JP4342978B2 - 電空レギュレータ - Google Patents

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この発明は、電空レギュレータに関するものである。
従来、電空レギュレータの一つとして、例えば、電磁弁による流量制御により二次側の流体圧力を制御するものが知られている。
図7は、従来の電空レギュレータの概略構成を示すブロック図である。
この電空レギュレータ91は、一次側ポート92に所定の圧力を有する圧縮エアが供給されると、入力信号をもとに制御部93により給気側電磁弁94と排気側電磁弁95とが開閉制御され、給気側電磁弁94を通じてブースタ96に供給される圧縮エアの流量と、排気側電磁弁95を通じて排出ポート97から大気に排出される圧縮エアの流量とが相補に調整される。これによりブースタ96のパイロット室の室圧(パイロット圧)が制御され、このパイロット圧に応じた制御圧力を有する圧縮エアが二次側ポート98から排出される。そして、上記パイロット室の室圧(パイロット圧)が圧力センサ99によって検出され、該圧力センサ99の検出圧と入力信号との比較に基づいて、同センサ99の検出圧が目標値(設定圧力)となるように制御部93により両電磁弁94,95がフィードバック制御されるようになっている。
詳述すると、フィードバック回路101は圧力センサ99の検出圧に応じたフィードバック信号を生成し、偏差増幅回路102はフィードバック信号と入力信号との偏差に応じた差動増幅信号をPWM回路103に出力する。
PWM回路103は、三角波回路104から出力される三角波信号にバイアス回路105から出力されるバイアス信号と上記差動増幅信号とを加算することによりPWM信号A1を生成して比較回路106に出力する。また、PWM回路103は、三角波信号にバイアス信号と上記差動増幅信号を反転回路107を通じて反転出力させた信号とを加算することにより、PWM信号A1に対し逆相となるPWM信号A2を生成して比較回路108に出力する。
比較回路106,108は、各PWM信号A1,A2と基準信号(閾値電圧Vth)とを比較することにより、パルス幅t、パルス周期Tのデューティー比t/Tを有するパルス信号P1,P2を給気側電磁弁94と排気側電磁弁95とに出力する。これにより、両電磁弁94,95が開閉駆動される。
このような電空レギュレータ91では、図8に示すように、比較回路106,108から出力されるパルス信号P1,P2のパルス幅tを変更させる(なお、図8ではPWM信号A1に対するパルス信号P1について示す)ことで、各電磁弁94,95をオン(開弁)/オフ(閉弁)させる周期を変更させるようにしている。言い換えれば、各電磁弁94,95の開閉動作頻度を変化させることにより二次側の圧力(制御圧力)を調整するようになっている。
従って、例えば給気側電磁弁94については、図9に示すように、圧力センサ99により検出される二次側の制御圧力が設定圧力よりも低いときには、パルス信号P2のデューティー比t/Tを大きくして開閉動作頻度を高くする(オン時間を長くする)。そして、次第に設定圧力に近づくにつれてデューティー比t/Tを徐々に小さくして開閉動作頻度を低くする(オン時間を短くする)ようにしている。
特許2981835号公報
ところで、上記のような電空レギュレータ91では、圧力調整時に各電磁弁94,95の開閉に伴う作動音(着座音)が騒音として発生するという問題がある。特に、二次側のエア消費が大きい場合や入力信号の可変が多い場合など、デューティー比t/Tが大きく、したがって各電磁弁94,95の開閉動作頻度が高いときにはこうした騒音はより大きなものとなる。また、このように各電磁弁94,95の開閉動作頻度が高いときには、それら弁の開閉に伴う可動鉄心の摺動回数が多くなり、その結果、電空レギュレータ91の寿命が短くなるという問題も生じる。因みに、各電磁弁94,95は通常100〜200Hzの周波数で安定的に駆動され、上記のような作動音を低減させるべく周波数の変更を行うことは制御性の低下を招くことになる。
これらの問題を解消するべく、例えば特許文献1には、圧力調整を行う制御弁として、スプール型の弁体を比例ソレノイドにより移動させる構成の電磁比例弁が開示されている。この構成では、比例ソレノイドを電流/電圧制御してスプール弁の開度量(スプール弁の移動量)を調整することにより圧力調整を行うようにしている。このため、上記のような弁の開閉に伴う作動音(騒音)を抑制しつつ、可動鉄心の摺動回数を少なくして寿命の低下を抑えることができる。
しかしながら、こうしたスプール型の弁体を用いて構成される電磁比例弁では、スプール弁の移動ストロークを大きくしなければ大流量を得ることはできず、したがって装置が大型になりやすい。そのため、電源が大型化し、消費電力が増大するという問題がある。また、このように移動ストロークが大きくなると、スプール弁の移動速度を速くしなければならず、結果として耐久性が損なわれやすいという問題を生じる。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の小型化を図りつつ、騒音を抑制して長寿命化を図ることのできる電空レギュレータを提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1では、第1ポートに供給される所定圧力の流体を導入する第1電磁比例弁と、前記第1電磁比例弁を介して導入される前記流体を大気圧と通ずる第2ポートから排出する第2電磁比例弁と、前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量に基づき第3ポートから出力される前記流体の制御圧力を検出する検出手段と、入力信号に基づき前記流体の制御圧力を同入力信号の信号値に応じた圧力とするように前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量を制御する制御手段と、を備え、前記第1電磁比例弁及び前記第2電磁比例弁はポペット弁構造を有してなり、前記制御手段は、前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量を前記入力信号と前記検出手段の検出圧に応じたフィードバック信号との偏差に応じた増幅分にて電圧もしくは電流制御する。そして、前記第1電磁比例弁及び前記第2電磁比例弁は、電磁コイルの内側に設けられ、その一部に磁路断面積が最小となる磁路部が形成されてなる固定子と、前記固定子の内端面と対峙するように前記電磁コイルの内側に設けられ、同電磁コイルの軸線方向に沿って移動する可動子と、前記可動子の移動に連動して開閉する弁部と、前記弁部を前記電磁コイルが励磁される前の状態に復帰させる弾性部材と、を有してなり、前記固定子は、その軸線方向に沿って形成された有底状をなす穴部と、該穴部の周りを囲むように固定子の外周面に形成されるとともに、前記電磁コイルが巻回されるコイルボビンと前記固定子との間をシールするパッキンを収容する環状溝と、を有してなり、前記固定子を含む磁路が形成される部位全体において、前記穴部と前記環状溝との間に位置する箇所を、前記磁路断面積が最小となる唯一の磁路部とする構成とした。
請求項2では、前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量に応じて可変されるパイロット圧に基づき前記第1ポートと前記第2ポートとのうち何れか一方と前記第3ポートとの連通を選択的に切り替え、前記パイロット圧に応じた前記制御圧力にて前記流体を出力するブースタを備え、前記制御手段は、前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量を前記入力信号と前記検出手段により検出される前記パイロット圧に応じたフィードバック信号との偏差に応じた増幅分にて電圧もしくは電流制御する構成とした。
請求項3では、前記制御手段は、前記入力信号と前記フィードバック信号との偏差に応じた差動増幅信号を出力する偏差増幅回路と、前記差動増幅信号に基づきデューティー比を可変させたパルス波を出力するPWM制御回路と、前記パルス波を平滑化して出力するコンデンサと、を有してなる。
この発明によれば、装置の小型化を図りつつ、騒音を抑制して長寿命化を図ることのできる電空レギュレータを提供することができる。
以下、この発明を具体化した一実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1に示すように、電空レギュレータ1は、その本体2が複数のハウジングケース3,4及びブロック5,6,7から構成され、本体2内の上部には制御室8が区画形成されている。制御室8には、基板9に実装された制御手段としての制御回路10、第1電磁比例弁としての給気側電磁比例弁(以下「給気側比例弁」と略す)11及び第2電磁比例弁としての排気側電磁比例弁(以下「排気側比例弁」と略す)12と、基板13に実装された検出手段としての圧力センサ14等が収容されている。
図1,図2に示すように、本体2の下部側面には複数のポート、本実施の形態においては流体としての圧縮エアが供給される一次側ポート15、大気に開放される排出ポート16(図2)、および図示しない空圧機器と接続される二次側ポート17(図2)が開口している。本体2の内部には、上記3つのポート15,16,17を端部に有するように3つに分岐する流路18が形成されている。即ち流路18は、一次側ポート15に通ずる一次側流路18aと、排出ポート16に通ずる排気流路18bと、二次側ポート17に通ずる二次側流路18cとに分岐して形成されている。
本体2の下部中央には、ダイヤフラム作動式の三方切換弁からなるブースタ20が配置されている。以下、ブースタ20の構成を説明する。
図1,図2に示すように、本体2の内部中央には、2つのブロック5,6に周縁を気密状態に把持されたダイヤフラム21が設けられ、このダイヤフラム21により上側のパイロット室22と下側のフィードバック室23との二室に仕切られている。ダイヤフラム21の中央部を挟持する2枚の挟持板からなる可動体24には、その中央部から下方へ延びる弁棒25が固定されている。弁棒25はダイヤフラム21の変位とともにその軸方向に上下移動する。
ダイヤフラム21の下方には弁棒25の軸線方向に沿った上下に異なる二位置に、即ち弁棒25の基部付近となる上側に給気弁26が、弁棒25の下端付近となる下側に排気弁27が設けられている。給気弁26は、一次側ポート15と二次側ポート17との接続を開閉する略筒状の弁体28を有している。この弁体28は弁棒25が挿通された状態にて配置され、バネ29により下方へ付勢されて弁座30に当接して閉弁し、一次側ポート15と二次側ポート17との連通を遮断する。一方、排気弁27は、排出ポート16と二次側ポート17との接続を開閉する略筒状の弁体31を有している。弁棒25は、図1,図2に示す中立位置に配置された状態で弁体31の上面に当接している。この弁体31は、バネ32により上方へ付勢されて弁座33に当接して閉弁し、排出ポート16と二次側ポート17との連通を遮断する。
弁棒25には、弁体28の下面と係合可能な鍔状の規制板34が固定されており、弁棒25が図1,図2に示す中立位置から上方へ移動するときに規制板34により弁体28が押し上げられて該弁体28はバネ29の付勢力に抗して上方へ移動する。一方、弁棒25が図1,図2に示す中立位置から下方へ移動するときには弁体31を押し込んで該弁体31はバネ32の付勢力に抗して下方へ移動する。こうして弁棒25が中立位置から上下に移動することで、一次側ポート15と排出ポート16のいずれか一方と二次側ポート17との連通が選択的に切り換えられる。
図1に示すように、給気側比例弁11には通路38を通じて一次側流路18aから圧縮エアが供給され、給気側比例弁11が開弁すると通路39を通じてパイロット室22に圧縮エアが導入され、排気側比例弁12が開弁すると通路40を通じてパイロット室22の圧縮エアが大気に排出される。また、フィードバック室23には通路41(図2)を通じて二次側流路18cが連通されている。この通路41は圧力センサ14とも連通しており、圧力センサ14により出力圧(制御圧力)が検出されるようになっている。
本体2の上部にはコネクタ部42が設けられている。このコネクタ部42を通じて外部から入力信号および制御回路10,給気側比例弁11,排気側比例弁12,圧力センサ14等を作動させるための電源電圧が入力されるようになっている。入力信号は制御圧力の目標値(設定圧力)を指令するためのもので、制御回路10は入力信号を基に各比例弁11,12を開閉制御する。各比例弁11,12が入力信号の信号値に応じて開閉制御されることでパイロット圧が連続的に制御されるようになっている。この際、圧力センサ14の検出圧が設定圧力となるように、制御回路10はパイロット圧をフィードバック制御する。
ここで、パイロット室22とフィードバック室23とが同圧であるときには、弁棒25は図1,図2に示す中立位置に配置される。そしてパイロット室22の室圧(パイロット圧)がフィードバック室23の室圧(フィードバック圧)よりも低くなると、弁棒25は中立位置から上方に移動する。一方、パイロット室22の室圧がフィードバック室23の室圧よりも高くなると、弁棒25は中立位置から下方に移動する。
次に、この電空レギュレータ1の給気側比例弁11と排気側比例弁12の具体的構成を図3に基づいて説明する。なお、本実施の形態において給気側比例弁11と排気側比例弁12は同一構成であるため、ここでは、給気側比例弁11の構成について説明する。
給気側比例弁11の比例弁本体51内には磁性材料からなるコイルケース52が設けられ、その内部にはコイルボビン53に巻回された電磁コイル54が収容されている。コイルボビン53の中央部に形成された収容孔53a内には磁性材料から構成される固定子55が設けられている。コイルボビン53の収容孔53a内には、磁性材料からなる可動子56が固定子55の内端面と所定の間隔をおいて対峙するように収容され、その外端部はコイルケース52の端面から外方に突出されている。そして、可動子56は電磁コイル54が励磁されると固定子55側に電磁吸引されるようになっている。
比例弁本体51には、一端に供給口61を有し、他端に排出口62を有する流路63が形成されており、この流路63の途中にはそれを開閉する弁部64が設けられている。なお、本実施の形態では供給口61に圧縮エアが供給され、この圧縮エアは流路63を通って排出口62から外部に排出される。
弁部64は、流路63上に形成された弁座65とその弁座65に対して接離可能な弁体66とから構成されている。弁体66は、弁体ホルダ67を介して可動子56と一体的に移動するようになっている。そして、電磁コイル54によって可動子56が電磁吸引されると弁座65から弁体66が離間して弁部64が開く一方、電磁吸引が解除されると弁体66が弁座65に当接して弁部64が閉じるようになっている。即ち、本実施の形態において給気側比例弁11(および排気側比例弁12)はポペット弁構造の電磁比例弁として構成されている。
弁部64には圧縮コイルバネ68が設けられている。この圧縮コイルバネ68の一端は弁座65に外挿支持され、他端は弁体66に外挿支持されている。この圧縮コイルバネ68によって、弁部64は開く方向つまり弁座65から弁体66を離間させる方向に付勢されている。
可動子56の外端部には弾性部材としての戻しバネ69が外挿されており、この戻しバネ69の一端はコイルケース52の端面に形成された係止凹部52aに係合され、他端は可動子56の外周面に形成された係止突部56aに係合されている。この戻しバネ69によって、弁部64は閉じる方向つまり弁座65に弁体66が押し付けられる方向に付勢されている。なお、戻しバネ69の弾性力は上記圧縮コイルバネ68のそれと比べて明らかに大きく設定されている。
そのため、電磁コイル54が励磁されていないときに圧縮コイルバネ68と戻しバネ69とは反発し合うこととなるが、弾性力の大きい戻しバネ69によって弁部64は閉状態となり、弁座65に弁体66をシールする荷重が確保される。そして、可動子56の制御位置は、電磁コイル54に流れる電流の大きさに比例して固定子55に生じる電磁吸引力と、この電磁吸引力とは反対方向に働く戻しバネ69の弾性力とがバランスすることにより決定され、この可動子56の制御位置によって弁部64の開度量が制御されるようになっている。つまり、可動子56の制御位置に応じて排出口62から排出される圧縮エアの流量が制御されるようになっている。
ここで、図3に示すように、固定子55の外周面には環状をなすパッキン収容溝(環状溝)71が形成され、このパッキン収容溝71内にはコイルボビン53の収容孔53aと固定子55との間から圧縮エアが漏れないようにシールするためのパッキン72が収容されている。また、固定子55の外端面には、その軸線方向に沿って中央部付近まで延びる有底状の穴部73が形成されており、この穴部73の内底部は上記パッキン収容溝71が形成されている付近に位置している。固定子55においてパッキン収容溝71と穴部73との間に位置する箇所が磁路断面積の最も小さい部分である磁路部74となっている。この磁路部74の磁路断面積の大きさによって、固定子55の磁束量が所定値以下に設定されている。ちなみに、本実施形態において、固定子55の磁路断面積は、穴部73が無い場合と比較して20〜50%以下に抑えられている。
そのため、電磁コイル54に通電したときに電流値が所定値を越えると固定子55の磁束密度は飽和状態に達するが、固定子55の一部に磁路断面積が最小となる磁路部74が形成されていることにより、固定子55の磁束密度は比較的小さい電流値で飽和するようになっている。従って、電磁コイル54が励磁されたときに固定子55と可動子56との間に発生する電磁吸引力は所定値以下に抑えられるようになっている。
ここで、図4に示すように、電磁吸引力は固定子55から可動子56までの距離の2乗に反比例する関係がある。従って、可動子56の制御位置が固定子55に近いほど、電磁吸引力は大きくなる。これに対して、戻しバネ69の弾性力は固定子55から可動子56までの距離に比例する関係があるため、可動子56の制御位置が固定子55から遠くなるほど、戻しバネ69の弾性力は小さくなる。このような力関係において、電磁コイル54の電磁吸引力と戻しバネ69の弾性力とがバランスする範囲(可動子56の制御範囲)が固定子55から離れた位置に設定されると、コイルケース52から突出する可動子56の突出量が大きくなるため、電磁比例弁(給気側比例弁11及び排気側比例弁12)の大型化を招くこととなる。
本実施の形態においては、上記したように固定子55の一部に磁路断面積が最小となる磁路部74が形成されていることにより、図4に示す電磁吸引力の傾きは、該磁路部74が形成されていない場合(固定子55に穴部73が形成されていない場合)と比較すると緩やかな傾きとなる。このため、最大電磁吸引力及び戻しバネ69の弾性力によるバランス点B1と、最小電磁吸引力及び戻しバネ69の弾性力によるバランス点B2との間における可動子56の制御範囲を、固定子55に近い位置に設定することが可能となる。従って、固定子55と可動子56との間の空間ギャップG1(図3)を小さく設定することができる。
次に、この電空レギュレータ1の制御回路10の構成を図5,図6に基づき説明する。
制御回路10は、複数の加算器81,82,83、フィードバック回路84、偏差増幅回路85、バイアス回路86および反転回路87を備えて構成されている。フィードバック回路84は、圧力センサ14の検出圧に応じたフィードバック信号を出力し、加算器81は、このフィードバック信号を入力信号に加算した加算信号を偏差増幅回路85に出力する。偏差増幅回路85は、この加算信号として入力される入力電圧V1(図6)と閾値電圧Vr(図6)との電圧差に応じた差動増幅信号を出力する。
加算器82は、この偏差増幅回路85から出力される差動増幅信号にバイアス回路86から出力される電圧微調整用のバイアス信号を加算することにより制御信号S1を生成して排気側比例弁12に出力する。一方、加算器83は、上記差動増幅信号を反転回路87を通じて反転出力させた信号にバイアス信号を加算することにより、上記制御信号S1の電圧に対し逆相電圧となる制御信号S2を生成して給気側比例弁11に出力する。
制御回路10は、このように入力信号と圧力センサ14からの検出圧に応じたフィードバック信号との偏差の増幅分に基づき生成した制御信号S1,S2によって給気側比例弁11と排気側比例弁12の開度量を制御する。従って、例えば給気側比例弁11については、図6に示すように、圧力センサ14により検出される二次側の圧力(制御圧力)が設定圧力よりも低いとき(フィードバック信号と入力信号との偏差が大きいとき)には、偏差増幅回路85に入力される入力電圧V1と閾値電圧Vrとの電圧差が大きくなって差動増幅出力値が大きくなる。これにより、制御信号S2の電圧値は給気側比例弁11をほぼ全開にして作動させる電圧値となる。そして、制御圧力が次第に設定圧力に近づく(フィードバック信号と入力信号との偏差が小さくなる)につれて徐々に制御信号S2の電圧値が小さくなり開度量が制限されるようになる。
次に、上記のように構成された電空レギュレータ1の作用について引き続き図5を参照しながら説明する。
一次側ポート15に所定の圧力を有する圧縮エアが供給されると、制御回路10は入力信号をもとに給気側比例弁11及び排気側比例弁12の開度量を調整してブースタ20のパイロット圧を調整し、ブースタ20は、このパイロット圧に応じた制御圧力の圧縮エアを二次側ポート17から排出する。そして、圧力センサ14により検出される制御圧力が設定圧力よりも大きくなると、制御回路10は給気側比例弁11を閉じるとともに、排気側比例弁12を開く。そして、設定圧力となった後に、制御回路10は給気側比例弁11及び排気側比例弁12を閉じるか、或いは給気側比例弁11及び排気側比例弁12を僅かに開いた状態にする。反対に、圧力センサ14により検出される制御圧力が設定圧力よりも小さくなると、制御回路10は給気側比例弁11を開くとともに、排気側比例弁12を閉じる。そして、設定圧力となった後に、制御回路10は給気側比例弁11及び排気側比例弁12を閉じるか、或いは給気側比例弁11及び排気側比例弁12を僅かに開いた状態にする。
なお、二次側圧力(制御圧力)が安定しているときには、この二次側圧力の僅かな微少変動に応じて開閉できるようにするために、給気側比例弁11及び排気側比例弁12には一定以上の電圧が常に印加されている。この状態においては、給気側比例弁11及び排気側比例弁12は僅かに開いた状態、或いは開く寸前の状態に制御されている。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施の形態では、二次側の圧力を調整する制御弁としてポペット弁構造の電磁比例弁(給気側比例弁11および排気側比例弁12)を備えた。そして、入力信号と圧力センサ14の検出圧に応じたフィードバック信号との偏差に応じて可変させた制御電圧(制御信号S1,S2)により各比例弁11,12の開度量(具体的には可動子56の制御位置)を制御する構成とした。このような構成では、各比例弁11,12の開閉動作頻度を低くしてそれら弁の開閉に伴う作動音(着座音)の発生を好適に抑制することができる。また、このように各比例弁11,12の開閉動作頻度を低くすることができるため、それら弁の開閉に伴う可動鉄心の摺動回数を少なくして電空レギュレータ1の寿命の低下を抑制することができる。
(2)本実施の形態では、給気側比例弁11および排気側比例弁12をポペット弁構造としたことにより、従来のようなスプール弁構造にて構成される場合と比べ装置を小型化することができる。
(3)本実施の形態では、固定子55の磁束量が所定値以下となるように磁路断面積を設定した磁路部74を形成するようにした。このため可動子56が固定子55に近い位置であっても電磁コイル54の電磁吸引力が急激に大きくなることはない。これにより、戻しバネ69の弾性力を大きくすることなく、電磁コイル54の電磁吸引力と戻しバネ69の弾性力とがバランスする各バランス点B1,B2を固定子55寄りに設定(可動子56の制御範囲を固定子55に近い位置に設定)することが可能になる。その結果、コイルケース52の端面から突出する可動子56の突出量を小さくすることができる。これにより各比例弁11,12の小型化を図ることができるとともに、それら各比例弁11,12の消費電力を低減させることができる。
(4)本実施の形態では、各比例弁11,12の開度量に応じて可変されるパイロット圧に基づき一次側ポート15と排出ポート16とのうち何れか一方と二次側ポート17との連通を選択的に切り替え、これにより二次側ポート17から排出される圧縮エアの流量特性を向上させるブースタ20を備えた。従って、装置の大型化および消費電力の増大を抑えることができる。
なお、上記実施の形態は、以下の態様に変更して実施してもよい。
・各比例弁11,12の開度量を制御する制御回路10の構成としては、入力信号とフィードバック信号との偏差に応じて出力される差動増幅信号に基づきデューティー比を可変させた所定周期のパルス波を出力するPWM制御回路と、同パルス波を平滑化して出力するコンデンサとにより構成されるものであってもよい。
・上記実施の形態では、ブースタ20は必ずしも備える必要はない。
・上記実施の形態では、二次側の圧力(制御圧力)を検出する圧力センサ14の代わりに二次側ポート17から排出される圧縮エアの流量を検出する流量センサを備え、該流量センサの検出結果に基づき流量を制御するようにしてもよい。
・上記実施の形態では、入力信号とフィードバック信号との偏差に基づき各比例弁11,12の開度量を電圧もしくは電流制御する機能(図5において二点鎖線で囲む回路部分によって実現される機能;加算器82,83、偏差増幅回路85、バイアス回路86および反転回路87)をマイコン制御により実現するようにしてもよい。即ち、各比例弁11,12を電圧もしくは電流制御する制御値(偏差に応じた制御値)をあらかじめROM等に記憶しておき、この制御値を入力信号とフィードバック信号との偏差に応じて自動的に切り替える構成としてもよい。このようにすれば制御回路10の構成を簡素化することができる。
以下、上記実施の形態および別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(技術的思想1)請求項4記載の電空レギュレータにおいて、
前記固定子は、その軸線方向に沿って形成された有底状をなす穴部と、該穴部の周りを囲むように固定子の外周面に形成された環状溝と、を有してなることを特徴とする電空レギュレータ。この構成によれば、穴部の径と環状溝の深さによって固定子の磁路断面積が設定される。従って、固定子の形状が複雑にならないため製造コストが上昇するのを抑制することができる。
(技術的思想2)技術的思想1記載の電空レギュレータにおいて、
前記環状溝には、電磁コイルが巻回されるコイルボビンと固定子との間をシールするパッキンが収容されていることを特徴とする電空レギュレータ。この構成によれば、環状溝がコイルボビンと固定子との間をシールするパッキンの収容部となっているため、固定子に環状溝とパッキンの収容部とをそれぞれ別々に形成する必要がない。従って、固定子の加工工数を減らすことができるため、更なる製造コストの低減を図ることができる。
一実施の形態の電空レギュレータの正断面図。 同じく電空レギュレータの側断面図。 電空レギュレータにおける給気側電磁比例弁の断面図。 電磁コイルの電磁吸引力と戻しバネの弾性力との関係を示す説明図。 電空レギュレータの電気的構成を示す説明図。 給気側電磁比例弁の作動電圧を示す説明図。 従来の電空レギュレータの電気的構成を示す説明図。 比較回路の動作を示す説明図。 従来の電空レギュレータにおける給気側電磁弁の動作を示す説明図。
符号の説明
1…電空レギュレータ、10…制御回路(制御手段)、11…給気側電磁比例弁(第1電磁比例弁)、12…排気側電磁比例弁(第2電磁比例弁)、15…一次側ポート(第1ポート)、16…排出ポート(第2ポート)、17…二次側ポート(第3ポート)、20…ブースタ、54…電磁コイル、55…固定子、56…可動子、64…弁部、85…偏差増幅回路。

Claims (3)

  1. 第1ポートに供給される所定圧力の流体を導入する第1電磁比例弁と、
    前記第1電磁比例弁を介して導入される前記流体を大気圧と通ずる第2ポートから排出する第2電磁比例弁と、
    前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量に基づき第3ポートから出力される前記流体の制御圧力を検出する検出手段と、
    入力信号に基づき前記流体の制御圧力を同入力信号の信号値に応じた圧力とするように前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量を制御する制御手段と、を備え、
    前記第1電磁比例弁及び前記第2電磁比例弁はポペット弁構造を有してなり、
    前記制御手段は、前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量を前記入力信号と前記検出手段の検出圧に応じたフィードバック信号との偏差に応じた増幅分にて電圧もしくは電流制御する構成とした電空レギュレータであって
    前記第1電磁比例弁及び前記第2電磁比例弁は、
    電磁コイルの内側に設けられ、その一部に磁路断面積が最小となる磁路部が形成されてなる固定子と、
    前記固定子の内端面と対峙するように前記電磁コイルの内側に設けられ、同電磁コイルの軸線方向に沿って移動する可動子と、
    前記可動子の移動に連動して開閉する弁部と、
    前記弁部を前記電磁コイルが励磁される前の状態に復帰させる弾性部材と、を有してなり、
    前記固定子は、その軸線方向に沿って形成された有底状をなす穴部と、該穴部の周りを囲むように固定子の外周面に形成されるとともに、前記電磁コイルが巻回されるコイルボビンと前記固定子との間をシールするパッキンを収容する環状溝と、を有してなり、
    前記固定子を含む磁路が形成される部位全体において、前記穴部と前記環状溝との間に位置する箇所を、前記磁路断面積が最小となる唯一の磁路部とする
    ことを特徴とする電空レギュレータ。
  2. 前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量に応じて可変されるパイロット圧に基づき前記第1ポートと前記第2ポートとのうち何れか一方と前記第3ポートとの連通を選択的に切り替え、前記パイロット圧に応じた前記制御圧力にて前記流体を出力するブースタを備え、
    前記制御手段は、前記第1電磁比例弁と前記第2電磁比例弁との開度量を前記入力信号と前記検出手段により検出される前記パイロット圧に応じたフィードバック信号との偏差に応じた増幅分にて電圧もしくは電流制御する構成とした、
    ことを特徴とする請求項1記載の電空レギュレータ。
  3. 前記制御手段は、
    前記入力信号と前記フィードバック信号との偏差に応じた差動増幅信号を出力する偏差増幅回路と、
    前記差動増幅信号に基づきデューティー比を可変させたパルス波を出力するPWM制御回路と、
    前記パルス波を平滑化して出力するコンデンサと、を有してなる、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の電空レギュレータ。
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