JP4340461B2 - 表示装置の製造方法 - Google Patents

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裕一 中村
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置の製造方法に係り、特に表示装置を構成するアクティブ・マトリクス基板に有するアクティブ素子に熱処理を施して所要の動作特性とするための表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄型、軽量かつ低消費電力の表示装置として液晶パネル、有機ELパネル等を用いた様々な表示装置が実用化乃至は実用化開発研究段階にある。この種の表示装置には、精細度、解像度および高速動作特性を実現するために絶縁基板の主面にマトリクス配置される各画素ごとにアクティブ素子で構成した画素回路を有する、所謂アクティブ・マトリクス型表示装置がある。
【0003】
アクティブ・マトリクス型表示装置では、上記アクティブ素子で構成した画素回路を形成した絶縁基板(以下、アクティブ・マトリクス基板とも称する)を熱処理し、当該アクティブ素子の半導体膜を活性化して所要の動作特性とする熱工程が必要である。アクティブ素子としては薄膜トランジスタが多く採用される。ここでは、この絶縁基板を薄膜トランジスタ基板(または、TFT基板)として説明する。薄膜トランジスタ基板に形成された薄膜トランジスタは、通常はガラス基板からなる絶縁基板上に成膜したシリコン半導体膜に所要の配線又は電極を形成して得られる。
【0004】
このような薄膜トランジスタ基板はガラス基板からなり、この薄膜トランジスタ基板に施す熱処理は、縦型アニール炉と称する加熱炉を用いて行われる。縦型アニール炉の内部にはボートと呼ばれる石英製の基板支持部材が絶縁基板の対向する二辺の近傍の下側に位置するように配置されている。この縦型アニール炉にロボット等で薄膜トランジスタ基板を搬入し、上記基板支持部材の上に対向する二辺近傍の下面を接触させて載置し、例えば最高温度490°Cでアニール処理することで薄膜トランジスタに所要の動作特性を付与する。通常、縦型アニール炉には上記ボートが多段に配置され、多数の薄膜トランジスタ基板を同時にアニールできるようになっている。
【0005】
図1は縦型アニール炉の概略構成を説明する模式図である。図1において、参照符号1はアニール室を示し、このアニール室1内に支持部枠4の柱4A,4Bに取り付けた複数の基板支持部材3A,3Bの群が薄膜トランジスタ基板単位で水平方向に向き合うように取り付けられている。なお、支持部枠4は底板4C、天板4Dで柱4A,4Bを固定して構成される。柱4A,4Bは図では2本のみ示すが、基板支持部材3A,3Bの配置群数により可変な複数本となる。図1ではこの基板支持部材3Aと3Bを、図の左右方向から互いに対向する水平方向に突出させている。そして、図示しないロボット等の移送手段により薄膜トランジスタ基板2を基板支持部材3A,3Bの上方に搬入し、当該薄膜トランジスタ基板2の下面を基板支持部材3Aと3Bの上部に接触させて載置する。
【0006】
図2は図1に示した縦型アニール炉内で支持される一枚の薄膜トランジスタ基板の載置状態を説明する模式図である。搬入された薄膜トランジスタ基板2は水平方向一方側に配置された3つの基板支持部材3A−1,3A−2,3A−3と、水平方向他方側に配置された3つの基板支持部材3B−1,3B−2,3B−3の計6つで支えられている。参照符号6は、基板支持部材3A,3Bと薄膜トランジスタ基板2の接触部を示す。薄膜トランジスタ基板2は極めて薄い(例えば0.5mmあるいは0.7mmなど)ガラス板であるため、基板支持部材3A,3Bに支えられた場合、自重で撓みを生じる。基板支持部材3A,3Bに支えられた当該薄膜トランジスタ基板2が撓んだ状態を図2中に描かれた直線および曲線で可視的に示した。
【0007】
図3は図2における薄膜トランジスタ基板の支持状態を図2の矢印Z方向からみた模式図である。なお、図2では基板支持部材3A−1,3A−2,3A−3と基板支持部材3B−1,3B−2,3B−3の計6つのみで支持されたものとして説明したが、薄膜トランジスタ基板2のサイズ次第では、図3に示すように搬入方向の奥側にさらに基板支持部材3Cを配置することもできる。ここでは、計7ヵ所で薄膜トランジスタ基板2を支持している。
【0008】
図4は図3のA−A’線に沿った基板支持部材の断面図であり、薄膜トランジスタ基板2は図示していない。また、図5は図3のB−B’線に沿った基板支持部材と薄膜トランジスタ基板との接触状態を模式的に説明する断面図である。図4と図5では基板支持部材3A−3,3B−3およびこれらの基板支持部材3A−3,3B−3で支持される薄膜トランジスタ基板2を例として示す。基板支持部材3A−3,3B−3の先端部は2方向に湾曲する平滑な曲面とされ、この曲面上に薄膜トランジスタ基板2が接触載置して支持される。図中、この接触部分を参照符号6A,6Bで示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した基板支持部材3A−3,3B−3の平滑な曲面に絶縁基板(主に薄膜トランジスタ基板)2を接触させて載置支持することで、薄膜トランジスタ基板2の接触部分6A,6Bによって当該薄膜トランジスタ基板2の裏面に傷がつくことはないと考えられていた。
【0010】
しかしながら、実際には本装置の使用開始当初は薄膜トランジスタ基板2の裏面には傷がつかなかったのだが、長期間の使用、すなわち、薄膜トランジスタ基板2を入れ替えて熱処理を行うという工程を何度も繰り返すうち、薄膜トランジスタ基板2の裏面に傷が発生するようになった。
【0011】
この原因を調査したところ、基板支持部材3A−3,3B−3において、薄膜トランジスタ基板2との接触部分6A,6Bに傷が生じており、この基板支持部材3A−3,3B−3の傷が原因で、薄膜トランジスタ基板2の裏面にも傷を発生させていることが発見された。
【0012】
図6は薄膜トランジスタ基板に生じる傷の発生原因を説明する図5と同様の模式図、図7は従来の基板支持部材接触部分に生じた傷の形状例を説明する模式図、図8は従来の薄膜トランジスタ基板に生じる傷の発生原因をさらに詳細に説明する模式図である。ここでは、図2の基板支持部材3A−3と3B−3と薄膜トランジスタ基板2の関係で説明するが、他の基板支持部材との間においても同様である。薄膜トランジスタ基板2が縦型アニール炉の基板支持部材3A−3と3B−3に載置して装填された状態では、薄膜トランジスタ基板2は自重により図示したように撓んでいる。したがって、両者の接触は図6に丸で囲んだ6A,6Bで示す狭い面積に集中する。この状態でアニールが行われると、加熱とその後の冷却により、薄膜トランジスタ基板2には熱による変形が発生する。具体的には、加熱時には、薄膜トランジスタ基板2が膨張するとともに、薄膜トランジスタ基板2の撓みがより大きくなる。このとき、薄膜トランジスタ基板2と基板支持部材3A−3,3B−3の接触部分6A,6Bには熱による変形に起因する力(摩擦)5A、5Bが発生する。加熱後の冷却の際にも、先程とは逆に薄膜トランジスタ基板2が収縮するとともに、薄膜トランジスタ基板2の撓みが加熱時より小さくなる。このときも、薄膜トランジスタ基板2と基板支持部材3A−3,3B−3の接触部分6A,6Bには熱による変形に起因する力(摩擦)5A、5Bが発生する。
【0013】
そして、これが長期間にわたって繰り返し実施されることで、基板支持部材3A−3,3B−3と薄膜トランジスタ基板2の接触部分6A,6Bには図7に参照符号7示した摩擦傷の凹凸が生じる。この基板支持部材3A−3,3B−3に生じた凹凸7は、繰り返して次々に載置されアニールされる薄膜トランジスタ基板2の接触部分(当該基板の裏面)に、同様の熱による変形に起因する力5A,5Bが生じた際に、図8に参照符号8で示した摩擦傷の凹凸8を発生させるものと考えられる。
【0014】
そして、このような薄膜トランジスタ基板の傷は、その後の組立工程での基板クラックを引き起したり、表示装置に組立てたとき、例えばそれが液晶表示装置である場合はバックライトからの光を散乱させて表示品質を劣化させる原因ともなる。さらに、このような摩擦傷の発生時に当該凹凸生成の塵が下側に載置された薄膜トランジスタ基板に落下し、その主面を汚染して不良画素を招くことがある。
【0015】
本発明の目的は、このような縦型アニール炉による薄膜トランジスタ基板の傷の発生を抑制して高品質の表示装置を得ることができる表示装置の製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、他の薄膜トランジスタ基板の汚染を回避して高品質の表示装置を得ることができる表示装置の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、ガラス基板2と接触する部分がアルミナ系又はジルコニア系の材料で形成された基板支持部材3によってガラス基板2をほぼ水平に支持しながら熱処理を行う。
【0017】
あるいは、少なくとも絶縁基板2と接触する部分に絶縁基板2の熱による変形に起因する力により回転する回転体10を用いて絶縁基板2をほぼ水平に支持しながら熱処理を行う。その際、回転体10の回転に伴って発生する異物がそれより下方の絶縁基板2の上に落下するのを防止する異物受け部材13を設ける。
【0018】
本発明による表示装置の製造方法の代表的な構成を以下に列挙する。
【0019】
(1)、アクティブ素子が形成されたガラス基板に熱処理を施す工程を有する表示装置の製造方法であって、
少なくとも前記ガラス基板と接触する部分がアルミナ系又はジルコニア系の材料で形成された基板支持部材の上に前記ガラス基板を載置する基板装填工程と、前記ガラス基板を前記基板支持部材に接触させて載置した状態でほぼ水平に支持しながら熱処理する加熱工程とを有する。
【0020】
(2)、(1)において、前記ガラス基板は前記アクティブ素子として薄膜トランジスタを有するアクティブ・マトリクス基板であり、前記熱処理が前記薄膜トランジスタを構成する半導体膜のアニール処理である。
【0021】
(3)、アクティブ素子が形成された絶縁基板に熱処理を施す工程を有する表示装置の製造方法であって、
少なくとも前記絶縁基板と接触する部分に前記絶縁基板の熱による変形に起因する力により回転する回転体を有した基板支持部材の上に前記絶縁基板を載置する基板装填工程と、
前記絶縁基板を前記基板支持部材の前記回転体に接触させて載置した状態でほぼ水平に支持しながら熱処理する加熱工程とを有する。
【0022】
(4)、(3)において、前記基板支持部材は複数枚の前記絶縁基板をそれぞれ前記絶縁基板の面に垂直な方向に所定間隔をもって多数段支持できるよう配置され、前記複数枚の絶縁基板を前記基板支持部材のそれぞれに載置して熱処理する。
【0023】
(5)、(4)において、前記基板支持部材に有する前記回転体の回転に伴って発生する異物がそれより下方の絶縁基板の上に落下するのを防止する異物受け部材を備えた。
【0024】
(6)、(3)乃至(5)の何れかにおいて、前記回転体が前記絶縁基板を支持している前記絶縁基板上の平面的な位置に応じて前記回転体の回転方向の角度を異ならせた。
【0025】
(7)、(3)乃至(5)の何れかにおいて、前記絶縁基板は前記アクティブ素子として薄膜トランジスタを有するアクティブ・マトリクス基板であり、前記熱処理が前記薄膜トランジスタを構成する半導体膜のアニール処理である。
【0026】
尚、本発明は以上に列挙した構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で変形が可能である。
【0027】
さらに、本発明は、液晶表示装置用の薄膜トランジスタ基板に限らず、例えば有機EL表示装置用の薄膜トランジスタ基板でも同様である。また、その基板がガラス基板またはプラスチック基板の何れかであってもよく、さらにはその他の各種薄型基板の熱処理にも同様に適用できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例により説明する。本発明の第1実施例では、基本的な構成は図1から図6に示したものと同様である。本実施例においてこれまでの説明と異なる点は、基板支持部材3A,3Bを構成する材質にある。本実施例では、アクティブ素子(薄膜トランジスタ)が形成された絶縁基板(薄膜トランジスタ基板2)の材質としてガラス基板を用いると共に、基板支持部材3A,3Bの少なくともガラス基板と接触する部分6A,6Bがアルミナ系又はジルコニア系の材料で形成されている。尚、基板支持部材3A,3Bの接触部分6A,6Bだけでなく、全体をアルミナ系又はジルコニア系の材料で形成してもよい。
【0029】
薄膜トランジスタ基板2がガラス基板である場合に、石英製の基板支持部材3A,3Bを用いると、両者の間では非常に密着性が高くなり、摩擦力が大きくなる。これにより、薄膜トランジスタ基板2の熱による変形に起因する力5A,5Bによって基板支持部材3A,3Bおよび薄膜トランジスタ基板2に傷が発生しやすくなる。
【0030】
これに対して、本実施例のように基板支持部材3A,3Bの材質としてアルミナ系又はジルコニア系の材料を用いると、ガラス基板との間の密着性が低くなり、傷がつきにくくなることがわかった。さらに、アルミナ系又はジルコニア系の材料を用いる場合は、加工性が良く、コストが安いという利点もある。
【0031】
図9は本発明の第2実施例を説明する縦型アニール炉内で支持される一枚の薄膜トランジスタ基板の載置状態を説明する模式図である。本実施例の特徴は、絶縁基板2との接触部分に絶縁基板2の熱による変形に起因する力5によって回転する回転体10を備えている点である。
【0032】
本実施例では、搬入された薄膜トランジスタ基板2は水平方向一方側に配置された3つの基板支持部材3A−1,3A−2,3A−3と、水平方向他方側に配置された3つの基板支持部材3B−1,3B−2,3B−3の計6つで支えられている。尚、この数や配置は適宜変更が可能である。薄膜トランジスタ基板2は図2と同様に極めて薄いガラス板であるが、絶縁基板であればよく、ガラスに限定されるものではない。
【0033】
基板支持部材3A−1,3A−2,3A−3と、3B−1,3B−2,3B−3には薄膜トランジスタ基板と接する部分に表面を平滑にした回転体10を備えている。本実施例では、基板支持部材3A−1,3A−2,3A−3と、3B−1,3B−2,3B−3のそれぞれに、各一対の回転体10A−1a,10A−1b、10A−2a,10A−2b、10A−3a,10A−3bが取り付けられている。この回転体10と基板支持部材3の詳細構造は後述する。そして、回転体10A−1a,10A−1b、10A−2a,10A−2b、10A−3a,10A−3bの材質は、アルミナ系又はジルコニア系の材料で形成するのが好ましい。しかし、従来と同様の石英製としても、その摩擦による回転で回転体10が薄膜トランジスタ基板2と接触する部分が毎回異なる場所になることと、回転によって薄膜トランジスタ基板2の熱による変形に起因する力5を発散させる作用により、前記したような傷の発生は低減できる。
【0034】
本実施例により、アニール等の熱処理時における基板支持部材との接触部分における前記傷の発生を抑制することができる。その結果、この薄膜トランジスタ基板を用いて組立てた表示装置の品質を劣化を押さえ、信頼性が高い表示装置を提供できる。
【0035】
図10は本発明の第3実施例を説明するための基板支持部材の配置例を説明する模式図である。本実施例では、前記図9で説明した基板支持部材3を薄膜トランジスタ基板2の対向する二辺と他の一辺の計三辺のそれぞれの辺の下側となるように配置した。図11は図10の矢印Z方向からみた基板支持部材の配置を説明する模式図である。図10と図11において、本実施例では、薄膜トランジスタ基板2を支持する基板支持部材3は、基板支持部材3A−1,3A−2,3A−3と、基板支持部材3B−1,3B−2,3B−3、および搬入方向奥側に設置された基板支持部材3Cで構成されている。このような基板支持部材3の配置は、比較的大型サイズの基板を熱処理する場合に好適である 。
【0036】
図12は本発明の第2実施例および第3実施例で説明した基板支持部材の動作を説明する模式図である。この図は、図11のC−C’における断面図に相当する。図12では薄膜トランジスタ基板2の対向する両端を支持する一対の回転体10A−3a,10B−3aをそれぞれ参照符号10A,10Bで示す。薄膜トランジスタ基板2の熱による変形に起因する力5A,5Bは、この薄膜トランジスタ基板2に接触して支持する回転体10A,10Bを矢印11a,11b、12a,12b方向に回転させる。これにより、熱による変形に起因する力5A,5Bを発散させて逃がすことができる。したがって、薄膜トランジスタ基板2と各回転体10A,10Bとの間で擦れあうことが大幅に抑制される。その結果、薄膜トランジスタ基板2と各回転体10A,10Bの何れの側の傷発生も抑制される。
【0037】
図13は本発明の第2実施例および第3実施例で説明した基板支持部材の具体的構成を詳細に説明する斜視図である。ここでは、基板支持部材を参照符号3で示し、基板支持部材3に有する回転体を参照符号10−a,10−bで示す。基板支持部材3の先端部と、先端部から後退した位置とにそれぞれ回転体10aと回転体10−bを設けてある。尚、この数や配置は必要に応じて変更可能である。薄膜トランジスタ基板2と接触する表面が例えば研磨などにより平滑にされた回転体10−a,10−bは中心軸を有して、この中心軸の回りに、または中心軸と一体に自由に回転するごとく設置され円柱状部材であり、両者は同じものでよい。基板支持部材3の回転体10−a,10−bが設置される部分には切欠き30a,30bが形成されている。一方、回転体10−a,10−bはブラケット14の両端に回転可能に取り付けられている。そして、ブラケット14はネジ15で基板支持部材3に固定されている。
【0038】
また、回転体10を設けたことに伴い、異物受け部材13も新たに設けた。参照符号13は回転体10−a,10−bの回転に伴って発生する異物がそれより下方の絶縁基板2の上に落下するのを防止する異物受け部材である。この異物受け部材13は不可欠ではないが、これを設置することで熱処置後の薄膜トランジスタ基板2の塵汚染を防止でき、さらに高信頼性を表示装置を得ることができる。
【0039】
図14は本発明の第4実施例を説明する図11と同様の基板支持部材の配置を説明する模式図である。本実施例の特徴は、回転体10が絶縁基板2を支持している絶縁基板2上の平面的な位置に応じて回転体10の回転方向の角度を異ならせた点にある。その実現方法の一例として、図11と比較して基板支持部材3A−1,3B−1の向きを異ならせた。本実施例では、図11における基板支持部材を薄膜トランジスタ基板2の熱による変形(例えば撓みと熱膨張/収縮)の方向に応じて配置し、薄膜トランジスタ基板2の平面位置でみて熱による変形に起因する力が生じる箇所を全体として均一または略ゝ均一に支持するように、かつ回転体の回転面と熱による変形に起因する力の方向が一致または略ゝ一致する向きに配置する。この構成により、特に画面サイズが大きい表示装置用の薄膜トランジスタ基板2の傷抑制を実現でき、この薄膜トランジスタ基板を用いて組立てた表示装置の品質を劣化を押さえ、信頼性が高い表示装置を提供できる。
【0040】
別の実現方法としては、回転体10を球状とし、自由方向に回転できるようにすることでも実現が可能である。この場合、基板支持部材3の配置の方法は例えば図11、図14などの何れでもよい。
【0041】
以上では、表示装置を構成する絶縁基板を薄膜トランジスタ基板として説明したが、本発明はこれに限るものではないことは言うまでもなく、その基板がガラス基板またはプラスチック基板、その他の材料からなる絶縁基板の何れかであってもよく、さらにはその他の各種薄型基板の熱処理にも同様に適用できることは前記したとおりである。
【0042】
以上の各実施例により熱処理を行ったアクティブ素子が形成された絶縁基板を用いて表示装置(例えば液晶表示装置や有機EL表示装置など)を製造することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示装置を構成するアクティブ・マトリクス基板を縦型アニール炉内の基板支持部材に接触載置した面における傷発生を抑制して高品質かつ高信頼性の表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦型アニール炉の概略構成を説明する模式図である。
【図2】図1に示した縦型アニール炉内で支持される一枚の薄膜トランジスタ基板の載置状態を説明する模式図である。
【図3】図2における薄膜トランジスタ基板の支持状態を図2の矢印Z方向からみた模式図である。
【図4】図3のA−A’線に沿った基板支持部材の断面図である。
【図5】図3のB−B’線に沿った基板支持部材と薄膜トランジスタ基板との接触状態を模式的に説明する断面図である。
【図6】薄膜トランジスタ基板に生じる傷の発生原因を説明する図5と同様の模式図である。
【図7】従来の基板支持部材の接触部分に生じた傷の形状例を説明する模式図である。
【図8】従来の薄膜トランジスタ基板に生じる傷の発生原因をさらに詳細に説明する模式図である。
【図9】本発明の第2実施例を説明する縦型アニール炉内で支持される一枚の薄膜トランジスタ基板の載置状態を説明する模式図である。
【図10】本発明の第3実施例を説明するための基板支持部材の配置例を説明する模式図である。
【図11】図10の矢印Z方向からみた基板支持部材の配置を説明する模式図である。
【図12】本発明の第2実施例および第3実施例で説明した基板支持部材の動作を説明する模式図である。
【図13】本発明の第2実施例および第3実施例で説明した基板支持部材の具体的構成を詳細に説明する斜視図である。
【図14】本発明の第4実施例を説明する図11と同様の基板支持部材の配置を説明する模式図である。
【符号の説明】
2・・・・絶縁基板(薄膜トランジスタ基板、3A−1,3A−2,3A−3、3B−1,3B−2,3B−3・・・・基板支持部材、6・・・・接触部分、7,8・・・・凹凸、10A−1a,10A−1b、10A−2a,10A−2b、10A−3a,10A−3b・・・・回転体、13・・・・異物受け部材、14・・・・ブラケット、15・・・・ネジ15。

Claims (4)

  1. アクティブ素子が形成された絶縁基板に熱処理を施す工程を有する表示装置の製造方法であって、
    少なくとも前記絶縁基板と接触する部分に前記絶縁基板の熱による変形に起因する力により回転する回転体を有した基板支持部材の上に前記絶縁基板を載置する基板装填工程と、
    前記絶縁基板を前記基板支持部材の前記回転体に接触させて載置した状態でほぼ水平に支持しながら熱処理する加熱工程とを有し、
    前記基板支持部材は複数枚の前記絶縁基板をそれぞれ前記絶縁基板の面に垂直な方向に所定間隔をもって多数段支持できるよう配置され、前記複数枚の絶縁基板を前記基板支持部材のそれぞれに載置して熱処理をし、
    前記回転体の回転に伴って発生する異物がそれより下方の絶縁基板の上に落下するのを防止する異物受け部材を備えられていることを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. アクティブ素子が形成された絶縁基板に熱処理を施す工程を有する表示装置の製造方法であって、
    少なくとも前記絶縁基板と接触する部分に前記絶縁基板の熱による変形に起因する力により回転する回転体を有した基板支持部材の上に前記絶縁基板を載置する基板装填工程と、
    前記絶縁基板を前記基板支持部材の前記回転体に接触させて載置した状態でほぼ水平に支持しながら熱処理する加熱工程とを有し、
    前記基板支持部材は複数枚の前記絶縁基板をそれぞれ前記絶縁基板の面に垂直な方向に所定間隔をもって多数段支持できるよう配置され、前記複数枚の絶縁基板を前記基板支持部材のそれぞれに載置して熱処理をし、
    前記回転体が前記絶縁基板を支持している前記絶縁基板上の平面的な位置に応じて前記回転体の回転方向の角度を異ならせていることを特徴とする表示装置の製造方法。
  3. 前記絶縁基板は前記アクティブ素子として薄膜トランジスタを有するアクティブ・マトリクス基板であり、前記熱処理が前記薄膜トランジスタを構成する半導体膜のアニール処理であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記基板支持部材の少なくとも前記絶縁基板と接触する部分が、アルミナ系又はジルコニア系の材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の表示装置の製造方法。
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