JP4342627B2 - テレビジョン受信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビセットとリモコン装置とを備えたテレビジョン受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のテレビジョン受信機は、動作状態のときにテレビ電波を受信して画像を表示するテレビセットと、テレビセットを遠隔操作するリモコン装置とを備えている。テレビセットが動作状態のときにリモコン装置の電源ボタンによって電源を切られると、テレビセットは再度リモコン信号を受信するために、少なくともリモコン信号を受信し、その信号を解析する装置に対し、電力を供給し続ける待機状態となる。それら全ての電力が遮断された停止状態にするためには、ユーザがテレビセットに設けられている主電源スイッチを手動で切っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のテレビジョン受信機では、ユーザが自主的に主電源スイッチを切ることが必要となり、時には主電源スイッチを切ることを忘れ、就寝中など無駄に待機電力(待機状態のときに必要な電力)を消費していた。
【0004】
本発明の目的は、待機電力の無駄な消費をなくし、消費電力量を削減することができるテレビジョン受信機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビジョン受信機は、動作状態のときにテレビ電波を受信して画像を表示するテレビセットと、現在の時刻を示す時計と、設定された時間帯を記憶する設定期間保持装置と、前記時計の示す時刻が前記設定期間保持装置に記憶された時間帯内であるか否かを判定する判定手段とを有し、前記判定手段の結果が、前記時計の示す時刻が前記設定期間保持装置に記憶された時間帯内であることを示す場合には前記テレビセットを待機状態から停止状態に移行させ、前記時計の示す時刻が前記設定期間保持装置に記憶された時間帯から外れたことを示す場合には前記テレビセットを停止状態から待機状態に移行させることを特徴とするものである。
【0008】
この構成により、ユーザの生活習慣となっている就寝時間帯や外出時間帯などのテレビセットを使用しない時間帯になると主電源スイッチを切り忘れていても自動的にテレビセットが待機状態から電力消費のない停止状態に移行することにより、待機電力の無駄な消費をなくし消費電力量を削減することができ、また、現在の時刻が設定された時間帯から外れたときにテレビセットを停止状態から待機状態に移行させるようにすることにより、主電源スイッチを操作しなくても停止状態から待機状態に移行できリモコン装置による操作ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の第1の実施の形態について図1を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態のテレビジョン受信機の構成を示すブロック図である。図1において、1はユーザの意志を入力(選局,音量調整,テレビセットのオン・オフ等の操作)したり、リモコン装置3の信号を受信するための入力装置である。2はテレビ制御装置であり、例えば入力装置1によって取得したユーザのテレビのチャンネルを変えたいという意志をチューナ4に伝え、チューナ4の動作を変えたり、また、リモコン装置3の電源ボタン(副電源スイッチ)を押されたことを判断して、待機状態に遷移したりすることを実現する。3はユーザの意志をテレビセットから離れて入力できるリモコン装置、4はテレビの電波を受信するためのチューナ、5はチューナ4によって選局されたテレビ信号を映像信号に変換したりする表示制御装置、6は表示制御装置5の出力する映像データを表示する表示装置、7はテレビセット全体に電力を供給する電源装置である。
【0022】
8はユーザが設定した時間を保持する設定値保持装置であり、これは不揮発性メモリなど、値を保持するために電力を必要としない性質のメモリを使用する。9は、リモコン装置3の電源ボタンを押すことによってテレビの電源を切り(すなわちテレビセットを待機状態にする)、待機状態になると時間をカウントし始めるタイマカウンタである。10は、タイマカウンタ9の値と設定値保持装置8に保持されている時間とを比較し、タイマカウンタ9の値が設定値保持装置8の値と等しくなったときに、電源装置7に対し全ての電力供給を停止してテレビセットを停止状態にするための信号を出力する比較装置である。
【0023】
本実施の形態のテレビジョン受信機は、入力装置1,テレビ制御装置2,チューナ4,表示制御装置5,表示装置6および電源装置7に加えて、設定値保持装置8,タイマカウンタ9および比較装置10を設けたテレビセットと、このテレビセットを遠隔操作するためのリモコン装置3とを備えている。なお、入力装置1には、リモコン装置3からの信号の受信部や、テレビセットを直接操作するための操作部があり、この操作部には主電源スイッチが設けられ、主電源スイッチのオン・オフ操作によりテレビセットを動作状態(画像表示状態)・停止状態(消費電力が零の状態)に切り替えることができる。さらに、主電源スイッチがオン状態の場合に、リモコン装置3に設けられた電源ボタン(副電源スイッチ)のオン・オフ操作によりテレビセットを動作状態・待機状態に切り替えることができる。また、電源装置7は、外部電源に接続されており、外部電源からの電力を動作状態および待機状態に応じてテレビセットの内部に供給する。
【0024】
このように構成されるテレビジョン受信機の動作を説明する。ユーザは予め、リモコン装置3もしくは入力装置1によって、リモコン装置3の電源ボタンのオフ操作によりテレビセットが待機状態になってから停止状態にするまでの時間を設定する。ここで設定された時間はテレビ制御装置2を介して設定値保持装置8に入力され保持される。この設定値保持装置8は不揮発性メモリなどで構成され、テレビセットが停止状態となり電力の供給がなくなっても値を保持することが可能で、毎回設定し直す必要はない。
【0025】
テレビセットの表示装置6に画像が表示されている動作状態のときに、リモコン装置3の電源ボタンのオフ操作によりテレビセットが待機状態になるとタイマカウンタ9は時間をカウントし始める。タイマカウンタ9はカウント値を比較装置10に逐次出力し、比較装置10はそのたびに設定値保持装置8から設定値を読みだし、タイマカウンタ9のカウント値と設定値保持装置8の設定値とを比較する。タイマカウンタ9のカウント値と設定値保持装置8の設定値が一致すると、比較装置10は電源装置7に対し電力供給を停止するための信号を出力する。電源装置7は比較装置10からの信号を受けて、全ての電力の供給を停止しテレビセットを停止状態にする。この停止状態になるまでは、リモコン装置3の電源ボタンのオン操作により、テレビセットを動作状態にできる。テレビセットが動作状態になると、タイマカウンタ9はカウントを停止して零に戻る。
【0026】
なお、待機状態のとき、リモコン装置3からの信号を受信する部分(入力装置1の一部)と、受信した信号を解析する部分(テレビ制御装置2の一部)と、タイマカウンタ9と、比較装置10とには電源装置7から電力が供給され、その他の部分には電力は供給されない。
【0027】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザはリモコン装置3の電源ボタンをオフ操作した後、どの程度時間が経過したらテレビセットを停止状態にするかを設定値保持装置8に設定しておくことで、ユーザが主電源スイッチを切り忘れて就寝したり外出した場合等、長時間(=設定された時間)テレビセットを使用しない場合に、自動的にテレビセットが待機状態から電力消費のない停止状態に移行するため、待機電力の無駄な消費をなくし、消費電力量を削減することができる。
【0028】
(第2の実施の形態)
以下に、本発明の第2の実施の形態について図2を用いて説明する。図2は本発明の第2の実施の形態のテレビジョン受信機の構成を示すブロック図である。図2において、1〜7は第1の実施の形態と同様である。11は、ユーザが設定した時間帯(期間)を保持する設定期間保持装置であり、この設定期間保持装置11は主電源スイッチがオン状態のとき(すなわちテレビセットが動作状態および待機状態のとき)は電源装置7から、主電源スイッチがオフ状態(すなわちテレビセットが停止状態のとき)は後述の時計12が持つ電源から電力の供給を受け、また、電力の供給がない場合でも値の保持ができる不揮発性メモリで構成されている。
【0029】
12は、現在の時刻を示す時計であり、この時計12は電源装置7からの電力供給を必要とせず、内部に一般的な乾電池もしくは充電可能な二次電源を持っている。
【0030】
13は、設定期間保持装置11に記憶されている期間と、時計12から出力される時刻とを比較し、時計12の時刻が設定期間保持装置11に記憶されている期間内であるか否かを判定する比較装置(判定手段)であり、時計12の時刻が設定期間保持装置11に記憶されている期間内になると、電源装置7に対し全ての電力供給を停止してテレビセットを停止状態にするための信号を出力する。また、時計12の時刻が設定期間保持装置11に記憶されている期間から外れると、テレビセットを待機状態にするための信号を出力する。この比較装置13もテレビセットが停止状態の場合、時計12から電力の供給を受ける。
【0031】
このように構成されるテレビジョン受信機の動作を説明する。ユーザは予め、リモコン装置3もしくは入力装置1によって、自己の生活習慣に応じ、例えば就寝時間帯や外出時間帯などの1つ以上の期間を設定期間保持装置11に設定しておく。
【0032】
テレビ制御装置2は現在のテレビセットが待機状態であるかどうかを時計12に知らせ、時計12はテレビセットが待機状態であるとき、比較装置13に時刻を出力する。比較装置13は時計12から出力された時刻と設定期間保持装置11に記憶された期間とを比較し、時計12の時刻が設定期間保持装置11に記憶されている期間になると、電源装置7に対し全ての電力供給を停止してテレビセットを停止状態にするための信号を出力する。また、時計12の時刻が設定期間保持装置11に記憶されている期間から外れると、テレビセットを待機状態にするための信号を出力する。したがって、ユーザが設定した期間内でテレビセットが待機状態であるとき、自動的にテレビセットは停止状態になり、設定した期間を外れると、自動的に待機状態になる。
【0033】
なお、電源装置7からの全ての電力供給が停止されているテレビセットが停止状態のとき、テレビ制御装置2は機能しなくなり、時計12に対し、待機状態にあるかどうかの信号を出力しなくなるため、時計12はテレビ制御装置2からの信号がない場合は常に比較装置13に対し時刻を出力するようにしている。
【0034】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザの生活習慣となっている就寝時間帯や外出時間帯などのテレビセットを使用しない時間帯(期間)を設定期間保持装置11に設定しておくことで、現在の時刻が設定された期間になると、主電源スイッチを切り忘れていても自動的にテレビセットが待機状態から電力消費のない停止状態に移行するため、待機電力の無駄な消費をなくし、消費電力量を削減することができる。また、現在の時刻が設定された期間から外れたときにはテレビセットは待機状態に移行するため、主電源スイッチを操作しなくてもリモコン装置による操作が可能となる。
【0035】
(第3の実施の形態)
以下に、本発明の第3の実施の形態について図3を用いて説明する。図3は本発明の第3の実施の形態のテレビジョン受信機の構成を示すブロック図である。図3において、1〜12は第2の実施の形態と同様である。14はテレビセットの周囲の明るさを検出する光検出装置である。15は比較装置であり、この比較装置15は、第2の実施の形態における比較装置13の機能に加え、光検出装置14の出力する信号を入力し、テレビセットの周囲の明るさが所定の明るさ以上である場合、ユーザが設定した設定期間保持装置11に記憶されている期間になっても、電源装置7に対し全ての電力供給を停止するための信号を出力しないようにしたものである。
【0036】
この実施の形態のテレビジョン受信機の動作について、第2の実施の形態のテレビジョン受信機の動作との違いを主に説明する。第2の実施の形態同様、ユーザは予め、自己の生活習慣に応じ、テレビセットを停止状態にしたい期間、例えば就寝時間帯や外出時間帯などの1つ以上の期間を設定期間保持装置11に設定しておく。ここで、ユーザが通常の生活習慣から外れた行動を行い、例えば就寝時間帯などの設定期間保持装置11に設定された期間であっても、テレビセットの周囲が明るい場合にはユーザが就寝状態ではなく、ユーザが活動を行なっていると判断でき、そのような場合においてはテレビセットを使用することが十分に考えられる。そこで本実施の形態では、ユーザが設定した設定期間保持装置11に記憶されている期間になっても、光検出装置14で検出した明るさが所定の明るさ以上であるときには電源装置7に対し全ての電力供給を停止することなく、待機状態を維持する。待機状態であれば、リモコン装置3によってテレビセットを容易に操作できるため、停止状態にしてテレビの操作性が悪くなってしまうのを防ぐことが可能になる。
【0037】
このように本実施の形態によれば、第2の実施の形態の効果に加え、ユーザの変則的な生活リズムにも対応した操作性の良好なテレビジョン受信機を実現できる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明のテレビジョン受信機によれば、リモコン装置の副電源スイッチのオフによりテレビセットを動作状態から待機状態にした後、この待機状態が設定された時間継続するとテレビセットを停止状態に移行させるようにしたことにより、ユーザが主電源スイッチを切り忘れて就寝したり外出した場合等、長時間(=設定された時間)テレビセットを使用しない場合に、自動的にテレビセットが待機状態から電力消費のない停止状態に移行するため、待機電力の無駄な消費をなくし、消費電力量を削減することができる。
【0039】
また、本発明のテレビジョン受信機によれば、リモコン装置の副電源スイッチのオフによりテレビセットが待機状態で、かつ現在の時刻が設定された期間内であるときにテレビセットを停止状態に移行させるようにしたことにより、ユーザの生活習慣となっている就寝時間帯や外出時間帯などのテレビセットを使用しない時間帯(設定された期間)になると、主電源スイッチを切り忘れていても自動的にテレビセットが待機状態から電力消費のない停止状態に移行するため、待機電力の無駄な消費をなくし、消費電力量を削減することができる。また、現在の時刻が設定された期間から外れたときにテレビセットを停止状態から待機状態に移行させるようにすることにより、現在の時刻が設定された期間から外れると、主電源スイッチを操作しなくてもリモコン装置による操作が可能となる。さらに、光検出装置を設け、就寝時間帯などの設定された期間であっても、テレビセットの周囲の明るさが所定の明るさ以上であるときにはテレビセットを停止状態に移行させず、待機状態にしておくことで、ユーザの変則的な生活リズムにも対応した操作性の良好なテレビジョン受信機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のテレビジョン受信機のブロック図。
【図2】本発明の第2の実施の形態のテレビジョン受信機のブロック図。
【図3】本発明の第3の実施の形態のテレビジョン受信機のブロック図。
【符号の説明】
1 入力装置
2 テレビ制御装置
3 リモコン装置
4 チューナ
5 表示制御装置
6 表示装置
7 電源装置
8 設定値保持装置
9 タイマカウンタ
10 比較装置
11 設定期間保持装置
12 時計
13 比較装置
14 光検出装置
15 比較装置
Claims (1)
- 動作状態のときにテレビ電波を受信して画像を表示するテレビセットと、
現在の時刻を示す時計と、
設定された時間帯を記憶する設定期間保持装置と、
前記時計の示す時刻が前記設定期間保持装置に記憶された時間帯内であるか否かを判定する判定手段とを有し、
前記判定手段の結果が、前記時計の示す時刻が前記設定期間保持装置に記憶された時間帯内であることを示す場合には前記テレビセットを待機状態から停止状態に移行させ、前記時計の示す時刻が前記設定期間保持装置に記憶された時間帯から外れたことを示す場合には前記テレビセットを停止状態から待機状態に移行させることを特徴とするテレビジョン受信機。
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