JP4341118B2 - 工具交換装置及び工具交換方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工具マガジンに保持されている複数の工具の中から所定の工具を選択して交換するように構成された工具交換装置及び工具交換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
工具交換装置を備えた工作機械においては、工具マガジンに保持されている複数の工具の中から所定の工具を選択し、その選択した工具を主軸に装着することにより被加工物を加工するように構成されている。また、工具には、それぞれ加工作業に使用可能な時間、即ち、寿命が決まっているため、工具マガジンに収容されている複数の工具の寿命をそれぞれ管理するように構成されている。そして、工具を交換する際には、同じ種類の複数の工具については、寿命がなくなった工具は選択しないようにし、寿命が残っている工具を選択するように構成されている。
【0003】
このような構成の工具交換装置を備えた工作機械の一例として、特公平4−18322号公報に記載された構成がある。この公報の構成では、工作機械で現在使用している工具の残り寿命を常に監視し、その使用中の工具の残り寿命がなくなったら、加工動作を中断して工具を交換し、工具交換後は、中断位置から加工動作を再開させるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成の工具交換装置の場合、加工動作として、例えば切削移動を実行している途中で、工具交換を行ってしまうことがある。具体的には、工作機械で実行するNCプログラム(即ち、加工プログラム)においては、切削移動のブロックが2個以上続くことがあり、このような切削移動ブロックの実行の途中で、工具の残り寿命がなくなった場合、切削移動のブロックの境界で、加工動作(切削移動)を中断して工具交換を行ない、工具交換後、次の切削移動のブロックを実行するように構成されている。しかし、このように、切削移動の加工動作を途中で中断すると、被加工物の切削面に段差が発生するという不具合があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、工作機械で使用している工具の残り寿命がなくなったら、速やかに工具交換を実行できるように構成し、しかも、被加工物の切削面に段差が発生することを防止できる工具交換装置及び工具交換方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の工具交換装置は、複数の工具を着脱可能に保持する工具マガジンを備え、この工具マガジンに保持されている工具の中から所定の工具を選択して交換するように構成された工具交換装置において、前記工具マガジンに保持されている工具の寿命を管理する寿命管理手段を備え、そして、工作機械で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「位置決め」であるか否かを判断し、「位置決め」であるときに、工作機械で使用している工具の寿命が残っているか否かを判断する寿命判断手段を備え、この寿命判断手段により工作機械で使用している工具の寿命が残っていないと判断されたときに、前記工具マガジンの中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換する交換手段を備えたところに特徴を有する。
【0007】
上記構成によれば、工作機械で使用している工具の残り寿命がなくなった場合、次に実行するブロックが「位置決め」であるときに、工具交換が実行される。このため、工具の残り寿命がなくなったら、工具交換が速やかに実行される。そして、上記構成によれば、次に実行するブロックが「切削移動」のときは、工具交換が実行されない、即ち、切削移動の加工動作を中断して工具交換を行うようなことがなくなる。従って、被加工物の切削面に段差が発生することを確実に防止できる。
【0008】
また、上記構成の場合、工具交換を行うために加工を中断した加工中断位置を記憶する記憶手段と、前記加工中断位置に、前記「位置決め」ブロックにより指示された移動を加えた移動目標位置を計算する手段とを備えるように構成することが好ましい。更に、前記加工プログラムのうちの前記「位置決め」ブロックの次のブロックが「位置決め」であるか否かを判断し、「位置決め」であるときには、前記移動目標位置に、前記次の「位置決め」ブロックにより指示された移動を加えた移動目標位置を計算する手段を備えるように構成することがより一層好ましい。
【0009】
本発明の他の工具交換装置は、複数の工具を着脱可能に保持する工具マガジンを備え、この工具マガジンに保持されている工具の中から所定の工具を選択して交換するように構成された工具交換装置において、前記工具マガジンに保持されている工具の寿命を管理する寿命管理手段と、工作機械で使用している工具の寿命が残っているか否かを判断する寿命判断手段と、この寿命判断手段により工作機械で使用している工具の寿命が残っていないと判断されたときであって、工作機械で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「切削移動」であるか否かを判断し、「切削移動」でないときに、前記工具マガジンの中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換する交換手段とを備えたものである。そして、この構成の場合も、前記工具交換装置とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施例について、図1ないし図6を参照しながら説明する。まず、図2は本実施例のマシニングセンタ(工作機械)1の全体の概略構成を示す図であり、この図2を参照して、マシニングセンタ1について説明する。べース2にはコラム3が配設されており、このコラム3の前面には主軸ヘッド4が上下方向に移動可能に設けられている。この主軸ヘッド4は、コラム3の上部に設けられた上下動モータ5により上下方向に移動駆動されるように構成されている。
【0011】
上記主軸ヘッド4の内部には、主軸(図示しない)が回転可能に設けられており、この主軸の下端部に工具6が着脱可能に装着されるように構成されている。上記主軸及び工具6は、主軸ヘッド4の上部に設けられた主軸モータ7により回転駆動されるように構成されている。
【0012】
そして、主軸ヘッド4の下方には、ワーク(図示しない)を取付固定するワークテーブル8がXY方向に移動可能に設けられている。このワークテーブル8は、X軸モータ9(図4参照)及びY軸モータ10(図4参照)によりXY方向に移動駆動されるように構成されている。
【0013】
また、主軸ヘッド4の側部には、複数(例えば8個)の工具6を着脱可能に収納保持する工具マガジン11が配設されている。この工具マガジン11には、図3(a)及び(b)に示すように、例えば8個の工具ポット12が円環状に配設されていると共に、これら工具ポット12内に工具6がそれぞれ収納保持されている。上記工具ポット12は、マガジンモータ13により円環状の工具通路14内を搬送されるように構成されている。この搬送動作により、工具ポット12ひいては工具6は、工具割り出し部に位置付けられる、即ち、回転割り出しされるように構成されている。
【0014】
そして、工具交換を実行する場合には、上下動モータ5を駆動するにより主軸ヘッド4を上方へ移動させて退避させ、主軸モータ7を駆動して主軸オリエンテーションを実行する。続いて、マガジンモータ13を駆動して、交換する工具6を収納する工具ポット12を工具割り出し部に位置させるように回転割り出し (搬送)する。
【0015】
次いで、揺動モータ15を駆動して揺動機構(図示しない)を作動させることにより、上記回転割り出しされた工具ポット12を、下方へ揺動させ、工具交換位置(NP)にて下向きに工具取出し可能となるようにする。そして、工具交換モータ16を駆動して交換用アーム17を作動させると、主軸の下端部に装着されている工具6と、工具交換位置(NP)にある工具ポット12に収納されている工具6とが交換されるように構成されている。この後、それまで使用していた工具6を収納した工具ポット12を、揺動機構を作動させることにより、上方へ揺動させ、工具6が水平方向に向くようにする。これにより、工具交換作業が完了する。
【0016】
次に、上記マシニングセンタ1の各モータを駆動制御する数値制御装置18について、図4を参照して説明する。この図4に示すように、数値制御装置18は、マシニングセンタ1の運転全体の制御を司るマスターCPU19と、ワーク加工の運転制御を司るスレーブCPU20と、自動工具交換の運転制御を司る自動工具交換CPU(以下、ATC部CPUと称す)21という3つのCPUを中心にして構成されている。尚、上記数値制御装置18が、本発明の寿命管理手段、寿命判断手段、交換手段としての各機能を備えている。
【0017】
上記マスターCPU19には、マスター部ROM22と、第1マスター部RAM23と、第2マスター部RAM24とが接続されている。マスター部ROM22には、制御装置自体を動作させるためのプログラムや各種の定数等のデータ等が格納されている。第1マスター部RAM23には、制御実行中の変数やフラグ等のデータが一時的に記憶されるようになっている。第2マスター部RAM24には、加工プログラム(NCプログラム)や、工具マガジン11に収納されている各工具6に残存している寿命等の工具情報を管理するための工具情報テーブルなどのデータが記憶されるように構成されている。尚、第2マスター部RAM24は、電源オフ時にバックアップされるように構成されている。
【0018】
また、スレーブCPU20には、スレーブ部ROM25と、スレーブ部RAM26とが接続されている。スレーブ部ROM25には、ワーク加工のためのモータ駆動プログラムや各種の定数等のデータが格納されている。スレーブ部RAM26には、ワーク加工制御実行中の変数やフラグ等のデータが一時的に記憶されるようになっている。
【0019】
更に、ATC部CPU21には、ATC部ROM27と、ATC部RAM28とが接続されている。ATC部ROM27には、工具交換のための交換アーム駆動プログラムや各種の定数等のデータが格納されている。ATC部RAM28には、交換制御実行中の変数やフラグ等のデータが一時的に記憶されるように構成されている。
【0020】
また、マスターCPU19とスレーブCPU20との間には、MS間共通RAM29が接続されている。このMS間共通RAM29には、マスターCPU19からスレーブCPU20への指令或はその逆方向への指令や情報等のデータが格納されている。上記MS間共通RAM29は、マスターCPU19及びスレーブCPU20の両方からデータが書き込まれると共に、両方のCPUによりデータが読出されるように構成されている。同様にして、マスターCPU19とATC部CPU21との間には、MA間共通RAM30が接続されている。
【0021】
更に、マスターCPU19には、キーボード31とCRT32が接続されている。上記キーボード31により、加工プログラムや工具情報テーブルなどのデータを入力することが可能になっている。上記CRT32には、入力された加工プログラムや工具の寿命に関する情報や運転情報等が表示されるように構成されている。更に、マスターCPU19には、主軸ヘッド4の上下方向アブソリュート位置を検出する上下位置センサ33が接続されている。
【0022】
一方、スレーブCPU20には、X軸モータ9とY軸モータ10が接続されている。スレーブCPU20は、これらX軸モータ9及びY軸モータ10に制御信号を送出してこれらを駆動制御するように構成されている。これにより、ワークテーブル8及びワークテーブル8に取り付けられたワーク(被加工物)の位置がXY方向に変更されるようになっている。更に、スレーブCPU20には、上下動モータ5と主軸モータ7とが接続されている。スレーブCPU20は、これら上下動モータ5と主軸モータ7に制御信号を送出してこれらを駆動制御するように構成されている。これにより、ワークに対して所定の工具による加工動作が実行されるようになっている。
【0023】
更に、ATC部CPU21には、マガジンモータ13と、揺動モータ15と、工具交換モータ16とが接続されている。ATC部CPU21は、マガジンモータ13に制御信号を送出してこれを駆動制御することにより工具割り出しを実行させ、揺動モータ15に制御信号を送出してこれを駆動制御することにより揺動機構を作動させ、工具交換モータ16に制御信号を送出してこれを駆動制御することにより工具交換を実行するように構成されている。
【0024】
一方、工具マガジン11に収納された複数の工具6の寿命等に関する情報を格納した工具情報テーブルTBの具体的構成を、図5に示す。この図5に示すように、工具情報テーブルTBは、第2マスター部RAM24内に格納されており、3つのエリアAR1、AR2、AR3から構成されている。エリアAR1は、指令工具エリアであり、加工プログラム上で指定された指定工具番号Tprogが記憶されている。
【0025】
エリアAR2は、ポット番号Pnと工具番号Tnとの対応を示すものであり、工具マガジン11の各工具ポット12のいずれに工具番号何番の工具6が収納されているかを示す情報のデータが格納されている。このエリアAR2を、マガジン工具設定エリアと呼ぶ。このマガジン工具設定エリアAR2の右端の欄には、主工具情報Qmが格納されている。この主工具情報Qmは、各工具6に対して主工具として指定された工具があるときに、その工具を示すデータである。例えば、ポット番号7の工具ポットに収納された工具番号60の工具は、工具番号2を主工具とする予備工具であることを表している。尚、主工具の指定がない工具は、それ自身が主工具であることを示している。
【0026】
また、エリアAR3は、工具寿命管理エリアであり、工具番号何番の工具に何分間の寿命が残っているかを示すデータが格納されている。マスターCPU19は、加工に使用された各工具6に対して、実際の使用時間を残存寿命から減算する処理を行い、逐次、工具寿命管理エリアAR3のデータ内容を書き替えるように構成されている。
【0027】
次に、上記したマシニングセンタ1の運転動作、特には、加工プログラムを実行している途中で工具交換を行う場合の動作の制御について、図1及び図6も参照して説明する。図1のフローチャートは、数値制御装置18のマスターCPU19が実行する制御の内容を示している。図6は、マシニングセンタ1で実行する加工プログラムの一部分を示している。
【0028】
マシニングセンタ1の運転制御が開始されると、まず、図1のステップS1を実行し、マシニングセンタ1で実行している加工プログラムにおいて次のブロックがあるか否かを判断する。ここで、次のブロックが無いときは、ステップS1にて「NO」へ進み、運転制御を終了する。これに対して、次のブロックが有るときは、ステップS1にて「YES」へ進み、次の1ブロックの命令等を解釈する(ステップS2)。
【0029】
そして、上記解釈したブロックが「G0」、即ち、「位置決め」であるか否かを判断する(ステップS3)。ここで、ブロックが「位置決め」でないときは、ステップS3にて「NO」へ進み、そのブロックの命令等の内容を実行するように構成されている(ステップS11)。このステップS11を実行した後は、ステップS1へ戻るようになっている。
【0030】
一方、上記ステップS3において、解釈したブロックが「位置決め」であるときは、「YES」へ進み、現在使用中の工具6の寿命が切れているか否かを判断する(ステップS4)。ここで、使用中の工具6の寿命が切れていない(即ち、寿命が残っている)場合は、ステップS4にて「NO」へ進み、上記ステップS11へ移行して、そのブロック、即ち、「位置決め」を実行するように構成されている。
【0031】
これに対して、使用中の工具6の寿命が切れている(即ち、寿命が残っていない)場合は、ステップS4にて「YES」へ進み、次の工具、即ち、使用中の工具の予備の工具(同じ種類の工具)があるか否かを判断する(ステップS5)。ここで、予備の工具があるときは、ステップS5にて「YES」へ進み、ステップS6へ移行して、主軸に装着されている工具を予備の工具に交換すると共に、工具交換位置で待機する。このとき、加工中断点(位置)に、「位置決め」ブロックにより指示された移動量を加算した位置を移動目標位置とし、この算出した移動目標位置を第1マスター部RAM23または第2マスター部RAM24に記憶するように構成されている。この場合、第1マスター部RAM23または第2マスター部RAM24が、本発明の記憶手段を構成している。
【0032】
一方、上記ステップS5において、予備の工具がないときは、「NO」へ進み、ステップS12へ移行し、アラームを発生させて、マシニングセンタ1の動作を一時停止するように構成されている。このアラームの発生により、作業者は、異常(具体的には、工具の寿命がなくなると共に予備工具が無いという異常)が発生したことを認識することができ、その対策を施すことが可能となる。そして、上記異常を解消した後は、一時中断点から運転を再開することができるように構成されている。
【0033】
さて、上記ステップS6にて工具交換を実行した後は、ステップS7へ進み、加工プログラムにおける次のブロック(即ち、上記「位置決め」ブロックの次のブロック)を解釈する。続いて、この解釈したブロックが「G0」、即ち、「位置決め」であるか否かを判断する(ステップS8)。ここで、解釈したブロックが「位置決め」でないときは、ステップS8にて「NO」へ進み、前記記憶しておきた移動目標位置へ移動させる(ステップS10)。そして、ステップS3へ戻り、ここでは、上記解釈したブロックが「位置決め」でないから、ステップS3にて「NO」へ進み、ステップS11へ移行し、そのブロックの命令等の内容を実行するように構成されている。
【0034】
一方、上記ステップS8において、解釈したブロックが「位置決め」であるときは、「YES」へ進み、前記記憶しておきた移動目標位置に、上記「位置決め」ブロックにより指示された移動量を加算した位置を移動目標位置とし、この移動目標位置を記憶する(ステップS9)。そして、この後は、ステップS7へ戻り、上述した処理を繰り返し実行するように構成されている。
【0035】
さて、マシニングセンタ1で実行する加工プログラムが例えば図6に示すようなプログラムであった場合に、その加工動作の途中で工具の寿命がなくなったときの動作について、具体的に説明する。尚、図6において、右端の数字は、加工プログラムのブロックの番号を示している。
【0036】
上記図6の加工プログラムにおいて、ブロック1、2、3は「切削移動」のブロックである。従って、例えばブロック1の実行中に、今、使用している工具6の寿命が切れたとすると、ブロック2、3が「切削移動」であるから、即ち、 「位置決め」でないから、図1のステップS3の判定で「NO」へ進むようになり、ブロック2、3の「切削移動」が実行されるように動作し、工具交換は実行されない。
【0037】
この後、ブロック4が「G0(位置決め)」であるから、このブロック4を解釈した時点で、工具の寿命が切れていることを判断し、図1のステップS4及びS5でそれぞれ「YES」へ進み、工具交換を実行する。そして、工具交換後は、加工中断点へ復帰せずに、工具交換位置で待機する。この場合、加工中断点に 「位置決め」ブロック(ブロック4)により指示された移動量を加算した位置を、移動目標位置として記憶するように構成されている。
【0038】
次に、ブロック5を解釈する。このブロック5も「G0(位置決め)」であるから、主軸を移動させず、移動目標位置を更新する処理(図1のステップS9)を行う。続いて、ブロック6を解釈する。このブロック6も「G0(位置決め)」であるから、主軸を移動させず、移動目標位置を更新する処理(図1のステップS9)を行う。
【0039】
この後、ブロック7を解釈する。このブロック7は、「切削移動」ブロックであり、「G0(位置決め)」でないから、図1のステップS8にて「NO」へ進み、ステップS10へ移行し、主軸を、記憶している移動目標位置へ移動させる。この場合、主軸を移動目標位置へ移動させるに当たっては、まず、最初にXY軸方向に移動させて、XY軸の位置決めを行う。続いて、Z軸方向へ移動させ、Z軸の位置決めを行うように構成されている。
【0040】
このように移動させることにより、ワークと工具が干渉することを防止するようにしている。また、上記構成では、工具交換後のG0ブロックの移動をまとめて実行するように構成したので、工具交換後に一旦加工中断点に復帰した後、この加工中断点からG0ブロックで指定された移動量だけ移動させるように動作させる構成に比べて、移動に要する時間を短縮することができる。
【0041】
このような構成の本実施例によれば、マシニングセンタ1で使用している工具の残り寿命がなくなった場合、次に実行するブロックが「位置決め」であるときに、工具交換が実行される。このため、工具の残り寿命がなくなったら、工具交換が速やかに実行される。そして、上記構成によれば、次に実行するブロックが「切削移動」のときは、マシニングセンタ1で使用している工具の残り寿命がなくなっていても、工具交換が実行されない、即ち、切削移動を中断して工具交換を行うようなことがない。従って、従来構成とは異なり、ワーク(被加工物)の切削面に段差が発生することを確実に防止できる。
【0042】
また、上記実施例では、工具交換後のG0ブロックの移動量を演算してまとめてから、1回で移動させるように構成した。このため、工具交換後に一旦加工中断点に復帰させた後、この加工中断点から、工具交換後のG0ブロックで指定された移動量だけ移動させるように動作させる構成、即ち、移動を2回以上実行させる構成に比べて、移動に要する時間を短縮することができる。
【0043】
図7及び図8は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分及び同一ステップについては、同一符号及び同一ステップ番号を付している。前述した第1の実施例では、工具交換後、次のブロックが「G0」ブロックでなければ、主軸を移動目標位置へ移動させるように構成したが、これに代えて、第2の実施例では、工具交換後、次のブロックが「G0」ブロックでなくても、「切削移動」ブロックでなければ、主軸を移動目標位置へ移動させないように構成した。
【0044】
具体的には、図7に示すように、ステップ2とステップ3との間に、ステップ21を挿入し、このステップS21では、工具交換復帰中フラグがセットされているか否かを判断する。ここで、工具交換復帰中フラグがセットされていないときには、ステップS21にて「NO」へ進み、ステップS3へ進むように構成されている。そして、ステップS3、S4、S5、S6を順に実行した後、即ち、予備の工具に交換した後、ステップS22に移行し、工具交換復帰中フラグをセットする。この後は、ステップS1へ戻るように構成されている。
【0045】
一方、ステップS21において、工具交換復帰中フラグがセットされている場合には、「YES」へ進み、ステップS23へ移行し、次のブロックが「切削移動」ブロックであるか否かを判断する。ここで、次のブロックが「切削移動」ブロックであったときは、ステップS23にて「YES」へ進み、移動目標位置へ移動する(即ち、復帰位置に戻る)ように構成されている(ステップS24)。そして、ステップS25へ進み、工具交換復帰中フラグをクリアする。この後は、ステップS11へ移行し、次のブロック、即ち、「切削移動」ブロックを実行するように構成されている。
【0046】
一方、ステップS23において、次のブロックが「切削移動」ブロックでないときは、「NO」へ進み、ステップS8へ移行し、次のブロックが「位置決め」ブロックであるか否かを判断する。ここで、次のブロックが「位置決め」ブロックであったときは、ステップS8にて「YES」へ進み、記憶しておきた移動目標位置に、上記「位置決め」ブロックにより指示された移動量を加算した位置を移動目標位置とし、この移動目標位置を記憶する、即ち、移動目標位置を更新する(ステップS9)。そして、ステップS1へ戻るように構成されている。
【0047】
また、上記ステップS8において、次のブロックが「位置決め」ブロックでないとき、即ち、次のブロックが「位置決め」ブロックでも「切削移動」ブロックでもないときは、「NO」へ進み、ステップS11へ移行し、そのブロックの命令等の内容を実行するように構成されている。尚、上述した以外の第2の実施例の構成は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。
【0048】
さて、第2の実施例において、マシニングセンタ1で実行する加工プログラムが例えば図8に示すようなプログラムであった場合に、その途中で工具の寿命がなくなったときの動作について、具体的に説明する。尚、図8において、右端の数字は、加工プログラムのブロックの番号を示している。
【0049】
上記図8の加工プログラムにおいて、ブロック2(即ち、G0(位置決め)ブロック)を解釈した時点で、工具の寿命が切れていることを判断し、工具交換を実行したとする。この場合、工具交換後は、加工中断点へ復帰せずに、工具交換位置で待機する。このとき、加工中断点に「位置決め」ブロック(ブロック4)により指示された移動量を加算した位置を、移動目標位置とし、この移動目標位置を記憶するように構成されている。
【0050】
次に、ブロック3を解釈する。このブロック3は、「G0(位置決め)」でないから、前記第1の実施例の場合には、主軸を記憶している移動目標位置へ移動(即ち、復帰)させてしまう。これに対して、第2の実施例の場合には、上記解釈したブロック3は、「G0(位置決め)」でないと共に、「切削移動」ブロックでもないから、図7のステップS23にて「NO」及びステップS8にて「NO」へ進み、主軸を移動させず、上記解釈したブロック3の命令等(具体的には「M8」であり、これは移動指令ではない)の内容を実行するように構成されている。
【0051】
続いて、ブロック4を解釈する。このブロック4は「G0(位置決め)」であるから、主軸を移動させず、移動目標位置を計算して更新する処理(図7のステップS9)だけを行う。この後、ブロック5を解釈する。このブロック5は、 「切削移動」ブロックであると共に、「G0(位置決め)」でないから、図7のステップS23にて「YES」へ進み、ステップS24へ移行し、主軸を、記憶している移動目標位置へ移動させる。
【0052】
このような構成の第2の実施例によれば、第1の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。特に、第2の実施例では、工具交換後、次のブロックが「G0」ブロックでなくても、「切削移動」ブロックでないときは、主軸を移動目標位置へ移動させないように構成したので、工具交換後、次のブロックが「G0」ブロックでなく、且つ、「切削移動」ブロックでないときに、主軸を移動目標位置へ移動させてしまうことを防止できる。これにより、第2の実施例では、工具交換後のすべてのG0ブロックの移動量を演算してまとめることができ、工具交換後の最初の切削移動の前に、主軸の移動を1回で完了させることができる。これにより、移動に要する時間を短縮することができる。
【0053】
尚、上記各実施例では、マシニングセンタ1で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「位置決め」であるときに、マシニングセンタ1で使用している工具の寿命が残っているか否かを判断し、この工具の寿命が残っていないと判断されたときに、工具マガジン11の中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換するように構成したが、これに代えて、マシニングセンタ1で使用している工具の寿命が残っているか否かを先に判断し、上記工具の寿命が残っていないと判断されたときであって、マシニングセンタ1で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「切削移動」でないときに、工具マガジン11の中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換するように構成しても良い。このように構成した場合も、前記各実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は以上の説明から明らかなように、工作機械で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「位置決め」であるときに、工作機械で使用している工具の寿命が残っているか否かを判断し、工具の寿命が残っていないと判断されたときに、工具マガジンの中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換するように構成したので、使用している工具の残り寿命がなくなったら、工具交換を速やかに実行することができ、しかも、被加工物の切削面に段差が発生することを防止できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示すフローチャート
【図2】 マシニングセンタの斜視図
【図3】 (a)は工具マガジンの正面図、(b)は工具マガジンの側面図
【図4】 ブロック図
【図5】 工具情報テーブルの内容を示す図
【図6】 加工プログラムの一例を示す図
【図7】 本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図8】 図6相当図
【符号の説明】
1はマシニングセンタ(工作機械)、4は主軸ヘッド、5は上下動モータ、6は工具、7は主軸モータ、8はワークテーブル、9はX軸モータ、10はY軸モータ、11は工具マガジン、12は工具ポット、13はマガジンモータ、15は揺動モータ、16は工具交換モータ、18は電子制御装置(寿命管理手段、寿命判断手段、交換手段)、19はマスターCPU、20はスレーブCPU、21はATC部CPU、31はキーボード、32はCRT、33は上下位置センサを示す。

Claims (6)

  1. 複数の工具を着脱可能に保持する工具マガジンを備え、この工具マガジンに保持されている工具の中から所定の工具を選択して交換するように構成された工具交換装置において、
    前記工具マガジンに保持されている工具の寿命を管理する寿命管理手段と、
    工作機械で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「位置決め」であるか否かを判断し、「位置決め」であるときに、工作機械で使用している工具の寿命が残っているか否かを判断する寿命判断手段と、
    この寿命判断手段により工作機械で使用している工具の寿命が残っていないと判断されたときに、前記工具マガジンの中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換する交換手段とを備えたことを特徴とする工具交換装置。
  2. 工具交換を行うために加工を中断した加工中断位置を記憶する記憶手段と、
    前記加工中断位置に、前記「位置決め」ブロックにより指示された移動を加えた移動目標位置を計算する手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の工具交換装置。
  3. 前記加工プログラムのうちの前記「位置決め」ブロックの次のブロックが「位置決め」であるか否かを判断し、「位置決め」であるときには、前記移動目標位置に、前記次の「位置決め」ブロックにより指示された移動を加えた移動目標位置を計算する手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の工具交換装置。
  4. 複数の工具を着脱可能に保持する工具マガジンを備え、この工具マガジンに保持されている工具の中から所定の工具を選択して交換するように構成された工具交換装置において、
    前記工具マガジンに保持されている工具の寿命を管理する寿命管理手段と、
    工作機械で使用している工具の寿命が残っているか否かを判断する寿命判断手段と、
    この寿命判断手段により工作機械で使用している工具の寿命が残っていないと判断されたときであって、工作機械で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「切削移動」であるか否かを判断し、「切削移動」でないときに、前記工具マガジンの中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換する交換手段とを備えたことを特徴とする工具交換装置。
  5. 複数の工具を着脱可能に保持する工具マガジンの中から所定の工具を選択して交換する工具交換方法において、
    前記工具マガジンに保持されている工具の寿命を管理すると共に、
    工作機械で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「位置決め」であるときに、工作機械で使用している工具の寿命が残っているか否かを判断し、
    工作機械で使用している工具の寿命が残っていないと判断されたときに、前記工具マガジンの中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換することを特徴とする工具交換方法。
  6. 複数の工具を着脱可能に保持する工具マガジンの中から所定の工具を選択して交換する工具交換方法において、
    前記工具マガジンに保持されている工具の寿命を管理すると共に、
    工作機械で使用している工具の寿命が残っているか否かを判断し、
    工作機械で使用している工具の寿命が残っていないと判断されたときであって、工作機械で実行している加工プログラムのうちの次に実行するブロックが「切削移動」でないときに、前記工具マガジンの中から寿命が残っている予備の工具を選択して交換することを特徴とする工具交換方法。
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