JP2001159697A - 使用済燃料貯蔵建屋 - Google Patents

使用済燃料貯蔵建屋

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JP2001159697A
JP2001159697A JP34494399A JP34494399A JP2001159697A JP 2001159697 A JP2001159697 A JP 2001159697A JP 34494399 A JP34494399 A JP 34494399A JP 34494399 A JP34494399 A JP 34494399A JP 2001159697 A JP2001159697 A JP 2001159697A
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Hidetoshi Saito
英俊 齋藤
Masahiko Tanabe
雅彦 田辺
Hidetoshi Kanai
秀俊 金井
Akimichi Miyamoto
明倫 宮本
Hidenori Kawamura
秀紀 河村
Tomoyuki Shimura
友行 志村
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Obayashi Corp
Hitachi Ltd
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Obayashi Corp
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Ventilation (AREA)
  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷地周辺に影響を及ぼす虞れが無く、且つ敷
地形状の有効利用が容易で、しかもコストの低減が充分
に得られるようにした使用済燃料貯蔵建屋を提供するこ
と。 【解決手段】 外壁9の間を複数枚の仕切壁16によっ
て区画することにより、複数のキャニスタ貯蔵エリア7
を一列に配置し、それらを挟むようにして一方の外壁に
は給気道12を、他方の外壁には排気道13を夫々配置
した上で、前記排気道13に排気立坑14を設け、排気
立坑14による換気作用により、給気道12から複数の
キャニスタ貯蔵エリア7内に導入され、これらのキャス
タ貯蔵エリア7内から排気道13に取出されて排気立坑
14から排出される外気の流れが発生されるようにし、
この外気の流れにより、キャニスタ貯蔵エリア7内に保
管したキャニスタ6の冷却が与えられるようにしたも
の。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済燃料を貯蔵
する施設に係り、特に使用済の核燃料を安全に収容して
おくための使用済燃料貯蔵建屋に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所では、原子炉に装荷された
核燃料集合体を、使用年数に応じて順次新品と交換する
作業が行われている。このとき、原子炉から取出された
使用済核燃料は、核物質の分裂崩壊のため依然として強
い放射能と熱を放出し続けており、このため、一般に
は、発電所内に設けた貯蔵プールに水没させ、冷却して
いる。
【0003】しかしながら、このように使用済核燃料を
水没させた場合、貯蔵プール内の水が放射能に汚染され
てしまうので、その水の処理に多大のコストが掛かる。
【0004】そこで、使用済燃料の発熱量が基準以下に
減少した時点で、可及的速やかに貯蔵プールから引き出
して再処理に移行させ、これにより貯蔵プールに保管さ
れている時間が極力短縮され、貯蔵コストの低減が図れ
るようにするのが望ましい。
【0005】一方、使用済燃料の中間貯蔵に貯蔵プール
を用いないで、貯蔵用の建屋、すなわち使用済燃料貯蔵
建屋に収容する方法が、例えば特開平5−273394
号公報などにより提案されており、このときの建屋の代
表例として図8の平断面図と図9の側断面図に示す使用
済燃料貯蔵建屋がある。
【0006】この図8、図9に示した建屋は、二列に並
んで複数に区画された貯蔵セル11を備え、各々の貯蔵
セル11の外側に夫々外気取入口18と排気塔19を設
けたもので、建屋内には、キャスクピット5と天井クレ
ーン(図示してない)、自走式装荷機(自走式運搬手段)1
7などが設けてあり、使用済燃料はキャニスタと呼ばれ
る所定の円筒容器に収められた上で、更にキャスクとよ
ばれている運搬用の容器に入れられ、トレーラ3により
運び込まれるようになっている。
【0007】そして、この建屋にトレーラ3により運び
込まれたキャスク2をキャスクピット5に入れ、ここで
キャスク2からキャニスタ6を取り出し、貯蔵セル11
の天井にある遮蔽プラグ8を取り外し、貯蔵セル11内
に鉛直に挿入した後、再び遮蔽プラグ8で蓋をし、貯蔵
するようになっている。
【0008】従って、貯蔵されている使用済燃料から放
出される熱により、貯蔵セル11内の気温が上昇する
と、排気塔19による換気機能が働き、両側にある外気
取入口18から空気が導入され、排気塔19から排出さ
れることにより冷却が行われ、温度上昇が抑えられるこ
とになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、建屋
の構成や敷地条件について充分な配慮がされているとは
言えず、コストの低減を図る点に問題があった。既に説
明したように、原子炉から取出した使用済燃料を貯蔵プ
ールで保管するには大きなコストが掛るので、原子炉か
ら取出した使用済燃料を直接、安全に貯蔵できるように
する必要がある。
【0010】この場合、使用済燃料による影響が外部に
及ばないようにして、該使用済燃料の冷却が得られるよ
うにした使用済燃料貯蔵建屋が必要になり、且つねコス
ト低減のため、使用済燃料の貯蔵密度を高くして建屋の
コストを抑える必要がある。
【0011】また、このとき、建屋敷地の周辺に影響を
与えることなく使用済燃料が貯蔵できるようにする必要
があり、さらに建屋コストを低減させるため、敷地の形
状を有効に利用できるようにする必要がある。しかし
て、上記従来技術では、これらの要求に充分に応えられ
ず、従って、上記したように、コストの低減を図る点に
問題が生じているのである。
【0012】本発明の目的は、敷地周辺に影響を及ぼす
虞れが無く、且つ敷地形状の有効利用が容易で、しかも
コストの低減が充分に得られるようにした使用済燃料貯
蔵建屋を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、複
数の貯蔵エリアを備え、使用済燃料を円筒容器に収納し
た上で、該円筒容器を前記貯蔵エリアの中に鉛直に保持
して保管するようにした使用済燃料貯蔵建屋において、
前記複数の貯蔵エリアを一列に配置し、それらを挟むよ
うにして一方の側壁には給気道を、他方の側壁には排気
道を夫々配置した上で、前記排気道に排気立坑を設け、
前記排気立坑による換気作用により、前記給気道から前
記複数の貯蔵エリア内に導入され、これら複数の貯蔵エ
リア内から前記排気道に取出されて前記排気立坑から排
出される外気の流れが発生されるようにし、この外気の
流れにより、前記複数の貯蔵エリア内に保管した前記円
筒容器の冷却が与えられるようにして達成される。
【0014】更にこのとき、前記給気道が、使用済燃料
貯蔵建屋に前記円筒容器を搬出入する搬入路と一体に構
成されているようにしても上記目的が達成され、更に前
記給気道が、使用済燃料貯蔵建屋に前記円筒容器を搬出
入する搬入路から独立して構成されているようにしても
上記目的が達成できる。
【0015】また、更にこのとき、前記貯蔵エリアを区
画する部材が、建屋の外壁内面から離れた仕切板で構成
されているようにしても上記目的が達成され、更に前記
仕切板が、前記建屋の外壁内面に対して斜めになってい
るようにしても上記目的が達成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による使用済燃料貯
蔵建屋について、図示の実施形態により詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施形態を示す平断面図で、図2
は側断面図であり、これらの図において、1は使用済燃
料貯蔵建屋、2はキャスク、3はトレーラ、4はトレー
ラエリア、5はキャスクピット、6はキャニスタ、7は
キャニスタ貯蔵エリア、8は遮蔽プラグ、9は外壁、1
0は天井、12は給気道、13は排気道、14は排気立
坑、15は天井クレーン、そして16は仕切壁である。
【0017】原子炉から取出された使用済燃料はキャス
ク2に収容され、トレーラ3により搬出されて使用済燃
料貯蔵建屋1のトレーラエリア4内に搬入される。そし
て、この後、キャスク2は、天井クレーン15によりト
レーラ3からキャスクピット5の中に運ばれ、ここで、
使用済燃料が封止されているキャニスタ6が取出されて
天井10の上に移され、遮蔽プラグ8が外された孔から
キャニスタ貯蔵エリア7内に挿入され、鉛直に保持され
た後、遮蔽プラグ8により封止される。
【0018】ここで、この実施形態による使用済燃料貯
蔵建屋1は、特に図1から明らかなように、トレーラエ
リア4とキャスクピット5に隣接した平面形状がほぼ矩
形に作られており、これがトレーラエリア4に対するト
レーラ3の出入り走行方向に沿って直線的に延長された
形に配置してある。
【0019】そして、この延長された部分には、特に図
2から明らかなように、キャスクピット5の上から延長
された形で天井10を設けて上下に区切り、さらに、こ
の天井10が延長された部分では、その両側にある外壁
9の間を横切るようにして複数の仕切壁16が設けてあ
り、これにより、この延長された部分が複数に区画さ
れ、複数のキャニスタ貯蔵エリア7が形成されるように
構成してある。
【0020】ここで、外壁9や天井10などキャニスタ
貯蔵エリア7を外部から区画している部分については、
外部に影響を与えることなく使用済燃料が貯蔵できる厚
さに作られているのはいうまでもない。
【0021】また、このキャニスタ貯蔵エリア7内の天
井10には、上記したように、所定の大きさの孔が設け
てあり、これにより、キャニスタ貯蔵エリア7内にキャ
ニスタ6を収容したり、取出したりすことができるよう
になっている。そして、この孔には遮蔽プラグ8が嵌合
されるようになっている。
【0022】従って、キャニスタ貯蔵エリア7内でのキ
ャニスタ6の配置位置は、天井10に設けてあるキャニ
スタ6の挿入、取出し用の孔配置位置により決まること
になる。
【0023】そこで、この実施形態では、この遮蔽プラ
グ8嵌合用の孔の配置を所定の状態にし、図示のよう
に、キャニスタ貯蔵エリア7内にキャニスタ6が収容さ
れたとき、それらの収容位置と両側にある外壁9の間に
所定の幅の空間部Sが形成されるように構成してある。
【0024】そして、図では明確になっていないが、こ
れに対応して、複数の仕切壁16にも、その外壁9の近
傍に位置する部分に開口部が設けてあり、これにより各
キャニスタ貯蔵エリア7内の空間部Sは、この開口部に
より一方と他方の側部で夫々順次連通されるように構成
されている。
【0025】更に、これら複数のキャニスタ貯蔵エリア
7の中で、それらの配列方向の一方の端部、つまり、キ
ャスクピット5に隣接した方の端部にあるキャニスタ貯
蔵エリア7については、その一方の側、つまり、図1で
は下側に位置する空間部Sに連通されるようにして給気
道12が設けてあり、他方の端部、つまりキャスクピッ
ト5とは反対側の端部にあるキャニスタ貯蔵エリア7に
ついては、その他方の側、つまり、図1では上側に位置
する空間部Sに連通されるようにして排気道13が設け
てある。
【0026】そして、まず給気道12は、キャスクピッ
ト5の一方の側部、つまり図1では下側の側部を通って
各キャニスタ貯蔵エリア7の配列方向と平行に延び、ト
レーラエリア4内に連通され、排気道13は、給気道1
2とは反対の方向に延びて排気立坑14の下端部に連通
されている。
【0027】従って、各キャニスタ貯蔵エリア7内に貯
蔵されている使用済燃料が発生する熱により、各キャニ
スタ貯蔵エリア7内の気温が上昇すると、排気立坑14
が煙突となって換気作用が働き、排気道13内の空気が
吸い出されるようになり、この結果、給気道12に、ト
レーラ3の進入方向と同方向から外気が取り込まれるよ
うになる。
【0028】そこで、給気道12に流入した外気は、仕
切壁16に形成してある開口部と各キャニスタ貯蔵エリ
ア7の空間部Sにより、各キャニスタ貯蔵エリア7内に
ほぼ並列に流入し、そこに貯蔵してあるキャニスタ6を
除熱しながら通過し、反対側の空間部Sから、給気道1
2に対して対面に位置する排気道13に流入した後、排
気立坑14から吸い出され、大気中に排気される。
【0029】従って、この図1と図2に示した実施形態
によれば、貯蔵プールを用いないでも使用済燃料の温度
上昇が充分に抑えられ、使用済燃料を安全に保管してお
くことができる。
【0030】ところで、この実施形態による使用済燃料
貯蔵建屋1は、トレーラ3によりトレーラエリア4に持
ち込まれたキャスク2を、天井クレーン15を用いてキ
ャスクピット5まで運び、そこでキャスク2に収納され
ていたキャニスタ6を取り出すようになっている。
【0031】一方、図8と図9に示した従来技術では、
キャスクピット5で天井クレーンにより取り出されたキ
ャニスタ6は、自走式装荷機20を利用してキャニスタ
貯蔵セル11に収納されるようになっており、従って、
天井クレーンと自走式装荷機が設けられている。
【0032】しかし、上記実施形態では、天井クレーン
15が建屋内の全域を走行できるので、自走式装荷機が
不要になり、且つ、自走式装荷機が無くなった分、建屋
の高さを低くすることができ、使用済燃料貯蔵建屋のコ
ストを大幅に低減させることができる。
【0033】また、この実施形態では、排気立坑14
が、建屋の側面からキャニスタ貯蔵エリア7の配列方向
に沿って延びている排気道13の端部に設けられている
ので、以下に列挙する利点がある。
【0034】<排気口の位置を、立地状況などに応じて
任意に設定することができる。>従来の技術では、建屋
の上に排気塔があり、位置が近いため、周辺環境に鑑み
た場合、敷地境界に設置するには、放射線の影響、すな
わち直接線とスカイシャイン線のそれぞれの影響を抑え
る必要があり、このため、種々の対策を講じる必要があ
る。
【0035】例えば、この対策としては、他の建屋の敷
地から十分に距離を確保した位置に使用済燃料貯蔵建屋
を建設する必要があり、この場合、コストアップに留ま
らず敷地確保が問題になってしまう。
【0036】一方、上記実施形態によれば、排気立坑1
4の位置が任意に設定できるので、これにより容易にス
カイシャイン線対策が得られるので、従来技術に比較し
て放射線の影響に対する設計裕度が大きくなり、そのた
め、直接線対策を十分に考慮することができ、使用済燃
料貯蔵建屋位置を敷地内で自由に設定することができ
る。
【0037】なお、このとき、排気立坑14の位置とそ
の高さについては、従来技術と同様に周辺環境を考慮し
た設定を要するが、それでも従来技術よりは使用済燃料
貯蔵建屋の設計に対する設計裕度が大きくとれる。
【0038】<排気立坑の共用化が可能になる。>従来
の技術では、排気口が建屋に設けられているので、共用
化できない。一方、上記実施形態では、排気立坑14が
排気道13に設けられているので、敷地内に多数の使用
済燃料貯蔵建屋1を設置した場合、夫々からの排気道1
3を集合して1本の排気立坑14に連通させることがで
き、従って、排気立坑を共用することができる。
【0039】それにより、放射線対策、ここではスカイ
シャイン線対策に際して、多数地点からの放射を考える
必要がなくなるので、設計が容易になり、設計時間を短
縮することができ、この結果、建設費の削減につなが
る。
【0040】<冷却能力の向上が容易である。>冷却能
力の向上には、排気立坑を高くするのが比較的簡単で、
容易な方法であるが、従来技術では、排気塔を高くする
ことは、使用済燃料貯蔵建屋の構造自体に対する影響が
大きいため、思い切った高さを設定することができなか
った。
【0041】一方、上記実施形態では、排気立坑14が
使用済燃料貯蔵建屋1から分離されているので、必要に
応じで充分に思い切った高さに設定することができ、従
って給気能力の向上が容易で、冷却能力の充分な向上を
得ることができる。
【0042】ところで、上記実施形態では、給気道12
が、キャスクピット5の横を通り、トレーラエリア4の
トレーラ走行方向と平行に延びているので、使用済燃料
を使用済燃料貯蔵建屋1に搬入する搬入路、つまりトレ
ーラ3の搬入路と給気道12を一体構造にすることでき
る。
【0043】従来技術では、各貯蔵セル毎に個別の給気
ルーバ等を設けていたので、このような一体構造はでき
ない。しかし、上記実施形態では、一本の給気道12に
より給気した外気で全てのキャニスタ貯蔵エリア7の冷
却をまかなうことができるため、一体構造が可能とな
る。
【0044】すなわち、図1と図2に示した実施形態
は、上記した搬入路を一面の壁により仕切り、これによ
り給気道12が搬入路と一体に形成されているので、建
屋の構造が簡単になっている。そして、この構造は、搬
入路と給気道12を同じ方向にすることが建設費削減に
効果がある敷地に適用した場合に特に有効で、コストの
大きな削減を得ることができる。
【0045】しかして、敷地状況により、トレーラによ
る搬入路と給気道を上下に配置した方が望ましい場合も
有り、このような場合に好適な本発明の一実施形態を図
3と図4に示す。この場合、建屋の構成と冷却効率の観
点からすれば、給気道を下方に配置した方が有利である
と考えられる。
【0046】そこで、この実施形態では、特に図4から
明らかなように、トレーラエリア4の床面と、各キャニ
スタ貯蔵エリア7の天井10の上面を同じ高さにし、こ
れにより、各キャニスタ貯蔵エリア7の両端部にある空
間部Sに連通した給気道12がトレーラエリア4の床面
より下に位置するようにしたものである。
【0047】ここで、図には表わされていないが、給気
道12は、キャスクピット5の側部で上方に開口し、ト
レーラエリア4内に連通されている。そして、搬入路、
つまりトレーラエリア4の床面が敷地の表面とほぼ同じ
高さになるように、使用済燃料貯蔵建屋1全体を地下に
埋め込み、キャニスタ貯蔵エリア7が地中に位置するよ
うにしてある。
【0048】この図3と図4に示した実施形態によれ
ば、使用済燃料貯蔵建屋1が半地下構造になり、地上高
をかなり抑えることができるので、景観に与える影響が
問題になる敷地に使用済燃料貯蔵建屋を設置する場合
に、特に有効である。
【0049】一方、敷地状況により、給気道と搬入路を
別にした方が望ましいと考えられる場合はこの限りでは
なく、従って、このような敷地状況では、給気道と搬入
路を構造上分離し、異った方向を向くようにしてもよ
い。このような場合に好適な本発明の一実施形態を示し
たのが図5である。
【0050】この図5の実施形態は、図1に示した実施
形態に対応したもので、異なっている点は、給気道12
がキャスクピット5及びトレーラエリア4から離れた方
向に延び、別体として形成されている点であり、その他
の構成は同じである。なお、給気道12の端部は図示さ
れていないが、任意の位置で大気中に開口させるように
してやればよい。
【0051】この図5の実施形態は、搬入路が比較的長
く必要で、給気道12の向きを搬入路とは異った方向に
した方が、風向きなどの環境により冷却効率の向上が見
込める敷地を対象とした場合などに有効である。
【0052】次に、本発明の更に別の実施形態について
説明する。これまでに説明した実施形態では、キャニス
タ貯蔵エリア7の区画に、外壁9と一体構造になった仕
切壁6を用いていた。しかし、以下の図6と図7に示し
た実施形態では、何れも図示のように、外壁6とは分離
した複数枚の仕切板17によりキャニスタ貯蔵エリア7
を区画したものである。
【0053】ここで、図6は、仕切板17を外壁9に対
して直角に配置した場合の本発明の一実施形態で、図7
は、外壁9に対して、仕切板17を傾けて配置した場合
の本発明の一実施形態である。ここで、図7の実施形態
における仕切板17の傾きの角度は、給気道12内での
外気の流れの方向に対しては鈍角で、排気道13内での
外気の流れ方向に対しては鋭角になるような角度に設定
してある。
【0054】これら図6と図7に示した実施形態によれ
ば、外壁9と仕切板17の間が広く開放されるので、外
気の通りが良好になり、キャニスタ貯蔵エリア7内にあ
るキャニスタ6の冷却効率が向上できるという利点があ
り、加えて図7の実施形態の場合には、仕切板14によ
る外気の流れの方向が自然になるので、より一層の冷却
効率の向上が期待できるという利点がある。
【0055】ここで、これら図6と図7に示した実施形
態は、何れも図1の実施形態における仕切壁16に代え
て、仕切板17を用いたものであるが、図3から図5に
示した実施形態にも適用可能なことはいうまでもない。
【0056】ところで、これら図6と図7の実施形態に
ついては、以下の構成を付加するにより、更なる冷却効
率の向上を図ることができる。すなわち、まず、仕切板
17を可動にし、それらの角度が制御できるように構成
する。次に、給気道12と排気道13の少なくとも一方
に、空気流量を計測するセンサを設け、これによる計測
結果に応じて仕切板17の角度を制御する制御システム
を設けるのである。
【0057】この構成を付加した実施形態によれば、更
に冷却効率の向上が得られ、このことは、使用済燃料貯
蔵建屋における貯蔵密度の向上につながり、使用済燃料
貯蔵建屋のコスト低減を更に図ることができることを意
味し、従って、このようにした実施形態によれば、より
一層のコスト低減が可能な使用済燃料貯蔵建屋を容易に
提供することができる。
【0058】ところで、これまでに説明してきた本発明
の実施形態による使用済燃料貯蔵建屋は、埋込みという
点、つまり地下構造にした点で利点が多い。従来技術で
は、埋込んだ場合の給気については何も考慮されていな
かったが、本発明の実施形態では、埋め込んだ場合で
も、搬入道と給気道を設けておき、排気立坑先端を地上
にだすことにより、使用済燃料貯蔵建屋全体を埋め込む
ことができるからである。
【0059】本発明の実施形態によれば、このように建
屋全体を地下に埋め込むことができるため、地下周辺か
らの土圧を考慮した構成にする必要があるものの、放射
線対策の必要性が低くなるため、通常の建屋設計に近づ
けることが可能になり、設計裕度が広がる。このとき、
放射線対策に比較して、土圧対策の方がコスト低減に大
きく貢献する場合もあり、従って、本発明の実施形態に
よれば、使用済燃料貯蔵建屋のコスト低減に極めて有効
である。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、給気道と排気道を設け
ると共に、排気立坑を設けたので、冷却能力と耐震性が
充分に向上した使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供するこ
とができる。次に、本発明によれば、搬入道と給気道と
を別構造にすることができるので、敷地条件に適応しや
すい使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供することができ
る。
【0061】また、本発明によれば、搬入道と給気道を
一体構造にすることができるので、この点でも敷地条件
に適応しやすい使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供するこ
とができる。更に、本発明によれば、貯蔵エリアを区画
している部材を、建屋の外壁に接しない構造にすること
により、建屋物量の削減が可能な使用済燃料貯蔵建屋を
容易に提供することができる。
【0062】また、本発明によれば、貯蔵エリアを区画
している部材を建屋外壁に接しない構造とした上で、外
壁に対して角度を設けることにより、冷却能力が向上さ
れた使用済燃料貯蔵建屋を容易に提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第1の実施
形態を示す平断面図である。
【図2】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第1の実施
形態を示す側断面図である。
【図3】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第2の実施
形態を示す平断面図である。
【図4】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第2の実施
形態を示す側断面図である。
【図5】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第3の実施
形態を示す平断面図である。
【図6】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第4の実施
形態を示す平断面図である。
【図7】本発明による使用済燃料貯蔵建屋の第5の実施
形態を示す平断面図である。
【図8】従来技術による使用済燃料貯蔵建屋の一例を示
す平断面図である。
【図9】従来技術による使用済燃料貯蔵建屋の一例を示
す側断面図である。
【符号の説明】
1 使用済燃料貯蔵建屋 2 キャスク 3 トレーラ 4 トレーラエリア 5 キャスクピット 6 キャニスタ 7 キャニスタ貯蔵エリア 8 遮蔽プラグ 9 外壁 10 天井 11 キャニスタ貯蔵セル 12 給気道 13 排気道 14 排気立坑 15 天井クレーン 16 仕切壁 17 仕切板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田辺 雅彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 金井 秀俊 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 宮本 明倫 東京都港区港南二丁目15番2号 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 河村 秀紀 東京都港区港南二丁目15番2号 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 志村 友行 東京都港区港南二丁目15番2号 株式会社 大林組東京本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の貯蔵エリアを備え、使用済燃料を
    円筒容器に収納した上で、該円筒容器を前記貯蔵エリア
    の中に鉛直に保持して保管するようにした使用済燃料貯
    蔵建屋において、 前記複数の貯蔵エリアを一列に配置し、それらを挟むよ
    うにして一方の側壁には給気道を、他方の側壁には排気
    道を夫々配置した上で、前記排気道に排気立坑を設け、 前記排気立坑による換気作用により、前記給気道から前
    記複数の貯蔵エリア内に導入され、これら複数の貯蔵エ
    リア内から前記排気道に取出されて前記排気立坑から排
    出される外気の流れが発生されるようにし、 この外気の流れにより、前記複数の貯蔵エリア内に保管
    した前記円筒容器の冷却が与えられるように構成したこ
    とを特徴とした使用済燃料貯蔵建屋。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記給気道が、使用済燃料貯蔵建屋に前記円筒容器を搬
    出入する搬入路と一体に構成されていることを特徴とす
    る使用済燃料貯蔵建屋。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の発明において、 前記給気道が、使用済燃料貯蔵建屋に前記円筒容器を搬
    出入する搬入路から独立して構成されていることを特徴
    とする使用済燃料貯蔵建屋。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の発明において、 前記貯蔵エリアを区画する部材が、建屋の外壁内面から
    離れた仕切板で構成されていることを特徴とする使用済
    燃料貯蔵建屋。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の発明において、 前記仕切板が、前記建屋の外壁内面に対して斜めになっ
    ていることを特徴とする使用済燃料貯蔵建屋。
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