JP5813957B2 - X線ct装置及び制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、心電波形や呼吸波形等を用いた同期撮影モードのX線CT撮影によって収集された時系列的な画像データに基づいて高いS/Nを有した画像データを生成することが可能なX線CT装置及び制御プログラムに関する。
医用画像診断は、コンピュータ技術の発展に伴って実用化されたX線CT装置等により急速な進歩を遂げ、今日の医療において必要不可欠なものとなっている。特に、近年のX線CT装置では、患者や受検者(以下では、被検体と呼ぶ、)の周囲に対向して配置されたX線管とX線検出部を高速回転させると共に前記被検体を体軸方向へ連続移動させることにより複数のスライス断面における投影データを収集し、これらの投影データを再構成処理する、所謂、ヘリカルスキャン方式の実用化により複数スライス断面における画像データや3次元データ(ボリュームデータ)の生成が短時間で行なわれるようになった。又、微小な検出素子が2次元配列されたX線検出部を用いることにより可能となったマルチスライス方式の適用により3次元領域における投影データの収集に要する時間は更に短縮された。
一方、上述のヘリカルスキャン方式やマルチスライス方式を用いて被検体の体軸方向における広範囲な画像データやボリュームデータを収集する場合、臓器の拍動性移動や呼吸性移動の影響を排除するために、投影データの収集と並行して計測された当該被検体の心電波形や呼吸波形に基づいて画像データを収集する心電同期撮影(心電同期スキャン)や呼吸同期撮影(呼吸同期スキャン)が行なわれている。
特開2010−046212号公報
上述の心電同期撮影方式や呼吸同期撮影方式の適用により、拍動性移動や呼吸性移動の影響を受けない良質な画像データやボリュームデータを体軸方向の広い領域において収集することが可能となる。しかしながら、このような心電同期撮影や呼吸同期撮影では、被検体に対するX線照射を長時間に渡って行なう必要がある。このため、1回のX線照射における照射線量を可能な限り低減させることにより被検体に対する被曝量の増加を抑えることが重要となるが、照射線量の低減により投影データ等に混入するノイズが相対的に増大し良質な画像データやボリュームデータを得ることが困難になるという問題点を有していた。
本開示は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、呼吸波形や心電波形等の生体信号を用いた同期撮影にて収集される所定位相区間の時系列的な画像データを加算合成処理することにより高いS/Nを有した画像データ(以下では、高S/N画像データと呼ぶ。)を生成することが可能なX線CT装置及び制御プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために本開示のX線CT装置は、生体信号を用いた同期撮影によっ
て収集される被検体の投影データに基づいて画像データを生成するX線CT装置において
、前記生体信号における第1の位相と当該第1の位相とは位相の異なる第2の位相との間
の位相区間を設定する位相区間設定手段と、前記位相区間設定手段により設定された単一
周期内の同一の前記位相区間に含まれ、且つ異なる時刻に対応した複数の前記画像データ
を再構成して得る再構成手段と、前記再構成手段により得られた複数の前記画像データを
加算合成処理することにより合成画像データを生成するデータ合成手段と、前記合成画像
データを出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本実施形態におけるX線CT装置の全体構成を示すブロック図。 本実施形態の投影データ生成部が備えるX線検出部を説明するための図。 本実施形態の投影データ生成部における「データ束ね」を説明するための図。 本実施形態の「データ束ね」による画像データの撮影位置、画像データ厚及び画像データ間隔を示す図。 本実施形態の画像データ生成部が備えるデータ合成部の具体的な構成を示すブロック図。 本実施形態の重み付け加算合成処理に使用される重み付け関数の具体例を示す図。 本実施形態における加算合成位相区間の設定及びこの加算合成位相区間にて収集された画像データの重み付け加算合成処理を説明するための図。 本実施形態の表示部に表示された生体信号に対する加算合成位相区間の具体的な設定方法を示す図。 本実施形態における高S/N画像データの生成手順を示すフローチャート。 本実施形態の変形例におけるX線CT装置の全体構成を示すブロック図。 本実施形態の変形例における加算合成位相区間の設定方法を説明するための図。
以下、図面を参照して本開示の実施形態を説明する。
以下に述べる本実施形態のX線CT装置では、先ず、被検体から計測された呼吸波形に基づいて加算合成開始位相及び加算合成終了位相を設定する。次いで、前記被検体に対する呼吸同期撮影モードのX線CT撮影によって収集した時系列的な画像データの中から上述の加算合成開始位相及び加算合成終了位相によって設定された位相区間(加算合成位相区間)に含まれる異なる時刻(位相)に対応した複数の画像データを加算合成処理することにより高いS/Nを有した高S/N画像データを生成する。
尚、以下に示す実施形態では、被検体に対するX線CT撮影と並行して前記被検体の呼吸波形を計測し、X線CT撮影により時系列的に収集された所定位相区間(加算合成位相区間)の画像データを加算合成処理する場合について述べるが、呼吸波形の替わりに当該被検体から計測された心電波形の位相情報に基づいて上述の加算合成処理を行なってもよい。
(装置の構成)
本開示の実施形態におけるX線CT装置の構成と機能につき図1乃至図8を用いて説明する。尚、図1は、本実施形態におけるX線CT装置の全体構成を示すブロック図であり、図5は、このX線CT装置の画像データ生成部が備えるデータ合成部の具体的な構成を示すブロック図である。
図1に示すX線CT装置100は、後述の入力部10から供給されるスキャンパラメータのX線照射条件に基づいて照射制御信号を生成するX線照射制御部1と、このX線照射制御部1から供給される照射制御信号に従って被検体150に対しX線を照射するX線発生部2と、被検体150を透過したX線を検出して投影データを生成する投影データ生成部3と、投影データ生成部3によって生成された投影データの中から抽出した所定の呼吸位相区間(加算合成位相区間)における投影データを再構成処理することにより時系列的な複数の画像データを生成し、更に、これらの画像データを加算合成処理して高いS/Nを有する高S/N画像データを生成する画像データ生成部4と、画像データ生成部4によって生成された高S/N画像データや後述の生体信号計測部11によって計測された被検体150の呼吸波形等を表示する表示部5を備えている。
又、X線CT装置100は、X線発生部2及び投影データ生成部3の一部を搭載し被検体150の周囲にて所定速度で高速回転する回転架台部6と、図示しない寝台の上面にスライド可能に設けられ被検体150を載置して体軸方向(図1のz方向)へ移動する天板8と、入力部10から供給されるスキャンパラメータに基づいて天板8の移動や回転架台部6の高速回転を行なう移動機構部9を備え、更に、撮影モードの選択、スキャンパラメータの設定、加算合成条件を含む再構成パラメータの設定、重み付け関数の選択、被検体情報の入力、各種指示信号の入力等を行なう入力部10と、被検体180の呼吸波形を計測する生体信号計測部11と、上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部13を備えている。
尚、上述の入力部10において初期設定されるスキャンパラメータとして、撮影位置(画像データや高S/N画像データが収集されるスライス方向(z方向)の位置)、撮影位置間隔、高S/N画像データ数、画像データ厚(画像データのスライス厚)、管電圧や管電流等のX線照射条件、回転架台部6の回転速度等がある。又、再構成パラメータとして、再構成方式、再構成領域サイズ、再構成マトリクスサイズ、加算合成条件等があり、加算合成条件には、加算合成処理に用いる画像データの位相区間(加算合成位相区間)あるいはこの位相区間を決定する加算合成開始位相及び加算合成終了位相や画像再構成の位相間隔が含まれている。
次に、X線CT装置100が備える上述の各ユニットの構成と機能につき更に詳しく説明する。
図1に示すX線照射制御部1は、入力部10からシステム制御部13を介して供給される撮影モードの選択情報とスキャンパラメータを受信し、スキャンパラメータに含まれているX線照射条件と撮影モードの選択情報に基づいて生成した照射制御信号をX線発生部2へ供給する。例えば、入力部10において呼吸同期撮影モードが選択された場合、X線照射制御部1は、システム制御部13から供給される呼吸同期撮影モードの選択情報に基づいて低被曝線量に対応した照射制御信号を生成する。
次に、X線発生部2は、被検体150に対してX線を照射するX線管21と、X線管21の陽極/陰極間に印加する高電圧を発生する高電圧発生部22と、X線管21から放射されたX線の被検体150に対する照射範囲を設定するX線絞り部(コリメータ)23と、高電圧発生部22が発生した高電圧を回転架台部6に設けられたX線管21へ供給するスリップリング24を備えている。
X線管21は、X線を発生する真空管であり、呼吸同期撮影モードの照射制御信号に基づいて高電圧発生部22が供給する高電圧によって加速された電子をタングステンターゲットに衝突させてX線を放射する。X線絞り部23は、X線管21と被検体150の間に設けられ、X線管21から放射されたX線を所定の照射範囲に絞り込む機能と前記照射範囲に対するX線の照射強度分布を設定する機能を有している。例えば、X線管21から放射されたX線ビームを撮影領域に対応したコーンビーム状あるいはファンビーム状のX線ビームに成形する。
一方、投影データ生成部3は、被検体150を透過したX線を検出するX線検出部31と、このX線検出部31から出力された複数チャンネルの検出信号を所定のチャンネル数に束ねるスイッチ群32と、スイッチ群32から出力された複数チャンネルの検出信号に対し電流/電圧変換とA/D変換を行なって投影データを生成するデータ収集ユニット(以下、DAS(Data Acquisition System)ユニットと呼ぶ。)33と、DASユニット33から出力された投影データに対してパラレル/シリアル変換、電気/光/電気変換及びシリアル/パラレル変換を行なうデータ伝送部34と、データ伝送部34から出力された投影データを保存する投影データ記憶部35を備えている。
次に、投影データ生成部3のX線検出部31につき、図2を用いて説明する。図2は、微小な検出素子311が2次元配列されたX線検出部31の展開図を示したものであり、検出素子311の各々は、照射されたX線を光に変換するシンチレータと、この光を電気信号に変換するフォトダイオードによって構成されている。
即ち、X線検出部31には、被検体150の体軸方向であるスライス方向(z方向)に対して複数個(N1個)、前記スライス方向に直交するチャンネル方向(x方向)に対して複数個(N2個)の検出素子311が2次元配列されている。但し、チャンネル方向に配列された検出素子311は、実際にはX線管21の焦点を中心とした円弧に沿って回転架台部6に取り付けられている。そして、X線検出部31におけるスライス方向の中央部には、例えば、検出素子311が0.5mm間隔でN11個配列され、N11個の検出素子311の両端には、N12個の検出素子311が1.0mm間隔で配列されている。
図1へ戻って、投影データ生成部3のスイッチ群32は、図示しないマルチプレクサを備え、X線検出部31からの検出信号をDASユニット33へ供給する際、必要に応じて(設定されたスキャンパラメータに応じて)検出素子311から出力されたスライス方向における複数チャンネルの検出信号を後述の撮影位置S1乃至SMに対応したチャンネル数Mに「データ束ね」してDASユニット33へ供給する。
DASユニット33は、図示しないMチャンネルの受信部を有し、X線検出部31から供給される上述の検出信号に対し電流/電圧変換とA/D変換を行なってMチャンネルの投影データを生成する。一方、データ伝送部34は、図示しないパラレル/シリアル変換器、電気/光/電気変換器及びシリアル/パラレル変換器を有し、DASユニット33から出力されたMチャンネルの投影データは、回転架台部6に設けられたパラレル/シリアル変換器において時系列的な1チャンネルの投影データに変換され、電気/光/電気変換器を用いた光通信等により固定架台部7に設けられたシリアル/パラレル変換器に供給される。
次いで、上述のシリアル/パラレル変換器によって1チャンネルの投影データはMチャンネルの投影データに戻され、時系列的に得られるMチャンネルの投影データは、チャンネル方向における検出素子311の配列位置情報及び回転角度情報、スライス方向における投影データの位置情報(撮影位置)、更には、生体信号計測部11から供給される呼吸波形の位相情報等を付帯情報として投影データ記憶部35に保存される。
尚、データ伝送部34によるデータ伝送方法は、回転架台部6に設けられたDASユニット33と固定架台部7に設けられた投影データ記憶部35の間のデータ伝送が可能であれば他の方法に替えることが可能であり、例えば、既に述べたスリップリング等のデバイスを使用しても構わない。
そして、X線発生部2のX線管21及びX線絞り部23と投影データ生成部3の一部は、被検体150を挟むように対向して回転架台部6に装着され、移動機構部9に設けられた後述の天板・架台移動機構91により被検体150の体軸方向(z方向)に平行な軸を回転中心として、例えば、1回転/秒乃至2回転/秒の速度で連続回転する。
次に、上述の投影データ生成部3における「データ束ね」につき図3を用いて説明する。但し、図3では、説明を簡単にするためにスライス方向に12個の検出素子311−1乃至311−12が配列されている場合について述べる。
即ち、図3に示すX線検出部31では、例えば、スライス方向の中心部において8個の検出素子311−3乃至311−10が0.5mm間隔で配置され、その両端には、2個の検出素子311−1、311−2及び検出素子311−11、311−12が1mm間隔で夫々配置されている。
一方、DASユニット33は、例えば、M=8チャンネルの電流/電圧変換器331−1乃至331−MとA/D変換器332−1乃至332−Mを有し、マルチプレクサを有するスイッチ群32は、検出素子311−1乃至311−12において得られた12チャンネルの検出信号を8チャンネルに「データ束ね」する。このような「データ束ね」により、マルチスライススキャンにおける撮影位置、画像データ厚(スライス厚)、画像データ間隔等を所望の大きさに設定することが可能となる。
例えば、検出素子311−3乃至311−10を、スイッチ群32を介してDASユニット33の電流/電圧変換器331−1乃至331−M(M=8)に接続することにより0.5mmのスライス厚を有した画像データをM個の撮影位置において収集することができる。一方、1mmの画像データ厚を有した画像データが要求される場合には、検出素子311−1を電流/電圧変換器331−1、検出素子311−2を電流/電圧変換器331−2、検出素子311−3及び311−4を電流/電圧変換器331−3、検出素子311−5及び311−6を電流/電圧変換器331−4へ接続し、更に、検出素子311−7及び311−8を電流/電圧変換器331−5、検出素子311−9及び311−10を電流/電圧変換器331−6、検出素子311−11を電流/電圧変換器331−7、検出素子311−12を電流/電圧変換器331−Mへ接続する。
このような「データ束ね」により、狭い領域を高分解能で撮影する場合と広い領域を高S/Nで撮影する場合の何れに対しても対応させることが可能となる。図4は、上述の「データ束ね」が適用された本実施形態のマルチスライススキャンによって生成される画像データD1乃至DMの画像データ厚Iw及び画像データ間隔Δdと画像データD1乃至DMの撮影位置S1乃至SMを示しており、これらの値は、スキャンパラメータとして入力部10において初期設定される。
次に、図1に示す画像データ生成部4は再構成処理部41とデータ合成部42を備え、撮影位置S1乃至SMの所定呼吸位相区間(加算合成位相区間)において収集された投影データを再構成処理して時系列的な複数の画像データを生成する機能と、これらの画像データを重み付け加算合成処理して高S/N画像データを生成する機能を有している。
尚、以下では、説明を簡単にするために予め設定された加算合成位相区間にて収集される撮影位置S1の投影データに基づいて時系列的な複数の画像データを生成し、これらの画像データを重み付け加算合成処理する場合について述べる。
即ち、画像データ生成部4の再構成処理部41は、図示しないプログラム保管部と演算処理部を備え、プログラム保管部には、投影データの再構成処理に用いる各種演算処理プログラムが予め保管されている。一方、演算処理部は、先ず、入力部10において予め設定された再構成パラメータの再構成方式に対応する演算処理プログラムを前記プログラム保管部に保管された各種演算処理プログラムの中から抽出し、次いで、投影データ生成部3の投影データ記憶部35に保存されている投影データの中から加算合成位相区間において収集された撮影位置S1の投影データをこれらの投影データに付加された付帯情報に基づいて読み出す。そして、得られた投影データを、上述の演算処理プログラムを用いて再構成処理することにより加算合成位相区間における時系列的な複数の画像データを所定の再構成位相間隔で生成する。
次に、画像データ生成部4のデータ合成部42は、図5に示すように画像データ記憶部421、重み付け関数保管部422及び加算合成処理部423を備え、再構成処理部41において生成された加算合成位相区間の画像データは呼吸位相を付帯情報として画像データ記憶部421に一旦保存される。一方、重み付け関数保管部422には、例えば、図6(a)乃至図6(d)に示すように中央部Pxoにおいて重み付け係数の値が最大値となりΔPaの横幅(位相区間)を有する各種の重み付け関数が予め保管されている。
そして、加算合成処理部423は、入力部10から供給される重み付け関数の選択情報に基づき、上述の重み付け関数保管部422に保管されている各種重み付け関数の中から当該加算合成処理に好適な重み付け関数を抽出する。そして、画像データ記憶部421から読み出した複数の画像データを抽出された上述の重み付け関数を用いて重み付け加算合成処理することにより高いS/Nを有した高S/N画像データDx1を生成する。
上述の加算合成処理部423によって行なわれる重み付け加算合成処理につき図7を用いて説明する。図7(a)は、加算合成位相区間ΔPにおいて収集された投影データに基づく画像データD1−a1乃至D1−aQに対して行なわれる重み付け加算合成処理を示しており、この加算合成位相区間ΔPは、被検体150から計測された呼吸波形Reに基づいて入力部10が予め設定した加算合成開始位相Ps及び加算合成終了位相Peによって決定される。例えば、加算合成位相区間ΔPは、呼吸波形Reにおいてその変化が比較的小さな位相区間の前端部を示す加算合成開始位相Psと後端部を示す加算合成終了位相Peによって設定される。
又、図7(b)は、被検体150の呼吸周期を示す呼吸位相P1乃至PKにおいて収集された撮影位置S1の投影データB1−1乃至B1−Kと、加算合成位相区間ΔPの投影データB1−a1乃至B1−aQを再構成処理して得られた画像データD1−a1乃至D1−aQを示しており、画像データD1−a1乃至D1−aQに対する画像再構成の位相間隔ΔPbは、投影データB1−1乃至B1−Kの位相間隔ΔPcの整数倍に設定される。
一方、図7(c)は、入力部10から供給される重み付け関数の選択情報に基づいて重み付け関数保管部422から抽出した重み付け関数Rwを示しており、その位相区間ΔPaが加算合成位相区間ΔPと等しくなるように位相区間の拡大/縮小が行なわれた重み付け関数Rwの係数と画像データD1−a1乃至D1−aQが有する画素値とを乗算処理することにより画像データD1−a1乃至D1−aQに対する重み付け処理が行なわれる。次いで、重み付け処理された画像データD1−a1乃至D1−aQを加算合成することにより高S/N画像データDx1(図示せず)を生成する。
尚、図6及び図7では、重み付け加算合成処理について述べたが、単純加算合成処理や加算平均(アベレージング)処理であってもよい。又、上述の呼吸周期が3000msec(100%)の場合、加算合成開始位相Psは、例えば、1500msec(50%)に設定され、加算合成終了位相Peは、1800msec(60%)に設定される。この場合、加算合成開始位相Ps及び加算合成終了位相Peは、上述のようにmsecを単位として設定してもよく、又、呼吸周期を100%とした百分率によって設定しても構わない。
以上、撮影位置S1において収集された時系列的な画像データD1−1乃至D1−Kに基づいて高S/N画像データDx1を生成する場合について述べたが、撮影位置S2乃至SMにおける高S/N画像データDx2乃至DxMも同様の手順によって生成される。
次に、図1に示す表示部5は、図示しない表示データ生成部、変換処理部及びモニタを備え、画像データ生成部4のデータ合成部42において生成された高S/N画像データDx1乃至DxMや生体信号計測部11において計測された被検体150の呼吸波形等を表示する機能を有している。特に、高S/N画像データDx1乃至DxMの表示に際し、表示データ生成部は、データ合成部42から供給されるこれらの高S/N画像データに対し被検体180の被検体情報、スキャンパラメータ、再構成パラメータ等を必要に応じて付加し表示データを生成する。そして、変換処理部は、上述の表示データに対しD/A変換やテレビフォーマット変換等の変換処理を行なってモニタに表示する。
図8は、表示部5に表示される当該被検体の呼吸波形Reとこの呼吸波形Reに対して設定された加算合成位相区間を決定する加算合成開始位相PsのマーカMs及び加算合成終了位相PeのマーカMeを示しており、更に、呼吸周期PK(=3000msec)、加算合成開始位相Ps(=1500msec)、加算合成終了位相Pe(=1800msec)、画像再構成の位相間隔ΔPb(=20msec)等が示された加算合成条件表示欄Ax等が必要に応じて付加される。
移動機構部9は、天板・架台移動機構部91と機構制御部92を備えている。天板・架台移動機構部91は、機構制御部92から供給される架台回転制御信号に従ってX線管21や投影データ生成部3が搭載された回転架台部6を被検体150の周囲にて所定速度で高速回転させ、同様にして機構制御部92から供給される天板移動制御信号に従って被検体150が載置された天板8を体軸方向へスライド移動させる。
一方、機構制御部92は、入力部10から供給される架台回転指示信号及び天板移動指示信号に基づいて架台回転制御信号及び天板移動制御信号を生成し、得られたこれらの制御信号を天板・架台移動機構部91へ供給することにより回転架台部6の回転や天板8の移動を行なう。
次に、入力部10は、表示パネルやキーボード、各種スイッチ、マウス等の入力デバイスを備え、表示部5と組み合わせて用いることによりインターラクティブなインターフェースを形成している。そして、呼吸同期撮影モードや通常撮影モードの選択、スキャンパラメータの設定、加算合成条件を含む再構成パラメータの設定、重み付け関数の選択等を行なう機能を有している。又、画像データ表示条件の設定、被検体情報の入力、各種指示信号の入力等も上述の表示パネルや入力デバイスによって行なわれる。
生体信号計測部11は、呼吸に伴って変化する胸部体表面の位置情報を呼吸波形(図7(a)参照)として検出する呼吸波形検出部と、検出された呼吸波形をデジタル信号に変換するA/D変換器(何れも図示せず)を備えている。但し、心電波形と呼吸波形を計測する場合には、図示しない心電波形計測用の電極を用いて胸部組織のインピーダンスを計測し、このインピーダンスに基づいて呼吸波形を推定してもよい。
システム制御部13は、図示しない記憶回路とCPUを備え、入力部10から供給される上述の入力情報、設定情報及び選択情報は記憶回路に保存される。一方、CPUは、記憶回路に保存された上述の入力情報、設定情報及び選択情報に基づいて照射条件制御部1、投影データ生成部3、画像データ生成部4、表示部5、移動機構部9等の各ユニットを統括的に制御し、呼吸波形の変化が比較的少ない加算合成位相区間にて収集された画像データに基づく高S/N画像データの生成を実行させる。
(高S/N画像データの生成手順)
次に、本実施形態における高S/N画像データの生成手順につき図9のフローチャートに沿って説明する。被検体150に対するX線CT撮影に先立ちX線CT装置100の操作者は、入力部10において被検体情報を入力し、更に、呼吸同期撮影モードの選択、スキャンパラメータ(撮影位置S1乃至SM、撮影位置間隔Δd、高S/N画像データ数M、画像データ厚Iw、管電圧及び管電流、回転架台部6の回転速度他)及び再構成パラメータ(再構成方式、再構成領域サイズ、再構成マトリクスサイズ、加算合成条件他)の設定、重み付け関数の選択、画像データ表示条件の設定等を行なう。そして、これらの情報は、システム制御部13の記憶回路に一旦保存される(図9のステップS1)。
尚、上述の加算合成条件に含まれる加算合成開始位相Ps及び加算合成終了位相Peは、通常、生体信号計測部11によって計測され表示部5において表示された被検体180の呼吸波形に基づいて設定され、スキャンパラメータに含まれる画像データの撮影位置S1乃至SM、撮影位置間隔Δd、高S/N画像データ数M、画像データ厚Iw等は、予め収集された被検体180のスキャノグラム等に基づいて設定される。そして、上述の初期設定が終了したならば、操作者は、被検体150が載置された天板8を所定の位置へ移動させた後、撮影開始指示信号を入力部10において入力する(図9のステップS2)。
一方、システム制御部13を介して上述の撮影開始指示信号、撮影モードの選択情報及びスキャンパラメータに含まれているX線照射条件を受信したX線照射制御部1は、これらの情報に基づいて生成した照射制御信号をX線発生部2の高電圧発生部22へ供給し、高電圧発生部22は、呼吸同期撮影モードのX線照射に必要な電力(管電圧及び管電流)をX線管21へ供給することにより被検体150に対してX線を照射する。そして、X線管21から照射され被検体150を透過したX線は、投影データ生成部3のX線検出部31において透過線量に比例した電荷(電流)信号に変換され、スイッチ群32を介してDASユニット33へ送られる。
次いで、DASユニット33は、この電流信号に対し電流/電圧変換とA/D変換を行なってMチャンネルの時系列的な投影データを生成し、得られた撮影位置S1乃至S1の投影データは、チャンネル方向における検出素子311の配列位置情報及び回転角度情報、スライス方向における投影データの位置情報(撮影位置情報)、更には、生体信号計測部11から供給された呼吸波形の位相情報等を付帯情報として投影データ記憶部35に保存される(図9のステップS3)。
一方、画像データ生成部4の再構成処理部41は、上述のステップS1において設定された再構成パラメータに対応する演算処理プログラムを自己のプログラム保管部から読み出し、更に、入力部10から供給される加算合成開始位相Ps及び加算合成終了位相Peの情報によって設定された加算合成位相区間ΔPにおける投影データを投影データ記憶部35から読み出す。そして、これらの投影データを、上述の演算処理プログラムを用いて再構成処理することにより加算合成位相区間ΔPにおける画像データDm−a1乃至Dm−aQ(m=1乃至M)を所定の画像再構成位相間隔ΔPbで生成し、データ合成部42の画像データ記憶部421に一旦保存する(図9のステップS4)。
次に、データ合成部42の加算合成処理部423は、画像データ記憶部421に保存されている上述の画像データDm−a1乃至Dm−aQを読み出し、入力部10から供給される重み付け関数の選択情報に基づいて重み付け関数保管部422から抽出した重み付け関数を用いて画像データDm−a1乃至Dm−aQを重み付け加算合成処理することにより高S/N画像データDxm(m=1乃至M)を生成する(図9のステップS5)。そして、得られた高S/N画像データDxmの全てあるいはその一部を表示部5に表示する(図9のステップS6)。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例につき図10及び図11を用いて説明する。図10は、本変形例におけるX線CT装置200の全体構成を示すブロック図であり、図1に示した上述の実施形態におけるX線CT装置100との差異は、生体信号計測部11から供給される呼吸波形に基づいて加算合成位相区間ΔPを自動設定する位相区間設定部12を備えていることにある。尚、図10において、図1に示したユニットと同様の構成及び機能を有するユニットは同一の符号を付加し詳細な説明は省略する。
即ち、図10に示す本変形例のX線CT装置200は、後述の入力部10aから供給されるスキャンパラメータのX線照射条件に基づいて照射制御信号を生成するX線照射制御部1と、このX線照射制御部1から供給される照射制御信号に従って被検体150に対しX線を照射するX線発生部2と、被検体150を透過したX線を検出して投影データを生成する投影データ生成部3と、投影データ生成部3によって生成された加算合成位相区間の投影データを再構成処理して時系列的な画像データを生成し、これらの画像データを加算合成処理して高いS/Nを有する高S/N画像データを生成する画像データ生成部4と、画像データ生成部4によって生成された高S/N画像データを表示する表示部5aを備えている。
又、X線CT装置200は、X線発生部2及び投影データ生成部3の一部を搭載し被検体150の周囲にて所定速度で高速回転する回転架台部6と、図示しない寝台の上面にスライド可能に設けられ被検体150を載置して体軸方向(図8のz方向)へ移動する天板8と、入力部10aから供給されるスキャンパラメータに基づいて天板8の移動や回転架台部6の高速回転を行なう移動機構部9を備え、更に、撮影モードの選択、スキャンパラメータの設定、加算合成条件を含む再構成パラメータの設定、重み付け関数の選択、被検体情報の入力、各種指示信号の入力等を行なう入力部10aと、被検体180の呼吸波形を計測する生体信号計測部11と、この呼吸波形に基づいて上述の加算合成位相区間を設定する位相区間設定部12と、上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部13aを備えている。
そして、表示部5aは、図示しない表示データ生成部、変換処理部及びモニタを備え、画像データ生成部4のデータ合成部42において生成された高S/N画像データDx1乃至DxMを表示する機能を有している。即ち、表示データ生成部は、データ合成部42から供給されるこれらの高S/N画像データに対し被検体180の被検体情報、スキャンパラメータ、再構成パラメータ等を必要に応じて付加し表示データを生成する。そして、変換処理部は、上述の表示データに対しD/A変換やテレビフォーマット変換等の変換処理を行なってモニタに表示する。
入力部10aは、表示パネルやキーボード、各種スイッチ、マウス等の入力デバイスを備え、表示部5aと組み合わせて用いることによりインターラクティブなインターフェースを形成している。そして、呼吸同期撮影モードや通常撮影モードの選択、スキャンパラメータの設定、加算合成条件を含む再構成パラメータの設定、重み付け関数の選択等を行なう機能を有している。又、画像データ表示条件の設定、被検体情報の入力、各種指示信号の入力等も上述の表示パネルや入力デバイスによって行なわれる。
一方、位相区間設定部12は、呼吸波形においてその変化率が最小となる呼吸位相を基準位相として検出する基準位相検出部と、呼吸波形に対して閾値を設定することにより基準位相の呼吸波形値に対し所定範囲の変位量を有する呼吸波形の位相区間を加算合成位相区間として設定する閾値設定部(何れも図示せず)を備えている。
上述の位相区間設定部12によって自動設定される加算合成位相区間につき図11を用いて説明する。図11に示した呼吸波形Reに基づいて加算合成位相区間ΔPを設定する場合、位相区間設定部12の基準位相検出部は、例えば、生体信号計測部11から供給された呼吸波形Reに対して微分処理を行ない、その絶対値が零あるいは最小となる呼吸位相を基準位相Poとして検出する。次いで、位相区間設定部12の閾値設定部は、基準位相Poにおける呼吸波形値αoを基準とした閾値Δαを設定し、閾値Δαと呼吸波形Reとが交差する呼吸位相Ps及び呼吸位相Peに基づいて加算合成位相区間ΔPを設定する。
次に、図9に示したシステム制御部13aは、図示しない記憶回路とCPUを備え、入力部10aから供給される上述の入力情報、設定情報及び選択情報は記憶回路に保存される。一方、CPUは、記憶回路に保存された上述の入力情報、設定情報及び選択情報に基づいて照射条件制御部1、投影データ生成部3、画像データ生成部4、表示部5a、移動機構部9、位相区間設定部12等の各ユニットを統括的に制御し、呼吸波形の変化が比較的少ない加算合成位相区間ΔPにて収集された画像データに基づく高S/N画像データの生成を実行させる。
以上述べた本実施形態によれば、X線CT装置を用いた呼吸同期撮影によって収集される時系列的な画像データの中から抽出した呼吸性移動が少ない加算合成位相区間の画像データを加算合成処理することにより高いS/Nを有した高S/N画像データDを生成することができる。特に、前記加算合成位相区間において収集した前記複数の画像データに対し重み付け加算合成処理を行なうことにより呼吸性移動の影響を更に低減することが可能となる。
一方、上述の変形例によれば、上述の加算合成位相区間は、被検体から得られた呼吸波形に基づいて自動的に設定されるため、如何なる呼吸波形に対しても好適な加算合成位相区間を容易に設定することができる。このため、高い診断能を有した良質な高S/N画像データを常時得ることが可能となり、又、加算合成位相区間の自動設定により、X線CT検査における検査効率が向上するのみならず操作者の負担が大幅に軽減される。
以上、本開示の実施形態及びその変形例について述べてきたが、本開示は、上述の実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、更に変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施形態及びその変形例では、被検体150に対するX線CT撮影と並行して被検体150の呼吸波形を計測し、呼吸波形に基づいて設定した呼吸性移動の影響が少ない加算合成位相区間を設定する場合について述べたが、呼吸波形の替わりに心電波形等の他の生体信号に基づいて加算合成位相区間を設定しても構わない。
又、1つの呼吸周期の加算合成位相区間ΔPにおける画像データDm−a1乃至Dm−aQを加算合成することにより高S/N画像データDxmを生成する場合について述べたが、複数の呼吸周期の加算合成位相区間にて収集された画像データを加算合成して高S/N画像データを生成してもよい。
更に、被検体に対するマルチスライススキャン方式のX線CT撮影によって収集された撮影位置S1乃至SMの加算合成位相区間における時系列的な画像データDm−a1乃至Dm−aQ(m=1乃至M)に基づいて高S/N画像データDxmを生成する場合について述べたが、これに限定されるものではなく、マルチヘリカルスキャン方式あるいはシングルスキャン方式のX線CT撮影によって収集された時系列的な画像データに基づいて高S/N画像データを生成してもよい。
又、撮影位置S1乃至SMにおける高S/N画像データDxmの全てあるいはその一部をそのまま表示部5(5a)に表示する場合について述べたが、これらの画像データを合成してボリュームデータ(3次元データ)を生成し、このボリュームデータに対し所定の処理を行なって生成した3次元画像データ、MPR(multi-planar reconstruction)画像データ、MIP(maximum intensity projection)画像データ等を表示しても構わない。
又、異なる呼吸位相にて収集された画像データの間に呼吸性移動に起因した顕著な位置ズレが存在する場合、これらの画像データに対して相互相関演算等の画像間処理を行なうことにより上述の位置ズレを検出し、この検出結果に基づいて位置ズレ補正した画像データに対して重み付け加算合成処理を行なってもよい。この方法を適用することにより広範囲な加算合成位相区間における画像データの加算合成が可能となるため、更に高いS/Nを有した高S/N画像データを得ることができる。
一方、上述の実施形態では、生体信号計測部11によって計測され表示部5において表示された呼吸波形に基づいて加算合成開始位相Ps及び加算合成終了位相Peを設定する場合について述べたが、加算合成開始位相Ps及び加算合成終了位相Peの設定は、過去の検査結果や操作者の経験等に基づいて行なってもよい。
又、画像データの加算合成処理として、重み付け加算合成処理について述べたが、単純加算合成処理や加算平均(アベレージング)処理であっても構わない。
尚、本開示の実施形態に係るX線CT装置100あるいはX線CT装置200の一部は、コンピュータをハードウェアとして用いることでも実現することができる。例えば、システム制御部13(13a)等は、上述のコンピュータに搭載されたCPU等のプロセッサに所定の制御プログラムを実行させることにより各種機能を実現することができる。この場合、システム制御部13(13a)等は上述の制御プログラムをコンピュータに予めインストールしてもよく、又、コンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体への保存あるいはネットワークを介して配布された制御プログラムのコンピュータへのインストールであっても構わない。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…X線照射制御部
2…X線発生部
21…X線管
22…高電圧発生部
23…X線絞り部
24…スリップリング
3…投影データ生成部
31…X線検出部
32…スイッチ群
33…DASユニット
34…データ伝送部
35…投影データ記憶部
4…画像データ生成部
41…再構成処理部
42…データ合成部
421…画像データ記憶部
422…重み付け関数保管部
423…加算合成処理部
5、5a…表示部
6…回転架台部
7…固定架台部
8…天板
9…移動機構部
91…天板・架台移動機構部
92…機構制御部
10、10a…入力部
11…生体信号計測部
12…位相区間設定部
13、13a…システム制御部
100、200…X線CT装置

Claims (10)

  1. 生体信号を用いた同期撮影によって収集される被検体の投影データに基づいて画像デー
    タを生成するX線CT装置において、
    前記生体信号における第1の位相と当該第1の位相とは位相の異なる第2の位相との間
    の位相区間を設定する位相区間設定手段と、
    前記位相区間設定手段により設定された単一周期内の同一の前記位相区間に含まれ、且
    つ異なる時刻に対応した複数の前記画像データを再構成して得る再構成手段と、
    前記再構成手段により得られた複数の前記画像データを加算合成処理することにより合
    成画像データを生成するデータ合成手段と、
    前記合成画像データを出力する出力手段と
    を備えたことを特徴とするX線CT装置。
  2. 生体信号計測手段を備え、前記生体信号計測手段は、前記被検体の呼吸波形を前記生体
    信号として計測することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  3. 前記データ合成手段は、前記位相区間にて収集された前記複数の画像データを重み付け
    加算合成処理することにより前記合成画像データを生成することを特徴とする請求項1記
    載のX線CT装置。
  4. 前記データ合成手段は、前記被検体の体軸方向に設定された複数からなる撮影位置の各
    々において収集された前記位相区間の画像データに基づいて前記撮影位置における前記合
    成画像データを生成することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  5. 前記データ合成手段は、前記同期撮影によって収集される時系列的な前記画像データの
    中から抽出した前記位相区間における複数の画像データを加算合成処理することにより前
    記合成画像データを生成することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  6. 前記出力手段は表示部であり、
    前記位相区間設定手段は、前記表示部によって表示された前記生体信号に対しマーカを
    設定することにより前記位相区間を設定することを特徴とする請求項1記載のX線CT装
    置。
  7. 生体信号計測手段を備え、前記生体信号計測手段は、前記被検体の心電波形を前記生体
    信号として計測し、
    前記位相区間設定手段は、前記生体信号に対し前記第1の位相及び前記第2の位相を設
    定することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  8. 前記位相区間設定手段は、前記生体信号の変動幅が所定範囲内にある区間を前記位相区
    間として設定することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  9. 前記位相区間設定手段は、前記生体信号における変動率の絶対値が最小となる位相を含
    み、その変動幅が所定範囲内にある区間を前記位相区間として設定することを特徴とする
    請求項1記載のX線CT装置。
  10. 生体信号を用いた同期撮影によって収集される被検体の投影データに基づいて画像デー
    タを生成するX線CT装置に対し、
    前記生体信号における第1の位相と当該第1の位相とは位相の異なる第2の位相との間
    の位相区間を設定する位相区間設定機能と、
    前記位相区間設定手段により設定された単一周期内の同一の前記位相区間に含まれ、且
    つ異なる時刻に対応した複数の前記画像データを再構成して得る再構成機能と、
    前記再構成機能により得られた複数の前記画像データを加算合成処理することにより合
    成画像データを生成するデータ合成機能と、
    前記合成画像データを出力する出力機能を実行させることを特徴とする制御プログラム
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