JP4339560B2 - 割出しテーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械のテーブルなどに取り付け被加工物の割出し作業を行う割出しテーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
マシニングセンターなどの工作機械のテーブルに取り付け、被加工物を加工する際に、NC機のプログラムミス、必要とする刃物でない異なる刃物などを取付ける単純ミス、又は被加工物の取付け不良などによって刃物が被加工物に衝突する事故が発生することがある。このような突発的な事故によって、割出しテーブルは重大なダメージを受け、モーターの回転をテーブルに伝達するホイールとシャフトを有する伝達手段、即ち、一般的に使用されるウォームホイールとウォームシャフト、ハイポイドギヤとハイポイドピニオンなどの歯面の損傷が発生する。
この割出しテーブルにおける伝達手段の損傷は、精密な割出し精度を要求されるテーブルにおいては、致命傷となるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、叙上の実状に対してなされたものであって、過大な外力がテーブルに作用した時に、この外力を吸収し、伝達手段のダメージを緩和する構造を有する割出しテーブルを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、本体と、該本体に支承され回転可能なテーブルと、該テーブルを回転させるためにモーターの回転をテーブルに伝達するホイールとシャフトを有する伝達手段を備える割出しテーブルであって、前記伝達手段が、テーブルに伝達する作用力よりも大きな外力がテーブルに作用した時に伝達手段のシャフトを微移動させる回避手段と、前記シャフトを本体へ支持するハウジングを備え、前記回避手段がハウジングの軸方向両側へロックナットによって押圧されるバネを有し、該ロックナットがバネの反力をシャフトの回転による反力より大きな力に調整するようになされていることを特徴とする割出しテーブルである。
また、前記伝達手段が、テーブルに伝達する作用力よりも大きな外力がテーブルに作用した時に伝達手段のシャフトを微移動させる回避手段と、前記シャフトを本体へ支持するハウジングを備え、前記回避手段が前記ハウジングと本体との間へナットによって押圧されるバネを有し、該ナットがバネの反力をシャフトの回転によりホイールから生じる歯面の高さ方向の反力より大きな力に調整するようになされていることを特徴とする割出しテーブルである。
【0005】
【発明の実施の形態】
【第一実施例】
図1は、伝達手段としてハイポイドギヤを使用したNC割出しテーブルの一部を断面した平面図である。
本体1の表面には被加工物を取付けるテーブル2が設けられ、モーター3からの回転力をテーブル2に伝達する伝達手段4と係合されている。テーブルは、本体1にベアリングを解して支承され、本体1に対して回転自在になされている。
【0006】
伝達手段4は、くい違い傘歯車で構成されており、テーブル2と同芯に固定されるハイポイドギヤ5と一定のオフセット量を持って配設されるハイポイドピニオン6および変速用の歯車などの伝達部品から構成される。ハイポイドピニオン6は、モーター3の回転力を伝達する為に一対のベアリング7を有するハウジング8に挿入されており、ハウジング8は、ボルト9によって本体1に固着されている。この固着する際に大切な位置決めは、ハイポイドギヤ5の中心から一定距離はなれるオフセット量Rの絶対的な確保であり、さらに、図1のA矢視図である図2に示す深さ量Sの確保である。
【0007】
このオフセット量Rと深さ量Sのバラツキは、10ミクロン以内に設定されることが望ましく、これによってハイポイドギヤ5とハイポイドピニオン6は正常な噛合いになされ、スムースな回転が得られることになる。
このように構成された割出しテーブルにおいて、テーブルに生じる突発的な大きな外力に対応するために、伝達手段4に大きな外力を吸収する回避手段10が設けられている
【0008】
図3は図1の部分拡大図であり、ハイポイドピニオン6を本体1に固定する構造を示すものである。
本体1に挿入されボルト9で固着されるハウジング8は、一対のベアリング7・7によってハイポイドピニオン6を支承しており、ベアリング7・7の両外側には、サラバネ11・11で構成される回避手段10が設けられている。
この回避手段10は、一方をハイポイドピニオン6の鍔12に接し、一対のベアリング7・7を挟んで他方をロックナット13によって押圧されている。即ち、ハイポイドピニオン6は、ロックナット13によって押圧され圧縮されるサラバネ11・11の反力を受けながら固定されることになり、仮に、サラバネ11・11の反力により大きな作用力がハイポイドピニオン6の軸方向に働いた場合には、ハイポイドピニオン6はその軸方向に微動することになる。したがって、割出しテーブルを使用中に突発的な大きな外力が作用してハイポイドギヤ5を回転させようとする場合、ハイポイドギヤ5とハイポイドピニオン6の歯面に生じる作用力は、ハイポイドピニオン6の軸方向への微移動によって吸収、緩和され、歯面への損傷を防止することができる。但し、注意しなければならないことは、サラバネ11・11の反力は、常にハイポイドギヤ5とハイポイドピニオン6の歯面に作用することはなく、従来のバックラッシュを解消する目的とはまったく異なるものであり、その構成も異なるものとなる。
【0009】
尚、前述したサラバネ11・11の反力より大きな作用力とは、図4に示す如く、テーブル2を回転させるためにハイポイドピニオン6を回転(右回転R、左回転L)させる時、ハイポイドギヤ5から生じる軸方向の反力FR、FLより大きい作用力である。即ち、サラバネ11・11の反力は、ハイポイドピニオン6の回転による反力(FR、FL)より大きな値が生じる様にロックナット13を締め付けておく必要がある。ロックナット13を締め付け過ぎると、ハイポイドピニオン6の微移動にさらに大きな力が必要となり、また微移動する量も減少することから、サラバネの反力は反力FR、FLの大きさの1.5倍〜2倍程度が望ましい。
【0010】
【第二実施例】
図5に回避手段10を設ける位置を変えた例を示す。本実施例は、回避手段10をハイポイドピニオン6を支承するハウジング8の全体をハイポイドピニオン6の軸方向へ微移動させる構造であり、ハウジング8を本体1に固着するボルト9のボルト座面とハウジング8と本体1との間にサラバネ11・11を組込み、ボルト9の締付力によってサラバネ11・11に反力を発生させるものである。従って、ハイポイドピニオン6に大きな作用力が働いた場合には、ハイポイドピニオン6は、ハウジング8と共にその軸方向に微移動することになる。
これによって、ハイポイドギヤ5とハイポイドピニオン6の歯面の損傷は起こり得ないことになる。
尚、前実施例と同様にハイポイドギヤ5を回転させることによりハイポイドギヤ5から生じる軸方向の反力FR、FLより大きな反力がサラバネ11・11に生じるようにボルト9を締め付ける必要がある。
【0011】
【第三実施例】
さらにほかの実施例としては、図2の部分拡大図である図6(解り易くするために破線をすべて実線で示す)に示す如く歯面の高さ方向(図面2の紙面左方向)へのハイポイドピニオン6の微移動によって、大きな作用力は吸収・緩和され歯面への損傷を防止するものである。
そのために、図6における深さ量Sを確保するためにハイポイドピニオン6を支承するハウジング8を取付けるボルト9によってサラバネ11・11に反力を生じさせる構造となる。本実施例においても、ハイポイドピニオン6の回転によってハイポイドギヤ5から生じる歯面の高さ方向の反力よりもサラバネ11・11の反力が大きな値となるようにボルト9を締め付けておく必要がある。
【0012】
【その他の実施例】
以上すべての実施例は、ハイポイドギヤとハイポイドピニオンの例で説明したが、ウォームホイールとウォームシャフトの場合も全く同様な構成で対応することができる。
また、サラバネの代わりに板バネ、コイルバネなど必要とする反力の大きさに見合ったバネを使用することができる。
【0013】
【発明の効果】
叙上の構成によれば、突発的な事故により割出しテーブルに過大な作用力が働く場合にも、回避手段の作用により伝達手段に損害を与えることがなく、メンテナンスの費用を大幅に削減できる。
また、たとえ事故が発生しても割出しテーブルに損傷を与えることがないので、安心して作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】割出しテーブルの一部を断面した平面図。
【図2】図1のA矢視図。
【図3】図1の部分拡大図。
【図4】伝達手段の一部における反力の説明図。
【図5】実施例2を示す部分拡大図。
【図6】実施例3を示す部分拡大図。
【符号の説明】
1 本体、
2 テーブル
3 モーター
4 伝達手段
5 ハイポイドギヤ
6 ハイポイドピニオン
7 ベアリング
8 ハウジング
9 ボルト
10 回避手段
11 サラバネ
13 ロックナット
R オフセット量
S 深さ量
Claims (3)
- 本体と、該本体に支承され回転可能なテーブルと、該テーブルを回転させるためにモーターの回転をテーブルに伝達するホイールとシャフトを有する伝達手段を備える割出しテーブルであって、前記伝達手段が、テーブルに伝達する作用力よりも大きな外力がテーブルに作用した時に伝達手段のシャフトを微移動させる回避手段と、前記シャフトを本体へ支持するハウジングを備え、前記回避手段がハウジングの軸方向両側へロックナットによって押圧されるバネを有し、該ロックナットがバネの反力をシャフトの回転による反力より大きな力に調整するようになされていることを特徴とする割出しテーブル。
- 本体と、該本体に支承され回転可能なテーブルと、該テーブルを回転させるためにモーターの回転をテーブルに伝達するホイールとシャフトを有する伝達手段を備える割出しテーブルであって、前記伝達手段が、テーブルに伝達する作用力よりも大きな外力がテーブルに作用した時に伝達手段のシャフトを微移動させる回避手段と、前記シャフトを本体へ支持するハウジングを備え、前記回避手段が前記ハウジングと本体との間へナットによって押圧されるバネを有し、該ナットがバネの反力をシャフトの回転によりホイールから生じる歯面の高さ方向の反力より大きな力に調整するようになされていることを特徴とする割出しテーブル。
- 前記伝達手段がハイポイドギヤで構成されることを特徴とする請求項1又は、2記載の割出しテーブル。
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