JP2006346177A - 画像診断装置、画像処理装置及び3次元画像データ表示方法 - Google Patents

画像診断装置、画像処理装置及び3次元画像データ表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 管腔臓器に対して得られた3次元画像データと壁情報分布データを対応づけて表示する。
【解決手段】 壁情報生成部122は、画像データ生成部110が生成した被検体のボリュームデータの画素の中から壁組織に対応した画素を抽出して壁情報ボリュームデータを生成し、視線設定部124は、壁情報ボリュームデータの所定断面におけるMPR画像データに設定された視点、視線中心方向等に基づいて複数の視線を設定する。そして、レンダリング処理部125は、前記視線に基づいて壁情報ボリュームデータをレンダリング処理して3次元画像データを生成し、壁厚計測部126は、壁情報ボリュームデータにおける管腔臓器の内表面及び外表面と前記視線との交差位置情報に基づいて壁厚を計測し壁厚分布データを生成する。そして、表示部130は、壁厚分布データを3次元画像データに重畳して表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像診断装置、画像処理装置及び3次元画像データ表示方法に係り、特に仮想内視鏡的画像データの表示が可能な画像診断装置、画像処理装置及び3次元画像データ表示方法に関する。
医用画像診断技術は、近年のコンピュータ技術の発展に伴って実用化されたX線CT装置やMRI装置などによって急速な進歩を遂げ、今日の医療において必要不可欠なものとなっている。特に、X線CT装置やMRI装置では、生体情報の検出装置や演算処理装置の高速化、高性能化に伴なって画像データのリアルタイム表示が可能となり、更に、3次元的な画像データの生成及び表示が容易に行なわれるようになった。
例えば、X線CT装置においては、X線を照射するX線管と照射されたX線を検出するX線検出器を被検体の周囲で回転させ、更に、この被検体を前記X線管及びX線検出器に対して体軸方向(スライス方向)に相対移動することにより被検体の複数スライス断面におけるX線投影データを収集する。そして、これらのX線投影データに基づいて3次元的な画像データ(以下、ボリュームデータと呼ぶ。)の生成を行なっている。又、被検体を体軸方向に連続移動しながらX線投影データの収集を行なう、所謂ヘリカル走査方式を用いることによってボリュームデータの生成に要する時間は更に短縮されつつある。
一方、上述の方法によって得られたボリュームデータにおける管腔臓器内に観察者の視点を仮想的に設定し、この視点から観察される臓器表面を3次元画像データとして表示する仮想内視鏡モード(フライスルーモード)が既に実用化されている。このフライスルーモードの開発により、内視鏡的な画像を体外から収集されたボリュームデータに基づいて生成することが可能となるため、被検体に対する侵襲度が大幅に低減され、更に、仮想的な視点を任意の位置に容易に設定することができるため、正確な検査を安全且つ効率的に行なうことが可能となった。しかも、フライスルーモードによって得られた画像データ(以下では、フライスルー画像データと呼ぶ。)は、管腔臓器における表面形状の観察において優れた描出能を有しているため、食道や胃、更には大腸のような管腔臓器の内視鏡検査におけるナビゲーションとして期待されている。
しかしながら、管腔臓器の病巣部に対する存在診断や鑑別診断等は、管腔壁の表面形状のみならず管腔壁の厚み(壁厚)や壁組織の性状等の情報に基づいて総合的に行なうことが望ましいが、従来のフライスルーモードによれば管腔壁内の情報を捉えることができなかったため、病巣部に対し正確な診断を行なうことが不可能であった。
このような問題点を解決するために、ボリュームデータあるいはフライスルー画像データにおける管腔臓器内に視点と管方向ベクトルを設定し、この管方向ベクトルに垂直な複数の連続した断面(即ち、管腔臓器の横断面)の各々において生成した画像データから壁厚を計測しその3次元分布データを収集する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−51207号公報
上述の特許文献1に記載された方法によれば、管腔壁に沿って壁厚を連続的に計測することが可能となり、収集された壁厚分布データによって腫瘍等の病変部を検出することが可能となる。しかしながら、この方法によって得られた壁厚分布データは、同時に得られるフライスルー画像データに対して独立に表示されているため、フライスルー画像データにおける管腔臓器の表面形状と同一部位における壁厚分布を正確に対応づけることが困難である。このため、診断精度及び診断効率が低下するのみならず医師や検査技師ら(以下では、操作者と呼ぶ。)の負担が増大する問題点を有している。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされるものであり、その目的は、フライスルー画像データ等の3次元画像データを用いて生体臓器の検査あるいは診断を行なう際に、臓器内部の情報を臓器表面の情報に重畳表示することにより、診断能及び診断効率の向上を可能にした画像診断装置、画像処理装置及び3次元画像データ表示方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る本発明の画像診断装置は、被検体に関するボリュームデータを生成する画像データ生成手段と、前記ボリュームデータにおける管腔臓器の壁組織に対応した画素データが壁情報データを生成する壁情報生成手段と、前記壁情報データに対して複数の視線方向を設定する視線設定手段と、前記視線方向に基づき前記壁情報データをレンダリング処理して3次元画像データを生成するレンダリング処理手段と、前記視線方向と前記壁情報データに基づき前記管腔臓器の壁状態情報を計測して壁状態情報分布データを生成する壁状態情報計測手段と、生成された前記3次元画像データと前記壁状態情報分布データを重畳表示する表示手段を備えたことを特徴としている。
又、請求項9に係る本発明の画像処理装置は、被検体に対して得られたボリュームデータを保管する画像データ記憶手段と、前記ボリュームデータに対し管腔臓器の壁組織に対応した画素を抽出して壁情報データを生成する壁情報生成手段と、前記壁情報データに対して複数の視線方向を設定する視線設定手段と、前記視線方向に基づき前記壁情報データをレンダリング処理して3次元画像データを生成するレンダリング処理手段と、前記視線方向と前記壁情報データに基づき前記管腔臓器の壁状態情報を計測して壁状態情報分布データを生成する壁状態情報計測手段と、生成された前記3次元画像データと前記壁状態情報分布データを重畳表示する表示手段を備えたことを特徴としている。
一方、請求項10に係る本発明の3次元画像データ表示方法は、画像データ生成手段が被検体に対してボリュームデータを生成するステップと、壁情報生成手段が前記ボリュームデータに対し管腔臓器の壁組織に対応した画素を抽出して壁情報データを生成するステップと、視線設定手段が前記壁情報データに対して複数の視線方向を設定するステップと、レンダリング処理手段が前記視線方向に基づき前記壁情報データをレンダリング処理して3次元画像データを生成するステップと、壁状態情報計測手段が前記視線方向と前記壁情報データに基づき前記管腔臓器の壁状態情報を計測して壁状態情報分布データを生成するステップと、表示手段が前記3次元画像データと前記壁状態情報分布データを重畳表示するステップを有することを特徴としている。
本発明によれば、フライスルー画像データ等の3次元画像データを用いて生体臓器の検査あるいは診断を行なう際に、臓器内部の情報を臓器表面の情報に重畳表示することにより、診断能及び診断効率を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
以下に述べる本発明の第1の実施例では、X線CT装置を用いて被検体に対しボリュームデータを生成し、このボリュームデータにおける管腔臓器内に設定した複数の視線に基づいてフライスルー画像データを生成する。一方、ボリュームデータの中から所定CT値の画素を抽出して生成した壁情報ボリュームデータにおける管腔臓器の内表面及び外表面と前記視線との交差位置情報に基づいて壁厚を計測する。そして、得られた壁厚分布データをフライスルー画像データに重畳して表示する。
尚、本実施例では、ボリュームデータを生成する画像データ生成部としてX線CT装置を例に説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、MRI装置や超音波診断装置等の他の画像診断装置であってもよい。又、壁状態情報として壁厚を計測する場合について述べるが他の壁状態情報であっても構わない。
(画像診断装置の構成)
以下、本発明の第1の実施例における画像診断装置の構成につき図1を用いて説明する。
図1は、本実施例における画像診断装置の全体構成を示すブロック図であり、この画像診断装置100は、マルチスライス方式によって被検体の複数のスライス面に対し略同時に得られるX線投影データ(以下、投影データと呼ぶ。)に基づいてボリュームデータを生成する画像データ生成部110と、このボリュームデータに基づいて管腔臓器のフライスルー画像データと壁厚分布データを生成する画像データ処理部120を備えている。
更に、画像診断装置100は、画像データ処理部120において生成されたフライスルー画像データと壁厚分布データを重畳して表示する表示部130と、CT装置における撮影条件やフライスルー画像データにおける視点、視線中心方向及び視野角等の設定や各種コマンド信号等の入力を行なう入力部140と、上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部150を備えている。
図2は、本実施例における画像データ生成部110の一例としての構成を示すブロック図であり、X線CT画像データの生成機能を有した画像データ生成部110は、被検体30の周囲で回転動作する架台回転部2と、被検体30を載置して前記架台回転部2における開口部に移動する寝台1と、寝台1及び架台回転部2を移動あるいは回転させる寝台・架台機構部3を備え、更に、寝台・架台機構部3を制御する機構制御部4と、被検体30に対してX線を照射するX線発生部5と、被検体30を透過したX線(投影データ)を収集する投影データ収集部6と、この投影データを再構成処理してボリュームデータを生成するボリュームデータ生成部7を備えている。
そして、寝台1は、寝台・架台機構部3の駆動により、その長手方向にスライド可能な天板を有し、通常、被検体30は、その体軸方向がこの天板の長手方向にほぼ一致するように載置される。又、機構制御部4は、システム制御部150からの制御信号により、寝台1の天板の長手方向への移動や架台回転部2の回転速度などを制御する。
一方、X線発生部5は、被検体30に対しX線を照射するX線管52と、このX線管52の陽極と陰極の間に印加する高電圧を発生する高電圧発生器51と、X線管52から照射されるX線をコリメートするX線絞り器53と、架台回転部2に据付けられたX線管52に対して電力を供給するスリップリング54を備えている。
X線管52は、X線を発生する真空管であり、高電圧発生器51から供給される高電圧により電子を加速させ、タングステンターゲットに衝突させてX線を発生させる。又、X線絞り器53は、X線管52と被検体30の間に位置し、X線管52から放射されるX線ビームを所定の受像サイズに絞り込む機能を有している。例えば、X線管52から放射されるX線ビームを有効視野領域(FOV)に基づいてコーンビーム(四角錐)状X線ビーム、又はファンビーム状X線ビームを形成する。
一方、投影データ収集部6は、被検体30を透過したX線を検出するX線検出器61と、このX線検出器61からの信号を所定のチャンネル数に束ねるスイッチ群62と、スイッチ群62からの出力信号をA/D変換するDAS(Data Acquisition System)63と、DAS63の出力を非接触でボリュームデータ生成部7に供給するデータ伝送部64を備えている。
そして、X線管52、X線絞り器53、スリップリング54及び投影データ収集部6は、架台固定部に対して回転可能な架台回転部2に設けられ、機構制御部4の駆動制御信号により、被検体30の体軸にほぼ平行な回転中心軸(Z軸)の周囲で1回転/秒乃至2回転/秒の高速回転が行なわれる。
次に、投影データ収集部6におけるX線検出器61では、シンチレータとフォトダイオードを有したX線検出素子が2次元配列されている。マルチスライス方式のX線検出器61は、被検体30の体軸方向に設定されたスライス方向(Z方向)に対して、例えば80素子、又、前記スライス方向に直交するチャンネル方向(X方向)に対して約900素子のX線検出素子が配置されている。但し、チャンネル方向に配列されたX線検出素子は、実際には、X線管52の焦点を中心とした円弧に沿って架台回転部2に装着されている。
投影データ収集部6のスイッチ群62は、X線検出器61における検出信号をDAS63へ転送する際、スライス方向におけるX線検出素子からの検出信号を所定チャンネル数に「データ束ね」してDAS63に供給する。即ち、後述するスライス方向のスライス間隔は、この「データ束ね」によって決定される。
DAS63は、複数チャンネルの受信部を有し、この受信部は、X線検出器61からの電流信号を電圧に変換し、更に、図示しないA/D変換器によってデジタル信号に変換して投影データを生成する。
データ伝送部64は、DAS63から出力された投影データを、例えば、光通信手段により後述するボリュームデータ生成部7の投影データ記憶部71に保存する。尚、このデータ伝送方法は、回転体と固定体の間の信号伝送が可能であれば他の方法に替えることが可能であり、例えば、既に述べたスリップリングを使用してもよい。但し、X線検出器61では、1回転(約1秒)の間に2次元投影データの検出が行われており、このような膨大な投影データの伝送を実現するために、DAS63及びデータ伝送部64には高速処理機能が要求される。
次に、ボリュームデータ生成部7は、投影データ記憶部71と、再構成演算部72を備えている。投影データ記憶部71は、X線検出器61にて検出されデータ伝送部64を介して供給される投影データを保存する記憶回路であり、被検体30の複数のスライス面に対して収集された投影データが保存される。又、再構成演算部72は、投影データ記憶部71に保存されている投影データを読み出し、スライス方向においてデータ補間処理を行なった後再構成処理してボリュームデータを生成する。
図1に戻って、画像データ処理部120は、画像データ生成部110のボリュームデータ生成部7において生成されたボリュームデータを保存するボリュームデータ記憶部121と、このボリュームデータにおいて管腔臓器の壁組織に対応した画素(ボクセル)を抽出し、これらの画素によって構成されるボリュームデータ(以下では、壁情報ボリュームデータと呼ぶ。)を生成する壁情報生成部122と、壁情報ボリュームデータの所定断面においてMPR(Multi-Planar-Reconstruction)画像データを生成するMPR画像データ生成部123を備え、更に、MPR画像データに基づいてフライスルーモードにおける複数の視線を設定する視線設定部124と、設定された視線情報に基づき壁情報ボリュームデータをレンダリング処理してフライスルー画像データを生成するレンダリング処理部125と、壁情報ボリュームデータと視線情報に基づいて管腔臓器における壁状態情報としての壁厚を計測し壁厚分布データを生成する壁厚計測部126と、フライスルー画像データに壁厚分布データを付加するデータ合成部127を備えている。
壁情報生成部122は、ボリュームデータ記憶部121に保存されているボリュームデータを読み出し、入力部140において予め設定された管腔臓器の標準CT値と前記ボリュームデータの各画素における画素値(CT値)を比較する。そして、標準CT値に対し所定範囲の画素値を有するボリュームデータの画素を抽出し、抽出した画素が強調された壁情報ボリュームデータを生成する。
例えば、壁情報生成部122は、ボリュームデータ記憶部121から読み出したボリュームデータの中から抽出した画素に対し再構成処理時の画素値をそのまま設定し、他の画素に対し前記抽出した画素の画素値より著しく小さな画素値を設定する。即ち、壁情報ボリュームデータでは、管腔臓器における壁組織の3次元情報が優先的に形成される。
又、MPR画像データ生成部123は、上述の壁情報ボリュームデータの中から予め設定された断面の位置に対応した画素を読み出し、これらの画素に基づいてMPR画像データを生成する。例えば、MPR画像データの断面は、管腔臓器が食道、胃、大腸の上行結腸あるいは下行結腸の場合には体軸方向に設定され、大腸の横行結腸の場合には体軸に垂直な方向に設定される。
次に、視線設定部124は、表示部130が表示したMPR画像データに対して入力部140が設定した視点、視線中心方向及び視野角の情報に基づき、前記視点を始点とした放射状の視線を前記視野角範囲内で複数本設定する。
図3は、壁情報ボリュームデータに対する視線の設定方法を示したものであり、図3(a)は、表示部130に表示された管腔臓器のMPR画像データにおける管腔部分に設定した視点とこの視点を基準とした視線中心方向及び視野角を示している。一方、図3(b)は、上述の視点、視線中心方向及び視野角の情報に基づき、視線設定部124が壁情報ボリュームデータに対して設定した複数の視線を示したものであり、これらの視線は、視線中心方向を中心軸とし前記視野角を有する円錐範囲内において所定角度間隔で設定される。
そして、図1のレンダリング処理部125は、視線設定部124が設定した複数の視線に基づいて前記壁情報ボリュームデータに対しレンダリング処理を行なってフライスルー画像データを生成する。
一方、壁厚計測部126は、上述の壁情報ボリュームデータにおける管腔臓器の内表面と、この壁情報ボリュームデータに対して設定された複数の視線の各々との交差位置における壁厚を計測し壁厚分布データを生成する。
図4は、壁厚計測の具体例を示したものであり、ここでは、説明を簡単にするために2本の視線G1及びG2に基づいて管腔臓器の壁厚を計測する場合について述べる。即ち、壁厚計測部126は、例えば、視線G1と壁情報ボリュームデータにおける管腔臓器の内表面Siとの交差位置C1を検出し、次いで、この交差位置C1における内表面Siに対して設定した垂線と前記管腔臓器の外表面Seとの交差位置D1を検出する。そして、交差位置C1と交差位置D1の距離を計測することにより交差位置C1における壁厚を得る。隣接して設定された視線G2に対しても同様の手順による計測を行ない交差位置C2における壁厚を得る。このような計測を微小角度間隔で設定された複数の視線に対して行なうことにより、管腔臓器の壁組織における壁厚分布データが生成される。
そして、図1のデータ合成部127は、レンダリング処理部125が生成した管腔臓器のフライスルー画像データに対して壁厚計測部126が生成した前記管腔臓器の壁厚分布データを付加して表示部130に供給する。
次に、表示部130は、図示しない表示データ生成回路と、変換回路と、モニタを備えている。前記表示データ生成回路は、画像データ処理部120のデータ合成部127から供給されたフライスルー画像データとこの画像データに付加された壁厚分布データを受信し、フライスルー画像データに壁厚分布データを重畳させて表示データを生成する。例えば、フライスルー画像データにおける明度あるいは色相等を壁厚の大きさに基づいて変調する。
そして、表示データ生成回路にて生成された表示用データは、前記変換回路にてD/A変換とテレビフォーマット変換がなされて前記モニタに表示される。尚、画像データ処理部120のMPR画像データ生成部123によって生成された管腔臓器のMPR画像データも上述の表示部130に供給されてモニタに表示される。この場合、表示部130のモニタと入力部140の入力デバイスにより操作者は装置との対話が可能となる。
一方、入力部140は、表示パネルやキーボード、各種スイッチ、選択ボタン、マウス等の入力デバイスを備えたインターラクティブなインターフェースであり、投影データ収集条件、再構成条件、画像表示条件などの種々の設定が行なわれる。
尚、投影データ収集条件には、撮影部位、スキャン方式、スライス間隔、スライス数、管電圧/管電流、撮影領域サイズ、スキャン間隔、ビュー間隔、撮影時間などがあり、一方、再構成条件には、再構成方式、再構成領域サイズ、再構成マトリクスサイズ、スライス方向における画像データ間隔や画像データ枚数などがある。又、画像表示条件として、MPR画像データやフライスルー画像データの表示方法、更には、これらの画像データの表示に必要な画像処理法がある。
更に、フライスルーモードの選択、管腔臓器の壁組織における標準CT値範囲の設定、フライスルーモードにおける視点、視線中心方向及び視野角の設定、MPR画像データの断面位置の設定、壁厚分布データに対する不透明度の設定、各種のコマンド信号の入力等が上述の入力部140において行なわれる。
システム制御部150は、図示しないCPUと記憶回路を備えており、入力部140から送られてくる各種の選択情報や設定情報を内部の記憶回路に保存する。そして、入力部140からの指示に従って、画像データ生成部110、画像データ処理部120、表示部130及び入力部140の各ユニットを統括的に制御する。
(ボリュームデータの生成手順)
次に、本発明の第1の実施例におけるボリュームデータの生成手順につき図5のフローチャートに沿って説明する。尚、図5は、本実施例におけるボリュームデータの生成とフライスルー画像データの生成及び表示の手順を示すフローチャートである。
ボリュームデータの生成に先立って画像診断装置100の操作者は、上述の投影データ収集条件、再構成条件、画像表示条件等を入力部140において設定し、設定されたこれらの情報はシステム制御部150の記憶回路に保存される。
図6に、本実施例における投影データの収集方法を示す。この実施例では、例えば、スライス方向(体軸方向)におけるX線検出素子数が80のX線検出器61を用い、寝台1をスライス方向に固定した状態で80スライス面における投影データを収集する。例えば、スライス方向の配列間隔が1mmのX線検出素子を有したX線検出器61を被検体30の周囲で回転させながら、X線管52が照射するX線を検出することによって、スライス間隔ΔZが1mmのスライス位置Z1乃至Z80における投影データを収集する。
上記諸条件の設定が終了したならば、寝台1の天板上に被検体30を載せ、この被検体30の検査部位(管腔臓器)が上述のスライス位置Z=Z1乃至Z80に対応するように、被検体30をスライス方向の好適な位置に移動する(図5のステップS1)。
次いで、操作者は、入力部140において投影データの収集を行なうためのコマンド信号を入力する。このコマンド信号を入力部140から受信したシステム制御部150は、機構制御部4を介して寝台・架台機構部3に制御信号を供給し、X線管52とX線検出器61が対向して取りつけられた架台回転部2を被検体30の周囲で1回転/秒乃至2回転/秒の速度で回転させた状態で、X線の照射と検出を繰り返して投影データの収集を行なう。
被検体30へのX線照射に際して、高電圧発生器51は、システム制御部150の図示しない記憶回路に保存されている管電圧及び管電流の設定条件に従がい、X線照射に必要な電力(管電圧と管電流)をX線管52に供給する。そして、X線管52は、この電力の供給を受け、被検体30に向けてファンビームX線を照射する。
X線管52から放射され被検体30を透過したX線は、投影データ収集部6のX線検出器61によって検出される。即ち、被検体30を透過したX線は、スライス方向の素子数が80、チャンネル方向の素子数が24のX線検出器61において透過線量に比例した電荷(電流)に変換される。更に、この電流は、DAS63に供給されて電圧に変換された後A/D変換され、例えば80スライス分の投影データが生成される。
この投影データは、架台回転部2に装着されたデータ伝送部64の送信部に送られて光信号に変換され、空中を介して架台固定部に取りつけられたデータ伝送部64の受信部にて受信される。そして、受信して得られた投影データは、ボリュームデータ生成部7の投影データ記憶部71に保存される。
被検体30に対するX線の照射とX線透過データの検出は、X線管52及びX線検出器61を被検体30の周囲で回転させながら行なわれ、例えば1000回/回転の頻度で被検体30にX線が照射される場合には、80のスライスに対して80000/秒乃至160000/秒の投影データが収集される。そして、各スライス位置(Z=Z1乃至Z80)において収集された投影データは投影データ記憶部71に保存され、検査領域における投影データの収集と保存を終了する(図5のステップS2)。
次に、ボリュームデータ生成部7の再構成演算部72は、投影データ記憶部71に保存されている投影データを、例えば180度+ファンビーム角度の範囲で読み出し、必要に応じてスライス方向の補間処理を行なった後、再構成処理を行なってボリュームデータを生成する。そして、再構成処理によって得られたボリュームデータを画像データ処理部120におけるボリュームデータ記憶部121に保存する(図5のステップS3)。
(フライスルー画像データと壁厚分布データの生成及び表示の手順)
次に、本実施例におけるフライスルー画像データと壁厚分布データの生成手順及び表示手順につき、既に示した図5のフローチャートに沿って説明する。
操作者は、入力部140においてフライスルーモードを選択した後、管腔臓器の壁組織における標準CT値範囲の設定、MPR画像データの断面位置の設定、壁厚分布データに対する不透明度の設定等を行なう。
そして、システム制御部150は、入力部140にて選択あるいは設定された情報を自己の記憶回路に保存すると共に標準CT値範囲に関する情報は壁情報生成部122に、MPR画像データの断面位置情報はMPR画像データ生成部123に、更に、壁厚分布データに対する不透明度の情報は表示部130の表示データ生成部に供給し、各々のユニットにおける図示しない記憶回路に保存する。
次に、操作者は、フライスルー画像データの生成と表示を行なうためのコマンドを入力部140において入力する。このコマンド信号を受信したシステム制御部150は、壁情報生成部122に対しボリュームデータにおける壁情報を抽出するための指示信号を供給する。
この指示信号を受けた壁情報生成部122は、ボリュームデータ記憶部121に保存されているボリュームデータを読み出し、前記記憶回路に保存されている壁組織の標準CT値範囲と前記ボリュームデータの各画素における画素値を比較する。そして、標準CT値範囲内にある画素値を有するボリュームデータの画素を抽出し、抽出した画素を強調した壁情報ボリュームデータを生成する(図5のステップS4)。
上述の壁情報ボリュームデータの生成が終了したならば、MPR画像データ生成部123は、システム制御部150からの指示信号に従がい、自己の記憶回路に保存されているMPR画像の断面位置情報を読み出す。そして、壁情報生成部122から供給される壁情報ボリュームデータの中から上述の断面位置(例えば、被検体30の体軸方向に設定された断面)に対応した画素を抽出し、これらの画素に基づいてMPR画像データを生成する。次いで、MPR画像データ生成部123は、生成したMPR画像データを表示部130に供給してモニタに表示する(図5のステップS5)。
表示部130に表示された管腔臓器のMPR画像データを観察した操作者は、前記MPR画像データにおいてフライスルー画像データに対する視点、視線中心方向及び視野角を設定する(図3(a)参照)。そして、入力部140からシステム制御部150を介して上述の視点、視線中心方向及び視野角の情報を受けた視線設定部124は、これらの情報と予め設定された視線角度間隔の情報に基づいて複数の視線を設定し、これらの視線情報をレンダリング処理部125に供給する(図5のステップS6)。
そして、レンダリング処理部125は、壁情報生成部122から供給された壁情報ボリュームデータに対し視線設定部124によって設定された視線情報に基づいてレンダリング処理(フライスルーレンダリング処理)を行なってフライスルー画像データを生成し、得られたフライスルー画像データをデータ合成部127に供給する(図5のステップS7)。
一方、壁厚計測部126は、壁情報生成部122によって生成された壁情報ボリュームデータと視線設定部124によって設定された視線の情報に基づいて管腔臓器の壁厚計測を行なう。即ち、上述の壁情報ボリュームデータにおける管腔臓器の内表面と、視線設定部124から供給された視線情報に基づいて壁情報ボリュームデータに設定された複数の視線の各々との交差位置を検出し、次いで、これらの交差位置における内表面に対して設定した垂線と前記管腔臓器の外表面との交差位置を検出する。そして、上述の2つの交差位置の間隔を壁厚として計測し、得られた壁厚分布データをデータ合成部127に供給する(図5のステップS8)。
次いで、データ合成部127は、レンダリング処理部125から供給された管腔臓器のフライスルー画像データに壁厚計測部126から供給された壁厚分布データを付加して表示部130に供給する。
そして、画像データ処理部120のデータ合成部127より壁厚分布データが付加されたフライスルー画像データを受信した表示部130は、フライスルー画像データに対して壁厚分布データを重畳してモニタに表示する(図5のステップS9)。
図7は、表示部130のモニタに表示された管腔臓器のフライスルー画像データを示したものであり、図3(a)の視点から離れた壁面は中央部Ctに、又、視点近傍の壁面は周辺部に表示される。そして、例えば、壁厚の厚い部分B1は明度の高い色彩で、壁厚の薄い部分B2は明度の低い色彩でカラー表示される。この場合、壁厚の大きさに基づいてカラー表示された壁厚分布データと上述のフライスルー画像データを生成し、壁厚分布データの不透明度(Opacity)を好適な値に設定して前記フライスルー画像データに重畳することにより、壁表面の形状と壁厚情報を識別して表示することが可能となる。
(変形例)
次に、本実施例の変形例につき図8を用いて説明する。上述の第1の実施例における壁厚の計測は、図4に示したように管腔臓器の内表面に垂直な方向において行なったが、この方法に限定されない。例えば、壁厚計測部126は、図8に示すように視線G1と壁情報ボリュームデータの管腔臓器における内表面との交差位置C1及び外表面との交差位置E1を検出し、交差位置C1と交差位置E1の距離を交差位置C1における壁厚として計測してもよい。このような計測を微小な視線間隔で設定された複数の視線に対して行なうことにより、管腔臓器の壁組織における壁厚分布データを生成することができる。
以上述べた第1の実施例及びその変形例によれば、フライスルー画像データを用いて管腔臓器の検査あるいは診断を行なう際に、壁厚の情報を前記フライスルー画像データに重畳表示することにより、腫瘍等の病巣部に対する診断能を向上させることができる。
特に、色彩(カラー)の不透明度を好適な値に設定した壁厚分布データをフライスルー画像データに重畳することにより同一部位における壁表面形状と壁厚を対応させて観察することが容易となる。このため、管腔臓器における腫瘍の存在診断や良性/悪性の鑑別診断、更には、進行度診断を精度よく行なうことが可能となる。
又、MPR画像データにおいて初期設定された視点及び視線中心方向は、フライスルー画像データの観察下にて入力部の入力デバイスを用いて容易に更新することができるため、最適な視点及び視線中心方向におけるフライスルー画像データとこのフライスルー画像データに重畳された壁厚分布データを同時に観察することができる。
更に、上述の実施例に拠れば、壁厚分布データが重畳されたフライスルー画像データの観察と上述の視点及び視線中心方向の更新はリアルタイムで行なうことができるため、診断効率が向上するのみならず操作者の負担を軽減することができる。
一方、本実施例の変形例によれば、視線方向の壁厚が計測できるため、視点から観測した壁厚を仮想的に表示することができる。
尚、上述の実施例では、ボリュームデータの生成に後続してフライスルー画像データ及び壁厚分布データの生成を行なう場合について述べたが、ボリュームデータ記憶部121に保管されたボリュームデータをオフライン的に読み出してフライスルー画像データ及び壁厚分布データの生成と表示を行なってもよい。
次に、本発明の第2の実施例につき図9及び図10を用いて説明する。この実施例の第1の実施例との差異は、フライスルー画像データ及び壁厚分布データを生成する画像処理装置がボリュームデータを生成する画像診断機器に対して独立に設けられていることにある。
(画像処理装置の構成)
本実施例における画像処理装置の構成につき図9を用いて説明する。尚、図9に示した画像処理装置のブロック図において、第1の実施例と同様の機能を有するユニットは、同一符号で示し詳細な説明を省略する。
図9の画像処理装置200は、別途設置された画像診断機器から供給される当該被検体のボリュームデータに基づいて管腔臓器のフライスルー画像データ及び壁厚分布データを生成する画像データ処理部120と、画像データ処理部120において生成されたフライスルー画像データと壁厚分布データを重畳して表示する表示部130と、フライスルー画像データにおける視点、視線中心方向及び視野角の設定や各種コマンド信号等の入力を行なう入力部240と、上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部250を備えている。
図9の画像処理装置200における表示部130は、画像データ処理部120のデータ合成部127から供給されたフライスルー画像データとこの画像データに付加された壁厚分布データを重畳して図示しないモニタに表示する。
一方、入力部240は、表示パネルやキーボード、各種スイッチ、選択ボタン、マウス等の入力デバイスを備えたインターラクティブなインターフェースであり、フライスルーモードの選択、管腔臓器の壁組織における標準CT値範囲の設定、フライスルーモードにおける視点、視線中心方向及び視野角の設定、MPR画像データの断面位置の設定、壁厚分布データに対する不透明度の設定、各種のコマンド信号の入力等を行なう。
そして、システム制御部250は、入力部240からの指示に従って、画像データ処理部120、表示部130及び入力部240の各ユニットを統括的に制御する。
(フライスルー画像データと壁厚分布データの生成及び表示の手順)
次に、本発明の第2の実施例におけるフライスルー画像データと壁厚分布データの生成手順及び表示手順につき、既に示した図10のフローチャートに沿って説明する。
尚、図10は、本実施例におけるフライスルー画像データの生成手順を示すフローチャートであり、図5に示した第1の実施例と同一のステップは同一符号で示す。
操作者は、入力部240においてフライスルーモードを選択した後、管腔臓器の壁組織における標準CT値範囲の設定、MPR画像データの断面位置の設定、壁厚分布データに対する不透明度の設定等を行なう。
そして、標準CT値範囲に関する情報は壁情報生成部122に、MPR画像データの断面位置情報はMPR画像データ生成部123に、更に、壁厚分布データに対する不透明度の情報は表示部130に供給され、各々のユニットにおける図示しない記憶回路に保存される。
次に、操作者は、フライスルー画像データ及び壁厚分布データの生成と表示を行なうためのコマンドを入力部240において入力し、画像データ処理部120の壁情報生成部122は、このコマンド信号に基づいてボリュームデータ記憶部121に予め保管されているボリュームデータの各画素における画素値と自己の記憶回路に保存されている壁組織の標準CT値範囲を比較する。そして、標準CT値範囲内にある画素値を有するボリュームデータの画素を抽出して壁情報ボリュームデータを生成する(図10のステップS4)。
上述の壁情報ボリュームデータの生成が終了したならば、MPR画像データ生成部123は、壁情報生成部122から供給される壁情報ボリュームデータの中から自己の記憶回路に保存されているMPR画像の断面位置情報に対応した画素を抽出してMPR画像データを生成し、表示部130のモニタに表示する(図10のステップS5)。
次に、操作者は、表示部130に表示された管腔臓器のMPR画像データに基づいてフライスルー画像データに対する視点、視線中心方向及び視野角を入力部240にて設定する(図3(a)参照)。そして、入力部240からシステム制御部250を介して上述の視点、視線中心方向及び視野角の情報を受けた視線設定部124は、上述の情報に基づいて複数の視線を設定し、これらの視線情報をレンダリング処理部125に供給する(図10のステップS6)。
レンダリング処理部125は、視線設定部124によって設定された視線情報に基づいて壁情報生成部122から供給された壁情報ボリュームデータに対しレンダリング処理を行なってフライスルー画像データを生成しデータ合成部127に供給する(図10のステップS7)。
一方、壁厚計測部126は、壁情報生成部122によって生成された壁情報ボリュームデータと視線設定部124によって設定された視線の情報に基づいて管腔臓器の壁厚計測を行なう(図10のステップS8)。そして、データ合成部127は、レンダリング処理部125から供給された管腔臓器のフライスルー画像データに壁厚計測部126から供給された壁厚分布データを付加して表示部130に供給する。
次いで、表示部130は、フライスルー画像データに対して壁厚分布データを重畳してモニタに表示する(図10のステップS9)。
以上述べた第2の実施例によれば、第1の実施例と同様にしてフライスルー画像データを用いて管腔臓器の検査あるいは診断を行なう際に、壁厚の情報を前記フライスルー画像データに重畳表示することにより、腫瘍等の病巣部に対する診断能が向上する。
又、MPR画像データにおいて設定された視点及び視線中心方向はフライスルー画像データの観察下にて入力部の入力デバイスを用いて容易に更新することができるため、最適な視点及び視線中心方向におけるフライスルー画像データとこのフライスルー画像データに重畳された壁厚分布データを同時に観察することができる。
更に、本実施例における画像処理装置は、種類の異なる画像診断機器との接続が可能なため、所望の画像診断機器によって得られたボリュームデータに基づいたフライスルー画像データ及び壁厚分布データの生成と表示を容易に行なうことができる。
又、本実施例における画像処理装置を用いて内視鏡検査に対するナビゲーションを行なう場合、予め保管された他の画像診断機器によるボリュームデータに基づいて生成された壁厚分布データ及びフライスルー画像データとリアルタイムで得られる内視鏡画像データを並列表示することにより、精査すべき病巣部や貫通の危険性を有した壁厚が著しく薄い部位等をフライスルー画像データ及び壁厚分布データで把握しながら内視鏡検査を実施することが可能となるため検査精度や安全性が大幅に向上する。
以上、本発明の実施例について述べてきたが、上記の実施例に限定されるものでは無く、変形して実施してもよい。例えば、上述の実施例では、壁状態情報としての壁厚の分布データをフライスルー画像データに対して重畳して表示する場合について述べたが、壁弾性率や壁応力等の他の壁状態情報に関する分布データを重畳表示してもよい。これらの分布データを重畳表示することにより、壁組織の質的診断が可能となるため腫瘍の早期発見が容易となる。
又、壁情報が重畳される3次元画像データは、上述のフライスルー画像データの代りにボリュームレンダリング画像データやサーフェイスレンダリング画像データ等の他の3次元画像データであってもよい。
更に、上述の実施例におけるレンダリング画像データの生成は、壁情報ボリュームデータを用いて行なったが、ボリュームデータ記憶部121に保存されているボリュームデータを用いて生成してもよい。
又、標準CT値範囲や視野角は入力部140あるいは入力部240にて設定する場合について述べたが、これらの値は、例えば、システム制御部150あるいはシステム制御部250の記憶回路に予め保管されていてもよい。
一方、上述の実施例では、フライする画像データに重畳される壁厚分布データをカラー表示する場合について述べたが、壁厚によって明度が変調された単色の画像データであってもよい。
本発明の第1の実施例における画像診断装置の全体構成を示すブロック図。 同実施例における画像データ生成部の構成を示すブロック図。 同実施例の壁情報ボリュームデータに対する視線設定方法を示す図。 同実施例における壁厚計測方法の具体例を示す図。 同実施例におけるフライスルー画像データと壁厚分布データの生成及び表示の手順を示すフローチャート。 同実施例における投影データの収集方法を示す図。 同実施例の表示部において表示される管腔臓器のフライスルー画像データを示す図。 同実施例の変形例における壁厚計測方法を示す図。 本発明の第2の実施例における画像処理装置の全体構成を示すブロック図。 本発明の第2の実施例におけるフライスルー画像データと壁厚分布データの生成及び表示の手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…寝台
2…架台回転部
3…寝台・架台機構部
4…機構制御部
5…X線発生部
6…投影データ収集部
7…ボリュームデータ生成部
51…高電圧発生器
52…X線管
53…X線絞り器
54…スリップリング
61…X線検出器
62…スイッチ群
63…DAS
64…データ伝送部
71…投影データ記憶部
72…再構成演算部
100…画像診断装置
110…画像データ生成部
120…画像データ処理部
121…ボリュームデータ記憶部
122…壁情報生成部
123…MPR画像データ生成部
124…視線設定部
125…レンダリング処理部
126…壁厚計測部
127…データ合成部
130…表示部
140、240…入力部
150、250…システム制御部
200…画像処理装置

Claims (10)

  1. 被検体に関するボリュームデータを生成する画像データ生成手段と、
    前記ボリュームデータにおける管腔臓器の壁組織に対応した画素データが壁情報データを生成する壁情報生成手段と、
    前記壁情報データに対して複数の視線方向を設定する視線設定手段と、
    前記視線方向に基づき前記壁情報データをレンダリング処理して3次元画像データを生成するレンダリング処理手段と、
    前記視線方向と前記壁情報データに基づき前記管腔臓器の壁状態情報を計測して壁状態情報分布データを生成する壁状態情報計測手段と、
    生成された前記3次元画像データと前記壁状態情報分布データを重畳表示する表示手段を
    備えたことを特徴とする画像診断装置。
  2. 前記壁情報生成手段は、予め設定された範囲内の画素値を有した前記ボリュームデータの画素を抽出して前記壁情報データを生成することを特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
  3. 前記壁情報データの所定断面におけるMPR画像データを生成するMPR画像データ生成手段と、前記MPR画像データに対して少なくとも視点及び視線中心方向を設定する入力手段を備え、前記視線設定手段は、前記MPR画像データに設定された前記視点及び視線中心方向に基づいて前記視線方向を設定することを特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
  4. 前記MPR画像データ生成手段は、前記管腔臓器の縦断面に対応した前記壁情報データの画素に基づいて前記MPR画像データを生成することを特徴とする請求項3記載の画像診断装置。
  5. 前記レンダリング処理手段は、前記壁情報データに基づいてフライスルー画像データ、サーフェイスレンダリング画像データ及びボリュームレンダリング画像データの何れかを生成することを特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
  6. 前記壁状態情報計測手段は、前記視線方向と前記壁情報データの管腔臓器における内表面との交差位置と、この交差位置における前記内表面に対して設定した垂線と前記管腔臓器の外表面との交差位置に基づいて壁厚を計測することを特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
  7. 前記壁状態情報計測手段は、前記視線方向と前記壁情報データの管腔臓器における内表面との交差位置及び外表面との交差位置に基づいて壁厚を計測することを特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
  8. 前記表示手段は、計測された前記壁状態情報の大きさに基づいて前記壁状態情報分布データの明度及び色相の少なくとも何れかを制御して前記3次元画像データに重畳表示することを特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
  9. 被検体に対して得られたボリュームデータを保管する画像データ記憶手段と、
    前記ボリュームデータに対し管腔臓器の壁組織に対応した画素を抽出して壁情報データを生成する壁情報生成手段と、
    前記壁情報データに対して複数の視線方向を設定する視線設定手段と、
    前記視線方向に基づき前記壁情報データをレンダリング処理して3次元画像データを生成するレンダリング処理手段と、
    前記視線方向と前記壁情報データに基づき前記管腔臓器の壁状態情報を計測して壁状態情報分布データを生成する壁状態情報計測手段と、
    生成された前記3次元画像データと前記壁状態情報分布データを重畳表示する表示手段を
    備えたことを特徴とする画像処理装置。
  10. 画像データ生成手段が被検体に対してボリュームデータを生成するステップと、
    壁情報生成手段が前記ボリュームデータに対し管腔臓器の壁組織に対応した画素を抽出して壁情報データを生成するステップと、
    視線設定手段が前記壁情報データに対して複数の視線方向を設定するステップと、
    レンダリング処理手段が前記視線方向に基づき前記壁情報データをレンダリング処理して3次元画像データを生成するステップと、
    壁状態情報計測手段が前記視線方向と前記壁情報データに基づき前記管腔臓器の壁状態情報を計測して壁状態情報分布データを生成するステップと、
    表示手段が前記3次元画像データと前記壁状態情報分布データを重畳表示するステップを
    有することを特徴とする3次元画像データ表示方法。
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