード切替条件設定画面の表示例を示す図である。
【図10】メッセージ画面の表示例を示す図である。
【図11】他のメッセージ画面の表示例を示す図である。
【図12】着信処理を説明するフローチャートである。
【図13】図12に続くフローチャートである。
【符号の説明】
1 携帯電話機, 2 基地局, 3 公衆回線網, 4 電話機, 5 留守番サービスセンタ, 31 アンテナ, 35 液晶ディスプレイ, 41 操作キー, 51 半導体メモリ,61 主制御部, 66 LCD制御部, 70 音声コーデック, 73 記憶再生部
Claims (4)
- 携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かを、ユーザによる選択に応じて設定する設定手段と、
前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードを記録するパスワード記録手段と、
前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件を記録する条件記録手段と、
前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、前記パスワード記録手段により記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、前記条件記録手段により記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードを前記発呼モードに切り替えるように制御する制御手段と、
前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音を出力する出力手段と、
前記発呼モードが設定されている場合の着信音が前記出力手段により出力された後、携帯電話機自身の発信機能を停止する発信機能停止手段と
を備える携帯電話機。 - 携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かを、ユーザによる選択に応じて設定する設定ステップと、
前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードを記録するパスワード記録ステップと、
前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件を記録する条件記録ステップと、
前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、前記パスワード記録ステップの処理により記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、前記条件記録ステップの処理により記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードを前記発呼モードに切り替えるように制御する制御ステップと、
前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音を出力する出力ステップと、
前記発呼モードが設定されている場合の着信音が前記出力ステップの処理により出力された後、携帯電話機自身の発信機能を停止する発信機能停止ステップと
を含む、携帯電話機の通信方法。 - 携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かを、ユーザによる選択に応じて設定する設定ステップと、
前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードを記録するパスワード記録ステップと、
前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件を記録する条件記録ステップと、
前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、前記パスワード記録ステップの処理により記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、前記条件記録ステップの処理により記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードを前記発呼モードに切り替えるように制御する制御ステップと、
前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音を出力する出力ステップと、
前記発呼モードが設定されている場合の着信音が前記出力ステップの処理により出力された後、携帯電話機自身の発信機能を停止する発信機能停止ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させるプログラムが記録されている記録媒体。 - 携帯電話機自身が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番電話機能を利用するか否かと、公衆回線網を介して接続されるサービスセンタの装置が着信を受け、発信してきた電話機からの音声を録音する留守番伝言サービスを利用するか否かを、ユーザによる選択に応じて設定する設定ステップと、
前記留守番電話機能を利用することが設定された場合、携帯電話機自身に設けられるボタンを操作して入力された、着信音を出力するモードである発呼モードに切り替えるためのパスワードを記録するパスワード記録ステップと、
前記留守番伝言サービスを利用することが設定された場合、前記発呼モードに切り替えるための条件として選択された、所定の時間以上発信がない場合に切り替える第1の条件、所定の時間以上着信がない場合に切り替える第2の条件、および、一定の時間内に所定の回数以上着信があった場合に切り替える第3の条件のうちのいずれかの条件を記録する条件記録ステップと、
前記留守番電話機能を利用することが設定されている場合において、発信してきた電話機から送信されたパスワードが、前記パスワード記録ステップの処理により記録されているパスワードと一致するとき、または、前記留守番伝言サービスを利用することが設定されている場合において、前記条件記録ステップの処理により記録されている条件に合致するとき、携帯電話機自身のモードを前記発呼モードに切り替えるように制御する制御ステップと、
前記発呼モードが設定されている場合の着信音として、前記発呼モードが設定されていない場合の着信音と異なる音を出力する出力ステップと、
前記発呼モードが設定されている場合の着信音が前記出力ステップの処理により出力された後、携帯電話機自身の発信機能を停止する発信機能停止ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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