JP2003203247A - 三次元画像表示装置および断層撮影装置 - Google Patents

三次元画像表示装置および断層撮影装置

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JP2003203247A JP2002001398A JP2002001398A JP2003203247A JP 2003203247 A JP2003203247 A JP 2003203247A JP 2002001398 A JP2002001398 A JP 2002001398A JP 2002001398 A JP2002001398 A JP 2002001398A JP 2003203247 A JP2003203247 A JP 2003203247A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 観察対象を高精度に抽出することができる三
次元画像表示装置および断層撮影装置を提供する。 【解決手段】 本発明の三次元画像表示装置によれば、
観察対象Kの内部でこの観察対象Kの経路KLに沿って
設定される複数個の検出点F毎に検出面AKを設定し、
検出面AK毎に観察対象Kの壁面を抽出するためのしき
い値を算出して設定していくことができる、つまり、観
察対象Kの経路KLに沿ってしきい値を算出して設定し
ていくことができるので、観察対象Kの壁面を正確に抽
出することができ、観察対象Kを高精度に抽出した擬似
三次元画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数枚の断層画
像からなる三次元立体画像のうちの観察対象内の任意の
視点から外側に向かって見た三次元的な画像である擬似
三次元画像、つまり、観察対象の内部を内視鏡で見たよ
うな画像(以下、適宜に「内視鏡的画像」と呼ぶ)を生
成して表示する三次元画像表示装置および断層撮影装置
に係り、特に、観察対象を高精度に抽出するための技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】医用分野においては、例えば、被検体の
X線CT画像を取得するX線CT装置や、被検体のMR
I(磁気共鳴画像)を取得するMRI装置や、被検体の
超音波断層画像を取得する超音波断層画像装置など、種
々の断層撮影装置が用いられている。これらの断層撮影
装置には、例えば、後述するような擬似三次元画像(三
次元的に見せた画像)を生成して表示するための三次元
画像表示装置が備えられている。三次元画像表示装置
は、断層撮影で得られた被検体の関心部位についての複
数枚の断層画像からなる三次元立体画像のうちの所望の
観察対象を抽出するように、この三次元立体画像の全体
に対して単一の値のしきい値を設定し、このしきい値を
用いて2値化処理することで観察対象を抽出した三次元
立体画像を生成する。そして、この三次元画像表示装置
は、観察対象を抽出した2値化処理後の三次元立体画像
を任意の視点から見た擬似三次元画像(三次元的に見せ
た画像)を、次に説明する投影法を用いて生成して、モ
ニタなどに表示している。
【0003】上述の2値化処理後の三次元立体画像から
擬似三次元画像を得る方法としては、視点と投影面とを
与え、視点と投影面との間に存在する三次元原画像(複
数枚の断層画像からなる)を、その投影面に視点から見
たように投影する2種類の投影法(平行投影法と中心投
影法)がある。平行投影法は、三次元立体画像のうちの
観察対象(例えば臓器など)を、その外側から見た擬似
三次元画像(以下、適宜に「外観的画像」と呼ぶ)とし
て構成することに優れたものである。中心投影法は、特
開平7−210704号公報に記載されているように、
三次元立体画像のうちの観察対象(例えば血管や器官な
ど)内の任意の視点から外側に向かって見た三次元的な
画像である擬似三次元画像、つまり、観察対象の内部を
内視鏡で見たような画像(内視鏡的画像)として構成す
ることに優れたものである。近年では、この外観的画像
の取得以外に、観察対象の内側から見た内視鏡的画像を
得たいという必要性が高まってきており、平行投影法は
外観的画像を生成するためのものであることから、上述
の内視鏡的画像の生成の際には中心投影法が採用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例装置の場合には、次のような問
題がある。すなわち、観察対象(例えば血管や器官な
ど)の内部を内視鏡で見たような画像である内視鏡的画
像を得るためには、複数枚の断層画像からなる三次元立
体画像のうちの観察対象を抽出するために、この三次元
立体画像全体に対して単一の値のしきい値を設定して2
値化処理し、2値化処理後の断層画像を投影面に投影す
ることになるが、例えば血管を観察する場合には、造影
剤の流入の程度により血管の壁面付近での画素値が必ず
しも一定値ではない、つまり、血管壁面の画素値が周方
向にばらついていたり、血管壁面の画素値が血管経路に
沿ってばらついていたりなどすることから、正確な血管
の壁面抽出が困難であり、観察対象を高精度に抽出する
ことができないという問題がある。上述したように、三
次元立体画像内の観察対象(例えば臓器など)を、その
外側から見た擬似三次元画像(外観的画像)を生成する
場合には、観察対象を外観視するという観点から観察対
象の壁面抽出の正確さはさほど問題にはならないが、三
次元立体画像内の観察対象(例えば血管や器官など)
を、その内側から見た擬似三次元画像(内視鏡的画像)
を生成する場合には、観察対象の壁面が正確に抽出され
ていないことが致命的な問題となる。
【0005】また、MRI(磁気共鳴画像)のように検
査法や個人(被検体)により画素値が大きく変わるよう
な場合には、適切なしきい値を設定することがさらに困
難であり、観察対象を高精度に抽出することができない
という問題がある。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、観察対象を高精度に抽出することが
できる三次元画像表示装置および断層撮影装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の三次元画像表示装置は、(a)被
検体を断層撮影して得られた複数枚の断層画像からなる
三次元立体画像のうちの所望の観察対象の内部でこの観
察対象の経路に沿って複数個の検出点を設定する検出点
設定手段と、(b)前記検出点設定手段で設定された検
出点毎に設定される、検出点を含む検出面毎に、検出面
内で検出点から外側に向かう直線検出経路上での画素値
の変化を検出して観察対象の壁面抽出のためのしきい値
をそれぞれ算出し、検出面毎に、それに対応するしきい
値でもって観察対象の壁面を抽出した断層画像をそれぞ
れ生成する抽出手段と、(c)観察経路上の任意の点で
ある視点から投影面までの間に位置する、前記抽出手段
で生成した壁面抽出後の断層画像を、視点から投影面に
投影して、その視点から見た三次元的な画像である擬似
三次元画像を作成する画像作成手段と、(d)前記画像
作成手段で作成された擬似三次元画像を表示する表示手
段とを備えていることを特徴とする。
【0008】(作用・効果)請求項1に記載の三次元画
像表示装置によれば、観察対象の内部でこの観察対象の
経路に沿って設定される複数個の検出点毎に検出面を設
定し、検出面毎に観察対象の壁面を抽出するためのしき
い値を算出して設定していくことができる、つまり、観
察対象の経路に沿ってしきい値を算出して設定していく
ことができるので、観察対象の壁面を正確に抽出するこ
とができ、観察対象を高精度に抽出した擬似三次元画像
を得ることができる。
【0009】また、請求項2に記載の三次元画像表示装
置は、請求項1に記載の三次元画像表示装置において、
前記抽出手段は、前記検出面を、検出点を含みかつ観察
経路に垂直な検出面とすることを特徴とする。
【0010】(作用・効果)請求項2に記載の三次元画
像表示装置によれば、検出点を含みかつ観察経路に垂直
な検出面内でこの検出点から外側に向かう直線検出経路
上での画素値の変化を検出しているので、観察対象の壁
面抽出のためのしきい値をより正確に算出することがで
き、観察対象をさらに高精度に抽出した擬似三次元画像
を得ることができる。
【0011】また、請求項3に記載の三次元画像表示装
置は、請求項1または請求項2に記載の三次元画像表示
装置において、前記抽出手段は、前記検出面毎に、この
検出面内で検出点から放射状に延びる複数本の直線検出
経路上での画素値の変化を検出して観察対象の壁面抽出
のためのしきい値をそれぞれ算出することを特徴とす
る。
【0012】(作用・効果)請求項3に記載の三次元画
像表示装置によれば、検出面内で検出点から放射状に延
びる複数本の直線検出経路上での画素値の変化を検出す
るようにしているので、観察対象の壁面抽出のためのし
きい値をより正確に算出することができ、観察対象をさ
らに高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができ
る。
【0013】また、請求項4に記載の三次元画像表示装
置は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の三次元
画像表示装置において、前記抽出手段は、前記検出面毎
に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出
面における直線検出経路上での画素値の変化を検出して
観察対象の壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出
し、平滑化処理前の元の検出面毎に、それに対応するし
きい値でもって観察対象の壁面を抽出した断層画像をそ
れぞれ生成することを特徴とする。
【0014】(作用・効果)請求項4に記載の三次元画
像表示装置によれば、検出面毎に画素値の平滑化処理を
施し、この平滑化処理後の検出面における直線検出経路
上での画素値の変化を検出してしきい値を算出している
ので、画素値の変化を検出する際の細かいノイズ成分を
除去でき、観察対象の壁面上の点を候補点として正確に
選ぶことができ、観察対象の壁面抽出のためのしきい値
をより正確に算出することができる。さらに、平滑化処
理前の元の検出面毎に、それに対応するしきい値でもっ
て観察対象の壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成す
るので、平滑化処理後の検出面から観察対象の壁面を抽
出した断層画像を生成する訳ではないので、擬似三次元
画像の画質を低下させることもない。
【0015】また、請求項5に記載の断層撮影装置は、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の三次元画像表
示装置を備えたことを特徴とする。
【0016】(作用・効果)請求項5に記載の断層撮影
装置によれば、観察対象の壁面を正確に抽出することが
でき、観察対象を高精度に抽出した擬似三次元画像を取
得できる断層撮影装置を得ることができる。
【0017】なお、本明細書は、次のような三次元画像
処理方法に係る発明も開示している。
【0018】(1)(A)複数枚の断層画像からなる三
次元立体画像のうちの観察対象の内部でこの観察対象の
経路に沿って複数個の検出点を設定する検出点設定過程
と、(B)検出点毎に設定される検出面毎に、検出面内
で検出点から外側に向かう直線検出経路上での画素値の
変化を検出して観察対象の壁面抽出のためのしきい値を
それぞれ算出し、検出面毎に、それに対応するしきい値
でもって観察対象の壁面を抽出した断層画像をそれぞれ
生成する抽出過程と、(C)観察経路上の任意の点であ
る視点から投影面までの間に位置する、前記抽出過程で
生成した壁面抽出後の断層画像を投影面に投影して、そ
の視点から見た三次元的な画像である擬似三次元画像を
作成する画像作成過程とを備えたことを特徴とする三次
元画像処理方法。
【0019】(作用・効果)上記発明によれば、観察対
象の内部でこの観察対象の経路に沿って設定される複数
個の検出点毎に検出面を設定し、検出面毎に、観察対象
の壁面を抽出するためのしきい値を算出して設定してい
くことができる、つまり、観察対象の経路に沿ってしき
い値を算出して設定していくことができるので、観察対
象の壁面を正確に抽出することができ、観察対象を高精
度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。
【0020】(2)前記(1)に記載の三次元画像処理
方法において、(D)前記画像作成過程で作成された擬
似三次元画像を表示する表示過程を備えていることを特
徴とする三次元画像処理方法。
【0021】(作用・効果)上記発明によれば、観察対
象を高精度に抽出した擬似三次元画像を表示することが
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】続いて、この発明の一実施例を図
面を参照しながら説明する。図1はこの発明の断層撮影
装置の一実施例であるマルチスライスタイプのX線CT
装置の全体構成を示すブロック図であり、図2は実施例
のX線CT装置の撮像系の概略構成を示す模式図であ
り、図3はX線検出器におけるX線検出素子の配列状態
を示す平面図である。
【0023】この実施例のX線CT装置は、X線ファン
ビームFB(以下、適宜にX線ビームFBと略称す
る。)を被検体Mに照射するX線源としてのX線管1
と、多数のX線検出素子2aがX線ビームFBの広がり
方向(横への広がり)にライン状に配列されているとと
もにX線ビームFBの照射に伴ってX線検出データを各
X線検出素子2a毎に出力する多チャンネル型のX線検
出器2とが被検体Mを挟んで対向配置されているX線撮
像機構3と、X線管1及びX線検出器2を対向配置状態
を維持したまま被検体Mの体軸Z周りに回転させるため
にガントリGに配設された撮像機構回転駆動部4と、被
検体Mを載置したまま被検体Mの体軸Zの方向(紙面と
垂直な方向)に往復移動してガントリG内を出入りする
天板5となどを備えている。
【0024】このX線CT装置は、X線CT撮影が実行
される場合、被検体Mを載置した天板5を被検体Mの体
軸Zの方向(紙面と垂直な方向)に移動させて、X線管
1及びX線検出器2を被検体Mの体軸Z周りに回転させ
ながら、X線管1からX線ビームFBが被検体Mに照射
されるのに伴ってX線検出器2から出力されるX線検出
データ(X線検出信号)に基づいて、適切な画像再構成
処理が行われて、被検体Mの体軸Zに直交する体軸断層
画像(X線CT画像)が最終的に作成されるよう構成さ
れている。以下、実施例のX線CT装置の各部構成を具
体的に説明する。
【0025】X線撮像機構3は、図1に示すように、ガ
ントリGの内部でX線管1の前方の位置にX線管1から
出射されるX線ビームを整形するためのコリメータ1a
を備えている。このコリメータ1aによってX線管1か
ら出射されるX線ビームがファン(扇状)の形に整えら
れる構成となっている。
【0026】さらに、このX線CT装置は、マルチスラ
イスタイプであるので、X線検出器2は、X線ビームF
Bの広がり方向に沿ってライン状に配列されているX線
検出素子2aからなるX線検出素子配列ライン2A(素
子列)は1列ではなく、図2及び図3に示すように、複
数列(この実施例では、例えば4列)のX線検出素子配
列ライン2Aが被検体Mの体軸Zの方向に隣接して続く
ようにして配設されていて、一度(1スキャン)に4ス
ライス面のX線検出データが得られる、つまり、4スラ
イス面画像(4枚の体軸断層画像)が得られることか
ら、実施例のX線CT装置は、広い撮影範囲の撮影に適
する装置となっている。なお、各X線検出素子配列ライ
ン2Aにおけるチャンネル数(X線検出素子2aの数)
は、通常、約1000前後であり、この実施例の場合は
例えば1000チャンネルとする。
【0027】撮像機構回転駆動部4は、図1に示すよう
に、モータ6の回転力がプーリ7及びベルト8を介して
回転リング9に伝達されるのに伴ってこの回転リング9
を回転させるように構成されている。X線撮像機構3の
X線管1及びX線検出器2は回転リング9に固定されて
おり、モータ6の正転又は逆転により回転リング9が連
動して回転するのに従い、X線管1とX線検出器2が被
検体Mの体軸Z周りに回転する。なお、この撮像機構回
転駆動部4は、撮像機構制御部10からのコントロール
により必要な回転駆動動作を実行する構成となってい
る。
【0028】また、照射制御部11は、主制御部16か
らの設定照射条件に従って、高電圧発生部11aのX線
管1への管電圧・管電流等を制御する。X線管1からの
X線ビームFBの照射に伴ってX線検出器2から出力さ
れるX線検出データは、データ収集部(DAS)13に
より収集されてディジタル変換された上で後段へ出力さ
れる。
【0029】さらに、天板5は、天板駆動部12のコン
トロールにより被検体Mの体軸Zの方向に往復移動させ
られるように構成されている。したがって、天板5と天
板駆動部12とにより、被検体Mに対しX線管1および
X線検出器2を被検体Mの体軸Zの方向に沿って相対的
に移動させる位置移動手段が構成されていることにな
る。なお、撮像機構制御部10や照射制御部11あるい
は天板駆動部12のコントロールは、操作卓やマウスな
どの入力用機器14等からの入力操作や撮影進行状況に
応じて主制御部16から適時に送出される指令信号など
に従って実行される構成になっている。
【0030】一方、実施例のX線CT装置は、データ収
集部13の後段において、X線検出器2から出力される
ディジタル信号のX線検出データに対してX線検出素子
2a間の感度バラツキ等による誤差を補正するデータ前
処理部15aと、このデータ前処理部15aによる前処
理済のX線検出データに基づき画像再構成処理を行う再
構成処理部15と、最終的に得られる体軸断層画像(X
線CT画像)を記憶するCT画像メモリ17を備えてい
る。またこの他に、X線CT装置は、入力用機器14等
からの入力操作や主制御部16の指令等に従ってX線C
T画像などを表示する表示用モニタ18も備えていてい
る。また、このX線CT装置に、X線CT画像をフィル
ムなどに印刷して出力する画像焼付け器等を備えるよう
にしてもよい。
【0031】再構成処理部15は、データ前処理部15
aから出力される前処理済のX線検出データを処理に必
要な期間格納しておく検出データメモリ20と、この検
出データメモリ20から出力される前処理済のX線検出
データ、つまり、走査各位置で得られたX線検出器2の
X線検出データを、画像再構成処理して、被検体Mの体
軸Zに直交する体軸断層画像(「アキシャル面像」とも
呼ばれる。)を生成する画像再構成部21とを備えてい
る。つまり、再構成処理部15では、1スキャン分のX
線検出器2のX線検出データを画像再構成処理して、4
枚の体軸断層画像が得られる。なお、主制御部16は、
オペレータによる入力用機器14からの各指示などに従
って、複数枚の体軸断層画像を積み上げて構成される三
次元立体画像や、複数枚の体軸断層画像のうちで指示さ
れた所定の1枚の体軸断層画像など、各種の画像を表示
用モニタ18に出力させる。
【0032】さらに、この実施例装置は、図1に示すよ
うに、CT画像メモリ17の後段において、再構成処理
部15で生成された被検体Mの複数枚の体軸断層画像か
らなる三次元立体画像のうちの所望の観察対象(例え
ば、血管や器官など)内の任意の視点から外側に向かっ
て見た三次元的な画像である擬似三次元画像、つまり、
観察対象の内部を内視鏡で見たような画像(内視鏡的画
像)を生成して表示するための三次元画像表示装置22
を備えている。
【0033】三次元画像表示装置22は、後述するよう
に、検出点設定部23と抽出部24と画像作成部25と
表示用モニタ18とを備えている。
【0034】検出点設定部23は、図4(a)に示すよ
うに、被検体Mを断層撮影して得られた複数枚の体軸断
層画像Aからなる三次元立体画像Rに対して、図4
(a),(b)に示すように、三次元立体画像Rのうち
の所望の観察対象Kの内部でこの観察対象Kの経路に沿
って複数個の検出点Fを設定するためのものである。具
体的には、検出点設定部23は、オペレータによる入力
用機器14の操作に従って、表示用モニタ18の画面上
に表示された三次元立体画像Rの観察対象Kの内部でこ
の観察対象Kの経路に沿って複数個の検出点Fを設定す
るものである。なお、図4(a)に示すように、三次元
立体画像Rには、観察対象K以外に、例えば破線で示す
別の対象物などが含まれている。また、検出点F間の相
互距離は、オペレータによる手動操作で個別に自在に設
定することもできるし、画像の分解能に比例する適切な
間隔となるように自動で設定することもできる。
【0035】抽出部24は、図4(b),図5に示すよ
うに、検出点設定部23で設定された検出点F毎に設定
される、検出点Fを含む検出面AK毎に、検出面AK内
で検出点Fから外側に向かう直線検出経路L上での画素
値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしき
い値をそれぞれ算出する。さらに、この抽出部24は、
検出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察
対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成するも
のである。なお、このように観察対象Kの壁面を抽出し
たそれぞれの断層画像を積み上げると、図6に示すよう
な、観察対象Kの壁面が高精度に抽出された三次元立体
画像RAが生成される。
【0036】具体的には、抽出部24は、図4(b)に
示すように、検出点設定部23で設定された検出点F毎
に設定される検出面AKを、検出点Fを含みかつ観察経
路KLに垂直な検出面AKとしている。さらに、この抽
出部24は、図5に示すように、検出面AK毎に、この
検出面AK内で検出点Fから放射状に延びる複数本の直
線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象K
の壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出している。
また、抽出部24は、検出面AK毎に画素値の平滑化処
理を施し、この平滑化処理後の検出面AKにおける直線
検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの
壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出し、平滑化処
理前の元の検出面AK毎に、それに対応するしきい値で
もって観察対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ
生成している。
【0037】画像作成部25は、観察経路KL上の任意
の点である視点から投影面までの間に位置する、抽出部
24で生成した壁面抽出後の断層画像を、視点から投影
面に投影して、つまり、中心投影法による座標変換を行
って、その視点から見た三次元的な画像である擬似三次
元画像を作成するものである。
【0038】ここで、中心投影法による座標変換につい
て、以下に詳述する。中心投影法による投影面への各断
層画像の投影に当っての、各断層画像の画素座標の投影
面上の変換への変換は次のように行われる。
【0039】図7に示す例では、説明を簡単にするため
に、投影面および断層画像面、さらにはx−y面が各々
平行であるように座標系をとっている。この図7におい
て、x,y,zは三次元座標系(x,y,z)の各軸、
e点(x1,y1,d1)は視点eの位置、P点(X,
Y)は投影面(表示画面に相当する)31上の点、S点
(x0,y0,d0)はe点(x1,y1,d1)およ
びP点(X,Y)を通る直線32と断層画像33Aとの
交わる点である。
【0040】また、Dは投影面31のz軸上の位置で、
任意に設定可能である。d0は断層画像33Aのz軸上
の位置で、計測時に決まる。d1は視点e点のz座標で
ある。これによれば、次の式が成り立つ。
【0041】 X={(D−d1)/(d0−d1)}×(x0−x1)+x1 … (1) Y={(D−d1)/(d0−d1)}×(y0−y1)+y1 … (2) x0={(d0−D)/(d1−D)}×(x1−x)+X … (3) y0={(d0−D)/(d1−D)}×(y1−y)+Y … (4)
【0042】投影された画像を投影面31に相当する表
示画面(図示省略)上に、例えば縦512画素×横51
2画素で表示するとき、X,Yは「−256」から「+
256」までの値をとる。それぞれのX,Yに対してd
0の断層画像33A上では、上述の(3),(4)式に
よりx0,y0が決まり、どの点が投影すべきかがきま
る。断層画像33は複数枚あって、d0も複数個あるの
で、1組のX,Yに対して複数の投影すべき点x0,y
0が決まる。
【0043】同様の座標系において、断層画像33Aの
他にも断層画像33B〜33Eを用意し、y軸方向から
見た図を図8に示す。この図8において、断層画像33
A〜33Eは同一の対象物について同一方向に等間隔で
得られた断層画像(図示例では等間隔であるが、必ずし
も等間隔である必要はない)であり、断層画像33Bに
は、臓器領域B1,B2,B3が強調して書いてある。
臓器領域B1,B2,B3を投影面31に投影すると、
B1’,B2’,B3’となる。同様に、断層画像33
Cの臓器領域C1,C2を投影面31に投影すると、C
1’,C2’となる。
【0044】ここで、投影データ(ここでは、B1’,
B2’,B3’;C1’,C2’)を表示メモリ(図示
省略)に書く時は、三次元的効果を出すために、視点e
から見てより遠くに存在する投影データを先に書き込
み、それより近くの投影データは後から上書きする。し
たがってここでは、投影データC1’,C2’より投影
データB1’,B2’,B3’の方が視点eより遠くに
存在するので、投影データB1’,B2’,B3’を先
に書いて、投影データC1’,C2’は後から上書きす
ることになる。なお、図8では、投影データB1’,B
2’,B3’;C1’,C2’は各々投影面31から離
して示しているが、これは表示メモリに書き込む投影デ
ータB1’,B2’,B3’;C1’,C2’の順番を
わかり易くしたために過ぎず、最初に書かれる投影デー
タB1’,B2’,B3’も、それに上書きされる投影
データC1’,C2’も実際には投影面31上に書かれ
る。
【0045】以上のような中心投影法による座標変換
を、表示画面に相当する投影面31上の全ての点につい
て行う。また、視点eから投影面31までの間に存在す
る全ての断層画像33について行う。
【0046】なお、この実施例では、図7に示すよう
に、説明を簡単にするために、投影面および断層画像
面、さらにはx−y面が各々平行であるように座標系を
とって説明してきたが、投影面と断層画像面が平行でな
い場合や、視点、投影面および断層画像面がより複雑な
位置関係をもった場合であっても、中心投影法による座
標変換が好適に行われる。
【0047】表示用モニタ18は、画像作成部25で作
成された擬似三次元画像を表示する。
【0048】なお、上述した検出点設定部23が本発明
の検出点設定手段に相当し、上述した抽出部24が本発
明の抽出手段に相当し、上述した画像生成部が本発明の
画像生成手段に相当し、上述した表示用モニタ18が本
発明の表示手段に相当する。
【0049】続いて、以上に述べた構成を有する実施例
のX線CT装置による内視鏡的画像の生成の進行プロセ
スを、図9を参照しながら説明する。図9は実施例装置
による内視鏡的画像の生成の進行状況を示すフローチャ
ートである。
【0050】〔ステップS1〕被検体Mの関心部位をX
線CT撮影してデータ収集を行う。具体的には、オペレ
ータが入力用機器14からX線CT撮影開始の指令を入
力すると、被検体Mの体軸Z周りにX線管1とX線検出
器2とが回転し、X線管1からのX線ビームFBの照射
とX線検出器2から出力されるX線検出データの収集が
始まる。X線検出器2のX線検出データは、データ前処
理部15aで前処理されて検出データメモリ20に格納
される。なお、必要があればX線管1とX線検出器2と
の体軸Z周りの回転中に、天板5を被検体Mの体軸Z方
向に移動させることもある。
【0051】〔ステップS2〕前述のステップS1での
データ収集に基づいて画像再構成を行う。具体的には、
画像再構成部21は、検出データメモリ20に格納され
た前処理済みのX線検出データを画像再構成処理して、
1スキャンで被検体Mの4枚の体軸断層画像A(4スラ
イス面画像)を逐次に生成してCT画像メモリ17に記
憶させていき、一連の断層撮影で得られた複数枚の体軸
断層画像Aを積み重ねた三次元立体画像Rを表示用モニ
タ18に出力する。表示用モニタ18は、例えば図4に
示すような、複数枚の体軸断層画像Aからなる三次元立
体画像Rを表示する。
【0052】〔ステップS3〕検出点設定部23は、オ
ペレータによる入力用機器14の操作に従って、表示用
モニタ18の画面上に表示された三次元立体画像Rの観
察対象Kの内部でこの観察対象Kの経路に沿って複数個
の検出点Fを設定する(図4参照)。なお、この実施例
では、検出点F間の相互距離を、画像の分解能に比例す
る適切な間隔となるように設定している。つまり、検出
点F間の間隔が広すぎたり狭すぎたりしないように設定
しているのである。なお、上述したステップS3が検出
点設定過程に相当する。
【0053】〔ステップS4〕抽出部24は、図4
(b)に示すように、検出点設定部23で設定された検
出点F毎に設定された、検出点Fを含みかつ観察経路K
Lに垂直な検出面AK毎に、図5に示すように、この検
出面AK内で検出点Fから放射状に延びる複数本(この
実施例では8本)の直線検出経路L上での画素値の変化
を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそ
れぞれ算出する。
【0054】具体的には、また、抽出部24は、検出面
AK毎の断層画像に対して画素値の平滑化処理を施し、
この平滑化処理後の検出面AKにおける直線検出経路L
上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出の
ためのしきい値をそれぞれ算出する。例えば、図5に示
すように、検出点Fを中心とする円周を等分割(必ずし
も等分割である必要はない。)し、平滑化処理後の検出
面AK内で検出点Fから放射状に延びる各直線検出経路
L上での画素値の変化をそれぞれ検出する。直線検出経
路L上の画素値の微分係数を算出すると、図5に破線で
示すように、観察対象Kの壁面(例えば血管や器官な
ど)に位置する箇所では微分係数の極大点が存在しこれ
を候補点Cとして取り出す。
【0055】なお、図5では直線検出経路L上には単一
の候補点Cしか図示していないが、直線検出経路L上に
複数の候補点Cが存在する場合も考えられる。このよう
な場合には、直線検出経路L上の候補点Cのうちで検出
点Fに最も近いものを、例えば観察対象Kの壁面である
とし、その候補点Cの画素値を取り出す。必要であれ
ば、観察対象の大きさから逆算して最有力の候補点Cを
選び出すようにしてもよい。
【0056】この作業を円周全体に行い、つまり、図5
では円周上の複数個のポイント(観察対象Kの円周上の
8個の候補点C)について行い、取り出した複数個(図
5では8個)の候補点Cの画素値の平均値を当該検出面
AKのしきい値とする。
【0057】なお、この実施例では、8個の候補点Cの
画素値を平均した平均値を当該検出面AKのしきい値と
しているが、例えば、8個の候補点Cの画素値のうちの
最大値と最小値とから中央値を算出し、この中央値を当
該検出面AKのしきい値としてもよい。
【0058】〔ステップS5〕さらに、この抽出部24
は、検出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって
観察対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成す
る画像処理を行う。具体的には、平滑化処理前の元の検
出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察対
象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成する。な
お、上述したステップS4〜S5が抽出過程に相当す
る。
【0059】〔ステップS6〕画像作成部25は、観察
経路KL上の任意の点である視点から投影面までの間に
位置する、抽出部24で生成した壁面抽出後の断層画像
を、視点から投影面に投影して、つまり、中心投影法に
よる座標変換を行って、その視点から見た三次元的な画
像である擬似三次元画像(内視鏡的画像)を作成する。
【0060】なお、上述の擬似三次元画像に遠近間を与
えるために、陰影づけ処理を行ってもよい。陰影づけ処
理としては、デプス法やZバッファ法やボリュームレン
ダリング法など各種の陰影づけ処理がある。このよう
に、デプス法やZバッファ法やボリュームレンダリング
法など各種の陰影づけ処理を適宜に実行して、遠近間を
持たせた擬似三次元画像を生成するようにしてもよい。
なお、上述したステップS6が画像作成過程に相当す
る。
【0061】〔ステップS7〕表示用モニタ18は、上
述のステップS6で生成された擬似三次元画像(内視鏡
的画像)を、その画面上に表示する。なお、上述したス
テップS7が表示過程に相当する。
【0062】以上に詳述したように、実施例の三次元画
像表示装置22によれば、観察対象Kの内部でこの観察
対象Kの経路に沿って設定される複数個の検出点F毎に
検出面AKを設定し、検出点Fを含む検出面AK毎に観
察対象Kの壁面を抽出するためのしきい値を算出して設
定していくことができる、つまり、観察対象Kの経路に
沿ってしきい値を算出して設定していくことができるの
で、観察対象Kの壁面を正確に抽出することができ、観
察対象Kを高精度に抽出した擬似三次元画像を得ること
ができる。
【0063】具体的には、従来例装置では、三次元立体
画像全体に対する単一のしきい値をトライ・アンド・エ
ラー方式によって何回かにわたって設定してみて、その
うちで最も良好なしきい値を求めており、しきい値算出
に手間がかかるし、こうして算出された単一のしきい値
でもって三次元立体画像を2値化処理しても、観察対象
が正確に抽出できなかった。しかしながら、この発明の
実施例装置によれば、観察対象Kの経路に沿って例えば
2値化するためのしきい値を検出面AK毎に自動算出す
ることができるので、しきい値算出に手間がかからない
し、三次元立体画像の観察対象Kに沿って設定された検
出面AKごとにしきい値を算出しているので、例えば造
影剤の流入の程度に左右されることなく正確に血管の壁
面を抽出することができるし、MRIのようなしきい値
設定の困難な画像でも容易に内視鏡的画像を得ることが
できる。
【0064】また、検出点Fを含みかつ観察経路KLに
垂直な検出面AK内でこの検出点Fから外側に向かう直
線検出経路L上での画素値の変化を検出しているので、
観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をより正確に算
出することができ、観察対象Kをさらに高精度に抽出し
た擬似三次元画像を得ることができる。
【0065】また、検出面AK内で検出点Fから放射状
に延びる複数本の直線検出経路L上での画素値の変化を
検出するようにしているので、観察対象Kの壁面抽出の
ためのしきい値をより正確に算出することができ、観察
対象Kをさらに高精度に抽出した擬似三次元画像を得る
ことができる。
【0066】また、検出面AK毎に画素値の平滑化処理
を施し、この平滑化処理後の検出面AKにおける直線検
出経路L上での画素値の変化を検出してしきい値を算出
しているので、画素値の変化を検出する際の細かいノイ
ズ成分を除去でき、観察対象Kの壁面上の点を候補点C
として正確に選ぶことができ、観察対象Kの壁面抽出の
ためのしきい値をより正確に算出することができる。さ
らに、平滑化処理前の元の検出面AK毎に、それに対応
するしきい値でもって観察対象Kの壁面を抽出した断層
画像をそれぞれ生成するので、平滑化処理後の検出面A
Kから観察対象Kの壁面を抽出した断層画像を生成する
訳ではないので、擬似三次元画像の画質を低下させるこ
ともない。
【0067】また、この実施例のX線CT装置は、三次
元画像表示装置22を備えているので、観察対象Kの壁
面を正確に抽出することができ、観察対象Kを高精度に
抽出した擬似三次元画像を取得できるX線CT装置を得
ることができる。
【0068】この発明は、上記実施の形態に限られるこ
とはなく、下記のように変形実施することができる。
【0069】(1)上述した実施例では、X線管1及び
X線検出器2を備えたガントリG内を出入りするよう
に、被検体Mを載置した天板5を天板駆動部12によっ
て移動させているが、天板5を固定としガントリGを移
動させるようにしても良いし、天板5とガントリGの両
方を移動させるようにしても良い。
【0070】(2)上述した実施例のX線CT装置は、
被検体Mを挟んだ状態でX線管1とX線検出器2とを被
検体Mの体軸Z周りに1回転させることで、被検体Mの
特定の測定位置における全周方向のX線検出データを取
得し、被検体Mを載置した天板5を所定の送りピッチで
被検体Mの体軸Zの方向にステップ送りして、被検体M
の次の測定位置における全周方向のX線検出データを取
得するというように、1回転させた後に1ステップ送り
するスキャン方式のものとしているが、このスキャン方
式のものに限定されるものではなく、ヘリカルスキャン
を行うものなど、回転と送りとを同時に行うスキャン方
式のものとした場合にも、適用可能である。
【0071】(3)実施例のX線CT装置は、X線検出
素子配列ライン2Aが4列設けられているマルチスライ
スタイプの装置であったが、この発明のX線CT装置
は、X線検出素子配列ライン2Aが4列以外の複数列あ
るマルチスライスタイプの装置でもよいし、X線検出素
子配列ライン2Aが1列だけのシングルスライスタイプ
(非マルチスライスタイプ)の装置であってもよい。ま
た、X線管1をコーンビームX線を出射するタイプのも
のとし、X線検出器2に替えてフラットパネル型X線検
出器(FPD)を採用することで、X線撮像機構3をコ
ーンビームスキャンタイプのものとしてもよい。
【0072】(4)上述した実施例では、抽出部24
は、検出点設定部23で設定された検出点F毎に設定さ
れる検出面AKを、検出点Fを含みかつ観察経路KLに
垂直な検出面AKとしているが、検出点Fを含みかつ観
察経路KLに対して傾斜した検出面AKとしてもよい。
【0073】(5)上述した実施例では、抽出部24
は、検出面AK毎に、この検出面AK内で検出点Fから
放射状に延びる複数本の直線検出経路L上での画素値の
変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値
をそれぞれ算出しているが、検出面AK毎に、この検出
面AK内で検出点Fから外側に向かう単一の直線検出経
路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽
出のためのしきい値をそれぞれ算出するようにしてもよ
い。
【0074】(6)上述した実施例では、抽出部24
は、検出面AK毎に画素値の平滑化処理を施し、この平
滑化処理後の検出面AKにおける直線検出経路L上での
画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のための
しきい値をそれぞれ算出し、平滑化処理前の元の検出面
AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象K
の壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成しているが、
平滑化処理を行わずにしきい値を算出するようにしても
よい。
【0075】(7)上述した実施例では、断層撮影装置
の一例としてX線CT装置を例に挙げて説明している
が、MRI装置や超音波断層画像装置など種々の断層撮
影装置にも適用することができる。
【0076】(8)上述した実施例では、三次元画像表
示装置22を備えたX線CT装置を一例として説明して
いるが、三次元画像表示装置22を、X線CT装置やM
RI装置や超音波断層画像装置など種々の断層撮影装置
から分離独立した別体とした場合であっても適用でき
る。この場合には、被検体Mを撮影して得られた複数枚
の断層画像からなる三次元立体画像を、三次元画像表示
装置22に供給することで、擬似三次元画像を生成して
表示することができる。
【0077】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の三次元
画像表示装置によれば、観察対象の内部でこの観察対象
の経路に沿って設定される複数個の検出点毎に検出面を
設定し、検出面毎に観察対象の壁面を抽出するためのし
きい値を算出して設定していくことができる、つまり、
観察対象の経路に沿ってしきい値を算出して設定してい
くことができるので、観察対象の壁面を正確に抽出する
ことができ、観察対象を高精度に抽出した擬似三次元画
像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】実施例のX線CT装置における撮像系の概略構
成を示す模式図である。
【図3】実施例装置のX線検出器におけるX線検出素子
の配列状態を示す平面図である。
【図4】(a)は複数枚の断層画像からなる三次元立体
画像を説明するための概略斜視図であり、(b)は観察
対象に複数個の検出点を設定することを説明するための
概略斜視図である。
【図5】ある検出面での複数個の候補点からしきい値を
求めることを説明するための図である。
【図6】しきい値処理後の断層画像からなる三次元立体
画像を説明するための概略斜視図である。
【図7】断層画像の画素座標の投影面上の座標への変換
を説明するための図である。
【図8】断層画像の画素座標の投影面上の座標への変換
を説明するための図である。
【図9】実施例装置による内視鏡的画像の生成の進行プ
ロセスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
18 … 表示用モニタ(表示手段) 22 … 三次元画像表示装置 23 … 検出点設定部(検出点設定手段) 24 … 抽出部(抽出手段) 25 … 画像生成部(画像生成手段) 31 … 投影面 A … 体軸断層画像(断層画像) AK … 検出面 e … 視点 K … 観察対象 KL … 観察経路 L … 直線検出経路 M … 被検体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 1/00 290 G01N 24/02 530Y 5B080 Fターム(参考) 4C093 AA22 BA07 BA10 CA01 CA23 EB12 EB13 EB17 EB18 FF42 FF43 FG05 4C096 AA20 AB50 AD02 AD14 AD15 AD25 DB07 DB12 DC18 DC27 DC33 DC36 DD03 DE02 4C301 DD30 EE20 FF01 GD01 JC11 KK17 4C601 DD30 EE30 GA17 GA21 JC15 JC25 JC26 KK21 KK22 5B057 AA09 BA03 BA05 BA07 BA30 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB06 CB12 CB16 CC01 CE12 5B080 AA17 BA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)被検体を断層撮影して得られた複
    数枚の断層画像からなる三次元立体画像のうちの所望の
    観察対象の内部でこの観察対象の経路に沿って複数個の
    検出点を設定する検出点設定手段と、(b)前記検出点
    設定手段で設定された検出点毎に設定される、検出点を
    含む検出面毎に、検出面内で検出点から外側に向かう直
    線検出経路上での画素値の変化を検出して観察対象の壁
    面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出し、検出面毎
    に、それに対応するしきい値でもって観察対象の壁面を
    抽出した断層画像をそれぞれ生成する抽出手段と、
    (c)観察経路上の任意の点である視点から投影面まで
    の間に位置する、前記抽出手段で生成した壁面抽出後の
    断層画像を、視点から投影面に投影して、その視点から
    見た三次元的な画像である擬似三次元画像を作成する画
    像作成手段と、(d)前記画像作成手段で作成された擬
    似三次元画像を表示する表示手段とを備えていることを
    特徴とする三次元画像表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の三次元画像表示装置に
    おいて、前記抽出手段は、前記検出面を、検出点を含み
    かつ観察経路に垂直な検出面とすることを特徴とする三
    次元画像表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の三次元
    画像表示装置において、前記抽出手段は、前記検出面毎
    に、この検出面内で検出点から放射状に延びる複数本の
    直線検出経路上での画素値の変化を検出して観察対象の
    壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出することを特
    徴とする三次元画像表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の三次元画像表示装置において、前記抽出手段は、前記
    検出面毎に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理
    後の検出面における直線検出経路上での画素値の変化を
    検出して観察対象の壁面抽出のためのしきい値をそれぞ
    れ算出し、平滑化処理前の元の検出面毎に、それに対応
    するしきい値でもって観察対象の壁面を抽出した断層画
    像をそれぞれ生成することを特徴とする三次元画像表示
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の三次元画像表示装置を備えたことを特徴とする断層撮
    影装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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