JPH0631881B2 - 放射性廃棄物の岩盤内貯蔵設備 - Google Patents

放射性廃棄物の岩盤内貯蔵設備

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JPH0631881B2
JPH0631881B2 JP60044271A JP4427185A JPH0631881B2 JP H0631881 B2 JPH0631881 B2 JP H0631881B2 JP 60044271 A JP60044271 A JP 60044271A JP 4427185 A JP4427185 A JP 4427185A JP H0631881 B2 JPH0631881 B2 JP H0631881B2
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tunnel
drainage
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健二 福光
卓 石井
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Shimizu Construction Co Ltd
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Shimizu Construction Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、放射性廃棄物の岩盤内貯蔵設備に関する。
〔従来の技術〕
使用済み核燃料を再処理する過程で発生する高レベルの
放射性廃棄物は、長期間にわたって高い放射能を有し、
また発熱量も大きいものである。従って、これを人間環
境より隔離するための最終処分を行うに当っては、放射
性廃棄物をガラス固化し、密閉容器に収納する等の充分
な安全対策を施したうえで、ある期間にわたって貯蔵管
理して放射能、発熱量を充分に減衰させる必要がある。
この放射性廃棄物の貯蔵管理は、数十年ないし数百年の
長期にわたるものであり、そのための施設は、その期間
中、放射性廃棄物を健全に保ち、周辺の環境に放射能汚
染等の悪影響を及ぼすことなく、放射性廃棄物を冷却で
き、放射能を減衰させることのできることが要求され
る。
そのような放射性廃棄物の貯蔵のための施設は、地上ま
たは半地下に構築される構造物内に設けるものと、地下
の岩盤内に設けるものが現在考えられている。なかで
も、地下岩盤内に設けるものは、安定した岩盤を構造躯
体として利用しようとするもので、施設の耐久性が充分
高いこと、自然的インパクト(地震、火山活動等)や社
会的インパクトに対して充分耐えられること、放射能の
遮蔽性能が優れていること、充分な冷却能力があること
等の点で、特に長期にわたる貯蔵のための施設として有
利であるといわれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のような岩盤内貯蔵施設では、岩盤内の地下水を貯
蔵された放射性廃棄物の周囲より排除することが重要で
ある。すなわち、地下水が放射性廃棄物を収納している
容器に触れるようなことがあると、その収納容器(一般
にはステンレス製の容器が考えられている)が比較的短
期間で腐食する等の事故が心配され、また万一収納容器
の健全性が損われた場合、汚染物質が地下水に運ばれて
広範囲にわたって拡散してしまう恐れがあるからであ
る。
しかしながら従来考えられている岩盤内貯蔵施設は末だ
着想の域を出ず、特に上記のような点を考慮した具体的
な設備方式が提供されておらず、そのような貯蔵設備の
提供が望まれていた。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、貯蔵さ
れた放射性廃棄物の周辺より地下水を排除して、長期に
わたってその健全性を確保することができる岩盤内貯蔵
設備を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、地下の岩盤内に放射性廃棄物を貯蔵する坑
道または空洞を設け、この坑道または空洞の少くとも下
方において一端が上記坑道または空洞に連通し、他端が
上記坑道または空洞よりも低い位置で大気に開放された
排水トンネルを設け、この排水トンネルより上記坑道ま
たは空洞の周囲の岩盤に、その岩盤内の地下水を上記排
水トンネルへ導く導水孔を設け、上記坑道または空洞の
少くとも上方において一端が上記坑道または空洞に連通
し、他端が、上記排水トンネルの大気への解放端よりも
高い位置で、大気に開放された排気トンネルを設けてな
るものである。
〔作用〕
この発明の岩盤内貯蔵設備では、排水トンネルより掘削
された導水孔が、放射性廃棄物を貯蔵している坑道また
は空洞の周囲の岩盤に存する地下水や、そこへ向かって
流下してくる地下水を集水して排水トンネルへ導く。こ
れにより坑道または空洞は地下水から隔絶されて、その
周囲はほぼ乾燥状態が保たれ、放射性廃棄物が地下水に
触れる恐れがない。
排水トンネル、坑道または空洞、排気トンネルが一連の
空気の流通路を形成し、すなわち、排水トンネルが入気
坑道を兼ね備え、排気トンネルの上部に生ずる自然通風
力によって、坑道内の空気が常に流通して換気され、放
射性廃棄物が冷却される。また、排水トンネルが入気坑
道を兼ね備えているので、別途入気坑道を堀削する必要
がなく、排水トンネルと入気坑道を別々に堀削したもの
と比べて貯蔵設備の構築コストを安価なものとすること
ができる。
〔実施例〕
以下この発明の実施例を第1図ないし第4図を参照して
説明する。
まず第1図および第2図を参照して、この発明の第1実
施例の岩盤内貯蔵設備Aについて説明する。この貯蔵設
備Aでは、山腹等の斜面を形成している岩盤1内に、そ
の地表面2に一端が開放されている主排水トンネル3
と、その主排水トンネルに直交している互いにほぼ平行
な複数の排水トンネル4…とが、地表面2に向かって若
干の下り勾配を有して掘削されている。この排水トンネ
ル4…の上方にはそれらにほぼ平行な排気トンネル5…
と、この排気トンネル5…と直交している主排気トンネ
ル6と、その主排気トンネル6の一端より上方へほぼ垂
直に延び、上端が地表面において大気中に開放されてい
る排気立坑道7がそれぞれ掘削されている。
また、上記排水トンネル4…と排気トンネル5…とは、
ほぼ垂直な複数の貯蔵立坑8…により連通されている。
この貯蔵立坑8…の内部には、第2図に示すように、放
射性廃棄物の固化体パッケージ9…が積み重ねられ、貯
蔵立坑8…の内面と隙間を有した状態で収納されてい
る。固化体パッケージ9…は、放射性廃棄物をガラス固
化したうえでステンレス製の容器(キャニスター)内に
密閉したもので、放射性廃棄物の崩壊熱により高い発熱
性を有するものである。貯蔵立坑8…の上端部および下
端部には、空気は流通できるが固化体パッケージ9…よ
り放射される放射線は遮蔽することのできるラジエーシ
ョンシールド材10、10がそれぞれ取り付けられてい
る。
上記の貯蔵立坑8…の周囲の岩盤には、多数の導水孔1
1…が掘削されている。導水孔11…は排水トンネル4
…の両側壁より斜め上方へボーリングされ、隣接してい
る排気トンネル5…の底面まで、あるいは岩盤内途中ま
で延びている。
以上の構成のもとにこの貯蔵設備Aでは、主排水トンネ
ル3、排水トンネル4、貯蔵立坑8、排気トンネル5、
主排気トンネル6、排気立坑道7が一連の空気の流通路
を形成し(すなわち、主排水トンネル3、排水トンネル
4は入気坑道も兼ねている)、排気立坑道7の生ずる自
然通風力(いわゆる煙突効果による)によって、第1図
中の破線の矢印で示すように、坑道内の空気が常に流通
して換気され、固化体パッケージ9が冷却される。
そして、この貯蔵設備Aでは、固化体パッケージ9を収
納している貯蔵立坑8は地下水より隔絶され、その周囲
の岩盤はほぼ乾燥状態が保たれるものである。すなわ
ち、岩盤1内に主排水トンネル3、排水トンネル4、導
水孔11が掘削された時点で、それ以前に岩盤1内に存
していた地下水は図中の実線の矢印で示すように導水孔
11内に湧出し、排水トンネル4、主排水トンネル3を
経て地表面2へ排出される。また、この貯蔵設備Aの上
方や側方よりこの貯蔵設備Aに向かって流下してくる地
下水があったとしても、この地下水が貯蔵立坑8の周囲
に到達する前に導水孔11により排水トンネル4へ導か
れるから、この貯蔵設備Aが設けられて所定期間が経過
した後は、その周囲の地下水位は、第2図中二点鎖線で
示すように排水トンネル4の底面の位置まで低下するこ
とになる。したがって、貯蔵立坑8の周囲はほぼ乾燥し
た状態が保たれることになる。
したがって、この貯蔵設備Aでは、貯蔵立坑8内に地下
水が湧出することがなく、固化体パッケージ9が地下水
に触れる恐れがないから、固化体パッケージ9の健全性
が長期にわたって確保でき、また、万一の事故時におい
ても汚染物質が地下水に運ばれる恐れがない。
以上、この発明の実施例について説明したが、この発明
は上記の実施例に限定されるものではない。例えば、固
化体パッケージの貯蔵の形態は貯蔵立坑内に収納するこ
とに限るものでなく、例えば岩盤内に設けられた空洞内
に貯蔵する等種々の形態が考えられる。また、排水トン
ネルや導水孔の形態やその設置数、設置位置も種々の変
形が考えられる。なお、上記の実施例では、集水された
地下水を主排水トンネルまたは下部排水トンネル内を自
然流下させて地表面へ排出することとしたが、岩盤内の
適宜位置に設けた貯水槽に一担貯水し、これをポンプ等
を用いて排出するようにしても良い。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、この発明によれば、地下の
岩盤内に放射性廃棄物を貯蔵する坑道または空洞を設
け、この坑道または空洞の少くとも下方において一端が
上記坑道または空洞に連通し、他端が上記坑道または空
洞よりも低い位置で大気に開放された排水トンネルを設
け、この排水トンネルより上記坑道または空洞の周囲の
岩盤に、その岩盤内の地下水を上記排水トンネルへ導く
導水孔を設け、上記坑道または空洞の少くとも上方にお
いて一端が上記坑道または空洞に連通し、他端が、上記
排水トンネルの大気への解放端よりも高い位置で、大気
に開放された排気トンネルを設けてなるので、貯蔵され
た放射性廃棄物に地下水が触れる恐れがなく、長期にわ
たってその健全性が確保できるとともに、地下水が汚染
される心配がない一方、排水トンネル、坑道または空
洞、排気トンネルが一連の空気の流通路を形成し、すな
わち、排水トンネルが入気坑道を兼ね備え、排気トンネ
ルの上部に生ずる自然通風力によって、坑道内の空気が
常に流通して換気され、放射性廃棄物が冷却され、さら
に、排水トンネルが入気坑道を兼ね備えているので、別
途入気坑道を掘削する必要がなく、排水トンネルと入気
坑道を別々に掘削したものと比べて貯蔵設備の構築コス
トを安価なものとすることができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第2図はこの発明の実施例を示す図であ
る。 第1図および第2図は、第1実施例の貯蔵設備Aを示
し、第1図はその全体概略構成を示す透視図(一部を省
略した図)、第2図はその要部の立断面図である。 A、B……岩盤内貯蔵設備、1……岩盤、3……主排水
トンネル(排水トンネル)、4……排水トンネル、8…
…貯蔵立坑(坑道)、9……固化体パッケージ(放射性
廃棄物)、11……導水孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 純 東京都中央区京橋二丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−31499(JP,A) 特開 昭53−87000(JP,A) 特開 昭52−137110(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地下の岩盤内に放射性廃棄物を貯蔵する坑
    道または空洞を設け、この坑道または空洞の少くとも下
    方において一端が上記坑道または空洞に連通し、他端が
    上記坑道または空洞よりも低い位置で大気に開放された
    排水トンネルを設け、この排水トンネルより上記坑道ま
    たは空洞の周囲の岩盤に、その岩盤内の地下水を上記排
    水トンネルへ導く導水孔を設け、上記坑道または空洞の
    少くとも上方において一端が上記坑道または空洞に連通
    し、他端が、上記排水トンネルの大気への解放端よりも
    高い位置で、大気に開放された排気トンネルを設けてな
    る放射性廃棄物の岩盤内貯蔵設備。
JP60044271A 1985-03-06 1985-03-06 放射性廃棄物の岩盤内貯蔵設備 Expired - Fee Related JPH0631881B2 (ja)

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