JP4334456B2 - 毛髪処理剤 - Google Patents
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このうち2剤型のものは、アニオン性活性剤、両性活性剤とカチオン性セルロース誘導体を組み合わせたもの(特開平4−808522号公報)、アニオン性多糖類とアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子のいずれかを含む1剤と、カチオン活性剤を含む2剤を組み合わせたもの(特開平7−97307号公報)などが知られている。これらは毛髪表面上にコンプレックスを作り、フィルム状の皮膜を形成するものであるため、ある程度の持続性を持っている。
しかし、アニオン性高分子を配合したもの(特開昭63−154610号公報、特開昭63−154611号公報)などの1剤型は、一時的には毛髪の質感を改善することができるが、持続性が殆どなく、一度のシャンプーで簡単に効果がなくなってしまうことから、必ずしも満足のいくものではなかった。
すなわち、本発明は、毛髪処理剤が、アクリル酸アルキル共重合体のエタノール溶液であって、アクリル酸アルキル共重合体を0.1〜3.0重量%含有することを特徴とする、傷んだ毛髪を修復するための1剤型の毛髪処理剤であり、また毛髪処理剤が、アクリル酸アルキル共重合体、活性剤、油脂類、炭化水素、及び水から成るヘアローション;又はアクリル酸アルキル共重合体、高級アルコール、エステル類、油脂類、活性剤、及び水から成るヘアートリートメントであって、アクリル酸アルキル共重合体を0.1〜3.0重量%含有することを特徴とする、傷んだ毛髪を修復するための1剤型の毛髪処理剤である。
好ましくは、本発明は、毛髪処理剤が、アクリル酸アルキル共重合体のエタノール溶液;アクリル酸アルキル共重合体、モノオレイン酸ソルビタン、リノールサラダ油、流動パラフィン、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、及び水から成るヘアローション;又はアクリル酸アルキル共重合体、セタノール、ミルスチン酸礒プロピル、オリーブ油、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、及び水から成るヘアートリートメントであって、アクリル酸アルキル共重合体を0.1〜3.0重量%含有することを特徴とする、傷んだ毛髪を修復するための1剤型の毛髪処理剤である。
本発明の毛髪処理剤の形態は、溶液タイプ、エマルジョンタイプ、クリームタイプ、フォームタイプ等の適宜な形態に調製することができる。具体的には、アクリル酸アルキル共重合体を溶解して溶液としたもの、アクリル酸アルキル共重合体を、従来一般に用いられている、ヘアーローション、ヘアトリートメント、等のヘアケア製品に含有させたものが、本発明の毛髪処理剤となる。
本発明の毛髪処理剤は、上記の必須成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、油脂類、炭化水素、シリコーン、高級アルコール、エステル類等の油分と、多価アルコールや種々の活性剤、アミノ酸、防腐剤、キレート剤等を配合することができる。
本発明の毛髪処理剤は、毛髪表面上に皮膜を形成するため、毛髪内の間充物質の流出を防ぐことができる。このことによって、毛髪の損傷防止および傷んだ毛髪の質感を改善し、切れ毛や枝毛を防ぐことができる。その効果は、通常のヘアローションやヘアトリートメントよりも強い。また、この皮膜は油溶性であるため、シャンプーの際、流れ落ちることがなく、効果の持続性もはるかに強い。
このように毛髪の修復効果が十分にあり、その効果が持続する1剤型の製品は、今まで全く知られていないものである。
である。
比較化合物1:塩化o−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕
ヒドロキシエチルセルロース
2:ヒドロキシエチルセルロース
(実施例1)
アクリル酸アルキル共重合体をそれぞれ、表1に示す割合でエタノールに配合溶解して溶液を調製し、化合物の配合量が0.1〜3.0%のものを本発明の毛髪処理剤とした。
(比較例1)
比較化合物1および2をそれぞれ、表1に示す割合でエタノールに配合溶解して溶液を調製し、毛髪処理剤とした。
(1)毛髪上に形成した皮膜の持続性
表1に示す処方1−1、1−2、1−3、1−4、1−5、1−6、1−7、1−8にしたがって調製した溶液を、約10gの毛束に1g塗布して乾燥させ、これをサンプルとした。このサンプルにシャンプーを施術し、乾燥させる。この操作を10回行い、コーティング感を官能的に比較評価し、その結果を表2に示した。
(2)毛髪上に形成した皮膜のスベリ感
表1に示す処方1−2、1−3、1−4、1−5、1−6、1−7、1−8にしたがって調製した溶液を、約10gの毛束に1g塗布して風乾させ、これをサンプルとし、処方1−1を基本としてスベリ感を官能的に比較評価し、その結果を表3に示した。
(3)毛髪上に形成した皮膜のソフト感
表1に示す処方1−2、1−3、1−4、1−5、1−6、1−7、1−8にしたがって調製した溶液を、約10gの毛束に1g塗布して風乾させ、これをサンプルとし、処方1−1を基本としてソフト感を官能的に比較評価し、その結果を表4に示した。
アクリル酸アルキル共重合体、モノオレイン酸ソルビタン、リノールサラダ油、流動パラフィン、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよび精製水と表5に示す割合で混合してヘアローションを調製し、アクリル酸アルキル共重合体の配合量が0.1〜3.0%のものを本発明の毛髪処理剤とした。
(比較例2)
比較化合物1および2をそれぞれ、実施例2と同様に表5に示す割合で混合してヘアローションを調製した。
(1)毛髪上に形成した皮膜の持続性
表5に示す処方2−1、2−2、2−3、2−4、2−5、2−6、2−7、2−8にしたがって調製したヘアローションを、約10gの毛束に1g塗布して乾燥させ、これをサンプルとした。このサンプルにシャンプーを施術し、乾燥させる。この操作を10回行い、コーティング感を官能的に比較評価し、その結果を表6に示した。
(2)毛髪上に形成した皮膜のスベリ感
表5に示す処方2−2、2−3、2−4、2−5、2−6、2−7、2−8にしたがって調製したヘアローションを、約10gの毛束に1g塗布して風乾させ、これをサンプルとし、処方2−1のヘアローションを基本としてスベリ感を官能的に比較評価し、その結果を表7に示した。
(3)毛髪上に形成した皮膜のソフト感
表5に示す処方2−2、2−3、2−4、2−5、2−6、2−7、2−8にしたがって調製したヘアローションを、約10gの毛束に1g塗布して風乾させ、これをサンプルとし、処方2−1のヘアローションを基本としてソフト感を官能的に比較評価し、その結果を表8に示した。
アクリル酸アルキル共重合体、セタノール、ミリスチン酸イソプロピル、オリーブ油、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、精製水と表9に示す割合で混合してヘアトリートメントを調製し、化合物の配合量が0.1〜3.0%のものを本発明の毛髪処理剤とした。
(比較例3)
比較化合物1および2をそれぞれ、実施例3と同様に表9に示す割合で混合してヘアトリートメントを調製した。
(1)毛髪上に形成した皮膜の持続性
表9に示す処方3−1、3−2、3−3、3−4、3−5、3−6、3−7、3−8にしたがって調製したヘアトリートメントを、約10gの毛束に1g塗布して水洗した後、風乾させ、これをサンプルとした。このサンプルにシャンプーを施術し、乾燥させる。この操作を10回行い、コーティング感を官能的に比較評価し、その結果を表10に示した。
(2)毛髪上に形成した皮膜のスベリ感
表9に示す処方3−2、3−3、3−4、3−5、3−6、3−7、3−8にしたがって調製したヘアトリートメントを、約10gの毛束に1g塗布して水洗した後、風乾させ、これをサンプルとし、処方3−1のヘアトリートメントを基本としてスベリ感を官能的に比較評価し、その結果を表11に示した。
(3)毛髪上に形成した皮膜のソフト感
表9に示す処方3−2、3−3、3−4、3−5、3−6、3−7、3−8にしたがって調製したヘアトリートメントを、約10gの毛束に1g塗布して水洗した後、風乾させ、これをサンプルとし、処方3−1のヘアトリートメントを基本としてスベリ感を官能的に比較評価し、その結果を表12に示した。
Claims (2)
- 毛髪処理剤が、アクリル酸アルキル共重合体のエタノール溶液であって、アクリル酸アルキル共重合体を0.1〜3.0重量%含有することを特徴とする、傷んだ毛髪を修復するための1剤型の毛髪処理剤。
- 毛髪処理剤が、アクリル酸アルキル共重合体、活性剤、油脂類、炭化水素、及び水から成るヘアローション;又はアクリル酸アルキル共重合体、高級アルコール、エステル類、油脂類、活性剤、及び水から成るヘアートリートメントであって、アクリル酸アルキル共重合体を0.1〜3.0重量%含有することを特徴とする、傷んだ毛髪を修復するための1剤型の毛髪処理剤。
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