JP4340330B2 - トランスフェクション剤としてのポリカチオン性ステロール誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、化合物に関する。さらに、本発明は、その化合物の製造方法および治療、特に遺伝子治療(特に遺伝子導入)におけるその化合物の使用に関する。
遺伝子治療の1つの局面は、外来核酸(例えば、DNA)を細胞に導入することを含み、その結果、発現されたタンパク質が所望の治療機能を行い得る1
このタイプの治療の例としては、TK、TSGまたはILG遺伝子を挿入してガンを処置すること;CFTR遺伝子を挿入して嚢胞性線維症を処置すること;NGF遺伝子、TH遺伝子またはLDL遺伝子を挿入して神経変性障害および心血管障害を処置すること;IL-1アンタゴニスト遺伝子を挿入して慢性関節リウマチを処置すること;HIV抗原およびTK遺伝子を挿入してAIDSおよびCMV感染を処置すること;抗原およびサイトカインを挿入してワクチンとして作用させること;およびβ−グロビンを挿入して異常ヘモグロビン症状態(例えば、サラセミア)を処置することが挙げられる。
多くの現在の遺伝子治療研究は、アデノウイルス遺伝子ベクター(例えば、Ad3またはAd5)または他の遺伝子ベクターを利用する。しかし、重大な問題がそれらの使用に関係している2。これは、遺伝子導入へのより危険でない非ウイルス性のアプローチの開発を促進している3
大きな潜在能力を有する非ウイルス性導入系は、カチオン性リポソームの使用を含む4。この点に関して、カチオン性リポソーム(これは、通常、中性リン脂質およびカチオン性脂質からなる)は、DNA4、mRNA5、アンチセンスオリゴヌクレオチド6、タンパク質7、および薬物8を細胞に導入するために使用されている。多くのカチオン性リポソームは、市販されており4、9、そして多くの新しいカチオン性脂質が最近合成されている10。これらのリポソームの効力は、インビトロ4およびインビボ11の両方により例示されている。
カチオン性リポソームの調製に有用な中性リン脂質は、N-[1-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピル]-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(他には「DOTMA」として知られている)である。DOTMAの構造は、図1に示される。
最も一般的に使用されるカチオン性リポソーム系の1つは、中性リン脂質ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(一般に「DOPE」として知られている)およびカチオン性脂質3β-[(N,N-ジメチルアミノエチル)カルバモイル]コレステロール(一般に「DC-Chol」として知られている)の混合物からなる12。DOPEの構造は、図2に示される。DC-Cholの構造は、図3に示される。
脂質は、N,N-ジイソプロピルエチルアミンの存在下、CH2Cl2中でスペルミジンとコレステロールクロロホルメートとを反応させることにより合成されている18。しかし、これは、脂質と対応する位置異性体の脂質との混合物を生じ、この混合物はクロマトグラフィーにより分離不可能であることが分かった。
公知のカチオン性リポソームの効力にも関わらず、ヒト遺伝子治療におけるカチオン性リポソームの遺伝子導入効力を最適化する必要がまだある10
本発明の1つの局面によれば、カチオン性脂質として作用し得る化合物が提供され、この化合物は、そこに頭部基(head group)が結合したコレステロール基を含む;そしてここで頭部基は、DC-Cholの頭部基よりも正電荷を有するが;ここでこの化合物は、N,N-ジイソプロピルエチルアミンの存在下、CH2Cl2中でスペルミジンとコレステロールクロロホルメートとを反応させることによっては合成されない。
上記のように、DC-Cholの頭部基は、Me2N(CH22NH-である。
本発明の別の局面によれば、本発明の化合物の調製方法が提供され、この方法は、コレステロール基を頭部基と反応させる工程を包含する。
本発明の別の局面によれば、治療に使用するための、本発明の化合物または本発明の方法により調製される化合物が提供される。
本発明の別の局面によれば、遺伝的障害または状態または疾患の処置用の医薬品の製造における、本発明の化合物または本発明の方法により調製される化合物の使用が提供される。
本発明の別の局面によれば、本発明の化合物または本発明の方法により調製される化合物から形成されるカチオン性リポソームが提供される。
本発明の別の局面によれば、カチオン性リポソームの調製方法が提供され、この方法は、本発明の化合物または本発明の方法により調製される化合物からカチオン性リポソームを形成する工程を包含する。
本発明の別の局面によれば、治療に使用するための、本発明のカチオン性リポソームまたは本発明の方法により調製されるカチオン性リポソームが提供される。
本発明の別の局面によれば、遺伝的障害または状態または疾患の処置用の医薬品の製造における、本発明のカチオン性リポソームまたは本発明の方法により調製されるカチオン性リポソームの使用が提供される。
本発明の別の局面によれば、ヌクレオチド配列と以下のいずれか1つ以上との組合せが提供される:本発明の化合物、本発明の方法により調製される化合物、本発明のリポソーム、または本発明の方法により調製されるリポソーム。
本発明の別の局面によれば、治療に使用するための、本発明の組合せが提供される。
本発明の別の局面によれば、遺伝的障害または状態または疾患の処置用の医薬品の製造において、本発明による組合せの使用を提供する。
本発明の別の局面によれば、医薬品と混合された、および必要に応じて薬学的に受容可能な希釈剤、キャリア、または賦形剤と混合された本発明による化合物、または本発明のプロセスによって調製される化合物を含む、薬学的組成物を提供する。
本発明の別の局面によれば、医薬品と混合された、および必要に応じて薬学的に受容可能な希釈剤、キャリア、または賦形剤と混合された、本発明によるカチオン性リポソーム、または本発明の方法によって調製されるようなカチオン性リポソームを含む、薬学的組成物を提供する。
本発明の化合物の重要な利点は、本発明の化合物は、遺伝子治療(特に、治療学的利点を誘導するための核酸(遺伝子およびアンチセンスDNA/RNAを含む)の細胞への転移(インビトロおよびインビボ))において有用なカチオン性リポソームの調製においてカチオン性脂質(両親媒性物質)として使用され得ることであると思われる。
コレステロール基は、コレステロールまたはその誘導体であり得る。コレステロール誘導体の例としては、置換誘導体(1つ以上の環式CH2またはCH基および/または1つ以上の直鎖CH2またはCH基が適切に置換される)が挙げられる。あるいは、または加えて、1つ以上の環式基および/または1つ以上の直鎖基が不飽和であり得る。
好ましい実施態様において、コレステロール基はコレステロールである。コレステロールは、得られるリポソーム二重層を安定化するので有利であると思われる。
好ましくは、コレステロール基はカルバモイル結合を介して頭部基に結合される。この結合は、得られたリポソームが低いまたは最小の細胞毒性を有するので有利であると思われる。
好ましくは、頭部基はポリアミン基である。ポリアミン基は、得られるリポソームの遺伝子導入のDNA結合能および効果を増大させるので有利であると思われる。
1つの実施態様において、好ましくは、ポリアミン基は、天然のポリアミンである。増大されたアミノ官能性はリポソームの全体の正電荷を増大させるため、ポリアミン頭部基は有利であると思われる。さらに、ポリアミンは、DNAを強く結合し、そして安定化することの両方に公知である14。さらに、ポリアミンは細胞中に天然に存在するため、毒物学的問題は最小化されると考えられる15
適切なポリアミンの代表例としては、スペルミジン、スペルミン、カルドペンタミン、ノルスペルミジン、およびノルスペルミンが挙げられる。これらのポリアミンは図4で示される。
好ましくは、ポリアミンはスペルミジンまたはスペルミン(これらのポリアミンは1本鎖または2本鎖DNAと相互作用することが知られているので)である。他の好ましいポリアミンはカルドペンタミンである。
従って、好ましい化合物はカルバメート結合を介してコレステロールに結合されたスペルミジンである。この化合物は図5に示される。ポリアミノ頭部基はDNA縮合に有利であり、カルバメート結合は安定であるが生分解性であり、そしてコレステリル基は二重層に剛直性を与えると考えられる。カルバメート結合は頭部基の一部または全体の成分であり得る。
別の好ましい化合物は、カルバメート基を介してコレステロールに結合されたスペルミンである。同様に、ポリアミノ頭部基はDNA縮合に有利であり、カルバメート結合は安定であるが生分解性であり、そしてコレステリル基は二重層に剛直性を与えると考えられる。
好ましくは、化合物は、ヌクレオチド配列との混合物であるか、またはヌクレオチド配列と会合している。
このヌクレオチド配列は、治療(例えば、遺伝子治療)に役立ち得る発現系の一部または全てであり得る。
好ましくは、このプロセスは、アザ-ウィッティヒ法を使用する少なくとも1段階の工程を含む。
好ましくは、このプロセスは、トリメチルホスフィンの使用を含む。
好ましくは、このプロセスは、モレキュラーシーブの使用を含む。
好ましくは、カチオン性リポソームは、本発明の化合物および中性リン脂質(例えば、DOTMAまたはDOPE)から形成される。好ましくは、中性リン脂質はDOPEである。
別の実施態様では、好ましくは本発明のポリアミン基の2つ以上のアミン基が、天然に存在するポリアミン化合物のアミン基を分離する天然に見られない1つ以上の基によって分離される(すなわち、好ましくは本発明のポリアミン基は非天然のスペーサーを有する)。
総括すると、本発明はカチオン性脂質として働くことが可能な化合物を提供し、この化合物は、それに結合した頭部基を有するコレステロール基を含み;そしてここで、この頭部基はDC-Cholの頭部基よりも正電荷を有し;しかしここで、この化合物はCH2Cl2中N,N-ジイソプロピルエチルアミンの存在下でのスペルミジンとコレステロールクロロホルメートとの反応によっては合成されない。
本発明の好ましい実施態様は、カチオン性脂質として働くことが可能な化合物であり、この化合物は、それに結合した頭部基を有するコレステロール基を含み;ここで、この頭部基はDC-Cholの頭部基よりも正電荷を有し;ここでこのコレステロール基はコレステロールであり;そしてここでこの頭部基はポリアミン基であり;しかしここで、この化合物はCH2Cl2中N,N-ジイソプロピルエチルアミンの存在下でのスペルミジンとコレステロールクロロホルメートとの反応によっては合成されない。
本発明のより好ましい実施態様は、カチオン性脂質として働くことが可能な化合物であり、この化合物は、それに結合した頭部基を有するコレステロール基を含み;ここで、この頭部基はDC-Cholの頭部基よりも正電荷を有し;ここでこのコレステロール基はコレステロールであり;ここでこの頭部基はポリアミン基であり;そしてここでこのコレステロール基は、カルバモイル結合を介して頭部基に結合され;しかしここで、この化合物はCH2Cl2中N,N-ジイソプロピルエチルアミン存在下でのスペルミジンとコレステロールクロロホルメートとの反応によっては合成されない。
本発明のさらにより好ましい実施態様は、カチオン性脂質として働くことが可能な化合物であり、この化合物は、それに結合した頭部基を有するコレステロール基を含み;ここで、この頭部基はDC-Cholの頭部基よりも正電荷を有し;ここでこのコレステロール基はコレステロールであり;ここでこの頭部基はポリアミン基であり;ここでこのコレステロール基は、カルバモイル結合を介して頭部基に結合され;そしてここでこのポリアミン基は天然に存在するポリアミン(例えば、スペルミジン、スペルミンまたはカルドペンタミンのうちのいずれか1つ)であり;しかしここで、この化合物はCH2Cl2中N,N-ジイソプロピルエチルアミンの存在下でのスペルミジンとコレステロールクロロホルメートとの反応によっては合成されない。
ここで、本発明は実施例の様式によってのみ記載され、ここで以下の図が参照される:
図1は構造であり;
図2は構造であり;
図3は構造であり;
図4は一連の構造であり;
図5は構造であり;
図6は構造であり;
図7は反応スキームを含み;
図8は反応スキームおよび結果の表を含み;
図9は反応スキームおよび結果の表を含み;
図10は反応スキームおよび結果の表を含み;
図11は反応スキームを含み;
図12は反応スキームおよび結果の表を含み;
図13は反応スキームおよび結果の表を含み;
図14は反応スキームおよび結果の表を含み;
図15は反応スキームおよび結果の表を含み;
図16は反応スキームおよび結果の表を含み;
図17は反応スキームを含み;
図18は反応スキームおよび一連の結果を含み;
図19は反応スキームおよび一連の結果を含み;
図20は反応スキームおよび結果の表を含み;
図21は反応スキームおよび結果の表を含み;
図22はモデルを表し;
図23はいくつかの研究からのデータを表し;
図24はいくつかの研究からのデータを表し;
図25はいくつかの研究からのデータを表し;
図26は反応スキームを表し;
図27は反応スキームを表し;
図28は反応スキームを表し;そして
図29はいくつかの式を表す。
一般的な説明
これらの研究において、DC-Cholは、その良好な遺伝子移動能12および低い細胞毒性13のために、より効率的な遺伝子移動脂質合成のためのテンプレートとして使用された。とりわけ、DC-Cholの頭部基は、ポリアミン頭部基の系列に変化させられた。
最初の研究
最初に、図6(ここで、m=1〜3、n=1〜2であり、2として参照される)に示すカチオン性脂質の範囲、天然のポリアミンをベースとする頭部基とともに、スペルミジン(m=3、n=3:3として参照される)を合成した。
これらの化合物を調製するために、本発明者らは、アザ-ウィッティヒ方法16を用いた。そして本発明者らは、適切に保護された相同なアジドおよびアルデヒドの範囲を使用した(図7のスキーム1を参照)。
本発明者らの最初の研究は、ベンジルオキシカルボニル保護アミノアジド(図8を参照、4として参照される)が適切であることを示唆した。これらは、3工程で、そして良好な収率でアミノアルコール(図8を参照、3として参照される)から、連続的なN-ベンジルオキシカルボニル化、メチル化、およびアジド化により調製可能であった。
このプロセスおよびそれからの収率を図8に示す(スキーム2および表1を参照)。
所望のアルデヒドもまた、アミノアルコール(図9を参照、5として参照される)から、良好な収率で、合成可能であった。今回は、コレステリルクロロホルメートでのN-保護によりアルコール(図9を参照、8として参照される)を得、次いでスワン型酸化17によりアルデヒド(図9を参照、9として参照される)を得た。
このプロセスおよびそれからの収率を図9に示す(スキーム3および表2を参照)。
アルデヒド(9)は、白色結晶性固体として単離された。異なる保護基を有する類似のアルデヒドととは対照的に、極めて安定であること、取扱い易いこと、および識別可能な分解なしに長期間貯蔵され得ることが分かった。
アジド(4)とアルデヒド(9)との間のアザ-ウィッティヒ反応は、THF中でスムーズに起こり、インサイチュ還元の後、保護ポリアミン(10)を良好な収率で得た。本発明者らは、トリフェニルホスフィンよりもむしろトリメチルホスフィンの使用が高収率および短い反応時間の両方を導くことを発見した。モレキュラーシーブの使用もまた、反応系から偶発的な水分を除去することにより、一貫として良好な収率を得るのに有利であることがわかった。最終的に、ベンジルオキシカルボニル保護基の水素化分解による除去により、所望の脂質(2)を定量的な収率で得た。これらのプロセスおよび収率を図10に示す(スキーム4,表3を参照)。
新規な脂質を含むリポソームは、以下の一般的手順(これは、脂質(2)およびDOPEについての例である)を用いて調製可能であった。
脂質(2)(6μmol)およびDOPE(298μl、CHCl3中の10mg/ml溶液、4μmol)をシリンジにより、新たに蒸留したCH2Cl2(5ml)に、窒素雰囲気下で添加した。4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)緩衝液(20mM溶液の5mlをpH7.8に調整)を添加した。二相混合物を3分間、超音波処理し、そして有機溶媒を減圧下で除去した。次いで、得られたリポソーム懸濁液をさらに30分間超音波処理して、平均直径150nm(Coulter N4 MDフォトン相関分光計を用いて測定した)のリポソームを得た。
新規な化合物について、正確な分析データを、1H NMR、13C NMR、1R、MSおよび元素分析またはHRMSにより得た。
従って、このプロセスにより、容易に利用可能な出発物質から、アザ-ウィッティヒ方法を用いて、DC-Chol類似体を含むスペルミジンが得られる。これらの研究について、図11〜21もまた参照され得る。
さらなる研究
さらなる研究は、高度の相同なポリアミン(例えば、スペルミンおよびカルドペンタミンなどの正常でないポリアミン)を脂質の骨格(framework)に含むことに関する。これらの脂質は、リポソームの拘束の中で使用される場合、DNA濃縮特性を提供し、そのことにより、より強力な、より安定なリポソーム/DNA結合体が得られると考えられる。従って、本発明者らは、これらの特性が、全体的なトランスフェクション(例えば、プラスミドDNAの、例えば、細胞株へのトランスフェクション)を改良すると考える。
これらのさらなる研究についてもまた、図11〜21が参照され得る。
メタンスルホン酸エステルの調製
無水アルコール(1.48mmol)の無水CH2Cl2(15ml)溶液に、トリエチルアミン(0.62ml、4.4mmol)を添加し、そして溶液を窒素化で攪拌し、そして約0℃に冷却した。この時点で、無水CH2Cl2(5ml)中のメタンスルホニルクロリド(0.29ml、3.7mmol)を、アルコールの溶液に注意深く滴下した。添加後、攪拌を0℃で10分間継続し、次いで室温で10分間継続した。次いで、注意深く氷を添加し、そして反応を35分間クエンチした。CH2Cl2を、5倍に希釈し、次いで飽和塩化アンモニウム(70ml)、水(50ml)、およびブライン(70ml)で抽出した。次いで有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして溶媒を真空下で除去して、定量的な量の粗製メシレートを得た。
アジドの調製
メタンスルホン酸エステル(1.48mmol)、アジ化ナトリウム(0.48g、7.4mmol、5当量)、およびヨウ化ナトリウム(0.222g、1.48mmol)の攪拌混合物に、窒素下で、シリンジにより無水DMF(10ml)を添加し、そして懸濁液を80℃に加熱した。これを2時間維持し、次いで、室温まで冷却した。次いで、スラリーをCeliteTMで濾過し、そしてDMFを高真空下で除去して、淡黄色のオイルを得た。
次いで、淡黄色のオイルをジエチルエーテル(100ml)に再溶解し、そして水(3×60ml)およびブライン(80ml)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥し、そして真空下でエバポレートして、無色のアジドを得た。次いで、アジドを、フラッシュカラムクロマトグラフィー(エーテル/アセトン 4〜30%)によりさらに精製して、純粋なアジドを得た。
ブロミドの調製
メタンスルホン酸エステル(1mmol)および臭化ナトリウム(0.515g、5mmol、5当量)の混合物に乾燥DMF(10ml)をシリンジで添加し、そして溶液を80℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却し、そしてスラリーをCeliteTMで濾過し、そしてDMFを真空で除去した。次いで、ブロミドをジエチルエーテル(50ml)中に再溶解し、そして水(3×30ml)およびブライン(50ml)で洗浄した。有機抽出物を無水Na2SO4で乾燥し、そして溶媒を真空で除去し、無色のオイルを得た。次いで、ブロミドをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル20%/ペトロール80%→ジエチルエーテル)で精製し純粋なブロミドを得た。
ブロミドのモノ-N-アルキル化
N2下、無水DMF(10ml)中のブロミド(1mmol)および4-アミノ-1-ブタノール(0.36g、4mmol、4当量)の撹拌溶液に、無水K2CO3(0.276g、2mmol、2当量)およびヨウ化ナトリウム(15mg、0.1mmol、0.1当量)を添加した。反応物を72時間、室温で、反応が完結するまで、撹拌した。DMFを真空でエバポレートし、そして高真空下、徹底して乾燥した。得られたオイル状固体をCH2Cl2(100ml)中に再溶解し、そして水(50ml×4)で洗浄した。
次いで、一緒にした水性抽出物をCH2Cl2(40ml)で洗浄し、そしてCH2Cl2抽出物を無水Na2SO4で乾燥した。CH2Cl2を真空でエバポレートし、薄い黄色のオイルを得た。
アザ−ウィッティヒ反応
窒素雰囲気下、無水THF(9ml)中のフレーム(flame)乾燥の4Åモレキュラーシーブス(500mg)およびトルエン乾燥アジド(1.08mmol)の懸濁液に、トリメチルホスフィン(THF中の1.0M溶液1.2ml、1.19mmol、1.1当量)の溶液を、シリンジで滴下した。
室温で1時間撹拌した後、THF(2ml)中のアルデヒド(1.19mmol、1.1当量)をカニューレで滴下し、そして反応混合物を18時間撹拌した。この時点で、THFを窒素下、エバポレートし、そして得られたスラリーを乾燥エタノール(7ml)中に再懸濁化した。この溶液に、ホウ水素化ナトリウム(ジグリム中の0.5M溶液4.32ml、2.16mmol、2当量)を、シリンジで添加し、そして反応物をさらに24時間、室温で撹拌した。
この後、懸濁液をCeliteTMの短パッドで濾過し、そしてジグリムを真空で除去した。後処理の前に徹底した乾燥を行い、そして得られたオイルをCH2Cl2(120ml)中に再溶解し、そして飽和重炭酸ナトリウム(100ml)、水(120ml)およびブライン(120ml)で処理した。有機画分を無水Na2SO4で乾燥し、そして溶媒を真空で除去し、薄い黄色のオイルを得、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。
水素化分解
エタノール(6ml)中のZ-保護脂質(0.52mmol、1当量)の溶液に、窒素ブランケット下、シクロヘキセン(2.11ml、20.8mmol、40当量)、続いて活性炭担持パラジウム(10%、277mg、0.5当量)を添加した。次いで、溶液を窒素下で還流し、そして続いて、反応をTLC(CH2Cl2/MeOH/NH3 92:7:1)で追跡した。
2時間後、触媒を注意深く窒素下で、濾過して除き、新たなエタノールで洗浄し、そして溶媒を真空でエバポレートし、白色の固体を得た。
シラノールの調製
乾燥CH2Cl2(1.5ml)中のアルコール(0.93mmol)、トリエチルアミン(0.39ml、2.8mmol)およびDMAP(11.4mg、0.093mmol、0.1当量)の冷却した撹拌溶液に、乾燥CH2Cl2(1.5ml)中のtert-ブチルクロロジフェニルシラン(0.6ml、2.33mmol、2.5当量)の溶液を滴下した。溶液を室温で3〜5時間撹拌し、その時点でCH2Cl2(45ml)を反応混合物に添加し、次いで飽和重炭酸ナトリウム(70ml)およびブライン(70ml)で抽出した。
CH2Cl2抽出物を無水Na2SO4で乾燥し、そして溶媒を真空で除去し、薄い黄色のオイルを得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。
アミノシラノールのN-保護
CH2Cl2(4ml)中の氷で冷却したアミノシラノール(0.85mmol)およびトリエチルアミン(0.24ml、1.7mmol、2当量)に、CH2Cl2(1ml)中のフェニルメトキシカルボニルクロリド(0.26ml、1.7mmol、2当量)の溶液を滴下した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した。次いで、溶液をCH2Cl2(30ml)で希釈し、飽和塩化アンモニウム(40ml)およびブライン(40ml)で洗浄した。次いで、CH2Cl2抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空で乾燥するまでエバポレートし、薄い黄色のオイルを得た。化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。
アルデヒドの調製
CH2Cl2(20ml)中のエタンジオイル(ethanedioyl)ジクロリド(0.80ml、9.3mmol、1.5当量)の撹拌溶液に、-78℃で、窒素雰囲気下、CH2Cl2(20ml)中のDMSO(1.35ml、18.6mmol、3当量)の溶液を、カニューレで15分の時間をかけて添加した。得られた溶液をさらに20分間撹拌し、その後、CH2Cl2(60ml)中のアルコール(6.2mmol、1当量)の溶液をカニューレで滴下した。さらに30分後、N,N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.25ml、18.6mmol、3当量)を滴下し、そして溶液を室温に緩やかに温めた。
次いで、薄い黄色の溶液を、飽和塩化アンモニウム(150ml)、飽和重炭酸ナトリウム(80ml)および水(100ml)で洗浄した。水性抽出物を合わせ、そしてCH2Cl2(100ml)で洗浄した。CH2Cl2抽出物を合わせ、ブライン(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、溶媒を真空でエバポレートし、薄い黄色の固体を得た。次いで、粗アルデヒドをフラッシュカラムクロマトグラフィー(エーテル)で白色の固体に精製した。
シラノールの脱保護
THF(5mmol)中のシラノール(1mmol)の溶液に、注意深く、テトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)(1.1mmol)を添加し、そして溶液を2〜3時間、撹拌した。次いで、溶液をCH2Cl2(50ml)で希釈し、そして飽和重炭酸ナトリウム(50ml)を添加した。有機相を収集し、水(50ml)およびブライン(60ml)で洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を真空で除去した。次いで、薄い黄色のオイルを、フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。
追加の研究
これらの詳細な研究については、図22〜28がとりわけ参照される。
詳細には、図22はカチオン性リポソーム二重層中のDC-Chol 1およびDOPE 2の推定アラインメントである。
図23は、pCF1-βGalと、DC-Cholアナログ8f’およびDOPE 2((1:1)のモル比)から処方したカチオン性リポソームとの複合体を使用する、インビトロでのCFT1細胞のpCF1-βGalプラスミドトランスフェクションのインビトロ最適化の例である。CFT1細胞を、96ウェルプレートにて多数の異なるカチオン性リポソームおよびプラスミド比でトランスフェクトした。各ウェルにおけるトランスフェクションの程度を、β-ガラクトシダーゼ発現のレベルを測定することによって2日後に決定した。プラスミドDNA濃度を、平均ヌクレオチドFWtが330であると仮定してヌクレオチドの濃度として表す。カチオン性リポソーム濃度を、構成物質DC-Cholアナログ8f’単独の濃度によって表す。
図24は、pCF1-βGalプラスミドを用いてインビトロでCFT1細胞をトランスフェクトするDC-Cholポリアミンアナログの順位を示す。遺伝子送達活性を、DC-Chol 1およびDOPEを含む標準的なリポソームを用いて測定した活性の割合として表す。示すデータは、4つの別々の実験(各々は3連で行った)の平均である。
丸括弧中の比は、リポソームを処方するために使用したDC-Cholアナログ:DOPE 2のモル比である。角括弧中の数字は、化合物の通し番号である。適切なDC-Cholアナログに名前を付ける場合、略号もまた含まれる(実験を参照のこと)。
図25は、pCF1-CATプラスミドで雌BALB/cマウスの肺をトランスフェクトするDC-Cholポリアミンアナログの順位を示す。マウスを、プラスミド(4mMヌクレオチド濃度)ならびにカチオン性リポソームの最適の量および比の溶液(100μlの総容量)で滴下注入した。遺伝子送達活性を、2日後の肺ホモジネートにおけるクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ活性の関数として測定した。
データの点は、4匹のBALB/cマウスで試験した各々の最適な処方物を用いた別々の実験に由来する。丸括弧中の比はDC-Cholアナログ:DOPE 2モル比である。角括弧中の数字は、化合物の通し番号である。適切なDC-Cholアナログに名前を付ける場合、略号もまた含まれる(実験を参照のこと)。
さらなる研究は、DC-Chol/DOPEリポソームの遺伝子送達効率がDC-Cholアナログ8c’[32]を含有するリポソームの効率と等しいことを示す。
DC-Chol/DOPEリポソームを改善するために、カチオン性リポソームの二重層におけるDC-Chol 1およびDOPE 2の結合の簡単なモデルを考案した(図22)。これは、二重膜におけるコレステロールの提唱された挙動[26]およびFelgnerおよび共同研究者らによって提唱されたリポソームモデル[27]に基いた。
DOPEのリン酸エステル基およびDC-Chol 2のプロトン化4級アミンの官能性を整列し、そして互いに中和するように、DOPE 2のオレオイル側鎖の炭素原子C-1〜C-9は、DC-Chol 1の4つの融合したコレステロール環に対して詰まっている。次いで、リポソームの正の電荷は、DOPE 2のプロトン化エタノールアミン側鎖に由来する。最近のマウスおよびヒトにおけるトランスフェクション実験[24,25]に基づいて、増大したトランスフェクション効率が、より強くDNAと相互作用することが予想されるDC-CholまたはDOPEポリアミンアナログのいずれかを構築することによって良好に達成され得ると考えられた。DOPEは、オレオイルcis二重結合の酸化に感受性であるので、本発明者らは代わりにDC-Cholのポリアミンアナログを合成することがより適切であると考えた。モデル(図22)は、所定のDC-Cholポリアミンのカルバモイル基と1級アミン官能基との間のメチレン基スペーサーが、DOPE 2との電荷相補性を維持するために2またはせいぜい3であると示唆した。好ましいDC-Cholポリアミンアナログ(すなわち、3DF-[N-(N’,N’-ジメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール)のポリアミンアナログを、この制限を念頭において設計した。
DC-Cholのトリアミンアナログの合成を以下のように行った:
まず、2種の異なるN-コレステリルオキシカルボニルアミノアルデヒド3’を、コレステリルクロロホルメートを用いるアミノアルコール4’のN保護、次いで、保護されたアルコール5’のスワン型酸化[28]により、アルデヒド3’を得ることにより調製した(図26のスキームAを参照のこと)。典型的には、アミノアルデヒドは、かなり不安定であり、重合し易いが、N-コレステリル部分の立体安定性のために、長期間、認識可能ないかなる分解もなく貯蔵し得る結晶性化合物が得られる。
次いで、N-ベンジルオキシカルボニル保護されたアミノアジド6’は、連続的な、N-ベンジルオキシカルボニル化、メシル化、およびアジド化を用いて、アミノアルコール4’から3工程で調製された(スキームA)。最後に、アジド6’は、アザ-ウィッティヒ法[29,30]を用いてアミノアルデヒド3’とカップリングされ、保護されたDC-Cholトリアミンアナログ7’を得、これは、この段階で貯蔵された。本発明者らは、アザ-ウィッティヒカップリング反応が、以前の文献[29]と同じく通例のトリフェニルホスフィンを用いるのではなく、トリメチルホスフィンを用いると効率的であることを見い出した。さらに、活性化モレキュラーシーブを用いて外来の水を排除することは、絶えず高収率を得る助けとなった[29]。任意の遺伝子送達研究の直前に、触媒移動水素化分解(catalytic transfer hydrogenolysis)により保護基を除去し、全収率44〜77%でトリアミンアナログ8’を得た(スキームA)。
DC-Cholのテトラミンアナログの合成を以下の方法で行った。数種の異なるN-保護されたジアミノアルコール9’を、N-ベンジルオキシカルボニル保護されたアミノアルキルブロミド10’を用いるアミノアルコール4’のモノ-Nアルキル化により調製した。ブロミド10’自体は、連続的な、N-ベンジルオキシカルボキシル化、メシル化、およびブロム化によって、アミノアルコールから3工程で調製された(図27のスキームBを参照のこと)。通例では、1級アミンのモノ-N-アルキル化は制御困難であると考えられる。それにも関わらず、反応物の立体障害(steric crowding)と穏和な反応条件との組合せは、今や、過度なN-アルキル化が起こるのを防ぐために次第に見いだされつつある[31]。9’のアルコール官能基をt-ブチルジフェニルシリルエーテルとする一時的な保護、N-ベンジルオキシカルボニル化、およびフルオリドにより促進される脱シリル化により、真正のジ-N-ベンジルオキシカルボニル保護されたジアミノアルコールを得、次いで、このジ-N-ベンジルオキシカルボニル保護されたジアミノアルコールは、メシル化、続いてアジド化により、ジアミノアジド11’に変換された(スキームB)。最後に、再びアザ-ウィッティヒ手順によってアジド11’をコレステリルアミノアルデヒド3’にカップリングすることにより、保護されたDC-Cholテトラミンアナログ12’が形成された(スキームB)。8’の調製(スキームA)と同様に、触媒移動水素化分解により、保護基をトランスフェクション研究の直前に除去し、全収率12〜38%でテトラミンアナログ13’を得た(スキームB)。満足なことに、本発明者らは、モノ-N-アルキル化手順が、N-コレステリルアルコール5’からブロミド15’を介してN-コレステリルオキシカルボニルジアミノアルデヒド14’を調製するためにも同様に使用し得ることを見いだした(図28のスキームCを参照のこと)。結果として、いくつかの完全に保護されたDC-Cholペンタミンアナログ16’は、ジアミノアルデヒド14’とジ-N-ベンジルオキシカルボニル保護されたジアミノアジド11’とのアザ-ウィッティヒカップリングにより調製され得た。次いで、DC-Cholペンタミンアナログ17’を、通常の方法による保護基の水素化分解により調製した(スキームC)。
異なるDC-Cholポリアミンアナログを含むカチオン性リポソームが遺伝子送達を媒介する能力を、インビトロおよびインビボの両方で分析した。カチオン性リポソームを、乾燥脂質フィルムを水和させ、DC-CholアナログおよびDOPE2を、1:0、1:1、1:2、または2:1のいずれかの適切なモル比でそれぞれ含ませ、そしてボルテックス混合することにより処方した[32]。次いで、適切に希釈されたカチオン性リポソーム懸濁液を等容量のプラスミドDNA水溶液に30℃で添加し、そしてこの混合物を15分間にわたって混合して室温に平衡化させることにより、カチオン性リポソーム/プラスミドDNA複合体を調製した[32]。次いで、不死化された嚢胞性線維症気道上皮(CFT1)細胞を用いてインビトロ研究を行い、次いで、インビボ研究(カチオン性リポソーム/プラスミドDNA複合体を雌BALB/cマウスの肺に鼻腔内点滴した)を行った[32]。典型的には、例示されるように(図23)、カチオン性リポソーム遺伝子送達は、まず、インビトロにおける、プラスミドDNA(DNA濃度をヌクレオチド濃度として表した)に対するカチオン性リポソームの最良のモル比、およびその両者の最良の絶対量を確立するように最適化された。この最適化された組合せを、次いで、インビボで試験した。インビトロの結果を示す(図24)。リポソームを含む6種のDC-Cholアナログは、同様に処方されたDC-Chol/DOPEリポソームに加えて、遺伝子送達効率の著しい改善を与えることが証明された。これらのアナログは、8a’、8b’、8e’、8f’、13a’および17b’(最初の4つはトリアミンであり、5番目はテトラミンであり、そして6番目はペンタミンである)であった。1つの例外(8f’)があるが、これらのポリアミンアナログは、これらの構造のベースである天然のポリアミンであるスペルミジン18’(例えば、図29を参照のこと)、スペルミン19’(例えば、図29を参照のこと)、およびペンタミン20’(例えば、図29を参照のこと)と通常では関連しない窒素間メチレン基スペーサーを含む。インビボ(図25)において、最良のDC-Cholアナログは、13c’、13f’、およびとりわけ17a’であった。17a’および13c’はまた、非天然のメチレン基スペーサーを含む。
インビボアナログにおいて最良の17a’は、マウスの肺において、DC-Chol1より約100倍を越える効率で作用し、そしてプラスミドDNA単独に対して約500倍の効率で作用する(図25)。他のサイトフェクチン(cytofectin)が1つだけ(すなわち、脂質67 21’(DC-Cholの「T」形状テトラミンアナログ;図29を参照のこと))、インビボにおいてこのレベルで機能することが報告されている[32]。他に報告されるサイトフェクチンはいずれも、起こり得る例外((B1)-N-(3-アミノプロピル)-N,N-ジメチル-2,3-ビス-(ドデシルオキシ)-1-プロパンアミニウムブロミド(GAP-DLRIE)22’(これは、プラスミドDNA単独より約100倍良好に作用することが報告されている[33];図29を参照のこと))はあるが、インビボでのこのレベルの効率に近くないようである。他のサイトフェクチンが報告されているが、インビボではほとんど使用されておらず、あるいはどちらかといえば不十分な結果が報告されている[21,34,35]
アナログ8f’および13f’が以前に報告されているが、合成キャラクタリゼーションが詳細でないか[32]、あるいは、それぞれSpdCおよびSpCとして知られる不純な混合物として報告されている[34]。前者の場合、インビトロおよびインビボ遺伝子送達挙動は、ここで報告した本発明者らの結果と一致することが見い出された[32]。後者の場合、SpCは、十分に作用せず、比較的毒性であることが報告された[34]。アナログ13f’を用いる本発明者らのデータは、これらの観察を支持しない。
実験手順
DC-Cholポリアミンアナログを作製するために使用される合成手順を以下に提供する。
Figure 0004340330
Figure 0004340330
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データ
インビトロで最も効果的なアナログ(トリアミン8e’、テトラミン13a’、およびペンタミン17b’)およびインビボで最も効果的なアナログ(テトラミン13f’、およびペンタミン17a’)について提示される代表的な分析データ。
4-アザ-N1-コレステリルオキシカルボニル-1,7-ヘプタンジアミン(ACH)[B178] 8e’
Figure 0004340330
N1-コレステリルオキシカルボニル-3,7-ジアザ-1,9-ノナンジアミン(CDAN)[B198] 13a’
Figure 0004340330
N10-コレステリルオキシカルボニル-4,8,13-トリアザ-1,16-ヘキサデカンジアミン(CTAH)[B222] 17b’
Figure 0004340330
N1-コレステリルオキシカルボニル-4,9-ジアザ-1,12-ドデカンジアミン(CDAD)[B185] 13f’
Figure 0004340330
N15-コレステリルオキシカルボニル-3,7,12-トリアザ-1,15-ペンタデカンジアミン(CTAP)[B232] 17a’
Figure 0004340330
インビトロおよびインビボ試験
インビトロおよびインビボ試験のために、所与のDC-CholアナログおよびDOPE2を(それぞれ1:0、1:1、1:2、または2:1のモル比のいずれかで)含有する乾燥脂質フィルムを、パイロジェンを含まない滅菌水中で10分間水和し、次いで2分間ボルテックスで混合することによってリポソームを作製した。平均の直径は、200〜400nm[32]である。DC-Chol 1およびDOPE 2を含有するカチオン性リポソームを、以前に記載と同一の様式で処方した[24,36]
次いで、カチオン性リポソーム/プラスミドDNA複合体を以下のように調製した。
カチオン性リポソーム懸濁液およびDNA(β-ガラクトシダーゼを発現するpCF1-βGalプラスミド、またはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼを発現するpCF1-CAT)[32]溶液の両方を、別々に5分間30℃で予めインキュベートし、その後適切な最終濃度に希釈し、次いで組み合わせた。通常、カチオン性リポソーム懸濁液を、およそ等容量のプラスミドDNA溶液に添加した。複合体を、最低15分間、室温で平衡化させ、そして調製から2時間以内に使用した。次いで、インビトロおよびインビボの遺伝子送達アッセイを、CFT1細胞および雌BALB/cマウスのそれぞれを用いて、以前に記載されるように行った[32]
考察
理論的に、遺伝形質分析は、疾患を引き起こすか、または疾患に寄与する全ての遺伝子座を、最終的に同定し得る。この情報を用いて、身体の適切な器官および細胞にインビボで導入される場合、疾患の基本的な病理生態学的欠損を補正する補正遺伝子が同定され得る。これは、遺伝子治療の基本的な考えである。このような単純なアプローチは、代表的には症状のみを処置する最も従来的な薬学的アプローチとは対照的に、疾患を治し得るべきである。
しかし、潜在的に補正的遺伝子を導入することは、直接的ではない。裸のDNAが、特定の状況下で投与され得るが、ほとんどの部分について、送達ビヒクルまたはベクターが効率的な遺伝子送達をもたらすために必要とされる。いくつかの物理的、化学的、そしてウイルスに基づくベクター系が公知であるが、ヒトの遺伝子治療における一般的な使用について、どれも十分に効果的ではない。それにも関わらず、いくつかのベクター(特に、カチオン性リポソームに基づく遺伝子移入系)は、いくらかの見込みを示している[21]
カチオン性リポソームは、不均一の脂質小胞であり、単一のカチオン性両親媒性物質(ときどき、サイトフェクチンとして知られる)、またはより一般的にはカチオン性両親媒性物質と天然の脂質との組合せから代表的に形成される。それらは、エンドサイトーシス[22]またはファゴサイトーシス[23]により細胞に侵入し、次いで、細胞核における発現のためのDNAを放出する複合体を形成する、負に荷電したDNA配列と、静電的相互作用することによって遺伝子送達を媒介する[21]。本発明者らは、カチオン性両親媒性物質3β-[N-(N’,N’-ジメチル-アミノエタン)-カルバモイル]コレステロール(DC-Chol)1から形成されるカチオン性リポソーム、および天然のリン脂質ジオレイルL-α-ホスファチジルエタノールアミン(DOPE)2が、マウスの肺をインビボでトランスフェクトし得ることを示した。それ以来、いくつかの準備的ヒト臨床試験が、類似のDC-Chol/DOPEカチオン性リポソームを用いて行われてきた[25]
実験の両方のセットが、カチオン性リポソームを用いた遺伝子治療が可能であるということを実証する原則の証拠を表す。しかし、実験の両方のセットもまた、DC-Chol/DOPEカチオン性リポソームが、ヒト遺伝子治療における一般的な使用のための遺伝子送達において十分有効ではないらしいことを示した。さらに、カチオン性リポソームの構造/活性の関係の理解の何もないところでは、改善することは困難である。
本発明は、初期の研究を改善することを追求する。さらに、本発明は、リポソーム媒介遺伝子送達の背後にある、基礎となる化学的原則のいくつかを理解することを追求する。
この点において、カチオン性リポソームに組み込まれ得、そして遺伝子送達について評価され得る体系的な一連のDC-Cholアナログを作製した。
結論として、本発明者らは、DC-Cholポリアミンアナログに対して柔軟性のある合成経路を開発し、これにより、本発明者らは、インビトロおよびインビボ遺伝子送達の両方のために、アミン官能基間を隔てる最適化されたメチレン基を有するアナログを同定し得た。全体として、これまでに、本発明者らは、天然でないスペーサーが、よりよく作用しそうであることを見出した。理論に縛られることを望まないが、おそらく、このようなポリアミンは、外細胞膜を横切るカチオン性リポソーム/DNA複合体の移入後に、DNAの細胞質への放出を容易にする、わずかに弱められたDNAとの相互作用を有する。
現在のところ、これまでの証拠は、インビボ研究および適用のための本発明者らの好ましいDC-Cholアナログが、N15-コレステリルオキシカルボニル-3,7,12-トリアザ-1,15-ペンタデカン-ジアミン(CTAP)17a’であることを示唆する。この化合物は、細胞をトランスフェクトすることが以前に示されていなかった型の新規のペンタアミンである。この化合物の効力は、サイトフェクチンが現実的な臨床的使用の可能性を有するために見かけ上必要とされる必要なレベルを満たすようである[21,24,25,32]
要約
まとめると、上記の実施例において、リポソームがコレステロール成分および頭基成分を含む化合物から調製された。カチオン性脂質として使用された化合物の設計は、頭基の直接操作に集中した。これらの化合物を用いると、カルバモイル結合の存在が低細胞傷害性にとって有利であり、そしてコレステロールの存在がリポソーム二重層の安定化のために有利であると考えられる。これらの研究において、本発明者らは、リポソームの正味の正電荷を増大するために、頭基の同一性を変更し得た。正味の正電荷を増大することは、有利である。なぜなら、得られるリポソームのDNA結合能力および遺伝子移入の効率を増大すると考えられるからである。
本発明の他の改変が、当業者には明らかである。
参考文献
Figure 0004340330
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Claims (15)

  1. 以下の式
    Figure 0004340330
    Figure 0004340330
    の化合物から選択される化合物であって、
    Cholが、以下の式
    Figure 0004340330
    で表される基である化合物。
  2. 請求項1に記載の化合物であって、以下の式
    Figure 0004340330
    から選択される化合物。
  3. 請求項1に記載の化合物であって、以下の式
    Figure 0004340330
    から選択される化合物。
  4. 請求項1に記載の化合物であって、以下の式
    Figure 0004340330
    で表される化合物。
  5. 請求項1に記載の化合物であって、以下の式
    Figure 0004340330
    で表される化合物。
  6. 請求項1に記載の化合物であって、以下の式
    Figure 0004340330
    で表される化合物。
  7. ヌクレオチド配列と混合されているか、またはヌクレオチド配列と会合している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を含む、遺伝的障害または状態または疾患の処置用の混合物
  8. 遺伝的障害または状態または疾患の処置用の医薬品の製造における、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物から形成される、カチオン性リポソーム。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物からカチオン性リポソームを形成する工程を包含する、カチオン性リポソームを調製する方法。
  11. 遺伝的障害または状態または疾患の処置用の医薬品の製造における、請求項に記載のカチオン性リポソームまたは請求項10に記載の方法により調製されるカチオン性リポソームの使用。
  12. ヌクレオチド配列と、以下の1つ以上とを含む混合物:請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物、請求項に記載のカチオン性リポソーム、あるいは請求項10の方法により調製されるカチオン性リポソーム。
  13. 遺伝的障害または状態または疾患の処置用の医薬品の製造における、請求項12に記載の混合物の使用。
  14. 薬剤と混合された、および必要に応じて、薬学的に受容可能な希釈剤、キャリア、または賦形剤と混合された、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
  15. 薬剤と混合された、および必要に応じて、薬学的に受容可能な希釈剤、キャリア、または賦形剤と混合された、請求項に記載のカチオン性リポソーム、または請求項10の方法により調製されるカチオン性リポソームを含む、薬学的組成物。
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