JP4344302B2 - ポーチドエッグ様食品の製造方法及び製造設備 - Google Patents

ポーチドエッグ様食品の製造方法及び製造設備 Download PDF

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Description

本発明は、ポーチドエッグ様食品の製造方法及び製造設備に関する。
ポーチドエッグは、通常、割った卵を、酢及び塩を入れた熱湯に入れてつくられる。このように割った卵を熱湯に入れてポーチドエッグをつくる作業は、湯中で卵白が四方に広がるので、箸等で卵白を寄せて卵黄を包むようにしながら卵白を凝固(ゲル化)させるという、手間のかかるものであった。
このような方法では、家庭内での少人数用の料理としてつくる場合には問題はないが、レストランや食品工場等で大量に生産し、顧客に供するには、作業性や生産性の面で問題がある。
以上のことを勘案し、ポーチドエッグを容易に製造する方法として、卵の殻を割らずに遠赤外線ヒータ等の加熱手段により加熱処理して製造するポーチドエッグ様食品の製造方法が提案さている(特許文献1)。
しかし、特許文献1に記載の方法によると、卵全体に加熱ムラができ、求める質、形のポーチドエッグを得ることができず、また、卵を殻付きのまま製造することから、味付けができないという不具合もあった。したがって、食堂やレストランにおいては今でもやむを得ず、前述の手作業による方法によりその都度生産しているというのが現状である。
食堂やレストランにおいては、時間のあるときにポーチドエッグを作り、それを保存しておくことも考えられるが、ポーチドエッグは純粋に卵そのものの熱凝固品であるため、これを冷凍処理長期保存すると、解凍時に表面卵白部がスポンジ化して品質が低下してしまう。
特開昭63-28371号公報
本発明は、上述のようなポーチドエッグの製造における現状に鑑みてなされたもので、大量生産が可能であり、味付け、冷凍保存も可能なポーチドエッグ様食品の製造方法及び製造設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明(請求項1に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造方法は、少なくとも底部に多数の孔をあけてある円底状カップ内に、カルシウムイオンと反応してゲル化するゲル化材としてのアルギン酸ナトリウムを卵白液に対して0.3〜3.0%(質量%、以下同じ)含有する卵白液を放出すると共に、当該卵白液中に卵黄液を放出しポーチドエッグ様食品を形成し、前記円底状カップを、カルシウムイオンを含有する凝固液中で上下動させることにより前記卵白液の表層をゲル化し、その後湯中で加熱することを特徴とする。
なお、ポーチドエッグ様食品とは、卵黄液を卵白液で包んだ状態のものから、卵白液をゲル化させた状態のもの、更にそれを加熱して茹でたものすべてをいう。
上記課題を解決する第の発明(請求項に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造方法は、第の発明係るポーチドエッグ様食品の製造方法において、前記凝固液が、1.0〜6.0%、好ましくは2.0〜5.0%濃度の塩化カルシウム溶液であることを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明(請求項に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造方法は、第1又はの発明係るポーチドエッグ様食品の製造方法において、前記ポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを湯中で上下動させて移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明(請求項に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造方法は、第1乃至第の発明のいずれかに係るポーチドエッグ様食品の製造方法において、加熱して得られたポーチドエッグ様食品を、0〜30°Cの水中に浸漬して冷却することを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明(請求項に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造方法は、第発明に係るポーチドエッグ様食品の製造方法において、前記ポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを水中で上下動させて移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明(請求項に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造方法は、第1乃至第の発明のいずれかに係るポーチドエッグ様食品の製造方法において、前記円底状カップに設けられる孔が、前記円底状カップ内面とポーチドエッグ様食品表面との接触部より高い位置にまで設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明(請求項に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、少なくとも底部に多数の孔をあけてある円底状カップ内に、カルシウムイオンと反応してゲル化するゲル化材を含有する卵白液を放出すると共に、当該卵白液中に卵黄液を放出して、卵白液が卵黄液を内包するポーチドエッグ様食品をつくる成形装置と、前記ポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを、カルシウムイオンを含有する凝固液中で上下動させながら移動させて前記ポーチドエッグ様食品の卵白液の表層をゲル化させる反応槽と、前記反応槽に、前記凝固液に流れを起こさせ、又は前記凝固液を攪拌する手段と、表面がゲル化されたポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを湯中に浸漬させて前記円底状カップ内のポーチドエッグ様食品を加熱する加熱槽と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明(請求項に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、第の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備において、前記反応槽が、前記円底状カップを上下動させながら移動させる移送手段を備えることを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明(請求項に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、第又は8の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備において、前記加熱槽において前記円底状カップを湯中で上下動させながら移動させる移送手段を備えたことを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明(請求項10に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、第乃至のいずれかの発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備において、前記加熱槽において加熱して得られたポーチドエッグ様食品を収容する前記円底状カップを水中に浸漬させて、前記円底状カップ内の前記ポーチドエッグ様食品を冷やす冷却槽を備えることを特徴とする。
上記課題を解決する第11の発明(請求項11に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、第10の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備において、前記冷却槽において前記円底状カップを水中で上下動させながら移動させる移送手段を備えたことを特徴とする。
上記課題を解決する第12の発明(請求項12に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、第乃至11の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備において、前記加熱槽又は前記冷却槽から前記円底状カップを取り出して半転させることにより排出する排出装置を備えたことを特徴とする。
上記課題を解決する第13の発明(請求項13に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、第乃至12のいずれかの発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備において、前記成形装置が、卵白液を吐出する外側ノズルと、吐出された卵白液内に卵黄液を吐出する内側ノズルとの二重管ノズルを備えた吐出装置を有することを特徴とする。
上記課題を解決する第14の発明(請求項14に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、第13の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備において、前記円底状カップを下降させながら、前記円底状カップ内に卵白液、卵黄液を放出することを特徴とする。
上記課題を解決する第15の発明(請求項15に対応)に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、第乃至第14の発明のいずれかに係るポーチドエッグ様食品の製造設備において、前記円底状カップに設けられる孔が、前記円底状カップ内面とポーチドエッグ様食品表面との接触部より高い位置にまで設けられていることを特徴とする。
第1乃至第7の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造方法によれば、少なくとも底部に多数の孔をあけてある円底状カップ内に、カルシウムイオンと反応してゲル化するゲル化材としてのアルギン酸ナトリウムを卵白液に対して0.3〜3.0%含有する卵白液を放出すると共に、この卵白液中に卵黄液を放出し、前記円底状カップを、カルシウムイオンを含有する凝固液中で上下動させることにより前記卵白液の表層をゲル化し、その後加熱してポーチドエッグ様食品とするようにしたので、質及び形の均一なポーチドエッグ様食品を大量に生産することができる。孔を開けてある円底状カップを凝固液中で上下動させるので、孔から凝固液が円底状カップ内に入る流れができ、ポーチドエッグ様食品の裏側も均一にゲル化される。また、卵白液や卵黄液に味付けすることにより、味付けをしたポーチドエッグ様食品を生産することができる。更に得られるポーチドエッグ様食品は耐冷凍性があり、長期保存も可能となる。さらに、卵白液が、当該卵白液に対して0.3〜3.0%のアルギン酸ナトリウムを含むものであるので、卵白液の表層を適度にゲル化してポーチドエッグと同様の外観、食感を得ることができる。
の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造方法によれば、前記凝固液を、1.0〜6.0%、好ましくは2.0〜5.0%濃度の塩化カルシウム溶液としたので、卵白液の表層をポーチドエッグと同様の食感のゲル化層とすることができる。
の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造方法によれば、前記ポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを湯中でも上下動させて移動させるようにしたので、孔から湯が円底状カップ内に入り、ポーチドエッグ様食品の裏側も均一に加熱する(茹でる)ことができる。
の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造方法によれば、加熱して得られたポーチドエッグ様食品を、0〜30°Cの水中に浸漬して冷却するようにしたので、加熱して得られたポーチドエッグ様食品を、冷却期間を置くことなく、そのまま包装、出荷等の工程に移行することができる。
の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造方法よれば、ポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを水中で上下動させて移動させるようにしたので、孔から円底状カップに入る水流により、ポーチドエッグ様食品が均一に冷却される。
の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造方法によれば、前記円底状カップに、前記円底状カップ内面とポーチドエッグ様食品表面との接触部より高い位置にまで孔を設けたので、前記円底状カップを凝固液から湯に移動するとき、凝固液が孔から流れ落ち、湯に持ち込まれることがなくなる。よって、凝固液の持ち出しがなく、湯中に持ち込まれることもないので、湯中の成分が変化することも防止される。加熱槽から冷却槽への移行についても同様であり、加熱槽内の成分が失われることがなく、また冷却槽に持ち込まれることがない。
乃至第15の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、上記第1発明に係る方法を実現でき、質及び形の均一な、ポーチドエッグと同様のポーチドエッグ様食品を大量に生産することができる。また、卵白液や卵黄液に味付けすることにより、味付けをしたポーチドエッグ様食品を生産することができる。更に得られるポーチドエッグ様食品は耐冷凍性があり、長期保存も可能となる。加えて、反応槽に、凝固液に流れを起こさせ、又は凝固液を攪拌する手段を設けたので、凝固液に偏りが生じることがなく、ポーチドエッグ様食品の表層のゲル化が均一に行なわれ、質の均一なポーチドエッグ様食品の製造ができる。
の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、前記反応槽が、前記円底状カップを上下動させながら移動させる移送手段を備えるので、ポーチドエッグ様食品を均一に反応させながら移動することができる。
の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、前記加熱槽において前記円底状カップを湯中で上下動させながら移動させる移送手段を備えたので、搬送しながらポーチドエッグ様食品を均一に加熱することができる。
10の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、前記加熱槽において加熱して得られたポーチドエッグ様食品を収容する前記円底状カップを水中に浸漬させて、ポーチドエッグ様食品を冷やす冷却槽を備えるので、加熱して得られたポーチドエッグ様食品を、冷却工程(期間)を置くことなく、そのまま包装、出荷等の工程に移行することができる。
11の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、前記冷却槽において前記円底状カップを水中で上下動させながら移動させる移送手段を備えたので、均一な冷却と搬送が同時に行なえる。
12の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、冷却槽において冷却されたポーチドエッグ様食品を、前記円底状カップを取り出して回転させることにより排出する排出装置を備えるので、ポーチドエッグ様食品を一貫して生産することができる。なお、円底状カップ内のポーチドエッグ様食品を排出するには、少なくとも円底状カップを半回転(反転)させればよい。円底状カップは繰り返し使用されるので、次の使用に備えて最終的には1回転される。
13の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、前記成形装置が、卵白液を吐出する外側ノズルと、吐出された卵白液内に卵黄液を吐出する内側ノズルとの二重管ノズルを備えた吐出装置を有するので、卵黄液を内包したポーチドエッグ様食品を均質に連続して形成することができる。更に、第16の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、前記円底状カップを下降させながら、前記円底状カップ内に卵白液、卵黄液を放出するようにしたので、均質で形のくずれなどないポーチドエッグ様食品を得ることができる。
15の発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備によれば、前記円底状カップに、前記円底状カップ内面とポーチドエッグ様食品表面との接触部より高い位置にまで孔を設け、前記円底状カップを凝固槽から加熱槽に移動するときに、凝固液が孔から流れ落ちるようにしたので、反応槽内の凝固液が持ち出されることがなくなり、湯中に持ち込まれることもないので、湯中の成分が変化することも防止される。加熱槽から冷却槽への移行についても同様であり、加熱槽内の成分が失われることがなく、また冷却槽に持ち込まれることがない。
以下、本発明に係るポーチドエッグ様食品の製造方法及び製造設備の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るポーチドエッグ様食品の製造設備の一実施例の概略平面図であり、
図2は当該設備で使用されるカップトレーを示し、(A)はカップトレーの斜視外観図、(B)は孔とポーチドエッグ様食品との関係の説明図、図3は反応槽における流れ形成装置の概略図、図4〜6は、各槽で採用されているカップトレー移送装置の側面図、断面図、図7はカップトレーの移動状態の説明図、図8、9は成形装置の説明図、図10はポーチドエッグ様食品の成形工程の説明図、図11はポーチドエッグ様食品の移送状態の説明図、図12、13はカップトレー移載装置の側面図、正面図、図14〜18は排出装置の各部の側面図、正面図、断面図である。
[カップトレー]
本実施例に係るポーチドエッグ様食品の製造設備は、ポーチドエッグ様食品の製造(原料の投入、反応、加熱、冷却等)を一貫して行なうもので、すべての工程は図2に示すカップトレー1の移動により行なわれる。カップトレー1は、図2(A)に示すように、脚部1aを有する、反転させた樋状をなす長尺の本体1bに、複数(ここでは6個)の円底状カップ(以下、「カップ」と称す)1cを一列に配置してなる。カップ1cの大きさは、例えば卵1〜3個分程度の容積のものとされる。カップ1cの底部及び側面には、多数の孔1dがあけられている。つまり、カップ1cは、穴あき杓子状になっている。孔1dは、図2(B)に示すように、カップ1cの内面とポーチドエッグ様食品Pの表面との接触部(図中、接触部の孔1dをf,g,hで示す)の高さより高い位置(a,b,c,d,e)にまで設けられる。なお、カップトレー1におけるカップ1cの数は6個に限らず、適宜選択される。
[設備概要]
ポーチドエッグ様食品の製造設備は、図1に示すように、反応槽2と、反応槽2と間隔をあけて平行に設置された加熱槽3と、加熱槽3と並列に設置され、かつ前記反応槽2と直列に並べられた冷却槽4とを備えている。反応槽2、加熱槽3、冷却槽4内には、カップトレー1を移送する移送手段であるカップトレー移送装置5がそれぞれ設けられている。本実施例においては、後述するようにカップトレー移送装置5としてウォーキングビーム型コンベヤが採用されている。
反応槽2の冷却槽4側(始端側)の上方には、カップトレー1のカップ1cに原料(卵白液、卵黄液)を供給して、卵白液が卵黄液を内包するポーチドエッグ様食品を成形する成形装置6が設置されている。反応槽2の冷却槽4と反対の側(終端側)の端と加熱槽3の一端(始端)との間には、カップトレー1を、反応槽2から加熱槽3に移すための移載装置7が設けられている。同様に、加熱槽3の他端(終端)と冷却槽4の一端(始端)との間には、カップトレー1を、加熱槽3から冷却槽4に移すためのカップトレー移載装置8が設けられている。冷却槽4の他端(終端)と反応槽2の始端との間には、前記カップトレー1内のポーチドエッグ様食品を排出し、かつポーチドエッグ様食品を排出した後のカップトレー1を反応槽2内に移すための排出装置9が設けられている。反応槽2内に移されたカップトレー1は、成形装置6により原料の供給を受ける。このようにこのポーチドエッグ様食品の製造設備では、カップトレー1が循環移動されることにより、原料の供給、反応、加熱、冷却工程を経て、ポーチドエッグ様食品が製造される。
次に、ポーチドエッグ様食品の製造設備の各部について説明する。
[反応槽、加熱槽、冷却槽]
反応槽2は、アルギン酸ナトリウムを含む卵白液を凝固させる凝固液Cを貯留する槽であり、凝固液Cとしてはカルシウムイオンを含んでいることが必要である。この実施例では、塩化カルシウムイオンが採用され、凝固液Cとして塩化カルシウム溶液が溜められている。塩化カルシウム溶液の濃度は、1.0〜6.0%(質量%、以下同じ)、好ましく2.0〜5.0%の範囲で設定される。この実施例では濃度は3%とされている。
反応槽2の底部には、図3に示すように、凝固液Cを攪拌して濃度の不均一をなくすための流れ形成装置(攪拌装置)10が設けられている。流れ形成装置10は、反応槽2の底部に接続された、多数の孔10aを有する吸入吐出口部10bと、吸入吐出口部10bに接続されたホース10cと、ホース10cに接続されたシリンダ10dとからなっている。シリンダ10dが往復作動されることにより、反応槽2内の凝固液Cは、孔10aから吸入吐出口部10b内に吸い込まれ、かつ吐き出され、反応槽2内の凝固液Cは攪拌される。この装置は、槽の底面ではなく側面に設けてもよい。なお、流れ形成装置としては、上記構成のものに限らず、槽内の凝固液Cを循環させるようなものであってもよい。
加熱槽3は、ポーチドエッグ様食品を加熱してポーチドエッグ様食品とする槽であり、卵白をゲル化させることが可能な60度以上の湯Dが貯留されている。図では表れていないが、加熱槽3にはヒータ等の加熱装置が備えられている。加熱槽3内の湯Dには、微量の塩化カルシウム、例えば0.2%が含有される。これは、加熱槽3においても反応を継続させるためである。なお、この加熱槽3にも、反応槽2に設けたのと同様の流れ形成装置10を設けるようにしてもよい。
冷却槽4は、加熱槽3で加熱されることにより得られたポーチドエッグ様食品を冷却する槽であり、0〜30°Cの水Eが溜められている。この冷却槽4では、加熱されたポーチドエッグ様食品が連続して送られてくるので、水温の上昇を防ぐためにも水を連続的に流す形式のものとすることが望ましい。
[カップトレー移送装置]
先ず、図3〜5に基づき、各槽2、3、4におけるカップトレー移送装置(以下、「移送装置」と呼ぶ)5について説明する。各槽2、3、4は、床11上に組み立てられたフレーム12に支持されており、各槽2、3、4内に、移送装置5を構成する、固定レール13と可動レール14が組み付けられている。槽2、3、4内には、その上下方向(深さ方向)中ほどにおいて、槽の長手方向に適当な間隔をあけて桟15が設けられており、これらの桟15を枕木の如くしてその上の両側に固定レール13が敷設されている。固定レール13は、各槽2、3、4内のほぼ全長に亘って延びており、カップトレー1の脚1aが収まる間隔で溝13aが設けられている。
図6では左半分を省略してあるが、左右両側の固定レール13の外側には可動レール14が位置している。可動レール14にも、固定レール13と同様に、カップトレー1の脚1aが収まる間隔で溝14aが設けられている。可動レール14には駆動レール16が一体となっており、駆動レール16は、上方に延び、屈曲して各槽の縁を越えて各槽の外側に延び、更に下方に屈曲して被駆動レール部16aとされている。なお、左右の駆動レール16同士は、結合部材17により複数の個所において結合されている。
可動レール14は、上下移動機構14bにより上下方向に移動され、水平移動機構14cにより水平方向に移動される。まず、上下方向移動機構について説明する。
各槽の両端部両側面には、フレーム12に、ベルクランク状のレバー18が、その中ほどにおいてピン軸18aにより回動可能に支持されている。レバー18の上端部内側には、溝19a付きのころ19が取り付けられている。そして、図5に示すように、このころ19の溝19a上に、前記駆動レール16の被駆動レール部16aの下端が乗っている。つまり、可動レール14は、ころ19を介してレバー18により支持されている。各槽の両端部両側面にあるレバー18は同一の形状をなし、同じ側のすべてのレバー18の下端部には1本の駆動力伝達バー20が連結されている。
図1の右端側、つまり加熱槽3の終端側と冷却槽4の始端側との間において、フレーム12には図4に示すように、駆動モータ21が取り付けられている。駆動モータ21の回転軸21aには駆動スプロケット22が取り付けられている。フレーム12には、駆動モータ21の回転軸21aと平行に共通回転軸23が支持され、この共通回転軸23に第1スプロケット24が固定され、前記駆動スプロケット22と第1スプロケット24にはチェーン25が掛け渡されている。共通回転軸23の両端には第2スプロケット26が固定されている。
各加熱槽3の終端部側及び冷却槽4始端部側(図1の右側)の端面の上部にはそれぞれ個別回転軸27が支持されており、これらの個別回転軸27には第3スプロケット28が固定されている。前記共通回転軸23の両端の第2スプロケット26と個別回転軸27上の第3スプロケット28との間にはチェーン29が掛け渡されている。つまり、駆動モータ21の駆動により、加熱槽3及び冷却槽4の端面に設けられている個別回転軸27が回転されるようになっているのである。なお、チェーン29には、テンションスプロケット30により張りが与えられている。
個別回転軸27の両端には、それぞれ面板31が一体に取り付けられている。面板31には、ロッド32の一端部が、取り付け部において回転自在に取り付けられている。
従って、駆動モータ21の駆動により、前述の経路を経て個別回転軸27と共に面板31が回転し、面板31の回転によりロッド32を介してレバー18が揺動し、レバー18の上端のころ19も揺動する。ころ19が揺動することにより、ころ19上に乗っている駆動レール16及び駆動レール16と一体の可動レール14は上下動する。
次に、水平移動機構14cについて説明する。
図1の左端側、つまり反応槽2の終端側と加熱槽3の始端側との間において、フレーム12に、駆動モータ41が取り付けられている。駆動モータ41の回転軸41aには駆動スプロケット42が取り付けられている。フレーム12には、駆動モータ41の回転軸41aと平行に共通回転軸43が支持され、この共通回転軸43に従動スプロケット44が固定され、駆動モータ41の駆動スプロケット42と従動スプロケット44とにチェーン45が掛け渡されている。共通回転軸43の両端には面板46が一体的に取り付けられており、各面板46には、ロッド47の一端部が、取り付け部において回転自在に結合されている。
反応槽2及び加熱槽3の左側面の上部にはそれぞれ個別回転軸48が支持されており、これらの個別回転軸48にはレバー49が一体的に取り付けられ、このレバー49と前記ロッド47の他端部とが互に回動し得るように結合されている。個別回転軸48の両端にはレバー50が結合されており、各レバー50の先端部には、ロッド51の一端部が回動自在に結合されている。ロッド51の他端は、前記可動レール14と一体の駆動レール16の端部に取り付けられた連結板52に回動自在に結合されている。従って、駆動モータ41の駆動によりその回転軸41aが回転すれば、駆動スプロケット42、チェーン45、従動スプロケット44を介して共通回転軸43が回転し、共通回転軸43と一体の面板46も回転する。面板46が回転することによりロッド47がクランクの如く揺動し、ロッド47と連結されているレバー49も揺動する。レバー49が揺動することにより個別回転軸48も揺動回転する。個別回転軸48が揺動回転することにより、レバー50が揺動し(図5で左右方向)、レバー50にロッド51、連結板52を介して連結している駆動レール16がころ19上で左右方向に移動し、駆動レール16と一体の可動レール14も左右方向に移動する。
図7(A)〜(D)には、移送装置5によるカップトレー1の移動動作を示す。図7(A)には、カップトレー1が固定レール13に乗っている状態を示す。つまり、カップトレー1の脚部1aは固定レール13の二つの溝13aに入った状態で支持されている。なお、可動レール14は、固定レール13より下側に位置している。
この状態で、上下移動機構14bにより可動レール14が上昇されると、図7(B)に示すように可動レール14が上昇し、カップトレー1は可動レール14の二つの溝14a上に移る。
次に、図7(C)に示すように、水平移動機構14cにより可動レール14が水平方向に移動し、可動レール14上のカップトレー1は、固定レール13の一つずつずれた溝13aの上方に来る。
この後、上下動機構14bにより可動レール14が下降されると、可動レール14上のカップトレー1は、下降の途中で固定レール13の一つずつずれた溝13a上に移る。つまり、カップトレー1は、上下動しながら前進移動されるのである。
この後可動レール14は、水平移動機構14cにより固定レール13の下側に位置した状態のまま元の位置に復帰移動される。
以上のように可動レール14が、上昇、前進、下降、後退といった動作を繰り返すことにより、カップトレー1は、各槽2、3、4内で移動される。
なお、上下移動機構14bと水平移動機構14cとの作動のタイミングは自動制御される。
[成形装置]
次に、反応槽2の始端側上方に設けられている成形装置6について説明する。図8に成形装置6の全体を示し、図9にはその概略を、図10にはその成形動作を示す。
反応槽2の上方に渡して支持レール61が設けられており、この支持レール61に支持され、かつ支持レール61に沿って移動可能にベース台62が設置され、このベース台62に吐出装置63がシリンダなどの昇降機構62aを介して搭載されている。吐出装置63は、三つの二重管ノズル64を備えている。二重管ノズル64は、カップトレー1における一つ置きのカップ1cに対応する間隔(ピッチ)で設けられている。
吐出装置63における二重管ノズル64は、外側ノズル65と、その内部に設けられた内側ノズル66とを備えている。外側ノズル65には、卵白液供給管67が接続されており、卵白液供給管67には押出しシリンダ68が接続されている。卵白液供給管67には、卵白液Aを溜めた貯留ホッパー70が切替弁69を介して接続されている。切替弁69を開いて貯留ホッパー70と卵白液供給管67とを接続した状態とすれば、貯留ホッパー70内の卵白液Aは卵白液供給管67に供給される。押出しシリンダ68を作動すれば、卵白液供給管67内の卵白液は外側ノズル65内に押し込められ、更に外側ノズル65の下端から下方に放出される。
内側ノズル66には、卵黄液供給管71が接続されており、卵黄液供給管71には押出しシリンダ72が接続されている。卵黄液供給管71には、卵黄液Bを溜めた貯留ホッパー74が切替弁73を介して接続されている。切替弁73を開いて貯留ホッパー74と卵黄液供給管71とを接続した状態とすれば、貯留ホッパー74内の卵黄液Bは卵黄液供給管71に供給される。押出しシリンダ72を作動すれば、卵黄液供給管71内の卵黄液Bは内側ノズル66内に押し込められ、更に内側ノズル66の下端から下方に放出される。
二重管ノズル65、66からの卵白液Aと卵黄液Bはカップトレー1の各カップ1c内に供給されるが、その際カップ1c内への卵白液Aと卵黄液Bの放出に伴ってカップトレー1が下降される。そのカップトレー昇降装置81を図7に示す。
反応槽2の両側においてフレーム12内に、昇降可能にロッド82が支持されている。ロッド82は、上部ロッド部82aと、上部ロッド部82aの下端にスリーブ83により結合されたラック部82bと、ラック部82bの下端にスリーブ83により結合された下部ロッド部82cとからなっており、上部ロッド部82a及び下部ロッド部82cの部分でそれぞれガイド84によりフレーム12に対し上下方向に摺動自在に支持されている。
左右のロッド82の上部ロッド部82aの上端部の内側にはブラケット85を介して支持アーム86が垂下して設けられている。左右の支持アーム86の下端内側に、カップトレー1を下側から支持するための支持爪87が設けられている。
一方、反応槽2の下側においてフレーム12には回転軸88が回転可能に支持されており、この回転軸88に前記ロッド82のラック部82bに噛み合うピニオン88aが一体的に取り付けられている。回転軸88は、フレーム12に設けられた支持台89上に設けられた駆動モータ90に結合されている。
以上の構成になっていることにより、駆動モータ90の駆動により、回転軸88と共にピニオン88aが回転されれば、ピニオン88aによりラック部82bが駆動されることによりロッド82が上下動され、支持爪87が上下動される。図8においては、左半分に支持爪87が下降位置にある状態、右半分に上昇位置にある状態を示す。
なお、支持爪87の昇降手段としては、ピニオン・ラック機構に限らず、シリンダなど他の駆動手段を用いることもできる。
[カップトレー移載装置]
次に、図11、12に基づいて、反応槽2の終端と加熱槽3の始端とに亘って設けられているカップトレー移載装置(以下「移載装置」と称す)7について説明する。移載装置7は、カップトレー1を昇降させる昇降装置7aとカップトレー1を水平方向に移動する水平移動装置7bとからなっている。
先ず、昇降装置7aについて説明する。
反応槽2の終端(図1の左端)においてフレーム12内には、二本の昇降ロッド101が支持ガイド101aにより昇降可能に支持されている。二本の昇降ロッド101の上端にはアームプレート102が取り付けられている。アームプレート102は、反応槽2側に延びかつ二つのアーム部102aに分かれて下方に延び、各アーム部102aの下端に水平に延びる支持プレート103がそれぞれ設けられている。これらの支持プレート103はカップトレー1を下から支持するもので、カップトレー1を下から支持し得るように長さ、間隔等が定められている。二本の昇降ロッド102の下端はプレート104で結合されている。
昇降ロッド102の下方においてフレーム12に設けられた支持台105上に昇降シリンダ106が設置され、昇降シリンダ106は連結板107を介して前記昇降ロッド102の下端のプレート104に結合されている。従って、昇降シリンダ104の作動により、支持プレート103は、図11中に実線で示す所定の下降位置と二点鎖線で示す所定の上昇位置との間で昇降される。なお、下降位置では、支持プレート103は、反応槽2内の移送装置5の固定レール13の上面より下側に来る。
次に、移動装置7bについて説明する。
反応槽2の終端及び加熱槽3の始端においてフレーム12の外側には、反応槽2及び加熱槽3の上端よりも高い補助フレーム111が設けられており、補助フレーム111の上部の槽2、3側には案内レール112が設けられている。つまり、案内レール112は、反応槽2、加熱槽3の端部上方において両槽2、3間に亘って設けられている。
案内レール112には、案内レール112に沿って移動可能に移動ベース113が搭載され、移動ベース113には、支持プレート114が取り付けられている。支持プレート114は、移動ベース113に取り付けられている垂直部114aと、垂直部114aから屈曲して水平に延びる水平部114bとからなり、正面(図13)から見ると略逆T字形をなしている。水平部114bは、ほぼ槽2、3の幅と同等の長さを有しており、その両端部の下面にはエアシリンダ115が互に向き合わせにして設けられている。エアシリンダ115のロッドには支持アーム116が垂下して取り付けられている。支持アーム116の下端の互に向き合う内側には、カップトレー1を両端から支持するための支持爪117が設けられている。
向き合う支持爪117は、エアシリンダ115が作動していない状態つまりロッドが収縮されているときには、カップトレー1の端より側方に位置し、カップトレー1とは干渉しない。エアシリンダ115が作動してロッドが伸びると、支持爪117はカップトレー1の下側に入り込む位置に来、カッププレート1を支持し得る状態となる。
このように、支持爪117がカッププレート1の下側に入り込むことによりカッププレート1を支持可能とするので、前記昇降装置7aは、カップトレー1を、前記支持爪117の位置のわずかに上側に上昇させるようになっている。
図示はされていないが、移動ベース113にはエアシリンダが連結している。エアシリンダの駆動により、移動ベース113と共に支持プレート114は、案内レール112に沿って反応槽2の上方から加熱槽3の上方に往復移動される。なお、図中、118は、補助フレーム111と支持プレート114との間に設けられている供給線・管支持装置で、エアシリンダへのエアホース等が収納されている。
加熱槽3の始端部にも、前述の昇降装置7aと全く同様の昇降装置7a′が設けられている。この昇降装置7a′は、移動装置7bからカッププレート1を受け取って、加熱槽3内の移送装置5の固定レール13又は可動レール14上に移す作用をなす。
加熱槽3の終端部と冷却槽4の始端部との間には、加熱槽3から冷却槽4へカッププレート1を移載するための移載装置8が設けられているが、その構造は、以上説明した移載装置7と全く同様の構成となっている。つまり、加熱槽3の終端部には、カッププレート1を持ち上げるための昇降装置7aが設けられ、加熱槽3と冷却槽4との間にはカッププレート1を移動する移動装置7bが設けられ、冷却槽4の始端部には、移動装置7bからカッププレート1を受け取って冷却槽4内の移送装置5に受け渡す昇降装置7a′が設けられている。昇降装置7a、7a′、移動装置7bの構成は上述のとおりであるので、説明は省略する。
[排出装置]
次に、図13〜16に基づき、冷却槽4の終端部と反応槽2の始端部との間に設けられている排出装置9について説明する。排出装置9は、冷却槽4の終端部と反応槽2の始端部にそれぞれ設けられている昇降装置121、122と、冷却槽4の昇降装置121により上昇されたカップトレー1を移動しかつ1回転させてカップ1c内のポーチドエッグ様食品を排出する移動反転装置123と、移動反転装置123により排出されたポーチドエッグ様食品を受けて排出するシュート124とからなっている。
冷却槽4の終端部に設けられている昇降装置121は、前述の移載装置7の昇降装置7aと同じ構造である。つまり、冷却槽4の終端においてフレーム12内に、二本の昇降ロッド131が支持ガイド132により昇降可能に支持され、二本の昇降ロッド131の上端にはアームプレート133が取り付けられている。アームプレート133は、冷却槽4側に延びかつ二つのアーム部133aに分かれて下方に延び、各アーム部133aの下端には水平に延びる支持プレート134がそれぞれ設けられている。これらの支持プレート134はカップトレー1を下から支持するもので、カップトレー1を下から支持し得るように長さ、間隔等が定められている。二本の昇降ロッド131の下端はプレート135で結合されている。
昇降ロッド131の下方においてフレーム12に設けられた支持台136上に昇降シリンダ137が設置され、昇降シリンダ137は連結板138を介して前記昇降ロッド131の下端のプレート135に結合されている。従って、昇降シリンダ137の作動により、支持プレート134は、図14中に実線で示す所定の下降位置と二点鎖線で示す所定の上昇位置との間で昇降される。なお、下降位置では、支持プレート134は、冷却槽4内の移送装置5の固定レール13の上面より下側に来る。
反応槽2の始端部に設けられている昇降装置122は、冷却槽4の終端部の昇降装置131と背中合わせの如く設置されている。この昇降装置122も前述の移載装置7の昇降装置と同じ構造である。つまり、反応槽4の始端においてフレーム12内に、二本の昇降ロッド141が支持ガイド142により昇降可能に支持され、二本の昇降ロッド141の上端にはアームプレート143が取り付けられている。アームプレート143は、反応槽2側に延びかつ二つのアーム部143aに分かれて下方に延び、各アーム部143aの下端には水平に延びる支持プレート144がそれぞれ設けられている。これらの支持プレート144はカップトレー1を下から支持するもので、カップトレー1を下から支持し得るように長さ、間隔等が定められている。二本の昇降ロッド141の下端はプレート145で結合されている。
昇降ロッド141の下方においてフレーム12に設けられた支持台136上に昇降シリンダ147が設置され、昇降シリンダ147は連結板148を介して前記昇降ロッド141の下端のプレート145に結合されている。従って、昇降シリンダ147の作動により、支持プレート144は、図13中に実線で示す所定の下降位置と二点鎖線で示す所定の上昇位置との間で昇降される。なお、下降位置では、支持プレート144は、反応槽2内の移送装置5の固定レール13の上面より下側に来る。
排出シュート124は、図14、17に示すように冷却槽4と反応槽2との間に設けられている。排出シュート124は、加熱槽3側の端から排出側である冷却槽4、反応槽2の側方にかけて下向きに傾斜が付けられている。排出シュート124の下方にはポーチドエッグ様食品を受ける槽、コンベアなどが設けられる。なお、排出シュート124内には、ポーチドエッグ様食品の移動を滑らかにするために、水などを供給するようにしてもよい。
次に、移動搬送装置123について説明する。冷却槽4の終端部と反応槽2の始端部とに跨り、かつ冷却槽4の終端部と反応槽2の始端部を覆うように補助フレーム161が設けられている。冷却槽4及び加熱槽2の上端の上方において補助フレーム161には、ガイドロッド162が平行に設けられている。槽2、4の幅方向に長尺の移動ベース163上の両端近くにはそれぞれスライド部163aが設けられ、これらのスライド部163aが前記ガイドロッド162に摺動自在に嵌合されている。移動ベース163には、エアシリンダが連結されている。従って、エアシリンダの作動により、移動ベース163はガイドロッド162に沿って摺動移動される。補助フレーム161には、前記ガイドロッド162と平行にラック164が設けられ、移動ベース163上には、これらのラック164に噛み合うピニオン165が回転自在に支持されている。よって、ラック164とピニオン165との噛み合いが移動ベース163を規制し、長尺の移動ベース163であっても移動中に左右にズレが生じることはない。
移動ベース163の下面の両端近くにはエアシリンダ166、167が同一直線上に設けられている。加熱槽3側(図16の左側)のエアシリンダ166の可動部にはブラケット168が取付けられ、ブラケット168にグリッパ169が内側に向けて取り付けられている。グリッパ169は、ブラケット168に回転自在に取付けられている。もう一方のエアシリンダ167の可動部にはブラケット170を介してエアモータ171が取り付けられており、その回転軸に、前記グリッパ169と向き合うグリッパ172が取り付けられている。グリッパ169、172同士は、エアシリンダ166、167の作動により、内側に微小距離移動できるようになっている。内側に移動することにより、カップトレー1を両端から挟んで支持することができる。また、カップトレー1をグリッパ169、172で掴んだ状態で、エアモータ171が駆動されることにより、グリッパ172、169と共にカップトレー1は回転される。
グリッパ169、171は、冷却槽4側の昇降装置122により上昇されるカップトレー1を把持し、また反応槽2側の昇降装置123にカップトレー1を渡すものであるので、グリッパ169、171の位置と昇降装置122、123によるカップトレー1の上昇位置とは合わせられており、また移動ベース163の移動範囲は、グリッパ169、172がカップトレー1の受け取り位置と受け渡し位置に来るように設定されている。
[製造手順]
次に、このポーチドエッグ様食品の製造設備によるポーチドエッグ様食品の製造手順(一実施例方法)について説明する。
[前準備]
鶏卵を割卵し、卵白液と卵黄液とに分離し、アルギン酸ナトリウムを含有させた卵白液Aが吐出装置63のホッパー70に貯留される。卵白液Aには、卵白液に対して0.3〜3.0%のアルギン酸ナトリウムが含有される。卵白液にアルギン酸ナトリウムを含有させるのは、反応槽の塩化カルシウム溶液中のカルシウムイオンと反応させることによりゲル化するためである。卵白液に対してアルギン酸ナトリウムが0.3%以下であると卵白のゲル化が不十分となる傾向となり、3.0%以上であると卵白が硬くなるすぎる傾向である。この実施例では、1.8%(卵1個分の卵白28gに対して)とした。
卵黄液Bは卵黄液そのままでもよいが、少量のアルギン酸ナトリウムを含有させてもよく、その量は、例えば卵黄液に対して0.1〜3.0%程度である。本実施例では、0.8%(卵1個分の卵黄12gに対して)のアルギン酸ナトリウムを含有させた。アルギン酸ナトリウムを含有させるのは、表層となる卵白液だけでもよいのであるが、卵黄液にもアルギン酸ナトリウムを含有させておくことにより、卵白液内に卵黄液を注入して卵黄液を内包する卵白液を形成する際、卵黄液の膨出、特に注入終了部分の卵白部分からの膨出がなくなり、形のよいポーチドエッグ様食品をつくることができる。卵黄液Bは、吐出装置63のホッパー74に貯留される。卵黄液に対してアルギン酸ナトリウムが0.3%以下であると卵黄のゲル化が不十分となって上記機能が発揮されず、3.0%以上であると卵黄が硬くなるすぎてしまう。
卵白液Aと卵黄液Bには、調味料や澱粉等を添加してそれぞれ適宜の粘度、風味を調整することができる。また、卵白液Aには、アルギン酸カルシウムによるゲル化の硬度を調整するために、清水を加えて薄めておいてもよい。また卵白液Aは、冷凍変性を防止するために、油脂、糖アルコール、乳化油脂等を添加してもよい。
反応槽2の上方に位置する成形装置6においては、反応槽2内を移送装置5により移送されてきたカップトレー1が、昇降装置81により上昇端まで上昇される。つまり、昇降装置81の支持爪87は、図8の左半分に示すように固定レール13より下側の位置で待機しており、待機している支持爪87の上側にカップトレー1(図8中二点鎖線で示すカップトレー1)が移送されてくると、それが検知されてモータ90の作動によりロッド82が上昇され、カップトレー1は、両端が支持爪87で支持された状態で上昇端に移動される。図8において、上昇端まで上昇されたカップトレー1を実線で示してある。カップトレー1は、カップ1cがわずかに凝固液Cに浸っている状態となる。カップトレー1が上昇端に来ると、図8に示すように、カップトレー1の各カップ1c内に二重管ノズル64の先端が入り込んだ状態となる。
吐出装置63の切替弁69と押出しシリンダ68が作動し、先ず二重管ノズル64の外側ノズル65からアルギン酸ナトリウムを含む卵白液Aがカップトレー1のカップ1c内に吐出される(図10(A))。卵白液Aのカップ1c内への吐出に伴いカップトレー1は、昇降装置81により下降される。つまり、凝固液C中に浸漬して行く。
卵白液Aの供給開始からわずかに遅れて、切替弁73、押出しシリンダ72が作動して、内側ノズル66から卵黄液Bの吐出が開始され、卵黄液Bは先に吐出された卵白液Aの中に入り込む(図10(B))。
卵白液Aと卵黄液Bとの吐出は、ほぼ卵1個分の卵白液量、卵黄液量と同量になるまで続けられる。所定時間経過後、先に卵黄液Bの供給が先に終了される(図10(C))。なお、この卵白液Aと卵黄液Bの吐出工程にあっては、二重管ノズル64も併せて下降するようにしてもよい。
卵黄液Bの供給の終了にわずかに遅れて卵白液Aの吐出が、卵黄液Bの表面を覆う状態として終了され、二重管ノズル64は上方に復帰する(図10(D))。カップ1c内の、卵黄液Bを内包した卵白液Aの表面は、凝固液Cに浸っているのでゲル化される。つまり、凝固液C中のカルシウムイオンの働きによって、アルギン酸ナトリウムを含む卵白液Aの表面が徐々に硬化されるのである。卵黄液Bにもアルギン酸ナトリウムを含有させたことにより卵黄液Bが卵白液Aからはみ出ることはない。
なお、本実施例では、成形装置61の吐出装置63は二重管ノズル64は、三本であり、カップトレー1のカップ1cの数は6個あるので、ベース台62をカップ1cのピッチ分移動させて、上述と同様のポーチドエッグ様食品の成形作業を繰り返す。
勿論、成形装置として二重管ノズル64をカップ1cの数と同数設けておき、一度に、すべてのカップ1cに対する卵白液A、卵黄液Bの吐出を終了するようにしてもよい。
昇降装置81の支持爪87が下降して、固定レール13の下側まで来ると、カップトレー1は、移送装置5の可動レール14により受け取られ、以下図7に示した手順で、反応槽2内を前方に移動されて行く。反応槽2内の移動時間は、本実施例では3分程度である。
反応槽2の凝固液C内で移動されるカップ1cの様子を図11に示す。カップ1cは、移送装置5により上下動されながら移動される。カップ1cが下降される際には、孔1dから溶液がカップ1c内に入り込み、ポーチドエッグ様食品の裏側にも溶液の流れ(図中矢印)ができ、均一にゲル化が進行する。
反応槽2内において、カップトレー1の移動経路は反応槽2の中ほどの深さの所を移動するが、反応槽2内には流れ形成装置10が設けられているので、凝固液Cは攪拌され、塩化カルシウムの濃度が不均一となることはない。
カップトレー1が反応槽2の終端部に来ると、カップトレー1は、移載装置7により反応槽2から加熱槽3に移動される。以下、その動作を説明する。
反応槽2の終端部においては、図12に実線で示すように、昇降装置7aの支持プレート103が固定レール13の下側に待機されている。カップトレー1が搬送されて来ると、昇降装置7aの昇降シリンダ106が作動し、支持プレート103は上昇され、図12において二点鎖線で示し、図13において実線で示すようにカップトレー1は上昇端に来る。上昇端に移動されたカップトレー1の側方には移動装置7bの支持爪117が位置する。
カップ1cには孔1dがカップ1c内のポーチドエッグ様食品Pの高さと同程度の位置より高い位置まで設けられているので、カップトレー1が上昇する際、カップ1c内の凝固液Cは、カップ1cの上昇と共に孔1dから流れ落ちる。従って、反応槽2の凝固液Cを加熱槽3に持ち込まれることはなく、加熱槽3内における湯の塩化カルシウムの濃度が変化することは防止される。
カップトレー1が上昇端に移動されたことが検出されると、エアシリンダ115が作動し、図13のように見て左右の支持爪117がカップトレー1の端部下側に入り込む。この後昇降装置7aの昇降シリンダ106が作動し、支持プレート103が下降されて、固定レール13の下側まで移動する。支持プレート103が下降することにより、カップトレー1は支持爪117により支持される。
次に、移動装置7bの駆動原であるエアシリンダが作動し、カップトレー1を支持した移動ベース113が案内レール112に沿って移動し、加熱槽3の始端部の上方に移動する。
カップトレー1が加熱槽3の始端部の上方に移動すると、昇降装置7a′が上昇作動し、支持プレート103がカップトレー1の下側に移動する。この後、移動装置7bのエアシリンダ115が逆方向に作動し、支持爪117が開放されることによりカップトレー1は昇降装置7a′の支持プレート114上に乗る。次いで、昇降装置7a′が下降作動し、支持プレート114は加熱槽3内の移送装置5の固定レール13の下側まで移動し、カップトレー1は、加熱槽3内の固定レール13上に乗る。
固定レール13に移載されたカップトレー1は、移送装置5により加熱槽3内を上下動されながら移動される(図7参照)。加熱槽3内の湯Dは60℃以上に設定されており、カップトレー1のカップ1c内のポーチドエッグ様食品Pは加熱される。その際、カップトレー1は上下動されるので、カップ1cが下降される際には、孔1dから湯Dがカップ1c内に入り込み、ポーチドエッグ様食品の裏側にも湯の流れができ、均一に加熱される(図11参照)。
湯D中には微量の塩化カルシウム(0.2%)が含まれているので、加熱槽3においても卵白液A表層のゲル化は進行する。この加熱槽3では移動に10分ほどかかる。つまり、ポーチドエッグ様食品Pは10分間加熱され、かつゲル化が進行される。
加熱槽3内において、カップトレー1の移動経路は加熱槽3内の中ほどの深さの所を移動するが、加熱槽3内にも流れ形成装置10が設けられているので、湯Dは攪拌され、塩化カルシウムの濃度が不均一となることはない。
カップトレー1が加熱槽3の終端まで来ると、移載装置8によりカップトレー1は加熱槽3から冷却槽4へと移動される。以下、その動作を説明する。
加熱槽3の終端部においては、移載装置8の昇降装置7aの支持プレート103が固定レール13の下側に待機されている。カップトレー1が搬送されて来ると、昇降装置7aの昇降シリンダ106が作動し、支持プレート103は上昇され、カップトレー1は上昇端に来る(図12、13参照)。上昇端に移動されたカップトレー1の側方には移動装置8bの支持爪117が位置する。
カップ1cには孔1dがカップ1c内のポーチドエッグ様食品Pの高さより高い位置まで設けられているので、カップトレー1が上昇する際、カップ1c内の湯Dは、カップ1cの上昇と共に孔1dから流れ落ちる。従って、加熱槽3の湯Dが冷却槽4に持ち込まれることはなく、加熱槽3内における湯の塩化カルシウムの濃度が変化することは防止される。
カップトレー1が上昇端に移動されたことが検出されると、エアシリンダ115が作動し、左右の支持爪117がカップトレー1の端部下側に入り込む(図13参照)。この後昇降装置7aの昇降シリンダ106が作動し、支持プレート103が下降されて、固定レール13の下側まで移動する。支持プレート103が下降することにより、カップトレー1は支持爪117により支持される。
次に、移動装置7bの駆動原であるエアシリンダが作動し、カップトレー1を支持した移動ベース113が案内レール112に沿って移動し、冷却槽4の始端部の上方に移動する。
カップトレー1が冷却槽4の始端部の上方に移動すると、昇降装置7a′が上昇作動し、支持プレート103がカップトレー1の下側に移動する。この後、移動装置7bのエアシリンダ115が逆方向に作動し、支持爪117が開放されることによりカップトレー1は昇降装置7a′の支持プレート114上に乗る。次いで、昇降装置7a′が下降作動し、支持プレート114は冷却槽4内の移送装置5の固定レール13の下側まで移動し、カップトレー1は、加熱槽3内の固定レール13上に乗る。
冷却槽4内においても、固定レール13に移載されたカップトレー1は、移送装置5により冷却槽4内を上下動されながら移動される(図7参照)。冷却槽4内の冷却水Eは0〜30℃に設定されており、カップトレー1のカップ1c内のポーチドエッグ様食品Pは冷却される。その際、カップトレー1は上下動されるので、カップ1cが下降される際には、孔1dから冷却水Eがカップ1c内に入り込み、ポーチドエッグ様食品の裏側にも冷却水の流れができ、均一に冷却される(図11参照)。なお、冷却槽4内での移動時間は、一例としては5分程度に設定される。
冷却槽4内の移送装置5により搬送されるカップトレー1が冷却槽4の終端部に来ると、カップトレー1は上昇、移送、回転されてカップ1c内のポーチドエッグ様食品Pは排出シュート124上に排出される。以下、その動作を図14〜18に基づき詳細に述べる。
カップトレー1が冷却槽4の終端部においては、図14、図15に示すように昇降装置121の支持プレート135が固定レール13の下側まで下降して待機する。カップトレー1が搬送されて来ると、昇降装置121の昇降シリンダ137の作動により支持プレート135が上昇し、カップトレー1は図14中二点鎖線で示す上昇位置に移動される。
上昇位置に保持されるカップトレー1の両端の側方には、図16に示すように、移動装置123のグリッパ169、172が待機している。グリッパ169、172を支持しているエアシリンダ166、167が作動し、グリッパ169、172がカップトレー1を両端から挟み支持する。この後支持プレート134は下降し、冷却槽4内の固定レール13の下側まで下降し、次のカップトレー1の上昇のために待機する。
グリッパ166、172がカップトレー1を把持すると、駆動源であるエアシリンダの作動により移動ベース163がガイドロッド162に沿って移動される。カップトレー1が排出シュート124の上方に来ると移動ベース163は停止される。グリッパ172を支持しているエアモータ171が作動しカップトレー1は1回転される。カップトレー1の回転により、カップ1c内のポーチドエッグ様食品Pは排出され、下方の排出シュート124に入り、次工程へ送られる。エアモータ171によるカップトレー1の回転は、停止させることなく1回転させてもよいが、カップトレー1が反転するまで半回転させ、その後更に半回転させることにより1回転するようにしてもよい。
ポーチドエッグ様食品Pを排出した空のカップトレー1は移動ベース163の移動により移動端である反応槽2の始端部の上方まで移動される。カップトレー1が反応槽2の上方に来ると、昇降装置122の支持プレート144が上昇され、カップトレー1の直下まで来る。移動装置123のエアシリンダ166、167が作動してグリッパ169、172が後退して、グリッパ169、172による把持が解放されると、カップトレー1は支持プレート144に乗り、支持プレート144で支持された状態となる。
昇降装置122の昇降シリンダ147の作動により支持プレート144が下降し、カップトレー1は反応槽2内に入り、固定レール13又は可動レール14上に乗り、成形装置6側に向けて移動されて行く。排出装置9の移動装置123は移動ベース163を後退させ、次のカップトレー1に備えるためグリッパ169、172等を冷却槽4の終端部の上方に移動させる。
上記サイクルにおいては、カップトレー1の移載、ポーチドエッグ様食品の排出等のすべての動作において、カップトレー1はセンサで検出され、それを受け、シリンダ、モータ等の各駆動機構が自動制御される。
以上がポーチドエッグ様食品Pの製造のサイクルであり、原料の供給、成形、ゲル化、加熱、冷却がすべて自動で行われるので、大量生産が実現できる。また、設備自体が循環構造となっているため、占有空間をコンパクトにまとめることができる。反応槽、加熱槽、冷却槽を一列に配置することもできる。その場合、カップトレーの回収経路を各槽の下側などに設けることにより装置占有空間の縮小を図ることができる。
なお、上記設備では、冷却槽4を備えているが、加熱後、直接冷蔵するような場合には冷却槽は不要である。
本発明のポーチドエッグ様食品の製造設備の一実施例の概略平面図である。 カップトレーを示し、(A)は斜視外観図、(B)はポーチドエッグ様食品との関係の説明図である。 流れ形成装置の概略図である。 カップトレーを移動させるカップトレー移送装置の上下移動機構の側面図である。 カップトレーを移動させるカップトレー移送装置の水平移動機構の側面図である。 カップトレーを移動させるカップトレー移送装置の断面図である。 カップトレーの移送の説明図である。 成形装置の一部断面とした正面図である。 成形装置における吐出装置の概略図である。 ポーチドエッグ様食品の成形工程の説明図である。 カップによるポーチドエッグ様食品の移送の状態の説明図である。 カップトレーの移載装置の側面図である。 カップトレーの移載装置の正面図である。 排出装置における昇降装置等の側面図である。 排出装置における昇降装置の正面図である。 排出装置におけるカップトレーの移動装置の断面図である。 排出装置における排出シュートの側面図である。 排出装置における移動装置の側面図である。
符号の説明
1 カップトレー
1c カップ
1d 孔
2 反応槽
3 加熱槽
4 冷却槽
5 カップトレー移送装置
6 成形装置
7、8 移載装置
7a 昇降装置
7b 移動装置
9 排出装置
10 流れ形成装置
12 フレーム
13 固定レール
14 可動レール
14b 可動レールの上下移動機構
14c 可動レールの水平移動機構
16 駆動レール
62 成形装置のベース台
63 吐出装置
64 二重管ノズル
65 外側ノズル
66 内側ノズル
70 卵白液用の貯留ホッパー
74 卵黄液用の貯留ホッパー
81 カップトレー昇降装置
87 支持爪
103 支持プレート
112 案内レール
113 移動ベース
116 支持アーム
117 支持爪
121、122 昇降装置
123 移動装置
124 排出シュート
134、144 支持プレート
163 移動ベース
169、172 グリッパ
171 エアモータ
A 卵白液
B 卵黄液
C 凝固液
D 湯
E 冷却水

Claims (15)

  1. 少なくとも底部に多数の孔をあけてある円底状カップ内に、カルシウムイオンと反応してゲル化するゲル化材としてのアルギン酸ナトリウムを卵白液に対して0.3〜3.0%含有する卵白液を放出すると共に、当該卵白液中に卵黄液を放出し、前記円底状カップを、カルシウムイオンを含有する凝固液中で上下動させることにより前記卵白液の表層をゲル化し、その後湯中で加熱する
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造方法。
  2. 請求項に記載のポーチドエッグ様食品の製造方法において、
    前記凝固液が、1.0〜6.0%、好ましくは2.0〜5.0%濃度の塩化カルシウム溶液である
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のポーチドエッグ様食品の製造方法において、
    前記ポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを湯中で上下動させて移動させる
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造方法。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載のポーチドエッグ様食品の製造方法において、
    加熱して得られたポーチドエッグ様食品を、0〜30℃の水中に浸漬して冷却する
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造方法。
  5. 請求項に記載のポーチドエッグ様食品の製造方法において、
    前記ポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを水中で上下動させて移動させる
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造方法。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載のポーチドエッグ様食品の製造方法において、
    前記円底状カップに設けられる孔は、前記円底状カップ内面とポーチドエッグ様食品表面との接触部より高い位置にまで設けられている
    ことを特徴ポーチドエッグ様食品の製造方法。
  7. 少なくとも底部に多数の孔をあけてある円底状カップ内に、カルシウムイオンと反応してゲル化するゲル化材を含有する卵白液を放出すると共に、当該卵白液中に卵黄液を放出して、卵白液内に卵黄液を内包するポーチドエッグ様食品をつくる成形装置と、
    前記ポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを、カルシウムイオンを含有する凝固液中で上下動させながら移動させて前記ポーチドエッグ様食品の卵白液の表層をゲル化させる反応槽と、
    前記反応槽に、前記凝固液に流れを起こさせ、又は前記凝固液を攪拌する手段と、
    表面がゲル化されたポーチドエッグ様食品を収容した前記円底状カップを湯中に浸漬させて前記円底状カップ内のポーチドエッグ様食品を加熱する加熱槽と、
    を備えることを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造設備。
  8. 請求項に記載の前記反応槽が、前記円底状カップを上下動させながら移動させる手段を備える
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造設備。
  9. 請求項7又は8に記載のポーチドエッグ様食品の製造設備において、
    前記加熱槽において前記円底状カップを湯中で上下動させながら移動させる手段を備えた
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造設備。
  10. 請求項乃至のいずれかに記載のポーチドエッグ様食品の製造設備において、
    前記加熱槽において加熱して得られたポーチドエッグ様食品を収容する前記円底状カップを水中に浸漬させて、前記円底状カップ内の前記ポーチドエッグ様食品を冷やす冷却槽を備える
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造設備。
  11. 請求項10に記載のポーチドエッグ様食品の製造設備において、
    前記冷却槽において前記円底状カップを水中で上下動させながら移動させる手段を備えた
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造設備。
  12. 請求項乃至11に記載のポーチドエッグ様食品の製造設備において、
    前記加熱槽または前記冷却槽から前記円底状カップを取り出して半転させることにより前記ポーチドエッグ様食品を排出する排出装置を備えた
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造設備。
  13. 請求項乃至12に記載のポーチドエッグ様食品の製造設備において、
    前記成形装置が、卵白液を吐出する外側ノズルと、吐出された卵白液内に卵黄液を吐出する内側ノズルとの二重管ノズルを備えた吐出装置を有する
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造設備。
  14. 請求項13に記載のポーチドエッグ様食品の製造設備において、
    前記円底状カップを下降させながら、前記円底状カップ内に卵白液、卵黄液を放出する
    ことを特徴とするポーチドエッグ様食品の製造設備。
  15. 請求項乃至14のいずれかに記載のポーチドエッグ様食品の製造設備において、
    前記円底状カップに設けられる孔は、前記円底状カップ内面とポーチドエッグ様食品表面との接触部より高い位置にまで設けられている
    ことを特徴ポーチドエッグ様食品の製造設備。
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