JP4336867B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声又は他のデータの送受信を行う通信装置に関し、特に香りを発生させることのできる通信装置に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話のような通信装置は、本体に香水のような水分を応用することは難しく香りを付けることは行われていない。したがって、実開平5−76153号,実用新案登録第3072298号に開示されているように香料をシールに含ませて携帯電話に張り付けたりする方法や、実用新案登録第3066683号,実用新案登録第3062227号に開示されるようにストラップに香りを付ける方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術には以下に掲げる問題点があった。
実開平5−76153号,実用新案登録第3072298号に開示されているような、香料をシールに含ませて携帯電話に張り付ける方法や、実用新案登録第3066683号,実用新案登録第3062227号に開示されているような、ストラップに香りを付ける方法においては、ユーザーが香りを必要としないときを含め、常時香りが発散されているため、香料がすべて揮発してしまうまでの時間が短く、長く香りを楽しむことができなかった。また、食事中やユーザー自身が香水を付けているとき等、ユーザーが香りを必要としない時も、携帯電話から香りが発生するため、邪魔となる場合があるという問題点があった。
【0004】
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通話をする際、ユーザーの好みの香りを必要な時のみ選択して発散させることができるとともに、長期間にわたって香りを維持することができる通信装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の通信装置は、構成部品から発生する熱によって香りを発生する香り発生手段が通信時に熱を発生する発熱手段の近傍に配置され、該香り発生手段が通信時にのみ香りを発生させる通信装置であって、前記発熱手段に接続された状態でなおかつ近傍に配置された整流ダイオードとリード線とで香り発生部材を形成し、該香り発生部材を、アンテナに実装可能なアンテナキャップに組み込んだことを特徴とする。
また、前記香り発生手段は、香料を付着させた多孔質基材であってもよい。
また、前記多孔質基材とは、セラミックであってもよい。
また、前記多孔質基材とは、アルミナであってもよい。
また、前記香り発生手段は、香料を固めた樹脂であってもよい。
また、前記香り発生手段は、前記通信装置本体に脱着可能なケース内に、交換可能な状態で収納されてもよい。
また、前記香り発生手段は、不要な香りの発散を抑止するために、香料の濃度を揮発成分に比較して高く設定してもよい。
また、前記発熱手段は、抵抗であってもよい。
また、前記発熱手段は、ニクロム線であってもよい。
また、前記発熱手段と直列にLEDランプを接続し、香りの発散と同時に前記LEDランプを点灯してもよい。
本発明の無線装置は、上記の通信装置を備える
本発明の携帯電話は、上記の通信装置を備える
本発明の通信装置のアクセサリーは、構成部品から発生する熱によって香りを発生する香り発生手段が通信時に熱を発生する発熱手段の近傍に配置され、該香り発生手段が通信時にのみ香りを発生させるアクセサリーであって、前記発熱手段に接続された状態でなおかつ近傍に配置された整流ダイオードとリード線とで形成される香り発生部材を備え、通信装置のアンテナに実装可能なことを特徴とする。
また、前記香り発生手段は、香料を付着させた多孔質基材であってもよい。
また、前記香り発生手段は、香料を固めた樹脂であってもよい。
また、前記発熱手段は、抵抗であってもよい。
また、前記発熱手段は、ニクロム線であってもよい。
また、前記発熱手段と直列にLEDランプを接続し、香りの発散と同時に前記LEDランプを点灯してもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴は、電話で通話をする際、快い香りを、長時間にわたって楽しめるとともに、アロマテラピーの効果を利用して、リラックスして通話ができるようにする。また、必要な時のみいつでも好みの香りを選択して発散させることもできる点にある。
【0007】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
−第1の実施の形態−
本発明の第1の実施の形態の構成を図1,2,3を用いて説明する。図1は携帯電話の外観を示しており、図1に示すように、本実施の形態に係る通信装置は、携帯電話であり、アンテナ1と、きょう体2と、スピーカ3と、ディスプレー4と、操作部5と、マイク6と、操作部5上に配置されたスイッチ7とを備える。
【0008】
図2は本発明に係る香り発生装置の構成を示し、各構成要素の制御を行うCPU(中央演算処理装置)8と、電流制限をする抵抗9と、抵抗10,11と、トランジスタ12,13(本実施の形態においては、トランジスタ12はPNPトランジスタであり、トランジスタ13はNPNトランジスタである)と、送受信回路14と、音声処理回路15と、香料を付着させたセラミック(本実施の形態においては香料を付着させたセラミックを使用しているが、その他の多孔質基材でも良く、セラミックの代わりにアルミナを用いても良い。また、多孔質基材の他、香料を固めた樹脂等、香りを発散するものであれば上記に限定しない)であり、音声処理回路15の近傍に置かれている多孔質基材16とを備える。
【0009】
図3は図2の香料を吸着又は付着させた多孔質基材16をケース17に入れ、携帯電話に実装した構成図である。
【0010】
本実施の形態の動作を図2を用いて説明する。トランジスタ12のコレクタ−エミッタ間は、音声処理回路15と電流制限回路である抵抗9との間に接続され、トランジスタ12のベースは他のトランジスタ13のコレクタ−エミッタ間を介して接地される。トランジスタ13のベースは、抵抗10と抵抗11とに接続され、抵抗10を介してCPU8の出力端子に接続される。
【0011】
音声処理回路15にはトランジスタ12及び抵抗9を介してトランジスタ12がオンのとき電源が供給される。通話を行っていないときは、抵抗10を介してCPU8からロウレベルの電圧が出力されるので、トランジスタ13がオフとなる。トランジスタ13がオフになると、もう一方のトランジスタ12もオフとなる。
【0012】
トランジスタ12がオフの時、音声処理回路15には電源が入らず、ICや抵抗などの電子部品で構成される音声処理回路15は発熱しない。したがって、香料を付着させたセラミックである多孔質基材16から香りの発散は無く、香りは発生しない。本実施の形態において香料は、暖めないときは香料が発散しないように、揮発分を少なくしたり、香料の濃度を高くしている。
【0013】
操作部5上のスイッチ7により通話を開始すると、CPU8の出力端子から抵抗10に向けてハイレベルの信号が出力され、トランジスタ13がオンとなり、トランジスタ13がオンになると、もう一方のトランジスタ12がオンとなる。トランジスタ12がオンの時、音声処理回路15にはトランジスタ12及び抵抗9を介して電源が供給される。
【0014】
音声処理回路15に電源が供給され、動作を開始すると、発熱し、近傍にある多孔質基材16からの香りが発散され、香りが発生する。ここで、多孔質基材16は音声処理回路15と同じ基板上など、音声処理回路15の近傍(音声処理回路15の発熱の影響により香りを発散できる範囲)なら他の場所でも良いが、図3に示すように、本実施の形態においては、多孔質基材16をケース17に入れて、きょう体2にカセットとして挿入し、音声処理回路15の近傍に位置するような形態としている。
【0015】
上記形態とすれば、香料がすべて発散した場合、ケース17を交換すれば良い。また、ユーザーが異なった香りを発散させたい場合にも同様にケース17を交換すれば良い。またユーザーが通話中、香りを発散させたくない場合はケース17を外しておけば良い。
【0016】
本実施の形態に係る通信装置は上記の如く構成されているので、以下に掲げる効果を奏する。
携帯電話を使用する際、ユーザーは、快い香りを感じながら操作を行うことができる。また、通話時のみに香りが出るようにすることにより、長期間にわたって香りを楽しむことができる。
【0017】
また、香料をケースに入れてカセットとして携帯電話に挿入することにより、香料がすべて発散した場合でもカセットを交換することにより違う香料を入れ替えることもできる。また、ユーザーが通話中香りを不要とする時はケースを外しておくことも可能である。
【0018】
−第2の実施の形態−
本発明の第2の実施の形態の構成を図4を用いて説明する。図4に示すように、本実施の形態に係る通信装置は、各構成要素の制御を行うCPU(中央演算処理装置)8と、抵抗18,19,20,21,22,23と、トランジスタ24,25,26と、本実施の形態においては抵抗である発熱体27,28,29(本実施の形態においては抵抗であるが、発熱体であればニクロム線等でも良い)と、多孔質基材30,31,32とを備える。多孔質基材30,31,32は香料を付着させたセラミック(本実施の形態においては香料を付着させたセラミックを使用しているが、その他の多孔質基材でも良く、セラミックの代わりにアルミナを用いても良い。また、多孔質基材の他、香料を固めた樹脂等、香りを発散するものであれば上記に限定しない)であり、それぞれ発熱体27,28,29の近傍に置かれている。
【0019】
図4を用いて第2の実施の形態の動作を説明する。第1の実施の形態においては、通話中1種類の香りを楽しむことの例を述べた。しかし、以下に説明する第2の実施の形態においては、それぞれ異なる香料を付着させたセラミックである多孔質基材30,31,32を携帯電話に実装しておき、通話中の香りをそのときのユーザーの好みや通話相手に応じて切り換えられるものである。
【0020】
例えば、通話中、香りを楽しみたいとき、通話中、CPU8は、抵抗18,19に向けてはロウレベル信号を、抵抗20に向けてはハイレベル信号を出力する。該出力に応じて、トランジスタ24,25はオフとなり、発熱体27,28には電流が流れず発熱しない。一方、トランジスタ26はオンとなり、発熱体29には電流が流れ、発熱体29が発熱する。その結果、香料を吸着又は付着させたセラミックである多孔質基材30,31は温まらず、香りは発散しないが、多孔質基材32からは香りが発散する。
【0021】
CPU8は、ユーザーによるスイッチ7の入力に応じて抵抗18,19,20のどれか一つに向けてハイレベルを出力し、トランジスタ24〜26のいずれかをオンする事によって、各トランジスタのオンにより発熱する発熱体27〜29それぞれの近傍に配置された多孔質基材30〜32の内の一つを選択して香りを発散させることができる。
【0022】
上記第2の実施の形態の場合、スイッチ7から操作することにより、通話中ではなくても、ユーザーはCPU8から抵抗18,19,20のどれか一つに向けてハイレベルを出力することにより、好みの香りを楽しむことができる。もちろん、多孔質基材30,31,32を、第1の実施の形態と同様にケースに入れ、カセットとして携帯電話の発熱体27,28,29の近傍に挿入して使うことも可能である。
【0023】
上記第2の実施の形態の場合、ユーザーの選択により、朝,昼,夜などの時間帯や場所に応じて、異なる香りを使い分けることもでき、そのときの気分や雰囲気にあった香りにすることもできる。また、携帯電話に登録された通話相手や通話相手の電話番号と連動させることにより、通話相手に応じて所定の香りを発生させることもできる。
【0024】
−第3の実施の形態−
本発明の第3の実施の形態の構成を図5を用いて説明する。図5に示すように、本実施の形態に係る通信装置は、本発明を携帯電話のアクセサリーに応用した場合を示しており、図5はアクセサリーAを携帯電話に実装した概観、図6は図5に示したアクセサリーAの内部構成、図7はアクセサリーAの内部回路を示す。
【0025】
図5〜7に示すように、アクセサリーAは、アンテナ1に実装するきょう体33と、香料を付着させたセラミック(本実施の形態においては香料を付着させたセラミックを使用しているが、その他の多孔質基材でも良く、セラミックの代わりにアルミナを用いても良い。また、多孔質基材の他、香料を固めた樹脂等、香りを発散するものであれば上記に限定しない)である多孔質基材34と、本実施の形態においては抵抗である発熱体35(本実施の形態においては抵抗であるが、発熱体であればニクロム線等でも良い)と、整流ダイオード36,37と、アンテナの機能をもつリード線38とを備える。
【0026】
図8〜10は上記第3の実施の形態において、LEDランプの点灯も同時に行う例を示す。ここで、39はLEDランプである。
【0027】
図5〜10を用いて第3の実施の形態の動作を説明する。図5〜7において、携帯電話のきょう体2が通話中のときに、アンテナ1に図6に示したアンテナとなるリード線38を近づけると、アンテナ1とリード線38がアンテナ1から発信される電波によって共振し、整流ダイオード36、37の作用によって直流電流が流れ、抵抗である発熱体35が発熱する。
【0028】
発熱体35の発熱によって、香料を付着させたセラミックである多孔質基材34が温まり、香りが発散する。図5は、本実施の形態のキャップ状のきょう体33を携帯電話のきょう体2のアンテナ1に実装した状態を示す。
【0029】
また、図8,9に示すように、抵抗である発熱体35と直列にLEDランプ39を接続することにより、香りを発散すると同時にLEDランプ39を点灯でき、アクセサリーとして楽しいものにすることができる。
【0030】
なお、本実施の形態においては、本発明は上記に限定されず、本発明を適用する上で好適な形態に適用することができる。
【0031】
また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0032】
なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、通話をする際、ユーザーの好みの香りを必要な時のみ選択して発散させることができるとともに、長期間にわたって香りを維持することができる通信装置が提供されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明、第1の実施の形態の外観を示す平面図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態の香りの発生装置の構成を表す電気回路図である。
【図3】図2に示した音声処理回路と多孔質基材を入れたケースの位置関係を表す図である。
【図4】本発明、第2の実施の形態の構成を著す電気回路図である。
【図5】本発明、第3の実施の形態、第1態様の外観を表す平面図である。
【図6】図5に示したアクセサリーの内部構成を表す図である。
【図7】図6に示したアクセサリーの回路構成を著す電気回路図である。
【図8】本発明、第3の実施の形態、第2態様の外観を表す平面図である。
【図9】図8に示したアクセサリーの内部構成を表す図である。
【図10】図9に示したアクセサリーの回路構成を著す電気回路図である。
【符号の説明】
A アクセサリー
1 アンテナ
2 きょう体
3 スピーカ
4 ディスプレー
5 操作部
6 マイク
7 スイッチ
8 CPU
9,10,11 抵抗
12,13 トランジスタ
14 送受信回路
15 音声処理回路
16 多孔質基材
17 ケース
18,19,20,21,22,23 抵抗
24,25,26 トランジスタ
27,28,29 発熱体
30,31,32 多孔質基材
33 きょう体
34 多孔質基材
35 発熱体
36,37 整流ダイオード
38 リード線
39 LEDランプ

Claims (18)

  1. 構成部品から発生する熱によって香りを発生する香り発生手段が通信時に熱を発生する発熱手段の近傍に配置され、該香り発生手段が通信時にのみ香りを発生させる通信装置であって、
    前記発熱手段に接続された状態でなおかつ近傍に配置された整流ダイオードとリード線とで香り発生部材を形成し、該香り発生部材を、アンテナに実装可能なアンテナキャップに組み込んだことを特徴とする通信装置。
  2. 前記香り発生手段は、香料を付着させた多孔質基材であることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 前記多孔質基材とは、セラミックであることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記多孔質基材とは、アルミナであることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  5. 前記香り発生手段は、香料を固めた樹脂であることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  6. 前記香り発生手段は、前記通信装置本体に脱着可能なケース内に、交換可能な状態で収納されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の通信装置。
  7. 前記香り発生手段は、不要な香りの発散を抑止するために、香料の濃度を揮発成分に比較して高く設定したことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の通信装置。
  8. 前記発熱手段は、抵抗であることを特徴とする請求項のいずれかに記載の通信装置。
  9. 前記発熱手段は、ニクロム線であることを特徴とする請求項のいずれかに記載の通信装置。
  10. 前記発熱手段と直列にLEDランプを接続し、香りの発散と同時に前記LEDランプを点灯することを特徴とする請求項のいずれかに記載の通信装置。
  11. 請求項1〜1の通信装置を備える無線通信装置。
  12. 請求項1〜1の通信装置を備える携帯電話。
  13. 構成部品から発生する熱によって香りを発生する香り発生手段が通信時に熱を発生する発熱手段の近傍に配置され、該香り発生手段が通信時にのみ香りを発生させるアクセサリーであって、
    前記発熱手段に接続された状態でなおかつ近傍に配置された整流ダイオードとリード線とで形成される香り発生部材を備え、
    通信装置のアンテナに実装可能なことを特徴とする通信装置のアクセサリー。
  14. 前記香り発生手段は、香料を付着させた多孔質基材であることを特徴とする請求項13に記載の通信装置のアクセサリー。
  15. 前記香り発生手段は、香料を固めた樹脂であることを特徴とする請求項13に記載の通信装置のアクセサリー。
  16. 前記発熱手段は、抵抗であることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の通信装置のアクセサリー。
  17. 前記発熱手段は、ニクロム線であることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の通信装置のアクセサリー。
  18. 前記発熱手段と直列にLEDランプを接続し、香りの発散と同時に前記LEDランプを点灯することを特徴とする請求項13〜17のいずれかに記載の通信装置のアクセサリー。
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