JP4334037B2 - 医用画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばX線CT装置や核磁気共鳴装置(MRI装置)等の断層像撮影装置により撮影された被検体の3次元ボリュームデータに基づいて、管構造組織等の3次元画像を表示する画像診断システム等に設けて好適な医用画像処理装置に関し、特に管構造組織の位置に応じた管厚を示す三次元座標分布図を表示することで組織異常部位の発見の容易化等を図った医用画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被検体である患者の体外周より例えばX線を照射し、この被検体を透過したX線を検出して電気信号に置き換え、その置き換えた電気信号を再構成処理することによって生体の断面画像を構築するX線CT装置が、診断の分野で利用されている。
【0003】
本来、このX線CT装置により得られる断面像は二次元像に過ぎないが、X線を照射する被検体の断面を少しずつ移動させて複数の断面画像を生成し、これら複数の断面画像のうちそれぞれ隣接する断面画像間のデータを補間することによって三次元画像情報を得るような方法や、被検体の体外周からのX線の照射に合わせて、被検体の乗った寝台を並行移動させることで、当該被検体に対して螺旋状にX線を照射し、その被検体からの透過X線を検出した電気信号から三次元画像情報を作り出す方法等が実用化されている。その他にも、X線を照射する被検体断面側を移動させるのではなく、被検体の体軸方向に分布を持つ二次元X線検出器を使用し、当該二次元検出器によって、被検体を透過したX線を二次元的に検出することにより、三次元画像情報を作り出す方法も提案されている。
【0004】
これら被検体の透過X線を検出して生成した電気信号に基づいて、或いは断面画像間のデータ補間によって三次元画像情報を作成するような処理は、演算装置(CPUを用いて行われるが、近年ではコンピュータ技術の急速な発展により、これらの演算に要する処理時間が短縮され、操作者(技師・医師)の希望する視点からの三次元画像情報を即座に作成しモニタ装置上に表示させることが可能となっており、これは「フライスルー表示」と呼ばれ実用化されている。このフライスルー表示を用いることで、言わば飛ぶ蠅の視野で捉えた体内の三次元画像を表示することができる。
【0005】
具体的には、このフライスルー表示を行う画像診断システムは、図7に示す構成を有している。この図7において、X線管52及び円弧状のX線検出器54は、相対向する位置関係を維持した状態で被検体(患者)53の体軸を中心に回転するようになっており、X線発生制御部51は、図示しない操作入力部による操作者からの設定入力値に応じた管電圧(kV)及び管電流(mA)でX線管52を曝射駆動する。この際、X線の曝射に合わせて被検体53が載置された寝台55を体軸方向に移動させる。これにより、被検体53に対して螺旋状にX線の曝射が行われることとなる(ヘリカルスキャン)。
【0006】
X線検出器54は、被検体53を透過したX線を検出し、これを電気信号に置き換え、これを収集部56に供給する。収集部56は、X線検出器54から供給された電気信号を投影データとして収集し、これを主記憶部57を介してデータ保存部(データベース)58及び再構成処理部59に供給する。なお、主記憶部57は、現在撮影中の投影データやデータ保存部56から読み出されたデータ等を一時的に記憶し、データ保存部56は過去の複数の投影データやこの投影データに基づいて再構成された断面画像データを保存するものである。
【0007】
再構成処理部59は、主記憶部57或いはデータ保存部58に記憶されている投影データに基づいて、例えばコンボリューションフィルタを用いた、いわゆるフィルタード・バックプロジェクション法に基づいて、指定された任意の断面位置の断面画像を画像再構成し、これを表示部61及びデータ保存部58に供給する。これにより、任意の断面位置の断面画像が表示部61に表示され、また、データ保存部58に格納されることとなる。
【0008】
次に、フライスルー表示により診断を行う場合は、図示しない操作入力部から操作者によるフライスルー表示の開始指示がなされ、これによりデータ保存部58に格納されている断面画像データが三次元画像情報として主記憶部57に取り込まれる。さらに、操作者により操作入力部から任意の視点・視線方向が指定入力されると、フライスルー処理部60は、主記憶部57から必要なデータを取り込み、該指定された視点・視線方向における図8に示すような三次元画像を作成し、表示部61上に表示する。
【0009】
その後、操作入力部上の図示しないポインティングデバイス(例えばマウスそ装置等)により、操作者から移動指示入力がなされると、フライスルー処理部60は、これに同期して必要なデータを主記憶部57から取り込み、即座に新たな三次元画像を作成し表示部61上の画像を更新表示する。これにより、表示部61の表示画面上ではその移動指示入力に応じて視点・視線の移動がなされ、被検体内の管腔内を飛ぶ蠅の視点から見たようなフライスルー表示が実現されることとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フライスルー表示は、図8に示すように任意の一視点から三次元的に捉えた組織表面の画像を表示することを目的としているため、従来の医用画像処理装置において二次元画像より得ていた、組織の厚み等の断面画像上での位置情報は、依然として視点に最も近傍の二次元断面(表示されているフライスルー三次元画像の最も手前の画像。図8中斜線で示す管断面の画像。)についてしか情報が得られず、これらについての三次元情報は同時に表示部61の表示画面上に表示することができないという問題点があった。
【0011】
大方の場合、管構造組織の厚みはどの位置でも略々同じ厚みを有しており、病変部が存在すると、その病変部分の厚みが例えば厚くなる等の症状が現れる。従って、管構造組織が形成されている方向に沿った各位置の管厚を一括して表示することができれば、病変部分を認識、発見し易くすることができ、医師等における画像診断に大きく貢献することができる。
【0012】
本発明はこのような課題及び観点からなされたものであり、指定されたパラメータの三次元座標分布図を表示して、管構造組織等の診断に貢献することができるような医用画像処理装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る医用画像処理装置は、上述の課題を解決するための手段として、被検体の画像情報が記憶された記憶手段と、被検体の所望の管構造組織に対応するCT値と管方向ベクトルを設定するためのパラメータ設定手段と、前記パラメータ設定手段で設定された管方向ベクトルに対して略垂直な面のCT値を前記記憶手段から読み出し、この読み出した面のCT値と前記設定したCT値の比較に基づいて前記管構造組織上の位置を、前記管構造組織の管方向に対応する軸と前記管方向周りの角度に対応する軸とからなる2次元平面座標で示し、管厚をこの2次元平面座標に直交する座標で示す三次元座標分布図を形成して表示手段に表示する三次元座標分布図形成手段とを有する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る医用画像処理装置の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
〔第1の実施の形態〕
〔第1の実施の形態の構成〕
本発明に係る医用画像処理装置は、例えば図1に示すようなX線CTシステムに適用することができる。この本発明の第1の実施の形態となるX線CTシステムは、いわゆる第3世代と呼ばれるX線CT装置を備えるシステムであり、相対向する位置関係を保持した状態で寝台1に載置された被検体2の体軸を中心として回転架台内を回転するX線管3及び円弧状のX線検出器4と、操作者(技師・医師)により指定された管電圧(kV)及び管電流(mA)でX線管3を駆動するX線発生制御部5とを有している。
【0019】
また、このX線CTシステムは、X線検出器4で形成された投影データを収集する収集部6と、現在撮影中の投影データ等を一時的に記憶する主記憶部7と、過去の複数の投影データ及び断面画像データを保存するデータ保存部8と、主記憶部7やデータ保存部8に記憶された投影データに基づいて、例えばフィルタード・バックプロジェクション法により断面画像を再構成する再構成処理部9とを有している。
【0020】
また、このX線CTシステムは、主記憶部7に記憶された断面画像データに基づいて、フライスルー表示用の三次元画像を形成するフライスルー処理部12、及び操作者により例えば管構造組織の管厚がパラメータとして指定された場合に、主記憶部7に記憶された断面画像データに基づいて管厚の三次元座標分布図を形成する管厚表示処理部13を備える画像処理部10と、撮影された断層画像やフライスルー画像及び管厚の三次元座標分布図等を表示する表示部11と、X線管3の管電圧、管電流の設定や、フライスルー表示や三次元座標分布表示の指定、及び三次元座標分布表示を行うパラメータの入力等を行うための操作入力部14とを有している。
【0021】
なお、X線検出器4としては、被検体3の体軸に直交する方向であるスライス方向にX線検出素子を並設して形成された1列の検出器列を有するシングルスライス用のX線検出器、前記検出器列を体軸方向に複数列分有するマルチスライス用のX線検出器のいずれを用いるようにしてもよい。
【0022】
〔第1の実施の形態の動作〕
次に、このような構成を有する当該第1の実施の形態のX線CTシステムの動作説明をする。
【0023】
(通常の撮影及び表示動作)
まず、被検体2の所望の部位の撮影時となると、X線管2は、X線発生制御部1により操作者により操作入力部14を介して設定された管電圧(kV)及び管電流(mA)で駆動され、寝台1上の被検体2の体軸を中心に回転しながら、該被検体3にX線を照射する。このとき、X線の曝射に合わせて寝台1は被検体3の体軸方向に移動される。X線管2と被検体3を挟んで相対向する位置関係を保持しながら回転する円弧状のX線検出器4は、被検体3を透過したX線を検出し、電気信号である投影データに変換する。これにより、被検体3に対して螺旋状に曝射されたX線に対応する投影データがX線検出器4で形成されることとなる(ヘリカルスキャン)。このヘリカルスキャンによりX線検出器4で形成された投影データは収集部6に供給され収集される。
【0024】
なお、この例では、連続的に寝台1を移動させて撮影を行うヘリカルスキャンを用いて投影データの収集を行うこととしているが、これは、断続的に寝台1を移動させて1回転ずつ投影データの収集を行うようにしてもよい。
【0025】
収集部6で収集された投影データは、主記憶部7を介してデータ保存部8に格納されるとともに、再構成処理部9に供給される。再構成処理部9は、主記憶部7、或いはデータ保存部8に記憶されている投影データに基づいて画像再構成処理を行い、操作者により指定された部位の断面画像を形成し、この断面画像データをデータ保存部8に供給すると共に表示部11に供給する。これにより、断面画像データがデータ保存部8に格納されると共に、該断面画像データに対応する断面画像が表示部11に表示されることとなる。
【0026】
(フライスルー表示動作)
次に、操作者により操作入力部14を介してフライスルー表示が指定されると、データ保存部8に格納されている断面画像データが三次元画像情報として主記憶部7に取り込まれる。画像処理部10のフライスルー処理部12は、主記憶部7から必要なデータを取り込み、操作入力部14を介して操作者から入力設定された任意の視点・視線方向、若しくはデフォルト値として指定されている視点・視線方向での三次元画像を作成し、この三次元画像を表示部11上に表示させる。
【0027】
次に、操作者から操作入力部14に設けられているポインティングデバイス等(例えばマウス装置等)によって視点・視線を表示部11上で移動させるための移動指示入力がなされると、フライスルー処理部12は、これに同期して必要なデータを主記憶部7から取り込み、即座に新たな三次元画像を作成し表示部11上の画像を更新していく。これにより、表示部11の表示画面上ではその移動指示入力に応じて視点・視線の移動に対応する三次元画像の表示がなされ、被検体3内の管腔内を飛ぶ蠅の視点から見たようなフライスルー表示が実現されることになる。
【0028】
(三次元座標分布表示動作)
次に、操作者により操作入力部14を介して三次元座標分布表示が指定され所定のパラメータの入力がなされると、画像処理部10は、この入力されたパラメータに基づいて、三次元座標分布図を作成し、これを表示部11に表示する。
【0029】
具体的には、例えば前述のフライスルー表示により被検体3内の管構造組織の三次元画像を表示中にその管構造組織の管厚を知りたい場合、操作者は、操作入力部14を操作して、図2に示すようにその管構造組織の視点、管の伸びる方向(管方向ベクトル)、管構造組織のCT値を前記パラメータとして入力する。CT値は、骨や血管等でそれぞれ異なる固有の値を示すため、この場合、管構造組織のCT値を入力することとなる。
【0030】
管厚表示処理部13は、このパラメータの入力がなされると、視点から管の伸びる方向に垂直な面の情報を主記憶部7より取り込み、演算により各垂直面での設定CT値の持つ幅(管厚)を各角度毎に求める。すなわち、図3に示すように管方向ベクトルに垂直な全ての面で管壁の厚さdをCT値に基づいてθ=0〜360°の範囲で求める。そして、図4に示すように各角度、管の伸びる方向に対応する位置、CT値の幅(管厚)を三次元座標上に表した三次元座標分布図を作成し、これを表示部11に表示する。
【0031】
これにより、操作者は、目的とする管構造組織の各位置における管壁を、表示部11に表示された三次元座標分布図により一括して把握することができる。このため、例えば同一組織の他の部位と比べて異常な値を示す部分が含まれているようなときには、これを容易に発見可能とすることができ、医師等における画像診断の容易化に対して大きく貢献することができる。
【0032】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。上述の第1の実施の形態のX線CTシステムは、所定のパラメータとして入力された視点、管方向ベクトル及び管構造組織のCT値に基づいて管厚の三次元座標分布表示を行うものであったが、この第2の実施の形態のX線CTシステムは、視点、管方向ベクトル、管構造組織のCT値、及び「管構造組織の管径の予測値」に基づいて管厚の三次元座標分布表示を行うことで、同一平面内に複数の同一組織による管構造組織が存在していた場合でも、目的とする管構造組織の管厚の三次元座標分布図を正確に表示可能としたものである。なお、上述の第1の実施の形態とこの第2の実施の形態とでは、この点のみが異なるため、以下、この差異の説明のみ行い重複説明を省略することとする。
【0033】
すなわち、この第2の実施の形態のX線CTシステムにおいては、操作者は、操作入力部14を操作することで、図5に示すような視点、管方向ベクトル、管構造組織のCT値と共に、三次元座標分布図を表示する管構造組織の管径の予測値の入力を行う。
【0034】
画像処理部10は、この各パラメータの入力が行われると、管方向ベクトルに垂直な面の情報を主記憶部7より取り込み、各垂直面と管方向ベクトルの交点を中心として管径の予測値により作られる円内における、前記設定されたCT値の持つ幅を各角度毎に演算により求める。そして、図4に示したように各角度、管の伸びる方向での位置、CT値の幅(管厚)を示す三次元座標分布図を作成し、表示部11に表示する。
【0035】
これにより、操作者は、目的とする管構造組織の各位置における管厚を、表示部11に表示された三次元座標分布図により一括して把握することができ、上述の第1の実施の形態のX線CTシステムと同じ効果を得ることができる。また、予め管径の予測値を設定するようにしているため、同一平面内に複数の同一組織による管構造が存在していた場合でも、目的とする管構造組織の管厚の三次元座標分布図を正確に表示することができる。
【0036】
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。上述の各実施の形態のX線CTシステムは、パラメータの一つとして直線的な管方向ベクトルの入力を行うようになっており、この管方向ベクトルに対して垂直となる面に基づいて管厚を示す三次元座標分布図を作成するようになっている。このため、管構造組織が屈曲したものであると、その屈曲部分等に直線的な管方向ベクトルを正確に設定することが困難となり、作成される三次元座標分布図の正確性に支障を来す。
【0037】
この第3の実施の形態のX線CTシステムは、三次元座標分布図を作成する管構造組織の始点及び終点が設定されると、この始点及び終点の間を結ぶ複数の直線的な管方向ベクトルを自動的に設定し、この各管方向ベクトルにそれぞれ対応する各垂直面に基づいて三次元座標分布図を作成することで、管構造組織が屈曲している場合でも、管方向ベクトルを正確に設定し、正確な三次元座標分布図を作成可能としたものである。なお、上述の各実施の形態とこの第3の実施の形態とでは、この点のみが異なるため、以下、この差異の説明のみ行い重複説明を省略することとする。
【0038】
すなわち、この第3の実施の形態のX線CTシステムでは、操作者が操作入力部14を操作して上述のフライスルー表示されている管構造組織の管の中心が表示部11の表示画面中心に位置するように表示設定すると共に、三次元座標分布表示を行う管構造組織の始点、及び管構造組織のCT値を設定する。そして、ポインティングデバイス等を操作して上述のフライスルーの視点移動と同様の操作で、図6に示すように表示中心を管構造組織が形成される方向に沿って移動させ、所望の箇所で終点の設定を行う。
【0039】
管厚表示処理部13は、この始点及び終点の設定がなされると、この始点から終点に至るまでの間を、管構造組織の中心を通る直線的な複数の管方向ベクトルで結ぶ。すなわち、管厚表示処理部13は、図6に示すように、まず、始点から管構造組織の中心を通る直線的な管方向ベクトルを形成するのであるが、管構造組織が屈曲している場合、この直線的な管方向ベクトルの先端は管壁に突き当たることとなる。管厚表示処理部13は、管方向ベクトルの先端が管壁に突き当たると、この管方向ベクトルが管構造組織の中心を外れる直前の中心上の位置を新たな管方向ベクトルの始点とし、この新たな始点から新たな管方向ベクトルを管構造組織の中心に沿って形成する。そして、この動作を前記始点から終点まで繰り返し行うことで、始点から終点に至るまでの間を、管構造組織の中心を通る直線的な複数の管方向ベクトルで結ぶ。これにより、管構造組織が屈曲している場合においても、この形状に対応して管方向ベクトルを設定することができる。
【0040】
次に、管厚表示処理部13は、図6中斜線で示すように各管方向ベクトルに垂直な各面について、設定されたCT値の幅を、上述の第1の実施の形態と同様に各管方向ベクトルを中心とした各角度毎に演算により求め、各角度、経路上の位置、CT値の幅(管厚)を三次元座標上に表した三次元座標分布図(図4参照)を作成し、これを表示部11に表示する。
【0041】
これにより、操作者は、管構造組織が屈曲している場合においても、目的とする管構造組織の各位置における管壁を、表示部11に表示された三次元座標分布図により一括して把握することができ、上述の第1の実施の形態のX線CTシステムと同じ効果を得ることができる。
【0042】
また、始点設定後に、フライスルー表示により管構造組織の形状に沿って視点を移動し、所望の箇所で終点を設定するだけで、この始点及び終点の間に複数の直線的な管方向ベクトルが自動的に設定されるため、管構造組織が屈曲している場合でも正確に管方向ベクトルの設定を行うことができる。従って、設定される管方向ベクトルが正確であることから、作成される三次元座標分布図も正確なものとすることができる。
【0043】
なお、この第3の実施の形態の説明では、始点から終点に至るまでの間を、管構造組織の中心を通る直線的な複数の管方向ベクトルで結ぶこととしたが、これは、直線的な管方向ベクトルを管構造組織の管壁に突き当たった際に、この突き当たった管壁上の箇所を新たな管方向ベクトルの新たな始点とし、この新たな始点から管構造組織の中心を通る新たな管方向ベクトルを形成する動作を繰り返し行うことで、前記始点から終点に至るまでの間を管方向ベクトルで結ぶようにしてもよい。
【0044】
この場合、管構造組織の中心を外れた位置から管壁までの間の管方向ベクトルに基づいて形成される各垂直面は、多少不正確なものとなり、管厚の三次元座標分布図の正確性の面でも多少劣ることとなるが、この反面、始点から終点に至るまでの間を管方向ベクトルで高速に結ぶことができるため、該三次元座標分布図の高速表示を可能とすることができる。従って、三次元座標分布図の正確性を必要とする場合と、三次元座標分布図の高速表示を必要とする場合とで、両者を操作者により選択可能とすることで、当該X線CTシステムを、より有用なものとすることができる。
【0045】
以上の説明から明らかなように、本発明の各実施の形態のX線CTシステムは、データ保存部8に格納された三次元画像情報から、目的とする腸や血管といった生体内管構造に対して管壁など知りたい情報のCT値の分布図を、視点から管の各断面について作成して表示することにより、すなわち、高速に3次元情報を収集できるボリュームCTの利点を生かし、そこで得られる3次元情報で組織表面を基準として組織の厚さ方向をパラメータとして同一平面状に表示する表示方法を採用することにより、従来では、ある一断面でしか捉えることができなかった組織断面情報を空間的に把握することが可能となり、通常急激な厚み変化を持たない組織(血管壁など)の肥厚状態や病変部の組織変性状態を周囲組織と比較して捉えることを可能とすることができる。このため、操作者(技師・医師)は、同一組織の他の部位と比べて異常な値を示す部分が含まれていることを容易に見出すことができ、正確な画像診断を容易に行うことが可能となる。
【0046】
なお、上述の各実施の形態の説明では、本発明に係る医用画像処理装置をX線CTシステムに適用することとしたが、これは、核磁気共鳴装置(MRI装置)等の他の断層像撮影装置に適用してもよい。この場合、パラメータとして前記CT値の代わりにプロトン値を入力することとなる。
【0047】
最後に、上述の各実施の形態は、本発明の適用形態の一例である。従って、本発明は上述の各実施の形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係る医用画像処理装置は、指定されたパラメータの三次元座標分布図を表示することができる。このため、例えば管構造組織の厚み分布を表示して他とは厚みの異なる病変部を発見し易くすることができ、医師の画像診断に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る医用画像処理装置を適用した第1の実施の形態となるX線CTシステムのブロック図である。
【図2】前記第1の実施の形態のX線CTシステムにおいて、管厚の三次元座標分布図を表示させるために入力する、視点、管方向ベクトル及び管構造組織のCT値の各パラメータを説明するための図である。
【図3】前記視点、管方向ベクトル及び管構造組織のCT値の各パラメータを説明するための図である。
【図4】前記各パラメータに基づいて形成され表示される三次元座標分布を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態となるX線CTシステムにおいて、管厚の三次元座標分布図を表示させるために入力する、視点、管方向ベクトル、管構造組織のCT値、及び管径の予測値の各パラメータを説明するための図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態となるX線CTシステムにおいて、管厚の三次元座標分布図を表示させるために入力する視点及び終点を示す図である。
【図7】フライスルー表示を実現する従来のX線CTシステムのブロック図である。
【図8】フライスルー表示された管構造組織を示す図である。
【符号の説明】
1…寝台、2…被検体、3…X線管、4…X線検出器、5…X線発生制御部、6…収集部、7…主記憶部、8…データ保存部、9…再構成処理部、10…画像処理部、11…表示部、12…フライスルー処理部、13…管厚表示処理部、14…操作入力部
Claims (4)
- 被検体の画像情報が記憶された記憶手段と、
被検体の所望の管構造組織に対応するCT値と管方向ベクトルを設定するためのパラメータ設定手段と、
前記パラメータ設定手段で設定された管方向ベクトルに対して略垂直な面のCT値を前記記憶手段から読み出し、この読み出した面のCT値と前記設定したCT値の比較に基づいて前記管構造組織上の位置を、前記管構造組織の管方向に対応する軸と前記管方向周りの角度に対応する軸とからなる2次元平面座標で示し、管厚をこの2次元平面座標に直交する座標で示す三次元座標分布図を形成して表示手段に表示する三次元座標分布図形成手段とを有することを特徴とする医用画像処理装置。 - 前記パラメータ設定手段は、複数の管方向ベクトルを設定するものであり、
前記三次元座標分布図形成手段は、前記複数の管方向ベクトルに対して略垂直な複数の面の情報を前記記憶手段に記憶された3次元画像情報から生成し、この読み出した複数の面のCT値と前記設定したCT値の比較に基づいて三次元座標分布図を形成することを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。 - 前記パラメータ設定手段は、所望のパラメータの一つとして、操作者の入力により管構造組織の管径の予測値を設定するものであり、
前記三次元座標分布図形成手段は、前記読み出した面と管方向ベクトルとの交点を中心とする、前記管径の予測値に対応する円内におけるCT値に基づいて三次元座標分布図を形成することを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。 - 前記パラメータ設定手段は、三次元座標分布図を形成する管構造組織の範囲を示す始点及び終点の間を結ぶことによって前記複数の管方向ベクトルを設定することを特徴とする請求項2記載の医用画像処理装置。
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