JP4337946B2 - レジスト材およびこれを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明で対象とする微細分離されたレジストパターンを形成するためのマスクパターンを示す図で、マスクパターンの例として(a)〜(f)に示す。即ち、(a)は微細ホールのマスクパターン100、(b)は、微細スクエアのパターン200、(c)は微細スペースのマスクパターン300、(d)は孤立の残しのパターン400、(e)は孤立の残しのパターン500、(f)は孤立の残しのパターン600を示す。図2および図3は、本発明の実施の形態1の微細分離レジストパターン形成方法を説明するためのプロセスフロー図である。
図2(a)で示すように、半導体基板(半導体ウエハー)3に、光照射または加熱処理により内部に酸を発生する機構をもつ第1のレジスト1を塗布する(例えば、厚さ0.7〜1.0μm程度)。
この第1のレジスト1は、半導体基板上にスピンコートなどにより塗布し、次に、プリべーク(70〜120℃で1分程度の熱処理)を施して第1のレジスト中の溶剤を蒸発させる。
例えば、第1のレジストとしては、ノボラック樹脂、ナフトキノンジアジド系感光剤から構成されるポジ型レジストなどが挙げられる。
さらに、第1のレジストとしては、露光により酸を発生する機構を用いた化学増幅型レジストの適用も可能であり、露光により酸を発生する反応系を利用したレジスト材料であれば、特に限定されることはない。
次に、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)などの約0.05〜3.0wt%のアルカリ水浴液を用いて現像する。図2(b)は、こうして形成された第1のレジストパターン1aを示す。
また、現像処理を行った後、必要に応じて、例えば、60〜120℃のベーク温度で60〜90秒間程度のポストデベロッピングベークを行う場合もある。
この熱処理は、後のミキシング反応に影響する為、用いる第1のレジストまたは第2のレジスト材料に併せて、適切な温度に設定することが望ましい。
以上は、酸を発生する第1のレジスト1を用いるという点を別にすれば、プロセスとしては、一般的なレジストプロセスによるレジストパターンの形成と同様である。
第2のレジスト材料の塗布方法は、第1のレジストパターン1a上に均一に塗布可能であれば、特に限定されるものではなく、スプレーによる塗布または第2のレジスト溶液中に浸漬(ディッピング)することにより塗布することも可能である。
次に、第2のレジスト2の塗布後、図2(d)に示すように、必要に応じてこれをプリベーク(例えば、85℃、60秒程度)し、第2のレジスト層2を形成する。
この場合のMB温度/時間は、60〜130℃/60〜120secであり、用いるレジスト材料の種類、必要とする反応層の厚みにより、最適な条件に設定すれば良い。
また、上記加熱して架橋する時間(MB時間)を調整することにより、架橋層の厚みを制御することも可能であり、非常に反応制御性の高い手法である。
第2のレジストとして、反応性の高い適当な材料を選択し、適当な加熱処理(例えば、85℃〜150℃)を行うことにより、酸発生のための露光無しに、第1のレジストパターン中に存在する酸の拡散により、レジスト同士での界面が架橋反応を生じ、ホール内径または分離幅を縮小または孤立残しパターンの面積を拡大したレジストパターンを得ることが可能である。
図3は、この場合の微細レジストパターンの形成方法を説明するためのプロセスフロー図である。まず、図3(a)、(b)は図2(a)、(b)と同様であるから、説明を省略する。
この時の露光に用いる光源は、第1のレジストの感光波長に応じて、Hgランプ、KrFエキシマまたはArFエキシマなどを用いることも可能であり、露光により酸の発生が可能であれば特に限定されるものではなく、用いた第1のレジストの感光波長に応じた光源、露光量を用いて露光すれば良い。
なお、第1のレジストパターン1a中に酸成分を発生させる露光工程は、適用する第1のレジストと第2のレジストとも反応性が比較的低い場合か、必要とする架橋層の厚みが比較的厚い場合または選択的に架橋層を形成したい場合に適用することが望まししいが、特に限定されることはなく、適宜使用すれば良い。
このように、適当な遮光板(露光マスク)5を用いることにより、半導体基板上で選択的に露光して、露光部分と未露光部分を区別し、第2のレジストパターンが第1のレジストパターンとの境界部分において、架橋する領域と架橋しない領域とを形成することができる。これにより、同一半導体基板上において、異なる寸法の微細ホールまたは微細スペースを形成することができる。
第2のレジスト材料としては、不飽和結合もしくは水酸基を有し酸により架橋する樹脂(架橋性の樹脂)の単独種類もしくは2種類以上の混合物や、架橋剤および酸の存在下でこの架橋剤により架橋される樹脂を含有するものを、例えば溶媒に溶解した溶液として用いる。
上記架橋剤により架橋される樹脂は、上記架橋性樹脂も用いることができるが、それに限定されず酸の存在下で架橋剤により架橋される樹脂ならよい。
また、第2のレジストの形成方法として、上記溶液を回転塗布または上記溶液への浸漬またはスプレー塗布により形成する。
第2のレジストとして樹脂の混合物を用いる場合には、それらの材料組成は、適用する第1のレジスト材料または設定した反応条件などにより、最適な組成を設定すれば良く特に限定されるものではない。
また、酸の存在により架橋反応を起こす第2のレジストは、レジスト材それ自身が架橋性化合物である場合を含んでおり、さらに、酸の存在により架橋反応を起す第2のレジストは、レジスト材としての化合物と架橋剤としての架橋性化合物を混合した場合を含む。
これらの樹脂は上記に限定されるものではなく、架橋反応を促進する反応部位、すなわち不飽和結合または水酸基を有するポリマーまたはオリゴマーで基板上に均一に塗布できるものであれば何でも良い。
上記樹脂として、シリコーン系樹脂を組み合わせることで、ドライエッチング耐性を向上させることができる。
とくに、上記樹脂の酸性成分下での架橋反応が生じないか低い場合には、さらにこれらの樹脂に架橋剤を混合して用いることも可能である。
溶媒としては、純水、アルコール系、ケトン系、エーテル系、エステル系、ハロゲン化炭化水素系、ベンゼン系、アルコキシベンゼン系、環状ケトン系などで、例えばトルエン、キシレン、メトキシベンゼン、エトキシベンゼン、ベンゼン、ピリジン、シクロヘキサン、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、酢酸t―ブチル、酢酸n―ブチル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、N―メチルピロリドン、N,N’―ジメチルホルムアミド、エタノール、メタノール、、イソプロパノール、ブチルアルコール、エチレングリコール、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、n―ブチルエーテル、n―ヘキサン、 n―ヘプタン、メトキシベンゼン、エトキシベンゼン、フェネトール、ベラトロール、γ―ブチロラクトン、クロロホルムなどが挙げられ、それらの溶媒の単独または第2のレジストに用いる材料の溶解性に合わせて、第2のレジスト材料の良溶剤と貧溶剤とを第1のレジストパターンを溶解しない範囲で混合すれば良い。
架橋反応の制御は、本発明を適用する第1のレジストと第2のレジストとの反応性、第1のレジストパターンの形状、必要とする架橋反応層の厚みなどに応じて最適化することが望ましい。
架橋反応のプロセス的な制御手法としては、
(1)第1のレジストパターンへの露光量を調整する、
(2)ミキシングベーク(MB)温度、処理時間を調整する、
第2のレジストに用いる材料組成の面からは、
(3)適当な2種類以上の樹脂を混合し、その混合比を調節する、
(4)樹脂に、適当な架橋剤を混合し、その混合比を調整する、
などの手法が有効である。
(2)第1のレジストパターンの形状、膜厚、
(3)必要とする架橋剤層の膜厚、
(4)使用可能な露光条件またはMB条件、
(5)塗布条件、などのさまざまな条件を勘案して決定する必要がある。
特に、第1のレジストと第2のレジストとの反応性は、第1のレジスト材料の組成により、影響を受けることが分かっており、そのため、実際に本発明を適用する場合には、上述した要因を勘案し、第2のレジスト材料組成物を最適化することが望ましい。
従って、第2のレジストに用いられる材料の種類とその組成比は、特に限定されるものではなく、用いる材料の種類、熱処理条件などに応じて、最適化して用いる。
本発明は、特に下地膜に制約されるものではなく、レジストパターンを形成できる基材上であれば、どの場合においても適用可能であり、必要に応じた基材の上に形成されるものである。
まず、現像液への溶解性が増し、現像時間の短縮化、現像残渣の低減または解消に寄与でき、この効果は樹脂の分散度がより小さく、分子量がより低いほど大きく、特に分散度が(Mw/Mn)が1〜3で分子量が5万以下の樹脂が良い。 また、架橋層の架橋密度が面内で均一化され、現像後のパターン形状を制御することことができる。この効果は、分散度がより小さく、分子量がより低い樹脂と、重合度がより低く、特に3量体以下の単一重合度の架橋剤と組み合わせるとより大きくなる。
また、樹脂の架橋反応性を変化させることで架橋層の厚みを制御することもでき、樹脂の分子量が大きく不飽和基や水酸基などの反応基数が多いほど、また架橋剤の異性体比のうち架橋基の多官能体の比が大きいものを用いるほど、架橋反応後の不溶解度が増し架橋層の厚みが大きくなる。
さらに、熱処理条件や現像条件などのプロセスマージンを拡大させることができ、分散度がより小さく、分子量のより低い樹脂と、単一で低重合度の架橋剤とを組み合わせるにより現像液に対する非架橋部の溶解性が増すため、プロセスマージンがより広がる。
図5は、本発明の実施の形態2の微細分離レジストパターン形成方法を説明するためのプロセスフロー図である。図1および図5を参照して、この実施の形態2の微細分離レジストパターンの形成方法とこれを用いた半導体装置の製造方法を説明する。
以上は、酸を含むレジストを用いるという点を別にすれば、プロセスとしては、従来のレジストプロセスによるレジストパターンの形成と同様である。
次に、第2のレジスト12の塗布後、必要に応じこれをプリベークする。この熱処理は、後のミキシング反応に影響するため、適切な温度に設定することが望ましい。
なお、実施の形能1で逆べた第1のレジストの材料、第2のレジストの材料は、それぞれこの実施の形態2においても用いることができる。
図6は、本発明の実施の形態3の微細分離レジストパターンの形成方法を説明するためのプロセスフロー図である。図1および図6を参照してこの実施の形態3の微細分割レジストパターンの形成方法、ならびにこれを用いた半導体装置の製造方法を説明する。
必要に応じて、PEB(10〜150℃)で熱処理しフォトレジストの解像度向上させた後、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)の約2.0%希釈水溶液を用い現像する。図6(b)は、こうして形成された第1のレジストパターン21aを示す。
この工程において、酸が第1のレジストパターン21aの界面近傍に染み込み、酸を含む薄い層が形成される。この後、必要に応じて純水を用いてリンスする。
ここで用いる第2のレジストおよび用いられた溶媒は、実施の形態1で述べた構成と同じ材料を用いることが可能である。
次に、第2のレジストの塗布後、必要に応じ、第2のレジスト22をプリベークする。この熱処理は、後のミキシング反応に影響するため、適切な温度に設定する。
第1のレジストとして、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジドから構成され、溶媒として2―ヘプタノンを用いたi線レジストを用い、レジストパターンを形成した。
即ち、上記レジストを、Siウェハー上に滴下、回転塗布した後、80℃/60秒でプリベークを行い、レジスト中の溶媒を蒸発させて第1のレジストを膜厚約0.8μmで形成した。次に、露光装置として、i線縮小投影露光装置を用い、露光マスクとして、図1に示すようなマスクを用いて、第1のレジストを露光した。次に、110℃/90秒でPEB処理を行い、続いて、アルカリ現像液(東京応化工業社製・NMD3)を用いて現像を行い、図7に示すような分離サイズをもつ各レジストパターンを得た。
第1のレジストとして、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジドから構成され、溶媒として乳酸エチルとプロピレングリコールモノエチルアセテートを用いたi線レジストを用い、レジストパターンを形成した。
即ち、上記レジストを、Siウェハー上に滴下、回転塗布により膜厚が約1.0μmとなるように成膜した。次に、85℃/70秒でプリベークを行い、レジスト中の溶媒を乾燥させた。続いて、ニコン社製ステッパーを用い、図1に示すようなマスクを用いて、露光を行った。次に、115℃/90秒でPEB処理を行い、続いて、アルカリ現像液(NMD3:東京応化社製)を用いて現像を行い、図8に示すような分離サイズを持つ各レジストパターンを得た。
第1のレジストとして、化学増幅型エキシマレジスト(東京応化社製)を用い、レジストパターンを形成した。
即ち、上記レジストを、Siウェハー上に滴下、回転塗布により膜厚約0.85μmとなるように成膜した。次に、80℃/70秒でプリベークを行い、レジスト中の溶媒を乾燥させた。続いて、KrFエキシマ縮小投影露光装置を用いて、図1に示すようなマスクを用いて、露光を行った。次に、110℃/60秒でPEB処理を行い、続いて、アルカリ現像液(NMD―W:東京応化社製)を用いて現像を行い、図9に示すような分離サイズを持つ各レジストパターンを得た。
第1のレジストとして、t―Boc化ポリヒドロキシスチレンと酸発生剤から構成される化学増幅型レジストを用い、レジストパターンを形成した。
即ち、上記レジストを、Siウェハー上に滴下、回転塗布により膜厚約0.60μmとなるように成膜した。次に、115℃/120秒でベークを行い、レジスト中の溶媒を乾燥させた。続いて、このレジスト上に、帯電防止膜として、エスペイサーESP―100(昭和電工社製)を同様にして回転塗布した後、90℃/90秒でベークを行った。次に、EB描画装置を用いて、16.4μC/cm2で描画を行う。次に、80℃/120秒でPEBを行ったのち、純水を用いて帯電防止膜を剥離、続くTMAHアルカリ現像液(NMD―W:東京応化社製)を用いてレジストパターンの現像を行い、図10に示すような、約0.28μmの各EBレジストパターンを得た。
第2のレジスト材料として、1Lメスフラスコを用い、重合平均分量が1万、3万、10万、30万のポリビニルアセタール樹脂50gに純水855gとイソプロパノール95gを加え、室温で6時間撹拌混合し、ポリビニルアセタール樹脂の5wt%溶液を得た。
第2のレジスト材料として、1Lメスフラスコを用い、重合平均分子量が約3万で、分散度が約2、5、10、30のポリビニルアルコール樹脂50gに純水950gを加え、室温で6時間撹拌混合し、ポリビニルアルコール樹脂の5wt%溶液を得た。
第2のレジスト材料として、1L栓瓶を用い、ポリビニルメチルシルセスキオキサン25gにキシレン475gを加え、ウェーブロータリーで室温下終夜混合溶解し、ポリビニルメチルシルセスキオキサンの5wt%溶液を得た。
第2のレジスト材料として、1Lメスフラスコを用いて、メトキシメチレンメラミン100gとイソプロパノール900gを室温にて6時間撹拌混合し、約10wt%のメトキシメチレンメラミン溶液を得た。
第2のレジスト材料として、1Lメスフラスコを用いて、1,3―ジ(N―メトキシメチル)―2―イミダゾリジノン、1,3―ジ(N―メトキシメチル)―4―ヒドロキシ―2―イミダゾリジノン、1,3―ジ(N―メトキシメチル)―4,5―ジヒドロキシ―2―イミダゾリジノンの位置異性体の混合比が、7:2:1、1:8:1、1:3:6と異なる架橋剤に、それぞれイソプロパノール900gを室温にて8時間撹拌混合し、それぞれ約10wt%溶液を得た。
第2のレジスト材料として、1Lメスフラスコを用いて、2―イミダゾリジノン100g、1,3―ジ(N―メトキシメチル)―2―イミダゾリジノン100g、1,3―ジ(N―メトキシメチル)―4―ヒドロキシ―2―イミダゾリジノン100g、1,3―ジ(N―メトキシメチル)―4,5―ジヒドロキシ―2―イミダゾリジノン100g中に、それぞれイソプロパノール900gを室温にて8時間撹拌混合し、それぞれ約10wt%溶液を得た。
第2のレジスト材料として、1Lメスフラスコを用いて、1,3―ジ(N―メトキシメチル)―4,5―ジヒドロキシ―2―イミダゾリジノンを基本構造とするモノマー100g、2量体100g、3量体100gおよびオリゴマー100g中に、それぞれイソプロパノール900gを室温にて8時間撹拌混合し、それぞれ約10wt%溶液を得た。
第2のレジスト材料として、1Lメスフラスコを用いて、1,3―ジ(N―メトキシメチル)―4,5―ジヒドロキシ―2―イミダゾリジノンを基本構造とするオリゴマーを構成する重合体の混合比をモノマー:2量体:3量体:4量体以上=6:3:1:1、1:3:4:2、0:2:3:5とする架橋剤を用いて、各々100gを、それぞれイソプロパノール900gと室温にて8時間撹拌混合し、それぞれ約10wt%溶液を得た。
第2のレジスト材料として、実施例5で得たポリビニルアセタール溶液160gと実施例8で得たメトキシメチロールメラミン溶液20g、イソプロパノール20gを室温で6時間撹拌混合し、樹脂と架橋剤の混合溶液を得た。
第2のレジスト材料として、実施例6で得たポリビニルアルコール溶液180gと実施例9で得た各々のイミダゾリジノン溶液20gを室温で8時間撹拌混合し、樹脂と架橋剤の混合溶液を得た。
第2のレジスト材料として、実施例7で得たポリビニルメチルシルセスキオキサン溶液180gと実施例10で得た各々のイミダゾリジノン溶液の20gを室温下で6時間混合した。
第2のレジストとして、実施例5で得た重合平均分子量が3万のポリビニルアセタール樹脂溶液の100gに、実施例11で得た各々のイミダゾリジノン溶液の20gを混合し、室温下で、6時間撹拌混合して、ポリビニルアセタール樹脂溶液を得た。
第2のレジストとして、実施例5で得た重合平均分子量が3万のポリビニルアセタール樹脂溶液の100gに、実施例12で得た各々のイミダゾリジノン溶液の20gを混合し、室温下で、6時間撹拌混合して、ポリビニルアセタール樹脂溶液を得た。
実施例2で得た第1のレジストパターンが形成されたSiウェハー上に、実施例13で得た第2のレジスト材料を滴下、スピンコートした後、90℃/70秒でプリベークを行い、第2のレジスト膜を形成した。次に、115℃/90秒でミキシングベーク(MB)を行い、架橋反応を進行させた。次に、純水でリンスを行い、非架橋層を現像剥離し、続く100℃/90秒でポストベークを行うことにより、図11に示すように、第1のレジストパターン上に第2のレジスト架橋層を形成した。
この場合、本実施例における樹脂の重量平均分子量とレジストパターンサイズ等との関係を示す表1から、ポリビニルアセタール樹脂の重合平均分子量が大きくなるほど、架橋層の不溶化度が増すためレジストパターンの縮小化がより進行するが、逆に10万前後の重量平均分子量を超える樹脂の場合は現像残渣が観察され問題であることがわかる。また、重量平均分子量の低い樹脂(1万、3万)の場合、テーパが小さいパターンが得られた。なお、テーパ角の測定には図1における(f)パターンを用いた。
実施例1で得た第1のレジストパターンが形成されたSiウェハー上に、実施例14で得た樹脂を第2のレジスト材料として滴下、スピンコートした後、90℃/70秒でプリベークを行い、第2のレジスト膜を形成した。
次に、135℃/70秒でミキシングベーク(MB)を行い、架橋反応を進行させた。次に、イソプロパノール10%を含む純水溶液を用いて現像を行い、非架橋層を現像剥離し、続く120℃/90秒でポストベークを行うことにより、図11に示すように、第1のレジストホールパターン上に第2のレジスト架橋層を形成した。
これにより、本実施例における樹脂の分散度とレジストパターンサイズ等の関係を示す表2から、重量平均分子量がほぼ等しい樹脂については、その分散度が現像後の残渣に影響を与えていることが判った。
また、架橋反応に寄与する官能基(架橋基)数が多い架橋剤を用いるほど、レジストパターンの縮小率も高いが、構成する樹脂の分散度が大きいと現像残渣が顕著に観察される。
実施例2で得た第1のレジストパターンが形成されたSiウェハー上に、実施例15で得たポリビニルメチルシルセスキオキサン樹脂溶液を第2のレジストとして用いた。
第2のレジスト材料を滴下、スピンコートした後、80℃/70秒でプリベークを行い、第2のレジスト膜を形成した。
次に、100℃/90秒、110℃/90秒、120℃/90秒の三種類の条件でミキシングベーク(MB)を行い、架橋反応を行った。次に、ヘキサンを用いて現像を行い、非架橋層を現像剥離し、続く90℃/90秒でポストベークを行うことにより、図11に示すように、第1のレジストパターン上に第2のレジスト架橋層を形成した。
その結果、実施例2で形成した0.4μmサイズのホールパターンの内径および、ラインパターンと孤立残しパターンにおけるスペースのサイズが、架橋層形成後のレジストパターンでは、表3に示すように縮小されており、その縮小量は、MB温度が高くなるとともに増大している。
実施例3で得た第1のレジストパターンが形成されたSiウェハーを110℃でキュアした後、そのウエハ上に、実施例16で得たポリビニルアセタール溶液を第2のレジストとして用いた。
第2のレジスト材料を滴下、スピンコートした後、85℃/70秒でプリベークを行い、第2のレジスト膜を形成した。
次に、65℃/70秒+100℃/90秒でミキシングベーク(MB)を行い、架橋反応を行った。次に、純水を用いて現像を行い、非架橋層を現像剥離し、続く90℃/90秒でポストベークを行うことにより、図12に示すように、第1のレジストパターン上に第2のレジスト架橋層を形成した。
その結果、実施例3で形成した約0.27μmサイズのホールパターンの内径は、本実施例における架橋剤の重合度とレジストパターン等の関係を示す表4からあきらかなように縮小されており、その縮小量は、重合度の増加と共に小さくなる。
実施例4で得た第1のレジストパターンが形成されたSiウェハー上に、実施例17で得たポリビニルアセタール溶液を第2のレジストとして用いた。
第2のレジスト材料を滴下、スピンコートした後、85℃/70秒でプリベークを行い、第2のレジスト膜を形成した。
次に、70℃/70秒+110℃/90秒でミキシングベーク(MB)を行い、架橋反応を行った。次に、純水を用いて現像を行い、非架橋層を現像剥離し、続く85℃/90秒でポストベークを行うことにより、図12に示すように、第1のレジストパターン上に第2のレジスト架橋層を形成した。
その結果、本実施例における架橋剤の重合度分布とレジストパターン等の関係を示す表5から、実施例4で形成した約0.28μmサイズのホールパターンの内径は、縮小されており、その縮小量は、架橋剤構成が低重合度のものが多いほど架橋に関与する置換基を多く含むため大きいことがわかる。
実施例3で得た第1のレジストパターンが形成されたSiウェハーを115℃で90秒キュアする前処理をした後、そのウエハ上に、実施例15で得た1,3―ジ(N―メトキシメチル)ー4ーヒドロキシー2ーイミダゾリジノン含有のポリビニルメチルシルセスキオキサン溶液にNMPを10%になるように添加した溶液、実施例16で得た1,3―ジ(N―メトキシメチル)ー4,5ージヒドロキシー2ーイミダゾリジノンのモノマーを含有するポリビニルアセタール樹脂溶液にイソプロパノールを計20%になるように滴下した溶液を第2のレジストとして用いた。
第2のレジスト材料を滴下、スピンコートした後、80℃/70秒でプリベークを行い、第2のレジスト膜を形成した。
次に、85℃/70秒+110℃/90秒でミキシングベーク(MB)を行い、架橋反応を行った。次に、ポリビニルメチルシルセスキオキサン樹脂膜についてはNMPを10%含むキシレン溶液で、ポリビニルアセタール樹脂膜についてはイソプロパノールを20%含む純水を用いて現像を行い、非架橋層を現像剥離し、続く110℃/90秒でポストベークを行うことにより、図12に示すように、第1のレジストパターン上に第2のレジスト架橋層を形成した。
その結果、本実施例における前処理の効果を示す表6からあきらかなように、実施例3で形成した約0.27μmサイズのホールパターンの内径は、縮小されているが、その縮小量は第1のレジストパターンの前処理(熱処理)をしなかった場合、第2のレジスト塗布時に下地の第1のレジストのダレや溶解が生じ、悪影響を及ぼした。
実施例6の重量平均分子量が約3万で分散度が2のポリビニルアルコール溶液180gに、実施例11で得た1,3―ジ(N―メトキシメチル)ー4,5ージヒドロキシー2ーイミダゾリジノンのモノマー溶液20gを室温で6時間混合攪拌し、樹脂と架橋剤の混合溶液を得て、これを第2のレジストとして用いた。実施例3で得た第1のレジストパターンが形成されたSiウェハー上に、第2のレジスト材料を滴下、スピンコートした後、90℃/70秒でプリベークを行い、第2のレジスト膜を形成した。
その結果、本実施例におけるプロセスマージンの効果を示す表7からあきらかなように、実施例3で形成した約0.27μmサイズのホールパターンの内径は、縮小されているが、低分散で比較的低分子量の樹脂と単一の低重合度の架橋剤を用いることで、MB温度と現像時間のマージンが拡大した。
このことから、第2のレジスト材料の分子量、分散度や重合度を換えることにより、ある程プロセスマージンを広げることが出来る。
実施例2で得た第1のレジストパターンを酸化膜が形成されたSiウエハ上に形成し、図13に示すような第1のレジストパターンを形成した。
次に実施例13で得た第2のレジスト材料を滴下し、スピンコートした後、80℃/70秒でプリベークを行った後、110℃/70秒でミキシングベーク(MB)を行い、架橋反応を進行させた。次に、純水を用いて現像を行い、非架橋層を現像剥離し、続く105℃/90秒でポストベークを行うことにより、第1のレジストホールパターン上に第2のレジスト架橋層を形成した。
さらに、エッチング装置を用いて下地酸化膜をエッチングし、エッチング後のパターン形状を観察した。
また、比較例として、本発明の処理を施さない図13に示した第1のレジストパターンを形成したウエハ(表中レジストのみ)についても同様にエッチングした。その結果、表8に示すように本発明を適用した場合には分離幅は縮小された。
これにより、ホール系レジストパターンのホール径を従来より縮小することができ、またスペース系レジストパターンの分離幅を従来より縮小することができる。
また、このようにして形成した微細分離レジストパターンをマスクとして用いて、半導体基板上に微細分離されたスペースまたはホール形成することができる。
また、このような製造方法により、微細分離されたスペースまたはホールを有する半導体装置を得ることができる。
Claims (5)
- 半導体基板上に、露光または加熱処理により酸を発生する第1のレジストにより、第1のレジストパターンを形成する工程と、上記第1のレジストパターン上に上記酸により架橋反応を起こす第2のレジストを形成する工程と、上記酸の供給により上記第1のレジストパターンに接する上記第2のレジスト界面部分に架橋層を形成する工程と、上記第1のレジストパターンを溶解させないで上記第2のレジストの非架橋部分を溶解し現像して第2のレジストパターンを形成する工程と、上記第2のレジストパターンをマスクとして上記半導体基板をエッチングする工程とを備えた半導体装置の製造方法であって、
上記第2のレジスト材料は、
架橋剤および上記酸の存在下で上記架橋剤により架橋される樹脂を含有し、
上記第2のレジスト材料に用いる溶媒および上記第2のレジストを現像する溶媒は、
上記樹脂と上記架橋剤を溶解し、純水を含む上記第1のレジストを溶解しない1種もしくは2種以上の溶媒であり、
上記架橋剤は、異なる重合度の混合物であって、3量体以下を含み、
さらに上記樹脂は、分散度(Mw/Mn)11以下の分子量分布を有し、重量平均分子量は10万以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 樹脂の分散度(Mw/Mn)は1〜3で、かつ重量平均分子量は5万以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 露光または加熱処理により酸を発生する第1レジストの第1レジストパターン上に形成され、上記第1レジストパターンの上記酸により架橋反応を起こして上記第1レジストパターンに接する界面部分に架橋層を形成し、非架橋部分を、純水を含む上記第1レジストを溶解しない1種もしくは2種以上の溶媒で溶解させて第2レジストパターンを形成するレジスト材料であって、
架橋剤および上記酸の存在下で上記架橋剤により架橋される樹脂を含有し、
上記架橋剤は、異なる重合度の混合物であって、3量体以下を含み、
上記樹脂は、分散度(Mw/Mn)11以下の分子量分布を有し、重量平均分子量は10万以下であることを特徴とするレジスト材。 - 樹脂は、ポリアクリル酸、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、不飽和ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリメタクリル酸メチル、スチレン―無水マレイン酸共重合体、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、オキサゾリン基含有樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、セルローズ樹脂、スルフォンアミド樹脂、マレイン酸樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン系樹脂、不飽和オルガノポリシロキサン、不飽和オルガノポリシルセスキオキサン、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、スルホンアミドの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項3に記載のレジスト材。
- 溶媒は、純水、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、エトキシベンゼン、ベンゼン、ピリジン、シクロヘキサン、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、酢酸t―ブチル、酢酸n―ブチル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、N―メチルピロリドン、N,N’―ジメチルホルムアミド、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、エチレングリコール、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、n―ブチルエーテル、n―ヘキサン、n―ヘプタン、メトキシベンゼン、エトキシベンゼン、フェネトール、ベラトロール、γ―ブチロラクトン、クロロホルムの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項3に記載のレジスト材。
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