以下、本発明を具体化した連絡管理システムの一実施形態を図1〜図12に従って説明する。本実施形態では、児童を預かる学校の職員が、児童の保護者(対応者)に対してお迎えを要請する場合に用いる連絡管理システム、連絡管理方法及び連絡管理プログラムとして説明する。
本実施形態では、図1に示すように、学校職員端末10と、連絡管理システムとしての連絡管理サーバ20とを用いて、保護者に対して児童のお迎え要請の連絡を行なうための連絡事由の登録を行なう。
本実施形態では、図1に示すように、学校職員端末10は、ネットワークを介して連絡管理サーバ20に接続されている。学校職員端末10は、学校職員が連絡管理サーバ20にアクセスし、この連絡事由が生じた児童を特定し、この連絡事由を連絡管理サーバ20に登録するために用いる。このため、学校職員端末10として、ネットワークを介して各種データを送信する機能や、受信した各種データを表示する機能等を有するコンピュータ端末を用いる。この学校職員端末10は、図示しないCPU、RAM、ROMの他、キーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、通信手段等を有する。
一方、連絡管理サーバ20は、制御部21を備えている。この制御部21は、CPU、RAM、ROMからなる制御手段から構成されており、後述する処理(連絡先特定段階、連絡処理段階、連絡結果登録段階、及び登録確認段階等を含む処理)を行なう。このための連絡管理プログラムを実行することにより、連絡管理サーバ20の制御部21は、図5に示すように、連絡指示登録手段211、連絡先特定手段212、連絡処理実行手段213、電話応答手段21a、電子メール送信手段21b、電子メール受信手段21cとして機能する。更に、制御部21は、連絡結果登録手段214、登録確認手段215、タイマ216、保護者確認処理手段217、お迎え待機処理手段218等として機能する。
連絡指示登録手段211は、学校職員端末10からの連絡指示を受け入れて、連絡管理IDを付与して連絡状況管理データの登録処理を行なう。
連絡先特定手段212は、連絡を行なう連絡先グループを特定し、この連絡先グループに属する連絡先管理データを取得する。
連絡処理実行手段213は、対応不可フラグの記録されていない個別連絡状況データ243の連絡先を特定し、連絡先管理データ記憶部23から各連絡先の電話番号やメールアドレスを取得する。そして、この連絡先に連絡を行なう場合の通信方法を特定し、電話応答手段21aや電子メール送信手段21bを用いて連絡処理を実行する。本実施形態では、連絡処理実行手段213、電話応答手段21a、電子メール送信手段21b、電子メール受信手段21cが、連絡処理手段として機能する。
電話応答手段21aは、連絡先に対して電話コールを行ない、連絡メッセージを音声合成により送出する。更に、この電話応答手段は、コール先からの応答信号(例えば、ダイヤルボタンの選択によるトーン信号)を受信する。この応答信号によって、この連絡先における対応可否を特定することができる。
電子メール送信手段21bは、連絡メッセージを電子メールにより送信する。一方、電子メール受信手段21cは、電子メール送信手段21bが送信した電子メールに対するリプライメール(返信メール)を受信する。
そして、連絡結果登録手段214は、電話応答手段21a又は電子メール受信手段21cによって取得された連絡先における対応可否に関するデータを連絡状況管理データ記憶部24に登録する。
登録確認手段215は、拒否登録確認手段及び上限時間確認手段として機能し、定期的に連絡状況管理データを確認し、連絡状況を特定する。このため、登録確認手段215は、応答を待機する基準時間(応答待機基準時間)に関するデータを保持している。ここでは、応答待機基準時間としては、例えば「10分」が設定されている。更に、登録確認手
段215は、連絡対象の優先順位を変更するまでに、繰り返して連絡する基準回数(繰り返し基準回数)に関するデータを保持している。ここでは、繰り返し基準回数としては、例えば「3回」が設定されている。
なお、本実施形態では、3回目の連絡を行なった後、連絡対象からの受諾情報が記録されていない場合には、次に優先順位の高い連絡先を連絡対象に加える。このため、3回目に連絡を行なった後の応答待機基準時間が、特許請求範囲に記載の「応答待機上限時間」に相当する。
タイマ216は、経過時間を測定するための時刻情報(システム時刻情報)を提供する。
保護者確認処理手段217は対応者確認手段として機能し、対応者の適格性を認証するための処理を実行する。
お迎え待機処理手段218は対応待機手段として機能し、お迎え要請に対するお迎え状況を管理する。このため、お迎え待機処理手段218は、到着予定時刻から更にお迎えを待機する基準時間(対応待機基準時間)に関するデータを保持している。ここでは、対応待機基準時間としては、例えば「10分」が設定されている。更に、お迎え待機処理手段218は、受諾確認メッセージの送信から変更連絡を待機する基準時間(変更連絡待機基準時間)に関するデータを保持している。ここでは、変更連絡待機基準時間としては、例えば「5分」が設定されている。
更に、連絡管理サーバ20は、グループ情報記憶手段としての生徒管理データ記憶部22、連絡先情報記憶手段としての連絡先管理データ記憶部23及び状況情報記憶手段としての連絡状況管理データ記憶部24を備えている。
図2に示すように、生徒管理データ記憶部22には、この学校の児童生徒に関する連絡先グループを特定するための生徒管理データ220が記録されている。この生徒管理データ記憶部22に登録されている生徒が、お迎え要請の対象者となる。この生徒管理データ220は、各児童の保護者からの申請に基づいて、学校職員によって登録された場合に記録される。生徒管理データ220は、生徒氏名、連絡先グループID及び属性に関するデータを含んで構成される。
生徒氏名データ領域には、連絡事由が発生する可能性がある対象者(ここでは、この学校の生徒)を特定するための氏名に関するデータが記録されている。
連絡先グループIDデータ領域には、この生徒において生じた連絡事由に関する連絡を行なう連絡先のグループを特定するための識別子に関するデータが記録されている。
属性データ領域には、この生徒の属性に関するデータが記録されている。本実施形態では、この属性データ領域には、例えば、この生徒の所属するクラスや住所地区、この学校に通学する兄弟姉妹等の家族構成等を特定することができるデータを記録する。この属性を用いることにより、生徒を特定したり、連絡を行なう生徒を一括して特定したりすることができる。
図3に示すように、連絡先管理データ記憶部23には、連絡先グループ毎に、このグループに属する対応者(ここでは、保護者)に対して連絡を行なうための連絡先管理データ230が記録されている。この連絡先管理データ230は、各児童の保護者からの申請に基づいて、学校職員によって登録された場合に記録される。この連絡先管理データ230は、連絡先グループIDに対して、各連絡先の連絡先ID、優先順位、氏名、連絡先、関係、事前登録情報に関するデータを含んで構成される。
連絡先グループIDデータ領域には、連絡を行なうグループを特定するための識別子に関するデータが記録されている。この連絡先グループIDを介して生徒管理データ220と連絡先管理データ230とが関連付けられることになる。
連絡先IDデータ領域には、この連絡先グループにおいて、各連絡先を特定するための識別子に関するデータが記録されている。本実施形態では、連絡先グループID及び連絡先IDにより個々の連絡先を特定する連絡先識別子として機能する。
優先順位データ領域には、この連絡先グループにおいて、この連絡先に連絡を行なう優先順位に関するデータが記録されている。なお、複数の連絡先に対して、同じ優先順位を付与することも可能である。
氏名データ領域には、この連絡先の保護者の氏名に関するデータが記録されている。
連絡先データ領域には、この対応者の連絡先情報に関するデータが記録されている。本実施形態では、連絡先情報として、固定電話や携帯電話の電話番号、電子メールアドレスを用いる。
関係データ領域には、この連絡先の保護者と生徒との関係(例えば、続柄)に関するデータが記録されている。
事前登録情報データ領域には、この対応者において、事前登録された情報が記録されている。対応者によっては、所定の日や期間は対応できないことを予め把握できることがある。このような場合、本実施形態では、予め申請することにより、対応不可登録を行なっておく。
図4に示すように、連絡状況管理データ記憶部24には、連絡事由毎に、連絡の進捗状況を管理するための連絡状況管理データ240が記録される。この連絡状況管理データ240は、学校職員端末10からの連絡指示により登録され、その後の進捗状況によって更新される。この連絡状況管理データ240は、連絡管理IDデータ、連絡先グループIDデータ、受付データ241、連絡ステータスデータ242、個別連絡状況データ243、及びお迎え完了時刻データを含んで構成される。
連絡管理IDデータ領域には、各連絡先グループに対する連絡事由を個別に特定するための連絡先識別子としての連絡管理IDに関するデータが記録される。本実施形態では、一人の生徒に対して複数の連絡事由が生じても、一回のお迎えにより対応できる場合には、一つの連絡管理IDによって管理を行なう。
連絡先グループIDデータ領域には、この連絡を行なう対象となるグループを特定するための識別子に関するデータが記録される。この連絡先グループIDを介して連絡状況管理データ240と連絡先管理データ230とが関連付けられることにより、各お迎え要請についての連絡先を特定することができる。
受付データ241は、受付時刻、連絡メッセージに関するデータを含んで構成される。本実施形態では、同じ連絡先グループにおいて一回のお迎えにより対応できる場合には、複数の連絡メッセージの受付データ241を、一つの連絡状況管理データ240において管理する。
受付時刻データ領域には、学校職員端末10において連絡指示が登録された時刻に関するデータが記録される。
連絡メッセージデータ領域には、学校から保護者に対してお迎えの要請を行なった理由
等、連絡時のメッセージに関するデータが記録される。
連絡ステータスデータ242は、この連絡先グループへの連絡を制御するための状況(現行優先順位、現行連絡回数及び連絡開始時刻)に関するデータを含んで構成される。この連絡ステータスデータ242を用いることにより、後述するように必要に応じて連絡先の追加を行なう。
この現行優先順位データ領域には、現在連絡を行なっている優先順位に関するデータが記録される。本実施形態では、優先順位の高い連絡先から順次連絡を行ない、優先順位の低い連絡先に展開する場合には、既連絡の優先順位の高い連絡先に優先順位の低い連絡先を追加することとする。
また、現行連絡回数データ領域には、この優先順位における連絡回数に関するデータが記録される。本実施形態では、一つの現行優先順位に対して、最大3回の連絡を行なうものとする。3回の連絡を行なっても応答がない場合には、連絡回数をリセットし、次の優先順位の連絡先を連絡対象に追加して連絡を行なう。
連絡開始時刻データ領域には、この現行優先順位の連絡先に対して、連絡の都度に連絡を行なった時刻に関するデータが記録される。そして、この連絡開始時刻を用いて連絡開始からの待機時間を計測し、待機処理のタイムアウトを判断する。
個別連絡状況データ243は、連絡先ID、優先順位、連絡時刻、対応可否フラグ、対応可否登録時刻、到着予定時刻に関するデータを含んで構成される。
連絡先IDデータ領域には、この連絡先グループに属する各連絡先を特定するための識別子に関するデータが記録される。優先順位データ領域には、この連絡先グループにおける連絡先IDの優先順位に関するデータが記録される。これらの連絡先ID、優先順位は、連絡先管理データ230に記録されたデータを利用する。
連絡時刻データ領域には、この連絡先に対して連絡を行なった時刻に関するデータが記録される。複数回の連絡を行なった場合には、各回の連絡時刻に関するデータが記録される。
対応可否フラグデータ領域には、この連絡先の保護者の対応可否を特定するための対応可否情報が記録される。本実施形態においては、対応可否フラグとしては対応受諾フラグと対応不可フラグとがある。受諾情報に対応する対応受諾フラグは、この連絡先における保護者が今回の連絡に対して対応を受諾したことを意味する。一方、拒否情報に対応する対応不可フラグは、この保護者が対応できないことを意味する。
対応可否登録時刻データ領域には、対応可否フラグが登録された時刻に関するデータが記録される。
到着予定時刻データ領域には、お迎え要請の受諾者(保護者)が、児童を迎えるために学校に到着する予定時刻に関するデータが記録される。
お迎え完了時刻データ領域には、学校が、お迎え要請の受諾者に児童を引き渡し、お迎えを完了した時刻に関するデータが記録される。
また、図1に示すように、連絡管理サーバ20は、通信ネットワークを介して、複数の保護者端末30に接続される。この保護者端末30は、学校の児童の保護者が用いる端末である。この保護者端末30としては、連絡管理サーバ20から連絡を受ける連絡先になっている固定電話端末、携帯電話端末やコンピュータ端末などを用いる。
次に、上記のように構成されたシステムにおいて、連絡事由が発生したときの連絡管理サーバ20の処理手順について、図6〜12を用いて説明する。ここでは、連絡処理(図6)、連絡管理処理(図7)、待機処理(図8)、連絡受信処理(図9)、対応可否登録処理(図10)、保護者確認処理(図11)、お迎え待機処理(図12)の順に説明する。
(連絡処理)
以下、連絡処理を、図6を用いて説明する。
まず、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡指示の受付処理を実行する(ステップS1−1)。ここでは、連絡事由が発生すると、学校職員は学校職員端末10を用いて、連絡管理サーバ20にアクセスする。この場合、連絡管理サーバ20の制御部21の連絡指示登録手段211は、学校職員端末10のディスプレイに連絡登録画面を出力させる。
学校職員は、出力された連絡登録画面において、連絡事由の生じた生徒を特定するための情報(キーワード)を入力する。この場合、キーワードとして氏名や属性(例えばクラスや住所)を用いることができる。学校職員端末10において完了指示が入力された場合、連絡指示登録手段211は、連絡登録画面において入力されたキーワードを取得する。そして、連絡指示登録手段211は、このキーワードが記録された生徒管理データ220を、生徒管理データ記憶部22を用いて検索する。
そして、生徒管理データ220を抽出できた場合には、この生徒の氏名や属性に関する情報を含む候補表示画面を学校職員端末10のディスプレイに表示させて、学校職員に連絡事由の生じた生徒の確認を促す。候補表示画面においては、各候補に対して連絡先グループIDデータが関連付けられており、更に生徒を選択するための選択手段を備える。また、例えば、複数の生徒の情報が抽出された場合には、これらの情報を候補表示画面に表示させて、属性情報を確認しながら連絡事由の生じた生徒を特定する。
候補表示画面において連絡事由の生じた生徒が特定された場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、学校職員端末10から、選択された生徒に関するデータを取得する。この場合、連絡指示登録手段211は、学校職員端末10のディスプレイに、連絡メッセージ入力画面を出力させる。学校職員は、この連絡メッセージ入力画面を用いて、保護者に伝えたいメッセージを入力する。連絡メッセージとしては、例えば、児童の状況やお迎え要請の内容等を入力する。学校職員端末10において完了指示が入力された場合、連絡指示登録手段211は、入力された連絡メッセージに関するデータを、学校職員端末10から取得する。
次に、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡先グループを特定する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の連絡指示登録手段211は、候補表示画面において選択された生徒の連絡先グループIDを取得する。
次に、連絡管理サーバ20の制御部21は、特定した連絡先グループに対して連絡状況の確認処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の連絡指示登録手段211は、連絡状況管理データ記憶部24において、この連絡先グループIDを含むとともに、連絡処理を完了していない連絡状況管理データ240が登録されているかどうかを確認する。ここで、連絡処理の完了は、お迎え完了時刻の記録の有無により判断する。すなわち、この連絡先グループIDを含む連絡状況管理データ240が登録されていても、お迎え完了時刻が記録されている場合には、連絡処理を完了していると判断する。
このような連絡中の連絡状況管理データ240が登録されている場合(ステップS1−3において「YES」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡メッセー
ジの追加記録処理を行なう(ステップS1−4)。具体的には、連絡指示登録手段211は、特定した連絡状況管理データ240において、ステップS1−1における受付時刻及び連絡メッセージに関するデータを含めた受付データ241を追加記録する。
一方、この連絡先グループIDを含む連絡状況管理データ240が登録されていない場合や、連絡状況管理データ240が登録されていてもお迎え完了時刻が記録されている場合には、連絡中でないと判断する。この場合(ステップS1−3において「NO」の場合)には、制御部21は、後述する連絡管理処理を実行する(ステップS1−5)。
(連絡管理処理−1)
次に、連絡管理処理を、図7を用いて説明する。
まず、連絡管理サーバ20の制御部21は、新たな連絡状況管理データ240の登録処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21の連絡指示登録手段211は、連絡管理IDを付与する。そして、連絡指示登録手段211は、この連絡管理IDに関連付けて、取得した連絡先グループID、受付時刻、連絡メッセージに関するデータを記録した連絡状況管理データ240を生成し、連絡状況管理データ記憶部24に記録する。
次に、連絡管理サーバ20の制御部21は、優先順位を利用しながら連絡先の特定処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、まず、制御部21の連絡先特定手段212は、特定した連絡先グループIDを含む連絡先管理データ230を抽出する。ここでは、第1優先順位の連絡先に連絡を行なう。このため、連絡先特定手段212は、連絡先管理データ230において、第1優先順位が付与された連絡先IDを取得する。そして、連絡先特定手段212は、特定した連絡先ID及び優先順位に関するデータを含めた個別連絡状況データ243を生成し、連絡状況管理データ記憶部24に登録された連絡状況管理データ240に追加記録する。なお、連絡先管理データ230において事前登録情報として対応不可登録が行なわれている場合には、個別連絡状況データ243の対応可否フラグとして対応不可フラグを記録しておく。
更に、連絡先特定手段212は、この連絡状況管理データ240の連絡ステータスデータ242を記録する。ここでは、連絡ステータスデータ242の現行優先順位として「第1優先順位」、現行回数として「第1回」、及び連絡開始時刻としてタイマ216から取得したシステム時刻に関するデータを記録する。
次に、連絡管理サーバ20の制御部21は連絡実行処理を行なう(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の連絡処理実行手段213が、個別連絡状況データ243に記録された連絡先IDを用いて、連絡先管理データ230から連絡先に関するデータを取得する。この場合、既に、個別連絡状況データ243の対応可否フラグデータ領域に対応不可フラグが記録されている場合には、この連絡先については連絡対象から除外する。
そして、連絡処理実行手段213は、連絡先の電話番号やメールアドレスを用いて、連絡方法を特定する。本実施形態では、連絡方法として電話または電子メールを用いる。例えば、連絡先管理データ230において連絡先として電話番号が記録されている場合には、連絡処理実行手段213は、電話応答手段21aに対して、電話連絡の指示を行なう。この場合、電話応答手段21aは、連絡状況管理データ240に記録されたすべての連絡メッセージを音声合成した音声メッセージを生成し、連絡先として登録された電話番号にコールを行なう。この場合、電話応答手段21aは、通話を行なっている間、連絡先を特定するために、この連絡先の連絡先グループID及び連絡先IDに関するデータを保持する。
一方、連絡先として電子メールアドレスが記録されている場合には、連絡処理実行手段213は、電子メール送信手段21bに対して、電子メールの送信の指示を行なう。この場合、電子メール送信手段21bは、連絡状況管理データ240に記録されたすべての連絡メッセージを含む電子メールを生成し、連絡先として登録されたメールアドレスに送信する。電子メール送信手段21bは、この電子メールの所定のデータエリア(例えば、件名フィールド)に、連絡先グループID及び連絡先IDに関するデータを含めておく。
本実施形態においては、同じタイミングで複数の連絡先に連絡を行なう場合には、電話応答手段21aにより順次、コールを行なったり、複数の電話応答手段21aを用いたりすることにより実行する。一方、電子メール送信手段21bは同報メールにより電子メールを送信する。そして、連絡処理実行手段213は、この連絡先に対する進捗状況について、連絡先ID毎の個別連絡状況データ243に連絡時刻に関するデータを記録する。
そして、連絡管理サーバ20の制御部21は、待機処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、登録確認手段215が、後述するように、タイマ216を用いて、連絡開始時刻からの経過時間を監視する。
(待機処理)
次に、図8を用いて、待機処理について説明する。この待機処理は、後述する対応可否登録処理と並行して実行される。
この待機処理においては、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡を行なった保護者端末30からの応答を待つ(ステップS3−1)。そして、保護者端末30からの連絡応答があった場合(ステップS3−1において「YES」の場合)には、後述する対応可否登録処理を実行する(ステップS3−2)。
一方、保護者端末30からの連絡応答がない場合(ステップS3−1において「NO」の場合)には、このステップS3−2の処理をスキップする。
そして、この待機処理中において、連絡管理サーバ20の制御部21は、この連絡管理IDに関するすべての連絡先が対応不可かどうかの確認処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、連絡結果登録手段214は、この連絡先グループIDを含む連絡状況管理データ240を抽出し、個別連絡状況データ243において、すべての連絡先について対応不可フラグが記録されているかどうかを確認する。
すべての連絡先が対応不可の場合(ステップS3−3において「YES」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、後述するように、次の優先順位が付与された連絡先の確認処理を実行する(ステップS2−8)。
一方、この連絡先グループIDを含む連絡状況管理データ240の個別連絡状況データ243において対応可否フラグの記録されていない連絡先が残っている場合(ステップS3−3において「NO」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、タイムアウト確認処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、登録確認手段215が、タイマ216からシステム時刻を取得し、連絡ステータスデータ242に記録された連絡開始時刻から経過時間を算出する。そして、登録確認手段215は、この経過時間と、応答待機基準時間とを比較することにより、タイムアウトしたかどうかを判断する。
まだ、基準時間を経過していないため、タイムアウトしていない場合(ステップS3−4において「NO」の場合)には、ステップS3−1からの処理を繰り返す。一方、応答待機基準時間を経過することによりタイムアウトした場合(ステップS3−4において「YES」の場合)には、待機処理を終了し、図7に示す連絡管理処理に戻る。
(連絡受信処理)
次に、連絡管理サーバ20から連絡を受けた保護者端末30における連絡受信処理について、図9を用いて説明する。
連絡管理サーバ20からの連絡は、電話コール或いは電子メールによって行なわれる。この場合、保護者端末30は、電話コールの受話又は電子メールの受信を行なう。そして、保護者端末30は、音声メッセージ或いは電子メールにより取得した連絡メッセージを出力する(ステップS4−1)。例えば、電話コールによる連絡の場合には、受話器から音声メッセージを出力する。一方、電子メールによる連絡の場合には、ディスプレイにより連絡メッセージを出力する。この連絡メッセージに基づいて、保護者はお迎えの可否を判断することができる。具体的には電話コールにより連絡メッセージを取得した場合には、音声ガイドの指示に従って受諾入力又は拒否入力を行なうことになる。例えば、連絡管理サーバ20の制御部21の電話応答手段21aは、音声ガイドにおいて、「お迎え可能な場合には『#』のダイヤルボタン、対応不可の場合には『*』のダイヤルボタンを押してください」との合成音声を送出する。
一方、電子メールにより連絡メッセージを取得した場合には、電子メールの指示に従って受諾入力又は拒否入力を行なうことになる。例えば、連絡管理サーバ20の制御部21の電子メール送信手段21bは、電子メールにおいて、「お迎え可能な場合には本文に『YES』の文字及び到着予定時刻を入力してください。対応不可の場合には『NO』のみの文字を入力して返信してください。」とのガイド表示を含めておく。
お迎え可能であり、お迎えの受諾入力が行なわれた場合(ステップS4−2において「YES」の場合)には、保護者端末30は対応受諾処理を実行する(ステップS4−3)。電話コールにより連絡メッセージを取得した場合の対応受諾処理においては、保護者端末30は、対応受諾のために選択されたダイヤルボタン(ここでは「#」ボタン)のトーン信号(受諾情報)を送出する。この場合、電話応答手段21aは、更に、学校への到着予定時刻を、ダイヤルボタンを用いて入力するように指示する。保護者端末30は、入力された到着予定時刻のトーン信号(到着予定時刻データ)を送出する。
電子メールにより連絡メッセージを取得した場合の対応受諾処理においては、保護者端末30は、対応受諾のために入力された文字(ここでは「YES」、及び到着予定時刻として例えば「13:50」)を含めたリプライメール(受諾情報)を送信する。
お迎えができない場合には、拒否入力を行なうか、放置することになる。ここで、受諾入力が行なわれず(ステップS4−2において「NO」)、拒否入力が行なわれた場合(ステップS4−4において「YES」の場合)には、保護者端末30は対応拒否処理を実行する(ステップS4−5)。具体的には、電話コールにより連絡メッセージを取得した場合には、保護者端末30は、音声ガイドの指示に従って対応拒否のために選択されたダイヤルボタン(ここでは「*」ボタン)のトーン信号(拒否情報)を送出する。
一方、電子メールにより連絡メッセージを取得した場合には、保護者端末30は、電子メールの指示に従って対応拒否のために入力された文字(ここでは「NO」)を含めたリプライメール(拒否情報)を送信する。このようにして、保護者端末30は連絡受信処理を終了する。
一方、拒否入力が行なわれない場合(ステップS4−4において「NO」の場合)には、保護者端末30は連絡受信処理を終了する。
(対応可否登録処理)
次に、保護者端末30から、上述の対応を受けた連絡管理サーバ20における対応可否登録処理を、図10を用いて説明する。
保護者端末30から対応可否データを受けた連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡先グループIDの検索処理を実行する(ステップS5−1)。ここでは、まず、電話応答手段21aや電子メール受信手段21cは、保護者端末30から取得した対応可否データとともに、この対応可否データを取得した連絡先グループID、連絡先IDに関するデータを連絡結果登録手段214に供給する。具体的には、電話応答手段21aは、通話中に保持している連絡先グループID、連絡先IDに関するデータ及びトーン信号に基づく対応可否データを供給する。一方、電子メール受信手段21cは、受信したリプライメールから連絡先グループID、連絡先ID及び対応可否データを抽出し、連絡結果登録手段214に供給する。そして、連絡結果登録手段214は、連絡状況管理データ記憶部24を用いて、取得した連絡先グループID、連絡先IDを含む連絡状況管理データ240の検索処理を実行する。
この連絡先グループID、連絡先IDを含む連絡状況管理データ240を抽出できない場合(ステップS5−2において「NO」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、アラーム出力処理を実行する(ステップS5−3)。具体的には、連絡結果登録手段214は、学校職員端末10のディスプレイにアラーム表示を出力させる。
一方、連絡先グループID、連絡先IDを含む連絡状況管理データ240を抽出した場合(ステップS5−2において「YES」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、受信した対応可否データの確認処理を実行する(ステップS5−4)。ここで、保護者端末30から拒否情報を受信した場合(ステップS5−4において「YES」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、対応不可登録処理を実行する(ステップS5−5)。具体的には、連絡結果登録手段214は、タイマ216からシステム時刻(対応可否登録時刻)を取得し、この連絡先IDの個別連絡状況データ243において、対応不可フラグ及び対応可否登録時刻を記録する。そして、待機処理に戻る。
また、保護者端末30から受諾情報を受信した場合(ステップS5−4において「NO」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、既登録の対応受諾フラグの確認処理を実行する(ステップS5−6)。具体的には、連絡結果登録手段214は、この連絡先グループIDを含む連絡状況管理データ240において、対応受諾フラグが記録された個別連絡状況データ243の有無を確認する。
対応受諾フラグが記録されている個別連絡状況データ243がない場合(ステップS5−6において「NO」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、対応受諾登録処理を実行する(ステップS5−7)。具体的には、連絡結果登録手段214は、連絡状況管理データ240における個別連絡状況データ243の対応可否フラグとして対応受諾フラグを記録する。更に、連絡結果登録手段214は、タイマ216からシステム時刻(対応可否登録時刻)を取得する。そして、この連絡状況管理データ240の個別連絡状況データ243において、対応可否登録時刻及び学校への到着予定時刻を記録する。
次に、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡管理IDの通知処理を実行する(ステップS5−8)。ここでは、連絡結果登録手段214は、受諾情報を送信した保護者端末30に対して、この連絡状況管理データ240の連絡管理IDを通知する。本実施形態では、この連絡管理IDデータは、お迎え時の保護者の認証情報として機能する。具体的には、連絡結果登録手段214は、電話応答手段21aや電子メール送信手段21bに連絡管理IDの通知を指示する。電話コール利用の場合には、電話応答手段21aが、通話中に連絡管理IDを音声合成して通知する。一方、電子メール利用の場合、電子メール送信
手段21bが、受諾情報を送信した保護者端末30の電子メールアドレスに、連絡管理IDを含めた電子メールを送信する。
一方、既に対応受諾フラグが記録されている個別連絡状況データ243が登録されている場合(ステップS5−6において「YES」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、受諾済通知処理を実行する(ステップS5−9)。具体的には、連絡結果登録手段214は、電話応答手段21aや電子メール送信手段21bに、「既に他の連絡先において受諾済み」であること(受諾済メッセージ)の通知を指示する。この場合も、電話コール利用の場合には、電話応答手段21aが、通話中に受諾済メッセージを音声合成して通知する。一方、電子メール利用の場合、受諾情報を送信した保護者端末30の電子メールアドレスに、受諾済メッセージを含めた電子メールを送信する。そして、連絡管理処理を終了する。
(連絡管理処理−2)
タイムアウトにより待機処理を終了した場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、図7に示す連絡管理処理を継続する。
ここで、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡回数の確認処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、登録確認手段215は、現行優先順位の連絡先に連絡を行なった回数を、連絡状況管理データ記憶部24に記録された連絡ステータスデータ242の現行連絡回数により特定する。そして、登録確認手段215は、この現行連絡回数と繰り返し基準回数とを比較する。
現行連絡回数が繰り返し基準回数に到達していない場合(ステップS2−6において「NO」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡ステータスデータ242の更新処理を実行する(ステップS2−7)。ここでは、登録確認手段215は、連絡ステータスデータ242の現行連絡回数に「1」を加算して更新する。更に、登録確認手段215は、タイマ216から取得したシステム時刻を、連絡ステータスデータ242の連絡開始時刻として更新する。そして、連絡管理サーバ20の制御部21は、再度、連絡実行処理(ステップS2−3)、待機処理(ステップS2−4)、連絡回数確認処理(ステップS2−5)を繰り返す。
一方、現行連絡回数が繰り返し基準回数に到達している場合(ステップS2−6において「YES」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、次の優先順位が付与された連絡先の有無の確認処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、連絡先特定手段212は、連絡ステータスデータ242において登録された現行優先順位を取得する。そして、連絡先特定手段212は、連絡先管理データ記憶部23において、現行優先順位を1つ繰り下げた低い優先順位(次順位)が付与された連絡先管理データ230が存在するかどうかを確認する。
次順位の連絡先が登録されている場合(ステップS2−8において「YES」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡先追加処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、連絡先特定手段212は、次順位の優先順位を、連絡ステータスデータ242の現行優先順位として更新する。更に、連絡先特定手段212は、連絡ステータスデータ242の現行連絡回数を「1」にリセットし、併せてタイマ216から取得したシステム時刻を連絡開始時刻として更新記録する。
更に、連絡先特定手段212は、連絡先管理データ記憶部23から、次順位の連絡先について連絡先ID、優先順位に関するデータを取得し、これらのデータを含めた個別連絡状況データ243を生成する。そして、連絡先特定手段212は、連絡状況管理データ記
憶部24に登録された連絡状況管理データ240に追加記録する。そして、連絡管理サーバ20の制御部21は、ステップS2−3の連絡実行処理から繰り返す。
一方、次順位の連絡先が登録されていない場合(ステップS2−8において「NO」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、学校職員端末10にアラームを出力する処理を実行する(ステップS2−10)。具体的には、連絡結果登録手段214は、学校職員端末10のディスプレイにアラーム表示を出力させる。そして、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡管理処理を終了する。
(保護者確認処理)
次に、連絡管理サーバ20における保護者確認処理を、図11を用いて説明する。この処理は、連絡を受けた保護者が、児童を迎えるために学校を訪問した時に実行される。この場合、学校職員は、この保護者に対して連絡管理IDの提示を求める。そして、学校職員は、学校職員端末10を用いて連絡管理サーバ20にアクセスし、保護者確認画面をディスプレイに表示させる。そして、この保護者確認画面に、保護者が提示した連絡管理IDを入力する。
この場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡管理IDの照合処理を実行する(ステップS6−1)。具体的には、制御部21の保護者確認処理手段217は、学校職員端末10の保護者確認画面において入力された連絡管理IDに関するデータを取得する。そして、保護者確認処理手段217は、この連絡管理IDに関連付けられた連絡状況管理データ240を取得する。
そして、連絡管理サーバ20の制御部21は、お迎えの待機中の確認処理を実行する(ステップS6−2)。本実施形態では、保護者確認処理手段217は、この連絡状況管理データ240に対応受諾フラグが記録されており、かつお迎え完了時刻が記録されていない場合には、お迎え待機中と判断する。
お迎え待機中と判断された場合(ステップS6−2において「YES」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、完了登録処理を実行する(ステップS6−3)。具体的には、保護者確認処理手段217は、タイマ216からシステム時刻を取得し、この時刻をお迎え完了時刻として連絡状況管理データ240に記録する。
更に、連絡管理サーバ20の制御部21は、完了通知処理を実行する(ステップS6−4)。具体的には、保護者確認処理手段217は、これまでに連絡を行なった連絡先に対して、お迎えが完了したことを知らせるためのメッセージ(お迎え完了メッセージ)を送る。具体的には、保護者確認処理手段217は、この連絡状況管理データ240に含まれる個別連絡状況データ243を取得し、この中で連絡時刻が記録されている個別連絡状況データ243の連絡先IDを取得する。
そして、保護者確認処理手段217は、この連絡状況管理データ240の連絡先グループID及び取得した連絡先IDを用いて、連絡先管理データ記憶部23から各連絡先の電話番号やメールアドレスを取得する。次に、保護者確認処理手段217は、上述と同様に、電話応答手段21a、電子メール送信手段21bを利用して、お迎え完了メッセージを送信する。
一方、保護者確認処理手段217は、連絡状況管理データ240に対応受諾フラグが記録されていない場合や、お迎え完了時刻が記録されている場合には、お迎え待機でないと判断する。この場合(ステップS6−2において「NO」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、アラーム出力処理を実行する(ステップS6−5)。具体的には、保護
者確認処理手段217は、学校職員端末10のディスプレイに、お迎え待機中の連絡状況管理データ240の登録がないことを示すアラーム表示を出力させる。
(お迎え待機処理)
次に、連絡管理サーバ20におけるお迎え待機処理を、図12を用いて説明する。この処理は、受諾データを受信してから、お迎えを完了するまでの期間において定期的に実行される。
連絡管理サーバ20の制御部21は、お迎え待機中の連絡状況管理データ240の検索処理を実行する(ステップS7−1)。具体的には、制御部21のお迎え待機処理手段218が、連絡状況管理データ記憶部24において、対応受諾フラグか記録されており、かつお迎え完了時刻が記録されていない連絡状況管理データ240を検索する。
このような連絡状況管理データ240を抽出した場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、到着予定時刻の確認処理を実行する(ステップS7−2)。具体的には、お迎え待機処理手段218は、タイマ216からシステム時刻を取得し、このシステム時刻と到着予定時刻とを比較する。
そして、到着予定時刻から対応待機基準時間を経過した連絡状況管理データ240を特定した場合(ステップS7−2において「YES」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、再確認処理を実行する(ステップS7−3)。具体的には、お迎え待機処理手段218は、到着予定時刻を経過してもお迎えがないことを知らせるための未完了通知(受諾確認メッセージ)を送信する。更に、このお迎え受諾確認メッセージには、到着予定時刻の変更を促すためのメッセージを含む。具体的には、お迎え待機処理手段218は、この対応受諾フラグが記録された連絡先IDを特定して、連絡先グループID及び取得した連絡先IDを用いて、連絡先管理データ記憶部23から各連絡先の電話番号やメールアドレスを取得する。そして、お迎え待機処理手段218は、電話応答手段21a、電子メール送信手段21bを利用して受諾確認メッセージを送信する。
連絡管理サーバ20の制御部21は、変更連絡の待機処理を実行する(ステップS7−4)。そして、受諾確認メッセージの送信から変更連絡待機基準時間を経過しても、保護者端末30から応答がない場合(ステップS7−4において「NO」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡リセット処理を実行する(ステップS7−5)。具体的には、お迎え待機処理手段218は、この連絡状況管理データ240の個別連絡状況データ243をリセットする。そして、これにより、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡実行処理をステップS2−2からやり直す。
一方、保護者端末30から変更連絡を受信した場合(ステップS7−4において「YES」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、到着予定時刻の変更処理を実行する(ステップS7−6)。具体的には、お迎え待機処理手段218は、変更連絡に含まれる到着予定時刻を用いて、この連絡状況管理データ240の個別連絡状況データ243の到着予定時刻を更新する。
一方、到着予定時刻から所定時間を経過した連絡状況管理データ240がない場合(ステップS7−2において「NO」の場合)、連絡管理サーバ20の制御部21は、お迎え待機処理を終了する。
本実施形態の連絡管理システムによれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態では、生徒管理データ記憶部22には、この学校の児童生徒に関する連絡先グループを特定するための生徒管理データ220が記録されている。更に、連絡先管
理データ記憶部23には、連絡先グループ毎に、このグループに属する対応者に対して連絡を行なうための連絡先管理データ230が記録されている。そして、連絡管理サーバ20の制御部21は、これらの生徒管理データ記憶部22や連絡先管理データ記憶部23を用いて、連絡実行処理を行なう(ステップS2−3)。これにより、複数の連絡先に対しても、効率的に、連絡を行なうことができる。例えば、連絡先グループの中の1つの連絡先に連絡を取ることができない場合や、この連絡先において対応できない場合にも、他の連絡先に連絡を行なうことができる。連絡先の保護者が対応できない場合にも、保護者自身が他の保護者に連絡を取って代理者を準備する必要はなく、保護者の負担を軽減することができる。
・ 本実施形態では、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡指示の受付処理(ステップS1−1)を実行し、連絡先グループを特定する(ステップS1−2)。そして、連絡中の連絡状況管理データ240が登録されている場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡メッセージの追加記録処理を行なう(ステップS1−4)。すなわち、制御部21は、新たな連絡事由が発生しても、この連絡事由を対処する連絡先グループに対して連絡管理処理が行なわれている場合には、新たな連絡を行なわない。従って、制御部21は、無駄な連絡を抑制することにより、システム負荷を軽減して、効率的に連絡を行なうことができる。一方、保護者にとっては、複数の連絡事由が連続して発生した場合にも個別に通知を受けることがないので、煩雑さを低減させることができる。
・ 本実施形態では、連絡管理サーバ20の制御部21が連絡実行処理(ステップS2−3)を実行する場合、既に、個別連絡状況データ243の対応可否フラグデータ領域に対応不可フラグが記録されている場合には、この連絡先については連絡対象から除外する。これにより、対応受諾の可能性がある連絡先にのみ連絡を行なうことができ、連絡先の対応者の煩雑さを低減させることができる。
更に、連絡先管理データ230において事前登録情報として対応不可登録が行なわれている場合には、個別連絡状況データ243の対応可否フラグとして対応不可フラグを記録しておく。これにより、予め対応できないことが分かっている場合には、事前登録により、連絡を停止させることができる。従って、対応受諾の可能性がある連絡先にのみ連絡を行なうことができ、この場合にも連絡先の対応者の煩雑さを低減させることができる。
・ 本実施形態では、保護者端末30から対応可否データを受けた連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡先グループIDの検索処理を実行する(ステップS5−1)。そして、この連絡先グループID、連絡先IDを含む連絡状況管理データ240を抽出できない場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、アラーム出力処理を実行する(ステップS5−3)。これにより、学校職員は、間違った応答を確認することができる。
・ 本実施形態では、保護者端末30から拒否情報を受信した場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、対応不可登録処理を実行する(ステップS5−5)。そして、すべての連絡先が対応不可の場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、次の優先順位が付与された連絡先の確認処理を実行する(ステップS2−8)。これにより、速やかに次の連絡先に連絡を行なうことができる。
・ 本実施形態では、保護者端末30から受諾情報を受信した場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、既登録の対応受諾フラグの確認処理を実行する(ステップS5−6)。既に対応受諾フラグが記録されている個別連絡状況データ243が登録されている場合、受諾済通知を行なう。保護者端末30からの応答にタイムラグが生じる場合があるが、既に他の保護者が対応している場合には、二重の受諾を抑制することができる。
・ 本実施形態では、対応受諾フラグが記録されている個別連絡状況データ243がない場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、対応受諾登録処理(ステップS5−7)を実行する。ここで、保護者端末30から到着予定時刻を取得する。対応受諾者の現在位置や状況によっては、到着予定時刻が異なる。このため、対応受諾者の状況に応じて、より正確な到着予定時刻を把握することができる。
更に、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡管理IDの通知処理を実行する(ステップS5−8)。そして、連絡管理サーバ20の制御部21は、来校者の提示した連絡管理IDの照合処理を実行する。これにより、適格な保護者を確認することができる。例えば、連絡を受けた者が、迎えに行けない場合にも、代わりの者が迎えに行く場合がある。この場合、迎えにきた者が適格者かどうかを確認することができる。
・ 本実施形態では、保護者端末30からの連絡応答がなく、タイムアウトした場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、現行連絡回数の確認処理を実行する(ステップS2−5)。現行連絡回数が繰り返し基準回数に到達していない場合には、再度、連絡実行処理(ステップS2−3)、待機処理(ステップS2−4)、現行連絡回数確認処理(ステップS2−5)を繰り返す。これにより、保護者の応答を促進することができる。
・ 本実施形態では、現行連絡回数が繰り返し基準回数に到達している場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、次の優先順位が付与された連絡先の有無の確認処理を実行する(ステップS2−8)。そして、次順位の連絡先が登録されている場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡先追加処理を実行する(ステップS2−9)。これにより、優先順位を考慮しながら連絡を行なうことができる。
更に、連絡先から応答がない場合には、優先順位の低い連絡先のみならず、既に連絡を行なった優先順位の高い連絡先も含めて累積的に連絡を行なう。このため、できる限り順位の高い連絡先を優先しながら、この連絡先に連絡が取れない場合にも、より迅速な対応を促すことが可能となる。
・ 本実施形態では、完了登録処理を実行した場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、完了通知処理を実行する(ステップS6−4)。具体的には、保護者確認処理手段217は、これまでに連絡を行なった連絡先に対して、お迎えが完了したことを知らせるためのメッセージ(お迎え完了メッセージ)を送る。これにより、連絡を受けていた他の連絡先の保護者も、状況を把握することができ、連絡先の利便性を図ることができる。
・ 本実施形態では、受諾確認メッセージの送信から変更連絡待機基準時間を経過しても、保護者端末30から応答がない場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡リセット処理を実行する(ステップS7−5)。これにより、連絡管理処理を再開し、他の保護者の対応を促すことができる。
・ 本実施形態では、保護者端末30から変更連絡を受信した場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、到着予定時刻の変更処理を実行する(ステップS7−6)。これにより、状況が変わり、到着が遅れる場合にも、状況に応じてお迎えを待機することができる。
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態では、児童を預かる学校の職員が、児童の保護者に対してお迎えを要請する場合に用いたが、これに限定されるものではない。対象は幼稚園や病院、企業においても適用することができる。また、上記実施形態では、連絡事由の対象は児童であったが、人に限られるものではなく、動物や物に対して適用することも可能である。
○ 上記実施形態では、連絡管理サーバ20の制御部21は、電話コール又は電子メールを用いて連絡を行なうが、通信方法はこれらに限定されるものではない。ファクシミリを用いることも可能である。この場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、ファクシミリ文書を連絡先に送信する。
○ 上記実施形態では、電子メール送信手段21bは、この電子メールの所定のデータエリア(例えば、件名フィールド)に、連絡先グループID及び連絡先IDに関するデータを含めておく。そして、連絡先グループID及び連絡先IDを用いて、リプライメールを送信した連絡先を特定する。これに代えて、リプライメールの送信元の電子メールアドレスを用いて、連絡先を特定することも可能である。この場合には、電子メール受信手段21cが、連絡先管理データ230を用いて、連絡先グループID及び連絡先IDを特定する。
○ 上記実施形態では、連絡管理サーバ20の制御部21の電話応答手段21aが、通話中に、保護者端末30からのトーン信号を利用して対応可否データを取得する。これに代えて、保護者端末30からコールバックしてもらうことも可能である。この場合には、電話応答手段21aが、発信者電話番号を取得して、連絡先管理データ230を用いて、連絡先グループID及び連絡先IDを特定する。これにより、応答方法の自由度を増やして、連絡先の利便性を確保することができる。
また、電子メールで対応可否データを取得することも可能である。この場合には、電子メール内に、保護者氏名など連絡先を特定するための情報を記入してもらい、電子メール受信手段21cが、この情報をキーにして連絡先管理データ230を検索する。これによって、更に応答方法の自由度を増やして、連絡先の利便性を確保することができる。
○ 上記実施形態では、電子メールを用いて連絡を行なった場合には、リプライメールにより対応可否データを取得する。これに代えて、電子メールに、連絡内容を表示させるウェブページにリンクさせたURLを設定しておいてもよい。これにより、対応者は連絡管理サーバ20にアクセスして、ウェブページにより状況を把握することができる。
○ 上記実施形態では、到着予定時刻から対応待機基準時間を経過した連絡状況管理データ240を特定した場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、再確認処理を実行する(ステップS7−3)。具体的には、お迎え待機処理手段218は、到着予定時刻を経過してもお迎えがないことを知らせるための未完了通知(受諾確認メッセージ)を送信する。この場合、連絡管理サーバ20の制御部21は、直ちに連絡リセット処理(ステップS7−5)を実行するように構成してもよい。この場合には、お迎え待機処理手段218は、登録確認手段215に対して、未完了通知を出力する。また、学校職員端末10にアラームを出力し、確認を促すことも可能である。これにより、速やかに他の保護者に連絡を行なうことができる。
○ 上記実施形態では、受諾確認メッセージの送信から変更連絡待機基準時間を経過しても、保護者端末30から応答がない場合(ステップS7−4において「NO」の場合)には、連絡管理サーバ20の制御部21は、連絡リセット処理を実行する(ステップS7−5)。このように保護者端末30から応答がない場合の処理は、これに限定されるものではない。例えば、先の連絡間処理を、途中から再開することも可能である。具体的には、お迎え待機処理手段218は、この連絡状況管理データ240の個別連絡状況データ243の対応受諾フラグを削除する。これにより、連絡管理サーバ20の制御部21は、これまで記憶した連絡状況管理データ240を利用しながら、ステップS2−3から連絡管理処理を再開することができる。
○ 上記実施形態では、保護者端末30から変更連絡を受信した場合には、連絡管理サーバ20の制御部21は、到着予定時刻の変更処理を実行する(ステップS7−6)。この場合、変更連絡の待機処理中(ステップS7−4)に、保護者端末30から拒否情報を受信した場合には、この連絡先の個別連絡状況データ243の対応受諾フラグを対応不可フラグに変更して、ステップS2−3以降の処理を実行するように構成することも可能である。これにより、一旦、応答受諾をした場合にも、受諾者の状況が変わって対応ができなくなった場合には、他の保護者の対応を促すことができる。
○ 上記実施形態では、保護者が指定した到着予定時刻を保護者端末30から受信し、この到着予定時刻を個別連絡状況データ243に記録する。これに代えて、連絡管理サーバ20の制御部21は、受諾情報に対応する対応可否登録時刻から所定の時間を加算して一律に算出される到着予定時刻を個別連絡状況データ243に記録することも可能である。これによっても、対応受諾者の状況を考慮して、再確認を促すことができる。
10…学校職員端末、20…連絡管理サーバ、21…制御部、211…連絡指示登録手段、212…連絡先特定手段、213…連絡管理方法特定手段、21a…電話応答手段、21b…電子メール送信手段、21c…電子メール受信手段、214…連絡結果登録手段、215…登録確認手段、216…タイマ、217…保護者確認処理手段、218…お迎え待機処理手段、22…生徒管理データ記憶部、23…連絡先管理データ記憶部、24…連絡状況管理データ記憶部、30…保護者端末。