JP2014529079A - 高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システム - Google Patents
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Abstract
地下環境において使用済み核燃料などの高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであり、1つの実施形態においては、本発明は、2重冗長性及び/又は改善された空気送出を実現するように構成された管のネットワークによって相互に連結される空気吸入シェル及び複数の貯蔵シェルを備える換気システムである。もう1つの実施形態においては、本発明は、密閉封止エンクロージャ空洞に収容される低レベル放射性物質の塊を利用する換気システムであり、低レベル放射性廃棄物は、前記換気システムの貯蔵キャビティに貯蔵される高レベル放射性廃棄物に対して放射線遮蔽を与える。【選択図】図1
Description
(関連特許出願の相互参照)
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年9月8日に出願された米国仮特許出願第61/532397号の利益を主張するものである。
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年9月8日に出願された米国仮特許出願第61/532397号の利益を主張するものである。
本発明は、一般に、高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システム、詳細には、人的行為による脅威、ならびに極端な自然現象による脅威に対して極めて安全である、キャニスタ化された高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムに関する。
50年ほど前の商業用原子力の始まり以来、米国原子炉によって製造された使用済み核燃料の圧倒的大部分は、現在、燃料プールに貯蔵されている。50年ほど前から、ユーティリティズは、使用済み核燃料をいわゆる「乾式貯蔵」システムに移動させてきており、この「乾式貯蔵」システムは、変性酸化を防止するようにヘリウムなどのガスによって取り囲まれた極端な乾燥状態で使用済み核燃料が貯蔵されるので、そのように名づけられている。キャスク内の使用済み核燃料の乾式貯蔵は、リヒタースケール9.0の地震とこれに続く高さ13.1+メートルの津波という二重の事象が現場でたった1つのキャスクも漏洩させないで終わったことを考えると、福島第一大洪水中に極めて立派な働きを見せた。他方では、燃料プールは、冷却の喪失及び構造的損傷を受けた。福島の経験は、疑いもなく、使用済み核燃料を貯蔵する信頼性のある安全手段として乾式貯蔵に対して根拠のしっかりした立派な実績を与えている。福島以前にも、9/11の跡を追って安全保障への懸念が、アメリカ合衆国において強い刺激を与えてきており、これは、使用済み核燃料を乾式貯蔵に移動させることによって水で満たされたプールに貯蔵された使用済み核燃料の量を低減するものである。現在では、大量の使用済み核燃料を収容する多数のキャニスタが、アメリカ合衆国の商業用貯蔵施設において現場で貯蔵されている。200個を超えるキャニスタが、毎年、アメリカ合衆国では乾式貯蔵備蓄品に加えられている。また、現場の貯蔵は、ヨーロッパ及び日本でもより広く容認を得ている。
現在、事実上、あらゆる原子力プラント敷地は、通常Independent Spent Fuel Storage Installation(「ISFSI」)(独立した使用済み燃料貯蔵施設)と呼ばれる特有の現場の貯蔵施設を有する。独立して立っている地上キャスクを搭載しているISFSIは、プラントの風景において間違えようのない存在であり、これは、たとえ乾式貯蔵キャスクが任意の産業プラントにおいて最もテロに強い構造物の中の1つであっても、地域社会への容認という「視覚上の」問題を提起している。たとえそうでも、9/11タイプの急襲という知覚された危険は、米国国立研究所の専門家によるあまりよく広められていない科学的知見のために、ほとんど緩和されていない不安感を増加させる。この米国国立研究所は、米国プラントで使用中のキャスクがいかなる放射性物質も環境に放出されるようになることなく墜落する航空機による衝撃に耐えることができると主張する。乾式貯蔵システムの素晴らしい構造特性は、Presidental Blue Ribbon Commissions(大統領ブルーリボン委員会)の最近の報告書で恐らく1つの役割を演じており、この報告書は、使用済み核燃料を公衆の安全衛生の最大限のセキュリティ及び安全防護対策によって安全に貯蔵することができる限られた数の現場において、乾式貯蔵キャスク内の使用済み燃料のInterim Storage(暫定貯蔵)を要求している。用語Independent Storage Facility(「ISF」)(独立した貯蔵施設)は、300年の耐用年数のような中期の使用のための安心安全システムを説明するのに使用され、それは、近い将来に投棄場所を確立する必要性を回避し、使用済み燃料の生産的使用を提供する将来の科学的発展の期待を維持することになる。同様に重要な、その固有の安全性によって公衆の信頼及び容認を獲得する乾式貯蔵システムを有することが必要である。
一実施形態においては、本発明は、高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、地下貯蔵アセンブリであり、空気吸入下降管キャビティを形成し、軸に沿って延在する空気吸入シェル、各貯蔵シェルが貯蔵キャビティを形成し、軸に沿って延在する、複数の貯蔵シェル、及び各貯蔵シェルについて、空気吸入下降管キャビティの底部から貯蔵キャビティの底部まで1次空気送出通路を形成する1次空気送出管であり、1次空気送出通路のそれぞれの全体が地下貯蔵アセンブリの他のすべての1次空気出通路の全体と異なる1次空気送出管を備える、地下貯蔵アセンブリと、貯蔵キャビティのうちの1つ又は複数に配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための密閉封止容器と、貯蔵シェルのそれぞれの頂上に配置され、少なくとも1つの空気出口通路を備える蓋とを備える、換気システムであってもよい。
もう1つの実施形態においては、本発明は、高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、地下貯蔵アセンブリであり、空気吸入下降管キャビティを形成し、軸に沿って延在する空気吸入シェル、各貯蔵シェルが貯蔵キャビティを形成し、軸に沿って延在する、複数の貯蔵シェル、及び空気吸入キャビティの底部と貯蔵キャビティのそれぞれの底部との間に密閉封止通路を形成する管のネットワーを備える地下貯蔵アセンブリと、貯蔵キャビティのうちの1つ又は複数に配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための密閉封止容器と、貯蔵シェルのそれぞれの頂上に配置され、少なくとも1つの空気出口通路を備える蓋とを備え、各貯蔵キャビティについて、管のネットワークが、空気吸入キャビティから貯蔵キャビティに達する少なくとも3つの空気送出通路を画定し、3つの空気送出通路のそれぞれの全体が、他の2つの空気送出通路の全体と異なる、換気システムであってもよい。
もう1つの実施形態においては、本発明は、高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、地下貯蔵アセンブリであり、空気吸入下降管キャビティを形成し、軸に沿って延在する空気吸入シェル、各貯蔵シェルが貯蔵キャビティを形成し、軸に沿って延在する、複数の貯蔵シェル、及び空気吸入キャビティの底部と貯蔵キャビティのそれぞれの底部との間に密閉封止通路を形成する管のネットワークを備える地下貯蔵アセンブリと、エンクロージャ空洞を形成するエンクロージャであり、地下貯蔵アセンブリが、エンクロージャ空洞内に配置され、エンクロージャ空洞が、密閉封止されるエンクロージャと、空気吸入キャビティ及び貯蔵キャビティのそれぞれにアクセスを提供するエンクロージャ内の開口部と、貯蔵キャビティのうちの1つ又は複数に配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための密閉封止容器と、貯蔵シェルのそれぞれの頂上に配置される蓋と、各貯蔵キャビティについて、加熱空気が貯蔵キャビティから出て行くことができるようになっている少なくとも1つの空気出口通路とを備える、換気システムであってもよい。
もう1つの実施形態においては、本発明は、高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、貯蔵キャビティを形成する少なくとも1つの貯蔵シェルと、低温空気を貯蔵キャビティの底部に導入するための少なくとも1つの空気送出通路と、加熱空気が貯蔵キャビティから出て行くことができるようになっている少なくとも1つの空気出口通路と、貯蔵キャビティに配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための少なくとも1つの密閉封止容器と、エンクロージャ空洞を形成するエンクロージャであり、少なくとも1つの貯蔵シェルが、エンクロージャ空洞内に配置され、エンクロージャ空洞が、密閉封止されるエンクロージャと、貯蔵キャビティにアクセスを提供するエンクロージャ内の開口部と、貯蔵キャビティの頂端部を閉じ込める蓋と、密閉封止容器内で高レベル放射性廃棄物に対して放射線遮蔽を与えるエンクロージャ空洞の残りの容積を満たす低レベル放射性廃棄物とを備える、換気システムであってもよい。
さらなる実施形態においては、本発明は、高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、開口頂端部及び閉鎖低端部を有する貯蔵キャビティを形成する放射線遮蔽体であり、低レベル放射性廃棄物の塊を備える放射線遮蔽体と、低温空気を貯蔵キャビティの底部に導入するための少なくとも1つの空気送出通路と、加熱空気が貯蔵キャビティから出て行くことができるようになっている少なくとも1つの空気出口通路と、貯蔵キャビティに配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための少なくとも1つの密閉封止容器と、貯蔵キャビティの開口頂端部を閉じ込める蓋とを備える、換気システムであってもよい。
本発明を適用することができるさらなる分野は、以下に与えられる詳細な説明から明らかになるであろう。本発明の好ましい実施形態を示しているが、詳細な説明及び特定の例は、単に説明を目的として意図され、本発明の範囲を限定することは意図されないことを理解されたい。
本発明は、詳細な説明及び添付の図面によってより完全に理解されるようになる。
本発明の原理による例示の実施形態の説明は、添付の図面と関連して読まれることが意図されており、これは、明細書全体の一部と考えられるべきである。本明細書において開示された本発明の実施形態の説明では、方向又は方向付けのいかなる参照も、単に説明の便宜上意図されており、本発明の範囲を何ら限定することが意図されるものではない。「下部の(lower)」、「上部の(upper)」、「水平な(horizontal)」、「垂直な(vertical)」、「の上に(above)」、「より下に(below)」、「上に(up)」、「下に(down)」、「一番上の(top)」、及び「底の(bottom)」などの相対語、ならびにそれらの派生語(たとえば、「水平に(horizontally)」、「下方に(downwardly)」、「上方に(upwardly)」、等)は、議論中に図面でその時に説明され、又は示された方向付けを指すと解釈されるべきである。これらの相対語は、説明の便宜のためだけであり、そういうものとして明示されない限り、装置が特定の方向付けで構成され又は運転されることを要求するものではない。「取り付けられた(attached)」、「固定された(affixed)」、「接続された(connected)」、「連結された(coupled)」、「互いに接続された(interconnected)」などの用語及び類似語は、明示的に別段の説明がなされない限り、介在する構造体を通して構造体が直接的又は間接的に互いに対して固定され又は取り付けられる関係、ならびに可動もしくは剛性の取付け又は関係の両方を指している。さらに、本発明の特徴及び利益は、例示した実施形態の参照によって示される。したがって、本発明は、明らかに、単独で又は特徴の他の組合せで存在し得る特徴の、いくつかの可能な非限定的な組合せを示すこの種の例示的な実施形態に限定されるべきではなく、本発明の範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲によって定義される。
背景として、ある実施形態において、本発明は、Singhの2012年3月9日に発行された米国特許第7676016号明細書に開示されたシステム及び方法の改善である。したがって、米国特許第7676016号明細書に開示されたシステムの構造的詳細及び機能の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第7676016号明細書に開示されたシステムの構造的特徴は、本発明のある実施形態に組み込まれ得ることを理解されたい。
図1〜図4を同時に参照して、高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システム1000が、本発明の一実施形態により示されている。換気システム1000は、通常、貯蔵アセンブリ100、複数の着脱自在の蓋200A−B、エンクロージャ300、放射線遮蔽用盛土400、及び密閉封止容器500を備える。図4に示されるように、換気システム1000は、地盤10から取り除かれる(図2〜図3)。しかし、図1〜図3に示されるように、換気システム1000は、特に、地下環境(すなわち、地盤10の地盤面水準15より下)において高レベル放射性廃棄物を収容する複数の密閉封止容器500の乾式貯蔵を実現するように設計される。
例示した実施形態においては、換気システム1000の実質的な全体は、(着脱自在の蓋200A−Bを除いては)地盤面水準15より下にある。より詳細には、例示した実施形態においては、エンクロージャ300の屋根スラブ302の上部表面301は、周囲の地盤面水準15と実質的に同じ高さにある。他の実施形態においては、換気システム1000の一部が、地盤面水準15の上に突出する場合がある。このような例においては、換気システム1000は、貯蔵シェル110Bに支持される密閉封止容器500の全体が地盤面水準15より下にある限りは、依然として「地下」にあると考えられる。これは、ISFSI又はISFにおいて周囲の土壌/地盤10の放射線遮蔽効果を十分活用している。このように、土壌/地盤10は、地上のオーバーパックで実現され得ない、換気システム1000に貯蔵される高レベル放射性廃棄物に対してある程度の放射線遮蔽を与える。
本発明は使用済み(spent)/使用済み(used)核燃料の貯蔵のために使用されているとして本明細書において説明されるが、換気システム1000は、他のタイプの高レベル放射性廃棄物を貯蔵するのに使用され得る。本明細書において使用される用語「密閉封止容器500」は、使用済み核燃料などの高レベル廃棄物の乾式貯蔵のために密閉封止されるキャニスタ及び熱導電性キャスクの両方を含むことが意図される。通常、この種の容器500は、間隔を置いて配置された関係で複数の使用済み燃料棒を収容するようにその中に直接建造されるハニカム・グリッドワーク/バスケット、又は他の構造体を備える。本発明において使用するのに特に適しているキャニスタの例は、多目的キャニスタ(「MPC」)である。本発明において使用するのに特に適しているMPCは、1999年4月27日に発行されたKrishna Singhの米国特許第5898747号明細書に開示されており、その全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
換気システム1000は、高レベル使用済み燃料キャニスタ移送作業用の100トン及び125トンの移送キャスクと完全に互換性がある、垂直な、換気された乾式貯蔵システムである。換気システム100は、任意のサイズ又はスタイルの移送キャスクと互換性があるように改変され/設計され得る。換気システム1000は、地上のオーバーパックの代わりにISFSI又はISFにおいて貯蔵するための高レベル放射性廃棄物を収容する複数の密閉封止容器500を受け入れるように設計される。
換気システム1000は、自然対流/換気によって密閉封止容器500内の高レベル放射性廃棄物の受動冷却を容易にする貯蔵システムである。換気システム1000には、送風機及び閉ループ強制流体冷却システムなどの強制冷却装置がない。その代わりとして、換気システム1000は、密閉封止容器500の周りで必要な空気の循環を実現するように、上昇する暖められた空気の自然現象、すなわち煙突効果を利用する。本質において、換気システム1000は、地下環境において高レベル放射性廃棄物を収容する複数の容器500の必要な換気/冷却を実現することができる複数の改変された換気垂直モジュールを備える。
貯蔵アセンブリ100は、通常、垂直に方向付けられた空気吸入シェル110Aと、複数の垂直に方向付けられた貯蔵シェル110Bと、(1)空気吸入シェル110Aから貯蔵シェル110Bへ、及び(2)隣接する貯蔵シェル110Bの間で空気を分布させるための管のネットワーク150とを備える。貯蔵シェル110Bは、空気吸入シェル110Aを取り囲む。例示した実施形態においては、空気吸入シェル110Aは、貯蔵シェル110Bと構造的に全く同じである。しかし、下記で説明されるように、空気吸入シェル110Aは、換気システム1000の方への低温空気用の入口下降管通路として働き得るように、空の(すなわち、熱負荷がなく、遮るものがない)ままであることが意図される。貯蔵シェル110Bのそれぞれは、積み重ねられた配置で2つの密閉封止容器500を受け入れ、容器500の貯蔵/冷却チャンバとして作用するのに適応している。しかし、本発明のある実施形態においては、空気吸入シェル110Aは、空気吸入シェル110Aの空気吸入キャビティ111Aにより低温空気の入口が貯蔵シェル110Bを換気できるようにする限りは、構造的に貯蔵シェル110Bと異なる。簡単に言うと、空気吸入シェル110Aの空気吸入キャビティ111Aは、(下記で議論される)配管網150の方への冷却空気の入口のための下降管通路として作用する。
他の実施形態においては、空気吸入シェル110Aは、貯蔵シェル110Bのそれとは異なる断面形状、断面サイズ、建築材料、及び/又は高さを有する。空気吸入シェル110Aは通常の運転及び使用時に空のままであることが意図されるが、循環空気流が必要とされないほどに貯蔵シェル110Bに貯蔵されている容器500の熱負荷が十分に小さい場合には、空気吸入シェル110Aは、(適切な放射線遮蔽蓋がその上に配置される限り)1つ又は複数の容器500に対して使用され得る。
例示した実施形態においては、各空気吸入シェル110A及び複数の貯蔵シェル110Bは、形状が円筒形である。しかし、他の実施形態においては、シェル110A、110Bは、長方形、等などの他の形状をとることができる。シェル110A、110Bは、開口頂端部及び閉鎖低端部を有する。シェル110A、110Bは、3×3のアレイを形成する並んで立っている方向付けで配置される。空気吸入シェル110Aは、3×3のアレイの中央に配置される。空気吸入シェル110Aは中央に配置されることが好ましいが、本発明はそのように限定されないことに留意されたい。アレイにおける空気吸入シェル110Aの配置は、要望通り変更され得る。さらに、換気システム1000の例示した実施形態は、シェル110A、110Bの3×3のアレイを備えるが、他のアレイ・サイズ及び/又は配置が、本発明の代替実施形態において実施され得る。
シェル110A、110Bは、並んで立っている関係で間隔を置いて設けられることが好ましい。シェル110Aと110Bとの間のピッチは、約15フィートから25フィートの範囲内であり、より好ましくは約18フィートである。しかし、シェル110Aと110Bとの間の正確な距離は、ケースバイケースを基本に決定され、本発明を限定するものではない。シェル110A、110Bは、低炭素鋼を含む、鋼などの厚い金属で構成されることが好ましい。しかし、金属、合金、及びプラスチックを含むがそれに限定されない他の材料が使用され得る。他の例には、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉛、等がある。シェル110A、110Bの厚さは、0.5インチから4インチの範囲内であり、より好ましくは約1インチである。しかし、シェル110A、110Bの正確な厚さは、建築材料、貯蔵されている使用済み燃料の熱負荷、及び貯蔵されている使用済み燃料の放射線レベルのような要因を考慮して、ケースバイケースを基本に決定されることになる。
空気吸入シェル110Aは、空気吸入下降管キャビティ111Aを形成し、軸A−Aに沿って延在する。例示した実施形態においては、空気吸入シェル110Aの軸A−Aは、実質的に垂直に方向付けられる。貯蔵シェル110Bのそれぞれは、貯蔵キャビティ111Bを形成し、軸B−Bに沿って延在する。例示した実施形態においては、貯蔵シェル110Bのそれぞれの軸B−Bは、実質的に垂直に方向付けられる。貯蔵キャビティ111Bのそれぞれは、容器500のうちのわずか1つを収容する水平横断面を有する(これは、高レベル放射性廃棄物を搭載している)。貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111Bの水平横断面は、容器500が貯蔵のためにその中に配置された場合に、小さなギャップ/クリアランス112Bが容器500の外側側壁と貯蔵キャビティ111Bの側壁との間に存在するように、寸法付けされ、形成される。貯蔵シェル110B及び容器500について形状が円筒形である場合には、ギャップ112Bは、環状ギャップである。
小さなギャップ112Bが貯蔵された容器500の側壁と貯蔵キャビティ111Bの側壁との間に形成されるように貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111Bを設計すると、容器500が大惨事中に貯蔵キャビティ111B内で移動し得る程度が制限され、それによって、容器500が貯蔵キャビティ111B内で倒れることを阻止すると同時に、容器500及び貯蔵シェル110Bの損傷が最小限になる。また、これらの小さなギャップ112Bは、容器500内で高レベル放射性廃棄物の冷却中の加熱空気の流れが容易にする。
上で述べたように、貯蔵アセンブリ100はまた、貯蔵シェル110Bのすべてを空気吸入シェル110Aに(及び互いに対して)流体接続する管のネットワーク150を備える。管のネットワーク150は、複数の1次空気送出管151及び複数の2次空気送出管152を備える。1次空気送出管151は、貯蔵シェル110Bのそれぞれに設けられる。各貯蔵シェル110Bについて、その貯蔵シェル110Bに供給する1次空気送出管151は、空気吸入下降管キャビティ111Aの底部からその貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ110Bの底部に1次空気送出通路を形成する。したがって、各貯蔵シェル110Bについて、低温空気をその貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111Bに送出する1次空気送出通路の全体は、貯蔵アセンブリ100の1次空気送出通路の他のすべてのものの全体と異なる。たとえば、低温空気を左上コーナー貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111Bに送出する1次空気送出管151の1次空気送出通路は、図1で太い矢印155によって示される第1の経路に沿って延在する。しかし、低温空気を左下コーナー貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111Bに送出する1次空気送出管151の1次空気送出通路は、図1で太い矢印156によって示される第2の経路に沿って延在する。図に示すように、第1の経路155及び第2の経路156は、いかなる共通した部分も有さない。同じことが、貯蔵アセンブリ100の1次空気送出管151によって形成される1次空気送出通路のすべてにも当てはまる。
1次空気送出管151のそれぞれは、空気吸入シェル110Aの軸A−Aと交差する実質的に直線の軸C−Cに沿って延在する。例示した実施形態においては、1次空気送出管151は、それらの軸C−Cに沿って空気吸入シェル110Aの軸A−Aから四方に広がる。例示した実施形態においては、1次空気送出管151のそれぞれの実質的に直線の軸C−Cは、空気吸入シェル110Aの軸A−Aに対して実質的に垂直である。図に示すように、1次空気送出管151によって形成される1次空気送出通路のそれぞれは、換気システム1000の底部の近くに同じ水平面内に配置される。
例示した実施形態においては、8本の別個の1次空気送出管151によって形成される8つ(8)の別個の1次空気送出通路がある。他の実施形態においては、多かれ少なかれ8つの貯蔵シェル110Bが使用されることができ、したがって、1次空気送出管151の適切な数がまた請われることになる。さらに、他の実施形態においては、1次空気送出管151は、直線でなくてもよい。
上で述べたように、管のネットワーク150はまた、貯蔵シェル110Bの隣接するものそれぞれの対の間に延在する2次空気送出管152を備える。各2次空気送出管152は、それが接続する貯蔵シェル110Bのうちの隣接するものの貯蔵キャビティ111Bの底部の間に2次空気送出通路を形成する。図1に見られるように、2次空気送出管152の2次空気送出通路及び貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111Bは、流体回路ループ157を集合的に形成する(これは、例示した実施形態においては、正方形のループである)。図に示すように、流体回路ループ157の全体は、貯蔵アセンブリ100の1次空気送出管151によって形成される1次空気送出通路のすべての全体から独立している。
さらに、管のネットワーク150の管151、152の構成、ならびに貯蔵シェル110B及び空気吸入シェル110Aの配置の結果として、空気吸入キャビティ111Aから各貯蔵キャビティ110Bの貯蔵キャビティ111Bに至る少なくとも3つの異なる空気送出通路がある。これらの3つの空気送出通路のそれぞれのものの全体は、これらの空気送出通路の他の2つの全体と異なる。たとえば、アレイの右上コーナー貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111Bについて、第1の空気送出経路157、第2の空気送出経路158、及び第3の空気送出経路159が存在する(これらのすべては、図1に太い点線で描写されている)。第1の空気送出経路157は、1次空気送出管151のうちの1つの1次空気送出通路、上部中央貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111B、及び2次空気送出管152のうちの1つの2次空気送出通路を通過する。第2の空気送出経路158は、1次空気送出管151の別の1つの1次空気送出通路のみを通過する。第3の空気送出経路159は、1次空気送出管151のうちのさらに別の1つの1次空気送出通路、右中央貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111B、及び2次空気送出管152のうちの別の1つの2次空気送出通路を通過する。図に示すように、第1の空気送出経路157、第2の空気送出経路158、及び第3の空気送出経路159は、いかなる共通した部分/一部も有さない。したがって、換気システム1000のあらゆる貯蔵キャビティ111Aは、その貯蔵キャビティ111Aと空気吸入キャビティ111Aとの間を導く3つの異なる空気送出経路によって支配されており、それにより、換気システム1000に積載されたあらゆる容器500への空気供給に関して2重冗長性が確保される。ある実施形態においては、管のネットワーク150は、貯蔵シェル110Bのそれぞれによって吸い込まれる空気の量がベルヌーイの法則に従うように調整するように構成される。各貯蔵キャビティ111Bを通る空気流(これは、容器500の熱負荷によって引き起こされる)は、換気システム1000の貯蔵キャビティ111Bの他の任意のものによって引き寄せられる空気流により左右される。そのうえ、上で述べたように、換気システム1000のあらゆる貯蔵キャビティ111Bは、任意の2つの流れの幹線の封鎖が影響を受けたセルの急激な温度上昇を引き起こさないように、少なくとも3つの異なる空気送出通路(すなわち経路)によって空気が供給される。
配管網150の特定の構成により、アレイの中の1つの貯蔵キャビティ111Bが空のままにしておかれた場合、この空の貯蔵キャビティ111Bは、(空気吸入シェル110Aの1つに類似した)別の空気吸入下降管通路になるであろう。換言すれば、空の貯蔵キャビティ111B内の空気は、下方に流れ、低温空気を配管網150に給送し始めることになる。実際に、低発熱キャニスタを搭載している任意の貯蔵キャビティ111Bはまた、ダウンドラフト・セルになり得る。任意の所与のキャニスタ積載状況において空気が流れる方向を決定するために、人は、コンピュータ・プログラムの助けにより、一組の非線形(流れが二次の)連立方程式(配管網についてのベルヌーイの方程式)を解く必要がある。トリチェリの法則のやり方による手動計算は、可能であるとは限らない。
配管網150の相互接続性の利点は、人が1つの貯蔵キャビティ111Bに達する1次空気送出管151を封鎖する結果を考えると明らかになる(原子力プラント設計業務における必修の安全性問題)。なぜなら、隣接した/隣り合った貯蔵キャビティ111Bが2つの交互で異なる経路を通して困窮した貯蔵キャビティ111Bを救援することができるとその貯蔵キャビティ111Bは吸気を無くさないことになるからである。
管のネットワーク150は、空気吸入キャビティ111A及び貯蔵キャビティ111Bのそれぞれを一緒に密閉流体接続する。1次空気送出管151及び2次空気送出管152のすべてが、キャビティ111Aと空洞111Bとの間に流体通路のネットワークを形成するように空気吸入シェル110A及び貯蔵シェル110Bの底部に又はその近くに密閉接続する。もちろん、適切に配置された開口部が、配管網150の1次空気送出管151及び2次空気送出管152が流体連結される空気吸入シェル110A及び貯蔵シェル110Bのそれぞれの側壁に設けられる。結果として、空気吸入シェル110Aに入る低温空気は、配管網150を介して貯蔵シェル110Bのすべてに分配され得る。入って来る低温空気は、その中に配置される容器500の冷却を実現するように(開口部を介して)貯蔵シェル110Bの貯蔵111Bの底部に又はその近くに供給されることが好ましい。
配管網150の管151、152及びシェル110A、10Bの内部表面は、圧力損失を最小限にするように滑らかであることが好ましい。1次及び2次空気送出管151、152は、一体の/単一構造を形成するように取り付けられたシェル110A、110Bのそれぞれにシール接合され、この一体の/単一構造は、水及び他の流体の進入に対して密閉封止する。溶接可能な金属の場合は、このシール接合は、溶接又はガスケットの使用を含んでもよい。溶接の場合は、配管網150及びシェル110A、110Bは、単一構造体を形成する。さらに、図6及び図9に示されるように、シェル110A、110Bのそれぞれは、一体に連結された床130、131をさらに備える。したがって、水及び他の流体がシェル110A、110Bの内部キャビティ111A、111B又は配管網150の任意のものに入り得る唯一の方法は、内部キャビティの開口頂端部を通してであり、これは、着脱自在の蓋200A、200Bによって閉じ込められる。
コール・タール・エポキシ、等などの適切な防腐剤が、シールを確実にし、材料の腐食を低減し、かつ火災を防止するように、シェル110A、110B及び配管網150の露出面に塗布される。適切なコール・タール・エポキシは、商品名Bitumatic 300Mの下にSt.Louis,MissouriのCarboline Companyによって製造されている。
上で述べたように、換気システム100は、エンクロージャ300をさらに備える。エンクロージャ300は、通常、屋根スラブ302、床スラブ303、及び直立壁304を備える。エンクロージャ300は、貯蔵アセンブリ100が配置されるエンクロージャ空洞305を形成する。エンクロージャ空洞305は、屋根スラブ302が地盤面水準15のところにあるにもかかわらず地下の液体がエンクロージャ空洞の中に又はそれから滲み出ることができないように、密閉封止される。
床スラブ303は、空気吸入キャビティ111A及び貯蔵キャビティ111Bのそれぞれにアクセスを提供する複数の開口部306を備える。例示した実施形態においては、空気吸入シェル110A及び貯蔵シェル110Bのそれぞれは、エンクロージャ300の屋根スラブ302、より詳細には開口部306を通過する。空気吸入シェル110Aと屋根スラブ302との間の界面、及び貯蔵シェル110Bと屋根スラブ302との間の界面は、本質的に密閉している。結果として、エンクロージャ300もシェル110A、110Bも共に、エンクロージャ空洞305の密閉封止に寄与する。適切なガスケット、密閉剤、O−リング、又は厳しい精度の構成部品が、これらの界面で所望の密閉封止を実現するのに使用され得る。
屋根スラブ302(これはまた、ISFSIパッドと考えられ得る)は、キャスク・トランスポーターに適格な耐荷重面を提供する。また、屋根スラブ302は、偶発的なミサイル及び発射体に対する防御の第1の防御線として役立つ。屋根スラブ302は、モノリシック鉄筋コンクリート構造物である。開口部306に隣接する屋根スラブ302の一部は、わずかに傾斜され、雨水が空気吸入シェル110A及び貯蔵シェル110Bから遠ざかるように方向付けられることを確保するように残部よりも厚肉である。屋根スラブ302は、(1)地盤の中への雨/雪による水の浸透に対する鉄筋コンクリートの本質的に不浸透性のバリアを提供すること、(2)空気吸入シェル110A及び貯蔵シェル110Bのフランジの接合部表面を提供すること、(3)空気吸入シェル110A、貯蔵シェル110Bのそれぞれの周りに清浄なデブリフリー領域を維持するように補助すること、及び(4)キャスク・トランスポーターのために必要な搭乗面を提供することを含む、換気システム1000のいくつかの目的のために機能する。
貯蔵アセンブリ100は、床スラブ303の上に載っており、これは、鉄筋コンクリート・パッド(また支持基盤パッド(SFP)と呼ばれる)である。シェル110A、110Bのそれぞれは、床スラブ303にキー止めされる。例示した実施形態においては、このキーイングは、床130、131の隆起部分132、133を床スラブ303の上面に形成される適切な凹所307と整合させることによって実現される(図6及び図9を参照されたい)。また、このキーイングは、床スラブ303に関して各シェル110A、110Bの横方向移動を抑制する。空気吸入シェル110Aは、床スラブ303のわずかにより深い凹所に着座し、この床スラブ303は、塵、デブリ、地下水、等の捕集のためにシステム1000に「排水だめ」を備え、その場所から、これは容易に取り除かれる。直立壁304と屋根スラブ302との間の接合箇所308(図5A)が、水の進入を防ぐように設計される。同様に、直立壁304と床スラブ303との間の接合箇所309(図5B)が、水の進入を防ぐように設計される。もちろん、スラブ302、303のどちらか又は両方は、直立壁304と一体に形成され得る。
床スラブ303は、長期間の貯蔵及び地震中に、積載された貯蔵アセンブリ100の重量を支持するのに十分に強固である。積載された容器500の重量に加えて貯蔵アセンブリ100の重量は、掘削され取り去られた地盤の重量に類似するので、長期沈下を引き起こすように床スラブに作用する追加の圧力は極めて小さい。
ある実施形態においては、上で議論したように、いったん貯蔵アセンブリ100が床スラブ303の上に配置されると、管のネットワーク150及びシェル110A、110Bの底部は、グラウトの層310に包み込まれる。ある実施形態においては、グラウトの層310は、省略され、又はコンクリートの層で置き換えられてもよい。
エンクロージャ空洞305の残りの容積は、放射線遮蔽用盛土400で満たされる。ある実施形態においては、放射線遮蔽用盛土は、強化盛土、土壌、及び/又はそれらの組合せであってもよい。適切な強化盛土は、砂利、粉砕岩石、コンクリート、砂土、等を含むがそれに限定されない。所望の強化盛土は、手作業、投げ捨て、その他を含む任意の実現可能な手段でエンクロージャ空洞305に供給され得る。他の実施形態においては、エンクロージャ空洞305の残りの容積は、エンクロージャ305によってモノリシック構造物を形成するようにコンクリートで満たされ得る。
さらに他の実施形態においては、エンクロージャ空洞305の残りの容積は、容器500内の高レベル放射性廃棄物に対して放射線遮蔽を与える低レベル放射性物質で満たされ得る。適切な低レベル放射性物質には、低比放射能土壌、低比放射能破砕コンクリート、低比放射能砂利、活性化金属、低比放射能デブリ、及びそれらの組合せがある。この種の低レベル放射性廃棄物による放射線は、鋼、及びエンクロージャ300の鉄筋コンクリート構造物によって容易に封鎖される。結果として、地盤10(すなわち地盤(subgrade))も低レベル放射性廃棄物/物質も共に、容器500に貯蔵された高レベル廃棄物から放射される放射線に対して有効な遮蔽材として役立つ。地盤空間内での低比放射能廃棄物の隔離は、浄化を必要とするおびただしい量のこの種の材料を有するプラントに対して貴重な機会を提供する。廃炉中のプラント、特にチェルノブイリ及び福島などの使えなくなったユニットは、明らかに、本発明の地下キャニスタ貯蔵システムで入手できるこの補助的な利益を駆使することができる。
図1〜図4及び図8を同時に参照して、空気吸入シェル110Aの開口頂端部は、着脱自在の蓋200Aによって閉じ込められる。着脱自在の蓋200Aは、従来技術で知られているように、空気吸入シェル110A又はエンクロージャ300の屋根スラブ302に着脱自在に連結される。着脱自在の蓋200Aは、低温空気が空気吸入キャビティ111Aの中に吸い込まれるようになる1つ又は複数の空気送出通路221Aを備える。適切なスクリーンが、1つ又は複数の空気送出通路221Aの上に設けられ得る。空気吸入キャビティ111Aは高レベル放射性廃棄物を収容する容器500を貯蔵するのに使用されないので、着脱自在の蓋200Aは、着脱自在の蓋200Bがそうであるように、放射線遮蔽を与えるのに十分なコンクリート及び鋼で構成される必要がない。
図1〜図4及び図7を同時に参照して、貯蔵キャビティ111Bに貯蔵された積載された容器500に対して必要な放射線遮蔽を与えるために、低炭素鋼及びコンクリートの組合せで構成された着脱自在の蓋200Bが、貯蔵キャビティ111Bのそれぞれを閉じ込める。着脱自在の蓋200Bは、従来技術で知られているように、貯蔵シェル110B、又はエンクロージャ300の屋根スラブ302に着脱自在に連結される。蓋200Bは、フランジ部分210B及びプラグ部分211Bを備える。プラグ部分211Bは、フランジ部分210Bから下方に延在する。フランジ部分210Bは、プラグ部分211Bを取り囲み、そこから半径方向に延在する。
1つ又は複数の空気出口通路221Bが、着脱自在の蓋200Bのそれぞれに設けられる。各空気出口通路221Bは、プラグ部分211Bの底表面223Bの開口部222Bから着脱自在の蓋200Bの外表面の開口部224Bまで通路を形成する。雨水又は他のデブリが空気出口通路221Bに入りかつ/又はそれを封鎖するのを防止するように、キャップ233Bが開口部224Bの上に設けられる。キャップ233Bは、空気出口通路221Bに入る加熱空気をそこから離脱するように提供しながら、雨水又は他のデブリが開口部224Bに入るのを阻止するように設計される。1つの実施形態においては、これは、キャップ233Bの屋根のオーバーハングの真下に、キャップ233Bの壁234Bに複数の小さな孔(図示せず)を設けることによって実現され得る。
空気出口通路221Bは、視野方向がそれを通して存在しないように湾曲される。これは、視野方向が周囲環境から貯蔵キャビティ111Bに積載されている容器500まで存在することを阻止し、それによって環境の中への放射線の光が排除される。他の実施形態においては、出口ベントが、視野方向が存在しないようにある角度に曲げられ又は十分に傾斜され得る。
着脱自在の蓋200A、200Bは、ボルト又は他の連結手段によってシェル110A、110B(又はエンクロージャ300)に固定され得る。ある実施形態においては、着脱自在の蓋200A、200Bは、蓋200a、200B、シェル110A、110B又はエンクロージャ300の完全性を危うくすることなく、かつ/又はさもなければそれらを損傷することなくシェル110A、110Bから取り除かれることができる。換言すれば、いくつかの実施形態においては、各着脱自在の蓋200A、200Bは、その対応するシェル101A、110B及びエンクロージャ300と共に非単一構造を形成する。しかし、ある実施形態においては、蓋200A、200Bは、溶接、あるいは、いったん貯蔵シェル110Bが高レベル廃棄物を搭載した容器500で積載されると実行される他の半永久的な連結技術を介して固定され得る。
着脱自在の蓋200Bが図7に示されるように貯蔵シェル110Bの頂上に配置されると、空気出口通路221Bは、貯蔵キャビティ111Bと空間的に協働している。空気出口通路221Bのそれぞれは、貯蔵キャビティ11Bから周囲大気まで通路を形成する。空気吸入シェル110Aの頂上に配置される着脱自在の蓋200Aの空気送出通路221Aは、同様な通路を形成する。
空気吸入シェル110Aに関して、空気送出通路221Aは、低温周囲空気が配管網150を通して空気吸入シェル110Aの空気吸入キャビティ111Aの中に、及び貯蔵シェル110Bの貯蔵キャビティ111Bの底部の中に吸い上げられるようになる通路として作用する。使用済み燃料(又は、熱負荷を有する他の高レベル廃棄物)を収容している容器500が貯蔵シェル110Bのうちの1つ又は複数の貯蔵キャビティ111B内に配置されると、この入って来る低温空気は、容器500によって暖められ、貯蔵キャビティ111Bの環状ギャップ112B内へ上昇し、貯蔵シェル110Bの頂上の蓋200B内の空気出口通路221Bを介して貯蔵キャビティ111Bを出て行く。これが、空気吸入シェル110Aにおいてサイフォン効果を発生させるこの煙突効果である。
次に、図3、図4、及び図9を同時に参照して、貯蔵シェル110Aのそれぞれは、互いの頂部に積み重ねられた単一の容器500又は2つの容器500を保持するのに十分な高さで製作される。積み重ねられた配置で、下部容器500は、支持構造体で支持され、これは、例示した実施形態においては半径方向のラグ175の組であり、これは、1次空気送出管151によって形成される1次空気送出通路の頂部の上で下部容器500の底部端を支持する。半径方向のラグ175は、容器の底部端高さで容器500の横方向移動を制止するように形成される。同様に、下部容器500の頂端部は、1組の半径方向ガイド176によって横方向に制止される。半径方向ガイド176は、容器500の挿入(又は引っ込め)中の助けとして働き、また、容器500の「硬点(hard point)」(すなわち、容器のベースプレート、及び頂部の蓋)に当たっていることによって地震中に別様に独立して立っている容器500のがたつきを制限する手段となり、それにより、それらの横方向移動がエンジニアリング限界(engineering limit)に制限され、過度の慣性負荷に対して貯蔵された高レベル廃棄物が保護される。上部容器500は、セパレータ・シムがあり又はなしで底部容器500の頂上に着座する。上部容器500及び底部容器500の先端部は、地震起因事象の下でがたつきを阻止するように、ラグ175及びガイド176によって横方向に制止される。図に示すように、容器500の全体は、貯蔵キャビティ111B内で支持される場合は地盤面水準15より下にある。
図10を参照して、換気システム1000の代替実施形態において、貯蔵アセンブリ100は、各貯蔵キャビティ111Bの熱負荷が等しくないこれらの場合は(極めて一般的な状況)、熱サイフォン駆動空気流増加を助けるように均圧管のネットワーク600を含むように改変され得る。均圧管のネットワーク600は、図3において高さ輪郭が描かれた均圧管の場合のような、貯蔵キャビティ111Bの上部領域に配置された水平ネットワークである。貯蔵シェル110Bへの均圧管のネットワーク600の接続は、管のネットワーク150の場合に上記で説明したものと同様であることになる。しかし、均圧管のネットワーク600は、空気吸入シェル110Aの空気吸入キャビティ111Aに連結されない。
SNFなどの高レベル廃棄物が異なる原子力プラント敷地で多種多様な容器に乾式貯蔵で収容されていることを認識して、換気システム1000は、それらのすべてを受け入れるように設計される。換気システム1000は、米国の任意の敷地で現在貯蔵されている任意のキャニスタを交換可能に貯蔵することができる汎用貯蔵システムである。これにより、標準化設計から成る単一の換気システム1000が国土のその指定された領域でプラントすべてのために機能することができる。さらに、国土のすべての地域貯蔵場が、使用済み燃料キャニスタの敷地間の移送が可能であるように同じ標準化設計を有することが望ましいであろう。加えて、使用済み燃料の量はずっと続いている原子炉運転により増加するので、キャニスタの数は将来にわたって増加すことになる。換気システム1000は、換気システム1000をモジュール式に再製作することによって将来の必要性を満たすように拡張可能である。換気システム1000は、中央施設が国家の燃料のすべてのために建造されるようなことがあれば、これが途方もないスペースを占有することにならないように最小の土地面積をとる。
再び、図1〜図4を全体的に参照して、換気システム1000は、垂直換気モジュール式構造で使用されることが意図される。したがって、換気システム1000は、容器500が平行な深い垂直貯蔵キャビティ111Bに配列される地下の垂直換気モジュール式アセンブリを目指している。換気システム1000は、シェル110A、110Bの3×3アレイから成り、中央の空気吸入キャビティ111Aは、空気入口プレナムとして働き、残りの8つの貯蔵キャビティ111Bは、それぞれ最大2つの容器500まで蓄える。空気吸入シェル110Aは、8つの周囲の貯蔵キャビティ111Bすべてのための送風空気用のフィーダとして役立つ。また、空気吸入キャビティ111Aは、貯蔵アセンブリ100の他の構成要素についての経年変化及び腐食効果を予知できるようにTelltale(テルタール)プレートを収容する。
加えて、空気吸入シェル110A及び貯蔵シェル110Bの上部領域は、入って来る低温空気及び/又は放射線吸収用盛土400の過度の加熱を防止するように、ある実施形態においては絶縁される。エンクロージャ300は、万一直立壁304のうちの1つに隣接する地盤が(別のモジュール・アレイの追加などの)任意の理由で掘削されている場合には、土壌土被り、及びDesign Basis(設計基準)地震荷重に耐えるように構造的に要求にかなうように設計される。
蓋200Bのそれぞれには、容器500と貯蔵シェル110Bとの間の環状空間112Bにおいて上昇する加熱された送風空気のための出口経路として役立つように、半径方向に対称な開口部及び短い着脱自在の「送風管」が装備される。ある実施形態においては、管のネットワーク150によるまさしくその底部領域の場合を除いては、任意の他の高さにおいて貯蔵キャビティ111Bの相互接続性は全くない。
ある実施形態においては、地盤面水準は、周囲の本来の地盤ではなくキャスク・トランスポーターが乗る搭乗面として定義され得る。9個のセルの貯蔵アセンブリ100は、モノリシック鉄筋コンクリート・エンクロージャ300によって地下水の侵入から保護される。キャニスタ貯蔵キャビティの中への水の進入に対する第2のバリアは、上で述べたシェル110A、110Bである。最後に、密閉封止容器500は、第3の水排除バリアとして役立つ。地下の設計に組み込まれる水進入に対する3つのバリアは、高レベル廃棄物についての非常に信頼できる長期の環境隔離を確保することが意図される。
換気システム1000は、敷地の制限なしで所要数のコンパクトな構成において互いに隣接して配置され得ることが認識される。しかし、各換気システム1000は、エンクロージャ300から成るそのモノリシック隔離システムを保有し、それによりこれが他のものから環境上自律的になる。したがって、1つの換気システム1000において周囲の地盤から隔離のブリーチ(地下水の漏れなどの)は、もしそれが起こるようなことがあれば、他のものに影響するには及ばない。影響されたモジュール換気システム1000は、全てのキャニスタが容易に取り除かれ、修理され得る。地下システムのこの長期の保守性の特徴は、そのユーザに重要な利点である。
換気システム1000のもう1つ長所は、大地と接触しているエンクロージャ300の地下の表面の外側に予防カバーを加える能力であり、それにより、エンクロージャ空洞305とその周りの大地との間の物質の移動に対するさらにもう1つのバリアが生じる。
示された実施形態においては、単一の換気システム1000は、典型的な3400MWt Westinghouse PWR原子炉からの最大295000キロまでのウラニウムを収容する16個の使用済み燃料キャニスタを貯蔵する。もちろん、本発明は、そのように限定されるものではなく、本システムは、要望通り大体16個の燃料キャニスタを貯蔵することができる。下記表Iに示すように、本システムは、およそ4624平方フィートの土地面積を占める。地下換気システム1000は制限なしで互いに隣接して配列され得るので、Yucca Repositoryの全設計容量を貯蔵するのに必要とされる土地面積は、単に721344平方フィート、すなわち16.5エーカーに過ぎない。
米国で記録された最も強い地震動を受けた本発明の地下換気システム1000の地震応答のシミュレーションは、本換気システム1000が地震の余波においても燃料を安全に引き続き貯蔵することを示している。これは、正確な同じ設計が国中のあらゆるIFS敷地で使用されることができ、これらを互いに完全に代替可能にすることを意味する。
墜落する航空機及び他の典型的な竜巻飛来物の衝撃の解析は、本発明の地下キャニスタ換気システムが、煩わされていない状況に燃料を維持することを示した。さらに、本発明の単一の地下キャニスタ換気システムは、建造コストを低減する。
次に図11を参照して、本発明の第2の実施形態による換気システム2000が示されている。換気システム2000は、Singhの2008年2月12日に発行された米国特許第7330526号明細書に開示されたシステムに構造的に類似しており、その全体がその構造の詳細について参照により本明細書に組み込まれる。しかし、高レベル廃棄物の容器500を貯蔵するのに使用される先行の換気貯蔵システムとは違って、本換気システム2000は、本体2100によって提供される放射線遮蔽の一部が低レベル放射性廃棄物盛土2400の塊によって提供されるように改変される。換気システム1000と類似して、低レベル放射性廃棄物盛土2400は、エンクロージャ2300及び貯蔵シェル2600によって形成されるエンクロージャ空洞2500内に密閉封止される。エンクロージャ空洞2500は、換気システム1000について上記で説明したように密閉封止される。
適切な低レベル放射性物質には、低比放射能土壌、低比放射能破砕コンクリート、低比放射能砂利、活性化金属、低比放射能デブリ、及びそれらの組合せがある。この種の低レベル放射性廃棄物による放射線は、鋼、及びエンクロージャ2300の鉄筋コンクリート構造物によって容易に封鎖される。結果として、エンクロージャ2300も低レベル放射性廃棄物/物質2400も共に、容器500に貯蔵された高レベル廃棄物から放射される放射線に対して有効な遮蔽材として役立つ。貯蔵キャビティ2650の換気は、米国特許第7330526号明細書で説明されたように実現され、その関連性のある部分は、参照によりここに組み込まれており、本出願の図11に示された例示から明らかなはずである。
放射線遮蔽体2100は、エンクロージャ2300及び貯蔵シェル2600を備える。放射線遮蔽体2100は、高レベル廃棄物を収容する容器500が配置される貯蔵キャビティ2650を形成する。貯蔵キャビティ2650は、開口頂端部2651及び閉鎖低端部2652を有する貯蔵キャビティを有する。貯蔵キャビティの開口頂端部2651は、着脱自在の蓋220によって閉じ込められ、これは、空気送出通路2201及び空気出口通路2202の両方を備える。
ある実施形態においては、換気システム2000は、エンクロージャ2300の上面2001が地盤面水準に又はそれより下にあるように地下に配置される。さらに、高レベル放射性廃棄物に対して放射線遮蔽を与えるようにエンクロージャの封止空間内に低レベル放射性廃棄物/物質の塊を含むという考えは、多種多様なキャスク、オーバーパック、及び貯蔵施設配置において実施され得ることに留意されたい。
本明細書を通じて、範囲は、その範囲内にあるそれぞれの及びあらゆる値を説明するために省略表現として用いている。その範囲内にある任意の値は、その範囲の末端として選択され得る。さらに、本明細書において引用したすべての参照は、それらの全体について参照によりここに組み込まれている。本開示の定義及び引用した参照の定義について衝突が生じた場合には、本開示に従う。
Claims (46)
- 高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、
地下貯蔵アセンブリであって、空気吸入下降管キャビティを形成し、或る軸に沿って延びる空気吸入シェルと、各々が貯蔵キャビティを形成し、或る軸に沿って延びる複数の貯蔵シェルと、各貯蔵シェルについての、前記空気吸入下降管キャビティの底部から前記貯蔵キャビティの底部まで1次空気送出通路を形成する1次空気送出管であって、該1次空気送出通路のそれぞれの全体が前記地下貯蔵アセンブリの他のすべての前記1次空気送出通路の全体と異なる1次空気送出管と、を備える地下貯蔵アセンブリと、
前記貯蔵キャビティのうちの1又はそれ以上の貯蔵キャビティに配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための密閉封止容器と、
前記貯蔵シェルの各々の頂上に配置され、少なくとも1つの空気出口通路を備える蓋と、
を具備することを特徴とする換気システム。 - 前記複数の貯蔵シェルが、隣り合って前記空気吸入シェルを取り囲み、前記1次空気送出管のそれぞれが、前記空気吸入シェルの前記軸と交差する実質的に直線の軸に沿って延在する、請求項1に記載の換気システム。
- 前記1次空気送出通路のそれぞれの前記実質的に直線の軸が、前記空気吸入シェルの前記軸に対して実質的に垂直である、請求項2に記載の換気システム。
- 前記空気吸入シェルの前記軸及び前記貯蔵シェルのそれぞれの前記軸が、実質的に垂直であり、前記1次空気送出通路のそれぞれが、同じ水平面内に配置される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の換気システム。
- 前記貯蔵シェルの隣接するものの前記貯蔵キャビティの前記底部の間に2次空気送出通路を形成する、前記貯蔵シェルの隣接したものの各対の間に延在する2次空気送出管をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれかに記載の換気システム。
- 前記2次空気送出通路及び前記複数の貯蔵シェルの前記貯蔵キャビティが、流体回路ループを集合的に形成し、前記流体回路ループの全体が、前記地下貯蔵アセンブリの前記1次空気送出通路のすべての全体から独立している、請求項5に記載の換気システム。
- 各貯蔵キャビティについて、前記空気吸入キャビティから前記貯蔵キャビティに達する少なくとも3つの空気送出通路があり、前記3つの空気送出通路のそれぞれの全体が、前記他の2つの空気送出通路の全体と異なる、請求項1から請求項6のいずれかに記載の換気システム。
- 前記地下貯蔵アセンブリが、地下流体の進入に対して密閉封止される、請求項1から請求項7のいずれかに記載の換気システム。
- 前記密閉封止容器のうちの1つが配置される各貯蔵キャビティについて、前記密閉封止容器の底端部が、その貯蔵キャビティのための頂端部前記1次空気送出通路より上の高さで配置される、請求項1から請求項8のいずれかに記載の換気システム。
- 前記密閉封止容器のうちの少なくとも2つが、積み重ねられた配置で前記貯蔵キャビティのそれぞれに配置される、請求項1から請求項9のいずれかに記載の換気システム。
- 前記貯蔵キャビティのそれぞれが、前記容器のうちのわずか1つを収容する横断面を有する、請求項1から請求項10のいずれかに記載の換気システム。
- エンクロージャ空洞を形成するエンクロージャをさらに備え、前記空気吸入シェル及び前記貯蔵シェルが前記エンクロージャの屋根スラブを通過するように、前記地下貯蔵アセンブリが、前記エンクロージャ空洞内に配置される、請求項1から請求項11のいずれかに記載の換気システム。
- 前記エンクロージャ空洞が、密閉封止され、前記エンクロージャの前記屋根スラブの上部表面が、前記地盤の地盤面水準と実質的に同じ高さである、請求項12に記載の換気システム。
- 前記エンクロージャが、床スラブを備え、前記地下貯蔵アセンブリが、頂上に配置され、前記床スラブに固定され、前記換気システムが、前記空気吸入キャビティの底部、前記貯蔵キャビティの底部、及びすべての空気送出管を包み込む前記エンクロージャ内にグラウトの層をさらに備える、請求項12又は請求項13に記載の換気システム。
- 前記エンクロージャ空洞の残りの容積が、前記密閉封止容器内の前記高レベル放射性廃棄物に対して放射線遮蔽を与える低レベル放射性廃棄物で満たされる、請求項12から請求項14のいずれかに記載の換気システム。
- 前記低レベル放射性廃棄物が、低比放射能土壌、低比放射能破砕コンクリート、低比放射能砂利、活性化金属、及び低比放射能デブリから成るグループから選択される、請求項14に記載の換気システム。
- 高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、
地下貯蔵アセンブリであって、空気吸入下降管キャビティを形成し、或る軸に沿って延在する空気吸入シェルと、各々が、貯蔵キャビティを形成し、或る軸に沿って延在する、複数の貯蔵シェルと、前記空気吸入キャビティの底部と前記貯蔵キャビティのそれぞれの底部との間に密閉封止通路を形成する管のネットワークと、を備える地下貯蔵アセンブリと、
前記貯蔵キャビティのうちの1又はそれ以上の貯蔵キャビティに配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための密閉封止容器と、
前記貯蔵シェルのそれぞれの頂上に配置され、少なくとも1つの空気出口通路を備える蓋と、
を具備し、
各貯蔵キャビティについて、管の前記ネットワークが、前記空気吸入キャビティから前記貯蔵キャビティに達する少なくとも3つの空気送出通路を画定し、前記3つの空気送出通路のそれぞれの全体が、前記他の2つの空気送出通路の全体と異なることを特徴とする換気システム。 - 高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、
地下貯蔵アセンブリであって、空気吸入下降管キャビティを形成し、或る軸に沿って延在する空気吸入シェルと、各々が、貯蔵キャビティを形成し、或る軸に沿って延在する、複数の貯蔵シェルと、前記空気吸入キャビティの底部と前記貯蔵キャビティのそれぞれの底部との間に密閉封止通路を形成する管のネットワークと、を備える地下貯蔵アセンブリと、
エンクロージャ空洞を形成するエンクロージャであって、前記地下貯蔵アセンブリが、前記エンクロージャ空洞内に配置され、前記エンクロージャ空洞が密閉封止される、エンクロージャと、
前記空気吸入キャビティ及び前記貯蔵キャビティのそれぞれにアクセスを提供する前記エンクロージャ内の開口部と、
前記貯蔵キャビティのうちの1又はそれ以上の貯蔵キャビティに配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための密閉封止容器と、
前記貯蔵シェルのそれぞれの頂上に配置される蓋と、
各貯蔵キャビティについて、加熱空気が前記貯蔵キャビティから出て行くことができるようになっている少なくとも1つの空気出口通路と、
を具備することを特徴とする換気システム。 - 前記蓋のそれぞれが、前記少なくとも1つの空気出口通路を備える、請求項18に記載の換気システム。
- 前記空気吸入シェル及び前記貯蔵シェルのそれぞれが、前記エンクロージャの床スラブを通過する、請求項18又は請求項19に記載の換気システム。
- 前記エンクロージャ空洞の残りの容積を満たす強化盛土をさらに備える、請求項18から請求項20のいずれかに記載の換気システム。
- 前記密閉封止容器内の前記高レベル放射性廃棄物に対して放射線遮蔽を与える前記エンクロージャ空洞の残りの容積を満たす低レベル放射性廃棄物をさらに備える、請求項18から請求項20のいずれかに記載の換気システム。
- 前記低レベル放射性廃棄物が、低比放射能土壌、低比放射能破砕コンクリート、低比放射能砂利、活性化金属、及び低比放射能デブリから成るグループから選択される、請求項21に記載の換気システム。
- 前記エンクロージャが、床スラブ、屋根スラブ、及び直立壁を備える、請求項18から請求項23のいずれかに記載の換気システム。
- 蓋のそれぞれが、前記エンクロージャに着脱自在に連結される、請求項18から請求項24のいずれかに記載の換気システム。
- 前記複数の貯蔵シェルが、隣り合って前記空気吸入シェルを取り囲み、前記空気吸入シェルの前記軸及び前記貯蔵シェルの前記軸が、実質的に垂直である、請求項18から請求項25のいずれかに記載の換気システム。
- 前記エンクロージャが、コンクリートで形成され、前記エンクロージャ空洞の全体が、地盤面水準より下にある、請求項18から請求項26のいずれかに記載の換気システム。
- 前記エンクロージャが、床スラブを備え、前記地下貯蔵アセンブリが、頂上に配置され、前記床スラブに固定され、前記換気システムが、前記空気吸入キャビティの底部、前記貯蔵キャビティの底部、及び管の前記ネットワークを包み込む前記エンクロージャ内にグラウトの層をさらに備える、請求項18から請求項27のいずれかに記載の換気システム。
- 高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、
貯蔵キャビティを形成する少なくとも1つの貯蔵シェルと、
低温空気を前記貯蔵キャビティの底部に導入するための少なくとも1つの空気送出通路と、
加熱空気が前記貯蔵キャビティから出て行くことができるようになっている少なくとも1つの空気出口通路と、
前記貯蔵キャビティに配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための少なくとも1つの密閉封止容器と、
エンクロージャ空洞を形成するエンクロージャであって、前記少なくとも1つの貯蔵シェルが、前記エンクロージャ空洞内に配置され、前記エンクロージャ空洞が、密閉封止されるエンクロージャと、
前記貯蔵キャビティにアクセスを提供する前記エンクロージャ内の開口部と、
前記貯蔵キャビティの頂端部を閉じ込める蓋と、
前記密閉封止容器内で前記高レベル放射性廃棄物に対して放射線遮蔽を与える前記エンクロージャ空洞の残りの容積を満たす低レベル放射性廃棄物と、
を具備することを特徴とする換気システム。 - 前記低レベル放射性廃棄物が、低比放射能土壌、低比放射能破砕コンクリート、低比放射能砂利、活性化金属、及び低比放射能デブリから成るグループから選択される、請求項29に記載の換気システム。
- 前記エンクロージャ空洞の全体及び前記少なくとも1つの密閉封止容器が、地盤面水準より下に配置される、請求項29又は請求項30に記載の換気システム。
- 前記エンクロージャが、コンクリートで形成される、請求項29から請求項31のいずれかに記載の換気システム。
- 前記蓋が、前記少なくとも1つの空気出口通路を備える、請求項29から請求項32のいずれかに記載の換気システム。
- 密閉シールが、前記貯蔵シェルと前記エンクロージャとの間に形成される、請求項29から請求項33のいずれかに記載の換気システム。
- 前記貯蔵シェルが、前記エンクロージャの屋根スラブを通過する、請求項29から請求項34のいずれかに記載の換気システム。
- 前記エンクロージャの前記屋根スラブの上部表面が、前記地盤の地盤面水準と実質的に同じ高さである、請求項35に記載の換気システム。
- 前記貯蔵キャビティが、前記密閉封止容器のうちのわずか1つを収容する横断面を有する、請求項29から請求項36のいずれかに記載の換気システム。
- 前記換気システムが、前記エンクロージャ空洞内に配置される複数の貯蔵シェルを備え、前記エンクロージャが、前記貯蔵シェルのそれぞれにアクセスを提供する複数の前記開口部を備える、請求項29から請求項37のいずれかに記載の換気システム。
- 高レベル放射性廃棄物を貯蔵するための換気システムであって、
開口頂端部及び閉鎖低端部を有する貯蔵キャビティを形成し、低レベル放射性廃棄物の塊を備える放射線遮蔽体と、
低温空気を前記貯蔵キャビティの底部に導入するための少なくとも1つの空気送出通路と、
加熱空気が前記貯蔵キャビティから出て行くことができるようになっている少なくとも1つの空気出口通路と、
前記貯蔵キャビティに配置される高レベル放射性廃棄物を収容するための少なくとも1つの密閉封止容器と、
前記貯蔵キャビティの前記開口頂端部を閉じ込める蓋と、
を具備することを特徴とする換気システム。 - 低レベル放射性物質の前記塊が、前記本体内に密閉封止される、請求項39に記載の換気システム。
- 前記本体は、前記低レベル放射性物質の前記塊が収容される密閉封止エンクロージャ空洞を集合的に形成するエンクロージャ及び貯蔵シェルを備える、請求項40に記載の換気システム。
- 前記シェルが、金属で形成され、前記エンクロージャが、コンクリートで形成される、請求項41に記載の換気システム。
- 前記本体が、地盤面水準より下に配置される、請求項39から請求項42のいずれかに記載の換気システム。
- 前記低レベル放射性廃棄物が、低比放射能土壌、低比放射能破砕コンクリート、低比放射能砂利、活性化金属、及び低比放射能デブリから成るグループから選択される、請求項39から請求項43のいずれかに記載の換気システム。
- 前記蓋が、前記少なくとも1つの空気出口通路を備える、請求項39から請求項44のいずれかに記載の換気システム。
- 前記貯蔵キャビティが、前記密閉封止容器のうちのわずか1つを収容する横断面を有する、請求項39から請求項45のいずれかに記載の換気システム。
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