JP4344441B2 - 使用済燃料貯蔵建屋 - Google Patents

使用済燃料貯蔵建屋 Download PDF

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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済燃料を貯蔵する施設に係り、特に使用済の核燃料を安全に収容しておくための使用済燃料貯蔵建屋に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所では、原子炉に装荷された核燃料集合体を、使用年数に応じて順次新品と交換する作業が行われている。
このとき、原子炉から取出された使用済核燃料は、核物質の分裂崩壊のため依然として強い放射能と熱を放出し続けており、このため、一般には、発電所内に設けた貯蔵プールに水没させ、冷却している。
【0003】
しかしながら、このように使用済核燃料を水没させた場合、貯蔵プール内の水が放射能に汚染されてしまうので、その水の処理に多大のコストが掛かる。
【0004】
そこで、使用済燃料の発熱量が基準以下に減少した時点で、可及的速やかに貯蔵プールから引き出して再処理に移行させ、これにより貯蔵プールに保管されている時間が極力短縮され、貯蔵コストの低減が図れるようにするのが望ましい。
【0005】
一方、使用済燃料の中間貯蔵に貯蔵プールを用いないで、貯蔵用の建屋、すなわち使用済燃料貯蔵建屋に収容する方法が、例えば特開平5−273394号公報などにより提案されており、このときの建屋の代表例として図8の平断面図と図9の側断面図に示す使用済燃料貯蔵建屋がある。
【0006】
この図8、図9に示した建屋は、二列に並んで複数に区画された貯蔵セル11を備え、各々の貯蔵セル11の外側に夫々外気取入口18と排気塔19を設けたもので、建屋内には、キャスクピット5と天井クレーン(図示してない)、自走式装荷機(自走式運搬手段)17などが設けてあり、使用済燃料はキャニスタと呼ばれる所定の円筒容器に収められた上で、更にキャスクとよばれている運搬用の容器に入れられ、トレーラ3により運び込まれるようになっている。
【0007】
そして、この建屋にトレーラ3により運び込まれたキャスク2をキャスクピット5に入れ、ここでキャスク2からキャニスタ6を取り出し、貯蔵セル11の天井にある遮蔽プラグ8を取り外し、貯蔵セル11内に鉛直に挿入した後、再び遮蔽プラグ8で蓋をし、貯蔵するようになっている。
【0008】
従って、貯蔵されている使用済燃料から放出される熱により、貯蔵セル11内の気温が上昇すると、排気塔19による換気機能が働き、両側にある外気取入口18から空気が導入され、排気塔19から排出されることにより冷却が行われ、温度上昇が抑えられることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、建屋の構成や敷地条件について充分な配慮がされているとは言えず、コストの低減を図る点に問題があった。
既に説明したように、原子炉から取出した使用済燃料を貯蔵プールで保管するには大きなコストが掛るので、原子炉から取出した使用済燃料を直接、安全に貯蔵できるようにする必要がある。
【0010】
この場合、使用済燃料による影響が外部に及ばないようにして、該使用済燃料の冷却が得られるようにした使用済燃料貯蔵建屋が必要になり、且つねコスト低減のため、使用済燃料の貯蔵密度を高くして建屋のコストを抑える必要がある。
【0011】
また、このとき、建屋敷地の周辺に影響を与えることなく使用済燃料が貯蔵できるようにする必要があり、さらに建屋コストを低減させるため、敷地の形状を有効に利用できるようにする必要がある。
しかして、上記従来技術では、これらの要求に充分に応えられず、従って、上記したように、コストの低減を図る点に問題が生じているのである。
【0012】
本発明の目的は、敷地周辺に影響を及ぼす虞れが無く、且つ敷地形状の有効利用が容易で、しかもコストの低減が充分に得られるようにした使用済燃料貯蔵建屋を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的は、複数の貯蔵エリアを備え、使用済燃料を円筒容器に収納した上で、該円筒容器を前記複数の貯蔵エリアの中に鉛直に保持して保管するようにした使用済燃料貯蔵建屋において、前記複数の貯蔵エリアを、前記使用済燃料貯蔵建屋の上方からみてトレーラエリアも含めて、前記トレーラの出入り走行方向に沿って一列に配置し、前記複数の貯蔵エリアの全てを挟むようにして一方の側壁には給気道を、他方の側壁には排気道を夫々配置した上で、前記走行方向に沿って延びた前記排気道の端部に排気立坑を設け、前記排気立坑による換気作用により、前記給気道から前記複数の貯蔵エリア内の全てにほぼ並列に導入され、これら複数の貯蔵エリア内の全てから前記排気道に取出されて前記排気立坑から排出される外気の流れが発生されるようにし、この外気の流れにより、前記複数の貯蔵エリア内に保管した前記円筒容器の冷却が与えられるようにして達成される。
【0014】
更にこのとき、前記給気道が、使用済燃料貯蔵建屋に前記円筒容器を搬出入する搬入路と一体に構成されているようにしても上記目的が達成され、更に前記給気道が、使用済燃料貯蔵建屋に前記円筒容器を搬出入する搬入路から独立して構成されているようにしても上記目的が達成できる。
【0015】
また、更にこのとき、前記貯蔵エリアを区画する部材が、建屋の外壁内面から離れた仕切板で構成されているようにしても上記目的が達成され、更に前記仕切板が、前記建屋の外壁内面に対して斜めになっているようにしても上記目的が達成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による使用済燃料貯蔵建屋について、図示の実施形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す平断面図で、図2は側断面図であり、これらの図において、1は使用済燃料貯蔵建屋、2はキャスク、3はトレーラ、4はトレーラエリア、5はキャスクピット、6はキャニスタ、7はキャニスタ貯蔵エリア、8は遮蔽プラグ、9は外壁、10は天井、12は給気道、13は排気道、14は排気立坑、15は天井クレーン、そして16は仕切壁である。
【0017】
原子炉から取出された使用済燃料はキャスク2に収容され、トレーラ3により搬出されて使用済燃料貯蔵建屋1のトレーラエリア4内に搬入される。
そして、この後、キャスク2は、天井クレーン15によりトレーラ3からキャスクピット5の中に運ばれ、ここで、使用済燃料が封止されているキャニスタ6が取出されて天井10の上に移され、遮蔽プラグ8が外された孔からキャニスタ貯蔵エリア7内に挿入され、鉛直に保持された後、遮蔽プラグ8により封止される。
【0018】
ここで、この実施形態による使用済燃料貯蔵建屋1は、特に図1から明らかなように、トレーラエリア4とキャスクピット5に隣接した平面形状がほぼ矩形に作られており、これがトレーラエリア4に対するトレーラ3の出入り走行方向に沿って直線的に延長された形に配置してある。
【0019】
そして、この延長された部分には、特に図2から明らかなように、キャスクピット5の上から延長された形で天井10を設けて上下に区切り、さらに、この天井10が延長された部分では、その両側にある外壁9の間を横切るようにして複数の仕切壁16が設けてあり、これにより、この延長された部分が複数に区画され、複数のキャニスタ貯蔵エリア7が形成されるように構成してある。
【0020】
ここで、外壁9や天井10などキャニスタ貯蔵エリア7を外部から区画している部分については、外部に影響を与えることなく使用済燃料が貯蔵できる厚さに作られているのはいうまでもない。
【0021】
また、このキャニスタ貯蔵エリア7内の天井10には、上記したように、所定の大きさの孔が設けてあり、これにより、キャニスタ貯蔵エリア7内にキャニスタ6を収容したり、取出したりすことができるようになっている。そして、この孔には遮蔽プラグ8が嵌合されるようになっている。
【0022】
従って、キャニスタ貯蔵エリア7内でのキャニスタ6の配置位置は、天井10に設けてあるキャニスタ6の挿入、取出し用の孔配置位置により決まることになる。
【0023】
そこで、この実施形態では、この遮蔽プラグ8嵌合用の孔の配置を所定の状態にし、図示のように、キャニスタ貯蔵エリア7内にキャニスタ6が収容されたとき、それらの収容位置と両側にある外壁9の間に所定の幅の空間部Sが形成されるように構成してある。
【0024】
そして、図では明確になっていないが、これに対応して、複数の仕切壁16にも、その外壁9の近傍に位置する部分に開口部が設けてあり、これにより各キャニスタ貯蔵エリア7内の空間部Sは、この開口部により一方と他方の側部で夫々順次連通されるように構成されている。
【0025】
更に、これら複数のキャニスタ貯蔵エリア7の中で、それらの配列方向の一方の端部、つまり、キャスクピット5に隣接した方の端部にあるキャニスタ貯蔵エリア7については、その一方の側、つまり、図1では下側に位置する空間部Sに連通されるようにして給気道12が設けてあり、他方の端部、つまりキャスクピット5とは反対側の端部にあるキャニスタ貯蔵エリア7については、その他方の側、つまり、図1では上側に位置する空間部Sに連通されるようにして排気道13が設けてある。
【0026】
そして、まず給気道12は、キャスクピット5の一方の側部、つまり図1では下側の側部を通って各キャニスタ貯蔵エリア7の配列方向と平行に延び、トレーラエリア4内に連通され、排気道13は、給気道12とは反対の方向に延びて排気立坑14の下端部に連通されている。
【0027】
従って、各キャニスタ貯蔵エリア7内に貯蔵されている使用済燃料が発生する熱により、各キャニスタ貯蔵エリア7内の気温が上昇すると、排気立坑14が煙突となって換気作用が働き、排気道13内の空気が吸い出されるようになり、この結果、給気道12に、トレーラ3の進入方向と同方向から外気が取り込まれるようになる。
【0028】
そこで、給気道12に流入した外気は、仕切壁16に形成してある開口部と各キャニスタ貯蔵エリア7の空間部Sにより、各キャニスタ貯蔵エリア7内にほぼ並列に流入し、そこに貯蔵してあるキャニスタ6を除熱しながら通過し、反対側の空間部Sから、給気道12に対して対面に位置する排気道13に流入した後、排気立坑14から吸い出され、大気中に排気される。
【0029】
従って、この図1と図2に示した実施形態によれば、貯蔵プールを用いないでも使用済燃料の温度上昇が充分に抑えられ、使用済燃料を安全に保管しておくことができる。
【0030】
ところで、この実施形態による使用済燃料貯蔵建屋1は、トレーラ3によりトレーラエリア4に持ち込まれたキャスク2を、天井クレーン15を用いてキャスクピット5まで運び、そこでキャスク2に収納されていたキャニスタ6を取り出すようになっている。
【0031】
一方、図8と図9に示した従来技術では、キャスクピット5で天井クレーンにより取り出されたキャニスタ6は、自走式装荷機20を利用してキャニスタ貯蔵セル11に収納されるようになっており、従って、天井クレーンと自走式装荷機が設けられている。
【0032】
しかし、上記実施形態では、天井クレーン15が建屋内の全域を走行できるので、自走式装荷機が不要になり、且つ、自走式装荷機が無くなった分、建屋の高さを低くすることができ、使用済燃料貯蔵建屋のコストを大幅に低減させることができる。
【0033】
また、この実施形態では、排気立坑14が、建屋の側面からキャニスタ貯蔵エリア7の配列方向に沿って延びている排気道13の端部に設けられているので、以下に列挙する利点がある。
【0034】
<排気口の位置を、立地状況などに応じて任意に設定することができる。>
従来の技術では、建屋の上に排気塔があり、位置が近いため、周辺環境に鑑みた場合、敷地境界に設置するには、放射線の影響、すなわち直接線とスカイシャイン線のそれぞれの影響を抑える必要があり、このため、種々の対策を講じる必要がある。
【0035】
例えば、この対策としては、他の建屋の敷地から十分に距離を確保した位置に使用済燃料貯蔵建屋を建設する必要があり、この場合、コストアップに留まらず敷地確保が問題になってしまう。
【0036】
一方、上記実施形態によれば、排気立坑14の位置が任意に設定できるので、これにより容易にスカイシャイン線対策が得られるので、従来技術に比較して放射線の影響に対する設計裕度が大きくなり、そのため、直接線対策を十分に考慮することができ、使用済燃料貯蔵建屋位置を敷地内で自由に設定することができる。
【0037】
なお、このとき、排気立坑14の位置とその高さについては、従来技術と同様に周辺環境を考慮した設定を要するが、それでも従来技術よりは使用済燃料貯蔵建屋の設計に対する設計裕度が大きくとれる。
【0038】
<排気立坑の共用化が可能になる。>
従来の技術では、排気口が建屋に設けられているので、共用化できない。
一方、上記実施形態では、排気立坑14が排気道13に設けられているので、敷地内に多数の使用済燃料貯蔵建屋1を設置した場合、夫々からの排気道13を集合して1本の排気立坑14に連通させることができ、従って、排気立坑を共用することができる。
【0039】
それにより、放射線対策、ここではスカイシャイン線対策に際して、多数地点からの放射を考える必要がなくなるので、設計が容易になり、設計時間を短縮することができ、この結果、建設費の削減につながる。
【0040】
<冷却能力の向上が容易である。>
冷却能力の向上には、排気立坑を高くするのが比較的簡単で、容易な方法であるが、従来技術では、排気塔を高くすることは、使用済燃料貯蔵建屋の構造自体に対する影響が大きいため、思い切った高さを設定することができなかった。
【0041】
一方、上記実施形態では、排気立坑14が使用済燃料貯蔵建屋1から分離されているので、必要に応じで充分に思い切った高さに設定することができ、従って給気能力の向上が容易で、冷却能力の充分な向上を得ることができる。
【0042】
ところで、上記実施形態では、給気道12が、キャスクピット5の横を通り、トレーラエリア4のトレーラ走行方向と平行に延びているので、使用済燃料を使用済燃料貯蔵建屋1に搬入する搬入路、つまりトレーラ3の搬入路と給気道12を一体構造にすることできる。
【0043】
従来技術では、各貯蔵セル毎に個別の給気ルーバ等を設けていたので、このような一体構造はできない。
しかし、上記実施形態では、一本の給気道12により給気した外気で全てのキャニスタ貯蔵エリア7の冷却をまかなうことができるため、一体構造が可能となる。
【0044】
すなわち、図1と図2に示した実施形態は、上記した搬入路を一面の壁により仕切り、これにより給気道12が搬入路と一体に形成されているので、建屋の構造が簡単になっている。そして、この構造は、搬入路と給気道12を同じ方向にすることが建設費削減に効果がある敷地に適用した場合に特に有効で、コストの大きな削減を得ることができる。
【0045】
しかして、敷地状況により、トレーラによる搬入路と給気道を上下に配置した方が望ましい場合も有り、このような場合に好適な本発明の一実施形態を図3と図4に示す。
この場合、建屋の構成と冷却効率の観点からすれば、給気道を下方に配置した方が有利であると考えられる。
【0046】
そこで、この実施形態では、特に図4から明らかなように、トレーラエリア4の床面と、各キャニスタ貯蔵エリア7の天井10の上面を同じ高さにし、これにより、各キャニスタ貯蔵エリア7の両端部にある空間部Sに連通した給気道12がトレーラエリア4の床面より下に位置するようにしたものである。
【0047】
ここで、図には表わされていないが、給気道12は、キャスクピット5の側部で上方に開口し、トレーラエリア4内に連通されている。
そして、搬入路、つまりトレーラエリア4の床面が敷地の表面とほぼ同じ高さになるように、使用済燃料貯蔵建屋1全体を地下に埋め込み、キャニスタ貯蔵エリア7が地中に位置するようにしてある。
【0048】
この図3と図4に示した実施形態によれば、使用済燃料貯蔵建屋1が半地下構造になり、地上高をかなり抑えることができるので、景観に与える影響が問題になる敷地に使用済燃料貯蔵建屋を設置する場合に、特に有効である。
【0049】
一方、敷地状況により、給気道と搬入路を別にした方が望ましいと考えられる場合はこの限りではなく、従って、このような敷地状況では、給気道と搬入路を構造上分離し、異った方向を向くようにしてもよい。
このような場合に好適な本発明の一実施形態を示したのが図5である。
【0050】
この図5の実施形態は、図1に示した実施形態に対応したもので、異なっている点は、給気道12がキャスクピット5及びトレーラエリア4から離れた方向に延び、別体として形成されている点であり、その他の構成は同じである。
なお、給気道12の端部は図示されていないが、任意の位置で大気中に開口させるようにしてやればよい。
【0051】
この図5の実施形態は、搬入路が比較的長く必要で、給気道12の向きを搬入路とは異った方向にした方が、風向きなどの環境により冷却効率の向上が見込める敷地を対象とした場合などに有効である。
【0052】
次に、本発明の更に別の実施形態について説明する。
これまでに説明した実施形態では、キャニスタ貯蔵エリア7の区画に、外壁9と一体構造になった仕切壁6を用いていた。
しかし、以下の図6と図7に示した実施形態では、何れも図示のように、外壁6とは分離した複数枚の仕切板17によりキャニスタ貯蔵エリア7を区画したものである。
【0053】
ここで、図6は、仕切板17を外壁9に対して直角に配置した場合の本発明の一実施形態で、図7は、外壁9に対して、仕切板17を傾けて配置した場合の本発明の一実施形態である。
ここで、図7の実施形態における仕切板17の傾きの角度は、給気道12内での外気の流れの方向に対しては鈍角で、排気道13内での外気の流れ方向に対しては鋭角になるような角度に設定してある。
【0054】
これら図6と図7に示した実施形態によれば、外壁9と仕切板17の間が広く開放されるので、外気の通りが良好になり、キャニスタ貯蔵エリア7内にあるキャニスタ6の冷却効率が向上できるという利点があり、加えて図7の実施形態の場合には、仕切板14による外気の流れの方向が自然になるので、より一層の冷却効率の向上が期待できるという利点がある。
【0055】
ここで、これら図6と図7に示した実施形態は、何れも図1の実施形態における仕切壁16に代えて、仕切板17を用いたものであるが、図3から図5に示した実施形態にも適用可能なことはいうまでもない。
【0056】
ところで、これら図6と図7の実施形態については、以下の構成を付加するにより、更なる冷却効率の向上を図ることができる。
すなわち、まず、仕切板17を可動にし、それらの角度が制御できるように構成する。次に、給気道12と排気道13の少なくとも一方に、空気流量を計測するセンサを設け、これによる計測結果に応じて仕切板17の角度を制御する制御システムを設けるのである。
【0057】
この構成を付加した実施形態によれば、更に冷却効率の向上が得られ、このことは、使用済燃料貯蔵建屋における貯蔵密度の向上につながり、使用済燃料貯蔵建屋のコスト低減を更に図ることができることを意味し、従って、このようにした実施形態によれば、より一層のコスト低減が可能な使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供することができる。
【0058】
ところで、これまでに説明してきた本発明の実施形態による使用済燃料貯蔵建屋は、埋込みという点、つまり地下構造にした点で利点が多い。
従来技術では、埋込んだ場合の給気については何も考慮されていなかったが、本発明の実施形態では、埋め込んだ場合でも、搬入道と給気道を設けておき、排気立坑先端を地上にだすことにより、使用済燃料貯蔵建屋全体を埋め込むことができるからである。
【0059】
本発明の実施形態によれば、このように建屋全体を地下に埋め込むことができるため、地下周辺からの土圧を考慮した構成にする必要があるものの、放射線対策の必要性が低くなるため、通常の建屋設計に近づけることが可能になり、設計裕度が広がる。
このとき、放射線対策に比較して、土圧対策の方がコスト低減に大きく貢献する場合もあり、従って、本発明の実施形態によれば、使用済燃料貯蔵建屋のコスト低減に極めて有効である。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、給気道と排気道を設けると共に、排気立坑を設けたので、冷却能力と耐震性が充分に向上した使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供することができる。
次に、本発明によれば、搬入道と給気道とを別構造にすることができるので、敷地条件に適応しやすい使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供することができる。
【0061】
また、本発明によれば、搬入道と給気道を一体構造にすることができるので、この点でも敷地条件に適応しやすい使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供することができる。
更に、本発明によれば、貯蔵エリアを区画している部材を、建屋の外壁に接しない構造にすることにより、建屋物量の削減が可能な使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供することができる。
【0062】
また、本発明によれば、貯蔵エリアを区画している部材を建屋外壁に接しない構造とした上で、外壁に対して角度を設けることにより、冷却能力が向上された使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第1の実施形態を示す平断面図である。
【図2】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第1の実施形態を示す側断面図である。
【図3】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第2の実施形態を示す平断面図である。
【図4】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第2の実施形態を示す側断面図である。
【図5】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第3の実施形態を示す平断面図である。
【図6】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第4の実施形態を示す平断面図である。
【図7】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第5の実施形態を示す平断面図である。
【図8】従来技術による使用済燃料貯蔵建屋の一例を示す平断面図である。
【図9】従来技術による使用済燃料貯蔵建屋の一例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 使用済燃料貯蔵建屋
2 キャスク
3 トレーラ
4 トレーラエリア
5 キャスクピット
6 キャニスタ
7 キャニスタ貯蔵エリア
8 遮蔽プラグ
9 外壁
10 天井
11 キャニスタ貯蔵セル
12 給気道
13 排気道
14 排気立坑
15 天井クレーン
16 仕切壁
17 仕切板

Claims (1)

  1. 複数の貯蔵エリアを備え、使用済燃料を円筒容器に収納した上で、該円筒容器を前記複数の貯蔵エリアの中に鉛直に保持して保管するようにした使用済燃料貯蔵建屋において、
    前記複数の貯蔵エリアを、前記使用済燃料貯蔵建屋の上方からみてトレーラエリアも含めて、前記トレーラの出入り走行方向に沿って一列に配置し、前記複数の貯蔵エリアの全てを挟むようにして一方の側壁には給気道を、他方の側壁には排気道を夫々配置した上で、前記走行方向に沿って延びた前記排気道の端部に排気立坑を設け、
    前記排気立坑による換気作用により、前記給気道から前記複数の貯蔵エリア内の全てにほぼ並列に導入され、これら複数の貯蔵エリア内の全てから前記排気道に取出されて前記排気立坑から排出される外気の流れが発生されるようにし、
    この外気の流れにより、前記複数の貯蔵エリア内に保管した前記円筒容器の冷却が与えられるように構成したことを特徴とした使用済燃料貯蔵建屋。
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